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【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 12巡目
- 1 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/24(月) 01:58:47.47 ID:2bB1lM9p0
- 安価とコンマでハーピーが自分の彼女の姉や騎士や悪魔のハーフにキレられています。
亀更新。行き当たりばったりですが宜しくお願いします。
連投禁止。決まったコンマや安価に文句は言わない。場合によっては安価方法を変更します。ルールも増えます。
十分経っても安価が来なかった場合、その時点での安価を採用します。
荒れたり空気が悪くなったら皆でお嬢様になります。意味が分からない? 心で理解してください。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1621789127
- 2 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/24(月) 02:00:47.87 ID:2bB1lM9p0
- 過去スレ
最初の
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1585048039/
2巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1586270665/
3巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1587562789/
3巡目……違う、4巡目だ!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1588339110/
5巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1588942071/
6巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590150603/
7巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590924835/
8巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1593521353/
9巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1596641199/
10巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1608387784/
11巡目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1610375014/
有志の方が作ってくださった募集キャラまとめ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1587776655/
R-18板
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1609919934/
- 3 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/24(月) 02:03:48.87 ID:2bB1lM9p0
- 深夜に作った久しぶりの新スレです。そして今日は終わりです。
ワイズに続いて新しくハルク君も女装をしたので僕は満足です。
- 4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 02:17:00.17 ID:YyoxC+hI0
- 立て乙
- 5 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/24(月) 02:31:43.35 ID:2bB1lM9po
- ハルク君はなんやかんや料理とか掃除とかその他諸々を結構上手にこなしそうな感じがします。
メイド姿でぶつぶつ文句言いながらもてきぱきと家事をこなす褐色ショタ、ありだと思います。ワイズ君にも色々頑張って欲しいですね。
- 6 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/25(火) 01:07:05.80 ID:bP4KEs3h0
- こんばんは、今日は幕間の組み合わせだけ決めて終わりたいと思います……。
一日終わるときは幕間やってたよね、幕間に連続だけど多分大丈夫。
砂国で登場したキャラか仲間キャラから二人選んでください。
下4までで一番コンマが大きいものを採用します。反転。
- 7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 01:13:14.39 ID:z1YckBW+o
- ワイズきゅんとメイドはるく
- 8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 01:28:05.99 ID:zi2SNJQSo
- アルバートスカーレット
- 9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 01:38:08.70 ID:ACNS0cLoO
- 99には勝てねえ
アイナベルフェ
- 10 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/25(火) 01:40:35.00 ID:bP4KEs3h0
- コンマ99だし結構時間たったので終了します。
結果 アルバートとスカーレット
ロギアス兄妹ですね。
兄妹でどんなイベントあったんかな
下3までイベント募集
- 11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 01:49:16.11 ID:ACNS0cLoO
- スカーレットに王国に戻るよう要請し拒絶されたので兄妹喧嘩勃発
以後アルバートの砂国での最大目標はワイズからスカーレットに向く
- 12 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/25(火) 01:53:37.59 ID:bP4KEs3h0
- それじゃあ今日はこれで終わりにしたいと思います。夜中に突発でしたが参加してくれた方ありがとうございました。
安価は下にずらして下さい。お願いします。
前スレ1000、お姉ちゃんを愛してあげられるキャラが現れると良いですね。ワイズ君の出番だと思いたいけど妹がいるし別キャラですね。
- 13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 01:54:07.46 ID:zi2SNJQSo
- 割と仲良くお洒落なカフェで王国や家族についての雑談
あとスカーレットが持ち去った国宝の魔剣返せと
- 14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 03:18:38.10 ID:R2+q7uB0O
- 砂国にセブンスアビスが現れたと聞いたがまさかお前加入してないよな?と賞金首になった妹に詰問する兄
- 15 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/25(火) 23:52:43.16 ID:bP4KEs3h0
- 今日はお休みです。すみません
- 16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/25(火) 23:57:18.37 ID:2FXfZTibo
- 休め休め
- 17 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/27(木) 02:49:26.75 ID:QI04lISUo
- すみません今起きました……今日もなしです
- 18 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/30(日) 03:34:10.89 ID:JANtBgjT0
- アルバート「…………」
不愉快だ。非常に、非常に不愉快だ。
王国で色々とやってくれたあのゴミのような犯罪者を捜索して数日……数日も捜索を続けて未だに捕まえることが出来ないとは! 何をやっているのだ王国の騎士は! それでも愛すべき国を守る騎士か!
