このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】
- 17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:12:39.47 ID:jrepNfB90
- 4
- 18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:12:43.76 ID:FoOVCUpe0
- 4
- 19 :そういえば昨日前スレで購買パートをやったのでメダル枚数が変動してます、悪しからず ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:15:26.19 ID:tCjji0x70
- 4選択
【保健室】
これがモノクマの言っていた保健室らしい。学校エリア一階で唯一閉鎖されていた部屋。この部屋が……もしも小糸の事件の段階で開いていたらもしかして……
いや、こんなことを考えても仕方ない……
霧子「うん、大体の怪我は治療ができそう……輸血パックもあるから、緊急時にも使えるかも……」
灯織「アンティーカの皆さん……どうでしょうか、設備は使えそうですか?」
咲耶「ああ、霧子に見てもらっているけど今のところは実用的みたいだ」
摩美々「うっかり灯織が階段から落ちてもヘーキだねー」
灯織「お、落ちませんよ!」
霧子「ふふ、病気になっても安心だね……!」
めぐる「霧子がいれば看病もしてもらえるもんね!」
摩美々「ただ設備が充実してるってことはその分警戒もした方がいいかもねー」
灯織「え……?」
摩美々「医療の現場にあるものって大体悪用できそうじゃない?ほら、注射器とかー、チューブとかー」
咲耶「……大丈夫、考えすぎさ」
摩美々「だといいですケド」
(……これからお世話になりそうな部屋だけど、扱いは慎重にした方がいいかも)
【コンマ47】
【モノクマメダル7枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…52枚】
-------------------------------------------------
1.【学校エリア3F】娯楽室
2.【学校エリア3F】美術室
3.【学校エリア3F】物理室
↓1
- 20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:25:27.16 ID:FoOVCUpe0
- 3
- 21 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:28:19.00 ID:tCjji0x70
- 3 選択
【物理室】
……なんだこれ。
部屋に入るなり仰々しい装置が目につく。
よくテレビなんかで静電気発生マシーンをやっているけれど、あれによく似た形状の半透明な装置……何に使うんだろうか。
モノクマ「キミは今!因果律の歴史を作り替える装置に向かって一歩踏み出した!」
めぐる「わぁっ?!モノクマ?!」
灯織「な、何の用ですか……?」
モノクマ「忠告しにきたんだよ、このまま放っておいたら風野さんが危ないところだったからね!」
灯織「こ、この装置危ないものだったんですか?」
モノクマ「ああ、うっかり触れちまうと因果律の彼方、全ての物理が起する前段階に戻されるんだ!」
めぐる「んー?」
モノクマ「要は過去に戻るってことだね!」
灯織「た、タイムマシーン?!」
モノクマ「そういうこと、超高校級の物理学者が残した遺産さ。いつでもどこでも2秒前の世界に戻ることができる優れもの!」
灯織「……え?に、2秒?」
モノクマ「2秒」
(つ、使えない……!!)
めぐる「2秒じゃ意味ないよ……もっと一ヶ月ぐらい戻れたら真乃にもう一回会えたのに!」
モノクマ「……ぶひゃひゃひゃひゃ!嘘だよ嘘!タイムマシーンなんかじゃないよ、現代の人間の力じゃ2秒どころか0.000000001秒戻ることも不可能だからね!」
灯織「……は?」
モノクマ「これは空気清浄機!オマエラがこの学園で澄んだ空気を吸えるのはこいつのおかげ!だからくれぐれも壊さない様に!」
めぐる「……行っちゃった」
何やらくどくどと話していたけど……
要は空気清浄機には近づくな、ってことらしい。
こんなに大層な装置が必要なのかはわからないけど従っておいた方が良さそう。
【コンマ16】
【モノクマメダル6枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…58枚】
- 22 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:29:57.32 ID:tCjji0x70
- 【物理準備室】
物理室の奥の空間には実験器具などが並べられた倉庫の様な空間がある。
至って事務的で無機質な空間だ。
その空間の中央にポツリと置かれているのは……今度はカメラ?
めぐる「デジカメ……みたいだね?」
灯織「このカメラ……なんだか見たことがあるような……」
めぐる「え?……誰かが持ってたやつ?」
灯織「……これ、結華さんが持ってたカメラと同じ型じゃないかな」
めぐる「確かに、そうかも……!前に一度猫のスナップを見せてもらったよ!」
灯織「そっくりだよね……いや、流石に結華さん自身のものってことはないと思うけど……」
(でもアンティーカの皆さんに一度見てもらった方がいいかもしれない……)
灯織「これ、預かっててもいいかな?」
めぐる「えっ?うん……壊さないように気を付けてね!」
-------------------------------------------------
1.【学校エリア3F】娯楽室
2.【学校エリア3F】美術室
↓1
- 23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:30:33.91 ID:jrepNfB90
- 1
- 24 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:33:28.21 ID:tCjji0x70
- 1 選択
【娯楽室】
ここは……学校には珍しいスペースだ。
ビリヤード台やダーツスペース、漫画雑誌まで置いてある。
雛菜「あ〜、これ読みたかったやつ〜!」
めぐる「なんか本当にここが学校なのか自信を失っちゃいそうな空間だね……」
灯織「うん、うちの学校にはこんなのなかったよ」
めぐる「うーん……ビリヤードとかって知ってはいるけどルールがわかんないよね」
灯織「そうだね、プレイしてる人とかすごく大人でカッコいいなって思うんだけど……実際プレイするとなるとね」
甜花「甜花、ルールぐらいなら大体わかるよ……?」
灯織「甜花さん?!」
甜花「ビリヤードなら簡単なナインボール、ダーツならカウントアップかな……?どれもヤクザ屋さんのゲームで、ミニゲームにあったから……」
(どんなゲームなんだろう……)
甘奈「甜花ちゃんさっすが!せっかくだしみんなでやってみようよ☆」
雛菜「いいですね〜、雛菜はオセロがいいかも〜」
灯織「うん、また今度。甜花さん……私にもルールを教えてもらってもいいでしょうか?」
甜花「に、にへへ……うん!甜花、遊びの先生だから……」
【コンマ91】
【モノクマメダル1枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…59枚】
-------------------------------------------------
(よし、あとはあそこだけだね……)
【選択肢が最後の一つとなったので、残った探索先の美術室へ向かいます】
【コンマ判定でモノクマメダル獲得枚数の判定を行います】
↓1
- 25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:36:03.42 ID:FoOVCUpe0
- ほい
- 26 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:38:02.29 ID:tCjji0x70
- 【美術室】
ここは美術室、みたい。
石膏像やキャンバスがこれ見よがしに並べられてるし……壁はステンドグラス。
どこからこんなに予算を回してきたんだか。
灯織「彫刻刀とか絵具とか……設備も充実してるんだね」
めぐる「みたいだね、なんだか事務所でペンキを塗ったの思い出すなー」
灯織「流石にここで作品を作る気には、ならないかも……」
愛依「あれ……墨汁なんかもあるんだ……」
灯織「愛依さん?それは?」
愛依「あー灯織ちゃん!これ、墨汁っぽいんだよね。書道教室は流石に単体じゃ無いかー」
灯織「そういえば愛依さんは書道がお得意でしたよね」
愛依「んー?まあ、ボチボチ?昔っからおばあちゃんに教えてもらってたからねー」
愛依「あーなんかあさひちゃんのこと思い出しちゃうわ〜、あさひちゃんの書いた字も味があっていいんだよね!」
めぐる「灯織灯織!こっち、もう一つ部屋があるよ?」
灯織「えっ……?」
(美術倉庫……ここの扉は鍵付きだ、内側からかけるタイプみたいだけど……)
【コンマ42】
【モノクマメダル2枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…61枚】
- 27 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:40:31.25 ID:tCjji0x70
- 【美術倉庫】
美術倉庫の名前の通り、美術の授業で使うような用具がこちらにもゴロゴロと転がっている。
中でも目につくのは大きなハンマーの数々かな?
壁にかけられたハンマーは石膏像を作るときに使うんだろう。
だけど、一番目を引いたのは部屋の隅に落ちていた一枚の写真。
灯織「写真……?誰が撮ったんだろう……?」
そう、純粋な興味で私はその写真を手に取った。
この学校に関係するものだろうか、外の世界に関係するものだろうか。ただそれだけの興味だった。
でも、そこに残されていたのは。
(……え?)
_______真乃と小糸が二人で料理をしている写真だった。
(……な、なんで?)
めぐる「こ、これって……?」
モノクマ「わーーーーー!!なに見てるのさーーーー!!」
思わずめぐるも私もたじろいでいると、どこからともなくモノクマが現れて、手に持っていた写真を引ったくってしまった!
モノクマ「プライバシーもあったもんじゃないね!この野郎!……いや、野郎じゃないか」
灯織「も、モノクマ?!今のは?!」
モノクマ「あー、あー!知りませーん!ボクはなにも知りませんよーだ!」
私の質問になにも答えることもなくそのまま逃げてしまった。
めぐる「い、今の写真……」
灯織「小糸と真乃ってそんなに仲良かったのかな……あの写真、背景から見てどこかのキャンプ場だったよね……?」
めぐる「ずるいなー真乃!わたしももっと小糸と仲良くなりたかったのにー!」
(なんだろうこの違和感……二人とも知り合いだったわけだし、あんな写真があったとしてもおかしくはないんだけど……)
(なにか、重大な見落としが……?)
