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【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】
- 280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/01(土) 21:14:37.30 ID:KP2bucdR0
- 不謹慎かもだけど、大崎姉妹がどちらか欠けて辛くなるような展開にはならなくてよかった…せめて2人で安らかに眠ってほしい…
- 281 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 10:14:28.36 ID:h61bRmIJ0
- GW期間中、いつもの時間にはまとまった時間は取りづらいのですが、23:00~の更新ならいけそうです。
本日23:00~捜査パートの更新を行ってもよろしいでしょうか?
- 282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 12:29:20.38 ID:fu+fm4oLo
- おkです
- 283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 12:39:25.20 ID:AjiKd8tU0
- 承知しました
- 284 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:00:10.45 ID:h61bRmIJ0
- それでは3章捜査パートより更新いたします
- 285 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:01:28.57 ID:h61bRmIJ0
- 【捜査開始】
摩美々「捜査を始めるのはいいとして、4人の捜索も並行して行わないといけないですよねー」
雛菜「不審者さーん?どこに連れて行ったんですか〜?」
咲耶「雛菜……死者は答えてはくれないよ」
摩美々「不審者の行動パターンからして学校エリアの1〜3階のどこかだとは思いますケド」
円香「……まあ、捜査の途中で見つかったらでいいんじゃないの」
雛菜「円香先輩はみんな死んじゃってもいいと思ってるから適当言えますよね〜」
円香「……」
咲耶「しかし円香の言うことにも一理ある、モノクマの口ぶりからしていますぐどうこうという話ではなさそうだし、何よりいまこちらの人手も6人と少数だ」
摩美々「円香の監視もしないといけないですし実際はもっと少ないかもね」
円香「……は?」
樋口さんの監視……それも致し方ないことだろう。
樋口さんは前回の裁判以来『殺す』ことに躊躇がなくなり、
私たち全員がこのコロシアイ合宿生活の中で死んでしまっても構わない破滅的な思想を持つようになってしまった。
自由にさせていては現場を荒らされる可能性すらある。
円香「まあ好きにしていただければ、私は私で『頑張ります』ので」
雛菜「む〜……」
咲耶「よし、ひとまずは捜査だ。もしかすると霧子たちの所在の手がかりもあるかもしれないしね」
摩美々「なにより学級裁判で負けてちゃ元も子もないですからー」
めぐる「うん……!頑張ろうね!」
灯織「はい!」
- 286 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:03:38.64 ID:h61bRmIJ0
-
まずはモノクマファイルの確認から。
今回は甜花さんと甘奈の二人が犠牲者になってるから…二人分か。
『被害者は大崎甜花。死因は腹部を滅多刺しにされたことによる失血死。
被害者は大崎甘奈。死因は頸動脈を裂かれたことによる失血死』
どちらも死因としては失血死、つまり出血多量で死んだことになるみたい。
確かに現場には彼女たちのものと思われる血液がそこら中に散っている。
特に甜花さんは滅多刺しとまで書かれているのだから相当なものだったんだろう。
コトダマゲット!【モノクマファイル3】
〔被害者は大崎甜花。死因は腹部を滅多刺しにされたことによる出血死。
被害者は大崎甘奈。死因は頸動脈を裂かれたことによる出血死。〕
(さて、今回の調査で大切になるのは私たちが事件にリアルタイムで居合わせていたこと)
(となると不審者の移動経路は調べておく必要はあるよね……)
(もちろん遺体のある現場の保健室も調べておく必要がある)
(それと事件に関与していない学校エリアの部屋……これも調べておかないと。霧子さんたちがそこにいるかもしれない)
(まずは私がいる、現場からだね)
-------------------------------------------------
どこを調べよう……?
1.二人の死体
2.ゴミ箱
3.ベッド
4.咲耶に話を聞く
↓1
- 287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:06:29.55 ID:AjiKd8tU0
- 4
- 288 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:10:11.51 ID:h61bRmIJ0
- 4 選択
咲耶「どうだい、灯織……捜査は順調かい?」
灯織「……うーん、まだわからないことも多いです」
咲耶「私たちの目の前で起こったとはいえ、かなり複雑なものだったからね……どうだろう、ここで一度事件について整理してみようか」
灯織「そうですね、お願いします」
咲耶「まず最初に凛世が学校エリアの廊下で襲われた……その際に駆け付けたのはめぐると灯織、摩美々と雛菜と私だったね」
灯織「はい……あれはたしか13時頃だったかと思います」
咲耶「その後不審者は階段を使って上の階に移動したので、そこで探索を開始……次に不審者が姿を現したのは私の前だった」
灯織「咲耶さんの声に従ってすぐに一階まで全員で駆け下りたんですよね」
咲耶「その結果、保健室が荒らされていることに気づき……そこで覗いてみると甜花の死体があったんだ……」
灯織「それと同時に樋口さんが合流してたんでしたね」
咲耶「概ね同時刻だね……姿を消した霧子と凛世を探すために動き出した瞬間、部屋に入ってきたんだ」
灯織「それで樋口さんの証言を基にもう一度上の階で捜索を始めたんですよね」
咲耶「そう、最後に不審者が現れたのは円香の前……またしても階段を駆け下りたので後を追うと、保健室の中には不審者の着ぐるみを着て息絶えた甘奈の姿があったんだ」
灯織「……ありがとうございます。改めて整理できました」
咲耶「礼には及ばないさ、私にできることはこれくらいだからね」
コトダマゲット!【不審者の目撃情報】
〔まず最初に凛世が学校エリアの廊下で襲われた。
その後不審者は階段を使って上の階に移動し、灯織たちはそこで探索を開始。
咲耶が3階から降りていく不審者を発見し、一同は階段を駆け下りて、保健室が荒らされていることに気づく。
そこで覗いてみると甜花の死体があった。
それと同時に円香が合流。
姿を消した霧子と凛世を追うため円香の証言を基に不審者を捜索、一同は再度階段を登ることに。
捜索を続けていると不審者が再度出現、またしても階段を駆け下りたので後を追うと保健室の中に不審者と全く同じ格好で息絶える甘奈の姿があった〕
-------------------------------------------------
どこを調べよう……?
1.二人の死体
2.ゴミ箱
3.ベッド
↓1
- 289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:15:54.26 ID:j12nbobs0
- 1
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:17:09.15 ID:lXmVciR30
- 1
- 291 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:21:31.51 ID:h61bRmIJ0
- 1 選択
二人の血痕はまだ新しく、血液にも彼女たちが生きていたころの熱気を感じさせる……
私たちの目の前で事件が起こったゆえの生暖かさ……
これを、私たちは受け止め、刻み付けなくてはならない……
先に死んだのは甜花さんのはずだ。
不審者の捜索以後、はじめに保健室に覗いた際に彼女は既に死んでいた……
そこから再度不審者の捜索に移って、
今度保健室に戻ると死んでいたのは甘奈……
奇しくも姉妹が同じ事件で似たような絶命をしている……
犯人の意図はいったいどこにあるんだろう……?
さて、死体とその近辺をざっと見たところ、やっぱり注目すべきは甘奈の方かな?
甘奈の格好もそうだし……遺体近辺に気になるものが多い。
これら一つ一つを調べていく必要がありそう。
-------------------------------------------------
どこを調べよう……?
1.甘奈の死体
2.甘奈が着ているデビ太郎の着ぐるみ
3.甘奈の遺書
4.甘奈の握っている刃物
↓1
- 292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:24:42.70 ID:j12nbobs0
- 2
- 293 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:26:23.85 ID:h61bRmIJ0
- 2 選択
摩美々「やっぱり甘奈は死んだときデビ太郎の着ぐるみを着ていたみたいだねー」
灯織「摩美々さん……」
めぐる「確かに着ぐるみが脱げかけみたいに見えるけど……言い切れるの?」
摩美々「ほら、甘奈は首から大量に出血してる……でもその血液は着ぐるみの内側にしか付着してないよねー?」
言われてみればそうだ。頸動脈を裂かれた甘奈出血量は尋常ではない、だけどその血液は決して着ぐるみの外側には付着していない。
摩美々「しかも着ぐるみの裂かれたところは甘奈の首元の位置と一致してるよねー」
めぐる「そっか……着ぐるみって言っても布地だし、その上から刃物で切り裂かれた可能性もあるんだ……」
摩美々「甘奈の命を奪った犯人が甘奈本人にしろ、別の誰かにしろ相当急いでたのかもねー」
コトダマゲット!【甘奈の着ぐるみ】
〔甘奈の死体が着ていた着ぐるみは血液が内側にしか付着していない。刃物で切った痕跡は甘奈の首元と一致しているため、着ぐるみの上から切りつけたものと思われる〕
- 294 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:27:29.49 ID:h61bRmIJ0
-
(甘奈が着用していた着ぐるみをもっと調べてみよう……)
(作り自体は単純だ。シーツのような布地を上から着色したものをてるてる坊主のように仕立てたもの)
(頭部より下はポンチョのようになっているので手足は自由に動かすことができる。事件発生直後に凛世の撮影した写真とも特徴が一致している)
めぐる「これだけ手と足が自由に動かせたら学校中を走り回ったりできるね!」
灯織「うん……みんなの証言に出てきた不審者の情報にも矛盾はないね」
めぐる「布で作った簡単な作りだから、誰でも自由に使えそうだよね」
灯織「そうだね、デパートとかでよく見るのとは違うから……着ぐるみっていい方もふさわしいかどうか」
めぐる「うーん……布……かぶる……はしる……布かぶり……違うな〜……」
(重要なのはこれを着たままでも十分事件は実行可能だったってことだよね、ちゃんと覚えておこう)
コトダマゲット!【デビ太郎の着ぐるみ】
〔シーツのような布地を上から着色し、てるてる坊主のように仕立てたもの。頭部より下はポンチョのようになっているので手足は自由に動かすことができる〕
- 295 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:29:29.40 ID:h61bRmIJ0
-
灯織「……あれ?」
着ぐるみを調べていると一点目に止まるものがあった。
これもまた上から着色されているので目立つものではないけど、ガムテープをバッテンに重ねて補修した痕がある。
めぐる「破れちゃったのかな?」
灯織「……みたいだね、何かに引っ掛かったとか……とっさに塞いだ痕みたいでかなり雑。製作者としては想定外だったのかも」
めぐる「あ、だったら不審者を自分の目で見た人たちにこの特徴を聞いてみようよ!もしも補修した跡に見覚えがあれば裏付けになるよね?」
灯織「うーん、どうだろう……緊急時も緊急時、私ほどじゃなくてもみんなパニックに近かっただろうししっかり観察できたとは思いづらいかな」
めぐる「そっか……」
(でも、もし形として残している人がいればそれと照らし合わせることは可能かも?)
