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【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】

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82 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 21:15:25.89 ID:QtSXNe+j0
咲耶「さて、寝不足のところ心苦しいのだけど今日も探索をしたいんだ」

真乃「ほわっ……?」

雛菜「それ以外やることもないですしね〜」

甜花「うん……まだ、隠されたルートが残ってるかもしれない……」

めぐる「うんうん!じっとしてても、何も始まらないしね!」

凛世「はい……天は自ら助くる者を助く……凛世たちにできることから行わねば……」

灯織「そうですね……助けを待っていてばかりでは始まりません、自分の足で進んで、自分で確かめないといけませんよね」

摩美々「言うじゃん灯織―」

灯織「ちゃ、茶化さないでください!」

真乃「灯織ちゃん……すごくいい言葉だねっ!私元気が出たよ!」

灯織「真乃……」

雛菜「あは〜?朝からイチャイチャですね〜?」

智代子「よーし!それじゃあご飯を食べたらまた探索に出発だね!早くご飯を食べよう!」

樹里「ご飯と探索、どっちがメインだ?」

智代子「え、えへへ……お腹が空きまして……」
83 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 21:17:34.24 ID:QtSXNe+j0
透「あれ、そういえばご飯って」

凛世「材料はございましたので……簡単なものではありますが、凛世と樹里さんとで……」

樹里「おう、って言っても味噌汁ぐらいしか調理はしてねーんだけど……」

透「え、すご」

智代子「やった!出来立てのお味噌汁が飲めるなんて……ありがとう二人とも!」

咲耶「ああ、朝から二人の手料理が食べられるなんて……この学園にもこんな幸運があるんだね」

凛世「ふふっ……♪」

灯織「あっ……配膳、手伝います」

咲耶「……おっと、食事の前に一つ提案があるんだけど、いいかな?」

めぐる「提案?」

咲耶「ああ、今日のように朝の集合を習慣づけないかい?その方が、全員の安否確認も兼ねられるし、生活習慣の維持も望める……どうだろう?」

樹里「おー、いいんじゃねーか?」

甜花「毎朝……うぅ……頭が……」

甘奈「甜花ちゃんは甘奈が起こしに行くから大丈夫だよ☆」

灯織「私たちも賛成です」

愛依「ん、うちもいいと思う!」

咲耶「ノクチルのみんなはどうかな?」

透「大丈夫」

円香「浅倉が一番起きれるか心配でしょ」

透「ふふっ、そうかな」

咲耶「よし、それじゃあ決まりだね。概ね今日と同じ時刻……毎朝、朝8時を目安に食堂に集まることにしよう」

(毎朝の朝礼……しっかり出席するようにしないと。遅くても毎朝の7時半には来れるようにしておこう)
84 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 21:20:27.10 ID:QtSXNe+j0
摩美々「あ、それと追加で良いですかー?」

咲耶「摩美々?どうしたんだい?」

摩美々「もうみんな校則は確認したと思いますけどー、夜時間ってあるじゃないですかぁ」

愛依「えっと夜十時から朝7時……だったよね?」

摩美々「その時間は基本個室以外出歩き禁止にしませんかぁ?」

摩美々「その方が、殺す殺されるでびくびくする必要なくなると思うんですよねー」

甘奈「そっか、個室自体は安全だもんね」

咲耶「強制力はないが……全員が自制すれば抑止力はあるかもしれない、私は同意するよ」

灯織「ある程度行動はお互いに把握できた方がいいということですか……私も賛成です」

摩美々「おっけー、それじゃそういうことでー」

雛菜「え〜、雛菜日課のお散歩できないの〜?」

小糸「そ、そんな日課あったっけ……」

(夜時間の出歩き禁止……口約束上の事ではあるけど、守るようにしておこう)
85 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 21:25:16.46 ID:QtSXNe+j0
【灯織の部屋】

(……ふう、朝礼でいろいろ決まったこと、気を付けないと)

時計に目をやる。時間はまだ早い。

(……よし、このまま部屋でじっとしていても何も変わらないよね)

(せっかくだし、誰かと一緒に過ごしてみようかな?)

【自由時間開始】

-------------------------------------------------
自由行動パートについて

・自由行動は主に三つの行動が選択可能です。購買のモノモノマシーンを利用してアイテムを獲得する【ガチャ】、獲得したアイテムをプレゼントしたりシナリオに則した会話を行ったりする【交流】、そして行動を行わず時間がそのまま経過する【休憩】の三種類です。ガチャを回すには学級裁判パート他で獲得可能なモノクマメダルを消費します。

・ガチャでは原作『ダンガンロンパ』のモノモノマシーンから登場するアイテムを01~90まで原作のアイテム番号をそのままコンマに割り振ります。

・以前も申しあげたとおり、交流パートは本来原作では通信簿によるキャラの深堀となりますが、原作との食い違いを避けるためにそういった要素は排除します。アイテムを渡した際の反応やシナリオの進行度に伴う雑談のようなものとお考え下さい。内部パラメータのようなものとして信愛度を考えており、一定値に到達した際はお役立ちスキルを獲得できるようにしております。

・こちらも以前申しあげたとおりですが、自由行動パートはストーリー展開には一切関与しません。何があろうと既定のシナリオ通りに進行いたします。

・安価が回らない場合は強制的に【休憩】を選択し、ストーリーを進行いたします。

-------------------------------------------------

灯織「さて、どうしようかな……」

1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 21:27:11.37 ID:M2QZk7HV0
2.樹里
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 21:28:25.56 ID:VRqqFH7co
2愛依
88 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 21:38:42.95 ID:QtSXNe+j0
2 樹里選択