- 28 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:42:14.20 ID:tCjji0x70
- 【空き教室】
学校という施設である以上当然ながら教室も存在する。
三階にもこれまでの階と同様にいくつかの教室があり、その中の一つを何気なく開いてみた。
円香「……」
灯織「ひ、樋口さん?!どうしてここに……?」
円香「どうしても何も無いでしょ、私も灯織達と同じ生徒。モノクマがお節介焼いただけだから」
乱暴な口調で樋口さんは私に言い訳をするとそそくさと部屋を後にしようとドアノブに手をかける。
めぐる「待って!」
灯織「めぐる……?」
円香「……何?」
めぐる「円香は今何を考えてるの?」
円香「……は?」
めぐる「お願い……教えてもらえないかな。わたしね、ここにいる皆で協力すれば絶対モノクマに負けないって思うんだ」
めぐる「円香は透と小糸が死んじゃって……わたしたちのことを信じられないのもわかる……わかるけど!」
めぐる「円香も一緒に帰らないと意味がないから!円香だってわたしの友達だと思ってるから!」
円香「……お生憎様、私に協力の意思はない」
めぐる「……円香」
円香「変に期待を持たれても困るから先に言っておく」
- 29 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:43:30.47 ID:tCjji0x70
-
円香「私は必ず誰かを殺す」
- 30 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:45:06.47 ID:tCjji0x70
-
灯織「……!?」
めぐる「……え?」
円香「灯織とめぐるが真乃にほだされて見出した【絆】……そんなのただの綺麗事。向き合うべき感情に対する逃避行動でしかない」
めぐる「ち、違うよ!真乃に透に樹里に小糸!四人の思いを引き継いで……」
円香「勝手に透と小糸を入れないで」
めぐる「……っ!」
円香「あんたに死んだ人間の何が分かるっていうの?透も小糸も……私の方が分かってる」
灯織「そ、それは……」
円香「なかよしごっこするならご自由にどうぞ。私は知ったこっちゃないから」
樋口さんが去り際に吐き捨てるように残した言葉がしばらく胸に刺さっていた。何も言い返せなかった。
幼なじみを立て続けの失った樋口さんの心境なんか私たちにわかるはずもないし、分かろうとすることすら樋口さんは嫌がるはずだ。
めぐる「灯織……」
灯織「……」
でも、だからといってここで折れるわけにはいかない。
それこそ絆を樋口さんの言うように独りよがりなものだと認めたことになるから。
背負って生きると決めた以上、止まるわけにはいかない。
灯織「めぐる、行こう」
めぐる「……うん」
絶対に皆で生きて帰るんだ……!!
- 31 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:46:59.16 ID:tCjji0x70
- 【食堂】
新しく広がったエリアの探索を終え、食堂に戻るとすぐに報告会が始まった。
咲耶「さて、みんな一通り探索を終えたところで今回も報告会と行こうか」
甘奈「甘奈と甜花ちゃんと雛菜ちゃんは娯楽室を色々と調べてたんだけど、沢山ゲームがあって楽しそうだったよ!」
甜花「ダーツにビリヤード……ゲームとして申し分なし……!」
雛菜「漫画雑誌も読みたい奴がありましたよ〜」
摩美々「オセロなんかもあったし今度灯織一緒にやろうよー」
灯織「……お、お手柔らかにお願いします」
愛依「美術室は画材?とかもめっちゃあって色々できそうだったよ!」
咲耶「彫刻造りの材料もひとしきり揃っていたね、芸術をするにはうってつけな環境のようだ」
智代子「うんうん、しかも愛依ちゃんの得意な書道セットもあったよね!」
愛依「マジマジ!久しぶりに一筆、書いてみますかー!」
凛世「物理室には、かなり仰々しい装置がございました……」
智代子「モノクマが言うには空気清浄機、らしいね!」
灯織「私は初め、タイムマシーンだとからかわれました……」
摩美々「確かにそう見えなくてもないケド、信じたのー?」
灯織「し、信じてません!」
霧子「保健室には、倉庫以上の設備が充実してたよ……」
霧子「怪我をしちゃっても、これで安心できる……かな……」
咲耶「私たちには白衣の天使がいるからね、もしもの時には頼らせてもらおうか」
霧子「さ、咲耶さん……」
- 32 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:49:41.78 ID:tCjji0x70
-
報告がひと段落したので、私たちはずっと気になっていた話題を持ち出した。
灯織「その……私とめぐるから一ついいでしょうか」
咲耶「なんだい?聞かせて欲しいな」
めぐる「あの写真のことだよね?」
甜花「しゃ、写真……?」
灯織「はい……モノクマに回収されたので手元には残っていないんですが、美術準備室に入った際に一枚の写真を拾ったんです」
愛依「あー、あん時?写真なんかあったんだ!」
めぐる「愛依は美術準備室には入らなかったの?」
愛依「うん、うちはさらっと美術室の方しか見てなかったカンジ」
灯織「その、写真には……真乃と小糸が写っていて」
雛菜「……小糸ちゃんが?」
灯織「は、はい……二人で屋外で料理をしていて……まるでキャンプの様でした」
摩美々「それ、この合宿よりも前に撮られたやつってコトだよねー?」
- 33 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:50:49.99 ID:tCjji0x70
-
雛菜「……」
咲耶「どうだろう、雛菜。何か心当たりはないかな?」
雛菜「……小糸ちゃんはアンティーカの人とは仲良かったみたいですけど、他のアイドルとは別に聞いてないですね〜」
霧子「わたしのことかな……?」
灯織「真乃は誰とも打ち解けやすいとは思いますが……小糸と特別仲が良かったとかはイルミネも聴いてないですね……」
甘奈「二人が実は生きてて、キャンプの真っ最中とか?」
摩美々「流石にないでしょー……真乃に至っては、私たちが目の前で死んだのを確認してるんだしー……」
(そうだ……真乃は間違いなく、モノクマのおしおきで命を落とした)
(それをここにいる全員が目撃している)
愛依「うーん、現物見てないしなんとも言えんカンジだね」
めぐる「ほ、ホントなんだよ?!」
咲耶「大丈夫さ、疑ってるわけじゃない」
摩美々「……」
- 34 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:52:50.51 ID:tCjji0x70
-
摩美々「一旦考えても仕方ない謎は置いとこうよー」
灯織「あ、それでしたらこちらのカメラの話をしませんか?」
凛世「カメラ、ですか……」
灯織「はい……こちらは物理準備室で拾ったものなんですが」
智代子「すごいね灯織ちゃん……いろいろ見つけたんだね!」
めぐる「このカメラ、アンティーカのみんなは見覚えないかなー?」
咲耶「……おや?これは結華の持っていたものと同じ型のカメラかい?」
摩美々「まさかそっくりそのまま同じやつー?」
霧子「結華ちゃんのカメラさん、なのかな……」
灯織「どうでしょう、何かわかりませんか……?」
咲耶「うーん、データは残っていないみたいだね」
摩美々「似てはいるけど、これだけじゃ判別つかないですねー」
凛世「……」
智代子「凛世ちゃん?」
- 35 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:53:27.44 ID:tCjji0x70
-
凛世「いえ、その……カメラと聞いて、プロデューサーさまのことを思い出してしまいました……」
咲耶「……そうか、凛世はこの前のクリスマスにプロデューサーにインスタントカメラを渡したんだったね」
凛世「はい……」
智代子「凛世ちゃん……」
凛世「夏には、プロデューサーさまに随伴して海に行ってお写真を撮ったこともありました……」
凛世「凛世にとってカメラにはプロデューサーさまとの思い出が、忘れ難く……」
摩美々「……」
摩美々「……凛世、このカメラ使うー?」
凛世「摩美々さん……?!」
霧子「摩美々ちゃん……ふふっ、うん……♪」
霧子「凛世ちゃんが持ってた方がカメラさんも嬉しいかもしれないね……!」
凛世「で、ですが……」
摩美々「正直私たちが持ってても仕方ないし凛世が持っててよー」
咲耶「カメラを見て、元気を取り戻せるなら持っておくべきは私たちじゃないさ」
凛世「皆さん、ありがとうございます……」
こうしてカメラは凛世の元へと渡った。
カメラから手がかりを得ることはできなかったけど、結果として誰かの支えになったのならそれは成功だよね。
- 36 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:55:23.59 ID:tCjji0x70
-
咲耶「報告会はこれで終わりだけど……円香は結局来なかったね」
雛菜「円香先輩朝から見てないですし、もうほっといていいんじゃないですか〜?」
愛依「うーん、やっぱり気になんだよね……小糸ちゃんのことで相当うちらに恨みをもっちゃってるみたいだし……」
灯織「樋口さんのことなんですが……探索中に一度お会いしました」
摩美々「そうなのー?」
灯織「は、はい……しかし、取りつく島もないといった感じでして……」
智代子「そうだろうね……うーん、困り物ですな」
-------------------------------------------------
円香「私は必ず誰かを殺す」
灯織「……!?」
めぐる「……え?」
-------------------------------------------------
(流石に……あれは黙っておいたほうがいいよね)
めぐる「……でも、円香の協力なしにはモノクマには勝てないよ!」
咲耶「……そうだね、円香も含めて一丸とならないと私たちに希望はない」
咲耶「何かしらの手は講ずるべきだろう」
摩美々「お人好しですねー」
雛菜「雛菜はもう円香先輩ほっといていいと思う〜」
樋口さんという大きな懸念材料を残し、その日の報告会は終わった。
- 37 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:56:45.72 ID:tCjji0x70
- 【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
(……夜時間)
新しいエリアが増えたからといって手がかりが増えるわけでもない。
もちろん脱出口なんてものもない。
……私たちはまだ、モノクマの手の上で踊っているだけなんだろう。
……だから何?