アルバート「全く情けない……」
心の中で溜息をつきながら、砂国の大通りを歩く。あのギルドの料理は不味くて食えたものではなかったが……まあこの砂国にも少しは予の口にある料理を出す店があることを願おう。
このレストランは……うぅむ、いかにも不味そうな雰囲気だ。ならばこちらは……ああ駄目だ、どれもこれもゴミのような料理しか無さそうだ。
アルバート「こうなれば予が自ら――」
ふとした瞬間に目に留まった喫茶店。そこに――そいつは居た。
スカーレット「ズルッ! ズルルルルルルルル!」
アルバート「…………」
王国から逃げた妹が居た。
- 19 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/30(日) 03:34:51.24 ID:JANtBgjT0
- ――――
――
―
アルバート「ふはははははは! いやぁまさかこんなところで妹に会うとは! 偶には良い事が起こるものだな!」
スカーレット「ズルズルズル……んぐっ。私もアルバート兄さんに久しぶりに会えて嬉しいよ。滅茶苦茶ハッピー! って感じ」
ナポリタンを啜りながら妹は嬉しそうにそう言った。そうかそうか! お前も嬉しいか!
スカーレット「それでそれで、兄さんはこんなところで何してんの? まさか私の世界征服の邪魔を?」
アルバート「世界征服……? ああ、いつもの世迷言か、別に世界征服をすることの邪魔などせん、だが王国に手を出したならその時はお前の首を斬り落とすがな!」
はっはっは、さて予もナポリタンを……うむ、不味い!
スカーレット「うわぁこわーい。お兄ちゃん怖いよー」
よよよよよー、と泣き真似を始める妹。やれやれ幼いころ何回その泣き真似を見たことかと思い出して少し笑ってしまうではないか。
スカーレット「……ご馳走様でしたー。ふぅ……あ、そういえば他の兄さんってどんな感じ? 元気してる?」
アルバート「む?」
スカーレット「バベル兄さんとか、シディア兄さんとか」
アルバート「そうだな……バベルは変わらず街に降りて遊んでいるし、シディアも変わらん――ああいや、あいつは変わったな」
スカーレット「おん?」
アルバート「あいつはお前の後釜になったな、良く分からん外国をブラブラしているお前と違って良く……やっているぞ」
スカーレット「へい兄さん、ちょっともごもごしてるぜ?」
アルバート「ははははははは」
スカーレット「まあでもそっかー、兄さんたち変わってないかー。あーバベル兄さんに会いたいなー、兄弟唯一の良心」
アルバート「あいつはあいつで優しすぎる……王位継承にもあまり乗り気ではないしな、まあ予が居る時点で結果は決まっているがな!」
スカーレット「…………そうなんだよねー。ほーんと、ちょっと早く生まれただけで決まっちゃうんだよねー」
- 20 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/30(日) 03:35:28.20 ID:JANtBgjT0
- アルバート「……ところで、だ」
仲睦まじい会話を終えて、この妹に会ったら言っておかなければいけないことがあったので、忘れずに言っておく。
スカーレット「何? 奢ってくれるの?」
アルバート「奢ってやろう奢ってやろう。いや妹よ、お前国を出る時国宝である剣の一つを盗んでいっただろう」
スカーレット「盗んでないよ、一生借りてるだけだよ」
アルバート「それを早く王国に返せ、なんなら今預かってやるぞ?」
スカーレット「えー? やだよー! この子は私と一緒に世界を巡りたいって言ってたんだもーん!」
国宝である剣を、いや刀をぎゅうと抱きしめながら妹は駄々をこねる。
本当に予の弟妹達は変わらないな……。
スカーレット「ほら私の魔剣ちゃんも言ってるよ? 『すかーれっとといっしょにせかいせいふくする』って。いやー! 良い子だなぁ!」
アルバート「…………」
マイペースに自分の世界に持ち込んで有耶無耶にして話を終わらせようとするところも変わってないのは少し残念だが……。
アルバート「……お前の戯言に付き合ってやるのは今回までだからな。次、会った時にはこの予自らお前を窃盗者と判断し――な?」