【食堂】

灯織「あ、樹里……ごめん、朝ごはんの食器洗いの途中?手伝った方がいい?」

樹里「え?あー……おう、それじゃあそっちのお盆、頼めるか?」

灯織「うん、任せて……」

樹里と一緒に食器洗いをして過ごした……

-------------------------------------------------

プレゼントを所持していないため、そのまま雑談パートに進行します

-------------------------------------------------

樹里「なあ、灯織……灯織はさ、どう思ってる?」

灯織「えっ?……あー、その……それはどういう質問です、かな……?」

樹里「……ぷっ!あははっ!なんだよその口調?」

灯織「えっ……あっ……ご、ごめん……」

樹里「いや謝らなくていいよ、やっぱテンパっちまうよな、こんな状況なら」

灯織「……うん、やっぱりまだ呑み込めないし……どうなるのか、すごく不安」

樹里「……そうだよな、コロシアイとか……急に言われてもわけわかんねーっての!」

灯織「だよね……生きる、とか……死ぬ、とか……全然考えたことなかったし……」

灯織「でも樹里はすごいよ……私は固まっちゃってたけど、モノクマに一人で立ち向かっていって……」

樹里「大したことねーよ、今となっちゃあんなみんなを危険にさらす真似、後悔してるぐらいなんだしな」

灯織「ううん……立派だよ、私じゃ、絶対できないから」

樹里「そう言ってくれると助かるけどな」

灯織「……私は、今も怯えてる……怖くて、不安で……」

樹里「……ホントだよな」

(あっ……勝手に不安だとかなんだとかしゃべっちゃったけど……樹里はユニットメンバーの果穂と夏葉さんが今そばにいない……)

(私なんかよりよっぽど不安なはずなのに……)

(何か私で元気づけられないかな?)

1.「樹里……わ、私で力になれることがあれば気軽に話していいから……」

2.「みんながいれば、絶対脱出できるから……大丈夫、安心して」

3.自由安価

↓1
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 21:54:50.59 ID:M2QZk7HV0
1

連取不味かったらなんかいい感じにお願いします
90 :現状安価がそこまで回らないので連取も気にしていただかなくて大丈夫です ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:02:19.12 ID:QtSXNe+j0
1 選択

灯織「樹里……わ、私で力になれることがあれば気軽に話していいから……」

樹里「……灯織」

灯織「ご、ごめん……私じゃ差し出がましかった、よね……!じゃ、じゃあこれで……!」

樹里「あーおい!何逃げてんだ!灯織!」ガシィッ

灯織「じゅ、樹里……首締まるから……」

樹里「うわっ!?わ、悪い……あのなぁ灯織、そんなに後ろ向きに考えなくても大丈夫だぞ?」

灯織「え?」

樹里「灯織はさ、人に頼られる価値のある立派なアイドルだってアタシは思ってる」

灯織「……そんな」

樹里「灯織本人はそう思ってないかもしれないけど、ファンだってみんな灯織のことを慕ってるんだし、灯織のことがみんな大好きで……」

樹里「だって灯織はさ、どんな時だって逃げずに立ち向かってきただろ?」

樹里「そんな灯織に頼ってもいいって言われて……アタシ、滅茶苦茶嬉しかった」

灯織「樹里……」

樹里「だからまたお茶でも飲みながら、こうやって話をさせてくれ!」

灯織「……うん!」

(自分で頼って……って言ったのに、結局樹里に励まされた形になっちゃったな)

(でも……樹里の言う通り、もっと前向きに考えてもいいのかもしれない。こんな状況なんだし、強い気持ちを持たないと……!)
91 :購買選択時にメダルの初期所持数をコンマ値で決定する予定なので安価指定も気兼ねなくどうぞ ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:04:12.16 ID:QtSXNe+j0
【灯織の部屋】

樹里と食堂でひと時を過ごした後、部屋に戻ってきた……

(まだ時間はありそう、どうしようかな……?)

【自由時間開始】

灯織「さて、どうしようかな……」

1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/25(木) 22:07:26.63 ID:KhSYlJrc0
2 小糸
93 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:15:07.39 ID:QtSXNe+j0
2 小糸選択

【小糸の個室】

(せっかくだし……これまであまり交流のない福丸さんに話しかけてみよう……)

ピンポーン

小糸「は、はい……ぁぁ……かざ、の……さん……」

灯織「こ、こんにちは……」

小糸「……ぇ……っと……」

灯織「……」

小糸「……」

(……き、気まずい!)

気まずいなりに一緒の時間を過ごした……

-------------------------------------------------

プレゼントを所持していないため、そのまま雑談パートに進行します

-------------------------------------------------

小糸「……」

灯織「……」

小糸「……」

(ダメだ……無言に耐え切れない……でも……)

灯織「あの、福丸さん……」

小糸「ぴ、ぴぇ……な、なんでしょう……」

灯織「いえ、その……」

(この小動物のような反応に、かえって私も委縮してしまう……)

小糸「……」

(私だって人見知りする性質だから……福丸さんの気持ちは痛いほどわかる……)

小糸「……ぁ、あの……」

(自分で話せないことに罪悪感を感じたり……そのせいでかえって言葉が出なかったり……)

小糸「……あの……」

(うぅ……283に所属したばかりのころを思い出すな……)

小糸「あ、あの!」

灯織「ひ、ひゃい?!」

小糸「……そ、その……せっかくだし、ざ、ざ、ざ、雑談、でも……」

(び、びっくりした……)

(で、でも……福丸さんなりに気をまわしてくれたんだ……私もそれに答えないと)

1.「じゃあここは役立つ豆知識でも……」

2.「仲のいいお友達とかはいるんですか?」

3.自由安価

↓1
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/25(木) 22:25:15.97 ID:KhSYlJrc0
1
95 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:32:34.26 ID:QtSXNe+j0
1 選択

灯織「じゃあここは役立つ豆知識でも……」

小糸「……ぴぇっ?」

(雑談の力は私はあまり高くない……それなら、これまでに蓄積した引き出しで勝負する!)