私は樹里の姿から何を学んだ?
どんなに苦しくたって立ち向かっていく勇気じゃないの……!?
そう、これまでに二度の裁判を終えてきた……
弱音を吐くような自分じゃ、その二度を無駄にしてしまうだけ。
大丈夫、樋口さんのこともきっとどうにかなる。
それに、必ず活路は見出せる……!
無理やりにでもポジティブにならなきゃ、
蟠りを見ないようにして、私は無理やり眠りについた。
- 38 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/30(火) 23:59:19.70 ID:tCjji0x70
- 予定より開始が遅れてしまったのもあり、今回の更新はここまでです。
ちょっとしか進めれませんでしたね。申し訳ない。
次回更新分から自由行動も進めていきます。
次回更新は4/1か4/2に22:00〜になると思います。
それでは次回もよろしくお願いします。
おやすみなさい…
- 39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/31(水) 00:00:14.97 ID:qTEWShnw0
- 乙です
次の自由行動は誰でも良さそうだろうか
- 40 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/31(水) 00:01:52.83 ID:1lzqO7fE0
- 最後に前スレで購買パートをやった後の結果をこちらのスレにもコピペしておきます。
次回自由行動の際の生徒選びにお役立てください。
-------------------------------------------------
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【ローズヒップコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【ツルカメダイヤモンド】
【ブルベリの香水】
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【新品のサラシ】
【もちプリのフィギュア】
【高級チンチラシート】
【残鉄剣】
【むらまさ】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【水晶のドクロ】
【黄金のスペースシャトル】
【月の石】
【携帯ゲーム機】
【超技林】
【蝶ネクタイの変声機】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【キャットドッグプレス】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ダンベル君主論】
【冬優子ちゃん育成キット】
- 41 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:02:08.41 ID:hCqXwXeT0
-
3章続きより少し更新します
- 42 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:03:25.88 ID:hCqXwXeT0
-
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
灯織「よし!」
決意を新たに顔を叩いて無理やり奮い立たせる。
落ち込んでいる時間なんかない……
さあ、今日もがんばろう!
-------------------------------------------------
- 43 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:05:46.69 ID:hCqXwXeT0
-
【食堂】
寝ぼけ眼をこすりながら扉を開けると、出迎えたのは意外な人物だった。
円香「……灯織」
灯織「ひ、樋口さん……!?」
昨日は探索途中に一度鉢合わせただけで、以後姿を見せていなかった樋口さんが食堂の椅子に堂々と腰かけていた。
灯織「ど、どうしてここに……?」
円香「どうして?……私も灯織たちと同じく283プロダクション所属のアイドルなんだけど」
灯織「そ、それはそうですが……」
つい昨日まで私たちを避けて行動していた人とは思えないほどに冷静な様子でいるのがかえって不気味。
何か腹に抱えたものがありそうな気配を感じる……
咲耶「円香はどうやら何か話があるみたいだよ」
灯織「は、話……ですか?」
霧子「うん……みんなが来てから、話すらしいんだ……」
めぐる「だからみんなを待ってたんだよー」
円香「そう、これは全員が聞くべき話」
円香「……特に、今のあなたたちの中心核である灯織にこそ聞いてほしい話」
灯織「……私に?」
樋口さんは冷たい視線を真っすぐに私に向けていた。
樋口さんは宣言通り、それ以降は食事に手を付けることもなく静かに全員が揃う時を待っていた。
雛菜「……円香先輩、なんでここにいるわけ〜?」
円香「……」
前回の裁判で仲たがいした二人も会話はそれだけ。
樋口さんは最後の一人が食堂の席に着いたのを確認して、ようやくしゃべり始めた。
- 44 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:07:22.50 ID:hCqXwXeT0
-
円香「……全員揃った」
甜花「ひ、樋口さん……どうしたの……?」
甘奈「甘奈たちに話って何?もしかして、脱出の方法が分かったとか☆」
円香「……」
摩美々「否定するときぐらい喋りなよー」
愛依「で、話ってなんなん?めっちゃ重要な話なんだよね?」
円香「……まあ、私からすればどうでもいい話なんですが」
雛菜「え〜?どうでもいい話ならいいじゃ〜ん、引っ込んでてよ〜」
智代子「し、辛辣すぎるよ雛菜ちゃん?!」
円香「あなた方は知っておくべき事実だと思いまして」
(わ、私たちが知っておくべき事実……?)
灯織「ど、どういう意味でしょう……」
凛世「円香さんにとっては無価値でも、凛世たちは知るべき情報……」
凛世「先の裁判での発言を顧みると……コロシアイ、これを防ぐための有効な情報なのではないでしょうか……」
めぐる「えっ?!それだったらすっごく助かるよ?!」
甘奈「うんうん!甘奈たちが何よりも一番望んでることなんだし!」
甜花「樋口さん、お手柄……!」
円香「……」
いや、違う……
そんな私たちにとって助けになる情報なら、樋口さんはあんな表情をしない……
- 45 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:08:37.16 ID:hCqXwXeT0
-
円香「私は小糸の裁判以降、あなた方に非協力的な姿勢を貫いてきた」
円香「……まあ、それは別に変らないんだけど」
円香「昨日、ひとつ面白いものを見たから」
霧子「面白いもの……?」
霧子さんの問いかけに樋口さんは不敵に微笑むと、私の正面に向き直った。
円香「このコロシアイ……私たちが戦うべき相手は誰だと思う?」
(私たちが戦うべき相手……?そんなの、決まってる)
灯織「モノクマ……このコロシアイをけしかけた首謀者、黒幕ですよ!」
円香「そう、ゲームに乗らないなら戦うべきはモノクマ。当然じゃない?」
円香「コロシアイのルール自体に抗わなきゃいけない……最終的に行き着くのは黒幕との直接対決かもね」
- 46 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:10:06.50 ID:hCqXwXeT0
-
霧子「コロシアイなんて、だめだよ……」
霧子「でも、そうなると黒幕さんと戦わなくちゃ、ダメなんだよね……」
愛依「戦う……そっか、そうだよね……」
愛依「モノクマが途中でコロシアイを投げ出すなんて、そんなんありえないか……」
咲耶「要領を得ないね、円香が見たという面白いものの正体を早く聞かせてもらえないかい?」
円香「……せっかちですね」
凛世「モノクマさんと、円香さんのお話に何か関連があるのでしょうか……」
めぐる「もー、早く本題に入ってよ!」
樋口さんの話にやきもきする私たちの様子を見ると、
樋口さんは満足したのか、また元の無表情に戻って冷たい口調で言い放った。
円香「結論から言う」
- 47 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:12:36.91 ID:hCqXwXeT0
-
円香「私たちの中に、黒幕側の人間がいる」
- 48 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:14:17.76 ID:hCqXwXeT0
-
(……!?)
灯織「……え?」
樋口さんの発した言葉の意味が暫く分からなかった。
円香「もう一度言う?」
円香「私たちの中に、黒幕側の人間がいる」
急激に火照る肌を、汗が撫でた。
樋口さんが口にしたのは、これまで考えもしなかった事実。
いや、あってはならない事実だからこそ……
考えようとする気もわかなかったというべきか……
それだけ、根底を覆すような一言だった。
めぐる「ま、待ってよ……何を言ってるの、円香?」
凛世「あ、ありえません……そのような、ことなど……」
円香「……説明、いる?」
めぐる「いるよ!いるいる!そんなの……円香の言葉だけじゃ信じられないって!」
- 49 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:16:37.12 ID:hCqXwXeT0
-
円香「オッケー。それじゃあ全部話す、それで決めて」
円香「昨日の夜時間、私は美術室で物色中でした」
咲耶「……物色とはね」
摩美々「何をしてたか……いや、やっぱいいや」
円香「お察しの通り」
円香「あの部屋には彫刻刀やハンマーなど、使えそうなものがたくさんありますから」
霧子「円香ちゃん……何か、作品を作りたかったのかな……?」
愛依「そんな隠れて作らなくてもうちら馬鹿になんかしないよ!?」
摩美々「……」
円香「……で、あらかた目を付けたので美術室を出ようとしたとき。美術倉庫の方から話声が聞こえて来たんです」
灯織「……話し声、ですか?」
- 50 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:17:49.60 ID:hCqXwXeT0
- -------------------------------------------------
モノクマ「はーいお疲れさーん、どうだった?西城さんの処刑の後のみんなは?」
???「…………」
モノクマ「ふーん、別にみんな凹んでなかったしそんなもんか」
???「…………」
モノクマ「やっぱり彼女の活躍が大きいんだね。ボクもみんなも予想外だったわけだけど、すごくいい感じだ。彼女のおかげだよね」
???「…………」
モノクマ「次の動機?それはまだ言えないよ!大丈夫大丈夫、絶対コロシアイはまた起こるんだからさ、心配する必要はないよ!」
???「…………」
モノクマ「そうそう、とっておきのやつが残ってるからね!」
-------------------------------------------------
- 51 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:19:03.11 ID:hCqXwXeT0
-
智代子「ちょ、ちょっと待ってよ!な、なにこの会話……」
智代子「モノクマは誰と話してるの?!」
円香「……さあ?」
灯織「……え?」
円香「生憎だけどモノクマが話してた相手までは。モノクマは特徴的なダミ声だから聞こえただけ、ドア越しなら会話なんて聞こえない」
甘奈「え、で、でも……今の話って……」
甘奈「モノクマと同じ、コロシアイの黒幕側の人間だよね……?」
円香「さっきも言ったでしょ?あなたたちの中に黒幕側の人間がいるって」
灯織「違う……!そんな、私たちの中にいるかどうかなんてまだわからないですよ……!」
めぐる「そうだよ、今の話じゃ……!」
円香「話はまだ終わってない」
灯織「……え?」
- 52 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:21:00.39 ID:hCqXwXeT0
-
-------------------------------------------------
モノクマ「にしてもキミがいてくれて本当助かるよ!ボクの視力はマサイ族並みとはいえ、限界があるからね」
???「…………」
モノクマ「ん?ああ、そうだよ。キミにはこの調子でお願いするから……その調子でみんなの様子をボクに伝えてよね」
モノクマ「やっぱコロシアイを主催する側として、活かせる情報を見逃すわけにはいかないからね、逐一教えてもらわないと!」
???「…………」
モノクマ「うんうん、頼んだよ。それじゃあ早いとこ戻ってくれる?夜時間とはいえ、不在でバレる可能性もあるしさ」
???「…………」
モノクマ「はーい、お疲れー。ほんじゃ、またねー」
-------------------------------------------------
- 53 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:22:16.63 ID:hCqXwXeT0
-
(……は?)
