このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】
- 542 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:08:04.58 ID:z5jSFR/T0
- 霧子「……あの……えっとね……」
円香「……何なの?」
霧子「円香ちゃんは、まだみんなに死んで欲しいって思ってるの……?」
円香「そうだけど?」
霧子「……強い意志なんだね」
円香「私はただ絆なんて詭弁で仲良しごっこをするくせに、簡単に仲間を裏切る偽善者たちが許せないだけ」
円香「透も小糸も……あの人たちのせいで死んだから」
霧子「ふふ……♪」
円香「は?」
円香「何笑ってるの……あなた、バカにしに来たんですか?」
円香「ここに来るってことは覚悟決めてるんでしょ?……殺されたいわけ?」
霧子「ううん、違うの……わたしと円香ちゃん、一緒なんだなって思って……」
円香「一緒……?」
霧子「わたしもね、みんなに死んでほしいんだ……!」
円香「……は?」
霧子「みんなを救ってあげたいの……こんな残酷で苦しい学園生活を送るくらいなら……」
霧子「はやく解放して【愛】に満ちた天国で過ごしてほしいなって……」
霧子「ほら、そうすれば真乃ちゃんも透ちゃんも小糸ちゃんも樹里ちゃんも寂しくないよね……?」
霧子「ねえ、円香ちゃんはそう思わない……?」
変わり果てた霧子の姿に私はこう思ったの。
……使える、ってね。
- 543 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:09:00.56 ID:z5jSFR/T0
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
円香「だってそうじゃない?警戒されきっている私自身が手を下すより、無警戒……むしろ信頼すらされてる霧子が手を下した方が効果的でしょ?」
愛依「そんなことが聞きたいんじゃないよ!」
霧子「ふふ……そんなに怒らないでよ……」
咲耶「……ねえ、モノクマ」
モノクマ「ん?」
咲耶「……あなたは霧子に何をしたのかな?」
(……!?)
モノクマ「なにそれ、どういう意味?」
咲耶「言葉の通りさ……こんな殺人に手を染めるような……いや、そもそもあんな話し方をするような霧子を私は知らない……」
咲耶「あたかも別人に変わってしまったような、そんな印象を受けてしまうんだ」
霧子「咲耶さん、ひどいなぁ……わたしはわたしだよ……?」
咲耶「……っ!」
咲耶「霧子は、そんな猫なで声で擦り寄るような真似はしないんだ……っ!」
- 544 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:10:55.80 ID:z5jSFR/T0
-
摩美々「モノクマ、わたしたちにはそれを知る権利があるよねー?」
摩美々「学級裁判はしっかりやり終えて、真相を突き止めた。これでもまだ足りないー?」
モノクマ「はぁ……ぐちぐちうるさいなぁ、オマエラって友達が夏休みのうちにイメチェンしたらそれを問い詰めちゃうタイプ?」
モノクマ「いいじゃんね、ちょっとぐらいイメチェンしても。むしろそれを察して接するべきじゃんね!」
咲耶「答えてくれ、モノクマ!」
モノクマ「はい、いじりました」
咲耶「……なんだって?」
モノクマ「だから、ボクは確かに幽谷さんを少しだけ……ほんの少しだけいじったよ」
凛世「いじる、とは……?」
愛依「霧子ちゃんはおもちゃじゃないよ?!」
モノクマ「ボクとしてはね、そんな悪いことをしたつもりもないよ?むしろいいことをした気分さ」
灯織「い、いいこと……?」
モノクマ「オマエラも覚えてるよね?今回の動機」
智代子「覚えてるもなにも……霧子ちゃんが事件のトリックで使ったのも甜花ちゃんに渡された動機だったんだよ?!」
- 545 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:12:40.95 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「そう、ボクはオマエラ全員に才能に応じたアイテムをプレゼントしました」
円香「……」
モノクマ「誰一人例外なくね、そこのボッチの樋口さんにもディベートが充実するようにストップウォッチを渡してあげたんだ!」
(あのストップウォッチ……確かに見覚えのないものだったけど、樋口さんのものだったんだ)
モノクマ「でもね、ただ一人渡すのに困った人がいてね」
摩美々「それが……霧子?」
灯織「待ってください!確か霧子さんは食堂では……注射器をもらったと言っていましたよ?!」
モノクマ「幽谷さん、あんた嘘つきだね」
霧子「ふふ……バレちゃった……♪」
灯織「……!?」
モノクマ「考えてもみなよ!あの段階ですでに保健室は解放されてた……」
モノクマ「あそこにはオマエラ自身でもなんとかなるぐらいにはひとしきりの医療グッズは取り揃えておいたんだ!」
咲耶「そうだ……私も探索の時に確認したんだったね」
摩美々「……!」
摩美々「あのとき、すでに注射器は目撃してる……?!」
霧子「ふふ……♪」
モノクマ「そういうこと、超高校級の保健委員である彼女のために新しく用意するものが思いつかなくってね!」
霧子さんの才能に応じたアイテムはすでに学園内に存在している。
私の水晶玉のように新しくモノクマが用意するようなものがなかったんだ……
モノクマ「だからボクも発想を転換することにしたんだ!」
めぐる「発想を、転換……?」
凛世「どういう意味でしょうか……」
- 546 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:14:01.67 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「そのとき匠は考えました……」
モノクマ「才能そのものをプレゼントしてあげようってね!」
- 547 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:14:59.30 ID:z5jSFR/T0
-
(……は?)
意味がわからない、才能そのものをプレゼント……?
才能というものは生まれつきで備わっているからこそ才能なんじゃないの?
だからこそモノクマの提供した動機のプレゼントは的外れで、私たちは……
咲耶「どういう意味なんだい?」
モノクマ「健全なる才能は健全なる肉体と精神にこそ宿る……」
モノクマ「そういう意味だよ!」
智代子「ど、どういう意味?!」
愛依「まどろっこしい言い方すんのはやめて!もっと分かりやすく教えてよ!」
抽象的なモノクマの話はまるで理解が追いつかない。
ただ、話を聞いているだけで汗が吹き出しそうなほどに感じる嫌悪感……
次にモノクマが紡ぐ言葉がろくでもない、とんでもないものであるという予感が働いていた。
_________そしてその予感は的中した。
- 548 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:15:46.36 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「人格をプレゼントしたんだよ!」
- 549 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:16:53.39 ID:z5jSFR/T0
-
灯織「……」
灯織「………………え?」
モノクマ「本物の超高校級の保健委員の人格をそっくりそのまま幽谷さんの中にインプットしてあげたんだ!」
モノクマ「ていっても流石に上書きしたわけじゃないよ?海馬の部分にチョチョイとメスを加えて脳髄の分泌物が……」
モノクマ「まあ詳しい説明はどうでもいいよね、それこそ超高校級の神経学者にでも聞いてやりなよ!」
咲耶「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
咲耶「それじゃなにかい?!いま、私の前に立っているのは霧子の姿をした別人だということかい?!」
霧子「ふふ……♪」
モノクマ「だから、上書きじゃないんだって!上書きじゃなくて統合!」
モノクマ「もともとあった幽谷さんの人格と超高校級の保健委員の人格が融合したんだよ!」
人格と人格の融合……?
それで霧子さんはあんな頭のネジが飛んでしまったような状態に……?
一体どんな人間の人格を埋め込まれたというの……?
- 550 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:18:13.22 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「超高校級の保健委員が持っていた【罪】が合わさった……言うなれば【罪霧子】ってわけだね!」
モノクマ「ワオ!ダブルミーニング!」
霧子「あは……でも、わたしはモノクマさんに感謝してるんだ……」
咲耶「き、霧子……?」
霧子「おかげで気づくことができたんだ……」
霧子「ああ……これが【愛】なんだ……」
霧子「【愛】ってまるでおひさまみたいにポカポカなんだね……♪」
霧子「これってすっごく素敵だと思うな……♪」
モノクマが罪霧子と語る彼女はもう、私たちのよく知る彼女ではなくなっていて……
誰も聞いていないのに自分が犯行に至るまでをつらつらと語り始めた。
霧子「わたし、すっごく満足してるんだ……」
霧子「だって甜花ちゃんと甘奈ちゃんを同時に助けてあげることができたから……」
霧子「二人で一緒に死んだから、きっと二人は天国でも一緒にいれるよね……」
霧子「それってすっごく素敵だよね……姉妹【愛】は死後も続くんだよ……?」
- 551 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:18:57.93 ID:z5jSFR/T0
-
めぐる「もうやめてよ!!!!!!」
- 552 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:19:51.21 ID:z5jSFR/T0
-
声を張り上げたのはめぐるだった。
霧子「めぐるちゃん……?」
めぐる「もう、それ以上……霧子の姿で、霧子の声で喋らないでよ……」
モノクマ「だから、いま目の前にいるのも幽谷さん本人なことには変わりなくて……ま、いいか」
めぐる「わたしが大好きだった霧子は……そんなことは言わないよ……!」
めぐる「なんで、なんで……」
めぐる「なんでお別れの時まで、本当の気持ちを聞けないの……?!」
灯織「めぐる……」
霧子「……」
霧子「そっか……ごめんね、めぐるちゃん……」
霧子「もう、わたしにもわからないな……本当の気持ち、なんて」
(……え?)