灯織「福丸さんは普段揚げ物とかしますか?」

小糸「……え?」

灯織「揚げ物をすると、どうしても途中で衣が浮いて余分なゴミになったりしますよね?」

小糸「……ぇ、ぁ……は、はい……」

灯織「そんなときは冷や飯を入れるといいらしいですよ、お米があたりの衣のゴミごと吸ってくれるので掃除の手間が省けます!」

小糸「……ぇ……ぁ……」

小糸「…………」

小糸「……す、すごい……ですね……」

(よし、楽しく話せたみたい)

(うん、この感じなら私でも話せそう……)

灯織「続いてなんですけど……」

小糸「……つ、続くんだ……」

灯織「生卵は一度冷凍してから回答すると、白身はさらさらに、卵黄はねっとりとした味わいに……」

小糸「……あ、そうなんですね……ぁ……はい……」

(福丸さんも相槌を打ってくれてるし、楽しんでくれたかな……?)
96 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:34:04.71 ID:QtSXNe+j0
【灯織の部屋】

福丸さんに豆知識を披露し、楽しい時間を過ごせた……

ふと時計に目をやる……時刻は9時前。
そういえば探索にばかり気を取られ、まだ夕食を摂ってなかったな……
不思議なもので、気づくと気になり出すのか、急に空腹感が湧き上がる。

(……1時間後には食堂に入れなくなるし、何か食べておこう)

私は食堂に向かうことにした。
97 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:36:19.96 ID:QtSXNe+j0
【食堂】

食堂に入ると、示し合わせたわけでもないのに真乃が座っていた。
そしてその向かいには摩美々さん?少々変わった取り合わせ。

真乃「あっ……灯織ちゃんっ!」

灯織「真乃……摩美々さんも、どうしたんですか?」

摩美々「ふふー気になるー?」

二人はどうやら真乃の指先で何かしているらしい。
夕食を食べるついでに二人の遊びの場に同席させてもらうことにした。

真乃「灯織ちゃん、見て……っ!摩美々ちゃんがネイルをしてくれたんだ」

灯織「ネイル……うわぁ、綺麗……」

摩美々「どうしても閉鎖空間じゃ気が滅入っちゃうでしょー?真乃も元気なさそうだからちょっとねー」

真乃「ありがとうございます……っ!私あんまりネイルとかやったことないから新鮮で……」

摩美々「今回にはネイルグルーを使ったやつだから、外す時はお湯で接着剤を溶かしてねー」

真乃「は、はい……っ!」

摩美々「これ、私もう使わないからあげるねー」

真乃「い、いいんですか……っ」

灯織「良かったね、真乃!」

摩美々「ネイルにも色々種類があるから試してみるといいよ、こういういわゆる付け爪タイプは気軽に色々試せるから楽なんだけどねー」

真乃「ほわっ……マニキュアとはまた違うんですよね……っ」

(真乃、楽しそう……)

ユニットの垣根を超えた交流はこれまでにもあったけど、こんなに何日も朝昼晩を他の誰もいない、私たちだけで過ごした日々はそうそうなかった。もちろん状況が状況だけに喜べた物ではないんだけど、その中でも育まれた、決して何物にも負けない絆が私たちにはある。

___モノクマなんかに、負けはしないんだ。
98 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:39:01.52 ID:QtSXNe+j0
【灯織の個室】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』

(ふぅ……)

ご飯も食べれてお腹いっぱいだし、真乃の楽しそうな顔も久しぶりに見れて良かったな。
……明日からも、頑張らないと。

灯織「はぁ……」

起きていても気が沈むだけ、か。
仕方ない、無理やり自分を寝かしつけよう。

大丈夫、絶対この生活も終わりが来るから。
99 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:42:58.80 ID:QtSXNe+j0
___

_____

_______

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』

(今日から朝礼が始まるんだよね、よし)

【食堂】

灯織「おはようございます」

咲耶「やあ、灯織。今日も早いね、よく眠れたかい?」

灯織「……昨日よりはマシ、ぐらいですが」

咲耶「そうか……無理はしないようにね」

灯織「お気遣いありがとうございます……」

私が到着した後、徐々にメンバーが揃い、朝礼が始まった。

咲耶「みんな、出席ありがとう。来てくれると信じていたよ」

咲耶「朝礼と言っても格式張ったものでもない、安否確認が目的だしね。後は自由にしてくれて構わないよ」

めぐる「よし、真乃、灯織!ご飯一緒に食べよー?」

真乃「ふふ……もちろん!」

灯織「うん、取ってくるね」

和気藹々とした朝食。この瞬間だけはコロシアイ合宿生活なんて状況にいることを忘れられる。
100 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:44:16.94 ID:QtSXNe+j0
朝食を終えると、話の流れでこの生活をけしかけた犯人、モノクマの正体についての話題になった。

咲耶「しかし……このコロシアイをけしかけているのは誰なんだろうね」

霧子「咲耶さん……?モノクマさんだよね……?」

摩美々「モノクマを操ってる犯人のことでしょー?」

咲耶「ああ、こんな大きな学校を一つ占拠するなんて、並大抵の人間じゃない」

甜花「しかもモノクマの操作センス……並のゲーマーじゃない……!!」

樹里「そもそもゲーマーなのかよ?」

甘奈「大丈夫、甜花ちゃんが操作したらモノクマももっと滑らかな動きになるよ!負けてない!」

甜花「にへへ……」

樹里「なんの話だよ……」

智代子「ていうかモノクマ自体が謎だよね……あんなに精密なロボット、見たことないし……」

霧子「おしゃべりもできる、ロボットさん……」

灯織「……確かに、あそこまでの技術が日本にあるとは知りませんでした」

真乃「でも、そんな技術を使ってコロシアイ……なんて……」

愛依「どっからそんな発想になるんだろねー、怖くね?」
101 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:45:44.53 ID:QtSXNe+j0
智代子「むむむ……あ!もしかして!」