円香「わかったでしょ?モノクマと話してた相手……黒幕側の協力者」
円香「いわば裏切り者はあなた方の中に紛れ込んでいる」
違う。そんなわけない。
だって、私たちは既に二度のコロシアイを生き抜いてきた仲間なんだ。
甘奈「嘘、だよね……?」
愛依「ないない……そんなん、うちは……信じないから……」
めぐる「うらぎり、もの……?」
それなのに、黒幕と同じ……
コロシアイを企んでいる人間がこの中にいるわけ……
円香「灯織」
灯織「……な、なんですか」
円香「どう?この場にいるお仲間のうち一人は……灯織の言う【絆】を前提から否定するような存在みたいだけど?」
灯織「……!?」
円香「……笑える。どれだけ灯織がお仲間を信じようともそのお仲間ははなっから協力する気がないなんて」
- 54 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:23:30.49 ID:hCqXwXeT0
-
摩美々「はいストップー」
- 55 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:25:22.23 ID:hCqXwXeT0
-
灯織「ま、摩美々さん……?」
摩美々「みんな学級裁判で何を学んだんですかー?」
摩美々「この学園で生き残っていくために必要なのは、真実を見つけ出すことですよねー?」
円香「……は?」
摩美々「円香の話しか根拠はないのに、鵜吞みにする必要ありますー?」
(……!!)
円香「……まあ、好きにすればいいですが」
摩美々「お言葉に甘えて好きにさせてもらっちゃいまーす、ねー、灯織―」
(ま、摩美々さん……)
(……そうだ。ここで私が認めてしまうわけには、いかない)
(私は、自分のためにも……みなさんのためにも、否定をしなければ……!)
灯織「そうですね……私も摩美々さんと同じく、信憑性には欠けると思います」
智代子「そ、そうだよね……裏切り者なんか、いるわけないよね……」
- 56 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:27:28.34 ID:hCqXwXeT0
-
灯織「だって考えてもみてください……裏切り者が本当に要るのなら、私たちの結束をもっと邪魔するはずじゃないですか?」
めぐる「そ、そうだよ!コロシアイをさせたいんだったら、こんな風に集まるのだって妨害するはずだよ!」
灯織「大体あのモノクマに協力するメリットがないですよ」
灯織「モノクマのようにコロシアイを心から熱望するような人……私たちの中にはいないですよ!」
そう、私たちには283プロで共に過ごした歴史の積み重ねがある。実感がある。
一緒に夢を追った仲間たちなんだ……その内面だって知り尽くしている。
そんな裏切りなんて、ありえない!
雛菜「まあ円香先輩って、雛菜たちと敵対してるみたいなものだから〜、不安を掻き立てるためだけの作り話って可能性もありますもんね〜」
円香「……雛菜、あんたは」
雛菜「べ〜!!!雛菜は円香先輩と話す時間なんてありませ〜ん!」
摩美々「よくできた話だよねー、円香小説家でも目指したらー?」
円香「……それが、あなたたちの選択?」
凛世「円香さん、凛世たちは……仲間を信じます」
凛世「凛世たちは、揺らぎません……!」
霧子「そうだよ……わたしたちは、裏切ったりなんか……しないよ……」
- 57 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:29:06.75 ID:hCqXwXeT0
-
円香「……はぁ」
樋口さんは私たちに辟易とした様子でため息を一つつくと、食堂から姿を消した。
(作り話、そう思うしかない……)
(でも、樋口さんの語り口は、妙なリアリティがあった……)
(……ダメ、考えちゃダメ)
摩美々「……さ、円香も帰ったし解散しますかー」
愛依「今の話、ウソ……なんだよね」
咲耶「……ああ、当然さ」
甜花「甜花……甜花は、信じない……」
摩美々「考えるだけ無駄だってー」
全員、信じないという言葉を別れの言葉にそれぞれへの個室へと戻った。
……私も、信じない。裏切り者なんて、そんなの……あってはならないんだから。
- 58 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:31:41.57 ID:hCqXwXeT0
-
【灯織の部屋】
裏切り者……あの話は嘘なんだ。
間違いない。樋口さんの、私たちをばらばらにするための策略。
……それなら、私たちはより結束を強固にして立ち向かわないと。
今の私にできることは、これだ。
【自由行動開始】
灯織「さて、どうしようかな」
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…61枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 22:32:08.67 ID:Py3cVXuo0
- 2雛菜
- 60 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:37:35.91 ID:hCqXwXeT0
- 2 雛菜選択
【娯楽室】
灯織「市川さん……今、お暇ですか?」
雛菜「ん〜?あ〜、こんにちは〜」
雛菜「雛菜に何か用ですか〜?」
灯織「も、もしよろしければ一緒に過ごさせていただいても……?」
雛菜「え〜?う〜ん……」
(……な、何を悩むことがあるんだろう)
(も、もしかしてなにか失礼をしてしまった?!だとしたら?!)
雛菜「オセロでもやります〜?」
(よ、よかった……ただゲームで悩んでいただけだった……)
市川さんとオセロで遊ばせていただいた……
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【ローズヒップコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【ツルカメダイヤモンド】
【ブルベリの香水】
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【新品のサラシ】
【もちプリのフィギュア】
【高級チンチラシート】
【残鉄剣】
【むらまさ】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【水晶のドクロ】
【黄金のスペースシャトル】
【月の石】
【携帯ゲーム機】
【超技林】
【蝶ネクタイの変声機】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【キャットドッグプレス】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ダンベル君主論】
【冬優子ちゃん育成キット】
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 22:46:22.58 ID:3G/t8N8Q0
- 1.ブルベリの香水
- 62 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 22:55:04.08 ID:hCqXwXeT0
-
【ブルベリの香水】を渡した…
灯織「い、市川さん……どうでしょう、香水なんですが」
雛菜「あ〜、ありがとうございます〜」
雛菜「確かにいい匂いですね〜」
灯織「で、ですよね!清涼感がある香りで、爽やかな印象……」
雛菜「でもこれ、パパの香水にそっくりな匂いですね〜」
灯織「……え?」
雛菜「これ、男性用香水じゃないですか〜?」
灯織「えっ?!?!?し、失礼しました!!」
-------------------------------------------------
灯織「い、市川さん……あの、この前の裁判では」
雛菜「ん〜?」
灯織「そ、その……樋口さんとは、結局どういう状態になられたのでしょうか」
雛菜「……」
灯織「樋口さんと、その……仲たがいしたような形に、見受けられましたので……」
雛菜「……」
灯織「し、失礼しました……!差し出がましい真似を……!」
雛菜「言う通りですよ〜、そのまま〜」
雛菜「雛菜は円香先輩と文字通り絶交したので〜」
灯織「ぜ、絶交?!」
雛菜「当たり前でしょ〜?だって円香先輩は透先輩と小糸ちゃんの気持ちを……理解しようともしてなかったんですから〜」
1.本当にそうでしょうか……?
2.仲直りする気はないんですか?
3.自由安価
↓1
- 63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 22:58:31.32 ID:Py3cVXuo0
- 2
- 64 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:09:16.65 ID:hCqXwXeT0
- 2 選択
灯織「その……市川さんは仲直りをする気はないんでしょうか……?」
雛菜「仲直りですか〜?」
灯織「市川さんと樋口さんの関係性って……ここにいる誰よりも深い関係性、だと思うんです」
灯織「幼馴染として積み重ねた時間は……私たちユニット同士のつながりよりも濃い、と思うのですが」
雛菜「まぁそれはそうですけど」
灯織「い、市川さん……?」
雛菜「だからこそ、この前の事件での円香先輩は許せないんですよ」
灯織「……そう、ですよね」
雛菜「透先輩の気持ちも、小糸ちゃんの気持ちもわかってない……むしろそれを踏みにじってましたよね?」
灯織「……い、いえ……その……」
雛菜「雛菜には、今の円香先輩がわからないんですよね〜」
雛菜「それと雛菜自身のことも」
灯織「……え?」
雛菜「雛菜は、円香先輩のことどうしたいんですかね〜」
灯織「え、あっ!ちょっと……!」
市川さんは機嫌を悪くしたのか、その場を離れてしまった……
絶対に、市川さんと樋口さんの関係性も今のままじゃいけない……
それは、そうなんだけど……
私に何かできるのかな……?