そう口にした彼女は、この裁判で見たどの表情よりも……【霧子さん】の表情だった。
- 553 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:21:24.50 ID:z5jSFR/T0
-
霧子「もう……どうでもいいんだ……」
霧子「わたしも、みんなも……生きるのも、死ぬのも……」
霧子「希望も、絶望も……全部全部……」
霧子「だってわたしには、【愛】があるから……信じ続ける、【愛】があるから……!」
咲耶「……どうしてなんだい」
咲耶「どうして、よりにもよって霧子にこんな苦しい思いをさせる必要があるんだい?!」
咲耶さんの絶叫は裁判場にこだまする。
それでもモノクマはもちろん霧子さんまでも表情一つも変える様子はない。
_________そして、その時はきてしまった。
霧子「ねえ、モノクマさん……もう始めてもらってもいいですか……?」
- 554 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:23:50.55 ID:z5jSFR/T0
-
咲耶「……え?」
咲耶「だ、ダメだ!なんてことを言うんだ、霧子……!」
モノクマ「かしこまりました!」
霧子「もう……わたしがここにいる意味もないし、はやくお空に行きたいな……」
摩美々「……私のそばにいるんじゃ、ダメなの」
灯織「……摩美々さん?」
摩美々「愛なんて訳の分からないものを死ぬ理由にするなら、私たちと一緒にいることを生きる理由にするんじゃダメだったのー……?」
変わり果てた霧子さんに言葉を投げかける摩美々さんの体は小刻みに震えていて、その瞳には涙が滲んでいた。
摩美々「こんなお別れ……最悪どころじゃないんですケド」
霧子「摩美々ちゃん……ふふ、ごめんね……?」
摩美々「……霧子」
- 555 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:24:49.37 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「今回も、【超高校級の保健委員】である幽谷霧子さんのために……スペシャルなおしおきを用意しました!」
霧子「ああ……やっと行ける……」
咲耶「霧子……こんなの、あんまりだよ……」
モノクマ「それでは張り切って参りましょう!」
霧子「やっと、二人にも会えるんだね……」
(……え?)
(ふ、二人……?)
灯織「き、霧子さん今の言葉は」
モノクマ「おしおきターイム!」
霧子「じゃあね……ばいばい……♪」
霧子「みんな、ありがとう……ふふ……♪」
- 556 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:31:06.43 ID:z5jSFR/T0
- -------------------------------------------------
GAMEOVER
ユウコクさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
-------------------------------------------------
- 557 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:33:28.33 ID:z5jSFR/T0
-
それはまだ日本がいくつもの国に分かれていた時代。
ある国に三度の飯より酒と女、そして座敷遊びが大好きな大名がおりました。
その大名はずんぐりむっくりとした癒し系ボディで、
白黒に分かれたツートンカラーの愛されフェイスウケをしており、
チャーミングな丁髷を結っており女子ウケ抜群でした。
人呼んでセクシー大名・モノクマ……
今宵も女を囲んで宴の開幕です!
-------------------------------------------------
【死・屍・累・々】
【超高校級の保健委員 幽谷霧子 処刑執行】
-------------------------------------------------
座敷の中央で棒に縛り付けられる幽谷さん。
それを取り囲むように何匹もの和服に身を包んだ花魁モノクマが並びます。
セクシー大名のモノクマはそれを舌舐めずりして片っ端から見定めていくと……これまた片っ端から【帯回し】!
「良いではないか、良いではないか」と言いながら女性の帯を引っ張り、「あ〜れ〜」とひん剥いて行く全青少年憧れのシチュエーション!
かぁ〜、たまりませんな〜!
- 558 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:34:34.30 ID:z5jSFR/T0
-
それと同時に幽谷さんの縛りつけられた棒も高速で回転を開始!
モノクマがひん剥いた帯はそのまま幽谷さんの縛られた棒にぐるぐると巻きついていきます!
モノクマは片っ端から次々別の女をひん剥いて行くので、巻きつく帯の数は加速度的に増していきます!
そう、それは怪我の治療のために包帯を巻くように……
丹念に丹念に……
幽谷さんの体は頭の先から足の先まで帯で締め上げられていきます……
呼吸をしようにも口すら開けずに、
強引に巻かれた帯は体を締め付けていき、
骨がおれようがお構いなしに巻かれていき、
まきまき……♪
まきまき……♪
まきまき……♪
まきまき……♪
ところでみなさんはミイラってご存知ですか?
アフリカのどっかの国で有名な、全身包帯でぐるぐる巻きにしたグロい死体のことなんですけど。
……今の幽谷さんがそれにそっくりだよね!うぷぷ!
-------------------------------------------------
- 559 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:35:22.87 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「ふぅ……スッキリした……いろんな意味でね!」
咲耶「……霧子……っ!」
摩美々「……」
モノクマ「おしおきは経費で落ちるからね、ここぞとばかりに遊ばせていただきやしたぜ……ぐへへ」
モノクマの醜悪な笑い声はまるで耳に入ってこなかった。
霧子さんの死の凄惨さに、目を閉じてしまう人……言葉を失う人……俯く人……
そのショックを受け止めるのでみんな精一杯。
ただ、わたしは死の間際に彼女が言い残した一言が、いやに気にかかっていた。
(やっと二人に会える……?)
(二人って……誰と、誰……?)
- 560 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:36:51.71 ID:z5jSFR/T0
-
灯織「モノクマ、霧子さんには本当に人格だけを与えたんですか?」
モノクマ「え?何?」
灯織「彼女が死の間際に言い残した、『やっと二人に会える』という一言……この二人って誰のことなんですか?」
モノクマ「あーそういえばそんなこと言ってたっけ?」
モノクマ「脳をいじった衝撃でなんか思い出しちゃったりしたのかな……?」
灯織「……ど、どういうことですか?」
モノクマ「ごめんね、ボクにもわかんないや!そういうのならオマエラ自身の方が詳しいんじゃないかな?」
(私たち自身の方が詳しい……?)
(そんなこと言ったって、霧子さんの周りで……)
(ちょうど二人いなくなるようなことって……)
円香「恋鐘さんと結華さん……」
咲耶「……!?」
円香「ここにいないアンティーカのメンバーってちょうどお二人でしたよね」
摩美々「それ、どういう意味……?」
円香「さぁ、私は霧子じゃないので意図するところまでは」
円香「ただ、彼女……あの口ぶりだと、『二人』というのは既に他界した人物のようでしたけど」
(……!?)
