【ミリマス】白石紬「このままでは横山さんが週刊誌に……!」

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1 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:42:55.23 ID:nft4QOyp0
17日なのでシアター17歳組のSS

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1618645374
2 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:45:07.11 ID:nft4QOyp0
白石紬(皆様おはようございます、白石紬です。今日は商店街にお買い物に来ているのですが……とんでもないものを見てしまいました)

横山奈緒「お、あのお店安売りやっとるやん! 行ってみよ!」

紬(あちらは私と同じ765プロのアイドルである横山奈緒さんです。普段から親しくしていただいており、プライベートでお会いしたからといってこうして物陰に隠れる理由はないのですが……)

奈緒「ほらほら、はよ行こうや! 目ぼしいモンがなくなってまうで!」

紬(横山さんが、男性と一緒にいるのです。大人の男性と、それはもう親しげにしていて……)

紬「これは……一大事です」
3 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:46:24.73 ID:nft4QOyp0
〜翌日〜

紬「……お集まりいただき、ありがとうございます」

真壁瑞希「ちょうど空き時間だったので大丈夫です」

高山紗代子「紬ちゃん、大事な話って?」

紬「お二人は……横山さんに恋人がいるかどうか、ご存知ですか?」

紗代子「奈緒ちゃんに? うーん、そういう話は聞いたことないかな」

瑞希「私もです。……あ、ですがこの前『野球選手とは結婚したくない』と言っていました」

紗代子「え、そうなんだ。奈緒ちゃん野球好きなのにね」

瑞希「関係者になって贔屓の球団を純粋な気持ちで応援できなくなるのが嫌なんだそうです」
4 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:47:45.60 ID:nft4QOyp0

紬「……やはり、お二人には隠しているのですね」

瑞希「隠している、とはどういう意味ですか?」

紬「私は、見てしまったのです。横山さんが、大人の男性と、あ、逢い引きしているところを……!」

紗代子「逢い引きって……デート!?」

瑞希「白石さん、それはいつの話ですか?」

紬「昨日です。商店街でお買い物をしていたら、偶然……」
5 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:48:50.42 ID:nft4QOyp0

紗代子「どんな人だった?」

紬「ええと……背は横山さんより高く、髪色は似ていました。ペアルックというものだと思います」

紗代子(あれ? それって……)

紗代子「ねえ紬ちゃん、もしかしてその人──」

瑞希「高山さん、口に桜の花びらがついています。私が取るので、動かないでください」

紗代子「むぐっ、むぐぐぐ」
6 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:50:05.76 ID:nft4QOyp0
瑞希「おそらく、高山さんの予想は当たっています(小声)」

紗代子「ぷはっ、やっぱりそうだよね。早く教えてあげないと(小声)」

瑞希「いえ、ネタばらしはもう少しあとにしましょう(小声)」

紗代子「え、どうして?(小声)」

瑞希「何を隠そう、私は白石さんが早とちりしている様子を見るのが好きなんです(小声)」

紗代子「瑞希ちゃん、悪趣味だね……(小声)」
7 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:51:05.23 ID:nft4QOyp0

紬「二人とも、どうされたのですか?」

紗代子「え、えっとね……」

瑞希「お願いします高山さんお願いします責任は私が取ります(小声)」

紗代子「その……Pには相談してみた?」

紬「はい。ですが大笑いしながらただ『問題ない』とだけ……。本当に、あの人は事態の大きさがわかっていません。どこまで能天気で楽観的なのでしょうか。このままでは横山さんが週刊誌に……!」

紗代子「そ、そうだね……」
8 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:52:12.56 ID:nft4QOyp0

紬「お二人をお呼びしたのは、知恵をお借りしたいからです。これは横山さん一人の問題ではありません」

瑞希「そうですね。スキャンダルとなれば765プロ全体の問題になります。……スキャンダルとなれば、ですが」

紬「横山さんたちはかなり親しげな様子で、心から想い合っているのだと感じました」

紗代子「まあ、そうだろうね……」

紬「……私は、何も恋愛をするなと言いたいわけではありません。大切な方がいるのは素晴らしいことです。ですが、昨日の様子がもし悪意ある誰かの目に留まれば横山さんは不幸になってしまいます。仲間として、友人として、横山さんを守りたいのです」

紗代子(瑞希ちゃんの気持ち、ちょっとわかってきたかも……。でも、真剣に相談してる紬ちゃんをからかうようなことは……)
9 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:53:32.71 ID:nft4QOyp0
紗代子「……Pが大丈夫だって言うなら、何か考えがあるんじゃないかな?」

瑞希(真相を明かすわけでも隠すわけでもない、どっち付かずな言い方……さすがです高山さん。それが最善手です)

紬「確かに、あの人が横山さんを見放すようなことをするとは思えませんが……」

紗代子「う、うん、そうだよ。きっと何か対策は打ってあるんだよ!」

紬「そうだといいのですが……」
10 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:54:30.74 ID:nft4QOyp0

瑞希「白石さん。申し訳ないのですが、私たちは恋愛のことがよくわからないのでPに任せる以外の方法が思い付きません。ここは他のみなさんの意見も聞いてみてはどうでしょう」

紗代子(瑞希ちゃん、矛先を逸らした……。助かったけど、これで私は完全に共犯者だよ……)

紬「……真壁さんのおっしゃる通りです。他の方々の意見も伺ってみようと思います。相談に乗ってくださって、ありがとうございました」

紗代子「いや、お礼を言われるようなことは……。じゃ、じゃあ、頑張ってね」
11 : ◆ncieeeEKk6 [sage saga]:2021/04/17(土) 16:55:29.23 ID:nft4QOyp0

紗代子「はあ……」

瑞希「高山さん、私のわがままに付き合ってくれてありがとうございます」

紗代子「瑞希ちゃん……怒られても知らないよ?」

瑞希「はい。きっと怒られるので、今から謝罪用のあんみつを買いに行きましょう」

紗代子「……そうだね、そうしよう」
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