コトダマゲット!【補修痕】
〔甘奈の着ていた着ぐるみにあった補修痕。ガムテープを×印に重ね合わせていてよく目立つ〕
-------------------------------------------------
さて、着ぐるみ周りはこのくらいかな……?
1.甘奈の死体
2.甘奈の遺書
3.甘奈の握っている刃物
↓1
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:31:33.95 ID:AjiKd8tU0
- 2
- 297 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:33:15.20 ID:h61bRmIJ0
- 2 選択
甘奈の遺体付近に落ちていた紙……ついさっき私も読んだ甘奈の遺書だ。
めぐる「うぅ……甘奈、この合宿生活で思い詰めてたんだね」
灯織「この遺書を信じると、そうだね……心中なんて並大抵のことではないし……」
めぐる「だってお姉ちゃんの甜花を殺しちゃってるんだもんね……」
(そう、この遺書は甘奈が甜花さんを殺害したことまで書かれている……)
(甘奈が、甜花さんを……)
(本当に、そうなのかな……)
(なんだろう、この違和感……この遺書自体に強い違和感を感じる……)
めぐる「灯織?」
灯織「この遺書……もしかするともっと別の手掛かりになるものかもしれない」
めぐる「……?」
(なんにせよ、しっかりと覚えておこう)
コトダマゲット!【甘奈の遺書】
〔現場に落ちていた甘奈の遺書。犯行を自供する内容が書かれており、甘奈は心中のために犯行に及んだ。『遺書 もうこれ以上コロシアイに耐えられません。お姉ちゃんを殺したのは甘奈です。みんなを道連れにして甘奈は死にます。ごめんなさい。』〕
-------------------------------------------------
あと少しかな……
1.甘奈の死体
2.甘奈の握っている刃物
↓1
- 298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:34:17.45 ID:AI/ls6Z+0
- 2
- 299 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:35:52.56 ID:h61bRmIJ0
- 2 選択
甘奈の遺体の側で鈍く光る銀色の刃物……
これは、彫刻刀……?
めぐる「これって……美術室にあったやつだよね……?」
灯織「うん、多分……凛世を襲った時にも不審者が刃物を持ってたけど、これだったのかな」
めぐる「どうだったっけ……写真を見たら一発なんだけど」
灯織「凛世が見つかったら、それも含めて確認しておきたいよね」
めぐる「えっと……彫刻刀が凶器ってことは、甘奈は人を刺して殺害しようとしてたってことだよね?」
灯織「そうなる……実際甜花さんは腹部をめった刺しにされて殺されてるし」
めぐる「うぅ……残酷だね」
(……あれ?甜花さんを殺したのはこの凶器、なんだよね……?)
(にしては、綺麗すぎるような気がするんだけど……)
コトダマゲット!【彫刻刀】
〔甘奈が実際に持っていた凶器。美術室で誰でも入手可能な代物で、人を刺殺するためのもの。不自然なまでにきれいな状態である〕
-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つなので自動進行します】
- 300 :sage :2021/05/03(月) 23:36:02.68 ID:j12nbobs0
- 1
- 301 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:38:51.66 ID:h61bRmIJ0
- 【甘奈の死体】
甘奈……
思えば学級裁判でも頻繁に疑問を投げかけてくれて私たちを前に進めてくれていたし、
なにより甘奈の明るさは私たちのとってかけがえのない希望だった……
そんな彼女が本当に不審者だったんだろうか……
(うぅ……これが死因、なんだよね……)
甘奈の死体を調べようと意気込んだものの、流石に傷跡を直視はしがたい……
それでもなんとか目を開けたり瞑ったりを繰り返して甘奈を確かめる。
なるほど、モノクマファイルの情報通り首元の切り傷がそのまま死因みたい。
他に目立った外傷はない、ということは争った後も無いってことだよね。
(……あれ?)
そんな中で目に入ったのは甘奈の右手。掌がべったりと血の跡で汚れている。
めぐる「わわっ!甘奈擦りむいちゃってるのかな?!」
灯織「めぐる、落ち着いて……これは傷痕じゃないよ、付着してるだけ」
めぐる「そ、そっか……」
(でも、こんなに全面に付着するなんて……何か出血中のものを触ったのかな……?)
(……あ!)
灯織「めぐる、わかったよ。これは首の傷を抑えた跡なんだ」
めぐる「え?どういうこと?」
灯織「ほら、首元の血の跡、よく見たら手の指みたいに伸びてるところがあるでしょ?これが甘奈の手が重なってた証拠なんだよ」
めぐる「……ほんとだ!一致したよ!」
(間違いない、甘奈は絶命する前に傷痕を自分の手で抑え込んでいる)
(つまりは止血を試みたってことなんだ……!)
コトダマゲット!【甘奈の右手】
〔甘奈の右手には血液がべったり付着している。その痕跡は首元と完全に一致。甘奈が絶命前に止血を試みていたことがわかる〕
-------------------------------------------------
遺体の関連で調べるべきところは概ね調べ終わったかな。
後はこの保健室という事件現場について。
遺された疑問は一つでも解消しておかないと。
どこを調べよう……?
1.ゴミ箱
2.ベッド
↓1
- 302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:40:16.38 ID:s1Wjb4RO0
- 1
- 303 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:41:53.25 ID:h61bRmIJ0
- 1 選択
円香「……雑」
灯織「樋口さん?」
めぐる「円香、何見てたの?」
円香「……はぁ」
樋口さんがため息まじりに指さしたのは保健室の片隅にあるゴミ箱。
樋口さんの言葉通りに、何かビニールの容器が乱雑に押し込まれたままになっている。
灯織「これはなんでしょうか……?」
めぐる「Blood transfusion……えーっと輸血、かな?」
灯織「輸血……?」
摩美々「二人は知らないのー?」
摩美々さんは保健室の冷蔵庫を開いて見せた。そこには飲料水の類は少ししかなく、あとはすべてゴミ箱の容器と同じビニールがずらりと並んでいる。
摩美々「ここに輸血パックがずっと保存されてたんだよ」
灯織「すごい……こんなにも数が……」
摩美々「誰でも使用可能だったし、治療か何かに使われたのかもしれないねー」
円香「そうそう使わないでしょ、輸血パックなんて」
(誰でも使えた輸血パックか……)
(怪しいな、覚えておこう)
コトダマゲット!【輸血パック】
〔保健室の冷蔵庫に備蓄されていた輸血パック。ゴミ箱に乱雑に空の容器が捨てられていた〕
-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つなので自動進行します】
- 304 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:43:16.02 ID:h61bRmIJ0
- 【ベッド】
灯織「ま、摩美々さん……?」
妙に静かだと思ったら摩美々さんは床に這いつくばるようにして、保健室のベッドの下に手を伸ばしていた。
灯織「な、何をしてるんでしょうか……?」
摩美々「成人向け雑誌を隠すならここかなーって」
灯織「え、は、え、ええっ?!そ、そんな本が……?」
摩美々「冗談だって、大体ここ女子しかいないじゃーん」
灯織「そ、それはそうですが……」
しばらくすると摩美々さんはなにかを引っ張り上げ、私の前に立ち上がった。
摩美々「やっと取れた、やたら奥に押し込んであったんだよね」
灯織「それは……?」
プラスチックでできた楕円形の容器……?
あまり見慣れない形状だけど……
咲耶「湯たんぽだね?」
摩美々「あ、わかるー?」
咲耶「ああ、以前病気になった時父が用意してくれてね。先人の知恵というやつさ、お湯を入れて抱きしめるだけで驚くほど体が温まるんだよ」
灯織「へぇ……そうなんですか、話には聞いていましたが、実際に見たことはなかったです」
咲耶「フフ、私たち世代にはあまり馴染みがないかもね」
2000年代にはエアコンが主流だし、こうしたものは写真ぐらいでしか見たことがないかも。
灯織「……でも、どうして湯たんぽが?」
咲耶「うーん……甜花の体を温めるのにでも使っていたのかな?」
摩美々「だとしたらあんなに奥まで押し込む必要はないと思うんだよねー」
(まさか……事件にこれも関係あるの?)
コトダマゲット!【湯たんぽ】
〔保健室のベッドの下に押し込められていた湯たんぽ。中にお湯を入れて抱きしめておくだけで体中がグッと温まる〕
- 305 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:45:08.57 ID:h61bRmIJ0
-
(事件現場で気になったのはこれくらいかな?)
