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やる夫が正史を書くようです52
- 294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 14:24:25.60 ID:YuDdzA8Bo
- 本当に問題なのは乱で死んだ王なのに
八王に数えられない淮南王
東安公(王?)もか。登場してた?文鴦殺害あたりで
まあ趙庶人は王じゃないからノーカンにすりゃいいか
- 295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 14:26:29.76 ID:YuDdzA8Bo
- >>293
朱全忠か
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/23(水) 15:15:53.39 ID:EJHtAHtU0
- >>294
むしろ趙庶人こそ八王オブ八王、世界の中国の歴史に刻まれし人類の超特大超特別A級最終戦犯特別終身名誉八王というべき存在
死後に王位を無かったことにされたことを含めて
それはそれとして、「八王」は概数だろうから、実際に8人である必要は無いはず
- 297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 19:42:31.16 ID:h2oAtlkV0
- いいんだよ十六国以上あっても覇者が五人以上いても
- 298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 00:39:52.32 ID:ypuEW7lwo
- 教科書的にはどれを数えてどれが員数外って決まってるもの
孔門十哲、戦国四君、戦国七雄、呉楚七国、雲台二十八将、竹林七賢、五胡十六国、五代十国、二十四史
てきとー
九州、春秋五覇、十常侍、龍造寺四天王
- 299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 00:58:15.10 ID:c6iAdwuTo
- 拙者、五人いる龍造寺四天王を推したいでござる。
- 300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/24(木) 01:11:02.67 ID:ZrmYXQg90
- >>286
『信長の野望』に天草四郎や徳川光圀が出て来るのに、『三國志』は八王の乱以降の人物は登場した例しがない。
司馬亮や趙庶人、楊駿、顧栄、陸機、劉淵あたりは年代的に実装されてもおかしくないが、その気配はない。
楊駿の弟の楊済が実装されているのは、呉征伐戦に従軍して『演義』でも出番があるからだろう。
要するに、三国の争いに関わった実績の無い武将は出さない。
『信長の野望』だと、島原の乱も「天下太平に向かう時代に起きた事件」だから、安心しておまけ的に出せる雰囲気があるのかも知れない。
- 301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 01:46:15.12 ID:VB9f4nBDo
- シブサワ・コウはインタビューでトータルウォー八王の乱の話もしてたから意図的に外してると思う
- 302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 11:01:58.82 ID:lbJxg6sgo
- >>289
スレチを蒸し返して申し訳ないが、あの時代の時点では、制圧地域の問題ではなく、
任命・委託とかなしに実力で、室町殿の権限を我が物とした(室町殿に対して下剋上した)者が“天下人”
長慶は天下人であったことは間違いないが、結局、自分が下剋上されるまでもなく行き詰まって失敗した
信長は義昭に逃げられて天下人になることにした(たぶん朝廷からの後押しがあった)時に、当然長慶の先例を意識していただろう
松永久秀は心底長慶に恩義を感じてたらしいので、そんな信長を片腹痛く思っていたかも知れない
- 303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 13:08:58.06 ID:jC6ckavXo
- 中央政権にちょっかい出せる範囲が
畿内+α(近江丹波阿波播磨若狭etc)くらいなので
そこが天下に置き換わっちゃった感じなんかな
たまーに大内がやって来るけど
中国で天下ってどうだったんだろ
役者の李天下さんしか思い浮かばない
- 304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 18:48:35.20 ID:QleTCrtX0
- 天下人の言葉自体が日本特有でしかも江戸時代かららしいから…
天下という単語と違って、後から当てはめた概念
- 305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:32:00.20 ID:RvS1OeXno
- 中国の天下…やはり華北全域制圧でしょうか?
>>302
>>303
>>304
ありがとうございます。
何となく天下人を理解出来たような気がします。
- 306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/25(金) 00:01:35.84 ID:ktcnGe5ro
- >>301
オメガフォースだから聞く人違うけど
無双に頑なに晋王朝と呉末期の臣将増やさないのもやっぱ意図的なのかな?
- 307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/25(金) 01:53:32.68 ID:Oh+hgY9F0
- >>306
セガの『三国志大戦』シリーズなど、他社の三国志を題材にしたゲームが八王の乱やそれ以降に
手を延ばしはじめているのと比較すると、やはり意図は感じられます。
西晋の統一で大団円にして、すぐ後に控えている、西晋を滅ぼす面々は出したくないといいますか。
もちろん、八王や劉淵・石勒といった人物の人気が爆発的に高まれば、コーエーテクモも無視はしないでしょうが。
- 308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/25(金) 02:18:15.67 ID:o3g0L5sf0
- そういえば王異、関銀屏あたりは三国志大戦からだな
そのうち花蔓(孟獲の娘、関索の嫁)出すわww
ちな光栄の三國志やらないから魏は赤、呉は青のイメージ
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/25(金) 21:39:56.31 ID:tjmIZ2ki0
- 八王の乱は信長の野望でいうなら応仁の乱のシナリオみたいなポジションですからね(時代の連続性は真逆だけど)
敵味方の入れ替わりが目まぐるしいし、そもそもどうしてこうなったかを理解しないとプレイの実感が湧きにくいのも似ている
確かにこちらも、「畠山義就をプレイして政長と細川をボコる!」とか「朝倉敏景で両斯波を出し抜いて北陸に覇を唱えたいんだ!」とか
「古河公方を率いて永享の乱のリベンジを果たそう!」とか望んでいるユーザーはそれなりにいるのかも知れませんが・・・
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/25(金) 22:41:20.02 ID:Oh+hgY9F0
- >>309
八王の後が、そのまま300年近くにわたる大分裂時代なのも重たい
これは余程のマニアで無いと持てあます
- 311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/06/25(金) 23:40:53.72 ID:adYitKml0
- >>277
やらかすといえば、そういえばその昔「秋の風物詩」とまでいわれた
チームもあったわね… 確かソフ(ry
- 312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/26(土) 18:27:28.91 ID:effXqc7j0
- 思い込みかもしれんけど、五胡好きにとっても八王の乱って興味抱かなさそうな気がする
劉淵や石勒好きなども「司馬氏が内紛で自滅してざまぁ」ぐらいにしか思わなさそう。
- 313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/26(土) 20:34:53.57 ID:5OSY+ujN0
- 官製黄巾の乱みたいなもんか
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/26(土) 20:52:05.77 ID:DM8RKfXf0
- >>312
ここまで破滅的な内ゲバをしなければ、この段階で非漢民族に華北を取られる展開はなかっただろう。
八王か、その側近か、あるいは恵帝と懐帝がもうちょっと正気だったら、たぶん西晋はまだ終わっていない
なので八王の乱は、五胡の雄飛にとっては必要不可欠な事件なのだが、
足の引っ張り合いの連続というのは、見ていてもあまり楽しくないのだ
- 315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/06/27(日) 00:51:09.74 ID:xLVX9mAS0
- しかしまだ曹奐生きてるんだよな。
- 316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/27(日) 00:54:19.42 ID:R2d8ZugJ0
- >>315
(作中時間で)去年死んだ
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/27(日) 05:11:12.31 ID:VWiLqDoZ0
- >>314
こんなに美しい流れ早々無いと思うけど、好みの問題か
- 318 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:14:25.93 ID:FEpmeFp10
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「やる夫が正史を書くようです」第九十三回。 八 ∨|´ ⌒ , '' '' ||〈_ ノ ゙,
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界隈における礼儀作法、 | ド|从 < ノ 人 | | l ゙,
及びネタバレ行為禁止を順守なさって下さい。 | | 仝 |\ | | 八 ゙,
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野心と欲望の世界へようこそ。 乂 厂 | |/Λ∨-=ニニニニニ| |_,/ | ノ
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八王の乱へようこそ /´ ̄ ̄`\ //┌l┘ '^~ ̄ | / ノ ∨ \
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〈__/ 八 _ノ:〜、、:::::::::::::::::::::``〜、、 ∨ / / | | | |
- 319 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:15:09.08 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
{: 、__/: : :{:{: _..:´: / : : : : : : : : : : : : : : Y: :∨:.く
ヽ、′: 八乂: : /: : : : : : : : : : : : :ノ: : : :ノ: :ノ :、ー=ミヽ
|: : /: : \: : : : : : : ヽ: : : :_:_:/: : :/ /: : :ハ: }: }\〉
{:、 !: /: : : :/: > ..__\: :--== 彡イ: : : : : :.W/
ヽ: :ー― W: : : .. ´彡イ-{ rzミヾ 、 ー==彡'!:.} :_: : : ,!/
>‐: : : ゝ≦: : : : 乂} 、 込リ }、/:∠ イィ´: : : /イ
.:´: : :´: : : ://: : : ヽ\ ー==彡 : /rfハー}ト、 |: : :/ 今こそ、長沙王と成都王を和睦させる好機だ
ー==//:/´:-‐:_´_/: : : : : !`ー` ー=ニ 彡 .! 、`ニイ|: : !:/、__ ノ}
{′:/: /:.:.:.:.:.:≧x、: : | 、 i´ヽ\ , 〉 / り: 小、: : : : : :ノ
{/:./> ´ ̄ ̄`ヽ >、、 マ> ノ ムイ八:} `ー一
/:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:__:.:{ ヽく : ヽ`"´_..<: :乂_:ゝ ヽ
/:.//:{:.:.:r 、:.:.:.:.:.:.>、',}ハ Y: : i:T´:_:_:_:ィヽ: :ヽ /::://::/::::/::::::::|::::::::|::::\:\h:::、.、
.:.:/ /{:.:.:.:i!:.:{、乂ヽく/ ノ{:.:'. '.!: : トゝ リ \: /:::::| |/::::/:|:| :|::| :|i、 |..:.、|....|i::\
/:::/::| |::::::|:::|:|i:::::|::|::::::::||:::|:::i|::|::::|ii:|: |.
晋 中書令 王衍 .||:::|::人〉 /|:::|.|i:::::|/:::/:::||:::|:::i|::|_/!:i:|: ||i
i|「::|::::|i: ├|:::「||〉:/:::/::/:|_〕::::ト.i|::::|i:i::::|: |||
i||:人::|i::: |洪ひメP ̄7ひメvi|::::|i:i::::|!i|||
i||:::|::::|i:i:爪 ヒ'? ヒ'? 洲:i::|i:i:::川リ
i||:::h::|]r┘^' ‐ , ‐ '^斤j广:::竹:|
お父様がやる気になっている。 └‐个=‐込、 u .化::イ|::「i┘
|i:::|:|:i::::|h. ‐‐ 、 . ::1!:|::::::::i:|::「
明日は大雪かしら i|i:::|:|:i::::||::|]Iァ'⌒寸i[|::i::|:i:|:::::i::i:|::|
.i|i:::|:|:i::::| f' ニニニ|〕i|::i::|:i:|::| | i:|::|
. .i:i|i:::|:|::::::|::| ー‐‐‐‐|: :|::i::|:i:|::| |ii:|::|!
_j:i:i|! :|:|::::::__| r┴ / 乂j|:i:|::リii |::|i.
晋 王衍の娘 王恵風
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .前回のあらすじ。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .陸機率いる成都王軍が長沙王に大敗し、和平の機が訪れたかに見えた
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 320 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:17:26.19 ID:FEpmeFp10
-
/: : : /小 : 、: : : : :.
/: : : : /: / :|: } : ヽ: : : : :
ィ: : : : :/{从 : Vヽ : : \ : :| ト
/: ム: : /`ヽ Y:〉 ´\: : :ヽ.L}:}
ー=彡イ:ハ弋心 {:x匂ン }ヽ: :_: ノ なんという言い草だ。
/: /: : :.} 、 ー` 、八:〉、: ー‐':}
∠: イー- : :ノゝ‐ァ r―‐, ∧:}ヽ: \¨´ .戦が始まってもう二ヶ月、
ー=彡 : >‐<≠< 、.ゝ- .ィ/イリ: : \: :ーァ .このままでは都も司隷も荒廃してしまう。
/: :/:.:.イ:.:.r ミハ:ヽ:`T´ヘハ レ:.}: : :ト、 ̄
/: :イ{ミ´ノ:.:.:| | l:.:.:.\!イ^ヽ}:.:.:イ: : ノ: : ー -- ィ⌒>.、 それを防ぐべく、
/ィ´:{ リ }:.:≠:.:} !L`:==ミヽ !:.:.:.{ /{_:.ゝイ:_: イ`ー ⌒V: } .私は和平の使者として成都王に会ってくる
〃 {: : :ノ 〈/r{ { { ト、}ー─―.ミV≠:.乂:_:_:_:_:_: `ヽ / 人
{{ 乂´ヽノ}/ ,{ | | }‐ `ー 、.}〈〉:.:.:.:.:〈〉ハ、:.:.ヽ }: イ
ー '{ /.ゝ ゝムイ`¨¨¨/:.:.:.:.:.:.:.:
|:| |:::|::: . ::::::::::::|::::::::| :::::::::|:::::::::::||: |::i::::::::|::| :|::::::::::::|/〉 |::|:::::::| :
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└ー‐|:::|::::::::::|::_|:上::I上::/〈/ └冖V__歹7:::/: ://リ::::|
|:::|:、::|::|i弌冖V_歹 、、、/:::/::_///:::: ::|.
お父様が率先して動くなんてどう考えてもおかしい。 └冖\ |トb_ 、、、 └冖r千「::::::::::|i.
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いったい誰の差し金? ||::::::::::||::... r:::. /__冂]:|::::::i::::|||i.
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‖/:::儿:__|:|__:::::__]匸[__冂].卍I|::::::|∀_
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『長沙脂、乂伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 戦は八月から十月にかけて続き、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 朝議は長沙王と成都王を和睦させるべく、王衍と石陋を使者とした。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ この石陋は石鑒の息子で光禄勲を務めていた
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_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 321 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:17:58.39 ID:FEpmeFp10
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/: : : : /: / :|: } : ヽ: : : : :
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ー=彡イ:ハ弋心 {:x匂ン }ヽ: :_: ノ
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/ィ´:{ リ }:.:≠:.:} !L`:==ミヽ !:.:.:.{ /{_:.ゝイ:_: イ`ー ⌒V: }
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- 322 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:18:32.80 ID:FEpmeFp10
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/: . :_._:_, :ヽ
〈: . ;仁 -ー-≧: >
>: .;r‐: . : . : . : . \__ノ
,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´
{:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト,
__ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l
./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ'
乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :.
,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:.
ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:}
/ |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一
rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ 長沙王と東海王だ
/:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ
, <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ
f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ
|:: :: :: :: :: :: ;イ:: :イ: . :/:,ノ//:: :: :: :: :: ::ノ: . /==!:: :: :: ハ
ヽ_:: :: :: :: :: :: :: : l. : .:.,〃//::∧:: :: :: :: l: . :リ |:: :: :: :: :: |__、
ーー- ―‐.|: . ;4:: :| |::.∨:: :: :: :: ヽ; {:| |:: ::!:: :: :: :: :: :: :.,
,j从{ {:: :! !:: :: :: :: :: :: :: ::}ル j:: ::|:: :: :: :: :: :: :: :,
〉::〉〉:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/\:: :: :: :: :: :: ::,
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/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー しかし、あの王衍がよく和睦の使者を引き受けたものだ。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 私見になるが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 誰かしらの思惑を受けていたのかもしれない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『長沙脂、乂伝』から、和睦交渉の様子を見ていこう
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_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 323 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:20:20.26 ID:FEpmeFp10
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ヘへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへヘ
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五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ シシシ五
\三三ヾ.「 ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄|フ三三 /
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|. i i | | | | i i. |
≧ii≦ | | ,≧ii≦ | | ≧ii≦ | | ≧ii≦
⌒il⌒ | | '⌒il⌒ | | ⌒il⌒ | | ⌒il⌒
iコ─┘ └─‐.iコ‐───┘ └───‐.iコ.─┘ └──iコ
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ | 王衍殿は行太尉、石陋殿は行司徒に任命します |
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. .ヽ_______________________乂
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ まず目に付くのは、使者となった王衍と石陋の肩書だ
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 324 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:21:41.14 ID:FEpmeFp10
-
{/: : :\ヽ: : : : : : :、: : : :\
. : : : : : : : : ー` : : : : : ヽ: :、: : :
/ : /: : : : : : {: { : : : : : : : :‘,\: ‘,
{: : { : : : メ、八:从 : : : : : : : i} 、: \
ーゝ: :`トミ、{: { 从_: : : : : リ: : ー==ミ :、
ー=彡从 込ツ i从 xzミ""` : } : :ハ : :\ヽ} 太尉代理に司徒代理。
八: :ゞ { 込ツ> } ー=彡人: : :‘,
ー=彡人 〈、 "" /: :/ }: : : : ヽ: : :} .敵はあくまで河間王とお考えで?
{ : \ - 、 /: :/: 人:ノ: : ハ/
/:ヽ: :}.ヽ、 -‐彡: :/:.:.:.\:/ }
/: : イ {、/: :イ : /:.:.:.:.:.:._ヽ
ゝノ´:.:.| 人У/. ´:.:.:.:.:≠ ¨¨ ミ、 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
/ .》、:.:.:.:! /ー{: :{/:.:.:.:.:.〃:/ ̄:.:.:}:.'. /: : : : . . . : :/: : : : : : :
.: : : : : : : : :/,: /{: : .
: : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i
{: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i
Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :|
}从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :|
,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j
陛下が河間王を討てと言っている以上は ./:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : '
/:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : /
レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/
/W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/
, ‘, /ヽ _/ 彡' >,
,{ \ ,-==ミ / /⌒マ,
晋 東海王 司馬越
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 二人は成都王の下へ赴くにあたり、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .それぞれ行太尉と行司徒に任命されている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時、太尉は河間王が就任しており、司徒は空席だった模様。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ これを踏まえると、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 朝議が河間王との和睦を求める気が無かったように思われる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 325 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:22:08.54 ID:FEpmeFp10
-
,;. :;.
,;;;; _,..-'' '''- .._ :;;;;.
,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ヽ_L..;;;;;;;;、;:,
゙ヾl l l │l l l`゙ヾ:;;;;;;,;;',,,,
゙ヾ l ヽ l l l __ リ l リ;;;/
、=ヘ ヽ_二 ̄ヾ〃,___二゙/ /: :`: :>
\ソ、 弋::::リ 弋::::ソ//;)~`゙´i それと、この手紙を成都王に
ノl ~Tl  ̄ ,  ̄´l lソ l l
l l ゝ、 ___ _ l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム ____
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム /: . :_._:_, :ヽ
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム 〈: . ;仁 -ー-≧: >
>: .;r‐: . : . : . : . \__ノ
晋 長沙王 司馬乂 ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´
{:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト,
__ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l
./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ'
乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :.
内容をお聞きしても ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:.
ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:}
/ |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一
rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ
/:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ
, <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ
- 326 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:23:27.76 ID:FEpmeFp10
-
/| ∧
∧| -‐: :  ̄ ̄ : : ‐- ..、 | ∧
∧/| /. : : : : : : :\| /∧
| //. : : : | /∧
∧ | /. : ____|, /∧
〈 ∨/. : | \ \ /∧
∨ /. : l | :l: | \ /∧__
∨: : l :| | :|:. | :|: . `ト- ∠二
________j{ : : :| :|l | :l: : /| :| :| |: : , }/ / ̄
\____八 :|:|l | l|: : :/.:| :| :| |: : /∧∠_____
/∠メA \|从 |八: . :/ /|::/|/| |: : : //厶%Жア
\\]Ж\ :灯苧ミ \/|/ ,灯苧ミ:|: : : /  ̄\[/
 ̄了 \\:杙-夕 代-夕小イヘ} : : |
| :| 斗 ⌒` ,: ⌒`/ |ノj : : :|
l :| :小、 // :|イi : : :| 我らは仲の良い兄弟ではないかと
, . :| ァ‐‐=z,、` ´ // :|::|:| : : :|
/ . ::/:| :/-=__/ト __ . : ´ /// ∧!:!:. : : :|
/ : ::/. :|/-=__//V∧ /// / :∧!::. \|
/ : ::/. : /-=__//:: V∧//: :////∧: :. \
/ : ::///-=__//:: :: :V//:: :: :: ://////\: : \\
/ : ://,/-=__/∧:: :: :/:: :: : ::///|///////\: : \
/ : :///,/-=__///∧/:: :: :: ://///|//////// ∧: : \\
/ //,/,/-=__/// / :: :: : ///////l|/////////∧: : 丶
///////-=__/// / :: :: :://///////l|//////// //|: : . \
///,〈///-=__/// / :: ::///////////l|///////// /l|: : : \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王は成都王へ手紙を送っている
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 327 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:24:30.00 ID:FEpmeFp10
- 【長沙王殿下のお手紙(大意)@『晋書』『長沙脂、乂伝』】
┏──────────────────────────────────┓
先帝は天に応じ、運を得て四海を統べ、
身を苦しめながらも帝業を成し遂げ、六合を清めて安泰とし、子孫に慶事を伝えた。
┗──────────────────────────────────┛
-−へ、 , .:⌒ =- .
f´.:.:.:.:.:.:.:.:.:У.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ_ ,.. -―z
l.:.:.:rz_.:.:.:.:《 .:rr=vュ、 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
/ >=ヘ.._.:≧ュ_.:.:ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ル'⌒ヽ
/ /´, ' ヾュ.:ヘ.:.:.:.:.:.:.:,ィノ ム
/ ,.' /( ハ ' , } ゞx.:.:ヘ.:.:/f/ 仍 -―z
{ i/ `Y / ノ‐= k \¨二∠._し / 乂_ ィy ⌒Z__, __...
` ト i! fぇV/ _ .ハ ` ̄ ̄ ̄`Y j/ ..-=::¨ ̄:::;:::::::;:::::::ハ
乂 リ 汐 ´んえ .ト ス ノ _/´:::;::::::::;::::::::;::::::::;::::::::;:::}
[_い 、 辷ツ ル.}ヾ イ. ≧ー≠ニ==ナV l..;::::::::;::::::::;::::::::;:::::::ノ
ゝ ̄人 r ... _ ムイ ミ=- =彡左ラ / -ー=彳 c フ ´  ̄  ̄ ̄ 7
》 ,彡へ丶 ノ / j!' ノ ノ/∠._ > .ィy
.〈ん{__ ≧=イ _/ゝ -<_.// )/ ィシ/
`  ̄fメ,仏ノ/ レイ _..// /´ ィシ::::/
_ , 伝=シ { ,..ィ= ノ_ ノ/ / ィシ:::::::ん ⌒,.:
fr-=イ {{_/: : :  ̄ `フ く ./ / .r 、 ィシ:::::::::::, ' : : : {
ゞ- 少k- .._ ∠.__二ニ≡/ /=ー / .) . -―==::::::::::::::::::::::: : : : : : し: ⌒
У/ `¨丶 、 / / ,.ィ .ん ':::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ>- .. _: _: : :
{ i{ _..≧] ゞ / / 仍 ,'::::::::::::::::::::::::::_::::-=彡≫==  ̄ ̄: :
V!ト= '/ ̄ ¨` -=ミ壬_,ム rf彡 '' └-::、__∠ : : : : : : : : : : : : : : : : :
ノ Vii -<..__ `¨Y´¨¨ ´ , 、 ノ: : : : : : : : : : : : : : : :
, ´ .E! : : : : : : : : .:::介. ー::::-=公 ミ=≡チ: : : : : : : : : : : : : : : : : :
》> : : : : : : : ∠´ { i ((::::::::::::::::ハ x ヾ《 : : : : : : : : : : : : : : /
ヽ / ソ : : : : : : : ..:::: : : : : Li__≧=x=へリ ,' \ \ : : : : : : : : : : :/
〉 ,' (( : : : / (_/ > ' : : : : : : : : : /
ノ 八 丶 ..::: : : : : : : : : : _..∠
晋 皇帝 司馬炎
- 328 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:25:06.54 ID:FEpmeFp10
- ┏───────────────────────────────────────┓
孫秀が反逆を為し、天に取って代わると、卿は義兵を興して帝を復位させた。
斉王は功を恃んで勝手気儘に非法を行い、
上に宰相の心無く、下に忠臣の行い無く、
遂に悪い讒言によって骨肉を遠く離間させ、主上を怨み傷つけたため、問い質して取り除いた。
┗───────────────────────────────────────┛
、__,ノ . . . . . . . . . . . . . . . . . . /
ア. . . . . . . . . . . . . . . ト、. . . `¨ア
. /‐ァ... . . . . . . . . . . . . ..| \. . 〈
/f´__「{ ̄}/ ̄「{ ̄ / \ {`、__〉
'^|ー-| {_____」_L / |ヽ
「{|ー‐-- ..,,_{_,仏 } , |, |:i|
| | >‐- 、ノ [/}, , ,} |, |:i|
| ,ハ 、_迄ハ/, , } , , } |: |:i|
l \_ -‐'′} , ,},.,. ,.,},|: |/
. }`ー-‐,;' | /. . }, , , ,} 厂`ー-‐}、
} / /; ; ; / /, / ノ-〉 <:i:i:i:i`ヽ /:i:i:i|
}`ー-=匕, L/ /,:/ ,/ ____/-‐′ /_\:i:i:/――――〈:i:{,:i:|, ――.、
. ト、______/ / / ,/______/--,′ //:i:i:i:iY^~´/ ヽヘヘ`ヽ{:i:i:i:i:i:i:i:i:>
}\ / ,:/ / |______/--/ / ´ ̄_/ { l \:i:i:i:i:i:/
}--\l_ / /--\__/--/ / ーl / | 、 ヽゝ ̄ \
/-----し√ ̄ -------/--/` 、 ./ '/, / l! /zz、 |Vzz\ | }、 ヽ
′ /{ { / ◎\/´◎ }ノ / \ |
晋 中書監 孫秀 l | ( Y´ ̄ l  ̄` / / Y レ、
人 | \u r〜ュ /_/ | 人
〈 \_ノ´ ̄「/l >―― <:.、ー―┐ У /┐
〈 \__} : : : : l/: :|、_>-<_/ |: : ∨―‐{_〈_/ ノ_
} / /: : : : <_:| {:i:i:i} /: :_〉: : : /:〉 ー イ_{
// /.: : : :./ < \ |:i:i|/< : : : l: : :_:入
´ ./: : : : イ : : V\_\/ /: : : : |: /: : : :\
晋 斉王 司馬冏
- 329 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:26:04.49 ID:FEpmeFp10
- ┏──────────────────────────────────────────┓
我と卿は十人が仲の良い兄弟と評し、
同じく皇室に産まれ、都の外に封地を受けたが、各々王教を敷き広められなかった。
今、卿は再び太尉と共に大軍を起こし、兵百万で阻み、宮城を重囲している。
┗──────────────────────────────────────────┛
lニニニニニニニニニニニニニlニニニニlニ≧s。ニ7ニニ7ニニ7ニニ7ニ-
|ニニ__ニニニニニニニニニニlニニニニlニニニニ≧s。ニニ7ニニ7ニ7
ゝ:≦ニニ\ニニニニニニニニlニニニニlニニニニニニニ> ニニ7ニ7
/-ヽニニニニ∧ニニニ.ィV芹芋ミh、\ ̄ -ニニニニニニニニニヽ'ニ7
-ニハニニニニニlニニ7 ハ,jV{ | ):抃ミh、、 \  ̄ -ニニニニニニ7二7
|ニニlニニニニニ|ニニ- l ` |{「:::l_ノ:}i ` 丶 /レ.二-ニニニ7二7
|ニニ|ニニニニニ|ニニl | 乂ーrク }ィィ≦ミ、 `寸イニ/
ニニlニニニニニ;ニニV.ゝ iノレ::j{ 〉ゝノ | Yニ-
∨-/ニニニニ7ニニ│ 乂rク '/ ノノヽ
`7 -ニニニ/ニニニ| | __ ′ .イ ,//ニ/
入ニニ~¨ニニニニ| | (ー ≧ 、 /l | |ニ7ニ7
/l i`<ニニニニニ| |i  ̄ ┘ / :リ |ニiニ7 .-厂 、_
| ハ│}ニニニニニ| ||\ イ |ニ|/ /∧ ヾ≧s。,
l.′| ト \ニニニニl,从__,〕h。 .。< |l L7 rー‐=ミh、 Vニ7
乂 \]ニ}=}ニ7゚l : : : : : 广≧===≦ ィ ノ! ハ ノ7 ヽ _ \, V_7
, -- l-/_/-/: l: (⌒): :l : : : : : : ヽ ノ/ ノ /ニニ/ . -=ミ、 ', V、
-- /ニニl/_/-/_: l : : : : : l: : : : . -‐┷ミ -=彡ニニ/ / _ \, l {
/: : :/ニニニ/_/ ̄〃⌒≧:=ァー/ニニニニ..イニニ.ィ( ゝ ─=ミ、 l |
. : : : : :{ニ> ´/_/: : /´: : : : :_彡一<ニニニ//ニ/ : : ヽ/ ,___ ` リ
_/: : : i: : :厂 : : : : : : : /: : : : ̄: : l: : : : : :` </,. :⌒ ̄: : : : : : :マ7ニニ7 ,′
/: : : : : |: : {/: : : : : : : :/: : : : : : : : l : : : : : : : l: :/: : : : : : : : : : : : : }ニニ/ /
晋 成都王 司馬穎
- 330 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:27:07.26 ID:FEpmeFp10
- ┏─────────────────────────────────────────┓
群臣は同じく忿怒し、即座に将を恃みに国威を広く示したため、弱り絶えるとは考えていない。
自ら溝や谷に身を投じて山谷を平定し、
死者は日に万を数えたが、心が酷く痛むとはいえ罪は無い。
国恩に対して慈悲がないのだから、刑を用いるのが常ではないだろうか。
┗─────────────────────────────────────────┛
、l| ,':i:i:i:i:i/ ,j! ′ ヽ|: : : :/|/ /
l:} l(:i:i=-' /' / l: : :./ ノ>'^ <___
ゞ、 v Y / / -=ニミ、 l: : ( / / ,、
): ;;、 V / / j: :__〕{__>'゛ ̄ ̄ ̄: : :=- _ //
\ ヽ:。 V'" / /く //: : : : : : : : : : : : :、: : ヽ/l} / /
>'゛ ヽ ‘* ,′ >'ニヽ / 、/: : : : : : : : : : : :l} / ! / ‖
r'’ へ //=三)У: : /!ヽ/ : : / : : : : : : ノ} : : | v lj
| / ー=ミ \ //::::::::::ノ イ : :./倭x] /: : /: : : : : : : :リ l /__
| / =- ィ升//::::::::::/ /: l: :/ `"^{ イ: : : : : /: : : : : :f( ソ リ/⌒> :
> "| / ヾ < ヽ__〈〈::::::/ /: :/hl , レ'<:/_:_: : : : :jl / ̄: : : : : : :
>:i:i:i:i:i:i:| ,′ >'゛ ≫, ΛV' /: :/,-=l -、 倭x/ :/: : : /=- '_:_:_: : : : : : :
. /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V__ _ >'゛i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i-=>. __)' /:イ/ |! 、乂ノ `"^∠: : : / )): : : : : : : : : : : :
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ ”” // ̄「 ./ {l ≧=s---=ニ: : : :/ヽ ̄ ̄¨''=-< ̄ ̄
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iト、 /:::/ /::::::{ {l__ ∠二ニ=- 7¨リ:ヽl }ヽ、 "'−-
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i- ・ =≦. ̄ ”””” ヾv― ‥ ( ト;/ *。-=  ̄ / / / /:::/:::: // }l)
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i> ⌒ ゛' 、 {_ 。r '゛`*。 _ _(: : : {=-' /:::/::::::// //
≧s。._:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ (ゝ、 -=ニ`*。,___ `ー‐ /:::/:::/‘
 ̄  ̄二ニ≠=zzzzzェュ-- = ヽ / ̄ /ニニニ=-'
 ̄¨ラ .≧ _ ェ彡′ 了⌒〜 \ | _ < ヽ
−=∠ イ¨  ̄ 人 V )-= '゛  ̄ ̄ヽ/
了 -=ニ 二 ニ=ァ ,、 ヾ V /:i:i:i:i:\ V l
-= / /'へ r' }':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V \}
´ ≠ / / ゝ、 リ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V l
/ / / )へ r< / /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i‘,_ -=- _ \
- 331 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:28:19.11 ID:FEpmeFp10
- ┏──────────────────────────────────────┓
卿が遣わした陸機は、卿から節鉞を受けるのを楽しまず、配下の将を介して国家に私通した。
┗──────────────────────────────────────┛
_ ーーー
,>'´,: : ,: : : : : : : : :~> 、-'7 __
_, -'_>'ヾ,,;;'~,/ ., : : : : : : ,: : : :.,: : /~`''''二-_<~
-''~:::,/ ::::::::::::〉'~: / : : : : : :/. . /M '' :': : : : : :~><
::,/:::::::::::::''/: :/.: : : : : ::/: : .イ: :/|.i , '' ''大ー .`_.、
.゙!,:::::::::::::::,.': :/: : : : : ::/' : :/./:/:;:;l:| :|: : : . . . `.、 `ヽ
, '、::::::::,',ン'/ : : : :∠:;/: / ;\,/: ::イ| :l |i : : : : .|: . . V 、
Vレ〉.::::/ヘ;/: : : ;/``'^‐`ヾ∨`゙/:/|斗,l !|: : : : : |: ハ、 .| 三__|__
./ .'、::::,/: : .,イ:|'  ̄´ /` ,|l_=ミ|!:;|: : : : .|: : : |.V: :| 口 |
../ : :::`'/: 、イ ゙、 _.::: ,!: l厂`刈;:| : : : |: : : :| |: :| ‐┬‐
/: : ::::::;|:/.ソ' ,, '´ ’/'_,. ノ:.|: : : /: : : .| |: | │田│
: : ::::::/,|'^`.-,、''. .. _ ;.|: : /./ : : | |,'  ̄ ̄
: .:::::/|: ::::::::|::, ‘ー-‐==ニ=:、__j:) /|: //;|: : / ' 、 マ
.::::,//|:.: ::::::|.i/ `ー、 `'''´ / |/イ;;;|: :/ 了 用
::::// |:.: ::::::|:i / ̄´ /ノ,'- ~.|:./ '"`ー‐
::/ .|: : : :::||_,,|、 { /l/.| |/ ,
' .|: : : ::::|、;;|:::\ } ,.イ/i: i .' レ |
,/.|: : : : :|、.、l:::::::::\__ `'-‐::"// | | :| ノ
/ |: : : : .|、ヽ 、;;;| /;;;;;;;,゙|/::::: : :| |:.|
|: : : : |;;ヽ.ヽ.、.| /;;;;/イ :::: : / |:|
晋 前将軍 陸機
- 332 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:28:58.53 ID:FEpmeFp10
- ┏──────────────────────────────────────────┓
反逆者が帰順するのを想うに、
進むは一尺、退くは一丈であるべきで、
卿は鎮に帰還して四海を安寧とし、宗族に恥を無くすよう命じれば、子孫にとって幸福であると言える。
そうでなければ骨肉が分裂してしまう痛みを思い、また書を遣わした。
┗──────────────────────────────────────────┛
_
.n > ――― 、 / {
r 、 / / (\{ {
| l/ / \\ `ヽ
. V / /| | 、 / ト、 、\ l
. r‐| N_/、| ノ | / 、\! ヽ |` /-、
ヽ| |Τ(ij\l/ VΤ(ij)Τ | l/'⌒ァ
<\{ ̄´ ̄` , ´ ̄´ ̄/ / )┬ '
| l 、 ノ 厶イイ l|
l 丶 __r‐'「`/\-=≦ l |l人 |
∧{V |: : \V / ヽ ヽ/l八 \
. / /: : /{⌒ヽ―┘ |: : : :\ ヽ
{ /{ |: : { |=イ,o-/ | : : :ト、: ヽ |
. V l |イ: l |――/ 八 ,|:ノ l:/|/
\{ У / /l /`ヽ、 \ ⌒ヽ、
{_/ /-| (_/^\ |777 `ー―ァ
厶イ--|_|-\_> '  ̄ ̄ ̄ ̄
`ー―― ´
- 333 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:30:48.88 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 司隷 朝歌】
/ / / ヽ
ヽ
′ / / }
,′ { / } } l|
,′ { ′ } l|
// { l | ,′ /
/ / ト|、_ハ ト、 / l / {
/ 从 |r==寸ミ辷 ̄l /ト辷从 /
/ / { ヾl _) J圷 ``'ヽ/斧圷ァ}/人 {
; / 厶 人} ` 乂zシ ヒzソ /,ィ/
{l| | / {ゝ """"" , 7 ア } …………
八 l 从{ |ー 、 u /ノ | }
ヽ{\ 丶 l|从}\ ⌒ ノ }/ | .′
\ \りゝL _ > . _ < ノ} /l/
,ィニ、=─f={ : : : : `:ー┼‐: 〉 /从 /// γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
./ニニ',ニニ|i\_ : : : : : : |:o:/`ト. _厶イ l/ | 成都王殿下 |
/ニニニ',ニ|i二\` ー‐┼:.7ニ',ニ`ヽ .ヽ_________乂
,'ニニニニ',=|i二二\: : : |:o:}ニ=',ニ}ニ',
|ニニニニニ',|i二二二\: |: ,'二二',=}ニ',
lニニニニニ'|i二二二二\,'ニニ╋Yニニ}
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 陸機が大敗したのだから、早く帰順せよというのが長沙王の言い分だ
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 334 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:32:30.90 ID:FEpmeFp10
-
, -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
r===========r‐、: : \
|.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ
L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : |
{/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| 現在朝廷では、
|l:/|/● ● ト、: :| 両殿下で陝を境界に天下を二分してはどうかという提案が出ています。
|/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | セキロウ
.|ヘ ..イ:i : : :{ と、AAをもらえなかった石陋が発言します
. ノ从ヽ,、 __, イト:}从{: ト、
,.< //ヾゝ八__/:.:.// >、
( ⌒ ) { {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ( ⌒ ) /⌒
_ 〃=≦  ̄ ̄ ≧x
/ミ{{ rー< ≧=-
, ⌒ ⌒ヽ ` 、 \
/ 〃 \ \ニ=- ≧=-
{ / , { { トミ _ メ \ ミヽ
乂イ / 八从 { ィ示ミ \`ー=ミヽ、 \
∨ / ィ笊 `\ 弋斗っ ト ヽ ヽ}ミー-}
/ ∧ 代ツ \ } \_`ニ=-乂
!? . { 小ハ 丶_, -、 , リ /zz≧x ノ
. 乂{ \ V_ノ / ムイ /{ / ⌒ヽニ=-
乂辷=-≧=- イー=彡 /}ー'/ \
∧ x==ミ / / ' ′ ハ
乂′‘, { ー三}イ{ ノイ { __ ヘ}
} ‘,} {´ 八 八 乂 弋zz' /ミ 、
ハ r ‐} t_ーr r 、}\ ヽ\ V
- 335 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:33:14.36 ID:FEpmeFp10
-
,,‐''''´´ ,! l
`、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○
', / `ヽ、 /
', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】
', /河 `‐-‐´ ,-‐'´
', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸
) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、
,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l
'、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽 ̄`~~~~´ ○滎陽 !
ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´●陝 〇十三里橋× ◎ 〇偃師 ○
`~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'´ ○ 新安 ○ 〇緱氏 中牟
,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ 〇宜陽 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一
,--‐‐'^´ ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ,/
〇長安 〇隠盤 崋山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、
【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟
【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌
/ `~´ ヽ
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 『晋書』『長沙脂、乂伝』によれば、
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .和睦交渉で、陝を境として長沙王と成都王で天下二分しようとの案が出た。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: しかし、先の王豹の一件を考えれば、これに長沙王が納得するとは思えない
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
- 336 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:34:27.59 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 司隷 朝歌】
, -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
r===========r‐、: : \
|.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ
L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : |
{/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :|
|l:/|/● ● ト、: :| 如何でしょうかと石陋は殿下の返答をお待ちします
|/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : |
.|ヘ ..イ:i : : :{
. ノ从ヽ,、 __, イト:}从{: ト、
,.< //ヾゝ八__/:.:.// >、
( ⌒ ) { {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ( ⌒ ) . ィ^ヽ‐- -‐- 、
. イ'´ ̄≧v彡‐- 、ヽ
'/ /: : : : : :}: :j }: : : ヽi
. , / /: : : : : :イ: :イリ: :ヽ: :}
. /{、イ./: : : :‐// /弋‐ \ !
. ` 才―イ弋マ〃 弋マrゝ ‐-≧
. /: :イ八ゝ ` イヽ\)
. ヽ ヽ}ヽ`''-、-‐‐ .イ二}リ ヽ
|.ヽ.}==ハ.Y__〉 ´_ト::::|:::∧
. } __ヽツ/_/ハノ_| ノ:::::ゝ
イ::::/::::::{:::::::ハ;》::::||ヽ>::><:)
. l::゙{:::::::/゙::::/∨_==マ:::::Y::::|
ヘ人/゙::::/ ::::::::::::o}}:::::}::::|
V:::::::::::,__ァ=-ヽ ‖イ/::{
ヘ _/〃¨¨¨¨¨¨¨´::::/_
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .長沙王と他の朝臣たちは、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 決して一枚岩ではなかったのだろう。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ただ、この和平案でも河間王については触れられていない
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 337 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:37:17.07 ID:FEpmeFp10
-
| : : | :| | | | |: : |
| : : | :| | | | : : |
| : : | :| | | |: . |: : \|
| /| :| : |: : |: : . |: : |: : \
/ ; |: : | : : | : : |: : |: : : . |: : |: : |: : , : :/: : 丶
/: : / : : | : : | : : |: : |: : : : . |: : |: : l : :/: :/: :
/: : / :\|\: : |\: : |: : |\: : : : :.:./|/|/|/: :/: : : : }
/ : : // : : / .: \| \|\l \: :/ -一 ! |/: : : : /
/: : : : : : : / { r===≠ ≠==彡 | 八: : : . /
{ : : : :/: : : : :∧ ∧ , j/ : : \: : } /
: : :/{: : { : : :{/: : \_∧ 八: : : ::j /\}/ 皇甫商の首を寄越しなさい。
\/ \{\: : {: : : : : : : : :.、 ⊂ニ=ー- . : : : : ::/}/
\{\{\、<⌒ヽ、 .,イ: :/}/ .そうすれば、
__,、< j }> . . ___ -r<⌒^>‐- 兵を退いて鄴へ戻るわ
/∨∧ {丿 / ヽ、
/ ∨∧ { ー- -‐ / ___ \
/_____ ∨∧ { ________ / / ̄ \ \
/ ̄  ̄\/∧ {//////∧/ / \ \
/ \∧ :{//////// / \
{ /__}∧ :{/////// / 丶 ,} |
{ //::::}/∧ :{////// j'⌒\\ } |
/} //::::::::/i:i:\ ∨// / ___i{::::::::::::\\, ,}\ |
/ //:::::::::::/i:i:i:i:i:i:\ ∨ / /i:i:i:i:V:::::::::::::::\\ } \|
/ ∨ / /::::::::::::/ \i:i:i:i:i:i:i:\∨ /i:i:i:i:i:i/V::::::::::::::::::\\ / \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .成都王は和睦を求める声に対し、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王討伐の名目に掲げた皇甫商の誅殺を要求した。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .現状で和睦に応じては、彼の面子が立たなかったのだろう
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 338 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:37:50.95 ID:FEpmeFp10
-
ィi〔ヽ:/:_≧:.、
,、/:´,_、::ヽ'_へ::ヽ:ヽ
X/:::/ }:| ':,::マ':,
(Y:::::; }:! |::::!::!
{j!::::!― 、 /' , ―|::::!::!
/'j!:::i作ぅ、/' 乍ア,::/';:l
i! ':,::从 , /イ:::::'|
ゝj:!ヽ{s。 - イ::{::::::i! 殿下。
|:!:::|::::,}≧≦{、:!:::',:::::.',
j:!::/´. }ヽ//. . >、:≧、:. 長沙王の手紙への返書は?
イ'::/.',. . ヽ/. . /. ムマ./ヽ:\
/ /::/.!-_―_'――〈ニ' .{. / \:\
/. /:/ニニニヽニニ,ニ'ニニY. {,'. ./}';::`ヽ
, 'ヽ':,イニニニニニニニニニニニ!//,、./∧:::}::)
/. ./:/ j!ニニニニィs。ニニニニハ . ムヤ.,'. .':,:/ィi〔≧s。
//,:/. ., Yヽイ\ニア`ヽイヽ'. .ムヤ/. /∨ ` 、}
/イ ,:// r'ァs。/. _._.。s≦ヽ{/ムヤ./ー'. 〉 ̄s。ヽ〉
/. . .j!:{ . . ///_/_Y///{´////;ィムヤ__/!\ ≧s。
/. . ./j!::|. . .{/////,{_/_/j!、///{.:.{_ヤ.:}.. . . . . }|:::::\_\ `ヽ |\ /\ / | // /
/. /. . .j!::{. ./,ゝ。s≦!/|//!\//ハ.:._:.:八. . . . /|:::::::::::':::< \j! _| \/\/ \/\/ |∧/ ///
\ /
晋 成都王記室 江統 ∠ 任せるわ!!! >
/_ _ \
 ̄ / /∨| /W\ /\|\ .|  ̄
// |/ \/ \|
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
≧ <
≧ 緒戦に勝ったぐらいで調子に乗って!!! ニ=-
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
- 339 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:38:18.61 ID:FEpmeFp10
-
ィi〔ヽ:/:_≧:.、
,、/:´,_、::ヽ'_へ::ヽ:ヽ
X/:::/ }:| ':,::マ':,
(Y:::::; }:! |::::!::!
{j!::::!― 、 /' , ―|::::!::!
/'j!:::i作ぅ、/' 乍ア,::/';:l
i! ':,::从 , /イ:::::'|
ゝj:!ヽ{s。 - イ::{::::::i!
|:!:::|::::,}≧≦{、:!:::',:::::.',
j:!::/´. }ヽ//. . >、:≧、:. ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
イ'::/.',. . ヽ/. . /. ムマ./ヽ:\ /::::::::::::::ト、:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/ /::/.!-_―_'――〈ニ' .{. / \:\ ::::::::::::∧| \:::::::::::::::::::::::::::::::、
/. /:/ニニニヽニニ,ニ'ニニY. {,'. ./}';::`ヽ |:::::::: / \/\::::::::::::::::::::::::::::,
, 'ヽ':,イニニニニニニニニニニニ!//,、./∧:::}::) |:::::::/--、 ィ妁ス|::::::::::::::::::::::::,
:::::イャ妁, |/^Y::::::::::::::::::,
〉´iハ _ イ:::::::::::::::::::::,
/ Jゝ ` イi:i::::::::::::::::::::::::::,
___/ ノ ´ノ:>:.. イ |:i:i::::::::::::::::::::::::::::,
/∨ _,,xく::::::VT¨¨¨ ̄ ̄]___:::::::::::::::::::::::,
. /......\_∧::::| \::マ-―…ァ´ >トミ::::::::::::::,
〈............. \|ヘ广¨|\ /X¨¨¨7.../......∨:::::::|
/...\........../∨____|/__,/_,/______/∨..........| ::〈八
/................、/../ F7 / |...j ......... | :::::\
. /.....................〃 // |./.............「\厂
|................_ノ..{{ {{ { 八 ............|
晋 散騎常侍 盧志
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .成都王は長沙王の手紙に返書を出している。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .内容を見ると
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .書を知らない彼に書けたとは思えず、盧志か江統が代筆したのだろう
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 340 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:41:28.72 ID:FEpmeFp10
- 【成都王殿下のお手紙(大意)@『晋書』『長沙脂、乂伝』】
┏────────────────────────────────────────────┓
文帝・景帝は河図を受け、武帝は運に乗じ、
共に堯・舜の治世を心から願って政道を安定させ、大きな事業を行った恩は高く、本枝百世に及ぶでしょう。
どうして骨肉が、外戚の専権、楊氏と賈氏の毒、斉王と趙王の内なる簒奪を受けると予期したでしょうか。
幸い彼らを誅滅したとはいえ、未だ静息とは言えません。
常に王室を憂い、心は動悸し、肝は爛れております。
┗────────────────────────────────────────────┛
/=彡/: : : : : : : : : : : : : : :\
/:/ //: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ\
.: :{_//: : : : : : : : :/|: : : :i: : : : : :}、ヽ
i: :///: : : : :/: /: / i : : : |!: :i: : : |ヽ \
{///: :,' : : : / :/!: / i:i : : : i| : ト、: |!ハ
///: : i : : : {/|/|!: { |!|: : :∧i: | |:i :|', ゝ、
/ / /!: : :|: : : : |_|__`i!|ミトレ、!z七´ i: : i:! ` ー―- 、 -‐==ミ
/ ´ / ∨: i: : : : |ヽゞタ`゙ __ イタ"〉: : :|:| ,.=-―-ヽ. / ´ ヽヽ
| {. ヽ:.i: : : :.ト、--―" 、"‐-八: : i:| / / ノノ_
∨ i r'': i: : : :| ト 、 __ /,イ: : :i!|! { // 'ア⌒ヽ⌒\
∨ rJ': : : トi: : : i、 ゞ -‐' /:/ !: : |!|i ,.ィ' . / / { { { 八 '、
\ノ':┌‐┴‐ヾトゝト, __/: {/ |: /|!└‐' 〈/ / / |八 ∨ イ い
,∠;'´、;;;;;;;;;;;;;∧| ヽ !;;゙""7>ヾ{ .|/ ! . f⌒)|八 |>\/<|ノ| |八
r'';;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;', {;;;;;;;/;;;\ / \ ∨ 「" r'ー┐"∠ィ|) \__
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;;ー-、ゝ-∨;;〉-=ニ´ ∨ 人 、_丿 イ| , \ \
,';;/ ,] .[二ヾ;;ヽ;;\ミ} ノ∨;;;;;;;;`ヽ / ∧」」≧,=y≦ト八 V⌒) 厂
/ ノ 'ー什ト什|├‐) )く. \
晋 太傅 楊駿 / ( ( くr::::::::::└∠/ \厂
|/\ \|\r「|:::::::::::::r< F_ヲ/⌒
\ノ 厶乂_/X/┘,」:.:\
|:::::|マ┴く ̄ ̄\厂
l∧| ー‐ヘ
\∧
ー'
晋 皇后 賈南風
- 341 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:42:10.15 ID:FEpmeFp10
- ┏───────────────────────────────────┓
羊玄之・皇甫商らが寵を恃みに禍を為し、不興を招いている事を嘆かわしく思います。
これに征西が檄を飛ばすと、四海は雲のように応じました。
本来仁兄は同じ考えだったはずであり、
内に皇甫商らを擒にし、収監した上で遠くへ送ってもらいたいのです。
┗───────────────────────────────────┛
.Y::::{:::::::{三三二\:: |:::::::::|{ ハ::::::`ニ=- '´::::::/ /(__.. ’ .、:iU
从:::\:::{三三こ/ 狄::::::/_〉 }:::::::::::::__彡'゛ /:::::: .. ’ .、iU |├‐
(:、:|トミ:`辷三三{_/ニ}/ {_/::::::::::::::::::::`¨¨¨´::: .. ’ .、:iU |U . : ::
j::从:::爪___フ三三ニニ 内\___:::::::::::::::::::: .. ’ .、:iU |U . : ::::::
{〈 }Vホ、三三三ニニ /.凶// ̄\:::::.. ’ .、:iU | . . : :::::::::::::::::
⌒ {:::{内i:、二二二 / ///| .. ’ .、:iU |U . : ::::::::::::::::::::::::
.乂:凶^个c。.._// // .|... ’ .、:iU ! i \. : : ::::::::::::::::::::::::::::
⌒ 乂/∧ / //.. ’ .、:iU ! l i ..:::::\厂 ̄ ̄\::::::::
/:::/| ∨ . ’ 、:i||l U....:::::::: \ \
/:::::::/|:| /. ’ .、:iU:l|U ...::::::::: ∧
/::::|:::::/::|:l. ’ .、:iU U |...::::::::: / ∧
/::::::::|:::.. ’ .、:iU:リ / ...:::::::: / ∧
/::::::::. ’ .、:iU/:::::/ { ..:::::: U / ∧
/:.. ’ .、:iU::|:::/::: / ..:::}::::::U | / / ∧
/. ’ .、:iU:|U::|/:::::/..:::::::::∧: ',| / / \
/\_. ’ .、:iU::|::| :| 、/:::::/::::::::::::/:: | ∨/ / \
___/ ̄//:::::/ / .、:iU |::i::::|::圦 ̄`丶、::::: /: | _{_ /_二ニ=-‐─
ノ| | :| |::::/、丶灯 |::i::::::::::::::::|::::`丶、 \ / / ̄\  ̄ ̄ ̄ ̄
.f ‘, 、 \:::::::: / |::::::::::::_:_:_:_:j_,_,___〉 \_{..二ニ=-\
,| | :、 \__} ̄/ |::::::::::(匚}____ |
晋 左将軍 皇甫商
- 342 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:42:44.44 ID:FEpmeFp10
- ┏─────────────────────────────────────────┓
迷い惑って兵を率いるのは如何なものでしょうか。
上は君詔を偽り、下は愛弟を離して、
天子の乗物を推して移し、無闇に兵威を示し、豺狼を任官し、親しい善人を棄てて殺すのでしょうか。
悪を行って福を求めても、誰が力を尽くすでしょうか。
┗─────────────────────────────────────────┛
 ̄./.,' i . . . . . . -キ'' ¨ / !. . . . . . ',
/ .i . .|. ! . . . . . .「¨¬‐r. .__ _ . . -ィ" /. ′|. . . . . . . ',
_/ l . i .' . . . . . . l . i. ._|_i__ . . :i ̄, ̄. ̄. . . . . . ..∨ ′ .! . . . . . , . ',
.  ̄! . i . .' . . . . . . .|ィユ´|. |.  ̄7| .ハ. . .i. . . . . . . . ', / .,′. . . . . ', . ',
| . .', . .', . . . . . . .l /l. ィ==.7‐:l/.: :V ,' . . . . . . . i .', / ./___. . . . .ヘ .
l . i .', . ヘ. . . . . . /: l. 芝芋芋芍ミit|/. . . . . . . . .i, .i ' _ イ_-_-_二ム. .ヘ
. l . .|!. .', . .ヘ . . . ‖: |./'" V:;i;:j:;:}./ :/. ../. . . . . . . !. .7´_-_-_-_-_-/. . .
', .! V .ヘ. . .ヽ. ! {: : :' : : : :ヾシ'": :/ /. . . . . ./. .! ./ |._-_-_-_-/. . . . .
'.| ヽ . . . . . }N : : : : : : : ":x:x:/.イ /. . . . /. .,/./ i!Yヘニ/ . ヘ. . . . .
l ',、. . . ノ ヽ ′/ . . イ. / . 〃' /.l_|-!. . .丶. . ヘ. . . .
. ',゙ . ヘ /ィ7 . . ./. . . !_ .イ. .|_|-|. . . . .\ .丶. .
. ', . . .ヽ ‖. . . . . . .l :|. . .Чノ. , . . . . \..ヽ
. ',. . . . .ヽ -‐ /イ. . . . . . .l :!. . . . . . ., . . . . . . \.
,rニュ、',,,i_. . . .|\ ,/ i| . . . ‖ ,′ :l. . . .!. . . ', . . . . . . . .\
. ‖z-ヽ ヾ_ヽ. . .l iヽ、 _. .<!. . . ./i. ,' _.', . . .!. . . .', . . . . . . .
. ‖_>'ikヾi .liヘ Y .! i. . .ミ ニ.「. . .l . |. . ../ |.ムr<>', . . ',. . . .', . . . . . . . .
‖〈_{ニ>‖ニ7 /. .! ,'. . / . . |. . . !. ,l . ./,:zlA>'",ィ. ',. . .',ヘ. . .', . . . . . . .
‖x人|k‖ニ7 / . .|/. ./ . . . |. . ./i|. /ila",ィ,ィ" V . .', ヘ. . ', . . . . . .
‖i7 Y l‖ニ7 /|ヘ. .!. / . . . . !. /,イlil./'" r'"'" .V. .';ー:ヽ. ', . . . . .
.. ‖7/,ィi.‖ニ7 /ヘ .ヘ.l/. . . . . .i/イlジi/ ‖ /\ ',‐-.ヽ ', . . . .
- 343 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:43:11.83 ID:FEpmeFp10
- ┏─────────────────────────────────────┓
前に遣わした陸機は節鉞によって正しましたが、
黄橋で退き、温の南で勝ちを収めたように、戦況は一進一退であって喜ぶには足りません。
┗─────────────────────────────────────┛
∧
.∧ ヽ
, ' ̄ ̄ ̄ ゙̄ヽ / ', ',
,イ / ノ( ヽ ト、 / ! !
i ヽ─、 ^ |ー' i / ││
ヾ_,,;;;》 〉 ヾj j/ 〈;;_ノ / | |
l ヾニアミ fニアl 〈 | .!
i 〈 i } ,' ,'
| イrェェェュ / ./ / /
.| \ `ニニ´/ / / /
| ヽ ー '_ / / /
,-ー、 ヽ;;;;;;;;;;;`ー-、 / / /
;;;;;;;;;;\ー、 ,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. / / / _/: : : : : : : : :.!: : : : : : : :\_
;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ / / / /;;;;;|: : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : :|;;;;;\
/;;;;;;;;;;;l: : :`:'':-:、:_: : :.!: : : : ; :-:‐:''':!;;;;;;;;;ヽ
〈;;;;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : :`: :.!: :':´: : : : : : :l;;;;;;;;;;;;;;〉
`i.、;;;;;;|: : : : : : :`:、: : :j: : : : : : : : : : :!;;;;;;:ィ{
|: : : :l: : : : : : : : : :`: : : : : : : : : : : ;.|:´: : !′
l: : :::::!::.:.、: : . : :: :: ::.|:: :: :: ::.. : : :/:イ: : : |
. !: : ::::|:::::::`::、:::::::::.:::::!::::::.:::::.::::/::',j:: : :!:l
!: : ::::l゙i、::::::::::`:-:::;_:|:: :::::.:::::':::::; イ:!:: : :!:!
l: : : ::l:`!`:r、::::::::ー-;!;;:::::::::::;::ィ´''l:::!:: : :j:l
l: : :: :|::| \`ー'´ `¨´ / !::l :: : :j:!
j!: : : :|::l >'´  ̄ `< ,!:::!:: : : |!
l:!: : :: |:::l,.-'" `ヽ.j::::|: : : :.|
l:i: : : :.!´|| |l゙i!: : : :.!
l:.!: : : :! || ||!|: : : :.!