樹里「ん?どうしたんだよチョコ」

智代子「犯人!わかったかもだよ!」

樹里「はぁ?!」

灯織「ほ、本当……?」

智代子「ふっふっふっ……名探偵園田智代子がお答えいたしましょう……ずばり、犯人は……」



智代子「【ジャスティスブラック】なのです!」



灯織「ジャスティス、ブラック……」

(私でも聞いたことがある……)

(ジャスティスブラックは今巷を賑わせている連続殺人鬼のあだ名だ。戦隊ヒーロージャスティスVのお面をつけていることから付けられたあだ名)

(未だにジャスティスブラックは捕まっておらず、放クラのみんなはそれに怒っていたっけ……)

樹里「果穂も好きなジャスティスVの名前を汚してる、あの殺人鬼が……?」

智代子「うん、一説によるとジャスティスブラックはテレビ関係者っていう話もあるしね……それならお金も持ってるだろうし、カメラとかも準備しやすいんじゃないかな!」

灯織「うーん……どうだろう、さすがにちょっと飛躍してるかな……」

智代子「あれれ!」

咲耶「とはいえ私たちの想像もつかないような相手であることは間違い無いだろうね」

めぐる「うーん……どんな人なんだろう」

摩美々「世界を裏で牛耳るお金持ちが、私たちを賭けの対象にしてるとかー」

智代子「だ、ダークすぎない?!」

摩美々「宇宙人に連れ去られて、人体実験の途中とかー」

智代子「まさかのロボトミー?!」

黒幕について考えても答えは出ることもなく、朝礼はそのまま解散になった。
102 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:48:11.33 ID:QtSXNe+j0
【灯織の部屋】

(チョコの言ってた黒幕がジャスティスブラックという説……流石に無い、よね?そんなこと……)

(でも、モノクマなんて存在にこんな状況に陥れられてる以上、『ありえない』なんて考え方はリスキーかも)

(……)

(……なんだかソワソワしてきちゃったな、時間もあるし何かしよう)

【自由時間開始】

灯織「さて、どうしようかな……」

1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 22:49:21.38 ID:aL4yYqyco
1
104 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:53:24.98 ID:QtSXNe+j0
1 選択

【購買】

(そういえばここにあったガチャガチャ……まだ回したことがなかったな)

(なんだかゴテゴテした装飾がついてるけど……ホントに大丈夫?)

(もし役立つものが手に入るなら……今後も利用したい)

(そういえば探索中に拾ったメダル……いくつあったんだっけ)

【メダルの所持数をコンマで決定します】

【直下のコンマ下一桁の値の枚数と同じだけの枚数を灯織は所持します(0は10枚判定)】

直下コンマ↓
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/25(木) 22:54:23.91 ID:KhSYlJrc0
106 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 22:59:18.11 ID:QtSXNe+j0
【コンマ判定 1枚】

(ありゃ……あの時福丸さんに譲り受けた一枚だけだったか……)

(仕方ない、これで回すしかないよね)

-------------------------------------------------

モノモノマシーンに挑戦します

回す際は枚数分コンマ判定を行い、それに応じたプレゼントが獲得できます。
原作ダンガンロンパのモノモノマシーンより排出されるアイテムを番号順に00~90まで割り振ります。
91~00は別途シャニマスに類するアイテムを用意します。

-------------------------------------------------

【一枚消費します】

↓直下コンマで判定
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 22:59:33.57 ID:M2QZk7HV0
ほい
108 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:04:14.06 ID:QtSXNe+j0
【57】昭和ラジオを獲得しました!

(な、なんだろう……この古めかしいラジオ……)

(いや、私から見たら価値がわからなくても、もしかしたら好きな人もいるかもしれないし……)

(誰かにプレゼントしてみるのもありかな?)

【モノモノマシーンを終了します】

-------------------------------------------------

灯織「さて、時間はまだあるけどどうしようかな……」

× (選択不可)1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/25(木) 23:07:43.21 ID:KhSYlJrc0
2智代子
110 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:12:21.03 ID:QtSXNe+j0
2 智代子選択

【玄関ホール】

灯織「チョコ?こんなところでどうしたの?」

智代子「あ、灯織ちゃん!……うーん、探索のし忘れで抜け道を見落としてたりしないかなーって思って来ちゃいました!」

灯織「えっと……それで抜け穴は?」

智代子「へへ……もちろんございませんでした……」

灯織「そ、そうだよね……」

智代子「ううん、不肖園田智代子、こんなところでは諦めません!今ここに、希望ヶ峰学園探検隊を結成いたします!」

灯織「ち、チョコ?!」

智代子「灯織ちゃん、片っ端からもう一度探索してみよう!」

灯織「……え、ええ……?!」

チョコと一緒にどこか抜け道がないか一緒に探して過ごした……

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
現在【昭和ラジオ】を所持しています

1.渡す(プレゼントパートに進行します)
2.渡さない(雑談パートに進行します)

↓1
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 23:12:39.03 ID:VRqqFH7co
2
112 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:21:37.86 ID:QtSXNe+j0
2 渡さない

智代子「灯織ちゃん……私、とんでもないことに気づいてしまいました」

(いつになく深刻な表情だ……)