(今回の事件は私たちの目の前で起きた……事件の捜査をするならその要所要所をしっかり確認しておかないといけないよね)
咲耶「おや、イルミネの二人は保健室での捜査はひと段落ついたのかい?」
めぐる「うん、そろそろ移動して捜査をしようかなーって」
摩美々「私もそろそろ移動したいんだケド、どうしましょうかー」
摩美々「現場の保全と円香の監視が必要でしょー?」
雛菜「雛菜円香先輩と一緒は嫌なのでそれ以外ならなんでも〜」
円香「……好きにすれば」
咲耶「はは……それなら雛菜、私と一緒に現場の保全を頼めるかい?」
雛菜「わかりました〜」
摩美々「咲耶ぁ?」
- 306 :すみません、少し短いですが丁度捜査パートの折り返しぐらいになると思うのでそろそろいったん終わります ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:47:29.98 ID:h61bRmIJ0
-
咲耶「摩美々、私の分も任せたよ」
摩美々「それじゃあ円香は私についてきてもらえますー?」
灯織「えっ、ま、摩美々さんがお一人で監視するんですか?」
摩美々「大丈夫だよー」
摩美々「今は事件の捜査中だから円香が危害を加えてくることはないし、私は霧子たちの捜索をメインにするからー」
めぐる「そっか……もう事件は起きないってモノクマも言ってたしね」
摩美々「円香も離れないでよねー」
円香「……わかってる」
雛菜「あは〜、円香先輩金魚のフン〜」
めぐる「ってことは捜査をメインでやるのはわたしと灯織なんだね?責任重大だ!」
灯織「うん、めぐる!頑張ろう!」
今回は人手が足りていない……
捜査を任された人間として責任は大きいよね、抜かりなくやらないと……!
- 307 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:49:54.34 ID:h61bRmIJ0
-
めぐる「捜査はどこを調べればいいかな?」
灯織「事件が起きたところで言うと……凛世が襲われた学校エリア一階の入り口近辺が最初だったよね」
めぐる「その後に咲耶が三階で不審者を目撃して……」
咲耶「ああ、そういえば私が不審者を目撃したのは美術室の方だったよ。何か証拠があるかもしれない、是非調べてみて欲しい」
灯織「あ、ありがとうございます!」
めぐる「で、保健室に行って……その後に不審者を目撃したのは、円香だったよね」
円香「……そうだけど」
灯織「あ、あの……不審者はどこで見かけたんですか?」
円香「私も一緒……美術室の方だったはず」
めぐる「オッケー!それなら三階はそこだけで良さそうだね!」
灯織「あと調べておきたいのは……甘奈の部屋かな」
めぐる「え?どうして?」
灯織「ほら……今回は甘奈が犯行を自白した旨の手紙が落ちてたでしょ?それなら甘奈の部屋にも自殺を仄めかすような手がかりがあるかもしれないし……」
めぐる「そっか!それじゃあちゃんと調べておかないとね!」
(よし……整理できた)
(今回調べるべきは、学校エリア一階の入り口付近、美術室、甘奈の部屋の三箇所がメイン)
(……絶対に真実を明らかにしてみせる!)
- 308 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/03(月) 23:54:40.58 ID:h61bRmIJ0
-
というわけで短めですがここまで。
次回捜査パートは一つの箇所につきコトダマが一個ぐらいになりそうなので安価そこまで出さず自動進行するかもです。
それと前もってお伝えしておくのですが、現状4章は書き溜めが出来ていないので、
更新を暫くお待たせすることになると思います。
それと五月の後半から本格的に実生活が忙しくなるので、
前スレでも言った通り数か月ほど空ける可能性も出てくるかと思います。申し訳ない。
それまでに3章をやって一つの区切りにしておきたいので、どうかお付き合いください。
それではお疲れ様でした。
次回更新は5/4 22:30〜予定です。
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 23:57:21.81 ID:AjiKd8tU0
- 乙です
無理はなさらないよう
いつまでも待ちますので
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 00:27:45.97 ID:cV3k0AiW0
- お疲れさまです
楽しませていただいている身です
いくらでも待ちますとも
- 311 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:30:38.58 ID:/8Dwz+lS0
- -------------------------------------------------
【学校エリア一階廊下】
(今回の事件の始まりはここだった)
(学校中に響き渡る凛世の絶叫を耳にして、私たちは駆けつけたんだ)
灯織「そういえばめぐるは私より先に駆けつけてたよね?」
めぐる「うん、だけどもう不審者はいなくなってたよ」
めぐる「わたしが着いたときにはもう、凛世は怪我しちゃってたんだ……」
(思えば凛世は怪我で済んだのは幸運だった)
(あの時、めぐるが来るのが遅れていれば……もしかすると……)
めぐる「うーん……でも手がかりらしい手がかりはないね……」
灯織「確かに目ぼしいものはなさそうだね……」
めぐる「……ん?ねえ、灯織!あそこの扉って凛世の事件があったとき開いてたっけ?」
めぐるが指さしたのは1-B教室。
真乃の事件で浅倉さんが命を落とした教室のすぐ隣の部屋だ。
その扉は不自然に半開きになっている。
灯織「ホントだ……」
めぐる「この扉、しっかり閉めないとすぐ開いちゃうんだよねー」
めぐる「……ん?ってことは……誰かが出入りしたのかな?!」
おそらくはそういうことだ。
私たちが凛世と共にこの場所を離れた後、何者かがこの部屋を出入りした。
霧子さんたちを捜索中の摩美々さんと樋口さんが開けた可能性もないわけではないけど、見ておいて損はないだろう。
私とめぐるは1-B教室へと踏み入れた……
-------------------------------------------------
- 312 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:34:11.49 ID:/8Dwz+lS0
- 【1-B教室】
めぐる「うーん、何か事件があった雰囲気……ではないね」
灯織「うん……でも、いくつか気になるものはあるよ」
めぐる「ほんと?!」
灯織「めぐる、お手柄だよ。多分この部屋は今回の事件でも鍵を握ってるよ」
めぐる「やった!それじゃあ隈なく調べよう、灯織!」
-------------------------------------------------
教室の机の上にポツンとおかれているのは手のひらに収まるほどの大きさの機械。
めぐる「あれ?こんなのこの学校で見たことないよね?」
灯織「……うん、見かけないね。ストップウォッチ……みたいだね」
めぐる「……こうやって使うのかな?よいしょ」
ピピピピピ!
めぐる「わ、わぁっ?!」
(……すごい大きな音!)
灯織「め、めぐる……止めて、止めて……!」
めぐる「わわわ、わかった……お願い、止まって!」
- 313 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:38:07.41 ID:/8Dwz+lS0
-
めぐる「……止まった」
(……鼓膜が破れるかと思った)
めぐる「ストップウォッチなのにこんなに大きな音じゃ校内中に響いちゃうよ……」
灯織「……うぅ、頭がガンガンする」
(……あれ?)
灯織「ねえめぐる、今の音……聞き覚えない?」
めぐる「え……?うーん……」
めぐる「あっ!咲耶が不審者を目撃したとき、鳴ってたよね?!」
(そうだ……私たちが慌てて保健室まで駆け下りたあのとき、学校中にこの音が鳴り響いていた!)
めぐる「でも、甜花の死体を発見して気がついたらもうこの音止んでたよね?」
灯織「うん……きっと誰かが今のめぐるみたいにこのアラームを止めたんだよ」
めぐる「てなると、誰かがこの部屋に来てたのは間違いないんだね!」
コトダマゲット!【ストップウォッチ】
〔1-Bに置かれていたストップウォッチ。一定の時間を設定することができ、時間になると学校中に響き渡るほどの爆音が鳴る。咲耶が不審者を目撃したときにも鳴っていた〕
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- 314 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:39:54.27 ID:/8Dwz+lS0
- -------------------------------------------------
(事件に関係あるものを何か隠すとすれば、ロッカーあたりかな?)
灯織「うわっ?!」
教室後ろのロッカーをそんな何気ない気持ちでガチャリと開けると
ドサリと私に向かって一枚の布が覆いかぶさって落ちてきた。
めぐる「灯織?!大丈夫?!」
灯織「う、うん……急に布が……なんだろう、これ」
めぐる「ちょっと待ってて、広げてみてみよう!……よいしょ!」
めぐると協力して二人で教室の床に布を広げてみた。
布は全面が紫色に着色されており、一部には既視感のあるイラストが書かれている。
めぐる「あれ?これって……」
灯織「甘奈の着ていたきぐるみと同じデザイン、だね」
めぐる「うん、不審者が着てたやつだよ!甘奈のやつは一部が破れて補修した跡があったけどこっちには無いね!」
灯織「どうして同じデザインの着ぐるみが二個……?しかもかなり乱暴にロッカーに押し込められていた……」
めぐる「くしゃくしゃになっちゃってるね……誰かが使った後みたい」
(どういうこと……?不審者の正体は甘奈じゃなかったの……?)
