北条加蓮「藍子と」高森藍子「今日もカフェテラスで」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/05/23(日) 14:17:45.70 ID:Od8DbOFm0

レンアイカフェテラスシリーズ最終話です。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1621747065
2 :第93話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「お互いを待つカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:18:40.35 ID:Od8DbOFm0
――おしゃれなカフェテラス――

北条加蓮「お待たせ……! ごめんごめん、遅れちゃった……」

高森藍子「おはようございます、加蓮ちゃん。こちらこそ、朝から急に連絡してごめんなさいっ」

加蓮「藍子が謝ることじゃないって――」

藍子「それなら加蓮ちゃんが謝ることでもありませんね。待っている時間も楽しいですから……気にしないでください♪」
3 :第38話 北条加蓮「藍子と」高森藍子「冬日のカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:19:21.00 ID:Od8DbOFm0
藍子「加蓮ちゃん」

藍子「いつもみたいにのんびりしても、いいんですけれど……今日、まずは最初に言わなきゃいけないことがあります」

藍子「今度は、私が重大報告をする番ですね。加蓮ちゃんみたいに意地悪は言いません。でも、加蓮ちゃんの心構えは……」

加蓮「分かってる。『あいこカフェ』のことだよね」

藍子「いま言っても、いいですか?」

加蓮「……うん。教えて。藍子は、どんな答えを出したの?」
4 :第153話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「『あいこカフェ』で」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:19:58.77 ID:Od8DbOFm0
藍子「『あいこカフェ』のこと、しっかり考えてきました」

藍子「私が、アイドルをこのまま続けるか、カフェの店長さんになるか――」

藍子「私、やっぱり、アイドルを続けようって思います。続けるって決めて、ここに来ました」
5 :第126話 北条加蓮「藍子と」高森藍子「線香花火のカフェテラスで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:20:39.32 ID:Od8DbOFm0
藍子「私がまだ、加蓮ちゃんに追いついていないのなら……この道は、ゴールするまで歩ききりたいんです」

藍子「もし、追いついたよって言ってくれるなら……今度はアイドルの道を、一緒に歩きませんか?」

藍子「この広い世界には、まだ私も加蓮ちゃんも知らない景色が……楽しいことも、幸せなことも、いっぱい待っているって思うから」

藍子「ゴールして、それで終わりじゃないんです。私、もっともっと歩きたいっ」

藍子「『あいこカフェ』を本物にするのは、もう少しだけお預けにさせてください。これが、私の決めた答えです……!」
6 :第127話 高森藍子「加蓮ちゃんの」北条加蓮「膝の上に 4回目」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:21:18.51 ID:Od8DbOFm0
加蓮「じゃあ……藍子は、アイドルの道を選ぶんだね」

藍子「はいっ。これからも、これまでのように一緒にアイドルですっ。だからまた、ここで作戦会議をしましょうね。私、まだまだ本気ですから!」

加蓮「……うんっ。いいよ。何回でもやろうよ!」

加蓮「作戦会議の作戦会議でもいいよ。途中でまた別の話になっちゃってもいい。何度だってアイドルの話をしようよ。今度はどうやってファンのみんなを喜ばせるかとかっ……」

加蓮「あははっ……。私、藍子がカフェをやりたいって言ってもいいって本気で思ってたのに……やっぱり、アイドルをやりたいって言ってくれて嬉しいや……」

藍子「加蓮ちゃん……。もうっ、泣かないでください。私まで泣きたくなっちゃう……」
7 :第95話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「のんびり気分のカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:22:01.04 ID:Od8DbOFm0
加蓮「うん、よしっ。もう泣かないっ」

藍子「じゃあ……私も。目のはしを、ぎゅっと拭いてっ」

加蓮「そっかそっか。あーあ、そっかー。残念」

藍子「……残念だったんですか? でもさっき、私がアイドルをやりたいって言って、嬉しいって」

加蓮「カフェクイーン藍子様って呼びたかったのになー」

藍子「呼ばないでください……。もう、さっきまでの加蓮ちゃんはどこへ行ったんですか〜」

加蓮「アイドルじゃない藍子なんて、藍子様で十分よっ」

藍子「呼び捨てより、さま付けの方が十分なんですか?」

加蓮「ふふん」

藍子「……加蓮ちゃん、へんなのっ。ふふっ」

加蓮「マジな話、私は藍子がどっちを選んでも本気で応援してたし、一緒にやるって決めてたよ。さっきはつい泣きかけちゃったけどね……」

加蓮「そして絶対に、どっちを選んでも一言くらい文句を言うって決めてた。こういう大きな選択って、きっとそういうことだと思うな」
8 :第6話 北条加蓮「藍子と」高森藍子「今度は、室内の席で」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:22:38.78 ID:Od8DbOFm0
加蓮「それを言いたくて、朝早くから電話してきたの?」