- 561 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:38:34.39 ID:z5jSFR/T0
-
雛菜「円香先輩……それ以上言っちゃダメだよ」
円香「……あんたに言われなくても」
それだけの言葉で揺さぶるには十分だった。
アンティーカとして当事者の咲耶さんと摩美々さんはもちろんのこと……
私たちの中には、暗い、深い、とめどない波紋が波及し始めていた。
摩美々「……」
彼女の言葉だけならば、私たちは信じないという選択肢をもっと余裕たっぷりに取ることができただろう。
でも、私たちはあのビデオを見ている。
前回の樹里と小糸の事件……
あの時見させられたビデオは【近しい人間の身に差し迫る危機】。
おそらくアンティーカのお二人は、恋鐘さんと結華さんにまつわるものを見たはず。
……そうなると、言葉は一気にその信憑性を増す。
- 562 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:41:02.28 ID:z5jSFR/T0
-
咲耶「……」
摩美々「……」
かける言葉が、見当たらない。
耳鳴りするほどの静寂が、唾を飲むことすら躊躇させる。
舌が顎に糊付けされたように離れない。
言葉一つ紡ぐことすらできない雰囲気が立ち込めている。
円香「……私はお先に失礼します」
愛依「ま、円香ちゃん……」
円香「次の準備があるので」
【次】の意味を尋ねる隙もないままに樋口さんはスタスタとエレベータに乗り込み、一足先に帰っていってしまった。
咲耶「……」
残ったのはただ呆然とする私たち。
私は何度も自分の口の中で言葉をこねくり回していた。無責任な励ましはするべきじゃないし、今絆を持ち出すのも違う。
下手に口を出して傷つけてしまうことを恐れて……不器用な自分に嫌気がしていた。
でも、きっとみんなそうだったと思う。
かけるべき言葉が見つからなくて、前を向くための言葉が見つからなくて……
_______それで彼女は、体を動かした。
- 563 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:41:58.85 ID:z5jSFR/T0
-
「わーーーーーーーー!!!」
突然走り出したかと思うと、目一杯の跳躍。
そのまま彼女はモノクマの座っていた裁判長席に堂々の着地。
咲耶「ど、どうしたんだい……?」
摩美々「どういうつもりー?」
- 564 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:42:40.61 ID:z5jSFR/T0
-
灯織「めぐる……!」
静寂を破ったのは、八宮めぐる。彼女だった。
- 565 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:43:31.00 ID:z5jSFR/T0
-
めぐる「えっと……どうしよう……特に考えなしに動いちゃった……」
めぐるはそうやって照れ臭そうに頭をポリポリとかきながら、私たちに目を向けた。
そして大きく息を吸って……吐いた。
摩美々「なに?今からラジオ体操でも始めるわけー?」
めぐる「……えっと、今から言うのは……全部わたし自身に向けてなんだけど……」
そんな前置きから、めぐるは声を一気に張り上げて叫んだ。
めぐる「いつまで怖がってるんだ、八宮めぐるーーーーー!!」
灯織「え……?」
めぐる「そんなの、お前らしくないぞーーーーー!!」
雛菜「あは〜?」
めぐる「お前は元気なのが取り柄なんじゃないのかーーーー!!」
めぐる「不安で、怖くて、泣きたくて……そんなのみんな一緒だよ!!」
めぐる「お前だけじゃない、みんな同じ気持ちなんだよ!!」
- 566 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:44:37.96 ID:z5jSFR/T0
-
気づけば顔を見合わせていた。
誰だってそう、こんな状況を前にして泣きたくならない人なんていない……
でも私たちには、それを共有しあえる仲間がいる。
めぐる「一人で被害者ぶってる暇があったら、隣の人と手を繋いで前に進めーーーー!!」
めぐる「それがいつもの八宮めぐるでしょ!!」
あれだけ緊張で硬くなっていた体は自然と解れていた。
みんなの視線はいつのまにかめぐるただ一人に注がれて、次の言葉をみんなが待っている。
めぐるの応援を、みんなが待っている。
めぐる「だから負けるなーーーー!!」
めぐる「へこたれるなーーーー!!」
めぐる「どうしても辛くなったら、その時は無理やり笑っちゃえ!!」
めぐる「だって笑顔は無敵……だよね、灯織!!」
……ふふっ、めぐるったら。
- 567 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:45:58.91 ID:z5jSFR/T0
-
気づけば私の足も、裁判長席へと進んでいた。
灯織「こ、これも自分に向けての独り言なんですけど」
そんな前置きの後に。
灯織「もっと他の人を頼る勇気を持て、風野灯織ーーーー!!」
灯織「あなたのそばにいる人は、あなたが思うよりもっと素敵な人ばっかりなんだから、だから……頼っていいんだよ!!」
それは、あの時小糸にも投げかけた言葉。
かつての自分自身に投げかけた言葉。
それが今、帰ってきた。
(ただ、これ……めちゃくちゃ恥ずかしい!)
めぐるに乗せられてついやってしまったが、いつもお世話になっている皆さんの前でこんな大声でくさいセリフを……
顔が真っ赤になって全身の血が沸騰しているのを感じる。
そして、そんな私を見て……
摩美々「なにそれー、カッコつけすぎじゃなーい?」
いつものように、彼女はからかってくれた。
- 568 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:47:36.26 ID:z5jSFR/T0
-
摩美々「自分で言って自分で顔真っ赤にしてたらダメじゃーん」
摩美々「なんだっけ?他の人を頼る勇気を持て、風野灯織……だっけ?」
灯織「や、やめてください……今のはついうっかり……!」
咲耶「こら、摩美々。そう茶化すものじゃないよ」
灯織「さ、咲耶さん……」
咲耶「ありがとう、二人とも。流石はイルミネーションスターズ、星のような輝きを見せてもらったよ」
めぐる「えへへ……そ、そうかな……」
咲耶「ああ、どんな宝石よりも美しい、想いという輝きさ」
咲耶さんと摩美々さん……二人にもいつものような笑顔が戻っていた。
頬には涙が伝っていたけれど、さっきまでとは違う。
前に進むことのできる涙だ。
- 569 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:48:55.97 ID:z5jSFR/T0
-
凛世「お二人の激励……強い言霊を感じました……」
愛依「うん、うちもなんかこう……動きたくて仕方ないカンジ!?」
智代子「なんかわかるなー、こう体の中が燃えてるんだよね!」
雛菜「あは〜、円香先輩も聞いてから戻ればよかったのに〜」
灯織「みなさん……!」
摩美々「私だったらさっきのは黒歴史ものですけどねー」
灯織「も、もう……!からかわないでください!」
エレベーターに乗り込んで、自分の部屋に戻るまで……その足取りはそう重くはなかった。
めぐるの応援……あれが頭の中で何度もこだまして、そのたびに力が湧いてくるのを感じる。
アンティーカのお二人をはじめとした、この合宿生活に参加していない皆さん……そして、プロデューサー。
その身に何があったのかはわからない……
ただ、先を見るのがいくら不安でも……
真実を明らかにすらしないで怯えているのは違う。
前に進むにしろ後ろに進むにしろ、その一歩を踏み出さないことには何も変わらないんだ……!
- 570 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:50:00.16 ID:z5jSFR/T0
- 【???】
モノクマ「やあ、お疲れさま。今回の事件は大変だったね、キミも予想外の展開で焦ったんじゃないかな?」
???「…………」
モノクマ「ん?なんのことかって?」
モノクマ「そりゃ幽谷さんだよ、人格を植え付けただけなのにそのショックで記憶を取り戻しかけてたからね!」
モノクマ「ここまで来て記憶を取り戻されたらボクとキミの計画がおじゃんになっちゃうじゃん!」
モノクマ「それは違うよねー、だから何か言う前にぶっ殺しちゃった!」
???「…………」
モノクマ「キミも困るんじゃない?あそこですべてを話されたら!」
???「…………」
モノクマ「うぷぷ……ボクとキミは一心同体だからね」
???「…………」
モノクマ「え?……あー、それ、それね……」
モノクマ「大丈夫だよ、今のところはね。バレてないし」
???「…………」
モノクマ「おっと、それ以上の詮索はNGだよ!たとえキミでもね!」
???「…………」
モノクマ「まあ、このコロシアイについて教えてあげられるのは、このコロシアイはただ一つの目的のため……」
- 571 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:50:58.81 ID:z5jSFR/T0
-
モノクマ「ボクたちの夢を叶えるためのコロシアイってことくらいかな!」
- 572 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:51:50.61 ID:z5jSFR/T0
- -------------------------------------------------
【CHAPTER 03 部屋とオーパーツとわたし】
END
残り生存者数 9人
To be continued...
-------------------------------------------------
- 573 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:53:04.44 ID:z5jSFR/T0
-
【CHAPTER03をクリアしました!】
【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル44枚を入手しました!】
【CHAPTER03クリア報酬としてアイテム『血染めの包帯』を手に入れました!】
〔CHAPTER03を生き抜いた証。清潔と潔白の証だったはずの包帯は真っ赤に染まってしまっている〕
【CHAPTER03クリア報酬としてスキル『包・帯・組・曲』を習得しました!】
〔学級裁判で不正解時のペナルティをわずかに軽減する〕
- 574 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/08(土) 22:59:03.48 ID:z5jSFR/T0
-
というわけで3章終了でここまで。
シナリオ全般にかかわる話も少しずつ出せてきたかな、という感じですね。
一応最後まで構想はあるので、うまいとこ繋げていきたいところです。
今後についてですが、以降は以前お伝えした通り暫く期間が空くものと思います。
しっかり完走まではやり遂げるつもりですので、気長にお待ちいただけたらと。
それではお疲れ様でした。またよろしくお願いします。
- 575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/08(土) 23:01:08.00 ID:VZ+n1py60
- 乙です
あいつの人格を統合させちゃったかー
そりゃやべーことになるよね……
- 576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/08(土) 23:02:17.17 ID:fXcALjJ60
- お疲れ様でした
樋口は狛枝ポジではなく王馬小吉ポジになりそう
- 577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/08(土) 23:03:00.88 ID:Sti9mB090
- お疲れ様でした
- 578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/08(土) 23:16:43.33 ID:MDOmxO4v0
- 乙です
不参加組は今いったいどうなってるんだ…
- 579 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2021/05/09(日) 03:01:01.01 ID:lzX9XXP10
- VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
- 580 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 21:56:15.69 ID:W8+S8sUS0
- ------------------------------------------------
GAMEOVER
オオサキさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
-------------------------------------------------
- 581 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 21:58:33.88 ID:W8+S8sUS0
-
女の子に生まれたからには誰もが一度が夢に見る雑誌モデル。
色とりどりのファッションに身を包み、ガーリーに決めたりキュートに決めたり、おしゃれはまさに魔法のようなもの。
_______雑誌に出てくる女の子を見て、世の女の子たちはもっともっと可愛くなるのです!
そんな憧れの読者モデルになるチャンスが、甘奈さんに与えられました!