コトダマゲット!【教室の着ぐるみ】
〔1-B教室のロッカー内に押し込まれていた着ぐるみ。デザインは全く甘奈のものと同じ。誰かが着用したような痕跡がある〕
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- 315 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:41:33.92 ID:/8Dwz+lS0
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【美術室】
咲耶さんと樋口さんの証言では、この辺りで不審者を目撃したらしい。
何か不審者が潜んでいた痕跡でもあればいいんだけど……
めぐる「あっ!灯織!これ見て!」
灯織「……それって、彫刻刀……だよね?」
めぐる「うん、甘奈が握ってたのと同じ型みたい……やっぱりここにあったものを凶器として持ち出したんだね」
灯織「……うん、数も合ってないし、やっぱりそういうことなんだ」
灯織「そう考えるとデビ太郎の着ぐるみもここで作られたものなのかな……ほら、あそこにビニールシートみたいなのもあるし、使用後の塗料もある」
めぐる「ホントだ……!!今回の事件に関係するものは、ほとんどここから持ち出されてたんだね!」
-------------------------------------------------
めぐる「あれ、そういえばこの部屋って鍵がついてるんだね」
灯織「めぐる?」
めぐる「ほら、美術倉庫の扉だよ。ここって内側から鍵がかけられそうじゃない?」
灯織「え?……ホントだ、個室以外にこんなところがあったんだ」
めぐる「ここになら潜伏できそうじゃないかな?」
灯織「……うん、めぐるの言う通りだよ。ここなら不審者は捜査の目を掻い潜って潜むことができたんだよ」
めぐる「ここに隠れてタイミングを伺って……それで咲耶と円香の前に現れたんだね?」
灯織「うん……そうだと思う」
コトダマゲット!【美術倉庫】
〔学校エリアで唯一内側から鍵をかけることができる部屋。不審者はここに潜伏していた可能性が高い〕
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- 316 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:43:15.09 ID:/8Dwz+lS0
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【甘奈の部屋】
めぐる「甘奈の部屋……もしかしたらここにも手がかりがあるかもしれないんだね」
灯織「うん、遺書が本当だとしたら事件の計画書なんかがあってもおかしくない……調べておいて損はないよ」
めぐる「でも……どうしよう、個室だから調べようにも鍵がないよ?」
灯織「それはそう、なんだけど……」
めぐる「あっ……もしかして」
灯織「うん、あんまり呼びたくはないんだけど、仕方ないかなって……モノクマ」
モノクマ「はいはいお呼びですかお嬢さん?!」
めぐる「わわっ?!どこから出てきたの?!」
モノクマ「イカがインクの中に潜むように、クマは陰に潜むことができるんだよ」
灯織「はぁ……」
- 317 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:44:19.12 ID:/8Dwz+lS0
-
モノクマ「で?なんの御用?」
灯織「あの……甘奈の部屋の扉の鍵開けてもらえないでしょうか」
モノクマ「あらま!破廉恥!」
灯織「ち、違っ……!」
モノクマ「いいねぇ、青春まっしぐらですな。ボクもそういう時代があったもんだよ。かつてはこのキュートな見た目の中にピンクの綿が詰まってたからね」
めぐる「ん?破廉恥ってどういうこと?」
モノクマ「……八宮さんは眩しいなぁ」
灯織「あの、モノクマ。これは捜査のためなんです。学級裁判を公平に運営する立場なら捜査に協力してもらえませんか」
モノクマ「……うーん、プライバシーやらリテラシーやらデモクラシーやらモロモロを天秤にかけて……いいでしょう!許可します!」
めぐる「やった、ありがとう!」
モノクマ「被害者の私生活にもヒントがある、その着眼点が気に入りました!力を貸してしんぜよう!」
- 318 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:46:18.35 ID:/8Dwz+lS0
-
モノクマ「危ないから二人はちょっと離れててね」
モノクマは私たちを廊下の隅に追いやると、
なにやら仰々しい構えで甘奈の部屋の扉の前に向き直った。
モノクマ「……すぅぅぅぅぅぅ」
モノクマ「開けクマーーーーー!!」
モノクマが叫ぶと数瞬の静寂の後、ガチャリという音が響いた。
めぐる「す、すごい……音声認識だ!」
灯織「だとしても私たちを離す必要はあったの?」
モノクマ「ふぅ……もう大丈夫だよ、無事に扉は開かれました!」
めぐる「ありがとうモノクマ!」
モノクマ「いやいや、礼には及びませんよ!なんたってボクは世界一フェアな学園長なんですから!」
モノクマの態度に多少いらつきながらも、そのまま甘奈の部屋の捜査を開始した。
- 319 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:49:18.55 ID:/8Dwz+lS0
-
扉を開けると甘い香りが鼻孔をくすぐる。
甘奈が生きていたとき、幾度となく嗅いでいた彼女の香りだ。
部屋も甘奈らしく可愛らしい装飾が施されていて、棚の上には甜花さんとのツーショット。
『大崎甘奈』という存在が強く刻み付けられたこの部屋では、気を抜くと涙がこみあげてきてしまう。
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目に着いたのは甘奈の部屋の卓上。
一封の封筒がそこには置かれていた。
めぐる「なんだろう、お手紙かな!」
糊付けよりも更に上の部分でハサミか何かを使用して開封したような跡を見ても、
誰かが甘奈に送ったものを甘奈が開封したもののようだ。
封筒の中にはめぐるの予想通り、一通の手紙。
灯織「……読んでみるね」
折り畳まれたその手紙をゆっくりと開いた。
しかし、その瞬間私たちは言葉を失うことになる。
めぐる「こ、これって……」
灯織「きょ、脅迫状……?」
その筆跡は書かれている言葉以上に荒々しく、殺意のようなものが透けて見える。
これは正常じゃない……
コトダマゲット!【脅迫状】
〔甘奈が受け取っていた脅迫状。『大崎甘奈 お前の命運は既に私の手中にある すべてを失いたくないのなら私の命令に従え』〕
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- 320 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:51:49.52 ID:/8Dwz+lS0
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めぐる「よし、とりあえず調べたいところは一通り調べ終わったかな?」
灯織「うん、手がかりもだいぶ集まってきたと思うよ」
____と、一通り調べておきたいところの調査を終えたところだった。
めぐる「よし、それじゃあ一旦保健室に戻って咲耶たちと合流……」
摩美々「あ、ここにいた」
息を切らしながら私たちのところに駆けつけてきたのは、摩美々さんと樋口さん。
灯織「……摩美々さん?それに樋口さんも、どうして?」
円香「どうしても何も……お仲間、見つかったんだけど」
めぐる「えっ?!凛世たちが?!どこ、どこ?!」
摩美々「体育館、今から助けるから急いでついてきてー」
灯織「は、はい……!」
私たちはすぐに体育館へとむけて駆けだした。
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- 321 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:52:58.27 ID:/8Dwz+lS0
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【体育館】
摩美々さんたちの言葉通り、体育館扉を開けてみるとそこには拘束された状態のチョコ、愛依さん、凛世、霧子さんの姿があった。
めぐる「わーーーー?!みんな、大丈夫?!」
愛依「〜〜〜〜〜!!」
私たちの声はどうやら聞こえているらしく、声にならない呻き声で反応して答える。
摩美々「とりあえずは解くところから、円香も手伝ってよー?」
円香「……了解」
私たちは急いで4人の拘束を解いていった……
灯織「大丈夫?!凛世?!」
凛世「灯織さん……凛世は、無事です……」
めぐる「すごいきつく結んである……!うんしょ……!」
愛依「めぐるちゃん、角度が……か、角度が……!」
摩美々「ほら暴れなーい」
智代子「ま、摩美々ちゃん〜〜〜!!怖かったよ〜〜〜!!」
円香「……ほら」
霧子「ありがとう……円香ちゃん……!」
- 322 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:54:01.80 ID:/8Dwz+lS0
-
智代子「ぷは〜!生き返る〜〜〜!」
愛依「あ〜、マジで辛かった……」
凛世「助かりました……」
霧子「うん……すごく、怖かった……」
灯織「皆さんがご無事で良かったです……どこか体に異常などは……!?」
愛依「うーん、大丈夫、それは問題なさそう!」
摩美々「凛世は怪我が悪化とかしてないー?」
凛世「摩美々さん、お気遣いありがとうございます……凛世は無事です……」
霧子「良かった……凛世ちゃんのことも気になってたんだ……」
円香「……」
ひとまず四人とも無事なようで一安心。
結論からしてみれば、モノクマの言葉通りだったことになる。
一応は公平な立場というのも嘘じゃないらしい。
しかし楽しい歓談をしている時間はない、本題に戻らなければならない。
- 323 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:56:03.42 ID:/8Dwz+lS0
-
智代子「そ、それよりさっき鳴ってたのって死体発見アナウンスだよね?!しかも二回も鳴ってなかった?!」
そう、四人の預かり知らぬところで事件は起きてしまっている。
灯織「……甜花さんと甘奈が、亡くなってしまって」
愛依「……嘘、そんな……」
霧子「甜花ちゃん……ここにいないと思ったら……」
自分たちの知らない間に二人の仲間の命が失われた、そのことは事件が起きた以上の衝撃を与えている様子だった。
だけど、そんな感傷に浸るような時間がないことはもうみんな気付いている。
この学園では生き残るためには無理やりでも前に進むしかない。
摩美々「細かい説明は後でするから、とりあえず四人に話を聞かせてもらうよー」
摩美々「もう学級裁判までの時間もあんまり残ってないしねー」
愛依「……うん、うちらの知ってることで力になれることがあれば何でも話すから!」
智代子「と言ってもずっと閉じ込められてたし話せることってそこまでないんだけどね」
凛世「凛世たちの知ることは、包み隠さず全てお話しいたします……」
霧子「うん、不審者さんのことも……知ってる範囲でなら……」
(ここで手に入る情報が事件の最後の手掛かりになる……)
(情報の取りこぼしはないようにしないと……!)
- 324 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:57:53.04 ID:/8Dwz+lS0
- -------------------------------------------------
愛依「うちとチョコちゃんはここに閉じ込められて既に数時間ぐらい経ってたよね?」
智代子「うん、朝礼の後学校を散歩してたら突然後ろから襲われて……気がついたら体育館にいたんだよ!」
灯織「じゃあ、襲ってきた犯人とかは……?」
愛依「ごめん、分かんないわ」
めぐる「そっか……」
智代子「確か私が体育館に押し込められた時にはもう愛依ちゃんはいたよね?」
灯織「そうなんですか?」
愛依「うん、多分うちのが先だった……捕まってしばらくしたら扉の開く音がして、チョコちゃんっぽい呻き声が聞こえたし……」
めぐる「あれ?そういえば二人、音は聞こえてたんだね」
智代子「へ?」
灯織「そういえば……手と足と口と目は塞いでいても、耳は塞がれてなかったね」
愛依「うん、おかげで死体発見アナウンスが聞こえたわけだしね」
智代子「ほかの情報は入ってこないから、音の情報には注意しておりました!」
コトダマゲット!【愛依と智代子の監禁】
〔二人は事件発生前より体育館で監禁されていた。手足を縛られ、目を封じられていたが耳は自由だった〕
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- 325 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 22:59:03.17 ID:/8Dwz+lS0
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灯織「そ、それじゃあ何か手掛かりになるような音とか……」
智代子「そ、それが……」
愛依「アハハ……」
めぐる「うーん、そんな都合のいい話はないかー……」
智代子「聞き落としとかはないと思うんだけど……体育館の扉の開閉音以外には、特に……」
灯織「体育館の扉の開閉音……?」
智代子「多分凛世ちゃんと霧子ちゃんを不審者が連れて来た時の音じゃないかな?」
めぐる「そっか……ここまで連れてこられてたんだもんね」
智代子「……あれ?」
灯織「どうかした?チョコ?」
智代子「そういえば、時間差でもう一回扉が開いてたような気がするんだよね……」
めぐる「えっ?!」
愛依「そういや確かに……なんか一回あったような……?」
(時間差で聞こえた、体育館の扉の開閉音……?)