- 344 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:44:26.22 ID:FEpmeFp10
- ┏───────────────────────────────┓
今、兵士は百万、良将は鋭猛であり、兄と共に海内を整頓したく思います。
もし、太尉の命に従われるのなら、
皇甫商らの首を斬り、戈を投げて退讓し、自ら多くの福を求められますよう。
穎もまた鄴都へ帰り、兄と同じく致しましょう。
届いた手紙を奉覧し、遥か遠く慨嘆致しました。
慎み深き大兄、進退を深く考えられますように。
┗───────────────────────────────┛
:|: : : l:l: : : : : :.l: l: : : : : : : : : : : : :|: : : : : : l: :l
:|: : : |:l: : : : /:|l: l: : : : : : : : : : : : :|: : : : : : l: :l
:| ̄`トハ、: : l:.八ハ: : r: : : : : : : : :/: : : : : :/: ,'
:}i : ',rl─‐≧トJ廴 : l、: ; : : : : : /l: : :/_ハ: l
ハ: : トllf ̄'⌒笊心Τヽ: : 斗7'゙ l: ̄: : /: l:.l 文書の確認?
: : ',: :l ヾ fイ゙n l} ヾ l/'~尤抃リ>, ' : : V
: : : ハ{ V辷り __ fイJ l //'/}: : : ', .皇甫商誅殺が和睦条件に入っているならそれでいいわ
: : :/:. , ゝzソ /ィ.: :.}: : : :ト
: :/ー、 ι / }: : :}: : : :|:.'
: l {ヘ /‐彡} : }: : :从:l
: l 丶\ r ⌒ っ __ ィ: :イり}: :}: ,ィ リ
: l \ ≧ァ _, <l }⌒ヽ /: //
- 345 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:45:01.76 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
|ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_
≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
. l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。
| ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
| ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
| ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_
|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i
|: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ
|::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、
|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 | なるほど、皇甫商殿を |
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ヽ____________乂
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ あるいは、皇甫商を殺せば和睦は成立したのかもしれない
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 346 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:46:18.08 ID:FEpmeFp10
-
/_ ./_ | ', ≧=---r'∠__
〃 ` ̄ / | ', ', V /
{ / ハ i ', i マ≦
乂_ イ ′ | i 斗 七'' ̄「 | i |
/ | i .」__ i i } | | | ハ | | .i
<.._| | | | ̄「 .ハ | | ! .ハ / | .i | i
/ | | | | | / ' l / j/ j/ | /| / i .お断わりです。
く {⌒| | |_j/ ', /}/ ,ィ≦弍ミ | / j/ .i
/ ./| .ィf弍≧x }/ / / / | i 皇甫商殿は私の属官だった方。
//| ハ | | , /.イ |
// .| ∧ 、 ト.{ハ. _ _ _ / .| / | みすみす死なせるわけにはいきません
/イ , \ト.._{ .| ∧--vfニニニYニニYニニト-- </_ .|
./ / i .-=〈ニニニニニ|ニニニ}ニニニニニ/ニニ.\|
/ / / }_.-=fニニ∨ニニニニ|ニニi|ニニニニ/ニニニニi {: :/ /: :二ニ=-
./ / / /ニニヽニニ∨ニニニニニニ|ニニニ_/ニニニニニj 、ムイ : :ィ:  ̄: :`ヽ イ
/ / / r≦ニヽニニニ、ニニ.∨ニニニ|ニニニニニニ/ニニニニ/| ィ≠: : : : : : : ー=ミ : : \/ ノ
./ /イ .′.|ニニニ.\ニニ、ニ∨ニニニ|ニニニニニ/ニニニ_./\| ./: : : : : : /: :}:\: :―ヽ―‐ァ: ヽ
/ :ィ:≠: : :ノ: :人_:_:メ、 : :-‐く: : : 、〉
{:〃 /ー=彡:イ ´ ≧x、: : :\: ヽ: :\
{{ |: : :ノ、} :!/´rッ X、:_:_:_:ー_‐ァ´
イ: :/:{_ソ}人 .、__ / ヽ: \: : 八
| /: :ハ 〈 ヽ} 乂ンーヽ、_乂
まあ、そうだろうな ー==|':イ人 rー へ /|i:iノ: : : : : :-‐`
j ハ: : ヽ⌒´ イ .乂: : :}:_:〈_
/:_{:_|: : `T:´:ヽ ∠ イ: : :ノ:.:.:.:.}、
{´{>、:ヽ:i! :!_r Y⌒ヽイ : :rー ミ'/}
/`ヽ:\ Y:.〉―‐ 、 `ヽノヘ /V、
{:.:.:.:.:.:\ヽ:/ ̄ `ヽ \/`Y´_./ ∧
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、長沙王は成都王の要求を蹴った
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 347 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:47:11.99 ID:FEpmeFp10
-
ト . .',.,'. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .',. .', . ', . . . _..',-‐. . ',. .', . .V"_-_-_-_-./
ヘ ` <} . . . . . . . . . . ',. . . . . . . . . .',. .',.、 ィ". . . ', V. . .',. .', . .W-_-_-_/. ヘ
. ヘ .!. ! . . . . . . . . . .' . . . . . . . . . ヘ .', Vト. . ..Ν V . .',. .', . ',_ニ_-_./ . . . ヘ
ヘ !. !. . . . . . . . . . .', . . . . . . . . . :ヘ ', V _,zzt芝≒ij| ', ', . {.. .}_/. . . . . . .
ヽ.!. i . . . . .', . . .j,. .ヘ . . . . . . . .!.', ',i ,;t芝F";:}.:.:} ∨. .i..i . | /.,' >ー‐- . 陸機の大敗で
,ィ.i .',. : . . . .'.ィ" i:. .!∨、. . . . . .!. ! イ´∨ゞ::ィ: イ'' ‖ リ!. :〈_,'イ ,ィtニtz,、 頭が冷えたかと思えば……
ィ" i. .', ', . ィ"', . . i V! .ヘヽ . . . .|ヘ| l. ゞ´ .' . . . |,V.V イヾ3, `VC
>'"_', .', .', . . . ヘ. . ', ;,ィti芝ヽ、 ! .,'. . . ..l. . . .V i8ニ=-LiF この期に及んで、
<.-_-_-_', .ヘ .', . . . ゙;,ィi;k:'":、:;:;:}:.〉` ' , ,'. . . . .!. . .', .V.Fl{`iヘ-、 陛下に楯突くとは言語道断。
` <-_', .',',..ヘ. . . Wヘ ヾ、 イ i. . . . .,' ', . . ', Vi弋ヽヘゞ
/∧ ',ヘ. iヽ . Yヽ` _..、 .i . . . .ハ .', . . ',.VioYixヘヽ 和睦交渉は打ち切りましょう
/ //.∧.', .〉、 iヽ.ヘ}._、_ V__.ノ i . . . ,'. . ',__',. . .',.Vi7 ゚2_
ヽ、/ ¨ ハ.',{. !′ム'"人 /.. . ..,'‐- ._V `
. ,' . ヘ.',', ' ! i´ .V.>. .. __ . . . イ‖ . ,'li} .l:.:V
. /. . . .ヘ ' V. .V |r-=vイt} ,',' . ,'i|i| |:.:.:V /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :.
/. . . . . !ヘ. ', . } .|ヘ ヾi|ih、 !!! ,'i|i|i .|:/ .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :.
l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : |
| : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : |
| : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l
| : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : '
|: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : '
仕方ありませんね lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./
j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: /
|:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、
|:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l }
ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l |
'-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / |
/ \ -_-_ \─彡'| _- / /
- 348 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:47:42.19 ID:FEpmeFp10
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| しかし .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― '
| | ヾN ゞソ ゞソ//
| | >:´|、 - ,|`:< 戦は続行された
| | |::::::::| > イ |::::::::|
| | >-、\! !/::,-<
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 349 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:48:58.80 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 司隷 七里澗】
, --──-、
, イ / ヘ ト 、
i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
| ヽ ' _ ` イ 牽秀殿。
l l ´=` l
ノ ヽ _,、__ノ .成都王殿下が洛陽への攻撃を再開せよと
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| :: У ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: , -/ ⌒ヽ }- 、 / ̄ ̄¨ヽ
-=ミ. l ,/ 、 / / ⌒ヽ | む |
::. i| { }/ < | っ |
 ̄ヽ八 ー′ u __\ ! !!! |
:::\`ー…' __ i} ヽ ̄ 乂____/
::::ハ,,,ヽ fァ. V f⌒`
::::} { ∨
::l `ー‐<
::/ ヽ__
"" ...:r'` ‐-、 /:::}
:::} `¨^ ー‐-} l ヽ ̄ ノノ
晋 冠軍将軍 牽秀
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 建春門での大敗以降、成都王の軍勢は精彩を欠いた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 350 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:50:42.88 ID:FEpmeFp10
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / >、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\_ 。゜ u /;;;;;;;;;;/ /
|/ / \;;;;;;;;;;;;;;:;;;:;:;;;;:;;:;;;;;;;;ヽ__ /;;;;;;;;;;; / .| か
安 勝 か |  ̄> {;;;;;;;; ;;;;;;;〈_ヽ;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,ヽ_/;;;;;;;;;;;;;;;;/ / | な
心 .っ な .| /  ̄ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;; ─ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{/ .| ら
し て .ら | / i ij ̄ , ヽ;;;;/ ̄ ̄ij\;;|  ̄\.| ず
ろ .や ず |、/ u ' ! i __};;;| ゚ ', < |
. : る |厶 -‐ 7 、\ ' | | トツ;;;;! \ ヽ _\
. !! か 長 | \ :{/!~\\\' { u | / し \ \___
ら .沙 | \ \ヾヽ | / /ゝ___/
.王 | ` . .ヽ_ >fッ ' /⌒: }´ \____/
.に | ニ=- . 二>''::: / | | \
/. 、 /:::: u _/ / :| | ____ `ー
{ \ /:::: / _, ∧ / ./ /i:i:iヽ \
____ _/.\ \ .x≦三ミ、 / /‐'`=二_ノi:| {i:i:i:i:i:i:i} \
\| \ \ f三三三リ  ̄~~`ー─ //i:i:i:i:i:i:i| 乂i:i:i:乂 - 、
゙ \ \ \ 乂三三/ _/ //i:i:i:i:/|i| /i:i:i:i:iハ
。 \ \ \ .`┬‐┬─ 7 ̄ .x≦//i:i:i:i/ :|i| \i:i:i:i:i:i|
、 ゚ \ ゚;,。;; ;; \ \ / { /≦三三.//i:i:i:i/ |i| |i:i:i:i:i:|
゚ \ ;;;;;;;;;;;;,,, \ ;;;; \ /ニ二三三! !i:i:i/ :|i| /i:i:i:i:i/
晋 冠軍将軍 牽秀
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .『晋書』『成都王穎伝』は、京城へ進攻したとしか記されていない。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .『晋書』『恵帝紀』に至っては、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ 彼らの消息が途絶えてしまっている
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 351 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:51:36.52 ID:FEpmeFp10
- 【>>350修正】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / >、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\_ 。゜ u /;;;;;;;;;;/ /
|/ / \;;;;;;;;;;;;;;:;;;:;:;;;;:;;:;;;;;;;;ヽ__ /;;;;;;;;;;; / .| か
安 勝 か |  ̄> {;;;;;;;; ;;;;;;;〈_ヽ;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,ヽ_/;;;;;;;;;;;;;;;;/ / | な
心 .っ な .| /  ̄ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;; ─ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{/ .| ら
し て .ら | / i ij ̄ , ヽ;;;;/ ̄ ̄ij\;;|  ̄\.| ず
ろ .や ず |、/ u ' ! i __};;;| ゚ ', < |
. : る |厶 -‐ 7 、\ ' | | トツ;;;;! \ ヽ _\
. !! か 長 | \ :{/!~\\\' { u | / し \ \___
ら .沙 | \ \ヾヽ | / /ゝ___/
.王 | ` . .ヽ_ >fッ ' /⌒: }´ \____/
.に | ニ=- . 二>''::: / | | \
/. 、 /:::: u _/ / :| | ____ `ー
{ \ /:::: / _, ∧ / ./ /i:i:iヽ \
____ _/.\ \ .x≦三ミ、 / /‐'`=二_ノi:| {i:i:i:i:i:i:i} \
\| \ \ f三三三リ  ̄~~`ー─ //i:i:i:i:i:i:i| 乂i:i:i:乂 - 、
゙ \ \ \ 乂三三/ _/ //i:i:i:i:/|i| /i:i:i:i:iハ
。 \ \ \ .`┬‐┬─ 7 ̄ .x≦//i:i:i:i/ :|i| \i:i:i:i:i:i|
、 ゚ \ ゚;,。;; ;; \ \ / { /≦三三.//i:i:i:i/ |i| |i:i:i:i:i:|
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./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .『晋書』『成都王穎伝』は、京城へ進攻したとしか記されていない。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .『晋書』『恵帝紀』に至っては、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ 彼らの消息が途絶えてしまっている
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 352 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:52:23.61 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
_,,.. r=i r--==
´ .| } | /\
ヽ_,.. r≦、 , 、 | ,. ´ ./ / __
,.. r≦ i! / ,. r== 、 ´ / , / | 「」 ハ
i! /./ , ,イ `= / , ` ´ .`´
` .´/ , \,. ≦≧s。__} ./ ,イ
/ , .、 ,.イ
、 / ヽ ./
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几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几
|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄
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\ 皿 / .\ 皿 / \ 皿 / \ 皿 / .\ 皿 / \
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./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 一方、『晋書』『長沙脂、乂伝』に曰く
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 353 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:53:19.10 ID:FEpmeFp10
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.. /⌒i
_,,..、 .| / ,..-、
l l | /´ l,、_ノ , ./⌒i
| i' '´_,,、 _,,..、 .| / ,..-、
.| し''´ 」 .. /⌒i l l | /´ l,、_ノ ,
| ,,.-''´ . _,,..、 .| / ,..-、 | i' '´_,,、
| .| ,、 r‐'l .r、、 l l | /´ l,、_ノ , .| し''´ 」
.l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙ | i' '´_,,、 | ,,.-''´ .
,│ ゙l | |/ l゙ .| し''´ 」 | .| ,、 r‐'l .r、、
i ゙l,,ノ '"│ / | ,,.-''´ . .l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙
| ´ .l゙ l゙ /~'i | .| ,、 r‐'l .r、、 │ ゙l | |/ l゙
_ .|ヽ ノi \,l゙ / | .l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙ .!;;/ .イ、;;;;;;;;;;;;;;./ |;;;;;; ゙l,,ノ '"│ / .r' /
/ ヽ, .| | /ヽ,, ./ .|/ │ ゙l | |/ l゙ .l;;; ! l;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ !;;./ ´ .l゙ l゙ ,,ilr'"
ヾ \ .|ヽ ノi / / :l゙ ゙l,,ノ '"│ / | ! /;;;;;;;;;;;; / /./ \,l゙ '″
\ノ ヽ, | |, /ヽ ,,,./ _´ .l゙ l゙ !゙.,,.,i";;;;;;;;;,./ .iУ
ヽ ヽ | 'l~-ノ ../ .i}′ / ;;,! ., \,l゙ /;゙;;;;;;;;; / .l″ ,ν
\、ノ ヽ,,ノjヽ ノ " ノi ` i";;;,/ / /;;;;;;;;;;;;/ il l′
ヽ, 丶 ヽ,, ヽ l / ."、 / ;;;;;;;;;;/ _ ,,i!!″
___/ヾ ノ .ヽ, /./ l「 .../ ;;;;;;;;; / ,,il″ .´
 ̄ ̄ ~-:;;:; \,.,i''l .,〃 .〃 / ./ ;;;;;;;;;./ .,. _ /″ _/
,,ノ__ソ_ ) ,lゾ .〃 .,〃 ./ ,i";;;;;;;;./ ./ ,r'./ ., ._/;;;;;;
 ̄ ̄|~ .〃 ./l 、〃 ,ir / ;;;;;;; / .,〃 .,ノン′ .,,ir'" _/丶;;;;;;,
i, 〃 .,ノ~;/ .,/./ .,ノ/ / ;;;;;;;;;;;;l .,.. |″ ,i'ン" ,ii'" .,..-'";;;;;;;;;;;,/゛
|ヽ,,-,, .il″ / ;;;;;/ ,ノ゙''゙,i彡'゙i/'";;;;;;;;;;;;;;;;;゙‐''"./ ,-/'" ,.. ;;/!"._./ ";;;;;;;;;;;.,./ _..-、.,
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王は前後に渡って成都王軍を破り、斬獲六、七万人の戦果を得た
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 354 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:55:26.75 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 司隷 七里澗】
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::::,,,,,;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,,,,,,, ;;;;;;;;
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,,,,;;;;;;;;; ;;;;;;;;;,,, ;;,,
;;;;;; ;;;;;;;,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ヘ. ! i| ! i| ! l ! !! ! i i i || /‖
;;;;;,,,,, .i|ト. │ |! ,1. ‖ | !│ ‖ ! ト. | | || ./ ||
,,,,,,,,,;;;,;,;;;; .||! 、 | |! i| ‖│ l│ l、 ヽ | ヽ | |. !!,' !!
_ ヾ¨'' ..|¨ヽ , … 、 || 、! .|i |.! | l_」.. - l.| !-、ム__l ハ. ! ! ||1 li
/ _二=---' `! ',/ ヽ .!! i i| ‐i七!弋 1´! | !| l ヽ ヽ」 ̄!¨'i¬ || ! !!
/ < ’ γ⌒ヽ ', || | || |!ニ 二三‐- 、 !  ̄ ,. -三二... 二、!! !| ! !!
| ─=f u ,′ .| || | || |トヾ.い::::jリ`¨' 弋´::: jリ ィ 1| || | ||
| `ヽ| ,;;;, |⌒ , ' || ! || ||i `ー‐'‐ ‐ー='‐ ' / i| |! | |!
.', \_| ,;;;, ', | / / 人__/ /__ .!l ! !! |||ヽ ! / !| || | ||
. \ | ' .レ ´ ゙゙u ,; /7__.ヽ .|| | ||i !!ト ヽ , ' /i|| !| ! !|
/⌒ヽj i¨'‐- __!__ -─-、;; ¨Y.7─ 、/\\ || | ||| !!| ヽ.\ __ /, イ!!||| || | ||
{ .弋__oi!,o__,,. ゙;; |´ ゝ¨ Y./.| | .|| | ||.!. !|ト i|`.i`‐:、 ´ ' ,.イ! T ! l|||.! |! | |!