-------------------------------------------------
【薄桃色に事切れて】
【超高校級のスタイリスト 大崎甘奈処刑執行】
-------------------------------------------------
甘奈さんが走っているのは高速で動くベルトコンベアの上。
そのすぐ背後には、雑誌を模してバタンバタンと何度も繰り返し閉じるプレス機が。
もちろんその雑誌の表紙には『アプリコット』の文字が。
女の子のあこがれの雑誌といえば『アプリコット』ですよね!
……え?ちょっと古い?年代がばれるぞ?
うるさいうるさい!
『kawaii』はいつの時代も万国共通なんですー!
- 582 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 21:59:57.74 ID:W8+S8sUS0
-
必死に必死に走る甘奈さん。
甘奈さんの横を通り過ぎて行く可愛い衣装に身を包んだトルソーの数々。
_____バタン!バタン!
片っ端から雑誌に押しつぶされていく、もとい『掲載』されていきます!
甘奈さんは掲載されたくないのでしょうか?
汗だくになって走り続けてベルトコンベアに逆らいます。
_____バタン!バタン!
どんどん加速するコンベア。甘奈さんの横を流れるトルソーの数も増えていく。
おや?見覚えがありますね……あれはwing初優勝の時の衣装?
あれは愛しのお姉さんとお祭りに行った時の浴衣?
_____バタン!バタン!
そんな思い出の服も次々に掲載掲載!
そんなに悲しそうな眼をするなら、甘奈さんも一緒に掲載されてしまえばいいのにね。
それでも甘奈さんは諦めません。
流れて来るファッションアイテムの数々にぶつかり、体がボロボロになろうとも。
- 583 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:00:48.99 ID:W8+S8sUS0
-
_____バタン!バタン!
そしてコンベアの道にも終わりが見えてきました。
行き着く先で待っていてくれたのは……大好きな大好きなお姉ちゃんの甜花さん。
「なーちゃん、頑張ったね」そんな声が聞こえてきます。
_____バタン!バタン!
なーんて、そんなの幻聴ですよ。
お姉ちゃんだと思って甘奈さんが手を伸ばしたのは、デビ太郎パーカーを着せられただけのトルソー。
披露の果てに見てしまった幻影のお姉ちゃんと共に、最後には甘奈さんも……
_____バタン!グチャァッ!
ちゃんと『掲載』してもらえましたとさ。
でも、アプリコットなんて流行おくれの雑誌に載ったところで誰も見てもらえませんよ。
廃品回収に出された雑誌の山、その頂点に『専属モデル 大崎甘奈特集』と書かれたボロボロのアプリコットがありましたとさ。
- 584 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:02:09.11 ID:W8+S8sUS0
- -------------------------------------------------
GAMEOVER
オオサキさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
-------------------------------------------------
- 585 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:02:59.29 ID:W8+S8sUS0
-
三度の飯よりゲームと睡眠!そんな甜花さんはおしおきのときでもお布団の上。
ぬくぬくのお布団で気持ちよさそうですね。
……でも、いつまでもそんなぐうたらではいけません。
ほら、見てください。甜花さんが『ジャンプマスター』ですよ!
-------------------------------------------------
Victory Royale!!
超高校級のゲーマー 大崎甜花処刑執行
-------------------------------------------------
甜花さんはそのまま無慈悲にも空中に投げ出されます!
でも大丈夫、このゲームは3人一組で戦います。
横を見ればどこか桑山さんと甘奈さんの面影を感じるロボットたち。
甜花さんの判断に従って彼女たちは動きます。
地上に降り立った彼女たちは共に銃撃戦を突破突破!
狭まり続けるエリアの中でライバルたちをなぎ倒していきます。
しかし、強者にも隙あり。遠く構えたスナイパーの斜線にうっかり甜花さんが!
_____危ない!
- 586 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:05:36.86 ID:W8+S8sUS0
-
危うく射殺されかけたその瞬間、千雪さんロボが身代わりになってくれました!
ああ、美しきかなユニットの愛情!
おかげで甜花さんは残りのライバルを撃ち抜いて見事一位に!
……と思うのもつかぬ間、その背後には2mを超えるような殺人鬼の姿が!
巨人のような殺人鬼相手に銃も無力。発電機を修理して早く脱出しないと!
来た道を引き返し、廃墟を潜り抜け……ようやく発見した発電機。
殺人鬼はどんどんと迫っています……早く直さなきゃ!
ここから出るためには発電機を直して、ロケットを修理しなくてはいけないのです。
ですが焦る気持ちがミスを誘い、なかなか修理は進まない。
仕方ありません、キャラごとに適正というのがありますから。
そうこうしている合間に殺人鬼はもうすぐ後ろ!
_____万事休すか!
- 587 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:07:06.90 ID:W8+S8sUS0
-
危うく殺人鬼の右手が甜花さんの頭をわしづかみにしかけたその瞬間!
なーちゃんロボが身代わりになってくれました!
ああ、美しきかな姉妹の愛情!
なーちゃんロボが巨大なフックにつるされてる間に発電機を修理して無事脱出!
ロケットに乗って逃げてしまおう!
……と思ったら、ロケットは今度は六角形の足場に不時着!
足場はどんどん重みで抜けていきますが、その真下はマグマが待ち構えています!
ここで生き残るには、他の参加者を蹴落とすほかありません!
そんなの、非力な甜花さんには無理ゲー……と思っていたら……?!
なんと、この足場で戦っているのはゆるふわな着ぐるみたちではありませんか!
______にへへ……これなら甜花も戦える……!
- 588 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:08:50.84 ID:W8+S8sUS0
-
細腕で手押し相撲の要領で押し出し寄り切り、順調に勝ち残る甜花さん。
この調子この調子!……と、次の着ぐるみに手をかけた時。
___ずるんっ。
ついうっかり着ぐるみの皮を剥いでしまいました。
ダメだよね、そんなことしちゃ。ゲームは人々にとって癒しを求める夢の世界。
たとえ開発者だろうと夢をぶち壊すような真似をしちゃダメだよね。
まして着ぐるみの中に【骨格のねじ曲がった人間のような化け物】がいるんじゃ、それを明るみにしちゃあ……お終いよ。
______ドボン!
残念ながら甜花さんのすべてをかけたバトルロイヤルではドン勝も生存も優勝もできませんでしたとさ。
いやぁ、ゲームって難しいですね。
- 589 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/21(金) 22:11:53.47 ID:W8+S8sUS0
-
突発的ですが、大崎姉妹のおしおきで少しばかり更新させていただきました。
と言いますのも、最近のご時世の影響もあり、
今月末より開始予定だった大きな用事が丸々無くなってしまったので4章執筆の時間をとることができちゃいまして…
近いうちに4章を更新したいのですが、よろしいでしょうか?
5/22(日)21:00〜で今のところ考えています。
突然のお知らせで申し訳ない!
- 590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/21(金) 23:58:40.19 ID:52dzzEaP0
- 承知しました!
楽しみにしています!
- 591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/22(土) 02:31:59.46 ID:MccJ93eBo
- 乙乙
- 592 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:03:31.41 ID:jdC9QLoi0
-
予定通り4章より再開いたします。
学級裁判をはさんだので4章開始段階での情報を整理するところから開始します。
-------------------------------------------------
【4章現在での主人公の情報】
【超高校級の占い師】風野灯織
・習得スキル
【一番星の魔法】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕
【ポシェットの中には】
〔自由行動のある日に限り一日の終わりにコンマ判定を行い、末尾の数字の枚数分だけのモノクマメダルを獲得できる〕
【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕
【包・帯・組・曲】
〔学級裁判で不正解時のペナルティをわずかに軽減する ※効果は後に調整します〕
・現在のモノクマメダル枚数…91枚
- 593 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:04:53.91 ID:jdC9QLoi0
- ・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
-------------------------------------------------
【ここまでの親愛度】
・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……0
・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……3.5
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……7.5
・【超高校級の幸運】園田智代子……3.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……2.0
・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……3.0【DEAD】
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0【DEAD】
・【超高校級のギャル】和泉愛依……2.0
・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……0
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……7.0
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】
- 594 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:05:34.81 ID:jdC9QLoi0
-
???「お疲れさまで〜す♡」
- 595 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:06:49.37 ID:jdC9QLoi0
-
???「……誰もいないじゃない、はぁ」
???「レッスンまでそんなに時間ないわよね?あいつら、時間ギリギリで来るつもり?……はぁ、ったく」
???(暇つぶしにテレビ見るくらいいいわよね……?)