(何か手掛かりになるのかな、覚えておこう……)
コトダマゲット!【体育館の扉の開閉音】
〔智代子は監禁されてから救出されるまでに体育館の扉の開閉音を二回聞いている。うち一回は犯人が霧子と凛世を監禁するためのものと思われる〕
灯織「そっか……ありがとう、話聞かせてくれて」
智代子「ううん、こっちこそ力になれなくてごめんね?」
灯織「二人が捕まっていた、それだけで十分な手掛かりになるよ」
めぐる「うん、推理は灯織に任せて!」
愛依「アハハ、頼りになる〜!」
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- 326 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:00:34.36 ID:/8Dwz+lS0
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灯織「二人とも体育館に監禁されてたんですね……」
霧子「うん……みんなと別れてしばらくしてから、保健室に不審者さんがやってきちゃって……」
めぐる「その不審者って凛世が見た不審者と一緒だったの?」
凛世「はい、凛世が見たのと同じデビ太郎さまの姿をしておりました……」
霧子「抵抗しようとしたんだけど、すぐに薬か何かを嗅がされちゃって気絶させられて……」
凛世「目が覚めた時には既に体育館でございました……」
霧子「病気だった甜花ちゃんは逃げることもできずに、そのまま殺されちゃったんだね……」
灯織「……はい」
めぐる「不審者がやってきたのが何時ごろかってのはわかるかな?」
凛世「いえ、その……凛世も一度襲われたばかりでまだ頭が真っ白な状態で……」
霧子「わたしも、時計は見てなかったから……」
灯織「そうですか……」
(私たちが保健室を離れた後にそんなことがあったなんて……)
(何か私たちにできなかったのか、悔やんでも仕方ないけど……)
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- 327 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:01:43.97 ID:/8Dwz+lS0
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灯織「そうだ、凛世。一つ確認したいことがあるんだけど……」
凛世「はい、なんでしょうか……」
灯織「不審者に襲われた時に撮影した写真、あれを今でもみることってできる?」
凛世「こちらに……」
凛世「デジカメで撮影したものですので……こちらの写真で、ございます……」
(……やっぱり)
さっき保健室で甘奈の着ぐるみで確認した、ガムテープの補修痕がこの写真の中の不審者にも確認できる。
やはり凛世を襲ったのは甘奈だったと見て問題ないみたい。
凛世「咄嗟ゆえ、あまりうまく撮れておりませんが……」
灯織「ううん、大丈夫だよ凛世……十分な証拠だよ」
コトダマアップデート!【補修痕】→【凛世の写真】
〔凛世を襲った不審者を撮影した写真。不審者の着ぐるみにはガムテープで補修した痕が残っている〕
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- 328 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:04:07.90 ID:/8Dwz+lS0
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キーンコーンカーンコーン……
『子供の時って20分の休憩時間でめちゃくちゃ遊べたのに、大人になったら20分なんてあっという間に感じるのどうしてなんだろうね?』
『一説によりますと時間の流れを感じる脳内分泌物が年齢とともに増加するようになるため、なんて言われてるらしいね』
『オマエラはあの20分休憩のことなんて呼んでた?ボクはエンペラータイムって呼んでたよ!』
『まあそんなことは置いといて、そろそろ学級裁判と洒落込もうじゃないの!学校エリア一階、エレベーターホールに集合だよー!』
(……時間だ)
今回の事件は、これまでと違って私たち全員がその輪の中に入れられたリアルタイムの事件。
それ故に感じるのはこれまで以上の無念さ。
防ぐことはできなかったのか、何かできることはなかったのか……
そんな感情が湧き上がるのは今更止めようもない。
だから、ここでその贖罪をしないといけない。
灯織「めぐる、行こう」
めぐる「うん、ここからが本番だよ……気合入れていかないとね!」
前に進まないと、いけない。
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- 329 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:05:13.06 ID:/8Dwz+lS0
- -------------------------------------------------
【エレベーターホール】
エレベーターホールでは既にみんなが待ち受けており、情報共有に勤しんでいた。
特に体育館に監禁されていたみんなは、今回の事件の流れすらよくわかっていない。
……今回の事件は一筋縄ではいかない。
咲耶「みんなお疲れ様、捜査の程はどうだったかな?」
灯織「はい、概ね調べたいところは全て……」
雛菜「お疲れ様で〜す、雛菜たちはずっと現場にいたけど異常なかったですよ〜?」
めぐる「うん、雛菜もありがとう!」
摩美々「円香も私の視界では何もやってなかったと思いまーす」
円香「……」
今回は今まで以上に私たちにかかる責任は大きい。
事件の当事者……そして推理を託された人間として、最後まで食らいついていかないと……!
-------------------------------------------------
- 330 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:06:40.34 ID:/8Dwz+lS0
- -------------------------------------------------
めぐる「ねえ、灯織……どうして今回の事件は起きたのかな」
灯織「……めぐる?」
めぐる「わたしね、捜査中ずっと考えてたんだ……わたしたちの中に、こんな残虐な犯行に及んだ人がいるなんてとても思えなくて……」
めぐる「モノクマだって今回はほとんど何もしてないのに……」
めぐる「誰かが、ずっと胸の奥にしまい込んでたのが爆発しちゃったのかな……?」
(そうだ、今回の事件は動機が見えていない……モノクマの提供した動機は今回はあくまで道具のプレゼントでしかなかったはず……)
(それなのに、どうしてこんな凶行は起きてしまったんだろう……)
コトダマゲット!【モノクマの動機】
〔今回の事件でモノクマが提供した動機は各人の才能に応じたプレゼントの贈呈だった〕
-------------------------------------------------
- 331 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:08:02.10 ID:/8Dwz+lS0
-
エレベーターに私が乗り込むと、すぐに扉は閉まり下降を始めた。
これで耳にするのは三度目になるエレベーターの音。
ゴウンゴウンという音と共に全身に伝わってくる振動……
事件の衝撃で未だ揺さぶられ続けている脳がより一層揺れるような錯覚。
……ふと振り返った。
私の後ろにいるのは、10人の仲間たち。
既に6人の仲間が、ここまでに離脱してしまった。
私たちの歩んだ道には、その六人の尸が積み重なっている。
……この揺さぶりを感じなくなる頃には、私の心は既に麻痺し切っているんだろう。
まだこの居心地悪い振動を感じられている限りは大丈夫、まだ前に進める。
自分にひたすらにそう言い聞かせる長い長い時間の末、
_______チーン
エレベーターは停止した。
モノクマ「はいはい、いらっしゃいませー!」
智代子「また模様替えしてる……」
モノクマ「尊き双子の犠牲を弔う意味を込めて、ふたご座流星群をモチーフにした模様替えだよ!」
咲耶「……こんな学園でなければ、もう少しロマンチックだったのだけれどね」
- 332 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:09:31.30 ID:/8Dwz+lS0
-
犠牲になったアルストロメリアの二人……
お姉さんの甜花さんは、
マイペースな一面からムードメーカー的な役割も果たしていて、
こんな状況下で戸惑う私たちを癒してくれていた。
それに他のみんなにも負けず劣らずの努力家で、私たちもその背中を見て頑張らないとって思えたんだ……
妹の甘奈は私よりも一つ年上だけど人懐っこくて、誰とでもすぐ打ち解けられる人だった。
気後れする私に率先して話してくれて、そのおかげで私は元気をもらえたんだ。
二人は誰がみても仲良しの姉妹で、二人を見ているだけで元気をもらえた……
______そんな二人は死んだ。
刃物で刺され、裂かれ……
これまでの事件とは違う残虐な方法で……
- 333 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:10:29.89 ID:/8Dwz+lS0
-
こんな事件を引き起こした人間が私たちの中に、本当にいるの……?
そんなことは信じたくないし、できれば考えたくもない……
でもこの合宿生活に「できれば」なんてものは存在しない。
意思とは関係なくその選択は迫ってきて、逃げ場なんかない。
だから今回も私たちがやるべきことは、それに正面から挑むこと。
真実を明らかにすること。
- 334 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:11:06.41 ID:/8Dwz+lS0
-
____学級裁判で生き残ること。
その選択肢しか、選ぶ余地はない。
- 335 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/04(火) 23:16:09.27 ID:/8Dwz+lS0
-
というわけで捜査パートが終わったところで今回はここまで。
次回より学級裁判パートに移ります。
今章もこれまでと同じように具体的なネタバレコメントは避けていただくようにお願いします。
次回更新は5/5か6の22:00〜……また明日、いけるかどうかわかり次第書き込ませていただきます。
出来れば日曜までで3章を終わらせてしまいたいと思っています。
学級裁判パートのご参加、お待ちしております。
それではお疲れ様でした。
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 23:18:17.82 ID:8zSvM5Ra0
- 乙です
確かに動機がよくわからないな
- 337 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 18:45:43.13 ID:TKz/MKzN0
- 本日も更新できそうです。
22:00~更新しても大丈夫そうでしょうか。
学級裁判パートは概ね三回に分けての更新を予定しております。
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 20:10:02.96 ID:zIVbz5Zw0
- 了解です!