;;;,, 乂 ~~~~ u 人ノ_)ヽ从/| | .|| | ||!l. ||l i || l !|} > 、 ,. ィ | !‖.‖|!!!| || | ||
::.. `‐{ r==, _,,斗'¨|.//7/////| | .|| | |||| !!i !|| ! /! ヽ `´ / !ヘ | .‖|リ ! || | !|
:. 彡ゝ. 二 .ィ'ミ,'::::,'::ゝ._ ̄ ̄ ̄ ̄ ./', || | |||| ||1 || ノ" \ 冫´ヾ. / ヽ ‖l!│ .!! !_, ⊥ -
| ;,,,, /::::,'::::,'::::::::::: ¨| ̄ ̄ ̄ ' ,. '´ ̄ ̄ `ー┤ .||」弌1 ヽ' ∨ /`メ:-! .|| |
晋 北中郎将 王粹
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .成都王の軍は総勢二十万余、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『長沙脂、乂伝』の記述通りなら、兵の三分の一が消えた計算だ。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ これを踏まえると、陸機誅殺後も敗退を重ねたように見受けられる
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 355 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:57:28.15 ID:FEpmeFp10
-
_ ヾ¨'' ..|¨ヽ , … 、
/ _二=---' `! ',/ ヽ
/ < ’ γ⌒ヽ ',
| ─=f u ,′ .|
| `ヽ| ,;;;, |⌒ , '
.', \_| ,;;;, ', | / / 人__/ /__ どうしてこうなった
. \ | ' .レ ´ ゙゙u ,; /7__.ヽ
/⌒ヽj i¨'‐- __!__ -─-、;; ¨Y.7─ 、/\\
{ .弋__oi!,o__,,. ゙;; |´ ゝ¨ Y./.| |
;;;,, 乂 ~~~~ u 人ノ_)ヽ从/| | / } // _ ‘, }
::.. `‐{ r==, _,,斗'¨|.//7/////| | / / -‐‐- 、 } // ,. 二 _ ヽ ',\
:. 彡ゝ. 二 .ィ'ミ,'::::,'::ゝ._ ̄ ̄ ̄ ̄ ./', {/´ /´ ̄ ̄`ヽ、/'' ´ ヽ', ', ヽ
| ;,,,, /::::,'::::,'::::::::::: ¨| ̄ ̄ ̄ ' / ./ } , }
〈 / { ,,. -- .,,〈| , ヽ
. ヽi ゝ ,,. -‐-- 、 ‐'´ __ | | .}
. l .{ ´ -‐‐- 、 /,ィf示ミx .! | |
|ゝ { ,ィ て示ミx ィ 弋_ソ ノ ! | |
| { ヽヾ 弋_ソ | | |
| ヽ{ゞ‘, | | |
長沙王は強い。 .| \ヘ ' /.| | |
| |'ヘ. _ __ / | | |
趙王や斉王のようにはいきませんね | | \ !.`!ー ' / ! | |
| | |丶| | /| .! | |
/ | |く_,! ! 二.´_r‐'´| .| | |
. / _____ | |: : | |: : 〇 | : :│、__,! | |
, < ___,.| |` :| |,. -、:‐'‐ '´: : ヽ| | ̄ヽ
. /: : : \ : : : : : ! ! r≦―‐ {-、:{ : : : : : ! | ̄|ヽ
晋 振武将軍 石超
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .成都王に取って不名誉な話である。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『成都王穎伝』の記述の少なさも仕方ないのかもしれない
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 356 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/27(日) 23:58:51.61 ID:FEpmeFp10
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
「了ア>.::´::::::::::::::::::::::`丶 「`ヽ
>::´;:::::;::i:::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::::ヽ! /、
/:::::/::::/-|::::::::::::i、:::::::::::::∨::∧-.<
. /::/::'::::/ l::::::::::::|‘,:::::::::::∨::::';::::‘,
. /:::'::::|:::;'、 ';::::::::::| }:ト、:´:::::i:::::::}:::::::i
/ィ::|:::::|::i ヽ、丶::::::lイリ V::::::!::::::'::::::::|
. j:|::|:::::|:ィ芹抃 \!ィf芹示k:l::::/:::::::::|
. |:|::|、小{ Vり V:ンl|:::|:/ l:::::::::| くたばれ!
. | !ノ:::|.l∧ ′ ||:::| |:::::::::
|:::::::::| |:込 ` ‐ ´ イ||::; |:::::::::
|:::::::::|人::| ,> ,_ ィ^i、 .ル′ |:::::::::
. |:::::::::|jI斗f´: : ∧ { {: :`i=-. . ,_|::::::::
. |:::::::/:i: : :|.|: : : : _ヽ/} '´Y: : : : : : `ヽ::
. !::::/: :|: :r゙└、: :(___ `ー | | )ヽ:/: :__: : { 〈 W: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : W/
|::/: : :|: :| i|:ヽ://:ヽ.,_ゝシイ: :/: ミヽ _辷W : : : {: : : : ⌒ : : : ⌒} : : : : : / : V ̄/
l/: : ヽ/ ̄ ̄ =‐- ゝ辷彡' ` <: ヽ \ |: : : /: : : : :',: : : : : /: : : \/: : : }/ニ=-
-‐=ニニ)Ih|: : : : :丶 : : : ',: : : : : : : : : :/: : /:ノニニニ
晋 驃騎主簿 祖逖 寸ニニニr‐圦丶: :ト、i\ト、ト、 /|/レIノL: /:/⌒ヽニニ
\_/ii j[|:\ト「x===ミ V x===ミ厶イ:|:[|:. [|
[|/: : :|: : :|、、、 、、、 ハ: : |: :
': : : :|: : :| ′ 从|: : |: : :.
敵軍がまるで塵芥のよう /: : :/|: : :|i.、 マ フ .イ:.:.i|: : |: : : :.、
': :/:.:从: : ∨:> __r=z__ < .:.:.:.i|: : |、: : : :.
//:.:.:.:.:.:∧: : :V:.人|| ||人.:.:.:.:.:.i|: : |i.:、: : : : 、
':´:.:.:.:.:.:.:./:.∧: : l//|| ||/\人i|: : |i.:.:.\.: : :.
/.:.:.:.:.:.:._-=Tニ∨ト\ || ^ || /ニニ|: : 厂\:.:\: : 、
.:' :.:.:.:.:.:./ニニニニニニУ| i ||/ニニニ八/ニニ〉:.:.:.:\:\
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .逆に、長沙王軍は精強だった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .何故このような戦いぶりが可能だったのか?
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 357 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:00:53.14 ID:wRVikCMA0
-
_...._
_,.-':::::::::::::`ヽ、
,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
__ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ
l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
\::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::|
,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
/ | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
`ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ
ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` .彼らに関する僅かな記録から、
,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 その強さの理由を探ってみたく思う
,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ
,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
/:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l
. | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
. | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
/::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
/::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
/::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
- 358 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:01:54.73 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
|ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_
≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
. l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。
| ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
| ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
| ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_
|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i
|: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ
|::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、
|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 殿下、今日はお願いがあって参りました |
ヽ___________________乂
.
- 359 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:02:47.52 ID:wRVikCMA0
-
,;;;; _,..-'' '''- .._ :;;;;.
,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;:〉
゙ヾl l l l_ l l`゙ヾ:;;;;;;,;;';;; '
゙ヾ lヾ ̄l lリ ̄T‐-リ ;;;/
、=ヘ ヽ_二ミ、ヾ〃,゙≡ミ、/ /: :`: :> ああ、嵆含殿。
\ソ、 弋:::リ 弋::::/ /;)~`゙´i
ノl ~Tl ' ´l lソ l l 日々の激務、お疲れ様です。
l l ゝ、 ー' _ .l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l お願いとは何でしょうか?
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム
/::::/:::/;/;___/ /;; ::/: : , / ゙゙゙゙;; ム [>┴┴<]i:―┐
/ \i:i:(\
''^~ ̄~>― \) \
/ /´  ̄`'<" ̄ ̄| |
/7 / |:i:i:i:i:i:i| |
|| | Λ | | |:i:i:\:i| |
|八 ||||:::| | | |:i:i:i厂\|
/ \ト|Λ|:::|ノ|从| | ̄ \ \
どうか尚書郎を増員して頂きたく ./ /人 t ッ / 厂`\ \
∠/ //: :>‐</ Λ /::>ーへ \
厂/ /: : :<:i:i:i:i:i:i:/ /: ::∨::/ \ \
┌く | / /|⌒\_丁^7 //⌒|丁 / ̄`\) \
┌‐< ⌒\ |/∨ :| | ,// |_[/ ̄ ̄\ 〉 \
{\ヒフ | >―へ., ___,.\., ┌<:.::| ∩ |/
{>┘ |┘/ / ] <Λ>  ̄ ̄亡ノ|::| ⊂ X|
晋 尚書郎 嵆含
- 360 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:05:13.22 ID:wRVikCMA0
-
_
[>┴┴<]i:―┐
/ \i:i:(\
''^~ ̄~>― \) \
/ /´  ̄`'<" ̄ ̄| |
/7 / |:i:i:i:i:i:i| |
|| | Λ | | |:i:i:\:i| |
|八 ||||:::| | | |:i:i:i厂\|
/ \ト|Λ|:::|ノ|从| | ̄ \ \
/ /人 t ッ / 厂`\ \ .昔、魏武は戦があると属官を増員しました。
∠/ //: :>‐</ Λ /::>ーへ \
厂/ /: : :<:i:i:i:i:i:i:/ /: ::∨::/ \ \ .青龍二年、尚書令の陳矯は
┌く | / /|⌒\_丁^7 //⌒|丁 / ̄`\) \ 軍務があると、尚書郎を増やしました。
┌‐< ⌒\ |/∨ :| | ,// |_[/ ̄ ̄\ 〉
{\ヒフ | >―へ., ___,.\., ┌<:.::| ∩ |/ .今、奸逆は四方から迫り、
{>┘ |┘/ / ] <Λ>  ̄ ̄亡ノ|::| ⊂ X| .王路は塞がって非常に苦しい状況です。
\___,ノ / ,「 ̄] Λ| く ̄匸ノノ\_∪ノ ( ̄\
__「 ̄ ̄L/ ∨人 \_/ > \ 曹、下級の文官だけでは決済は溜まるばかり
| |_,/⌒/ 人 \ \_/  ̄) 厂 ̄\
厂]|__/ /--‐个 />ー\ \_/  ̄ >
| ̄| / |:/ | \ \_/^>
└<,_| __/ / / \ \ __厂7┘::\
</⌒>、/ / | ]ノLノヘLノ: : : : : :
/ ⌒>‐〜へ__ |__厂>┘ ∨: : : : : : : : : : :
- 361 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:05:59.54 ID:wRVikCMA0
-
_
[>┴┴<]i:―┐
/ \i:i:(\
''^~ ̄~>― \) \
/ /´  ̄`'<" ̄ ̄| |
/7 / |:i:i:i:i:i:i| |
|| | Λ | | |:i:i:\:i| |
|八 ||||:::| | | |:i:i:i厂\|
/ \ト|Λ|:::|ノ|从| | ̄ \ \
/ /人 t ッ / 厂`\ \
∠/ //: :>‐</ Λ /::>ーへ \ その彼らも、
厂/ /: : :<:i:i:i:i:i:i:/ /: ::∨::/ \ \ .朝は督戦に赴き、
┌く | / /|⌒\_丁^7 //⌒|丁 / ̄`\) \ 夜に帰還して文書を決裁しています。
┌‐< ⌒\ |/∨ :| | ,// |_[/ ̄ ̄\ 〉
{\ヒフ | >―へ., ___,.\., ┌<:.::| ∩ |/ .内外の働きで疲弊しきってしまいました。
{>┘ |┘/ / ] <Λ>  ̄ ̄亡ノ|::| ⊂ X|
\___,ノ / ,「 ̄] Λ| く ̄匸ノノ\_∪ノ ( ̄\ .今、味方は十万人いるのですから、
__「 ̄ ̄L/ ∨人 \_/ > \ 都督を任じて将兵を再編成するべきです
| |_,/⌒/ 人 \ \_/  ̄) 厂 ̄\
厂]|__/ /--‐个 />ー\ \_/  ̄ >
| ̄| / |:/ | \ \_/^>
└<,_| __/ / / \ \ __厂7┘::\
</⌒>、/ / | ]ノLノヘLノ: : : : : :
/ ⌒>‐〜へ__ |__厂>┘ ∨: : : : : : : : : : :
- 362 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:07:11.82 ID:wRVikCMA0
-
[>┴┴<]i:―┐
/ \i:i:(\
''^~ ̄~>― \) \
/ /´  ̄`'<" ̄ ̄| |
/7 / |:i:i:i:i:i:i| |
|| | Λ | | |:i:i:\:i| |
|八 ||||:::| | | |:i:i:i厂\| 軍を動員するのに、
/ \ト|Λ|:::|ノ|从| | ̄ \ \ .尚書台の官吏に雑務を負わせるのはよろしくありません
/ /人 t ッ / 厂`\ \
.∠/ //: :>‐</ Λ /::>ーへ \
厂/ /: : :<:i:i:i:i:i:i:/ /: ::∨::/ \ \
┌く | / /|⌒\_丁^7 //⌒|丁 / ̄`\)
∧ ´ ̄ ̄ \⌒\\
' } ⌒\ }/}
/ ' }/{ \/
〃 ' / / | ',
l| { / / | | | | ハ〉
l|_{ 〈 { ィ | } 抖f芹/_)
l|⌒\_V N斗f芹}/ vソ^〈',
l| (___{^ 、 v Vrソ l !
l| {}八__|\〉 _ イ |
l| {}_| {__ | |=≦Hノ┐
j| {∧ {、 ⌒{ | |〈 | レ⌒L
j| _j_}ハ\cl| ハl l/ }、
j| { ̄ ⌒ア⌒` v′_〉_}⌒l ヽ
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j| ', ヽ 、 }
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『嵆紹伝』によると、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 尚書郎の嵆含は長沙王に尚書郎の増員を願い出た。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ 今回の戦で尚書台の下級官僚が酷使され、人手が不足していると
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 363 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:07:58.24 ID:wRVikCMA0
-
| ,ィ^: : : ,' : : : : : : : : : : ヘ ヽ |∨__
ヽ ̄,' : : : : ,' : : : : : : : : : : : : :`ヽ /´ /
>l : : : : :l : : : : : :___: : : : : : : |/ /===ミ
ヘ |: : >'" ̄ : : : : : : : `''< : : | / //
|: : : : : : ', : : : : : : : : : : : : : :/:.ト<⌒ヽ_/ 話は分かりました。
ハ、 ト、ヽ、 : : : :,イ:/ィ:/|イ:イ/: :|.i 「| :「|l
,: : |ヘ',.ミ==ヘ//' ィ==‐'' | : : : | /|」 :|」l 私の配慮が足りなかった様子、
.7: : |: : :ハ. , |: : : :l: : : : : : :l .直ちに尚書郎を増員しましょう。
7 : : |: : :|∧ l : : :ハ: : : : : : :',
/: : : :|: : :|//ミh、 ^^ , l : : ハ ∧: : : : : ∨ / 今後も問題があれば、指摘して頂きたく
/: : : : :|i : :|//⌒⌒ヽ、 .<. l: : :/ /乂 : : : : ∨ /
/: : : : : :|l : :|7 /ニニニ7/ 从:// /`''<:.∨ /
,イ: : : : : : 从八 /ニニニ7∧ヘ/},イ´ / __、:\
.., イ: : : : : : : : : :/ 7/ニニニ7/ // /
l / / .:/ / / .: : . ヽ V´.::::::::|
. ヽ / .:/ l :l / .: ..::l : .:,.ィ ::. ::. | l ´ ̄`丶
l .:/l .::l :l l .:l .::::l l : :/ ! :i:: l: | l ==- 、/
l:/ l.::::l :l l|::l.::::、l l: :l/l l :i'l: ..:l:l l | l ::::::::::::/ \
l l:::::l :l l:|::l:::::l Nヽトl l .:,i l..:::l l .:! | :l ::::::::::/ \/
l::::l :l 从:!V}^戊ix ト l.::,i´l"7''l.: .:l:::| : :l\:::::/ .::::/
. 八:::l :l :::::N::l Vフ ヽjソ 弌=zl:::::/.:::| : .:l \〉' l`Y :',',:
ありがとうございます ヽ! l :::::::::!:l tく/」`>イi| .: .:l ー'′:l l:::l :::','
l ::::::::l八 ' `" ノi| .:: .::l -r‐‐=ニ「-_-:'
. l i:::: /l:::::.\ 、_ ,.ィl .:i::::/ l ::l::::::l lヽ-_
/l i: /.::l::/ /ニ> 、`_,. -‐ァ' .: j' .:::i::/ :::l__l:::::::l ! ヽ
,...、/ l从ハ ::〈::└‐‐ ニ ‐ '"..:::::: j' .:::,i/ :/.::::} :::::l l
,. 「^iヘl },.、<´ l ヽ∧ ̄ . : : : : : : ::::::ィl .::::/i/ .:,. '"二ミl l l
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王は嵆含の進言に従い、尚書郎と尚書令史を増員したという
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j .
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 364 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:10:07.44 ID:wRVikCMA0
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| 紀元四世紀のブラック官庁 .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― '
| | ヾN ゞソ ゞソ//
| | >:´|、 - ,|`:< この話から、長沙王陣営の内情がうかがえる
| | |::::::::| > イ |::::::::|
| | >-、\! !/::,-<
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 365 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:11:09.70 ID:wRVikCMA0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .まず、長沙王が自身の息のかかった人間に政務を任せていた点。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 人員増加を進言した嵆含は、
\ヽ、 _ , イ!::/ .長沙王の記室を務めた人物だった。
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \ ただし、彼は尚書郎であり、高位高官だったわけではない
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
「 ̄ ̄~^'< / / / \ \
|i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ / / / \ \ \
|i:i:i:i:i:i:i:i:/ / /Λ \ \
/i:i:i:i:i:i:| | | / | | | | | | ||
{i:i:i:i:i:i:i:i:i| | || | | | | | | | | |||
/ ̄\i:i:i:i:i:i:| | || | | | | | | | | | Λj
\i:i:i:i:\____| | | ̄´~^ト | j.斗- | ノ | |/ ノ
\/i:i:i:i:i| |八|__\八 | ノ ノ ノイ / Λ トノ
殿下は実務官僚さえ抑えれば良いとお考えなのでは /i:i:i:i:i:i:i| | \^'冖'^ \ ^''冖'^ノ/ /| 丿
\i:i:i:i:i:i:i| | | | 、 イ/}./ノ イ
|\__::| | | 圦 人 _ノ|
| | | | ||个 ´ ` イ| | |
/ /八 | |厂\ > < | |:| | |
/ / ∨ |  ̄\_ノ\/| | |\
/ / | | /:i:i:i:i| | | \
/ / /´ || | Λi:i_Λ_| Λ「`ヽ \
/ / / 人 い__/ /i:i:i:i:i:i:i:i:| /\ | \
- 366 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:12:04.12 ID:wRVikCMA0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .次に長沙王が十万の兵を集めていた点。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .殿中の兵と新たに徴発した兵で構成されていたと思われる。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: .これに関しては、
∧\ マ三ソ| \ 彼の協力者だった司隷校尉劉暾が手を貸したのだろう
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
' : : : ': : :l: : : :/: : : :l: : : : : : : : : : : : : l: : :l: :l: ',
.': : : :.|: : :|l: : :.|: : : : l: |: : : : : : :l: :|: : : |: : :l: :|: :|
|: : : : |: : :|l|: : :|:.l: : :.l: |:l : : : : : |:|:|: : : |: l: l: :|: :|
|: : : : |: : :|l|: : :|卞ミ==|:l: : : : : :==彡: :川: /l:|: :|
|: : : : |: : : ヾ|ノ-彼氏=───彼氏: /ノ:,/ りノ
|: l : : |: : : :, | ,ィ ん)ハ _ _ んハ }〉 7:|
都だけじゃなく、司隷の郡県からも兵を徴発するわ。 }: l : : |: : : :{{| ヾ Vzり rリ'⌒ぃ Vzソ /}}:|
}:ノ : : |: : : :ゞ======='" ヾ=====彳: |
戦いは数だよ殿下 ノ.: : : :.| : : : : |、 ′ ノ:,': :.|
/: : : : : :| : : : : |i:i\ マ フ /: ,' : 小
/: : : : : : /:| : : : : |i:i:i:i:il丶 ___,. ィi〔: : : ,': \: :丶
/:/ : : : : /: :,: /: : : ∨-7 {i:i:| : : { : l : : : ', : :.