スカーレット「いやぁ兄さんは優しいなぁ! 次会う時が怖いけど!」
アルバート「ふん。怖いと思うならさっさとその魔剣を返せ、七聖剣に所属していたころならば王国の為という理由で見逃していたが……今のお前は、違うからな」
それじゃあな、次会った時。もしくは王国に何か危害を加えたときがお前の最後だと思え。
そう言い残して、余は金を放り投げて立ち去った。
スカーレット「うわー! ちゃんとお金は店員さんに渡せって教えてもらったでしょ――あ! 私の分もある! やっぱチョロい! 兄さん基本的にチョロい!」
- 21 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/05/30(日) 03:38:09.31 ID:JANtBgjT0
- 久しぶりの投下です。こんな時間に。
アルバートのお兄さんは結構兄妹には優しいイメージがあります。というかロギアス兄妹は基本的に仲がいいと思います。王位継承は……まあうん、それはそれとしてって感じで。
- 22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/30(日) 03:58:10.90 ID:mMUd37FXO
- 乙乙
チョロチョロ兄さんはワイズくんがもしも王家に婿入りしたら許してくれるかな
- 23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/30(日) 13:06:19.74 ID:pC7K4jsxo
- スカーレットさん何歳くらいなんだろうってくらい中二精神
世界征服とか
- 24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/30(日) 15:00:39.56 ID:Kbga3cCsO
- ポンコツ激ツヨお姉さんは好きよ
- 25 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:17:05.02 ID:V9X1MDUv0
- ――異種族。それは人間と異なる姿形をした生物。
人間にはない耳を持ち、角を持ち。翼を持ち尾を持ち力を持ち、人間とは違う腕、足、体を持つ。異種族とはつまるところそういう生物だ。そして、我々はそんな異種族と共に仲良く暮らしている。
同じ仕事をしたりするし、パーティーを組んで冒険をしたりする。中にはそういった羨ましい仲になって結婚をしたり子供を作ったり、そのハーフの子供がまた仕事をして冒険をして結婚をして子供を作って――と、今の世の中において異種族という人間と全く異なる生き物は人間とほとんど変わらないと言っても過言ではないのかもしれない。
――異種族が異種族を産み。世界が異種族で広がっていく……うぅむ、何と素晴らしい世界だろう。この世界のすばらしさについて小一時間ほど俺の友人に啓蒙をしてやりたいところだが、流石にそれはきつそうなところだ。
ところで、だ。少し休憩がてら俺の話を聞いてくれ。
最近よく考えるのだがハーピーには腕が完全に翼になっているタイプと完全には翼になっておらず翼の先端部分がコウモリの様に手が付いているタイプが存在することは広くこの世界に伝わっていることだが、その翼の曲線美――翼線美というものもその二つのタイプで非常に異なっているという事はあまりまだ伝わっていないようなんだ。
完全に翼になっているタイプは脇から先端まで滑らかな線をしているが手が一体化しているタイプは少し角ばったような、傘の様に骨組みがあるようなメリハリのある線をしている。これは翼のふわふわとした羽のせいで視覚をするのは難しいが触ってみると良く分かる。
アベル「おい」
翼とは見るだけでなく触ることで真に理解をすることが出来る……つまり何が言いたいかというと俺はハーピーと良い感じの仲になってその翼のラインを人差し指でツーっとなぞって満足感を得たいし、その時のハーピーの反応でまた満足感を得たい。
アベル「おい」
ああハーピー、おおハーピー! ハーピーでハーレムを! ――いや正直ハーピーだけじゃなくて異種族全体でハーレムを作りたい!