全裸待機
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 21:03:38.63 ID:EpTj6fjS0
- 承知しました
- 340 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:03:13.49 ID:TKz/MKzN0
- 【コトダマ】
‣【モノクマファイル3】
〔被害者は大崎甜花。死因は腹部を滅多刺しにされたことによる出血死。
被害者は大崎甘奈。死因は頸動脈を裂かれたことによる出血死。〕
‣【甘奈の着ぐるみ】
〔甘奈の死体が着ていた着ぐるみは血液が内側にしか付着していない。刃物で切った痕跡は甘奈の首元と一致しているため、着ぐるみの上から切りつけたものと思われる〕
‣【デビ太郎の着ぐるみ】
〔シーツのような布地を上から着色し、てるてる坊主のように仕立てたもの。頭部より下はポンチョのようになっているので手足は自由に動かすことができる〕
‣【甘奈の右手】
〔甘奈の右手には血液がべったり付着している。その痕跡は首元と完全に一致。甘奈が絶命前に止血を試みていたことがわかる〕
‣【甘奈の遺書】
〔現場に落ちていた甘奈の遺書。犯行を自供する内容が書かれており、甘奈は心中のために犯行に及んだ。『遺書 もうこれ以上コロシアイに耐えられません。お姉ちゃんを殺したのは甘奈です。みんなを道連れにして甘奈は死にます。ごめんなさい。』〕
‣【彫刻刀】
〔甘奈が実際に持っていた凶器。美術室で誰でも入手可能な代物で、人を刺殺するためのもの。不自然なまでにきれいな状態である〕
‣【輸血パック】
〔保健室の冷蔵庫に備蓄されていた輸血パック。ゴミ箱に乱雑に空の容器が捨てられていた〕
- 341 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:04:36.91 ID:TKz/MKzN0
-
‣【湯たんぽ】
〔保健室のベッドの下に押し込められていた湯たんぽ。中にお湯を入れて抱きしめておくだけで体中がグッと温まる〕
‣【不審者の目撃情報】
〔まず最初に凛世が学校エリアの廊下で襲われた。
その後不審者は階段を使って上の階に移動し、灯織たちはそこで探索を開始。
咲耶が3階から降りていく不審者を発見し、一同は階段を駆け下りて、保健室が荒らされていることに気づく。
そこで覗いてみると甜花の死体があった。
それと同時に円香が合流。
姿を消した霧子と凛世を追うため円香の証言を基に不審者を捜索、一同は再度階段を登ることに。
捜索を続けていると不審者が再度出現、またしても階段を駆け下りたので後を追うと保健室の中に不審者と全く同じ格好で息絶える甘奈の姿があった〕
‣【ストップウォッチ】
〔1-Bに置かれていたストップウォッチ。一定の時間を設定することができ、時間になると学校中に響き渡るほどの爆音が鳴る。咲耶が不審者を目撃したときにも鳴っていた〕
‣【教室の着ぐるみ】
〔1-B教室のロッカー内に押し込まれていた着ぐるみ。デザインは全く甘奈のものと同じ。誰かが着用したような痕跡がある〕
‣【美術倉庫】
〔学校エリアで唯一内側から鍵をかけることができる部屋。不審者はここに潜伏していた可能性が高い〕
‣【脅迫状】
〔甘奈が受け取っていた脅迫状。『大崎甘奈 お前の命運は既に私の手中にある すべてを失いたくないのなら私の命令に従え』〕
‣【愛依と智代子の監禁】
〔二人は事件発生前より体育館で監禁されていた。手足を縛られ、目を封じられていたが耳は自由だった〕
‣【体育館の扉の開閉音】
〔智代子は監禁されてから救出されるまでに体育館の扉の開閉音を二回聞いている。うち一回は犯人が霧子と凛世を監禁するためのものと思われる〕
‣【凛世の写真】
〔凛世を襲った不審者を撮影した写真。不審者の着ぐるみにはガムテープで補修した痕が残っている〕
‣【モノクマの動機】
〔今回の事件でモノクマが提供した動機は各人の才能に応じたプレゼントの贈呈だった〕
-------------------------------------------------
- 342 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:05:43.15 ID:TKz/MKzN0
-
【学級裁判 開廷!】
モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」
モノクマ「学級裁判では皆さんの中に潜むクロを探していただきます」
モノクマ「議論の結果指摘されたクロが正解ならクロのみがおしおき、不正解ならクロ以外の全員がおしおきとなります」
モノクマ「まあ流石にもう慣れたよね!気ままにやってくれていいから!」
愛依「気ままに……って、二人も死んでるんだしそんな気になんないでしょ……」
めぐる「甘奈と甜花、二人も殺した犯人がこの中にいるんだよね……」
円香「お得意の絆とやらはまったく抑止力にはならなかったみたいね」
灯織「樋口さん……?」
円香「死者の想いを引き継いで頑張ることで、この裁判場には二度と戻ってこないようにできる、とか息巻いてたのはどこの誰だったの?」
- 343 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:06:31.44 ID:TKz/MKzN0
-
円香「まあそんな詭弁に縋るようだから今回のように付け込まれるんだけど」
灯織「……」
咲耶「灯織、落ち込んでいる時間はないよ」
摩美々「生き残るためには裁判をやりきるほかないからねー」
凛世「今回の事件はこれまでの二件と異なり、凛世たち全員が事件をリアルタイムに体験しました……」
智代子「うん、事件が起きたのは日中。しかも凛世ちゃんと霧子ちゃんは実際に襲われてるし、愛依ちゃんと私は体育館につかまってたからね……」
霧子「うん……犯人さんをみんな目撃してるんだよね……」
摩美々「ま、その犯人さんは着ぐるみを着てたから実際に誰かまではわからないんですけどねー」
摩美々「今回の事件は複雑ですしー、とりあえずは流れから整理してみませんかー?」
霧子「うん……わたしも保健室で凛世ちゃんの手当てをしてたり……」
霧子「不審者さんに襲われて捕まったりしてたから、知らないことも多くて……教えてもらえると嬉しいな……」
灯織「そうですね、事件を初めから一度整理してみましょう」
- 344 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:08:34.74 ID:TKz/MKzN0
-
めぐる「っていうと最初はー……」
凛世「凛世でございます」
凛世「ことの始まりは午後13時ごろ……凛世が学校エリアを散歩しておりましたところ……」
凛世「どこからか現れたデビ太郎さまに、突如として襲われたのです……」
雛菜「その時にあげた悲鳴で雛菜たちはすぐに駆けつけたんですよね〜?」
摩美々「この時集まったのは灯織、めぐる、咲耶、私、雛菜だったよねー?」
智代子「うん……この時にはもう私と愛依ちゃんは体育館に捕まってたはずだから……」
めぐる「凛世の証言では不審者はその後学校エリア一階の廊下を走って行って……」
めぐる「それで上の階に逃げていったんだよね?」
霧子「うん……わたしと、甜花ちゃんもその時の階段の音を聞いてたから……」
咲耶「怪我をした凛世を連れ回すわけにも行かないから、私たちは保健室の霧子に凛世を託して上の階の探索を開始したんだ」
霧子「凛世ちゃんの捻挫は結構酷かったから……わたしが治療をしたよ……」
- 345 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:11:30.82 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「私とめぐると市川さんで二階の探索をして、咲耶さんと摩美々さんが三階の探索をしたんですよね」
摩美々「そうだったねー」
咲耶「次に不審者が現れたのは私の目の前だったね……」
咲耶「物理室での探索を終えた私の視界に、階段に向かって走り抜けていくデビ太郎の姿が入ったんだ」
摩美々「咲耶の声に従って私たちは全員で一階に駆け下りてー」
雛菜「でも、もう遅かったんですよね〜?」
灯織「はい……その時にはすでに、保健室が不審者によって襲撃された後だったんです……」
咲耶「恐ろしい早技だったんだろうね……甜花が殺害された上に、凛世と霧子は気絶させられそのまま誘拐されてしまった」
凛世「はい……このとき凛世と霧子さんは体育館に連れて行かれていたのです……」
愛依「そん時の扉の開閉音はうち達が聞いてたよ!」
- 346 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:12:27.14 ID:TKz/MKzN0
-
円香「そこに私が合流した」
灯織「ちょうど樋口さんが寄宿舎エリアからやってきたのがこのタイミングだったんですよね」
円香「そう、まあ別にクロとかはもうどうでもいいんだけど居合わせてしまったものだから成り行きで私も協力した」
めぐる「円香の証言から、寄宿舎エリア方向に犯人がいないことがわかって……」
円香「私が来た方向ではそんな人間見てないから、消去法でね」
灯織「犯人と行き違いになったと思った私たちは上の階に戻って探索を再開したんです」
円香「で、次に不審者が現れたのは私の前」
円香「甜花が好きだったキャラクターの着ぐるみを来たアイツは下の階に逃げていったから……皆さんをお呼びして」
摩美々「ホントせわしない犯人ですよねー」
雛菜「でもこれもまた、遅かったんですよね〜」
灯織「……はい、犯人の後をおって一階に降りると再び保健室の扉が開かれていて」
灯織「……その中には、死亡した甘奈の姿があったんです」
- 347 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:13:59.38 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「これが事件の一連の流れ、ですよね?」
めぐる「どうかな、大体整理できた?」
愛依「う〜ん、ややっこしいけど大体は!」
智代子「でも複雑な割に事件の結末自体はあっさりしてたんだよね!」
雛菜「あは〜?」
灯織「それって、遺書のこと……?」
智代子「うん……甘奈ちゃんが握りしめてたあの遺書、それに全部が書いてあった……そう聞いたよ!」
摩美々「確かに現場には、遺書らしきものがありましたねー」
円香「……」
(そう、現場には甘奈が全ての罪をかぶる趣旨の遺書があった)
(あれが本当なら、この事件の犯人は結局甘奈で、甘奈は自殺……)
(でも、鵜呑みにしていいの……?)