{:l|: : : / : : //{:l: : : : ヽr′ マ |: : : ',: |: : l: : ',: :}
ゞ|: / : : : //く\: : : : : \⌒_´__ヽゝ : : :\.:.l : : V
Y: : : : : /ノヘ/´Y=rヽ: : : ',-‐ ⌒`} \: : 、ヽ: : l}
{: : {: : / .,ィ '´)-}: : l\:::::†::::l }): : }: }: :l}
丶: : : l } }〕iト \:::::l アr : /l八ノ
晋 司隷校尉 劉暾
- 367 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:13:25.88 ID:wRVikCMA0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 短期間に十万の兵を集めたとはいえ、それだけで戦に勝つのは難しい。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: 成都王軍との戦いを優位に進められたのは、
∧\ マ三ソ| \ .後に名将として知られた祖逖や苟晞の活躍があったのかもしれない
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
/ミh
/弋/ __
/:.:爪 .>''~//////)h、
/ノ:.:.:/}/イ∧////////∧
_{‐{_/.//,‖ _ }/////!//// ,
/{{イ 冖.フ ヾ!} ,,ヽ///// !////.}
ノ ノ/~´ i、 リ 匁ト }////i//// !
/{//:.:.:/ リゝ {///>'/////i
{!-==、_‖ }≧===./ィi〔ノ//////i
7``〜、、> i////!≠≠{////////i
殿下の御恩に報いなければ / /~~/ / ̄ ̄ノ~~~~~i{/////// }
/ / ./=、/:.:.:.ノゝ>''~ ̄\////// i
./ / ./ }Υ}ノ~ヽ>i''´}:.:.}:.:.}:.!//////i
./ / ./乂}Yリ':.:.〉'//ノ:./:.:.,':.}//////i
/ />=ニヾ}Y}./イ',∧:.i:.:/:.:./:.:.}//////i
>''~ >''~ ̄ ̄〕h、.∨:.:.,':.:.:.,':ヽ//// !
{ ::, ' ∨:.:/:.:.:./:.:.} \//}
λ ::::, }∧:.:.:/:.:./:.:./:.}≧=┐
∧ ::::{ リニ}:./:.:./:.:./:.:.i:.:.}/‖
‖)h。,,:∨ , 'ニ=,'/:.:./:.:./:.:.///ヽ
- 368 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:14:59.00 ID:wRVikCMA0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ それと、長沙王は常に皇帝司馬衷を立てていた。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: 長沙王は奉上の礼を欠かさなかったと『晋書』『長沙脂、乂伝』にある
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
,' //__ ` ヽ、 / ト----イ
/ ̄´ - 、 \ ヽ ィ / ハ
! イ´ ヽ 、 ヽ ', / / !ヘ
.,' ,' ヾ ヽ ヽ ! // '. ヽ
.,' ' ! ! ! ハ ハ! !-イ ヘ ヘハ__
.{ { .! ヘ -}ーィ "´ ヘ ', 'ヽ/ ハ ヽ .,'
'. ヽ ヽ ゝィ/ 必7 } }ソ } } }'_
.ヾ-" ,ヘ、 " 炒 | ヾ',{ //ヽ__ノ ヽ}
} !) } } ヽイ ヾ ト-く
/ | ヽ、 __ // / >⌒ ヽ |
〈 { ! ヽ > 、_/ ヾィヾイ', } ,'
ヘ イイノ .,' 、 ハ,,,イヾイ! ,','
! Y ィミ, ', 、 " イ } 〉! ,','
晋 皇帝 司馬衷
- 369 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:15:43.89 ID:wRVikCMA0
-
/ ,..- ..,_ ',V
//, ィ" . . . . . . . . `.丶 ', V
/ /,>ァ. . . . . . .'.". . . . . . ', V
, ' イ" /. . . ., '. . . . . . . .ヘ、. .i V
/ // . . . //. . . .; . .i. . .ヘ.ヾ、. ヽ
V. 7 . ,' . . . //. ,.. . ,'. . .| . l. .ヘ `丶 .V
ヾーV /. .: i T¨7ナ|. i . /;.厂l厂「.!. ヽ i
, ',>_、 {. .i. rf云ミxl从イ/-f云ミx、_. . .ト ノ
, '. .l-_-_`l. .ヘ:. 迅炒 迅炒/. . .‖ '"ニ≠
, '. . . |__シ-ハ . . ', ' /ィ. イ.‖ニ¨ニ=x、
, '. . . >ァ._/,: . .', . ヘ 7. .L/l.ユ二 - __l
/. . . . .  ̄. K!i、. 、.ヘ . . \ ` ´ / , . . /|. iVヽ ̄
/. . . . . . . . __ ノ-===-\/、.ヘ. . ィ'"/. ./. ./┘.L| . \
/. . . . . . . . .ノ7 /⌒/⌒Vニ\ \r- i \∨!/. ', . . . . .丶.\
/. . . . . . . . . ../ / / / ∧ニニハ ∨ .|ニ \. ヘ. 、. . . . . ヽV
,. :'. . . ._ -=ニ=- ≧≦≧≦=≦\ -==- _|_ ./ニ==\.ヽ丶. . . . 、. .`ヽ、
_ : ' -=ニニ=- </// / / /∧∨\\_ > <ニニ=- _ニヽ..ヽ . . . . . ヽ、. . `丶、
_ -=ニニニ=- ___/  ̄ /: 7 ---=≦ \ -=ニニニ=-. . . ._. . . . . ヽ`ヽ、. .ヽ
-=ニニニ=- /⌒</:.:.:.=- 、_/7/7=彡:.:.:.:.:.\:.:.:.:.\ -=ニニニ=- . . _. \ ヽ. . .\
ニ=- 7ア >⌒=---:.{ /:/// 人:.:.:.:.:.:.:.:.〈\ミY \ -=ニニニニニ=- ヽ. . ヽ
\ ((___>:.:.:.:.:.): ///(:. --)  ̄ ̄ ̄ \: \ -=ニニ /. .、v . ',
\ / /フ:.:.人( ̄ /:///  ̄\:.{\:.:\ ̄ \: \ /. . . . .ヽ: . .',
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 皇帝を戴く、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .才力絶人と評された長沙王。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼が抜擢した優秀な人材が長沙王軍の強さを支えていたと言える。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/ 当たり前の事を当たり前にやっているだけかもしれないが
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/28(月) 00:16:06.62 ID:9BnvhJTj0
- 武官のメンツはこれだけの大立ち回りに説得力あるんだよな…
- 371 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:16:18.87 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年10月 晋 首都 洛陽】
, '´ ̄ ̄` ー-、
/: : : r‐r==========、
/: : /├l‐1 ―――――|
,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」
{: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} 長沙王殿下。
| :レ | ● ● l :|
|: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ 尚書令の楽広が
i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) 娘婿の成都王と通じていると群臣Aは御注進します
ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/
∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ
ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ ,;. :;.
,;;;; _,..-'' '''- .._ :;;;;.
,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ヽ_L..;;;;;;;;、;:,
゙ヾl l l │l l l`゙ヾ:;;;;;;,;;',,,,
゙ヾ l ヽ l l l __ リ l リ;;;/
、=ヘ ヽ_二 ̄ヾ〃,___二゙/ /: :`: :>
\ソ、 弋::::リ 弋::::ソ//;)~`゙´i
ノl ~Tl  ̄ ,  ̄´l lソ l l
l l ゝ、 ___ _ l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時の長沙王にまつわる逸話をもう一つ紹介したい
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 372 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:18:17.00 ID:wRVikCMA0
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,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ヽ_L..;;;;;;;;、;:,
゙ヾl l l │l l l`゙ヾ:;;;;;;,;;',,,,
゙ヾ l ヽ l l l __ リ l リ;;;/
、=ヘ ヽ_二 ̄ヾ〃,___二゙/ /: :`: :> そういう話をする者がいまして。
\ソ、 弋::::リ 弋::::ソ//;)~`゙´i
ノl ~Tl  ̄ ,  ̄´l lソ l l .果たして事実なのでしょうか?
l l ゝ、 ___ _ l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム /: : :/ |: : : : : : : :.
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム .: : : / |: : : : : : : : :.
/: : : :| |: : : : : : : : : :.、
|: : : :.| |: : : : : : : : : : \
|: : : :.jノ |: : : : : : : : : : : : \
|: :./} ___ 、: : : : : : :_/⌒/
}: : : /イ ̄ \:::\::::::二二二::::::「:::/:|:::::::/
/- イ::::::Y"""`\:::\r ̄ ̄\::/:::/:::|::/
疑われても仕方ないか \:::ハ:::::、[ ,__ _, \「 r===彡/::::/:::::|{
\]::::::::::::. ̄ i /::::/i::::::|::.
|:i:::::|::込., _ _, /::::/:::|::::::|::::.
|:|:::::|::i::ノ> __,. く/::::/\{:::::::i:::::\
ノ:|:i::::Y゙ / \ /::::/{ 「 ̄ ̄``
/ |:::::| { Y :::::::{ ノ
晋 尚書令 楽広
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 成都王は尚書令楽広の娘婿だった。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王が難に遭った頃、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 楽広は朝廷で人望を集めていたが、小人が彼を誹謗中傷した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/ .そこで長沙王は楽広に問い質した
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 373 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:19:16.39 ID:wRVikCMA0
-
/ : / l: : : : :ヽ
/ : : √ l : : : : ∧
√: : :l l: : : : : :∧
l: : : : | 〜ミ;;;,,λ: : : : : :∧
|: : : : | / __  ̄ヾー: : : :∧
: : : :/ ><::::::::::::::::::\ー- _ }: : : : : : ∧
j!: // /::::::::::::\:::::::::::::::::_;;;:::-―‐- ̄`冖ー-: :_ ∧
√: : :{ / \_::゙、\::::::'"::::::::::\:::::::::::::::ト}::::::::::|:::::「二ヽ
./ : : : /::|''" ̄ \:::::\ 厂 ー---\:::::::::|::::::::::::j:::::jニニ丿
/: : :/:::l::::| ⌒\:::::\ r‐ _,,,,二,,,_ヽ::::j::::::::::::::::::ニ/
〔 /ニ|::::::::::l _,,,二 `''〜\'" ̄ ̄`" }:从::::::::::j!::√
`〜|::::::::|\-彡'" ̄" ハ:::::::::::√:j どうして五人の息子と
::::::::从::::ヽ { /:::::::::::::::::::::::l 一人の娘を変えられるのかな
|:::::::::::::::::::ヘ /::::::::::::::::/:::::::|
|:::::::::::::::::::|人 ー " /::::::::::::::::/::::::::::l
|:::::::::::::::::::|::::个 /::::::::::::::::/:::::::::::::l
j/:::::::::::::::::!:::::j::::|:::::::ト _ /::::::::::::::::/::::::|:::::::八
ノ/::::::::::::::::j:::::::::::j:::::::|:::::ハ //:::::::::::::/:::::::::|:::::::::::::..
j/!:::::::::::::::::::::::::::|::::::// | /::::::::/::/个<:::::::::::::::::::\_
{|::::::::|:::|:::::::::斗‐/ / j /:::::::::::::/ ./  ̄ \::`く ̄
|:::::::::|::/ ./ / {/j:::::::::/|/ ./ / Y:::::、
人:::::::/ / {/゙Y^ヽ|::::::/ { / / }::::::}
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 楽広は顔色を変えずに平然と答えた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/ .
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 374 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:20:08.90 ID:wRVikCMA0
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/_ ./_ | ', ≧=---r'∠__
〃 ` ̄ / | ', ', V /
{ / ハ i ', i マ≦
乂_ イ ′ | i 斗 七'' ̄「 | i |
/ | i .」__ i i } | | | ハ | | .i
<.._| | | | ̄「 .ハ | | ! .ハ / | .i | i
/ | | | | | / ' l / j/ j/ | /| / i
く {⌒| | |_j/ ', /}/ ,ィ≦弍ミ | / j/ .i
/ ./| .ィf弍≧x }/ / / / | i
//| ハ | | , /.イ |
// .| ∧ 、 ト.{ハ. _ _ _ / .| / |
/イ , \ト.._{ .| ∧--vfニニニYニニYニニト-- </_ .|
./ / i .-=〈ニニニニニ|ニニニ}ニニニニニ/ニニ.\| これは失礼致しました
/ / / }_.-=fニニ∨ニニニニ|ニニi|ニニニニ/ニニニニi
./ / / /ニニヽニニ∨ニニニニニニ|ニニニ_/ニニニニニj
/ / / r≦ニヽニニニ、ニニ.∨ニニニ|ニニニニニニ/ニニニニ/|
./ /イ .′.|ニニニ.\ニニ、ニ∨ニニニ|ニニニニニ/ニニニ_./\|
/ / / >、ニニニ\ニニ、ニ∨ニニニ!ニニニニ/ニニニ/ / ヽ
〃 / /_ `''<ニニ\ニニニニニニ!ニニニ./ニニニ/ , / V
.// , V `ヽ `''<ニニニニ∨ニニ|ニニニ/ニニ/ / / ',
, i ヽ ''<ニニニニニ|ニニ/ニ/ / / _i__
i { / | ∨ ''<ニ> ´ ̄ ̄ ̄_ノ / / .ィf笊/
| | / / _|_ .∨ V / {´ ー== ニ、: : ', {/ .イ笊イ ′
| | ./ / マ笊笊≧x ハ }/ { | __ ---ィ: : :} /{ィ笊イ {
:, ./ ∨ ミ笊} _...ィ .{ | __): : : : : } /、/ /イ ハ
', ∨ / ∨ {ff_/ { |_ ィ < ̄ ̄/ \ / 〉
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王は納得して二度と楽広を疑わなかった
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/ .
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 375 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:21:17.07 ID:wRVikCMA0
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〃 ` ̄ / | ', ', V /
{ / ハ i ', i マ≦
乂_ イ ′ | i 斗 七'' ̄「 | i |
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く {⌒| | |_j/ ', /}/ ,ィ≦弍ミ | / j/ .i
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// .| ∧ 、 ト.{ハ. _ _ _ / .| / |
/イ , \ト.._{ .| ∧--vfニニニYニニYニニト-- </_ .|
./ / i .-=〈ニニニニニ|ニニニ}ニニニニニ/ニニ.\|
/ / / }_.-=fニニ∨ニニニニ|ニニi|ニニニニ/ニニニニi / l ',
./ / / /ニニヽニニ∨ニニニニニニ|ニニニ_/ニニニニニj .′ l ─ ', ,
/ / / r≦ニヽニニニ、ニニ.∨ニニニ|ニニニニニニ/ニニニニ/| l l __ ', ,
l .′ , -''丶: : : : \`. ‐-. . ._ l ,
{ / \: :\、: :‐'''\ ̄ ̄ヾ、:`:.T=--、
' , イ:l‐''" ̄\: :\``'〜--、: : :l: : : :l: :l /
/ /|: ',:.l __"'--ゝ,ィ==ァ-∨: : : ': /'"
ゞ、 |: 丶: 、ィア''⌒ /: : : : :': l
~|: : : \、 、 ′: : :/ : |
.}: : : : : :ト、 _ ノ / : : : /: : :|
}:/: : : : l: l>. ._ ィ: : : : /.: : : ',
/': : : : : l: l : : : l>- ' /: : : : /: : : : :.',、
{: : : : : l: : : : : ,ィ } /: : : : 从__: : : : ',ゝ
{ハ: : : : , -‐''// l /: : : : // `ヽ: :',
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この逸話、史書によって若干内容が異なる。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王が楽広への疑いを解かなかっただとか、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 楽広がこの一件を憂いて亡くなったというのが異説の内容だ。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/ しかし、どの史書でも共通している部分が存在する
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 376 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:23:13.61 ID:wRVikCMA0
-
へ、__二  ̄` 、: : : :\
/∠二 __ _ \: : : :.\__
/ tニニー┘─ >-ュr フ
/ r‐┬、)ニ ___ / /:::::::::\
/ /: : :{ __ __/::::\:::::::::::\
/ ァ'" \: : :Y'" _,,.....:::::::::::::::::::::::::::..、::::::::::.
/ ‖ /: : :.j r'"/::::/|:::::::::::::::\:::::::::::. :::::::::i
/ ‖ ー'゙ ̄|:::i::::/ |:::::i、::::::::::::\::::::::i:::i::::|
, |:::|:::二,,_:::::| \斗--::Vハ|:::|:::
′ i jハ|:ハ` Vj` 'う''リ了|:::::::::::/
‖ | |::i:::: ノ ´^` _ノ::::/::/
r'{__ 人 |::|::人 、 _, フ::::/::f{
|: : : :.二彡'´\__ |::|::| |\ ィ/::::/::/|^`
〈>'"/ / { >---r'|::|::|- L:介七´__/::::/|:::::::| では、失礼させてもらうよ
| / i [ { / ∧トミ { }} |:::/ V:::::\
| | V V { / _,人‖___j/彡'´\:::::::.、
` ..,,_ \ \ jY r=ニ¨ / | \::::.
 ̄\_ \ ,/ ̄ / .| \|
`>'’ / | / Y
, ′ | / |
/ / | / /|
{ ‖ | / / |
{{ V| / / |
、 {{ ノ込_,/ / / |
\ --=}=-、 // / | ,/ / |
| i| ー--‐ '゙ / / |/ ./ |
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 長沙王は楽広を尚書令から解任すらしなかった。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } このあたり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 陸機を誅殺した成都王とは随分異なる。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 器量の差とでも言おうか?