灯織「ど、どうしたの?……もしかして、この学園生活を打破する秘密か何か……」

智代子「えっ」

灯織「えっ」

智代子「ううん、違うの違うの!ごめんね、大したことじゃなくって……いや、私からすれば大したことなんだけど……」

灯織「こ、こちらこそごめん……勝手に先走っちゃって……き、聞かせてもらえる?」

智代子「うん……灯織ちゃん、それはね?」

灯織「……うん」ゴクリ



智代子「いまこの学園には、糖分を摂取する手段がありません」



灯織「……え?」

智代子「甘いものがないんだよー!チョコはおろかドーナツもタピオカも!お菓子というお菓子が見当たらないよー!」

灯織「えーっと……それって大事……」

智代子「大事だよ!」

灯織「だよね、大事だよね、うん……」

智代子「いい?人間は三日も糖分を摂取しないと死んでしまうといわれています」

灯織「どこ情報なのそれ……」

智代子「今日で二日目……デッドラインだよ、灯織ちゃん!」

灯織「だ、だからって……チョコ、間違ってもコロシアイなんか考えちゃダメだからね!」

智代子「あー違うの違うの!そんな深刻な話じゃなくてー!」

智代子「ただ、糖分を摂取しないと……こう、気分も上がらないですし……パフォーマンスも下がりますし……」

灯織「もう、夏葉さんがいないからって……」

智代子「ああっ!今のは夏葉ちゃんにはオフレコね!」

(流石に当分のためにいますぐどうこうってことはないと思うけど……チョコは甘いもの好きだし、今の生活は苦しいかも)

(私が何かしてあげられることってないかな……)

1.料理に砂糖を多めに入れてみるとか……
2.運動しよう!
3.自由安価

↓1
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 23:26:55.46 ID:/6q2B6Xn0
3 ないなら作ればいいじゃない。一緒に作ろう
114 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:36:19.54 ID:QtSXNe+j0
3 選択

智代子「うう……糖分が、糖分が足りなイ……私ガ、人デナクなる前二早ク……」

灯織「チョコ、らしくないよ」

智代子「ふぇっ?!」

灯織「ないなら作ればいいじゃない、一緒に作ろうよ」

智代子「り、料理かー……」

灯織「確か厨房に卵も牛乳も砂糖もあったよね……小麦粉もあれば簡単なパンケーキぐらいなら作れそうだよ」

智代子「な、なるほど……消費者から生産者に……」

灯織「それに今なら283アイドルのみんなの力を借りていろんなお菓子が作り放題……どうかな?」

智代子「うん!すごくいいアイデア!やろうやろう!」

(よかった……すごく喜んでくれた)

智代子「そういえば前も放クラのみんなで桜餅を作ったりしたことがあったなぁ……」

灯織「283のユニット、みんな仲がいいから一緒に料理とかよくしてるよね」

智代子「そういえばノクチルもこの前小糸ちゃんがクッキー焼いてたの見たな……」

灯織「そうなんだ……福丸さん器用なんだ……」

智代子「よし、誘ってまいります!」

灯織「えっ?!も、もう?!」

智代子「善は急げだよ灯織ちゃん!さっそくお菓子パーティの開催だよ!」

灯織「えっ、ちょっ……」

(行ってしまった……こういうときの行動力はすごいな、チョコは社交性も高いし……)

(まあ、この場合は……動機の主たる部分はお菓子なんだろうけど)
115 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:39:24.89 ID:QtSXNe+j0
【灯織の部屋】

283のみんなで集まってお菓子を作って過ごした……

(ついつい食べ過ぎてしまった……私も久しぶりのお菓子でテンションが上がってた……)

(……運動しないとね)

-------------------------------------------------

灯織「さて、時間はまだあるけどどうしようかな……」

× (選択不可)1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/25(木) 23:47:46.79 ID:VRqqFH7co
2ひなな
117 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/25(木) 23:52:24.94 ID:QtSXNe+j0
2 雛菜選択

【雛菜の部屋】

(う……緊張する……ノクチルの中でも、失礼ながら一番話しかけるのに勇気がいるというか……)

(同級生のはずなのに……なんなんだろうこの感覚)

ピンポーン

雛菜「はい〜?……何か用ですか〜?」

灯織「……あ、あの……もしお暇でしたら……その……」

雛菜「暇じゃないですよ〜?」

灯織「えっ……あっ……」

雛菜「こんな緊急事態に暇な人っています〜?」

灯織「……そ、そうですよね」

雛菜「ん〜……用事、ないんですか〜?」

灯織「あの、その!い、一緒に……過ごさせて……もらえたらと」

雛菜「ふ〜ん……」

灯織「い、イヤだったら……お気になさらないでください、すぐさま退散しますので……!」

雛菜「……う〜ん、入って〜?」

灯織「えっ」

雛菜「雛菜の部屋でおしゃべりでもします〜?」

市川さんの部屋でおしゃべりさせていただいた……

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
現在【昭和ラジオ】を所持しています

1.渡す(プレゼントパートに進行します)
2.渡さない(雑談パートに進行します)

↓1
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 00:03:04.53 ID:xLfafYvy0
2
119 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 00:11:23.84 ID:9WXccj5H0
2 渡さない

雛菜「〜〜♪」

(市川さん、すごい豪胆さだ……私が目の前にいてもまるで意に介さず自由に過ごしている……)

(……でも、物怖じしていては何も進まない、なにか話してみよう)

灯織「い、市川さん……アイドルになってみてどうですか?」

雛菜「え〜?」

灯織「そ、その……これまでの学校生活と何か変わったりだとか……」

雛菜「ん〜、そりゃまあ変わりましたね〜」

灯織「……」

灯織「え、えっと……どうでしょう、アイドルは楽しいですか?」

雛菜「ん〜、楽しいんじゃないですかね〜」

灯織「そ、そうですか……よかったです……」

(……ダメだ!まるで響いてる感じがしない!)