悪魔とかエルフとか獣人とか! ハーフでも良い! というか異種族なら男の娘でも問題ないのでハーレムを! ハーレム!
アベル「おい、聞いてるのか」
- 26 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:17:43.37 ID:V9X1MDUv0
- ジーク「……はっ!」
――その瞬間。俺は自分の世界から戻ることが出来た。危ない、もう少し遅かったらもっと深いところまで潜ってしまうところだった。
ここは王国では珍しく原形を留めている小さな喫茶店。俺と向かいに座っている長い髪の男アベルはそこでコーヒーを飲んでいる最中だった。
アベル「……また自分の世界に潜っていたのか。お前は昔から何も変わらないな」
ジーク「あっはっは、いやぁ申し訳ないねアベル。ちょっと今日はハーピーについて考えてしまって」
アベル「…………」
ハーピー、という言葉を聞くと彼は分かりやす過ぎるくらいに顔を顰めた。俺を信じられないものを見るような目で見つめながらコーヒーを啜ると、その顰めて顔は少し柔らかくなった。
アベル「俺としては、お前のその思想を改めて欲しいんだがな」
ジーク「あっはっは、いやぁアベルの頼みといってもそれは無理かな! なんてったって俺は異種族大好きマンだから!」
そしてお前は異種族大嫌いマン! うーん、絶対に相容れないな!
毎回毎回アベルと話すたびに思う、よくもまあこんな正反対な奴と友達をやれているなと!
アベル「お前は人間だからな、別に断罪をするつもりはない――もしお前が人間を止めてそちらサイドに堕ちるというのなら、俺は容赦なくお前を切り裂くが」
ジーク「異種族になれるなら異種族になりたいけど流石にお前に切り裂かれるのは嫌だな!」
アベル「……俺もそう思うよ」
また一口コーヒーカップに口を付ける。これで合計6杯目だがまだまだその手は止まらない。
ジーク「おおっと、流石にそろそろ城に行かないと不味くないかアベル。もうコーヒーに手を付けるのは止めておけな」
アベル「むっ……」
丁度七杯目のおかわりをしようとしたところで俺が言うと、アベルは少し残念そうに空になったカップをテーブルの上に置いた。
こいつ本当にコーヒーが好きだな……このカフェイン中毒め!
- 27 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:18:28.97 ID:V9X1MDUv0
- ――――
――
―
ジーク「失礼しまーす!」
大きな王城の大きな会議室の大きな扉を開けるとそこにはもう他のメンバーが集まっていた。
七聖剣のメンバーが揃い踏みだ。まあそういう俺もアベルもその七聖剣なんだけど!
アベル「…………」
ジーク「うーん、毎回思うけどその状況を笑っていいのか笑っちゃいけないのか悩むよな……」
チラリ、と俺の隣で黙りこくって静かに殺気を放っているアベルと見る。
口を真一文字に閉じて、ジーっと正面を見つめているそいつの手には手錠が掛けられていた。
王国が特注で作った手錠を三重に。絶対に自由に行動をさせないという意思を感じる措置である。
ジーク「ほれほれそんな怖い顔すんなって。お前もこの会議慣れただろ流石に? それに同じ七聖剣、異種族と言えど仲良く――」
アベル「あぁ?」
うーん! 駄目かー! 親友に見せる顔じゃないぞそれー!
ジーク「はぁ」
……王国騎士団最精鋭部隊『七聖剣』
それは騎士の中でもトップクラスの実力を持つ七人で結成された集団である。
主な仕事は一般騎士では手に負えない犯罪者の対応とか、他国に向かい王国に対して何か変なことをしようとしてないかの観察とか、まあ色々と。
……そして。
確かにトップクラスの実力を持つ七人ではあるが、同時に騎士の中でもトップクラスの変人七人で結成された集団でもある!
いや変人というと流石に申し訳ないが、何というかキャラ的にはセブンスアビス的なそれを感じるな! あっちも七人だしな!
- 28 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:19:25.82 ID:V9X1MDUv0
- と、言うわけで我らが七聖剣のメンバーを紹介しよう!