ピッ
『今後の業務体制を見直し、連携の強化を図っていくものと思われます』
???「なーんも面白い話題ないわねー……つまんない世の中」
『与党議員の献金不正受給問題を受け、国会では本日も野党議員から厳しい追及がなされました』
???「そうっすかね?冬優子ちゃんは、どういうのが見たいんすか?」
冬優子「ひゃああああ?!あんた、いっつも音出さずに現れるのはやめなさいって言ってるでしょ?!」
あさひ「別に何もしてないっすよ。冬優子ちゃんが鈍いだけっす」
冬優子「うっさい!」
- 596 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:07:55.35 ID:jdC9QLoi0
-
あさひ「で、何見てたんすか?」
冬優子「ニュースよニュース、こういうのでも仕入れとくとトークの引き出しの質が変わってくんの」
『金融大手M銀行で先日発生したATMの不具合を受け、代表取締役のA氏が会見を開き……』
あさひ「でも、つまんないんすよね?」
冬優子「まあねー……企業の合併とか、政治とか……そんなのふゆたちが下手に口出すと炎上の元よ。もっと新しいスイーツとかそういうのを仕入れないと」
『続いてのニュースです』
あさひ「ふーん……そういうものなんすね」
冬優子「そういうこと」
『近年増加している若者の連続失踪事件について、警察当局は専用の捜査本部を立ち上げ、操作を本格化することが決定しました』
冬優子「あんたももう少しマシなトークテーマを考えてちょうだい、いっつもその場その場で話してるでしょ?」
あさひ「えっ、ダメなんすか」
『相次いで失踪する人々には、共通してインターネット上に存在する通称裏サイトにアクセスしていた痕跡があるため、サイバーセキュリティに強い専門部署を積極的に登用していく見通しです』
- 597 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:08:49.32 ID:jdC9QLoi0
-
冬優子「いっつもあんたが横で何話すかこっちは気が気じゃないの。この前も大御所俳優にもらったカブトムシの話なんか急に持ち出すから焦ったじゃない!」
あさひ「あはは、すごいおっきなカブトムシもらったんすよ?」
『なお、失踪した方と思われる遺体が発見される事件もこれまでに数件起きており、警察は事実関係を調査中です』
冬優子「知らないわよそんなこと、もっとアイドルらしい話をしなさい」
あさひ「え〜、つまんないっす」
『続きましてスポーツです!プロ野球シーズンが開幕し、今年も……』
冬優子「ていうかなんか愛依遅くない?あいつ何してるわけ?」
あさひ「愛依ちゃんなら今日は■■■■■っすよ?」
冬優子「え?あー……そういえばもうそんな時期だったのね」
あさひ「わたしも早く行ってみたいっす、■■■■!」
冬優子「はいはい、いい子にしてたらプロデューサーが連れてってくれるわよ」
あさひ「えっ?!そうなんすか?!」
冬優子「……多分ね、知んないけど」
あさひ「やったっす〜〜〜!わくわく〜〜〜!」
- 598 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:09:36.22 ID:jdC9QLoi0
- -------------------------------------------------
CHAPTER04
Marionetteは絶望と眠る
(非)日常編
-------------------------------------------------
- 599 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:10:48.99 ID:jdC9QLoi0
- 【食堂】
霧子さんの事件の翌日、私たちは朝礼のために食堂に集まっていた。
咲耶「さあ、今日も頑張ろうじゃないか!」
摩美々「もう、咲耶張り切りすぎー」
昨晩の霧子さんの裁判、そこで受けた精神的なショックは大きなものだったけど…
めぐるの熱いエールのおかげで、私たちは立ち直るどころか、やる気に満ち溢れてすらいた。
愛依「うちだってやる気じゃ負けないかんね!今回こそ脱出口見付けちゃうっしょ!」
めぐる「えへへ、わたしも負けないよー!」
(それは空元気のようなものだったかもしれない)
(でも、そうだとしても……凹んでいるより、よっぽどマシだ)
智代子「う〜ん、でも肝心のモノクマがなかなか来ないね……」
摩美々「どうせ新エリア広げるんだろうしさっさと用件すましに来て欲しいですよねー」
モノクマ「こんちゃーす!モノクマ登場でーす!」
愛依「出た、モノクマ!」
- 600 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:12:19.23 ID:jdC9QLoi0
-
咲耶「四階が解放されたんだね?」
モノクマ「あーちょっと!セリフ取らないでよ!」
めぐる「流石に3回目だもん!もうわかるよ!」
(そう、ここまでにもう私たちは三回の学級裁判を経験してきたんだ……)
(……)
モノクマ「ボクとしては新鮮な反応を楽しみたいんだけどな……まあ、いいや!」
モノクマ「ご期待通り学校エリア4階を新たに開放したよ!」
モノクマ「もちろん、この学校について調べることは自由ですので思う存分気の済むまで調べてちょ!」
咲耶「言われなくてもそのつもりさ」
凛世「はい……埃の一つに至るまで、全て凛世たちの手で調べ尽くしあげましょう……」
めぐる「よーし、がんばるぞー!」
(これまでの調査では、明確な手掛かりは手に入ってはいない)
(でも、だからって諦めるわけにはいかないんだ……!)
-------------------------------------------------
【探索について】
場所指定の安価と同時にコンマを判定し、末尾の数字と同じ枚数だけモノクマメダルが獲得できます。
-------------------------------------------------
めぐる「灯織、どこから探索する?」
灯織「えーっと……そうだね」
-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】音楽室
2.【学校エリア4F】職員室
3.【学校エリア4F】学園長室
4.【学校エリア4F】化学室
↓1
- 601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/23(日) 21:18:44.96 ID:NrPWEGVn0
- 1
- 602 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:21:47.13 ID:jdC9QLoi0
- 【音楽室】
めぐる「うわっ?!すっごい広ーい!」
4階の中でもやっぱり目を引くのはこの部屋。音楽に携わるものとして、見ておかなくてはならないのは音楽室。
ただその部屋は私たちの予想をはるかに超えていた。音楽ホールとしてみても一級品。今すぐにでもコンサートを開催できるような設備が整っている。
めぐる「天井も高ーい……わーーーーーーっ!」
めぐるの叫び声も心地よい反響をする。
音楽をする上ではかなり上質な空間だ。
咲耶「このピアノは……スタイン・ベーゼンのものだね……」
灯織「咲耶さん、お詳しいんですね」
咲耶「いやなに、以前仕事で目にした程度さ。この艶々とした黒さには見覚えがあってね」
めぐる「なんだかすごく高そーな雰囲気だよね……」
咲耶「ああ、確か2億円はくだらないんじゃなかったかな?」
灯織「に、2億?!」
(な、なんでそんな高級品がこんなところに……!?)
咲耶「フフ、冗談さ。流石に値段までは知らないよ。ただグランドピアノというのは総じて高級品だからね、それなりの値打ちはあると思うよ」
(あ、あまりこのピアノには近づかないようにしよう……)
【コンマ96】
【モノクマメダル6枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…97枚】
-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】職員室
2.【学校エリア4F】学園長室
3.【学校エリア4F】化学室
↓1
- 603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/23(日) 21:27:03.29 ID:NrPWEGVn0
- 3
- 604 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:29:30.49 ID:jdC9QLoi0
- 【化学室】
踏み入れた瞬間鼻を刺す独特な香り……
化学薬品特有のものだ。
智代子「あ、灯織ちゃんにめぐるちゃん!ど、どどどどうしよう……!」
灯織「えっ?!ど、どうしたのそんなに焦って!」
愛依「こ、これ見て!」
二人が慌ただしく私たちに向けてきたのは……薬品ケース?
パッケージにはわかりやすい髑髏のマークとエクスクラメーションマーク。
灯織「……?」
ゆっくりと眺めていくと、あった。
『種別…毒薬』
灯織「ど、毒薬?!」
愛依「ひ、灯織ちゃん落ち着いて!危ないよ、落としたら危ないから!」
めぐる「な、なんでそんな危険な毒なんかが……!?」
智代子「見てよ……この教室には薬品棚が置いてあるんだけどね?健康にいいものから有害なものまで全部そろっちゃってるんだ」
チョコの言う通り……
棚にはプロテインと銘打つものもあれば、わかりやすく硫酸や青酸カリといったものまで揃えてある。
愛依「中には気体になって吸うだけで危ないやつとかもあるみたいなんだよね……」
灯織「いかにもこれで殺してくださいって言わんばかりだね……」
めぐる「モノクマ、許せないよ!もしもプロテインと毒薬を間違えて飲んじゃったらどうするつもりなんだろう!」
(そ、そこ……?)
【コンマ29】
【モノクマメダル9枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…106枚】
-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】職員室
2.【学校エリア4F】学園長室
↓1
- 605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/23(日) 21:31:46.47 ID:NrPWEGVn0
- 1
- 606 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:35:40.47 ID:jdC9QLoi0
- 【職員室】
職員室といえば学校の先生が集まるところだけど……4階なんてこんな高いところにあって不便じゃないのかな?