(市川さんの視界に入ってるんだよね……?私……)

雛菜「……あの〜、別に無理して話そうとしなくていいですよ〜?」

灯織「えっ……?」

雛菜「雛菜たちは雛菜たちでそれなりに楽しくやってるので〜、別に無理して合わせてもらわなくても〜」

(ち、違う……そんなつもりじゃ……気を使わせてしまっている?!)

1.「な、仲良くなりたいんです!」
2.「ノクチルの皆さん、とっても仲がいいですよね」
3.自由安価

↓1
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 00:11:56.24 ID:fukScsJJo
1
121 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 00:19:39.10 ID:9WXccj5H0
1選択

灯織「な、仲良くなりたいんです!」

雛菜「……っていうと?」

灯織「その、別に事務所の先輩だから、とか……こんな状況だから、とか……そんな社交辞令みたいな意味ではなく……」

灯織「純粋に、同年代の学友として……市川さんのことともっと仲良くなりたいと思ってるんです」

灯織「言葉足らずで誤解をさせてしまっていたらすみません……ですが、私はその、友達に……なれたら、と……」

雛菜「……そうですか〜」

(そ、そうですかって……)

雛菜「……ごめんなさい」

灯織「えっ?い、市川さん?」

雛菜「雛菜の態度、やっぱり失礼だったりするんですかね〜?」

灯織「い、いえそんな……」

雛菜「雛菜たち、アイドルになっても今の関係性を変えたい〜とかそんなに思わないから冷たく感じられてたりするのかな〜って」

灯織「そうは思いませんが……その、お話しする機会がもう少し増えたら嬉しいな、とは……」

雛菜「あは〜?」

灯織「……これから、もっと仲良くなりたいんですが」

雛菜「そうですね〜、他のアイドルの皆さんとももっと雛菜も仲良くなりたいですし〜」

雛菜「また誘って下さ〜い」

(うっ……追い出されるように別れてしまった)

(ただ私の思っていることはしかり伝わった……と思う)

(ただ、市川さんにとってはあくまで『他のアイドルの皆さん』……なのかな)
122 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 00:22:02.57 ID:9WXccj5H0
【灯織の部屋】

市川さんとのやりとりに歯がゆさを感じながら自分の部屋に戻った……

-------------------------------------------------


ピンポンパンポーン

(あれ?まだ夜時間には早いよね?)

そんな私の違和感を裏付けるように、いつもとは違うアナウンスが流れ始めるのであった。

『えー、校内放送です』

『オマエラこんばんは、モノクマ学園長から皆さまにお話がございます』

『至急体育館までお集まりください!来なかったら……分かってるよね!』

(こんな時間に呼び出し……限りなく嫌な予感がするけど、行くしかない……)


モノクマに危害を加えられるかもしれない、私はその程度の警戒心で自分の部屋を後にした。



_____でも、私の見通しは甘かった。

これが全ての始まり。あの惨劇が巻き起こるその前ぶれだったんだから。
123 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 00:27:48.91 ID:9WXccj5H0
今回の更新はここまでになります。
次回は動機発表〜(事件発生)を目安に進めていく予定です。

続きは2/26(金)21:00〜更新予定です。

それではおやすみなさい……

124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 00:29:59.57 ID:xLfafYvy0
乙です
次回も楽しみにしております
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 00:48:16.04 ID:fukScsJJo
おつですー
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 08:44:57.77 ID:W4rWMc0so
乙乙
127 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:02:21.02 ID:9WXccj5H0
予定通り続きより再開します。
128 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:03:54.63 ID:9WXccj5H0
【体育館】

体育館に着くと、もうみんな集まっていた。突然の呼び出しに、みんな不安げな表情。

甜花「甜花、もうおやすみモードだったのに……」

樹里「なんだってんだよ……こんな呼び出し」

霧子「なんのお話なんだろう……」

と、私が合流するとすぐに。
それは始まった。

モノクマ「時は金なりと言いますが、実際のところ時とお金は同価値ではございません」

モノクマ「銀行じゃ時間は引き出せないし、目覚まし時計の中にお金は詰まっていません。入ってるのはブッサイクなこまごましい機械だけなのです!」

モノクマ「インテリぶった輩が考えた言葉なんてこんなものなのです、よよよ……」

智代子「またなんか訳のわからないこと言ってる!」

樹里「でやがったなモノクマ……」

モノクマ「ワオ!あいも変わらず敵意むき出しだね!魚肉ソーセージみたいに剥き身だね!」

めぐる「魚肉ソーセージって全体包まれてない?!」

モノクマ「まあそうカッカしないでよ!今日はオマエラにプレゼントがあるんだからさ!」

灯織「プレゼント……?」
129 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:08:39.41 ID:9WXccj5H0
モノクマ「うんうん!このコロシアイ合宿生活も始まって数日経つけどさ…………」