ディーパ「…………すかー」
まずは俺の隣の席で気持ちよさそうに船を漕いで眠っているのが生まれつき機械と融合した身体を持つ異種族『機人族』のディーパ! 本名『Delete reaper mk-Σ』!
王国に存在するありとあらゆるベンチ、木陰、屋上は彼の居眠りスポットだ! 大体一日20時間は眠って過ごすナマケモノ系七聖剣! 自分の仕事を殆ど自分が作った人形に任させていて、人形に任せているのだからワイは寝てもオッケー……とのことだ!
いやぁ彼の作った機械人形! なんでも造形は結構変えられるらしいから俺好みの美少女機械人形を作ってもらおうとしたらドン引きされたぜ!
シディア「おーっすジーク! 今日も大変そうだななんか!」
そしてその隣、今俺に対してブンブンブンブンと腕がぶっ飛びそうなほどの勢いで手を振っているのが王国の第三王子でありながら騎士をやっているシディア! この中では一番の新参くんだ!
七聖剣を抜けた彼の妹さんの枠を埋める形で彼は七聖剣になったが実力は文句なし! ……なんだが。
何というか戦闘狂? 大きな剣を加えた人型の犬? バトルジャンキー馬鹿王子様系七聖剣だ!
……因みに彼の妹さんの夢は世界征服で彼の夢は世界最強らしい! ああ馬鹿さ! 言葉なんか選べないほどに馬鹿さ! まあでも結構素直なのは良い事だね!
レオンハルト「ちょ、ちょっと皆さん。会議が始まりますから静かにしないと……」
シディアに対して注意をしているが全く聞いてもらえていない彼女……いや彼? はレオンハルトさん!
なんとなんとこの人は四大精霊の一人であるサラマンダー! 炎の様にではなく炎そのものな輝く髪と瞳! 中性的な美人さん! かーッ! たまんねぇ!
しかもこれで僕っ娘! 優しくてあまり荒々しいことはしたくないと彼女はよく言っているが油断をしていると良く火事を起こしてしまうドジっ子属性も持ち合わせている彼女!
常に燃え盛っている彼女に近づくと文字通り火傷をしています! ならば! この俺はその熱い炎さえ耐えて彼女とお近づきになりたい!
- 29 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:20:01.16 ID:V9X1MDUv0
- レイネ「そうですよー皆さん。そろそろ静かにしてもらわないと――うふふ」
そしてちょっと爆発しそうな優しい笑顔で笑っているのがこの七聖剣の紅一点系お姉さんのレイネさん!
七聖剣の中でも人間性が唯一まともでこの七聖剣のまとめ役をしてもらってる! いやぁまとめ役のレイネさんが人間でよかった! 異種族だったらもう何もかもがお終いだったな笑い事じゃない!
あとレイネさんの前で年齢の話題はガチでNGだ! ちょっとくらいなら笑ってすましてくれるけどやりすぎるとレイピアでツンツンされる!
レイネ「本当にレオンハルトさんの爪の垢を煎じて飲ませたいですよ……レオンハルトさんは本当に真面目で助かります……」
レオンハルト「いえいえいえそんな僕はただ普通に――あぁ!?」
その瞬間、レオンハルトさんが座っていた椅子が。燃えた。
レオンハルト「す、すみませんすみません! い、今水を――誰か水をお願いします! 僕水は駄目なんです!」
シディア「火事だ! 火事だ! 消防車持ってこーい!」
ディーパ「すやぁ」
おおっと、なんか大変なことになって来たなぁ! これはもう会議は出来ないかもしれないな――。
シュナイダー「――――うむ! 皆仲が良くて結構結構!」
――――あっはっはっは! と豪快笑い声と共にその人物は腕をブンと振るうと、その風圧でめらめらと燃えていた炎は消え去った。
ついでにその燃えていた椅子さえも、消えた。
シュナイダー「おおっと、少し力を入れ過ぎてしまったな……すまないレオンハルトさん、別の椅子を使ってくれ」
レオンハルト「い、いえ……僕はちょっと立って会議に参加します。はい」
――そして最後の七聖剣である彼はシュナイダーさん! 人間なのか人間じゃないのか分からない系七聖剣だ!