職員室の中はいかにもといった感じで見慣れた感じの灰色のデスクが向き合う形でいくつも並んでいる。
灯織「凛世、何か発見はあった?」
凛世「はい、こちらなのですが……」
既に私たちより先に入室していた凛世は一冊のノートをその手に持っていた。
凛世「学級日誌、とか書かれております……」
めぐる「ってことはこの学校の先生がつけたクラスの観察記録?」
凛世「はい、そのようです……こちらの希望ヶ峰学園でお過ごしになられた学生方が、事細かに……」
灯織「ちょっと見てみてもいい?」
凛世からノートを受け取ると、パラパラと開いて目を通していく。
希望ヶ峰学園、はるか昔に廃校になったと聞いていた学校の当時の生き生きとした学生生活が綴られている。
……だけど、別に新たな手掛かりになるようなものはなく、文字通りただの学級日誌だという結論に至った。
灯織「うーん、結局学校は学校だもんね……」
めぐる「あ、でも楽しそうだったよね、このパレード!具体的には書いてなかったけど、学校でパレードなんてきっと文化祭が大賑わいだったんじゃないかな!?」
凛世「はい……皆揃っての凱旋、さぞや湧いたものかと思われます……」
灯織「そういえば、ここでもモノクマの言ってた『超高校級』っていうフレーズは何度も出てきてたよね」
めぐる「うん、『超高校級の割には普通の学生だ』とか『やっぱり超高校級はすごい』とか」
めぐる「でも、どういう意味なんだろう?わたしたちの才能とも関係してるのかな?」
灯織「この人たちと同じように『超高校級』のレッテルを貼ってモノクマは私たちに何をさせようとしてるんだろう……」
(聞き馴染みのないフレーズをこれほどまでに繰り返し目にしたり、耳にしたり……流石に気になっちゃうな)
【コンマ47】
【モノクマメダル7枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…113枚】
-------------------------------------------------
【残り選択肢が一つなので自動進行します】
【モノクマメダル獲得のためのコンマ判定を行います】
【直下レスの末尾で判定】
↓1
- 607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 21:40:40.65 ID:FPJojhiXO
- あ
- 608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/23(日) 21:41:16.47 ID:NrPWEGVn0
- ほ
- 609 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:41:43.26 ID:jdC9QLoi0
- 【学園長室】
他の部屋に比べても重厚で厳格な雰囲気を漂わせる扉。明らかにこの部屋だけ様子が違う。
摩美々「あっ、開けようとしても無駄だよー」
灯織「摩美々さん……既にいらしてたんですか」
摩美々「私も開けようとしたけどダメ、完全に鍵がかけられてるんだよねー」
めぐる「えー、せっかく4階に行けるようになったばっかりなのにこんなのずるいよー!」
摩美々「あっ、無駄骨ついで言っておくと情報処理室も同じだよ」
めぐる「情報処理室……まだ行ってなかった!」
摩美々「あっちもロックがかかってたから」
摩美々「学校エリア一階の保健室みたいに後から解禁するつもりなんですかねー」
(後から解禁って……いつまでこの生活を続けさせるつもりなんだろう……)
【コンマ65】
【モノクマメダル5枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…118枚】
-------------------------------------------------
- 610 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:43:09.37 ID:jdC9QLoi0
- 【食堂】
4階での探索を終えた私たちは食堂に戻り、報告会を開いた。
咲耶「さて、今回も調査結果を共有しようか」
雛菜「と言っても今回は鍵が閉まったままの部屋がありましたよね〜」
愛依「えっと、学園長室と情報処理室……だっけ?」
摩美々「学校について調べるのは自由、なんて言う割に制約かけてるのずるくなぁい?」
灯織「学園長室に情報処理室……どれも入室できれば核心に迫れそうな雰囲気があるんだけど……」
咲耶「だからこそだろうね、意図的に私たちに公開する情報を選んでいる」
凛世「モノクマさんはこの学校なら開場も施錠も思うがまま……」
凛世「凛世たちは、掌の上で踊らされる他ないのですね……」
摩美々「うざー」
モノクマ「え?!いまなんか聞こえたけど?!」
智代子「わ?!モノクマ?!」
モノクマ「ボクの流し目がセクシーな鋭さを醸し出していてエモいだって?!」
摩美々「しかも話全然聞いてないしー」
愛依「誰の話なんそれ……」
- 611 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:44:43.71 ID:jdC9QLoi0
-
モノクマ「まあ冗談はさておいて……蔭口は感心しませんな!」
灯織「か、蔭口?」
モノクマ「やれせっかく4階を解放したのに開いてない部屋があるだの、やれ情報統制してるだの、やれスーパーで割り箸を多めにもらってるだの」
モノクマ「あのねえ!最初っから全部明らかにしちゃったらつまらないでしょ!」
摩美々「最初なんていう段階はとっくに通り過ぎてると思うんですケド」
モノクマ「うぷぷぷ……まあ安心しなよ、いつかは必ず扉は開かれるからさ」
雛菜「そのいつかっていつになるんですかね〜」
凛世「期待は、できません……」
モノクマ「それとボクの名誉回復のために言っておくけど」
モノクマ「キミらのために必要な場合ならボクは鍵を開けてあげるからね!」
モノクマ「エリアの解放だとか、不法侵入のためだとかそんな不健全な目的ならダメだけど」
モノクマ「もしも鍵のかかった部屋の中で事件が起きてたりしたら、ボクは開けてあげるからさ!」
摩美々「要はこのコロシアイの円滑な進行のためなら、鍵は言われれば開けるってコト?」
(確かに……甘奈の事件の時にも個室の鍵をモノクマに開けてもらったっけ)
(事件に関係する場合なら解錠もするってことかな)
- 612 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:46:05.55 ID:jdC9QLoi0
-
モノクマ「そうだね、まあそういうわけなんであんまりボクの悪口は言わないように!」
めぐる「別に言ってるつもりなかったんだけどなー……」
摩美々「むしろ今図々しく現れたことに対して文句言いたい気分ですよー」
モノクマ「あんまり悪口言うとボクのヨロイモグラゴキブリ並みの心臓がドッキンドッキンしちゃうんだから!」
智代子「よ、よくわかんない例えだね……」
円香「……ご、ゴキ……!?」
雛菜「あは〜?」
咲耶「で、わざわざ言いにきたのはそれだったのかい?」
モノクマ「ん?あー、忘れてたいっけねいっけね」
モノクマ「ここまでオマエラが頑張ってきたからご褒美をあげようかなって!」
灯織「……ご褒美?」
摩美々「もしかして、次の動機ですかぁ?」
(……!?)
- 613 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:47:20.02 ID:jdC9QLoi0
-
摩美々「霧子の一件があるんでモノクマからはできれば何ももらいたくないんですケド」
モノクマ「大丈夫、動機はまた別にしてあるからさ!今回のは文字通りのご褒美だよ!」
モノクマ「じゃじゃーん!これだよ、【思い出しライト】〜〜〜!!」
灯織「か、懐中電灯……?」
モノクマの手に握られていたのは持ち手が緑のやたら大きな懐中電灯。
こんなので照射されたら目も開けれなさそうだ。
智代子「ど、洞窟探検でもするの?」
モノクマ「そんな身構えなくても大丈夫だよ!これはただのプレゼントだからさ!」
愛依「いやいや、どうみてもただのプレゼントじゃないっしょ!それ普通の懐中電灯じゃなさそーだし!」
モノクマ「うだうだ言われても面倒なんで早速やっちゃいましょう、そーれ!」
咲耶「……っ?!みんな!見ないように……っ!」
間に合わなかった。
まぶたを下ろすより先にモノクマはボタンを押し終えていた。
……凄まじい閃光が一気に突き抜ける。
視界は真っ白に染まり……そして、一気に記憶が流れ込んできた。
- 614 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:48:24.37 ID:jdC9QLoi0
- -------------------------------------------------
『さあ、今年もこの季節がやってきました!希望ヶ峰学園第78期生の発表です!』
『今年はどんな学生が選ばれたんでしょうか、気になりますね』
『やっぱり、去年ワンマンプレーで一気に甲子園優勝まで導いた子……桑田くんやっけ?あの子なんか手堅いんちゃいます?』
『十神財閥の御曹司も確か高校生でしたよね?彼も今年デイトレードでかなり有名になりましたが』
『さあ、どんな学生たちが選ばれたのでしょうか!視聴者の皆さん、こちらが私たちの希望です!』
『驚いた……!こいつはすごい……!』
『やっぱわしのいうた通り桑田はおるやないか!』
『十神家の御曹司もいますよ!』
『超高校級のギャンブラー……?こんな子もいるんですね……』
『どうでしょう、気になる学生はいらっしゃいますか?』
『そうですね、どれも目を引くんですが……やっぱりテレビに出てる身としては、同業者の彼女は気になってしまいますね』
『舞園さやか……超高校級のアイドルですわ』
-------------------------------------------------
- 615 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:50:20.78 ID:jdC9QLoi0
-
(……!!)