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 377 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:23:54.40 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 首都 洛陽】
s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \
弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、
|ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_
≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ
. l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。
s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。
| ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。
| ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。
| ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_
|____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i
|: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ
|::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、
|\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ
|:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_
|从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_
|::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ
|-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_
|::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡
|ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩
二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 | どこぞで隕石が落ちたらしい |
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ヽ_______________乂
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 | 先日の雷鳴はその音だったのか |
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .十一月。 .ヽ_______________乂
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 戦局に変化があった
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 378 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:25:37.24 ID:wRVikCMA0
-
, '´ ̄ ̄` ー-、
/: : : r‐r==========、
/: : /├l‐1 ―――――|
,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」
{: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒ l :} .申し上げます。
| : レ .|:::::::::○三三○ l :|
|: : :(| ⊂⊃:::、_,、_, ⊂l:/ 張方の軍勢が
i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u::::::: u. ル|_/⌒) 洛陽城の西方に砦を建てましたと伝令Aは偵察結果を報告します
ヽ ヽ 从ヽ,、::::::__,u.イ从/ ヽ/
∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ
ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ
ヘ ` <} . . . . . . . . . . ',. . . . . . . . . .',. .',.、 ィ". . . ', V. . .',. .', . .W-_-_-_/. ヘ
. ヘ .!. ! . . . . . . . . . .' . . . . . . . . . ヘ .', Vト. . ..Ν V . .',. .', . ',_ニ_-_./ . . . ヘ
ヘ !. !. . . . . . . . . . .', . . . . . . . . . :ヘ ', V _,zzt芝≒ij| ', ', . {.. .}_/. . . . . . .
ヽ.!. i . . . . .', . . .j,. .ヘ . . . . . . . .!.', ',i ,;t芝F";:}.:.:} ∨. .i..i . | /.,' >ー‐- .
,ィ.i .',. : . . . .'.ィ" i:. .!∨、. . . . . .!. ! イ´∨ゞ::ィ: イ'' ‖ リ!. :〈_,'イ ,ィtニtz,、
ィ" i. .', ', . ィ"', . . i V! .ヘヽ . . . .|ヘ| l. ゞ´ .' . . . |,V.V イヾ3, `VC
>'"_', .', .', . . . ヘ. . ', ;,ィti芝ヽ、 ! .,'. . . ..l. . . .V i8ニ=-LiF
ほう。 <.-_-_-_', .ヘ .', . . . ゙;,ィi;k:'":、:;:;:}:.〉` ' , ,'. . . . .!. . .', .V.Fl{`iヘ-、
` <-_', .',',..ヘ. . . Wヘ ヾ、 イ i. . . . .,' ', . . ', Vi弋ヽヘゞ
まだ戦うというのですか ./∧ ',ヘ. iヽ . Yヽ` _..、 .i . . . .ハ .', . . ',.VioYixヘヽ
/ //.∧.', .〉、 iヽ.ヘ}._、_ V__.ノ i . . . ,'. . ',__',. . .',.Vi7 ゚2_′
ヽ、/ ¨ ハ.',{. !′ム'"人 /.. . ..,'‐- ._V `¬∨'vn.\
. ,' . ヘ.',', ' ! i´ .V.>. .. __ . . . イ‖ . ,'li} .l:.:V ∨{ l iv
. /. . . .ヘ ' V. .V |r-=vイt} ,',' . ,'i|i| |:.:.:V VV、ヽ
/. . . . . !ヘ. ', . } .|ヘ ヾi|ih、 !!! ,'i|i|i .|:/ V゙ら
, '. . . . . ..|. ヾ、 |. ∧'v:ヘ 寸|h、 !|,'i|i|7 A V.ス
- 379 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:27:10.43 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 司隷 河南郡】
_ ,.z≦三三≧z、_ _ _ zx、_ ,.ィiに三五}
エVエVエVエVエ、 _,r≠≦三こ{川ロロj!UじUじてj}ロメ}五三ミ;、 __j!三エVエVエVエVエVエVi
ロrYj|;;::,r=v从r1ミ;、_ノ_r‐Y Y;;::,_!|三V´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Vi三i}i;;::,_r;jrマr‐v;;::,r_Y_Y=Y.;;i:.ロiロ;:ロ:;
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.'/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\'.;.:.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,
ゝ、__ ./ / i } ', ,。、_/. /j.∨
/ / i } .! `ゝァ' } ∨
l ,イ ,ィ }、 ノイ .! ∨
i / ./. i / / jヽ、‐´ / } \
{ / / .} / ./ ./ } ´ /,' ! \ \
{ / } / ./ ./-‐ }ィヽ/.j \
', | ` /、 ./ /// ィ/:〉/ j |
∧ i! 从 / / //ィ≦zz笊ト {.{;ノ/ ./ |\
. ∧ \ .|ヽ |、_ /.//'´.∧o):::。} ゝ',',´/ .| \
∨ .\∧  ̄ミ≠= '´. ヽzィ / / ゝ !
∨ \ ヽ ∧ / !ヽ _l
∨/`>。、.\.\∧. ' / | 〉'´. ∨ \
/. ,! .', | >.ゝ. 、 、 , /、! !/ } \
/ {` ‐.} .| | > . ` _ ´ イ .{ .{ ノ、
/ / ゝ / ./ /! > _, イ´ィノ { i > ´ i \
晋 振武将軍 張方
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『張方伝』によれば、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 張方軍は夜の間に洛陽城西七里の地に進軍し、砦を建設した。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長沙王が勝ちに乗じていた不意を突いたのだという。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『河間王顒伝』には、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 周辺の倉から穀物を持ち込み、軍資の足しにしたとある
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 380 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:28:47.12 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 首都 洛陽】
. /: : :/y: ': :/: : : : : : : : : : :ヽ: : :>、: \/≧s。
/: : :ア7:/: :' : , : : /: : : : : : : : : : : : : :V: 丶//
. /: : : :{:y/: /: :/: : /: : : i: : : : : i: : V: : : :v⌒}〈__
/: : : : ハ:{: /: :/: : :ィ: : ,ィ:.}: : : :/:|: : : v: : : }/////〕iト __
. /: : : : / ^V: : /: :/`ト、/ }/}: : :/斗イ: : }: : : '////< ⌒  ̄ 張方の砦への攻撃は失敗しました。
': : : : / }: /: :/ィチ笊_: : /ィ行ア}: :,: : :/ V/////〕iト、
. /: : : :/ ,ノイ{: /{ 込ツ /: : ' Vツ/: /}: /: :.∧⌒ <////> .申し訳ありません
/: : : :/{ W圦 __ノ:/ i 厶ィ ノィ \: : : >、  ̄
: : : :/i { i介:.⌒ _ _ イ: :i \: : : >、
: : :/八:.. }: |ノ ≧s。 <i:i:}: :,_ \ : : \
: :/ \ _/}: |^  ̄ }i「 ト、i:/:/ {_ v : : :.丶
:/ _ . 。o≦/ }: |ト、 `ー V{´ 7/\\ ̄  ̄} | ,ィ^: : : ,' : : : : : : : : : : ヘ ヽ |∨__
' 「>、 ′ }: | >、 V{ }:L __ >、〉 o ハ ヽ ̄,' : : : : ,' : : : : : : : : : : : : :`ヽ /´ /
>l : : : : :l : : : : : :___: : : : : : : |/ /===ミ
晋 侍中 嵆紹 ヘ |: : >'" ̄ : : : : : : : `''< : : | / //
|: : : : : : ', : : : : : : : : : : : : : :/:.ト<⌒ヽ_/
ハ、 ト、ヽ、 : : : :,イ:/ィ:/|イ:イ/: :|.i 「| :「|l
,: : |ヘ',.ミ==ヘ//' ィ==‐'' | : : : | /|」 :|」l
全ては私の不明。 .7: : |: : :ハ. , |: : : :l: : : : : : :l
7 : : |: : :|∧ l : : :ハ: : : : : : :',
策を講じなければいけませんね /: : : :|: : :|//ミh、 ^^ , l : : ハ ∧: : : : : ∨ /
/: : : : :|i : :|//⌒⌒ヽ、 .<. l: : :/ /乂 : : : : ∨ /
/: : : : : :|l : :|7 /ニニニ7/ 从:// /`''<:.∨ /
,イ: : : : : : 从八 /ニニニ7∧ヘ/},イ´ / __、:\
, イ: : : : : : : : : :/ 7/ニニニ7/ // / / ヽ!: :\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『張方伝』は、長沙王軍は張方の砦を攻撃したが大敗したとする。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『恵帝紀』は、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王師が張方の砦を攻めたが不利だったと記している。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『河間王顒伝』にも、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 何度か長沙王が皇帝を奉じて張方を攻めたが次第に不利となったとある
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 381 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:29:23.04 ID:wRVikCMA0
-
| ,ィ^: : : ,' : : : : : : : : : : ヘ ヽ |∨__
ヽ ̄,' : : : : ,' : : : : : : : : : : : : :`ヽ /´ /
>l : : : : :l : : : : : :___: : : : : : : |/ /===ミ
ヘ |: : >'" ̄ : : : : : : : `''< : : | / //
|: : : : : : ', : : : : : : : : : : : : : :/:.ト<⌒ヽ_/
ハ、 ト、ヽ、 : : : :,イ:/ィ:/|イ:イ/: :|.i 「| :「|l
,: : |ヘ',.ミ==ヘ//' ィ==‐'' | : : : | /|」 :|」l さて、張方の軍勢はどうにかしなければ
7: : |: : :ハ. , |: : : :l: : : : : : :l
7 : : |: : :|∧ l : : :ハ: : : : : : :',
/: : : :|: : :|//ミh、 ^^ , l : : ハ ∧: : : : : ∨ /
/: : : : :|i : :|//⌒⌒ヽ、 .<. l: : :/ /乂 : : : : ∨
/: : : : : :|l : :|7 /ニニニ7/ 从:// /`'
,イ: : : : : : 从八 /ニニニ7∧ヘ/},イ´ / /__ `___/:::::::::::::::!::::‐、:::::::::丶:::::丶::::::ヽ-‐ __、
, イ: : : : : : : : : :/ 7/ニニニ7/ // / r‐-< /:::::/::/::::::::::::::!:::::::::!:、:::::::::::ヽ:::::丶:::::丶::.., /
ゝ-‐/:::::/:/:::::::::::::::/::!:::::::::|:::丶:::::::::::!::::::::|ヽ:::::::::::ヽ:.... _
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/::!::::/ /!:::::::!::_|:_ム-|,.!::::/ __,_ヽ!:::l:/ニ=-_< .丶::::!:::::::::::ヽ
. /:::::!:::l./ .!:::::::!::::ハ::, |:/ 〃 |::::| ` 、マム ヽ:!::::::::::::::}
殿下。 /::::::::!:::| |:::::::!::/ メ,_ ´ "" //ヽ、 ヽマ:ム .}:::::::::::::!
. //::::::::!:::i ヽ:::::!:| 〃 、 / ハト:.:| y`マ:ム/ヽ:::::::/
そこで賢い私は考えたわ /::!::::::::::!:::| ヽ::!i ヽ "" _ -‐ァ /川∧| ´ `, .∨:::::/
:::::|::::::::::ヽ:ヽ `i! l:.:.ヽ ゝ _ ′ }/ ll- / `ハ:/ヽ
:::∧::::::::::|丶:ヽ // .|:.:.:.:.| ≧s イ:.:.:〃 } _-‐/ / 、ニム
:::| 丶::::::! ヽ___ !:.:.:.:.! ゞ:.:.、:.:.:.:.:.// >‐r´-‐´ 丶、ニ、ニム
::::! ヽ:::.., /´ |:.:.:.:.! 丶丶. // /ニ{iニ _- ‐- −
ヽ::., )/::., ヽ:.:.:丶 ヽii/ _.ニニニ{i,´ , ==-
,ゝ r- 、== ‐- _ -‐ニニニニ/ ',ニニ/
- 382 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:30:42.41 ID:wRVikCMA0
-
、'゚.::.: /.::.::,::.::.::.::./L.::.::.::.::.::.`、::.::.::.::.::`、∧.::. \
、`.::.::.::,'.::.::/ .::.::. /⌒`,::.::.::.::.::. ‘,:.::.::.::.::. ∨゚,::.::.::.:\
,.::.::.::.、`゙.::.::'::.::.::.::,'___ ,.::.::.:}、 ___'.::.::.::.::.::.:.Y、::.::.::.::.:`、
/.::. 、` i{.::.:{.::.::.:´′ }.:}.::.}^\l{`、il.::.::.::.::.,:.::.\:.::.::.::.::..
. /.::、`′ l{.::.:{.::.::.::.斗劣ミ j/}:./ 芹テ_iト、 .:.::. {`、.::.:.\.:.::.::.::. 要は張方の軍勢が
. /.:,:`:,' 从.::. 、.::.:{{ V ツ ノ' V ツ リ:: \.::.{ , .::.:}^ヽ :.:.::., いなくなればいいのよね?
/.:/{.: { \「\「 ~´ ′ `~ 从 ::}^ヽ{ ゚.::.::} ゚:,:.::.′
. /.:/^乂{ {.::.::.込. " r ┐ ".仏}}.::} }.::.:} .::.:} だったら、良い策があるわよ
. /.:/ 、::.::{⌒iト ` ゙ イ }.::} }.::ノ }.::.}
' / \{ /{i{≧ ≦ } }\__}ノ .ノイ .}.::,
. {{ __,r┐ , ‐七I{! V., , , 厂 ̄ ~"ヽ ,;. :;.
. 人、 /...__}_」 / i.....i゚, V 、 / / , ,;;;; _,..-'' '''- .._ :;;;;.
{....´.___ノ‘, l.....liム \_/ / / , } ,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;:〉
゙ヾl l l l_ l l`゙ヾ:;;;;;;,;;';;; '
゙ヾ lヾ ̄l lリ ̄T‐-リ ;;;/
、=ヘ ヽ_二ミ、ヾ〃,゙≡ミ、/ /: :`: :>
\ソ、 弋:::リ 弋::::/ /;)~`゙´i
聞きましょう ノl ~Tl ' ´l lソ l l
l l ゝ、 ー' _ .l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、長沙王軍が何もしなかったわけではない
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 383 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:33:19.31 ID:wRVikCMA0
-
___
「了ア>.::´::::::::::::::::::::::`丶 「`ヽ
>::´;:::::;::i:::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::::ヽ! /、
/:::::/::::/-|::::::::::::i、:::::::::::::∨::∧-.<
. /::/::'::::/ l::::::::::::|‘,:::::::::::∨::::';::::‘,
. /:::'::::|:::;'、 ';::::::::::| }:ト、:´:::::i:::::::}:::::::i
/ィ::|:::::|::i ヽ、丶::::::lイリ V::::::!::::::'::::::::|
. j:|::|:::::|:ィ芹抃 \!ィf芹示k:l::::/:::::::::|
. |:|::|、小{ Vり V:ンl|:::|:/ l:::::::::|
. | !ノ:::|.l∧ ′ ||:::| |::::::::: 雍州刺史劉沈殿は、忠臣にして果敢な人よ。
|:::::::::| |:込 ` ‐ ´ イ||::; |:::::::::
|:::::::::|人::| ,> ,_ ィ^i、 .ル′ |::::::::: .詔勅によって、
. |:::::::::|jI斗f´: : ∧ { {: :`i=-. . ,_|:::::::: 雍州の兵で河間王を襲撃させれば、
. |:::::::/:i: : :|.|: : : : _ヽ/} '´Y: : : : : : `ヽ:: 河間王は急いで張方の軍勢を呼び戻すわ
. !::::/: :|: :r゙└、: :(___ `ー | | )ヽ:/: :__: :
|::/: : :|: :| i|:ヽ://:ヽ.,_ゝシイ: :/: ミヽ
l/: : ヽ/ ̄ ̄ =‐- ゝ辷彡' ` <: ヽ
/:.: : : :{≧=- ___\ }: :
. /: : : : : :V  ̄ ̄ ̄ .〕jx.,_ ィ}: :
/、: : : : : : :V |:|'///// : :
. /: : \ : : : : :V |:|'//// : : :
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉沈伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 張方が洛陽に迫って王師が不利になると、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 祖逖らは雍州刺史劉沈に河間王を攻撃させようと進言した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 劉沈に関しては、本編第九十一回を参照
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 384 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:34:03.92 ID:wRVikCMA0
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「了ア>.::´::::::::::::::::::::::`丶 「`ヽ
>::´;:::::;::i:::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::::ヽ! /、
/:::::/::::/-|::::::::::::i、:::::::::::::∨::∧-.<
. /::/::'::::/ l::::::::::::|‘,:::::::::::∨::::';::::‘,
. /:::'::::|:::;'、 ';::::::::::| }:ト、:´:::::i:::::::}:::::::i
/ィ::|:::::|::i ヽ、丶::::::lイリ V::::::!::::::'::::::::|
. j:|::|:::::|:ィ芹抃 \!ィf芹示k:l::::/:::::::::|
. |:|::|、小{ Vり V:ンl|:::|:/ l:::::::::|
. | !ノ:::|.l∧ ′ ||:::| |::::::::: これぞ良計
|:::::::::| |:込 ` ‐ ´ イ||::; |:::::::::
|:::::::::|人::| ,> ,_ ィ^i、 .ル′ |:::::::::
. |:::::::::|jI斗f´: : ∧ { {: :`i=-. . ,_|::::::::
. |:::::::/:i: : :|.|: : : : _ヽ/} '´Y: : : : : : `ヽ:: ___
. !::::/: :|: :r゙└、: :(___ `ー | | )ヽ:/: :__: : /................< _
|::/: : :|: :| i|:ヽ://:ヽ.,_ゝシイ: :/: ミヽ ((__...........................>
l/: : ヽ/ ̄ ̄ =‐- ゝ辷彡' ` <: ヽ /.................\...―...........\__
....l...r....― 、......:..............\...........<
l...r 、|―ヘ....|、....l}......\.......\............."<
l...|、 ´))了l...|.∨.l.....\.......\................ >
、|、ー_、 z‐z7)ノ...∨\.... \.......\<  ̄
それだけでは弱いかもしれん . 八 i / 、\∨ \.....................\
l\ ― /l\ ̄...∨/ lノl.......\..........\
. >_∧  ̄ 八-\......\ \.......l................>
>----/l ∧ / /l|---\......ヽ |.......\............丶
/-----//|\、/ //l|------ 、 l............|............\
/-----/ |:::::.\ /.::::j∨------∨ ノ.............\.......丶
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ちなみに、『晋書』に記された
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 祖逖の長沙王配下時代における記録はこれだけである
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 385 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:34:34.15 ID:wRVikCMA0
-
彡:i:i:i:i:\:i:i:∧ __
{イ:i:i:i:i:i:i:i:/{:i:i:i:V:i:i:iー-≧=ミ...
艾:i:i:/:i:i/:i:∧:i:i:i:i\:i:i/:i:i:i:i寸/:iヽ
ー=彡:i:イ:i:i:iV:i{:i:i:i∧:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:{-─寸ハ
/:i:i:i:ノ:i:i:i:i{八:i:i:i:i:i\:{:i:i:i:i:i:i:i八 }:i:ハ
.厶イ:i乂:i:i:i:{:i:i:i\:i/ニ Y:i:i:{乂─-- |八{
|:iノ个:i八:i:i:i:i八(:マ {乂( -==ッ. /
ノ:i:i乂:i:i:i:i:\:i:i:i∧_。_  ̄ \ 秦州刺史の兄上にも協力を呼びかけよう
ノイ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i个≦:「:†:}', r‐ '
ノ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:人:\l.⌒|∧ 7′
ノイ:i:i:i|:i:i:i:i:i:i从\ 寸| ≧=- 个:.