- 348 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:15:09.35 ID:TKz/MKzN0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
コトダマ
‣【凛世の写真】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【不審者の目撃情報】
‣【甘奈の遺書】
‣【甘奈の着ぐるみ】
咲耶「複雑怪奇な今回の事件、その結末はあっさりとしたものだった……」
智代子「現場に落ちてた遺書だよ!」
智代子「あれには【甘奈ちゃんが全部やった】っていう趣旨の内容が書いてあったんだよね!」
雛菜「でもなんでこんな事件を起こしたんですかね〜?」
智代子「それも書いてあったよ!」
智代子「甘奈ちゃんはこの<コロシアイ合宿生活で精神を病んで>……」
智代子「【みんなを巻き添えにして心中する】ためにこの事件を引き起こしたんだよ」
円香「まるで私みたいですね」
円香「綺麗事を唱えるだけじゃ<誰も救われない>……」
円香「それが良く分かりますよね」
雛菜「円香先輩、陰湿できら〜い」
円香「……」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:21:31.17 ID:hCH/pwRC0
- 【甘奈ちゃんが全部やった】に【教室の着ぐるみ】
- 350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:21:48.04 ID:OgGOHGr00
- 【甘奈ちゃんが全部やった】に【教室の着ぐるみ】
- 351 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:27:39.57 ID:TKz/MKzN0
- すみません、めちゃくちゃでかいミスしてました…
想定では【甘奈ちゃんが全部やった】は同意ポイントでした…
もうちょい後の展開でそこの議論はやる予定なので…
誤答判定はとらないので
一旦仕切りなおせてもらいます、すみません!
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
コトダマ
‣【凛世の写真】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【不審者の目撃情報】
‣【甘奈の遺書】
‣【甘奈の着ぐるみ】
咲耶「複雑怪奇な今回の事件、その結末はあっさりとしたものだった……」
智代子「現場に落ちてた遺書だよ!」
智代子「あれには〈甘奈ちゃんが全部やった〉っていう趣旨の内容が書いてあったんだよね!」
雛菜「でもなんでこんな事件を起こしたんですかね〜?」
智代子「それも書いてあったよ!」
智代子「甘奈ちゃんはこの<コロシアイ合宿生活で精神を病んで>……」
智代子「【みんなを巻き添えにして心中する】ためにこの事件を引き起こしたんだよ」
円香「まるで私みたいですね」
円香「綺麗事を唱えるだけじゃ<誰も救われない>……」
円香「それが良く分かりますよね」
雛菜「円香先輩、陰湿できら〜い」
円香「……」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:31:29.13 ID:tz1+QMZAO
- 【甘奈の遺書】→【みんなを巻き添えにして心中する】
- 353 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:32:57.29 ID:TKz/MKzN0
- 灯織「それは違います!」
【BREAK!】
灯織「確かに甘奈の遺書には、犯行を自白する内容が書いてあった……」
灯織「でも、これってやっぱりおかしくないかな?」
智代子「え?な、なにが……?」
灯織「遺書の内容と甘奈の意志とが矛盾してるんだよ」
愛依「遺書と甘奈ちゃんが矛盾……?」
摩美々「考えてもみてよー」
摩美々「甘奈が事件を起こしたのは【みんなと一緒に心中するため】、つまり学級裁判を失敗させるのが目的だったわけでしょー?」
モノクマ「校則で一人が殺せるのは二人までになってるから、学級裁判を利用しなきゃ皆殺しはできないよね!」
摩美々「となるとたとえ自殺で終わらせるにしてもこんな遺書を書く必要がないんだよねー」
摩美々「自分が犯人だって暴露しちゃったら裁判で勝つも負けるもなくなっちゃうよねー?」
愛依「あ、確かに!」
雛菜「犯人が分かり切ってたら投票を間違えることなんて、まず無いもんね〜」
- 354 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:34:27.29 ID:TKz/MKzN0
-
めぐる「ちょっと待って!」
咲耶「どうしたんだい、めぐる。何か気になることがあるのかい?」
めぐる「その論理はわかるんだけど……甘奈が途中で心変わりしちゃった、みたいな可能性はないのかな?」
めぐる「ほら、今回の事件では甜花が死んじゃってるでしょ?大好きなお姉ちゃんを殺してしまった時に、もうどうでも良くなっちゃって」
めぐる「遺書とは関係のない自殺をした、とか」
灯織「……確かに、そういう可能性もあったかもしれない」
灯織「けど、それは甘奈が本当に遺書を書いていた時ならの話だよ」
霧子「え……?」
灯織「あの遺書には、そもそも致命的な矛盾があったんです……!」
(そう、あれは確実に偽造された遺書だ……)
(甘奈なら書かないだろうことが、あの遺書には書いてあった……)
-------------------------------------------------
【スポットセレクト】
『もうこれ以上コロシアイに耐えられません。お姉ちゃんを殺したのは甘奈です。みんなを道連れにして甘奈は死にます。ごめんなさい』
【怪しい部分を指摘しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:35:47.46 ID:EpTj6fjS0
- 甜花のことをお姉ちゃんと書いていること
- 356 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:38:20.83 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「ここです!」
【解!】
灯織「お姉ちゃん……甘奈は、甜花さんのことをそんなふうに呼んでいたでしょうか」
霧子「そっか……甘奈ちゃんはお姉ちゃんの甜花ちゃんも含めて、みんなをちゃん付けしてたんだね……」
摩美々「頼りになるお姉ちゃん、大好きなお姉ちゃん……そんなふうに話すことはあっても、本人を呼んだりするときは『甜花ちゃん』呼びだったよねー」
咲耶「そうだったね、姉妹でありながらまるで親友のような距離感は見ていて微笑ましい関係性だった」
灯織「あの遺書はそもそも偽造されたものだった……甘奈は自殺ではなかったんです……!」
智代子「ま、待って灯織ちゃん!」
灯織「チョコ……?」
智代子「遺書の中で甜花ちゃんのことをお姉ちゃんって書いてたからって根拠としては弱くないかなーと思いまして……」
智代子「ほら、正式な文章だとお母さんのことを母って書いたりするでしょ?そんな感じで遺書だから呼び方を変えた可能性もあるんじゃないかな!?」
灯織「そ、それは、確かにありえなくはないけど……」
摩美々「それじゃあ遺書の謎はいったん置いておいて、甘奈の死の謎を解き明かしちゃおっかー」
摩美々「甘奈の死が自殺だったのか、他殺だったのか。それがはっきりすれば遺書もおのずと解決するよねー」
めぐる「そっか、他殺だったら遺書があるわけないもんね!」
咲耶「よし、それでは甘奈の死について議論を交わすことにしよう」
- 357 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:40:09.32 ID:TKz/MKzN0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
コトダマ
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【輸血パック】
‣【不審者の目撃情報】
‣【モノクマの動機】
‣【甘奈の右手】
咲耶「甘奈は自殺か他殺か……みんなはどう思う?」
摩美々「【遺書が怪しい】時点で他殺だと思うけどねー」
愛依「<自分で首を切る>ってめっちゃ勇気いるし……」
愛依「自殺するにしてもそんな方法にするかな……?」
凛世「甘奈さんが亡くなられたとき、凛世たちの全員にアリバイがございました……」
凛世「そもそも<殺害は不可能>ではないでしょうか……」
雛菜「じゃあやっぱり【自分で首を切って自殺した】んじゃないんですか〜?」
めぐる「これまでの事件みたいに<事故死>の可能性はないかな?!」
咲耶「うーん……どの可能性も捨てがたいね」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:42:51.96 ID:hCH/pwRC0
- 【自分で首を切って自殺した】に【甘奈の右手】
- 359 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:44:17.05 ID:TKz/MKzN0
- 灯織「それは違います!」
【BREAK!】
灯織「いや、やっぱり甘奈は殺されたんですよ……」
雛菜「え〜?雛菜何か変なこと言いましたか〜?」
灯織「甘奈の死体を思い出してください、右手の掌。あそこには血液がべったり付着してましたよね?」
智代子「確かに、言われてみたらそうだった気がする……」
灯織「その血の跡と首元の出血痕……合わせてみたら完全な一致をするんですよ!」
めぐる「ってことは甘奈は首元の傷跡を手で押さえてたってこと?」
霧子「止血、してたんだと思うな……」
霧子「手で抑え込むだけでも出血量はある程度抑えられるから、甘奈ちゃんは必死に生き残ろうとしたんじゃないかな……」
咲耶「なるほど、自殺する人間がわざわざ自分の傷跡を止血するとは考えづらいね」
灯織「どうでしょう、甘奈はやはり他殺だったのではないでしょうか」
智代子「うん、ナットクだよ灯織ちゃん!」
愛依「あれ?ってなると……」
愛依「甘奈ちゃんは真犯人のクロに犯行をなすりつけられたってこと?」
咲耶「そういうことになるね」
円香「スケープゴート。文字通りの身代わりだったわけ」
霧子「ひどい……」
雛菜「犯人は投票先を誘導しようとしたんでしょうね〜、それで雛菜たちに裁判で勝つつもりだった」
灯織「狡猾な犯人、なんでしょうね」
めぐる「でもこれではっきりしたよね!遺書が偽造されたんだったら偽造した人が犯人なんだよ!」
(めぐるのいう通り……偽造された証拠なら、かえってそれがてがかりになる……)
(ここから新しい可能性を見つけていこう……!)