真っ白なコートを身に纏い、兜で素顔を隠した彼は実に礼儀正しくて正義に溢れていてまさに騎士! ……って感じなんだけど話してみると結構ジョークも言うし遊びにも付き合ってくれる良い人だ!
人間なのか人間じゃないのか分からない、とは言ったけど。彼は人間とは思えない異種族な身体能力を有しているんだ! 例えばジャンプで国を跳んだり、手で海を割ったり、王国に突撃しそうだった隕石を素手で砕いたりなどなどなど、そんなビックリ人間? がシュナイダーさん!
これにはアベルも良く分からない顔をしてしまって世界では珍しい異種族判定保留の称号を持っているのも彼だよ!
シュナイダー「そうか? うーむ……では早速会議を行おう! 七聖剣たるもの迅速に、だ!」
レイネ「……こほん、そうですねすみませんシュナイダーさん。では早速会議を――ちょっとディーパさん起きてください、短く済ませますから」
ディーパ「んがっ……ああ、もう会議? ワイまだ眠たいんやけど……ふぁああ」
- 30 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:20:46.33 ID:V9X1MDUv0
- ――――
――
―
レイネ「では、今回の会議の議題は――『宝物庫に侵入し神の胴を盗んだ賊』についてです」
ジーク「ああ、あのセブンスアビスのベルフェさんが関係してる奴だったね」
そう、今回の会議の議題はセブンスアビスが関係している! しかもベルフェさんが! 異種族の悪魔として最高に悪魔している彼女!
レイネ「はい、彼女は犯罪者の処刑に乱入し辺りにいた騎士を皆殺し……その後その犯罪者と共に逃亡後宝物庫に戻り神の胴を盗み、逃亡しました」
その際彼女が住処としていた情報屋を捜索しましたが……残念ながら何の形跡もありませんでした。
レオンハルト「……ベルフェの住んでいた情報屋の捜索には僕も参加しましたが炎を使われた形跡はありませんでした。なので炎魔法以外の魔法を使って痕跡を消したんだと思います」
シュナイダー「炎以外の魔法か……しかし彼女は炎魔法以外使えなかったはず……協力者か? 他のセブンスアビスに頼んだか」
レオンハルト「それとなんですけど、僕としては彼女には神の身体を盗む理由はないと思うんです。その……ベルフェとは何度か戦闘経験がありますし、彼女が神の身体を盗むんだったらもっと早く行動を起こしていると思って……」
レイネ「うふふ……そうですね、確かに彼女には盗む理由はありませんでした……が。彼女ではなく犯罪者の方に理由があるのではないかと私は思います」
ジーク「どういうことですか?」
レイネ「殺戮を何より好む彼女が救出した犯罪者……ワイズという名前のハーピーですが、彼についての情報が殆どないんです」
アベル「……」
ワイズ、ワイズ……ああ思い出した! 僕が何時ぞやにボーっと見ていた犯罪者リストに書かれていた彼か! 小さくて可愛らしい男の娘の! そういえばアベルが殺したハーピーもこの子だった気がするけど……あれ。この子も不死なの?