藍子「それもありますけれど……。今日は1日、加蓮ちゃんとたっぷりお話したいなって、昨日から思っていました!」

藍子「忙しいことがいろいろと終わったから、今日くらいは、1日のんびりしたいじゃないですか」

加蓮「そうなんだっ」

藍子「どうしても言わないといけないお話は、『あいこカフェ』のことだけ。あとは……私が、加蓮ちゃんと会いたかっただけです♪」

加蓮「一番大きな話が、最初で終わっちゃったじゃんっ」

藍子「加蓮ちゃん、きっと朝ご飯も食べていませんよね。朝食セット、食べてみましょうっ」

加蓮「そういえば普段食べたことないっけ」

藍子「朝にここに来るとしたら土曜日か日曜日で、それもお仕事やレッスンが多いですからね」

加蓮「だねー。朝ご飯を食べて、今この瞬間に今日の朝を迎えたって気持ちになれるかな」

藍子「はい、きっと。いつも通りだけど、今日は少しだけ特別な朝です」
9 :第77話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「朝涼みのカフェテラスで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:23:20.64 ID:Od8DbOFm0
加蓮「梅雨の時期は、やっぱり雨ばっかりで暗い気持ちになっちゃうけど……その分、朝の涼しさが気持ちいいっ」

藍子「風も、とっても気持ちいい……。冷たいのに、ほんのりと熱を感じられて、今だけは夏を先取りしている気分っ」

加蓮「梅雨の合間に見える、次の季節の風。なんだかそういうのもいいよね」

藍子「うんっ」
10 :第92話 北条加蓮「藍子と」高森藍子「冬の始まりのカフェテラスで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:23:58.63 ID:Od8DbOFm0
藍子「そして、梅雨が終わったら夏が来ます」

加蓮「夏服はもうバッチリ。水着は……さすがにまだかな。しっかり準備しなきゃ」

藍子「私も、夏になったらどこへお出かけするか、想像するだけでわくわくしますっ。靴や上着も、出しておかなきゃ」

藍子「でも……夏が来るということは、春が終わるということ。1つの季節が終わってしまう瞬間は、いつだってちいさな寂しさがありますよね……」

加蓮「そんな寂しさをいくつも乗り越えてるから、藍子は大人っぽいのかな」

藍子「くすっ。加蓮ちゃんを前にしたら、私はただの子どもですよ」

加蓮「藍子の前じゃ、私なんてただのワガママな子供だよ」

藍子「じゃあ……お互い子どもってことで♪」

加蓮「子供らしく、楽しんで生きちゃおっか」
11 :第75話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「そわそわ気分のカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:24:38.97 ID:Od8DbOFm0
藍子「楽しみになりすぎて、失敗が増えたりしないように……。加蓮ちゃんをいろんなところへ連れて行く計画が、台無しになってしまわないようにしなきゃ」

加蓮「……連れ回されるのは確定してるの?」
12 :第70話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「写真日和のカフェテラスで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:25:18.53 ID:Od8DbOFm0
加蓮「逆に、せっかくの梅雨なんだし大人っぽくいくのもアリかも」

藍子「しっとりと落ち着かせてくれる雨や、空が暗い雲に覆われがちだからこそ、大人になれる季節かもしれません」

加蓮「思わせぶりに髪を降ろしてみたりして」

藍子「試しに、やってみようかな……?」

加蓮「……注文を取りに来た店員さんがすごい勢いで2度見した」
13 :第122話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「紫陽花のカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:25:58.73 ID:Od8DbOFm0
加蓮「さて、何を注文しよっかな? 限定メニュー……あれ、このブレンドジュースって」

藍子「ライチのブレンドジュースですね。夏らしいさっぱりとした味で、梅雨のじめじめにも効果ばつぐんっ」

加蓮「結局何が入ってるかわかんなかったヤツだよね。店員さんに聞いても教えてくれないし」

藍子「カフェのオリジナルブレンドは、やっぱり秘密です」

加蓮「知ってほしいんだかほしくないんだか」

藍子「加蓮ちゃんの言う、乙女心みたいな物かも。それでは店員さん、ライチのブレンドジュースと朝食セットで、お願いします」
14 :第133話 北条加蓮「藍子と」高森藍子「ただいまと言えるカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:26:38.83 ID:Od8DbOFm0
加蓮「……店員さん? 私も藍子も、朝食セットとライチのブレンドジュースでいいよ?」