(何、今の記憶……?)
モノクマ「うぷぷぷ……どう?思い出した?」
咲耶「い、今の記憶は……?」
モノクマ「オマエラがずっと前に忘れてしまっていた記憶だよ、これで思い出したんじゃないかな?」
モノクマ「自分たちがいる場所について、さ」
(……そうだ、なんで私たちは忘れていたんだろう)
(希望ヶ峰学園、そして……超高校級という存在を)
めぐる「き、希望ヶ峰学園……そうだ……希望ヶ峰学園はあったんだ……」
愛依「うちも思い出した……だって、そうだよ!」
愛依「テレビでもめっちゃやってたじゃん!予想番組とかもあってさ……!」
摩美々「……」
雛菜「あは〜?雛菜も毎年見てました〜!」
凛世「はい……もはや超高校級の選定は、国民にとって恒例行事のようなものでございます……」
(でもなんで……?なんでそんなことを丸々全て忘れていたの……?)
- 616 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:52:00.07 ID:jdC9QLoi0
-
モノクマ「ほら、これでオマエラの知りたがってた謎が一つ解けたでしょ?」
灯織「え……?」
モノクマ「オマエラのいるここがどこなのか、そして超高校級とはなんなのか……だよ!」
智代子「た、確かにそれはそうなんだけど……」
雛菜「違いますよね〜?」
めぐる「雛菜……?」
雛菜「モノクマは雛菜たちに謎の答えを渡したかったんじゃなくて新しい謎を与えたかったんですよね〜?」
咲耶「ど、どういう意味だい……?」
摩美々「超高校級という存在が鮮明になったことで逆にここに来る以前の記憶に矛盾が起きるんだよねー……」
(ここに来る以前の記憶……?)
灯織「あっ……!!」
(そうだ、ここに来たのは、私たちは廃校に合宿に来るためだったはず……)
(希望ヶ峰学園が廃校……?そんなわけない、私はここに来る直前までテレビで希望ヶ峰の特集を見ていたんだから……)
灯織「何が、どうなって……」
モノクマ「うぷぷぷ……そこから先の答えは自分で見つけないとね!」
モノクマ「若者たちよ、動くのだ!指示待ち人間にだけにはなるんじゃない!」
モノクマは一方的に謎を押しつけたまま、消えてしまった。
- 617 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:53:21.83 ID:jdC9QLoi0
-
咲耶「……動機じゃない、モノクマはそう言っていたけど揺さぶりとしては十分だね」
雛菜「そうですね〜……どっちも鮮明な記憶なのに、なんでこんな食い違いがあるんですかね〜……」
愛依「マジでどうなってんのこれ……」
めぐる「わーーーーーー!!」
灯織「め、めぐる?!」
めぐる「ほら、また止まっちゃってるよ!」
めぐる「謎があるってことは、その答えもあるってことでしょ?だったらその答えを見つけるために動かなきゃ!」
摩美々「なにソレ、超めちゃくちゃじゃーん」
咲耶「だけど、めぐるの言う通りだね……ここで頭を悩ませても仕方のない疑問だよ」
雛菜「結果としてモノクマと言ってること同じですね〜」
めぐる「わっ、ほんとだ!」
愛依「でもモノクマに言われて動くのとめぐるちゃんに言ってもらって動くのじゃだいぶ違うじゃん?」
凛世「はい……めぐるさんの言葉には、希望が詰まっております……」
摩美々「まぁ完全な謎ってわけじゃないですしー、記憶を手がかりに頑張れば答えも出るかもしれませんねー」
灯織「はい……!」
- 618 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:54:48.96 ID:jdC9QLoi0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
突然モノクマに与えられた記憶……
これまでの根底から覆るような事実は大きな謎を生んだ。
だけど、私たちはそれに臆さない。
動いて動いて……その謎にも答えを見つけ出す。
三度の事件を経て、私たちはそのための心構えを学んだから。
私はベッドに横たわり、静かに眠りに落ちていった……
-------------------------------------------------
- 619 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:56:40.73 ID:jdC9QLoi0
- _____
________
____________
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!』
モノクマ『起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
……さて、新しいエリアが解放されたけどやるべきことは変わらない。とりあえずは食堂に行こう。
-------------------------------------------------
【食堂】
食堂には咲耶さんと凛世、それにめぐるの姿があった。
咲耶「おはよう、灯織」
灯織「おはようございます」
灯織「……少し、寂しくなってしまいましたね」
咲耶「そうだね、毎朝食堂の卓上に花を添えてくれていた霧子……どうしても恋しくなってしまうね」
めぐる「あ、あれってやっぱり霧子だったんだ!」
凛世「はい、毎朝違った花をモノモノマシーンで探していらっしゃいました……」
めぐる「お花大好きだったもんね!そういえば真乃も前一緒にお出かけしたって言ってたなぁ」
霧子さん……
モノクマによって人格を変えられてしまっていたがために、お別れはあんな形になってしまったけど……
私たちにとって、変わらぬ太陽であり続けたことは今更疑いようもない。
私たちは、霧子さんの分も前に進まないといけないんだ……
-------------------------------------------------
- 620 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 21:58:22.28 ID:jdC9QLoi0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
(咲耶さん、やっぱり寂しそうだよね……私たちが何かしてあげられることがあればいいんだけど……)
(みんなで前に進むために……希望を抱くために)
【自由行動開始】
(よし、今日も)
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル118枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 21:59:19.25 ID:I2BqxSVZ0
- 1
- 622 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 22:04:24.74 ID:jdC9QLoi0
- -------------------------------------------------
【購買】
灯織「さて……せっかくだし何か買っておこうかな?」
【自動販売機】
【贈答用】
『メダル10枚で購入可能』
・希望のパーカー
・最高にカッコいいネックレス
・即席ちゃんぽん
・EYE GRASS
・無銘の巾着
・ジャスティスV変身ベルト
・ダンベル君主論
・冬優子ちゃん育成キット
・デウス・エクス・翁
・ノロマ号
・にちかちゃん人形
・柄入りブルゾン
・カミサマの憤懣
『メダル20枚で購入可能』
・親愛のお守り
【お役立ち品】
・ロボット掃除機 30枚…生活が豊かなものになるかも?
・283プロのタオル 30枚…裁判で有利に働くかも?
・サイリウムブレード 40枚…裁判で有利に働くかも?
・虹の羽 50枚…生活が豊かなものになるかも?
・敏腕記者の名刺 60枚…交流がやりやすくなるかも?
・スーパーはづきさん人形 99枚…?????
-------------------------------------------------
【現在モノクマメダルを118枚所持しています】
どうしますか?(※複数選択可)
1.自動販売機で購入(商品名指定)
2.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
3.やっぱりやめる
↓1
- 623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 22:08:16.68 ID:I2BqxSVZ0
- 1 ノロマ号✕2
- 624 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 22:14:27.94 ID:jdC9QLoi0
-
灯織「とりあえずこれでいいかな……?」
【アイテム:ノロマ号を二つ手に入れました!】
‣【ノロマ号】
〔いつか船で海に出るとしたらこんな感じ?キャプテン、クルー……あと、なんだっけ?〕
【モノクマメダルを20枚消費しました】
【残りのモノクマメダル…98枚】
灯織「とりあえず必要そうなものはこれで十分、かな……?」
-------------------------------------------------
1.ひき続き購買で買い物を続ける(複数選択可能)
a.自動販売機で購入(商品名指定)
b.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 625 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/23(日) 22:28:12.21 ID:jdC9QLoi0
-
ちょっと人がいない感じですかね…
よく見たら日付と曜日の告知も間違えてましたし、ちょっと別にやることもあるのでここでいったん終わっておきます。
安価は引き続きだしておくので安価を答えていただければ次回更新時にそこから再開します。
5/24(月)22:00〜を予定しています。
それではお疲れ様でした。
-------------------------------------------------
1.ひき続き購買で買い物を続ける(複数選択可能)
a.自動販売機で購入(商品名指定)
b.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 22:29:51.96 ID:I2BqxSVZ0
- 2雛菜
- 627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 23:22:00.19 ID:mJjvIOn70
- はづきさん人形買おうと思ったら連取りでちょうど1枚減らされてだめだった……
- 628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/23(日) 23:30:54.75 ID:5h26e2V8o
- 乙
- 629 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:00:15.95 ID:yFxtHJbw0
-
そろそろ再開しようと思うのですが、連取対策講じた方がいいですか?