モノクマ「ぬるいよ!ぬるすぎるよ!冬場のお風呂ぐらいぬるぬるだよ!」

透「すぐ冷めるよね、冬は」

円香「……」

透「いてっ」

モノクマ「アイドルたちのワクワク共同生活〜なんて食傷気味なわけ!もっとみんなは血みどろで本性むき出しなスリリングが見たいわけ!」

樹里「なにを言われようがアタシらに殺し合う気はないからな」

めぐる「うんうん!絶対!」

モノクマ「はぁ……凶器も環境も充実しているのにオマエラと来たら誰も殺し合う素振りすらないんだよ……萎えちゃうよね」

モノクマ「でも分かったんだよ!動機が足りなかったんだよね!」

小糸「ど、動機……」

雛菜「人を殺す理由ってことですか〜?」

円香「それならこの生活自体がそうなんじゃないの?……監禁したから、ここから出たければ人を殺せ」

透「あー……モノクマも言ってたしね」

モノクマ「外の世界に出たい……それじゃ弱かったんだよ。オマエラってば仲良しでお人よしみたいだからさ!」

モノクマ「だから考えました!それに加えてもっと強力な動機、オマエラの絆を引き裂くぐらいのやつね!それが足りなかったんだ!」

灯織「なっ……!」

甜花「絆を……」

甘奈「引き裂く……」

_____とてつもなく嫌な予感がする。
喉の奥がひりついて、呼吸が浅くなる。
130 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:10:30.83 ID:9WXccj5H0
モノクマ「お手元の電子生徒手帳をご覧ください!」

促されるまま電子生徒手帳に目を落とす。
すると、

ピロリ

電子音と共に画面上には何かファイルが浮かび上がってきた。

凛世「こちらは……?」





モノクマ「これが動機……【秘密】だよ」





灯織「秘密……?」

モノクマ「オマエラがお友達にも言わずにひっそりと抱え込んである秘密……それがそのまま書かれているファイルだよ!」

円香「……っ!!」

愛依「なっ……マジ?!」

樹里「そ、そんなの嘘っぱちだろ!」

モノクマ「うぷぷぷ……まあ信憑性は見てもらえれば一目瞭然!」

モノクマ「このボクの千里眼にかかれば分からないことなんてないんだよ!」
131 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:14:00.17 ID:9WXccj5H0
一斉にどよめく体育館。
それもそのはず、抱え込んだ秘密が今目の前にあるといわれて冷静でいる方が無理だ。
私も、その心当たりがないのに胸騒ぎが止まらない。

これが、動機……人を殺しに駆り立てる動機……





……これが?

めぐる「あれ?……でも、それと動機になんの関係性があるの?」

モノクマ「はぬ?」

真乃「うん、既にモノクマが私たちの秘密を知っているなら……動機にはならないよね」

そう、二人の言う通りなのだ。
むしろ【秘密】が本当に動機なのだとしたら、モノクマがそれを知っている時点で動機としての意味は失効しているも同然。

冷静になってみると……
動機としてはむしろ弱いのではないかとすら思えてきた。


モノクマ「なるほどなるほど、そういうことですか」


しかし、モノクマは私たちのそんな疑問にも明確な回答を用意していた。


モノクマ「ならばお答えしましょう!その『秘密』……実は」
132 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:14:44.32 ID:9WXccj5H0







モノクマ「ファイルの受信者【以外の誰かの】秘密なのです!」






133 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:16:52.20 ID:9WXccj5H0
灯織「……!?」

モノクマ「櫻木さんなら櫻木さん以外の、八宮さんなら八宮さん以外の。残り15人のうち誰かの秘密が書いてあるのです!」

モノクマ「おっと、今この瞬間から自分の電子生徒手帳を他人に見せるのは禁止だよ!そうでなきゃ意味がないからね!」

【校則が追加されました】

“【7】自分の電子生徒手帳を他人に見せることは禁止します。プライバシー保護の意識を高く保つよう心がけてください。”

モノクマ「どう?他人に知られたくない秘密、それが既に他人に知れ渡ってる……」

モノクマ「ソイツが別のやつに言いふらしたらジ・エンドだね!人の口に戸口はつけられないからね!」


なるほど、モノクマはなにも秘密を人質に強請ろうとしているわけではない。
自分で言ったとおり、私たちの絆を引き裂くことが目的。
それならば、疑心暗鬼な状況を生み出そうということ。
134 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:18:12.23 ID:9WXccj5H0


樹里「……ふふ」

モノクマ「……なに笑ってんのさ」





……だけど、これでも拍子抜け。





樹里「バカだな、モノクマ!アタシたちがそんなことで仲違いするとでも思ってんのかよ!」

モノクマ「はぬぅっ?!」

咲耶「ああ、どうやらキミは私たちの間の信頼というものを少々低く見過ぎているようだね」

めぐる「うんうん!自分の秘密を他の人が知ってるからって仲が悪くなんかならない!」

甘奈「甘奈たちはむしろ、それを乗り越えちゃうんだから!」

愛依「むしろもっと仲良くなっちゃったりして!」

真乃「動機なんて言うからびっくりしちゃったけど……大丈夫そうだねっ!」

透「うん、問題なし」
135 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:22:36.53 ID:9WXccj5H0
モノクマ「なんだよ!なんなんだよ!せっかく人がコロシアイしやすくしてやったってのにさ!」

雛菜「人じゃなくてクマだけどね〜」

モノクマ「あーオマエ、揚げ足まで取りやがったな!コケにしやがって……もう怒ったぞー!」

樹里「あーあ、せっかく呼び出したのに全部台無しだな」

霧子「これなら、大丈夫そう……!」

モノクマ「怒ったクマー!」


と、怒鳴るだけでモノクマはそれ以上はなにもしてこず……その姿を消した。


智代子「……行っちゃった」

真乃「……終わったのかな?」

愛依「アッハハ!なーんだ、そんな心配する必要なかった系じゃん!」

甘奈「そうだね、一安心だよー」

咲耶「この程度で信頼が揺らぐとは甘く見られたものだね」

灯織「はい……この程度で殺し合うなんて……ありえません」

樹里「そもそもそんな秘密自体がアタシには無いしな!」

めぐる「わたしも身に覚えがあんまり無いかなー」

凛世「このまま共同生活も、つつがなく行えますでしょう……」

モノクマの用意した動機。
それは思っていた以上にあっさりとしたもので、差し迫った恐怖すら感じることもなく、平和的にやり過ごすことができるものだった。

みんながそう感じたのか、体育館には和気藹々としたムードすら生じ始めていた。

136 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:27:16.79 ID:9WXccj5H0

摩美々「ストップー」


だけど、摩美々さんだけはそんな私たちを窘めた。


咲耶「摩美々?」

摩美々「あんまりそれ以上言わないほうがいいんじゃない?」

愛依「え?」

摩美々「自分ではそうかもしれないケド、他の人がどんな秘密を持ってるのかはわかんないじゃない?抱え込んでる人を追い込みかねない発言はやめたほうがいいよねー?」

(……!!)