レイネ「身分証を作ったのは事件の数日前、その次の日アベルさんの手によって王城内で殺されるも復活、そして一回目の拘束後すぐに出牢。そして……彼は王国の国防大臣であるフレア・フォン・シュレイダーさんを襲撃」
シディア「復活!? すげー! てことはそのハーピーってフェニックスじゃん! ……ん? ハーピーでフェニックスってことはフェニックスはハーピー……?」
レイネ「静かにしてください。襲撃するも彼はあっけなくフレアさんの攻撃に気絶、その時身分証を確認すると……なんと情報屋に出入りしていることが明らかになりました」
シュナイダー「身分証を作ってそんなすぐにベルフェと交流ありか……中々に癖のある少年だな!」
レイネ「悪魔との交流があり殆どの経歴が不明……そして処刑直前にその悪魔が登場。故に私はこのワイズという少年が犯行の主犯だったのではないかと考えています」
- 31 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:21:13.50 ID:V9X1MDUv0
- ジーク「なるほどなぁ」
レイネさんの話には別におかしなところはないし矛盾しているところはない、俺も普通に賛同出来るしそのままそのワイズ少年を逮捕するために動いても問題は一切ない。
しかしワイズ少年がねぇ……どうにもそんなことをしそうな感じではないんだが。実はそう見せかけただけで黒幕は普通にセブンスアビスなんじゃないかとも思ってしまう。
それかそれ以外に黒幕が居るか。もっと大きい存在が。
ジーク「アベルはなんか思うことあるか?」
アベル「…………別に俺は何も思わん」
俺にとっては異種族であるということ自体が罪であり、処刑の対象であるからな。正直そのハーピーの顔を見ても切り捨てたかどうかも思い出せんしな。
手錠をガチャガチャと鳴らしながら、アベルはぽつりとそう言った。
ジーク「うーん変わらなさ過ぎて参考にならんな」
アベル「悪いな、変わらなくて」
シュナイダー「あー、それでレイネさん! その後の少年の足取りなどは掴めているのだろうか! ベルフェと共に逃亡したことから恐らくまだベルフェと行動を共にしていると思うのだが!」
レイネ「そうですねシュナイダーさん。残念ながら足取りは掴めていない……と、言いたいのですが」
実はつい先日、砂国の方から情報を貰いまして……と、レイネさんは一枚の紙を取り出した。
レオンハルト「……指名手配書?」
レイネ「砂国のデゼルトリアにて貼られているワイズ少年の指名手配書です。どうやら現在砂国にいる我が王国の第一王子……アルバート・ロギアスさんによって貼られたようです」
シディア「えっ!? 兄さんが!?」
ここで会議をぼんやりと聞いていたシディア君が大きく反応を示した。
レイネ「はい、そのアルバートさんがワイズ少年を発見したようなのですが……どうやら逃げられてしまったようで」
シディア「えー!? 何やってんだよ兄さん!」
レイネ「ふふ……ええ、つまり砂国に現在そのワイズ少年がいるという事が判明したため、王国としても迅速に砂国に七聖剣の誰かを送りたいのですが――――」
ジーク「ならばこの俺――」
シディア「はいはいはいはいはーい! 俺が! 俺が行きまーす! 兄さんに会いたいし、それに確か砂国ってスカーレットも居るし! 俺行く行きたい!」
シュナイダー「うむ! では砂国でワイズ少年を確保してくるのはシディア君に任せよう!」
お、俺の話は誰も聞いてないの……?
ジーク「…………」
アベル「そうか砂国か……そうか」
あ、不味い。これアベルも砂国参戦しちゃうから俺が引き留めないといけないやつじゃん! 元から俺が砂国に行く仕事は任されなかったやつだ!
あー! 良いな良いなぁ! ワイズ君に会いたかったなぁー! ちくしょー!
- 32 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:21:53.33 ID:V9X1MDUv0
- ――――
――
―
そして、会議は普通に終わった。七聖剣の会議としては普通に。
えーっと……ワイズ少年の話が終わった後は何を話してたっけな?
ディーパ君はずっと眠っていたし、レオンハルトさんは……こそこそと大きく口を開けていたりしてて、シディア君はなんかウキウキしてたし、シュナイダーさんはなんか楽しそうに笑っていたし、アベルはずっと無言だったし、俺はずっとレオンハルトさんはを見てた!
レイネさんはなんか今にも噴火しそうだったな! いやぁ申し訳ない!
アベル「…………毎回思うのだが」
ジーク「ん?」
アベル「この会議、要るか?」
ジーク「要るに決まってるだろ! ほらワイズ少年の話とかしたし、それにレオンハルトさんをマジマジと見ることが出来た! 今日もその煌めきは素晴らしかった!」
アベル「………………それはお前が楽しんでいただけだろう」
おおっと、バレてしまった。
ジーク「はははジョークだよジョーク。一応俺も七聖剣だからね、異種族と言えど犯罪者だったならそれ相応の対応はするさ」
アベル「……」
ジーク「まあとりあえず今回はシディア君に任せようじゃないか。よーしそれじゃあアベル! 明日に備えて今からご飯でも食べようじゃないか!」
アベル「いや……」
ジーク「ん?」
アベル「今から俺は砂国に行かないといけないのでな、すまんが食事は――おい! 何をする引っ張るな! おいジーク!」
ジーク「行かせるわけないだろうが! しょうがないとは思うがお前自分勝手に行動しすぎだ!」
まあそれは俺が言えたことじゃあないけどな!