正直そこまで人がいるわけでもないし進行速度重視で同じ人でも気にしてはこなかったのですが
要望があれば連続はスルーも検討します…
とりあえず今回更新分はこれまで通り特に連取であってもそのまま安価を採用する形で行きますね。
更新終了時にでも要望があれば教えてください。
それでは交流で雛菜選択より開始します…
- 630 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:03:02.44 ID:yFxtHJbw0
- 2 選択
【化学室】
灯織「い、市川さん……こんなところでどうされたんですか?」
雛菜「ん〜?あ、こんにちは〜」
雛菜「ここの薬、色々あるから〜、もしかしたらしあわせ〜になれるお薬もあるかと思いまして〜」
灯織「は、はぁ……」
(それは……合法なんだろうか……)
雛菜「冗談ですよ〜」
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ノロマ号】×2
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 22:04:07.85 ID:dmXHR2k70
- 1 ノロマ号
- 632 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:08:02.58 ID:yFxtHJbw0
- 【ノロマ号を渡した…】
雛菜「ん〜、これって……?」
灯織「購買で入手したボトルシップです。工芸品としてかなり優れたものみたいですが…」
雛菜「ふ〜ん……たしかにこれ、作るの簡単そうじゃないですよね〜」
灯織「ピンセットでかなり時間をかけて丁寧に作るみたいですよ…」
雛菜「ん〜……こんな船に乗って雛菜も冒険してみたいかも〜!」
灯織「ふふっ、ノクチルの四人なら楽しそうな船旅になりそうですね!」
雛菜「はい〜!透先輩が船長で〜、小糸ちゃんと雛菜がクルーで〜」
雛菜「円香先輩が海賊!」
灯織「か、海賊ですか?!」
雛菜「あは〜♡」
【PERFECT COMMUNICATION】
【親愛度がいつもより多めに上昇します】
-------------------------------------------------
灯織「市川さん、お話しませんか!」
雛菜「ん〜?あ、いいですよ〜?」
(市川さんとこうやって交流するのもだいぶ数を重ねた…)
(おかげで交流も前よりスムーズに、心を開いていただけているように思う……)
雛菜「そういえば、すっごくいい位置にほくろありますよね〜」
灯織「……え、えっ?!あ、ありがとう……ございます……」
雛菜「すごくカッコいいし、かわいいな〜って、アイドル向きじゃないですか〜?」
灯織「そうでしょうか……そう言っていただけると幸いですね……」
雛菜「はい〜、円香先輩もいい位置にほくろあるんですけど〜」
灯織「……た、確かに……俗にいう泣きぼくろというやつですよね」
雛菜「うん〜!円香先輩目元にあるから、すっごく似合ってるんですよ〜!」
雛菜「でも、顔がいい割にメイクとかあんまりしないの勿体ないですよね〜」
灯織「そ、そうですね……」
雛菜「せっかくだしもっと色々すればかわいくなるのにな〜」
灯織「……」
1.市川さん、メイクにお詳しいんですね
2.市川さん、樋口さんのことが本当に好きなんですね
3.その他
↓1
- 633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 22:24:20.12 ID:dmXHR2k70
- 2
15分経過したので書き込ませていただきます
- 634 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:32:47.47 ID:yFxtHJbw0
- 2 選択
灯織「市川さん、樋口さんのことが本当にお好きなんですね」
雛菜「……え〜?」
灯織「……今のお二人の関係性は承知の上です。ただ、やはり幼馴染のことを語っているときの市川さんの表情は…」
灯織「私たちのものとは明確に違う……友愛以上のものから成り立っていると、そう思う次第でして……」
雛菜「……でも、もう円香先輩とは絶交してますし〜」
灯織「……だとしても、です。今は仲たがいしていても、市川さんが本当の意味で樋口さんを嫌いになるなんてことは……」
雛菜「……」
(し、しまった……言い過ぎたかな……)
雛菜「……そ〜ですね〜」
雛菜「円香先輩のことは今、すっごく嫌いですけど〜」
雛菜「それと同じくらい円香先輩がいないとつまんないとも思うので」
灯織「市川さん……!」
雛菜「……そろそろ行きますね〜」
市川さんは照れ臭そうに去っていった…
以前にも似たようなことを話したことがあったけど、その時は機嫌を損ねてしまった。
でも今回は、自分の中の樋口さんに対する気持ちと真正面から向き合っていただけたような気がする…
市川さんと樋口さん……わかりあえる時が来るといいんだけど……
【親愛度が上昇しました!】
【市川雛菜の現在の親愛度…9.0】
- 635 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:34:43.26 ID:yFxtHJbw0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
(それにしても私と樋口さんをほくろで連想するんだ…)
(……そんなにこのほくろ、いい位置なのかな)
【自由行動開始】
(まだ時間はあるかな)
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル98枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 22:45:41.62 ID:8bafCAIW0
- 2雛菜
- 637 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 22:50:05.47 ID:yFxtHJbw0
- 2 雛菜選択
【娯楽室】
灯織「市川さん、こんにちは」
雛菜「ん〜?……あ、また会いましたね〜」
灯織「こちらで何を……」
雛菜「さっきもらったボトルシップで思い出したんですけど〜」
雛菜「ここにもモノクマのフィギュアが入ってるボトルがあるんですよね〜……」
灯織「……本当ですね」
雛菜「これってどうやって作るんですかね〜、ピンセットで組み立てたりはできないですよね〜」
灯織「流石に既製品をボトルで覆う形で作るのでは……?」
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ノロマ号】
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 22:51:11.98 ID:dmXHR2k70
- 1 ノロマ号
- 639 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 23:02:52.67 ID:yFxtHJbw0
- 【ノロマ号を渡した…】
灯織「市川さん、こちら…」
雛菜「ん〜?さっきもらいましたよね、それ〜」
灯織「……この船は、市川さんたち……ノクチルのみなさんが、アイドルとして海に漕ぎ出した証……」
灯織「それなら、樋口さんにも渡してあげてくれませんか?」
雛菜「……」
雛菜「円香先輩かぁ……雛菜とお揃いなら喜んでくれるかなぁ……」
灯織「そ、その……」
雛菜「でも、確かにこれ見てると思いだすんですよね〜、あの時の騎馬戦!」
雛菜「小糸ちゃん、頑張ってたなぁ……」
灯織「市川さん……」
【PERFECT COMMUNICATION】
【親愛度がいつもより多めに上昇します】
-------------------------------------------------
雛菜「実はあれから円香先輩と会ったんですけど〜」
灯織「そうなんですか……」
灯織「……えっ?!ひ、樋口さんとですか?!」
雛菜「……そんな驚きます〜?」
灯織「い、いえ……その、私たちは樋口さんと遭遇すらできていないので……何をしてるのかも定かではない状況と言いますか……」
雛菜「幼馴染だからなんですかね〜?」
雛菜「で、円香先輩と話をしたんですよ、仲直りしよ〜って!」
灯織「そ、それで……?」
雛菜「ダメでした〜」
残念そうに言うものの、市川さんのその表情は…
「しあわせ」を語るときのあの柔らかな笑顔の面影が見えていた。
雛菜「円香先輩ってすっごく意固地だから、何回も言ってあげないと素直にならないんですよね〜」
(あの市川さんが一方的に何回も絡んだ末に樋口さんが鬱陶しそうに本音を言うのは、市川さんからはそういう認識なんだ…)
雛菜「だから今回のこのコロシアイも多分一緒、円香先輩は今殻に閉じこもってるだけなので〜」
雛菜「雛菜が外に引っ張り出してあげる〜!」
灯織「市川さん……」
1.市川さん、自分のお気持ちの整理がついたんですね
2.市川さんは強いんですね
3.自由安価
↓1
- 640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 23:12:39.11 ID:XbgFPRJM0
- 1
- 641 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/24(月) 23:21:49.81 ID:yFxtHJbw0
- 1 選択
灯織「市川さん……自分のお気持ちの整理がついたんですね」
雛菜「ですね〜」
灯織「はじめ市川さんに話しかけた時とは表情も違いますよ」
雛菜「ん〜、よく話しかけてくれるし、きっとそうなんでしょうね〜」
灯織「……はい」
雛菜「……雛菜にとって、最後の幼馴染は円香先輩だから」
雛菜「円香先輩が他のみんなにどれだけ憎まれても、恨まれても……」
雛菜「雛菜だけは、円香先輩のことを好きでいてあげられるんですよね〜♡」
雛菜「じゃないと、円香先輩が可哀想だし!」
灯織「ふふっ、市川さんらしい結論ですね」
雛菜「そうですか〜?」
雛菜「雛菜は雛菜がしたいことしかやらないだけですよ〜」
今ここでその言葉を持ち出すということは、
幼馴染を救い出したいという気持ちは本物だということ。
市川さんは……もう揺るがない。
雛菜「……ありがとうございました〜」
灯織「……え?」
雛菜「雛菜だけなら、この結論にもたどり着かなかったかもしれないので〜」
雛菜「……また今度、お礼させてね〜!」
灯織「市川さん……!」
【親愛度が上昇しました!】
【市川雛菜の現在の親愛度…11.0】
-------------------------------------------------
【スキル:一番星の魔法を発動できます】
【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】
【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】
↓1
725.41 KB Speed:0.7
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
スポンサードリンク
Check
荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)