藍子「もしかして、朝はブレンドジュースをやっていなかったでしょうか……?」

加蓮「違うみたいだけど……」

藍子「許可をもらったことなら、もう少し後でやる予定ですよ。そうではなくて、何か言いたいこと……?」

加蓮「そんなに辺りを見渡して。今は誰もいないから大丈夫じゃない? ほらほら、言うなら今っ。今なら藍子ちゃんがサインでも握手でも、なんならここでソロLIVEだってやっちゃうよー?」

藍子「LIVEはちょっと……。あ、でも、『あいこカフェ』で歌った歌ならできるかもしれませんね」

加蓮「……えっと。店員さん、ホントに何が言いたいの?」

<…………。

<…………おかえりなさい、2人とも

藍子「!」

加蓮「だってさ、藍子っ」

藍子「店員さん。……ただいまっ♪」

加蓮「ただいま、店員さん。……こんなこと言うなんて、他に誰もいない今日だけだよー?」
15 :第81話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「夏休みのカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:27:18.66 ID:Od8DbOFm0
加蓮「誰かが髪をまとめあげてたりすると、やっぱり手伝いたくなっちゃう」

藍子「……ゆっくりしすぎちゃいましたか?」

加蓮「ゆっくりだなーって思いながら見てはいたけど、そういうことじゃないよー」

藍子「家にいる時も、洗面所を長く使いすぎて、お母さんに叱られちゃったりします」

加蓮「それは私もキレる」

藍子「加蓮ちゃんの方が恐い……。でも、お母さんは私を叱った後に、しょうがないって言いながらも手伝ってくれるんです。髪もよくまとめてくれて……加蓮ちゃんも、やってくれますか?」

加蓮「…………」

藍子「……加蓮お姉ちゃんっ」

加蓮「言うと思った。うりゃ!」

藍子「ああっ。せっかくまとまりかけていたのに〜」
16 :特別編(第56話〜第57話の間) 北条加蓮「藍子と」高森藍子「昔も今もこのカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:27:59.87 ID:Od8DbOFm0
加蓮「お出かけ計画とは違うけど、私も今日は藍子と色んな話をしたかったんだよ」

加蓮「どーでもいい話から、ちょっと重要なことまで……それこそ『あいこカフェ』のこと。まだ決まってないなら本気で話し合おうって思ってた」

加蓮「けど、藍子はもう決めちゃってたし……藍子の顔を見たら、なんかいろいろ吹っ飛んじゃったっ」

加蓮「だって、いつもみたいにカフェで私のことを待ってただけなのに、そんなに嬉しそうにするんだから!」

藍子「……私、そんなに笑っていましたか?」

加蓮「自覚なかった? とても大切なお話をする顔じゃなかったよ。急に切り出した時には少しびっくりしちゃった」

藍子「それなら……表情だけではなく、言葉でも伝えなきゃ。加蓮ちゃん、今日も会えて嬉しいですっ」

藍子「なんて……ちょっぴり、大げさだったかな」

加蓮「大げさー」

藍子「ふふ、やっぱり」
17 :特別編(第79話〜第80話の間) 北条加蓮「藍子と」高森藍子「7月24日の23時に」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:28:39.07 ID:Od8DbOFm0
藍子「でも、そんなにお話したいことがあるなら電話してきてもいいのに。昨日の夜は、けっこう遅くまで起きていましたよ。『あいこカフェ』のことを最後まで悩んでいたから……」

加蓮「会いたくなるし、そうやってワガママを言うのはヤダ。昨日起きてたのだってたまたまでしょ?」

藍子「分かっていますけれど、一言だけでもいいんです。一言だけ、こんなことがあったよって話してくれて……」

藍子「よかったね、って言うだけでも、その日をもっと楽しく過ごせると思いますから」

加蓮「……」

藍子「なんて言っても、加蓮ちゃんはやっぱり、電話をしたら会いたくなるって言っちゃいますよね。せめて、会いたいって思った時の電話くらいは、かけてきてくださいね」

加蓮「……ううん。じゃあ……たまには一言くらいならいいかも。それで元気をもらえそうだしっ」
18 :第65話 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「暖房の効いたカフェで」 [sage saga]:2021/05/23(日) 14:29:19.23 ID:Od8DbOFm0
藍子「あれっ、珍しい。加蓮ちゃんが素直に認めた……? どういうことでしょう……?」

加蓮「いや、だから。その失礼な疑問をやめなさい」
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