【親愛度が上昇しました!】
【福丸小糸の現在の親愛度…2.5】
- 65 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:10:47.15 ID:hCqXwXeT0
- 【灯織の部屋】
市川さんと樋口さんのことを考えながら部屋に戻ってきた……
(喧嘩、なんて次元の話じゃないんだよね……)
(根源的な部分にできてしまった蟠り……どうすればいいんだろう)
【自由行動開始】
(さて、もう少しぐらいは行動する時間があるかな?)
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…61枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 23:19:04.21 ID:YJvEvu120
- 2 市川
- 67 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:23:15.82 ID:hCqXwXeT0
- 2 雛菜選択
【雛菜の部屋】
ピンポーン
雛菜「……は〜い」
灯織「あ、あの……市川さん、先ほどは」
雛菜「……なんですか〜?」
灯織「す、すみませんでした!必要以上に踏み込んだ真似を……デリケートな問題のはずなのに……!」
雛菜「……別に気にしてないんでいいですよ〜」
雛菜「それより、雛菜の部屋の前であんまりこういう話はしたくないので〜」
(あ……ここで騒いでたら他の皆さんに見られてしまう……そっか、そうだよね)
灯織「す、すみません!配慮が届かず……!」
雛菜「とりあえず散歩でもしながら話します〜?」
市川さんと散歩しながら平謝りした……
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【ローズヒップコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【ツルカメダイヤモンド】
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【新品のサラシ】
【もちプリのフィギュア】
【高級チンチラシート】
【残鉄剣】
【むらまさ】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【水晶のドクロ】
【黄金のスペースシャトル】
【月の石】
【携帯ゲーム機】
【超技林】
【蝶ネクタイの変声機】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【キャットドッグプレス】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ダンベル君主論】
【冬優子ちゃん育成キット】
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 23:24:01.44 ID:Py3cVXuo0
- 1【高級チンチラシート】
- 69 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:28:07.73 ID:hCqXwXeT0
-
【高級チンチラシート】を渡した…
灯織「あ、あの……こちらお詫びのしるしといいますか……」
雛菜「……これって?」
灯織「毛皮を使用した座り心地のよいシートです……かつて王族が使用していたのと同じモデルと聞きました」
雛菜「なんかすごいですね〜」
雛菜「わっ、フカフカ〜
- 70 :途中送信すみません… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:35:32.03 ID:hCqXwXeT0
- 【高級チンチラシート】を渡した…
灯織「あ、あの……こちらお詫びのしるしといいますか……」
雛菜「……これって?」
灯織「毛皮を使用した座り心地のよいシートです……かつて王族が使用していたのと同じモデルと聞きました」
雛菜「なんかすごいですね〜」
雛菜「わっ、フカフカ〜!これだったら何時間座っても大丈夫かも〜!」
(よ、よかった……)
雛菜「ありがとうございます〜、またよろしくお願いしま〜す」
-------------------------------------------------
(……さっきは、市川さんの機嫌を損ねてしまった)
(樋口さんとのことは気になるけど、直接言及しない方がいいかも)
灯織「市川さん、その……」
雛菜「ん〜?」
灯織「えっと……その……」
(ダメだ……わ、話題が出てこない……!)
雛菜「あの〜」
(市川さんとはこの学園に来るまで交流もまだそこそこだったし……今は状況が状況)
雛菜「あの〜」
(当たり障りのない……楽しい話題を提供しなければ!)
雛菜「もしも〜し!」
灯織「い、市川さん?!」
雛菜「あの……そんな気を使わなくていいですよ〜?雛菜も仲間の一人なんで〜」
雛菜「それよりむしろ、雛菜から質問してもいいですか?」
灯織「し、質問……ですか?」
雛菜「小糸ちゃんと……仲良かったんですよね〜?」
(……!!)
雛菜「小糸ちゃんのこと……どう思います?」
1.小糸は私の友達です
2.小糸には勇気をもらいました
3.自由安価
↓1
- 71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 23:48:28.32 ID:3G/t8N8Q0
- 1
- 72 :そろそろ終了します ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/01(木) 23:56:54.27 ID:hCqXwXeT0
- 1 選択
灯織「……小糸は私の友達です」
雛菜「……ふ〜ん」
灯織「この学園に来たとき、私と小糸はまだお互いのこともよく知らないで、おたがい人見知りで……」
灯織「全然、仲良くはなかった……と思います」
雛菜「小糸ちゃん、あんまりそういう話聞きませんでしたしね〜」
灯織「でも、何度も会話をするたびに、小糸には強い芯があって……思いやりもあって……」
灯織「見習うべき点の多い、すごい人なんだって……」
灯織「大切にしたい友達なんだって思うようになっていって……」
雛菜「……」
灯織「小糸は、命を落としてしまいました……それでも、私の胸の中で生き続ける最高の友達の一人であることには変わりありません」
(ど、どうだろう……割と赤裸々にすべてを話してしまったけど……)
灯織「い、市川さんの聞きたかった質問にそぐわなかったでしょうか……」
雛菜「ううん、ありがとうございました〜」
雛菜「小糸ちゃん……本当に、強くなってたんだね」
灯織「市川さん?今何か……?」
雛菜「なんでもないです〜!それより、話聞かせてもらったので、お礼に何かしないとですね〜」
灯織「え?!お、お礼なんてそんな……っ!」
雛菜「また今度、何か用意しときますね〜」
【親愛度が上昇しました!】
【福丸小糸の現在の親愛度…4.0】
-------------------------------------------------
【スキル:一番星の魔法を発動できます】
【モノクマメダルを10枚消費することにより、本日の自由行動をもう一度だけ追加することができます】
【現在のモノクマメダル 61枚】
【スキル:一番星の魔法】を使用しますか?
↓1
- 73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 23:58:16.50 ID:Py3cVXuo0
- 使う
- 74 :この行動指定でおしまいです ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/02(金) 00:00:15.75 ID:nhXa7SMD0
- 【スキル:一番星の魔法を使用しました】
【現在のモノクマメダル…51枚】
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
市川さんとお話をして自分の部屋に戻ってきた……
(市川さんにお礼をもらう……?)
(一体、どんなものが……?)
【自由行動開始】
(さて、もう少しぐらいは行動する時間があるかな?)
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…61枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
- 75 :途中送信… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/02(金) 00:00:46.81 ID:nhXa7SMD0
-
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…51枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 76 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/02(金) 00:19:20.08 ID:nhXa7SMD0
-
そろそろ時間的に厳しいので終わっておきます。
引き続きこのレスの直下で行動指定の安価はとっておきますね。
次回更新は4/3 22:00〜予定です
前スレの埋めネタも更新予定なので3章の更新は少なめです
それではおやすみなさい…
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…51枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/02(金) 00:19:21.13 ID:NXrtwbB10
- 2雛菜
えっと親愛度の表記が、福丸小糸になっているのと2回目プレゼント成功していれば4.5ではないでしょうか
- 78 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/02(金) 00:23:00.77 ID:nhXa7SMD0
- >>77
安価雛菜把握しました
親愛度表記ですが、福丸小糸になっていたのは完全にコピペミスです!すみません!
プレゼント判定はパフェにはしてないので数値はこのままです
雛菜の反応がちょっとわかりにくかったですね
ちょっと今日はガバが多くてすみませんでした…
- 79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/02(金) 00:28:23.04 ID:FBc1iLse0
- 2 愛依
- 80 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/03(土) 22:06:44.61 ID:TDQwATee0
- すみません、3rd打ち上げ参戦のため予定を見送らせていただきます
- 81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/03(土) 22:56:38.55 ID:IaREGFioo
- 了解です
- 82 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 20:34:22.29 ID:dNWZ7uNU0
- すみません、3rdをもろに浴びてしまって立ち直るのに時間がかかりました
遅くなりましたが本日22:00~再開してもよさそうですかね?
- 83 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:03:48.58 ID:dNWZ7uNU0
- 2 雛菜選択
【食堂】
雛菜「ん〜?あ、ここ座ります〜?」
灯織「い、市川さん……もう晩ご飯は済まされたんですか?」
雛菜「まだですけど……」
雛菜「……」
灯織「……」
雛菜「一緒に食べます〜?」
灯織「は、はい……ぜひ……」
雛菜「あは〜?」
(かなり考えた末に誘っていただけた……)
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【ローズヒップコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【ツルカメダイヤモンド】
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【新品のサラシ】
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【むらまさ】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【水晶のドクロ】
【黄金のスペースシャトル】
【月の石】
【携帯ゲーム機】
【超技林】
【蝶ネクタイの変声機】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【キャットドッグプレス】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ダンベル君主論】
【冬優子ちゃん育成キット】
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 22:08:50.16 ID:zPGvLSxg0
- 1渡す【月の石】
- 85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 22:09:40.48 ID:zPGvLSxg0
- 1渡す【月の石】
- 86 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:15:31.39 ID:dNWZ7uNU0
- 【月の石】を渡した…
灯織「市川さん、こちらどうでしょうか……」
雛菜「え〜……石じゃないですか?」
灯織「石は石でも、月面でとれた石らしいんです」
雛菜「あは〜?」
灯織「月面の石は場所ごとに成分も異なっていて…これは『静かの海』でとれたものだそうです」
雛菜「そうなんですね〜」
雛菜「ロマンってやつですか〜?」
灯織「……!は、はい!その、ロマンを感じていただければと」
雛菜「そういうのって円香先輩がすきそうですよね〜」
灯織「え、あ……そ、そうかも、しれないですね……」
雛菜「一応雛菜、もらっときますね〜」
灯織「……」
-------------------------------------------------
雛菜「はいコレ〜!」
灯織「えっ?!い、市川さん?!こ、これってどうしたんですか?!」
雛菜「クッキー焼いたんですよ〜?この前小糸ちゃんの話聞かせてもらったのでそのお礼です〜」
(そういえば、そんなことを言っていた気もするけど……)
灯織「あ、ありがとうございます……これは……市川さんが、手作りで……?」
雛菜「小糸ちゃんが、前ハロウィンの時に焼いてくれて、その時に教わったんですよね〜」
雛菜「……」
(じっと私の顔を見ている……味の感想を求めているんだろうか)
灯織「……い、いただきます」
灯織「……」
灯織「美味しいです、口触りが良くて指が進みますし、サクサクとした食感も抜群です」
雛菜「あは〜?」
灯織「クッキーの形も、市川さんのお好きなキャラクター……ユアクマ、でしたよね?」
雛菜「よく知ってますね〜、可愛いですよね〜」
灯織「は、はい!とても!」
雛菜「やは〜!」
(私の拙い感想を飛び跳ねたり身振り手振りで喜んでくれる市川さん)
(……ただ、市川さんのこの憂いげな表情はなんなんだろう)
雛菜「雛菜の顔に何か付いてます〜?」
1.無理、なさってないですか……?