- 360 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:46:10.60 ID:TKz/MKzN0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】
摩美々「あの遺書は偽造されたものだった」
摩美々「それは紛れもない事実だよねー」
雛菜「【犯人が罪をなすりつけようとした】ってことですよね〜?」
咲耶「ああ、犯人の目的は甘奈を身代わりにすること」
咲耶「【事件とは無関係な】甘奈をクロに仕立て上げようとしたんだ」
円香「死者の尊厳を死後踏みにじる」
円香「お仲間の中には随分な方がいらっしゃるようですね」
めぐる「も〜、円香イジワル言い過ぎだよ!」
円香「でもどうするんですか?」
円香「次に見つけるべきは【遺書を偽造した】人間」
円香「<筆跡鑑定>でもするおつもりで?」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/05(水) 22:52:15.38 ID:EpTj6fjS0
- 【事件とは無関係な】に【凛世の写真】
- 362 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:55:14.65 ID:TKz/MKzN0
- 咲耶「おや……?その写真に写っているのは、私も見た不審者だね」
咲耶「だが、それは甘奈とは無関係じゃないかな?」
灯織(しまった……現段階の議論ではまだこの写真の人物と甘奈は結び付かない……)
灯織8
- 363 :途中送信すみません ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:56:03.03 ID:TKz/MKzN0
- 咲耶「おや……?その写真に写っているのは、私も見た不審者だね」
咲耶「だが、それは甘奈とは無関係じゃないかな?」
灯織(しまった……現段階の議論ではまだこの写真の人物と甘奈は結び付かない……)
灯織(もっと明確に結びつきを確認できる証拠でないと……)
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】
摩美々「あの遺書は偽造されたものだった」
摩美々「それは紛れもない事実だよねー」
雛菜「【犯人が罪をなすりつけようとした】ってことですよね〜?」
咲耶「ああ、犯人の目的は甘奈を身代わりにすること」
咲耶「【事件とは無関係な】甘奈をクロに仕立て上げようとしたんだ」
円香「死者の尊厳を死後踏みにじる」
円香「お仲間の中には随分な方がいらっしゃるようですね」
めぐる「も〜、円香イジワル言い過ぎだよ!」
円香「でもどうするんですか?」
円香「次に見つけるべきは【遺書を偽造した】人間」
円香「<筆跡鑑定>でもするおつもりで?」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:58:02.24 ID:hCH/pwRC0
- 【事件とは無関係な】に【甘奈の着ぐるみ】
- 365 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 22:59:16.72 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「それは違います!」
【BREAK!】
灯織「甘奈は罪をなすりつけられた……」
灯織「でも、甘奈は本当に事件とは無関係な人間だったんでしょうか」
めぐる「え?ど、どういうこと?」
灯織「現場を思い出して、現場にはデビ太郎の着ぐるみが落ちてたよね?」
霧子「うん……デビ太郎さんも甘奈ちゃんの血液で赤くなってたよね……」
灯織「そう、問題はその血液なんです」
灯織「あの血液は着ぐるみの内側にしか付着していなかった……」
灯織「つまり甘奈は着ぐるみを着ている状態で、犯人によって殺害されたんです!」
摩美々「着ぐるみの内側に血液が付着する状況はそうとしか考えられないよねー」
- 366 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:00:05.66 ID:TKz/MKzN0
-
摩美々「着ぐるみは薄手の素材を使ってたからその上から刃物を通すことも難しくなさそうだしー」
めぐる「えっ……それってつまりは……」
めぐる「不審者の正体は甘奈だったってこと?!」
灯織「……多分、その可能性は高いと思う」
灯織「実際、今回の事件の大部分でアリバイが一人だけなかったわけだし、甘奈が事件に絡んでるのは間違いないんだと思う」
愛依「んん〜?でも不審者が今回の犯人なんじゃん?」
愛依「だったら結局クロも甘奈ちゃんってことにならん?」
智代子「でも遺書は偽造されてたんだよ?」
愛依「あ〜、もうこんがらがってきた!」
摩美々「それなら解決できる方法があるでしょー?」
愛依「え?何々、摩美々ちゃん教えて?!」
(摩美々さんの言っている解決できる方法はあれのことだ……)
・甘奈は記憶喪失だった
・甘奈は二重人格だった
・甘奈と犯人は共犯関係だった
【正しい選択肢を選べ!】
↓1
- 367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/05(水) 23:01:30.58 ID:uBcoJ4/F0
- 甘奈と犯人は共犯関係だった
- 368 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:02:57.23 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「これです!」
【解!】
灯織「甘奈と犯人は共犯関係だったんじゃないでしょうか……」
愛依「きょ、キョーハン?」
灯織「甘奈は不審者役で、本当のクロが遺書を書いていた」
灯織「甘奈が知らないところで遺書を書いていた……クロははなから裏切るつもりだったのかもしれない」
円香「はぁ……信頼がどうとかいってたのはどこの誰なんですか」
灯織「……」
めぐる「大丈夫だよ灯織、負けないで!」
智代子「でもちょっと待って!共犯関係っておかしくない?」
智代子「コロシアイ合宿生活では共犯者はクロ扱いにならないから成功したとしても【卒業】できないんだよね?」
智代子「わざわざ共犯関係なんてなる意味あるの?」
(確かにメリットだけを考えていると、共犯関係なんて考えづらい……)
(でも、もしも共犯にならないことにデメリットがあったのなら……?)
【正しいコトダマを指摘しろ!】
>>340〜>>341
↓1
- 369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:04:09.92 ID:OgGOHGr00
- 【脅迫状】
- 370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:04:26.98 ID:uBcoJ4/F0
- 【脅迫状】
- 371 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:06:19.06 ID:TKz/MKzN0
-
灯織「これです!」
【解!】
灯織「甘奈の部屋に落ちていた手紙、これが共犯関係を示してるよ」
『大崎甘奈
お前の命運は既に私の手中にある
すべてを失いたくないのなら私の命令に従え』
愛依「な、なにこれ……禍々しい文字……?!」
めぐる「甘奈が書いたものじゃないのは明らかだよね、誰かから甘奈に送り届けられたものだよ!」
灯織「書いてある内容の意味はわからない、けど甘奈は犯人に脅されていたことは文面からわかるよね?」
智代子「ってことは、犯人に脅されて甘奈ちゃんはデビ太郎の着ぐるみをかぶってたの?」
灯織「そう考えるのが妥当なんじゃないかな?」
雛菜「でも、なんでわざわざ犯人は共犯者なんか作ったんですかね〜」
雛菜「事件に関わる人が増えるとそれだけ面倒なこともおきそうですけど〜」
摩美々「逆に言えば、事件を複雑にすることも可能だよねー」
摩美々「人が増えたことで可能になるトリック、とかねー」
- 372 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:07:17.79 ID:TKz/MKzN0
-
咲耶「だけど、その共犯者というのは誰なんだい?」
智代子「甘奈ちゃんを殺害した実行犯、てことだよね」
咲耶「事件発生当時、甘奈以外の全員にアリバイがあるんだよね?」
凛世「智代子さん、愛依さん、霧子さん、そして凛世は体育館で縛られておりました……」
雛菜「残りの雛菜たちは探索中でしたよね〜?」
円香「探索中にお互いの監視を逃れて、というのも考えづらい」
灯織「はい……樋口さんの呼びかけに全員が集まっていましたから……」
めぐる「崩せないアリバイが、全員に存在するよ……?」
(どういうことなの……?あの遺書は、甘奈が書いたものじゃないはず……)
(それなのに、もう一人の存在の可能性が浮かび上がってこない……)
愛依「こうなるとやっぱ甘奈ちゃんが犯人なんじゃん……?」
愛依「アリバイがあるんじゃどうしようもないっしょ?」
霧子「うん……他に可能性がないなら、投票したほうがいいんじゃないかな……」
摩美々「……もう忘れたんですかー?」
(……え?)
摩美々「なーんか、前にも似たような話ありませんでしたっけー」
(前にも、似たような話……?私たちは、何か見落としている……?)
- 373 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:08:55.30 ID:TKz/MKzN0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】
咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」
愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」
凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」
霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」
めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」
智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」
摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」
摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:24:31.22 ID:OgGOHGr00
- ≪甘奈の死んだタイミングが違う≫に【湯たんぽ】
- 375 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:29:59.20 ID:TKz/MKzN0
- めぐる「ひ、灯織……?その湯たんぽが甘奈の死に何か関係してるの……?」
めぐる「うーん、他の物なんじゃないかな……?がんばろう!」
灯織(しまった……みんなの心証が悪くなったみたい)
灯織(共犯者の存在を浮上させるために必要なのは、私たちの間の【アリバイ】を破る可能性……)
灯織(つまり、甘奈を殺害する時間さえあったと推理できれば、共犯者の可能性も見出すことができるはず……)
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】
咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」
愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」
凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」
霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」
めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」
智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」
摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」
摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
↓1
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- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:33:03.28 ID:hCH/pwRC0
- ≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫に【凛世の写真】
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:34:49.45 ID:lGVwNDS70
- 湯たんぽは死亡推定時刻の偽装に使われたっていう意図かな…
まあまだ先の話だわね
- 378 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/05(水) 23:39:12.08 ID:TKz/MKzN0
- ちょっと事件が事件なんで、ロンパ既にできそうな謎とかは結構出てきているとは思うんですが、
一応ストーリー上のキャラクターの理解度・認識に合わせて物語は進めていくのでそこら辺とすり合わせてお考え下さい…
凛世「凛世が写真を撮ったのは甘奈さんが殺害されるずっと前……」
凛世「如何様に、関与しているのでしょうか……」
灯織(これも違う……)
灯織(甘奈の死んだタイミング、私たちは事件をリアルタイムに経験したからあのタイミングだと思い込んでいるけど……)
灯織(実際にいつ死んだのかはわかっていないはず)
灯織(その証拠に、あの人は私たちに情報の一部を制限しているんだ……)
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【ノンストップ議論開始!】
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】
咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」
愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」
凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」
霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」
めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」
智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」
摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」
摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】
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- 379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 23:43:21.91 ID:jmCiMSfZ0
- ≪甘奈の死んだタイミングが違う≫ に同意
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