乂:i:i:i八:i:i:i:i:个\:\ \∧:i:i人:i:乂
才:i:i:i:i:i/}:i:i:i八: : :\:\ .| |VV:i:i:i:ハ
ア:i:i:i:i:/:iハ:i:i:i:i}\: : :\ 寸 .|:.VV:i:i:乂 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: `、/:.:.:.: /|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/:i:i:i:i:i:/: : : : : : : : :∧ : :.∧. |:::} V:i:i:ハ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.i :.:.:.:.ト、:,:.|:.:.:.:.:.:. i:.:.:./:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
|:.:.|:.:.:.i:.| /:.:|:.:.:.:.:.:. |/:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
|:.:.|:.:.:.|:.|'__Vl:.:.:.:.:|:.:|'⌒ヽ:.:.:.:.:.:`、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、
|:.:.|:.:.:.:ィ'ハ } |:.:.:.:.:ト::〈ヽノ }:.:.:.:/:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
. 人:.ト、:.:.| tリ |:.:.:.:.:||:i:;∨ ,:.:/:/ :.`、:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.: `、
ちょっと待った。 ヽ >ゝ |:.:./lノ|:|_〉V:,_:.:.:.:.:.:.:.:./:`、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
く / :|:| ヾ、`'〜、;./ヘ:::::\:.:.:.:.:.:.:.:.:\
あなたの兄上殿は、 . ヽ、__ ::! ∨))、:::::::\:.:.:.:.:.:.:.:.
秦州の諸郡から攻められていたわよね? 心 ,l:| ∨__\:::::: \:.:.:.:.:.
ゝ-‐≦{ ヾ:、 У/\ 、::::::::ヽ:.:.:
ヾ /ハ .// ヽ、 __}__
jI斗:r'' |:i} // /
/´ / : : l Vk / / /
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 本編第九十一回参照
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 386 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:36:09.40 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 秦州 冀城】
___
___ _ _/............<
 ̄\\\ __/.......//∧....\...\
\(*\  ̄).....//_ ̄ ))ヽ......>..>
着物を裂かれた程度では…… | | }{ | <.......l../ 、*) (*ノ}l....l.......\
| |(*)| ノ....∧(*ヽ r*ノ∧\........\
赤子でも死なぬ…… .| | }{ |< ...ノ...∧ *ノ ' 、*ヽ......\.......... \
____________________|_|(*)l_ >"_丶 ⌒ ..イr‐ <....≧ ̄\)
==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>==<*>= <*>三l{::|{ ⌒ }三三三三))
 ̄ ̄ ̄ ̄//*/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄//*/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l{  ̄ ̄ 丶 ̄ ̄ ̄≧{ / ̄ ̄ }l ̄
. //-/ //-/ ― ∨/ }l / .:: 丶 ノ
//*/ //*/ \ l ∨ l/ / / ∨
...//-/ //-/ 八 丶 / /_ ノl :.
. /*/ _//*/ ∧、 l{ / :. l
 ̄  ̄ ̄ ̄ ∧\ / 、 / ∧ l
l l{\__/−}l ! / ´ ∨
ノ l{ − l − }l ∨ { V
ノ \丶 __ ノ/ノ∨ ∧ }l
/--\  ̄/(///)__/ ∨ ∧ :}l
/-----  ̄ / ノ、ノ------ }l /∧ }l
晋 秦州刺史 皇甫重
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時、秦州刺史皇甫重は冀城で籠城を続けていた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 387 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:37:48.89 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 首都 洛陽】
{イ:i:i:i:i:i:i:i:/{:i:i:i:V:i:i:iー-≧=ミ...
艾:i:i:/:i:i/:i:∧:i:i:i:i\:i:i/:i:i:i:i寸/:iヽ
ー=彡:i:イ:i:i:iV:i{:i:i:i∧:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:{-─寸ハ
/:i:i:i:ノ:i:i:i:i{八:i:i:i:i:i\:{:i:i:i:i:i:i:i八 }:i:ハ
.厶イ:i乂:i:i:i:{:i:i:i\:i/ニ Y:i:i:{乂─-- |八{
|:iノ个:i八:i:i:i:i八(:マ {乂( -==ッ. / .詔勅によって
ノ:i:i乂:i:i:i:i:\:i:i:i∧_。_  ̄ \ 兄上と秦州の各軍を和睦させ、河間王を攻めさせましょう。
ノイ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i个≦:「:†:}', r‐ '
ノ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:人:\l.⌒|∧ 7′ 私が勅使として秦州へ赴きます
ノイ:i:i:i|:i:i:i:i:i:i从\ 寸| ≧=- 个:.
乂:i:i:i八:i:i:i:i:个\:\ \∧:i:i人:i:乂
才:i:i:i:i:i/}:i:i:i八: : :\:\ .| |VV:i:i:i:ハ _ ,、 __
ア:i:i:i:i:/:iハ:i:i:i:i}\: : :\ 寸 .|:.VV:i:i:乂 ,-<:.:.:.: ̄`'く:.:.:ヽ
/:i:i:i:i:i:/: : : : : : : : :∧ : :.∧. |:::} V:i:i:ハ ‘,//:.;.:.:.:.:.:.:`、:.:.:. ヽ:.:.:,
/' /:::ハ::::{、_:.:.:.:.:、:.: i|:.:.:.:,
彡::7^'ヽ{ ヽ`:.:.:乂_リ:.:.:.:l
/ハ'` =ミ、`≧=-:.:.:.:.l
_∧、‘圦 `._, '' ,-イ:.:.:.:.:i:.;'
〈寸:l>、'、:≧=< {_ '、:.:.:.l/
`ア ィ:lア:.:/レ'//⌒L:.:.{、
西方の名士である皇甫商殿なら、あちらの仲介役に相応しいですね ヽ /:}/:l:.:レ:.:「「 |:.:.:、
V:.:.,:.//:.l l ⌒ .|、:.:.:.:、
.{:.:.:i/:./:.:.:.:.l.l ー' |. \:.:ヽ
ノ:.:.:}_/:.:.:.: /l.l | ヽ:'.
{:.:.:.:.:辷≧入l.| _,|、 }/
アTー}:l___}7 l| | | |:.:.} /
晋 驃騎長史 顧栄
- 388 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:38:39.66 ID:wRVikCMA0
-
,;;;; _,..-'' '''- .._ :;;;;.
,;;,,''" :;;;;;;.
;' / / l 、ヽ :;;;;;;;:.
、,,,,,,/ / / l l ヽ_L..;;;;;;;;、;:,
゙ヾl l l │l l l`゙ヾ:;;;;;;,;;',,,,
゙ヾ l ヽ l l l __ リ l リ;;;/
、=ヘ ヽ_二 ̄ヾ〃,___二゙/ /: :`: :>
\ソ、 弋::::リ 弋::::ソ//;)~`゙´i 敵中を抜けていく、危険な道程になりますよ
ノl ~Tl  ̄ ,  ̄´l lソ l l
l l ゝ、 ___ _ l l l l l l
l ,:l l:::゙ 、 '",,.l リ-、l 、 l
//:l l/;;;;l l//;l リ:: :ヽ 、ム )ヽノ} /i:i:i:i:二ニ=- _
/: :, レ'/;l;;;;;l'/';;;;;,'レ'::::/;;ヽ 、ム _ /i:i:i:/_/i:i:i:i/─ 、  ̄\ ⌒ヽ
/:/: /;;;l;;/: : :/': : :/: :' \ ム ⌒\ヽi:i:/ ̄~"''i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ヽ) }i
/: : /::/゙゙;/ / /: : :/: : :' /;;、 ム _ }i:i:i:{i:i:i:i/─ \i:i:i:i:i:i:i:i:\ ノノ
⌒抖-─- ミi:i:i/i:i:\、i:i:i:i:i:i:i:i:i≧=-_-
. /i:i:i/i:i:i}i∧ヽ:'<⌒\:ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ー─
. //i:i:i:/i:i:i:i:}i:iiハi:∧i:心 )ノ、i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
. たi:i:i:i{i:i:i:i:/i:i:i:i}i:i:i:}i:i:i:i} ´'〜 .,i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
{i:irヘ、_ '__ノ)i:(^ヽi:i:ノ、 ヘ ´'〜 .,i:i:i:i:i
「Xゝi:i:ヽi:i:i:i:i:<i:i:i:ヽ,}r c´_、イア¬ ミ ´'〜
これまで殿下のお役に立てず。 乂心)zノ^メ}⌒ )ノノ └ ///.:./.:.:.:.:.:.:.:. ..
ゝヽ} }ヽ'^" ,- ////.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
汚名を返上致したく . ノノL.. _,., /〕]///'.:.:.:.:.:. ̄~"''.:.:.:.:.:.:.:.:\
. `ぅ 公} l//.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.
.:.:.:} l/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
}.:i:.W.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i‘,:.:.:.
r'.: |:.リ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:‘,:.:.
‘,.: |.:{.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.‘,:.
- 389 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:40:10.02 ID:wRVikCMA0
-
, '. . . . . . . . . . . ', . . . . . . . . . . ..ヘ .ヘ _..'" ヽ. ./l. . ヘ
, イ. . . . . . . . . . . . . .', . . . . . . . . i ._.>'" }/ .|. . . ヘ
/ ィ / ,'. . . . . . . . . . . . ', __. .-‐''¨ 〃 | . . . . ヘ
 ̄./.,' i . . . . . . -キ'' ¨ / !. . . . . . ',
/ .i . .|. ! . . . . . .「¨¬‐r. .__ _ . . -ィ" /. ′|. . . . . . . ',
_/ l . i .' . . . . . . l . i. ._|_i__ . . :i ̄, ̄. ̄. . . . . . ..∨ ′ .! . . . . . , . ',
.  ̄! . i . .' . . . . . . .|ィユ´|. |.  ̄7| .ハ. . .i. . . . . . . . ', / .,′. . . . . ', . ',
| . .', . .', . . . . . . .l /l. ィ==.7‐:l/. V ,' . . . . . . . i .', / ./___. . . . .ヘ .
l . i .', . ヘ. . . . . . /. l. 芝芋芋芍ミit|/. . . . . . . . .i, .i ' _ イ_-_-_二ム. .ヘ
. l . .|!. .', . .ヘ . . . ‖. |./'" V:;i;:j:;:}./ ./. ../. . . . . . . !. .7´_-_-_-_-_-/. . .
', .! V .ヘ. . .ヽ. ! {. ' ヾシ'" / /. . . . . ./. .! ./ |._-_-_-_-/. . . . .
'.| ヽ . . . . . }N . " /.イ /. . . . /. .,/./ i!Yヘニ/ . ヘ. . . . . .分かりました。
l ',、. . . ノ ヽ ′/ . . イ. / . 〃' /.l_|-!. . .丶. . ヘ. . . .
. ',゙ . ヘ /ィ7 . . ./. . . !_ .イ. .|_|-|. . . . .\ .丶. . .直ちに陛下へ言上し、
. ', . . .ヽ ‖. . . . . . .l :|. . .Чノ. , . . . . \..ヽ 詔勅を書いて頂きましょう
. ',. . . . .ヽ -‐'" /イ. . . . . . .l :!. . . . . . ., . . . . . . \.
,rニュ、',,,i_. . . .|\ ,/ i| . . . ‖ ,′ :l. . . .!. . . ', . . . . . . . .\
. ‖z-ヽ ヾ_ヽ. . .l iヽ、 _. .<!. . . ./i. ,' _.', . . .!. . . .', . . . . . . .
. ‖_>'ikヾi .liヘ Y .! i. . .ミ ニ.「. . .l . |. . ../ |.ムr<>', . . ',. . . .', . . . . . . . .
‖〈_{ニ>‖ニ7 /. .! ,'. . / . . |. . . !. ,l . ./,:zlA>'",ィ. ',. . .',ヘ. . .', . . . . . . .
‖x人|k‖ニ7 / . .|/. ./ . . . |. . ./i|. /ila",ィ,ィ" V . .', ヘ. . ', . . . . . .
‖i7 Y l‖ニ7 /|ヘ. .!. / . . . . !. /,イlil./'" r'"'" .V. .';ー:ヽ. ', . . . . .
.. ‖7/,ィi.‖ニ7 /ヘ .ヘ.l/. . . . . .i/イlジi/ ‖ /\ ',‐-.ヽ ', . . . .
. ‖| i少'‖ニ7./ / ,ヘ . . . . /イジ / .‖ /.;.;./\V::::::ヽ', . . .
. ‖i{ {ミli‖ニ7./ /. .'. . . . . . ィジ _.....::‖ ∨.;.;./::::::::::::\:::::::ヾ. . .
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『皇甫重伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王が不利になると、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 皇甫商は皇帝司馬衷の手詔を持ち、金城郡太守游楷の下へ赴いた。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 游楷らと皇甫重の戦を停戦させ、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 彼らの軍勢を河間王討伐に用いるためである
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 390 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:40:37.71 ID:wRVikCMA0
-
.‖ ∧ _____| .::|─Λ
.‖ Λ /| |n_n_n ∧ n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ
.∧ i. | i'´ ̄`i∨ . ::|ニニニニニニ|... ∨ .| :| ̄|
∧ヘ Λ | |'´.:∧| | . . ::| ロ ロ ロ ロ .|::: . .:.:|_n_n_n_n_n
ΔVΔ | :|ヘ| | / n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n . :::| ..:|
||:||:||:|| n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: . . :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_
_||:||:||:|| |::.:. . |::.:.n. n n .n.:.:::| / ̄
|===ト、 │ |:: . . `=f==f===|::.:. .. i | i . :.:::| n ,∠___
\\|_| \n_‖_n_n |:: []__|_|__.|::.:. .. l!ヘl! 「| 「| ____|____.|] [] [] [] [
]士ェェェェェ| ‖::ロ:ロ|___、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰|| .|.|'⌒|.| /_n_n_n_.n , .|========
| /Λ /Λ:| //\ :::|─‐ヘ.∧二二二二二二二二|TT| :|:| |:| .| :|ロ|: |ロ|: |ロ|: / |工工工工
| || ||. || ||::| _./__.,>:| ゚_゚::゚::| |_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ
| ||_||. ||_||::| | 「| 「|| .∠∧┴/_n_n_n_n_n_n__/ l] l] l] l] l] l] l] l] l]|┴r┴r┴r┴r
]士ェェェェェ] | l」 l」|ヘ、| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_n_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ∠二二ヽl=|====| ̄|::| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_
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┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐
∧∧/`| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ|
./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ |
二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二
_l'__;l__ l>┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬
__;l__l/´,>┴─┴‐─┴‐─┴‐─┴─┴─‐┴‐─┴─┴─‐┴─‐┴─┴─‐┴─‐┴
┌┐┌i ┌┐┌i ┌┐┌i
|└[][]L.ロロ|└[][]L.ロロ.|└[][]L.ロロ
|┌┤.r‐┘|┌┤.r‐┘ |┌┤.r‐┘
└┘..凵 └┘..凵 └┘..凵
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ よく分からないのが、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 皇甫商らがあっさり洛陽を脱出している点だ。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .洛陽攻防戦の間にも関わらず
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 391 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:41:51.53 ID:wRVikCMA0
- 【紀元303年11月 晋 司隷 河南郡】
_ ,.z≦三三≧z、_ _ _ zx、_ ,.ィiに三五}
エVエVエVエVエ、 _,r≠≦三こ{川ロロj!UじUじてj}ロメ}五三ミ;、 __j!三エVエVエVエVエVエVi
ロrYj|;;::,r=v从r1ミ;、_ノ_r‐Y Y;;::,_!|三V´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Vi三i}i;;::,_r;jrマr‐v;;::,r_Y_Y=Y.;;i:.ロiロ;:ロ:;
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_
_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,_i;;::,{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,_;;::,
;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i;;;;,_i{i三i}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!|三i}i;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_;;;;,_
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.'/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\'.;.:.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .私見になるが、
\ヽ、 _ , イ!::/ 河間王と成都王の軍勢は洛陽を完全包囲しなかったのではないだろうか?
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 392 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:43:24.59 ID:wRVikCMA0
-
/::`´`´ヽ
/:::.:.:. ヽ
/::::::.:. \
|::::::::::.:.:.:.:.:. | .張方将軍。
l::::::::::.:.:.:.:.:.:. |
`r'ニニヽ__ / .砦を築くまでは良いとして、ここからどうするんだっていう?
r':ニニ:_`ー三`:く./
/: : : : : : :`,ニ、: :_:_;> 力攻めでは勝てる気がしないっていう
. /: : : : : : : : / : : : ヽ\
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l __(⌒\ \ rへ、
|:.:.:.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l レ⌒>''"~⌒\_〕\\
. |:.:.::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l (__/:/ :/ ) :\:(_ \\
|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : | (/. : '. :/ / . :} └―[_(_/\
,:' . : | :/ / :/ . :八_)、_)ノ^ :| ハ
{ { :| :// ̄/ :|.:./|/ |/. :|
j人 十 / ⌒7芯ア/ .^Y:| :/.:|. :|
|.:.:\戈j ノ八人| /:| :|. :|
人.. :.|:j〈 , /⌒7 |_/ / : |
私もそう思います。 .\|人` / / | . : / . |
|.:)>.- く-==/ . :厂 ̄\:八
長沙王の軍勢は強い。 /ノ:/_rク⊇ニ/へ / \_/⌒> :、
__) /: /〔〕) ./〔⌒\__人.(__ `、
ですが、兵糧は少ないのでは (_ //<クノ /| ∨⌒\ \__∧: `、
,. -‐…, -‐ "~⌒ヽ//⌒ノ |--__,ノ..: ',
/ / /八_,/| |/(___/ :| ',
/⌒`丶,/ ̄ ̄``丶、 / ..:/(⌒| | __,ノ| :| .
{ j { j { j / . :/{i | |く_/ | :| . :i
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 城の包囲は、そこへ通じる主要な街道を塞げば成立する。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 帝都洛陽のような大規模な城塞都市なら、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 完全包囲するよりも効率は良いかもしれない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 敵に多少の出入りは許せど、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 物資の輸送はほぼ止められるからだ
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 393 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2021/06/28(月) 00:44:35.04 ID:wRVikCMA0
-
/::`´`´ヽ
/:::.:.:. ヽ
/::::::.:. \
|::::::::::.:.:.:.:.:. |
l::::::::::.:.:.:.:.:.:. | 兵糧攻めかっていう?
`r'ニニヽ__ /
r':ニニ:_`ー三`:く./ こちらの兵糧はあるとはいえ、時間がかかりそうだっていう
/: : : : : : :`,ニ、: :_:_;>
. /: : : : : : : : / : : : ヽ\
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l _| / / \ \ /^>
|:.:.:.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l {_|/ / \ \/ ̄ }
. |:.:.::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l 7/ / | ∨/(_
|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : | / / | |⌒V^V 〉
. /| | /| | __人/Λ
| || / / / 八__,ノV| |
| | || | /|/ / // / V /| |
| | |人 ,斗ー―- / /―-/ミ |/ /| |
| 人 | \| _,// / / l/ / |
| \ | _z==ミ ⌒ x==ミ_ /⌒V| |
そこで賢い私は考えました | | \ ` 刈 〉| |
|八 ト\ 丶 <ノ //| |
| |\ |ヘ Λ_//| | |
| \ | 人 t , 人__/| | | |
| | \ l ィi| | | | | |
ノ | || }> _ <{ | | | | | |
. ┌く⌒\ / || |´^''‐---‐''^`| | | |/⌒>'⌒\
〉 \ \/ / |_/^'''‐--n--‐'''^∨| | / / \
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .しかも、帝都洛陽は一大消費都市である。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 各地からの物資の流れを止めれば、結果は火を見るよりも明らかだろう
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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