2.やはり、小糸のことが引っかかってらっしゃるんですか……?
3.自由安価
↓1
- 87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 22:23:01.32 ID:zPGvLSxg0
- 1
- 88 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:40:53.39 ID:dNWZ7uNU0
- 1 選択
灯織「無理、なさってないですか……?」
雛菜「え〜?」
灯織「その、市川さんは……私たちと交流を、あまり好ましく思っていない印象があったので……」
(この学園に来た直後もまだそうだった……)
(口では明らかな態度にしていなかったが、私たちとの間に明確な線引きをしていたような……)
(なのに、今の市川さんはむしろ距離を詰めようとすらしている印象を受ける)
雛菜「そんなことないですよ〜!雛菜そんなに変わった風に見えますか〜?」
(その原因は、小糸のことだろう……)
(この前も私に小糸とのことを訪ねてきたように……)
(私たちとの距離感で思うところがあったんじゃないかな……)
灯織「……その、私が言えたことではないと思うんですが」
灯織「別に、無理やり前に進む必要はないと思います」
雛菜「……」
灯織「あの……?」
雛菜「雛菜は、透先輩が死んじゃって……もう前にも後ろにも進めなくなっちゃった」
雛菜「小糸ちゃんは、それでも一生懸命前を向いててすっごく偉くて……」
雛菜「でも、雛菜は小糸ちゃんの頑張りを横で見るしかできなくて……」
雛菜「雛菜が小糸ちゃんの想いを受け継ぐとしたら、雛菜も頑張るしかないのかなって……」
灯織「市川さん……」
灯織「……でしたら、私にそのお手伝いをさせてもらえませんか」
雛菜「え?」
灯織「そばで、見ておくくらいはできますから」
雛菜「……優しいんですね〜」
(市川さんはそういうと会釈を一つして去っていった)
(市川さんの中で起きている変化……それを私も見届ける必要があると思う)
【親愛度が上昇しました!】
【市川雛菜の現在の親愛度…5.5】
- 89 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:44:03.97 ID:dNWZ7uNU0
- ___
_____
_______
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
夜時間のチャイム。
今日もそろそろ寝ようかとベッドに向かって足をうごかしたその時、インターホンが鳴った。
ガチャ
灯織「はい……?」
そこに立っていたのは、摩美々さんだった。
摩美々「ちょっと今……いいー?」
その声色は淡々としており、いつもの私をからかう時のそれとは大きく異なっていた。
並みならぬ様子に気おされた私はそのまま摩美々さんを部屋へとあげた。
- 90 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:46:00.23 ID:dNWZ7uNU0
-
灯織「どうしたんですか?摩美々さん……め、珍しいですね」
摩美々「まぁねー……」
摩美々さんは言葉に困っているのか、しばらくツインテールを指先でいじっていた。
こんな時間にわざわざ訪問するのに、言葉に詰まる……
それなら話題は……
灯織「裏切り者……の件でしょうか」
摩美々「……わかるー?」
灯織「わざわざ個室に上がってってことは他の人に聞かれたくないということですから……」
摩美々「……だいぶ灯織も察しが良くなってきたよねー」
灯織「それ、どういう意味なんですか……」
摩美々「この学園生活に慣れて来たんじゃないのー?」
灯織「や、やめてください……そんなの……」
摩美々「……ごめん」
摩美々「……で、本題なんだケド、灯織はどう思ってる?」
灯織「どう……と言いますと」
摩美々「裏切り者、いると思う?」
(……!!)
摩美々さんの言葉は真っすぐだった。おふざけなんて一つもない。
私の真意を聞きたがっている。
……なら、隠すわけにはいかない。
- 91 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:51:08.91 ID:dNWZ7uNU0
-
灯織「……可能性の完全な否定は、難しいかと思います」
摩美々「……やっぱりそう思うよねー」
ほんの少しだけ、本当にわずかな可能性として……
裏切り者がいる可能性は、あると思う。
そのことを私はこの瞬間まで隠していた。
灯織「この大規模なコロシアイ……単独犯で運営する方が無理がありますから」
灯織「それに、樋口さんの作り話にしては突飛すぎます……」
摩美々「……だよねー」
あの時は咄嗟に強く否定したけれど、この学園において絶対はない。
むしろ自分にとって不都合で信じたくないものの方がこの学園では実現してしまう。
それを痛いほど知っているから。
灯織「……無いとは、思うんですが」
自分でもその口調の弱さが感じ取れた。
摩美々「……私も、裏切り者はいると思うんだよねー」
灯織「ま、摩美々さん……?」
摩美々「てゆーか、最初から思ってたみたいなー……」
灯織「最初から……ですか?」
摩美々「モノクマの狙いはコロシアイの中でも私たちを仲間割れさせることなのはなんとなく感じ取れるでしょー?」
摩美々「だったら、内実を良く知っておかないと……情報を絶えず取り入れないと駄目だと思うんだよねー……」
灯織「……」
- 92 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:52:40.56 ID:dNWZ7uNU0
-
摩美々「ごめん……全員が全員、絶対に裏切り者がいないって思ってたらキケンじゃーん?だから確認しとこうかなって思ってー」
灯織「い、いえ……摩美々さんのおっしゃる通りですから」
摩美々「……それでも、不安を抑えてくれてありがとうね灯織ー」
灯織「……え?」
摩美々「朝、食堂でー。私に合わせてくれたでしょー」
灯織「あ、あれは……」
摩美々さんの言葉にただ私は乗っかっただけだ。
あそこで樋口さんに圧されていたら、まずい。ただその一心だったから。
摩美々「ふふー、やっぱり灯織はリーダーに向いてるよー」
灯織「り、リーダーだなんて……」
摩美々さんは私の謙遜の言葉を背中に浴びながら扉へ向かっていき、その手をドアノブにかけた。
摩美々「今から寝る所だったの、邪魔してごめんねー」
灯織「ま、摩美々さん……いえ、気になさらないで下さい」
摩美々「明日からも頑張ろうねー」
摩美々さんはそのまま部屋を後にした。
- 93 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:54:58.64 ID:dNWZ7uNU0
-
摩美々さんを見送り、ベッドに突っ伏す。
実際のところ、裏切り者の真偽はわからない。
……ただ、勘ではあの話は真実だ。
可能性の砂粒一つ一つまで疑っても足りないくらい、
この学校は、この日常は歪んでいるから。
目をつむればモノクマの邪悪な笑い声が頭に響くよう。
疑念と不安のスパイラル、それが浮かび上がることを止めることはできなかった。
……その日は眠りにつくまで時間がかかった。
- 94 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:56:32.77 ID:dNWZ7uNU0
- ___
_____
_______
【灯織の部屋】
キーンコーンカーンコーン……
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
朝だ……
とりあえずは食堂に行かないと
朝を告げるアナウンスが鳴り、いつも通りに部屋を出ようとしたんだけど……
_____ガチャガチャ
……あれ?
いや、鍵を閉めて寝たのはそうなんだけど……
鍵を開けても何かが引っかかっていて開かない。
おかしいなと首を傾げ、何回も何回もドアノブを下ろしてみても一向に扉は開かない。
灯織「ま、まさか……」
誰かに襲われてる……?!
この部屋は完全防音、内側から助けを呼ぶことはできない。もしもこのまま扉が開かなかったら、いずれ餓死してしまう……?
それを誰かが狙って、私を標的にでもしているのなら……?
灯織「開いて!開いて!」
______ガチャガチャ!ガチャガチャ!
- 95 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:57:55.38 ID:dNWZ7uNU0
-
モノクマ「ちょっと!何やってんのさ、ステイだよステイ!」
灯織「うわっ?!」
部屋には自分以外誰もいないと思っていたために自分でも想像以上の声が出た。
そうだった……モノクマは学園内ならいつでもどこでもすぐに現れることができるんだった。
灯織「も、モノクマ……ドアが開かないんです!」
モノクマ「そりゃそうだよ!ボクが閉めてるんだから!」
灯織「え……?」
モノクマ「風野さんも持ってるマニュアルキーとは別に、中央制御のロックキーがあるの!今はボクが風野さんの部屋をそれで閉鎖してるってわけ!」
灯織「な、なんだよかった……」
(いや良くないけど!)