アベル「くっ……!」
ジーク「コーヒー奢ってやるから今日は大人しくしとけって。この俺が素晴らしく愛らしい異種族について語ってやるからさ」
アベル「まだいうか……! いい加減異種族がどれだけ愚かで屑かを知るべきだお前も!」
――――うーん! 駄目だ! 話が合いそうにないなぁ! まあとりあえず喫茶店に行くか!
- 33 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 03:28:59.45 ID:V9X1MDUv0
- 勢いで書き上げました七聖剣会議でした。こんな時間に申し訳ないです。
七聖剣メンバーはそろいました。結構常識人が揃ってるのでちゃんと会議はしていたと思います。
本編の続きもそろそろやります。では、おやすみなさい。
>>22 流石にそれは許さないと思う……
>>23 何歳なんだろうね……(何にも決めてない) もしかしたらまだ十代かもしれないしね。
>>24 分かる。僕も好きです。お酒とか飲んで欲しい。
- 34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 07:00:50.64 ID:Czz4pzye0
- おつおつ、七聖剣の皆は仲がいいなぁ()
- 35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 09:21:31.60 ID:mxYiFHoCO
- レオンハルトは名前的に彼女なのだろか
- 36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 10:47:41.52 ID:9xxU6XRVo
- セブンスアビスより平和だ!
- 37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 12:19:21.61 ID:2PeiBccoO
- 今思うと七聖剣のお膝元に住んでたベルフェさんは最高に喧嘩売ってる
- 38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 13:52:25.15 ID:y8f5Gl2uO
- おつ
- 39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 17:33:14.97 ID:TzIpsN+v0
- 乙
ネタじゃなくて普通にまともな集団だな
- 40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 18:00:50.11 ID:TzIpsN+v0
- アベル:対異種族最強、どんなチートキャラが出ても異種族ならマウント取れる異種族絶対[ピーーー]マン。他の面子の性格と比べると一番真面目ではある
ディーパ:Delete reaper mk-Σ。機人族。設定を見るにオールマイティに強い万能型なのだが一日20時間寝ている。普段は自分に似せた機械人形を任務に用いている
ジーク:「血の暗黒騎士」闇の力を使う双剣使い、戦闘スタイルに反して底抜けの善人で、異種族好き。アベルと友人、なぜ
レイネ:「聖女」38歳。回復と浄化の魔法に長けた神官騎士で、レイピアの扱いにも長ける。呪剣『エクスキューショナー』を用いる
シディア:第三王子、戦闘狂。スカーレットの双子の兄。無辜の民には手を出さないが、犯罪者ならば妹を[ピーーー]ことも躊躇わない。聖剣からビームを撃つ
レオンハルト:「炎髪のレオンハルト」四大精霊の一人であるサラマンダーで、聖光剣プロミネンスの使い手。ベルフェと交戦経験あり
シュナイダー:「納剣のシュナイダー」身体能力最強、Z戦士か何か?極めて善良で優しいが本当にいざという時は容赦なし。セブンスアビスとの交流多し
- 41 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2021/06/03(木) 20:39:21.81 ID:V9X1MDUv0
- 七聖剣はまともだと思ってるそこの君! 実は結構ヤバいと見せかけておいてやっぱりまともな感じのメンバーだぞ!
ジークとかレオンハルトさんとかレイネさんがお気に入りです。てか七聖剣は比較的書きやすかったキャラで選んだので全員お気に入りなんですけどね。
- 42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/03(木) 23:39:30.15 ID:Y/zGAMfBO
- おつ
キャラまとめにあげて欲しい
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