モノクマ「まあまあ、ボクからのお話を聞いてくれたらすぐに開放するからさ。ちょっとの辛抱だよ」
そういうとモノクマはどこに仕舞い込んでいたのか、両腕で抱え込むぐらいの大きさのプレゼントボックスを持ち出した。
モノクマ「じゃじゃーん!これはボクからの気持ちだよー!」
灯織「は、はぁ……」
モノクマ「風野さんのためにボクが三日三晩考え抜いたプレゼントだよ、喜んでくれると嬉しいな!」
そういって無理やり私に手渡したプレゼントとやらは見た目のわりには軽い。
それに持ち上げるとカラカラという音がした。
モノクマ「ほら、見て見て!」
モノクマに促されるままにその箱を開けてみると……
- 96 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 22:59:33.59 ID:dNWZ7uNU0
-
灯織「水晶玉……?」
球の形に加工された透き通った物体。
台座に使ってくれと言わんばかりの紫紺の布地の上に鎮座してあった。
モノクマ「そう!ほら、入学したときにボクがオマエラの才能を考えてあげたでしょ?」
灯織「そういえばそんなのもありましたね……」
希望ヶ峰学園に閉じ込められた初日。モノクマに手渡された電子生徒手帳にそんな項目があったような気もする。
【才能】なんて銘打ってはいたものの、私たち等の本人にはそれを裏付けるようなものも無いので完全に忘れ去っていた。
モノクマ「ほら、必死に考えた割にあれが死にステになっちゃってるのがもったいないと思ってさ!少しでもその才能を発揮してもらいたいと思ってまずは形から入ることにしました!」
灯織「それで、水晶玉ですか……」
モノクマ「うぷぷぷ……どう?未来とか過去とか見えてこない?」
灯織「以前も話した通り私は別に占いができるわけでは……」
モノクマ「えー?せっかく超高校級の占い師本人が使ってたのと同じモデルのを用意したのにー?」
灯織「前からちょくちょく言ってますけどそれ誰なんですか…?」
モノクマ「どんな占いでも必ず3割の確率で的中させちゃう占い師がいたんだよ……」
灯織「さ、3割ですか……」
(すごいのかそうじゃないのか微妙なラインだ……)
- 97 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:00:58.77 ID:dNWZ7uNU0
-
モノクマの言動は理解に苦しむものばかりだけど、この超高校級というワードは頻出の割に聞き馴染みもない。
それなのにモノクマの口ぶりはあたかもそんな人間が実在したかのようで……
まあ、モノクマの話なんてまともに聞く必要はないとは思うんだけど……
モノクマ「確か彼はその水晶を一億円出して買ったとか言ってたっけね!」
灯織「い、い、一億円?!」
手に持っていたガラスのような軽さの球体が一気に重くなったように感じる!
これ以上手に持っていることに耐えられず、私は箱の中に水晶玉を戻した。
モノクマ「やれやれ、ゲンキンだなぁ風野さんも」
灯織「い、一億なんて言われて冷静じゃいられませんよ……」
モノクマ「もう、売れっ子アイドルになれば一億何て端金でしょ?こんなんに動揺してちゃダメだよ?」
灯織「無理ですよ……」
そ、そんな一億円の価値のある代物をポンと渡してきたってことなの……?
モノクマの財力は一体どこから……
- 98 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:03:29.66 ID:dNWZ7uNU0
-
モノクマ「まあそういうわけで、ボクからのプレゼントを有効に使って存分に才能磨いチャイナ!」
モノクマ「才能が成熟した暁にはそのプレゼントも活用して殺しチャイナ!」
灯織「結局はそこに行き着くんですね……」
モノクマ「そりゃね、これが今回の【動機】でございますから!」
灯織「【動機】……」
真乃の時の『秘密』、樹里の時の『仲間』……
モノクマはこれまでに二回私たちを犯行へと焚きつけるための【動機】を用意していた。
どちらも悪意に満ちて、残酷なものだったけど……
______今回は、この水晶玉?
灯織「……何を考えてるんですか?」
モノクマ「んー?」
灯織「これを渡されたからと言って、殺意も何も抱くとは思えませんけど……」
モノクマ「まあ確かにすぐには動機には結びつかないかもね!」
灯織「……というと?」
モノクマ「もっと多面的に見るんだよ、例えばその安物のガラス玉!ボクは占いに使う道具って言ったけど、人に投げて当てれば十分な凶器だよね!」
灯織「……!!」
- 99 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:06:23.13 ID:dNWZ7uNU0
-
モノクマ「布で包んでぶん回したら撲殺にも使えちゃう!あらやだ便利!」
モノクマ「風野さん以外のみんなにも才能にまつわるプレゼントをお渡ししております!他のみんなは一体どんなプレゼントもとい凶器をもらったのかな?」
モノクマの狙いが見えてきた……
モノクマは全員に凶器を握らせることこそが目的だった。
モノクマ「うぷぷぷ……」
これまでの動機で揺さぶりをかけられても耐えてきた私たち、それに突然凶器を渡すことで精神をコロシアイという場に無理やり持ってこようとした。
他の人が手に入れたものが、もし殺害に使われたら……
自分のもらったプレゼントで可能になる殺害方法が、有効だったら……
そうやって疑心暗鬼を引き起こす、そんな企みだ。
モノクマ「まっ、好きに使用方法は考えて頂戴よ、ストレートにそれで誰かを呪い殺したりなんかもいいかもね!ばいばーい!」
……だとしても、些か周りくどすぎるような気もする。
特に前回の【動機】のビデオ……
あれが直接殴りつけるほどの衝撃のものだった後。
比べてしまうと本気で私たちにコロシアイをけしかける意思があるのかを疑いすらしてしまう。
______でも、油断するわけにはいかないのも重々承知。
ひとまずモノクマも去って部屋から出ることもできるし、この一件は皆さんと共有して対策を考えよう。
……流石に一億円の水晶を持って出歩くのは恐ろしいので、部屋に残したまま。
- 100 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:08:54.32 ID:dNWZ7uNU0
- -------------------------------------------------
【食堂】
食堂に着くと、まばらな集まり方をしていた。
いつも早くに来ている凛世がいなかったり、割と遅めな集まりの甜花さんが既に来ていたり……
すこし新鮮な光景だ。
霧子「おはよう、灯織ちゃん……」
灯織「霧子さん、おはようございます……あの、これはまた、どういった状況なんでしょうか……」
愛依「多分みんな理由は一緒だと思う!灯織ちゃんもついさっきまでモノクマに捕まってたんでしょ!」
灯織「え……はい、そうなんです。もしかして皆さんも?」
甜花「うん……なーちゃんと一緒にゆっくり寝てたら、突然モノクマがやってきて……」
甘奈「叩き起こされたかと思ったらそのままこんなの渡されちゃったんだ!」
灯織「……ヘアアイロン?」
甘奈「才能のためのプレゼント……って、みんなもそうだったんだよね?」
霧子「うん……わたしも同じ理由で、注射器を渡されたんだ……」
愛依「うちはなんとかっていうファッション雑誌を……山積みで。まあ表紙のツインテの子は可愛いし、暇つぶしにはなるけどさ……」
咲耶「……私は体型維持のため、と言われて下剤を渡されたよ」
灯織「だ、だいぶまちまちですね……」
愛依「灯織ちゃんは?」
灯織「わ、私は水晶玉でした……ふ、普通の」
(い、一億円の価値があるなんてとても言えないよ……)
- 101 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:11:20.33 ID:dNWZ7uNU0
-
甜花「ふっふっふっ……これなら、甜花が一番、大当たり……!」
灯織「甜花さんは何を渡されたんですか?」
私が何気ない気持ちで尋ねると、
甜花さんは得意げに机の下から両腕で抱えるほどの大きさの段ボールを箱を持ち上げた。
甜花「じゃじゃん……ゲームの詰め合わせ……!」テッテレー!
甘奈「甜花ちゃんよかったねー☆」
愛依「え……すご?!めっちゃあんじゃん……!」
甜花「甜花、超高校級のゲーマーだから……才能の研鑽に努めます……!」
甜花「ふんす……ふんす……!」
愛依「め、めっちゃ鼻息荒くなってる……」
段ボールの中には私も見覚えがあるような携帯機や、テレビに接続するタイプのものまで様々。
甜花さんのゲーマーとしての心に火をつけるにはこれ以上ないだろう。
甜花「せっかくだし、視聴覚室のテレビを使ってみんなでゲームとか、やりたいな……」
咲耶「それはいい考えだね、パーティ用のゲームなんかはあるのかい?」
甜花「えっと、資産を奪い合って友情を破壊するゲームと……日本全国を駆け巡るって友情を破壊するゲーム……どっちがいいかな」
咲耶「で、できれば友情を破壊しないゲームで頼むよ……」
- 102 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:13:49.20 ID:dNWZ7uNU0
-
灯織「しかしものすごい数のゲームですね……甜花さん、全部ご存知なんですか?」
甜花「もちろん……!基本ハードは全部抑えてるから……あ、風野さんにも分けた方がいい、かな……?」
灯織「え、わ、私にですか?」
甜花「いやむしろ、分けてあげるべき……布教はゲーマーとして、闘うものとしての、義務……!!」
灯織「は、はぁ……」
甜花「例えばこの携帯機なんだけど……」
灯織「これって……男子がモンスターを狩りに行くときに持ってたゲーム機では……?」
甜花「更にそれをアップグレードしたやつ……!液晶タッチ操作に背面タッチパッドを搭載してたんだ……!」
甜花「でも、末期にはちょっとエッチなゲームの移植版ばっかりになっちゃったんだけど……」
灯織「え、えぇ……?」
甜花「甜花はやったことないけど、これなんか人気だったらしいんだ……ノベルゲームらしいし、風野さんの好みに合う……かな……?」
(なんだか悪趣味なパッケージだ……)
甜花「デスゲームを題材にしてるらしいんだけど……」
(しかも今の私たちと同じような……)
甜花さんに半ば強引にゲーム機を手渡されてしまったけど、流石にこの状況ではプレイする気は起きそうにないな……
- 103 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:15:45.31 ID:dNWZ7uNU0
-
そうしてモノクマにもらったものを見せ合っているうちに
食堂にはポツリポツリ人が集まっていき、やがて樋口さん以外の全員が揃った。
智代子「突然でびっくりしたよね!部屋から出れなくて驚いちゃった!」
めぐる「うんうん、一人一人に手渡しするために一律で扉が閉められてたみたいだね!」
雛菜「これが今回の【動機】ってことでいいんですかね〜?」
灯織「おそらくは……モノクマ自身もプレゼントした品を犯行に使うように促す趣旨の発言をしていましたし……」
愛依「にしては随分と差があんね……うちとか甜花ちゃんとか、どうやっても人なんか殺せなくない?」
摩美々「適当なんじゃなーい?」
甜花「甜花は、ゲームがもらえたので満足……!」
甘奈「えへへ、良かったねー☆」
智代子「の、呑気だ……」
凛世「しかし、今回のプレゼントで犯行の幅が広がったという事実も否定はできません……」
咲耶「……ああ、私のもらった下剤や灯織の水晶玉、甘奈のヘアアイロンなどは犯行に組み込むことは可能だろうね」
智代子「そ、それはそうだけど……怖がりすぎじゃない?」
霧子「不安だったら、みんなのもらったものを集めて保管するのはどうかな……」
摩美々「悪くないアイデアだけど、それを管理するのも監視がいるし、余計な手間がかかりすぎるかもねー」
雛菜「あは〜、結局は自主性ってことですね〜」
めぐる「大丈夫だよ!わたしたちのもらった道具はあくまで犯行も可能ってだけ、それを使うための【動機】が今はないんだし!」
摩美々「まぁねー、モノクマが余計なことしてこなければ、とりあえずは様子見でいいかもー」
甜花「むしろ、生活を豊かにする可能性すらあるから……!」
愛依「アッハハ、甜花ちゃんそんな必死にならなくても誰もゲームは取らないってー!」
油断は禁物……
それはこれまでの経験で痛いほど分かっているけど……
モノクマの真意が見えない……
本当に凶器を私たちに渡すためだけだったの?
それにこんな回りくどい形で……?
- 104 :本日はこの自由行動消化で終わりにします 前スレ埋めネタ更新もやるので… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:17:52.66 ID:dNWZ7uNU0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
モノクマによって動機は渡されたけど、今回は自主性に任せることにしてそれぞれの個室に戻った。
今回は何を狙ったものなのか、モノクマがまだ二の手三の手を隠し持っているのか。
それはわからない……
とりあえず今は皆さんと対策を考えるべきなのかな……
よし、今はできることをしよう……それしかない。
【自由時間開始】
灯織「さて、どうしようかな」
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在のモノクマメダル…51枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 23:21:38.80 ID:zPGvLSxg0
- 2 摩美々
- 106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 23:24:36.00 ID:QUTtUBhP0
- 1
小糸のスキルの効果は発動しますでしょうか
- 107 :あ、小糸のスキルの判定忘れてますね 更新終わりにやります ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:26:33.01 ID:dNWZ7uNU0
- 2 摩美々選択
【美術室】
灯織「摩美々さん、こんにちは」
摩美々「んー?あ、灯織かー、おつかれー」
灯織「美術室に何か御用が……?珍しいですね」
摩美々「えー、なにそれー。わたしに芸術のイメージゼロなわけー?」
灯織「い、いえ……」
摩美々「ま、別にいいケド。今日はそういうんじゃないしー」
灯織「……え?」
摩美々「忘れたのー?昨日の円香の話、裏切り者の情報の出どころ、ここだったでしょー」
灯織「そ、そういえば……」
摩美々「なにか手がかりでもあればって思ったんだケド……無駄足みたーい」
灯織「まあ、そう簡単に証拠を残しはしないですよね……」
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【ローズヒップコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【ツルカメダイヤモンド】
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【新品のサラシ】
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【むらまさ】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【水晶のドクロ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【超技林】
【蝶ネクタイの変声機】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【キャットドッグプレス】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ダンベル君主論】
【冬優子ちゃん育成キット】
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 23:33:55.43 ID:zPGvLSxg0
- 1.渡す 【水晶のドクロ】
- 109 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:44:04.23 ID:dNWZ7uNU0
- 【水晶のドクロ】を渡した…
灯織「摩美々さん、こちらをどうぞ」
摩美々「なにこれー……ドクロ?」
灯織「はい、とある古代文明の遺跡から発掘された、水晶製のドクロなんですけど……」
摩美々「へー……水晶自体はホンモノっぽいねー」
灯織「いわゆるオーパーツの一つ、みたいです」
摩美々「……ふふー、イカすじゃーん」
摩美々「灯織、プレゼントのセンスいいんだねー、そういうのモテるよー」
灯織「も、モテるって……こんなところでそのように褒められても、こ、困ります……」
摩美々「ふふー」
-------------------------------------------------
灯織「……摩美々さん」
摩美々「めちゃくちゃ真剣な顔してるねー、皺残るよー?」
灯織「……今日のモノクマによる【動機】についてなんですが」
摩美々「……灯織は、水晶玉だったっけー」
灯織「はい、今手元に持ってはいないですけど……モノクマの言っていた通り、人を殴打して殺害するには十分な大きさと重量がありました」
摩美々「灯織のことは心配してないケド、人を殺せる道具なら他にももらってる人いたよねー」
灯織「……はい、今は自主性に任せた形ですが」
摩美々「はぁ……つくづく性格悪いよねー、モノクマ」
灯織「ですね……どこまでいっても疑心暗鬼の罠を仕掛けてあって……陰湿な印象を受けます」
摩美々「……でも、今回の動機はそれにまして不気味なんだよねー」
摩美々「真の狙いが裏にある感じがして、すっごく気持ち悪いカンジがするっていうかー」
(やはり摩美々さんも同じ考えみたい……)
1.ところで、摩美々さんのもらったプレゼントを伺っても?
2.裏切り者のことと何か関係が……?
3.自由安価
↓1
- 110 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/05(月) 23:46:14.27 ID:dNWZ7uNU0
- あ、抜けてましたがプレゼントはパフェ判定です
↓1
- 111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 23:52:17.61 ID:zPGvLSxg0
- 2
- 112 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/06(火) 00:01:45.19 ID:7ilcFB/90
- 2 選択
灯織「今回の動機、裏切り者のことと何か関係があるんでしょうか……」
摩美々「裏切り者って、昨日の円香の話だよねー?」
灯織「はい……モノクマの動機提供、前回の事件から日にちもそうあかないうちに今回は行われましたから……」
灯織「もしかすると、裏切り者の存在が透けたから黒幕が焦ったのかもしれない、と思いまして……」
摩美々「それも一理あるかもねー」
摩美々「円香の話が本当なら裏切り者はあの食堂の中にいたわけだし、モノクマもその情報はつかんでるでしょー」
灯織「ですよね……」
摩美々「灯織ってホント私のコト疑わないよねー」
灯織「え、はい……摩美々さんは、私たちを裏切ったりはしないですから……」
灯織「いや、それを言ってしまえば事務所の皆さん当然そうなんですが……」
摩美々「……灯織ってホント悪い子とは無縁だねー」
灯織「え、ええ……?そうでしょうか……」
摩美々「灯織が悪い子だったら全人類悪い子でしょー」
摩美々「やっぱり灯織が今の私たちには大切だしー、頑張ってよねー」
灯織「は、はぁ……」
【親愛度が上昇しました!】
【田中摩美々の現在の親愛度…3.5】
- 113 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/06(火) 00:04:12.33 ID:7ilcFB/90
- 最後に昨日分の判定を。
【スキル:ポシェットの中にはの判定を行います】
【末尾の数字と同じだけのモノクマメダルが獲得できます】
↓1
- 114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/06(火) 00:12:54.77 ID:k06ASEzS0
- あ
- 115 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/04/06(火) 00:16:05.80 ID:7ilcFB/90
- 【コンマ77】
【スキル:ポシェットの中にはの効果でモノクマメダルを7枚手に入れました!】
【現在のモノクマメダル…57枚】
-------------------------------------------------
【ここまでの親愛度】
・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……0
・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……0
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……3.5
・【超高校級の幸運】園田智代子……1.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……0
・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……0
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0
・【超高校級のギャル】和泉愛依……0
・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……0
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……5.5
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】
-------------------------------------------------
というわけで今回の更新はここまで、
次回自由行動より再開いたします。
4/08(水)22:00〜更新予定です。
本日は前スレの方埋めネタ更新をやってるのでよろしければそちらもどうぞ。
それではまた、おやすみなさい……
- 116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/06(火) 00:18:58.64 ID:rKGBqRvh0
- 1
勘違いでしたら申し訳無いですが小糸のスキルが発動してないような気がします
725.41 KB Speed:0.7
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
スポンサードリンク
Check
荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)