そうだ、私はそんな秘密に身に覚えがないからこうして笑っていられるけど、内心不安な人ももしかするといるかもしれない。

そんな人にこのムードはむしろ危険だ。追い詰めてしまうことにもなりかねない。


めぐる「そ、そっか……」

摩美々「別に秘密があること自体は悪いことじゃないんだしー、この場以降もう触れない方がいいんじゃない?」

円香「……そうですね、自分の尺度で物事を判断しすぎるのは良くないかもしれません」

樹里「そうだな……悪ぃ」

咲耶「摩美々の言うことにも一理あるね……今回の動機については今後言及は避けよう、それとできれば他の人の秘密とやらも見ない方が望ましいね」

灯織「……そうですね、お互い信じ合うためにも」

凛世「先ほど追加された校則により……口頭以外での流出は避けられます……それがよろしいかと……」

智代子「うん!それじゃあ他の人の秘密は見ない!口外しない!……ってことで!」

摩美々「異議なーし」

灯織「うん……!」



摩美々さんの言葉で冷静になることができた。
あのまま別れていれば、もしかすると思い詰める人も現れたかもしれない。



でも、こうして秘密は相互不可侵だと口約束を取り決めた以上、その心配はない。



私たちは本当の意味でモノクマの動機提供をやり過ごすことができたんだ。


137 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:28:06.69 ID:9WXccj5H0





透「……秘密、ね」




138 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:29:22.87 ID:9WXccj5H0

【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』

(他の人の秘密……か)


気にならないといえば嘘になる。誰にでも少しぐらいそういうものはあるものだし、それが知り合いなら尚更。
……けど、みんなでこの秘密は絶対に見ないと決めたからには、それは裏切れない。


灯織「私は絶対に見ない……見ないから!」


自分に言い聞かせるようにそう叫ぶと、電子生徒手帳を乱暴に放り、ベッドに潜り込んだ。

139 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:31:11.74 ID:9WXccj5H0
___

_____

_______

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』

(……朝か)

(昨日はモノクマに提示された動機のことを考えてて……あんまり寝れなかったな)

(ほかの人は見たりしたのかな……いや、ダメダメ!こんなこと考えても仕方ないよね!)


-------------------------------------------------

【食堂】

灯織「おはようございます」

咲耶「やあ、灯織」


食堂には相変わらずのメンバーが既に揃っていた。
その後に来るメンバーも相変わらず……とはいえ私たちが早いだけなんだけど。


8時の規定時刻にはみんな間に合わせるあたり、しっかりした人たちだ。


咲耶「今日も探索を行うのは変わらずだね」

摩美々「じゃ、解散前にかくにーん。誰か秘密を見たりしましたかー?」

全員「……」

摩美々「大丈夫そうですねー」


うん、私たちの中にはなにがあっても切れない絆がある。信頼がある。
あんな動機如きで揺らいだりなんかしない。
140 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:32:26.75 ID:9WXccj5H0


恒例の朝礼を終え、各自探索に動き出そうとしていた時だった。


めぐる「ねえ灯織!この後みんなでミニバスケやるんだけど参加しない?」

灯織「……?」

めぐる「うん!今樹里たちとそういう話になって……他のみんなも誘ってる最中なんだけど、どうかな?」

(うーん……どうしよう……)

(正直なところ、まだそんな気分にはなれないかな……この生活で心身万全でない……)

(そんな状況で一緒にプレイしたところでかえって迷惑かけるかもだし……)

灯織「ごめん、めぐる……今回は遠慮しようかな」

めぐる「そっか……うん、わかった!また今度誘うね!」

(こんな場所じゃなければ、もっと気軽に参加できたんだけど……)
141 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:35:29.96 ID:9WXccj5H0
【灯織の部屋】

(なんだかめぐるには悪いことしちゃったかな?)

(うーん……それでも、私じゃみんなについていけるか怪しいし……)

(今はどうも考え事をしてしまうし、迷惑もかけたくないし……)

(うん、私には私のできることがある。それを優先しよう)

【自由時間開始】

灯織「さて、どうしようかな……」

【めぐる、咲耶、樹里、凛世、智代子、愛依の六名はミニバスケの最中なので選択できません】

【事件発生前最終日の自由行動です】

1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 21:41:55.72 ID:5OAd50HK0
2 真乃
143 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 21:48:36.74 ID:9WXccj5H0
2 真乃選択

【真乃の部屋】

(昨日の動機提供の話もあるし……真乃は大丈夫かな)

ピンポーン

真乃「はーい……ほわっ、灯織ちゃん!どうしたの?」

灯織「うん、ちょっと手持無沙汰だったから……」

真乃「灯織ちゃんもバスケには行かなかったんだね……っ」

灯織「あ、うん……昨日のこともあって、本調子じゃないのに参加したら悪いから……真乃は?」

真乃「うん……そうはいってもやっぱり、ちょっと不安だよね……」

灯織「それなら真乃、一緒に過ごさない?」

真乃「ありがとう灯織ちゃん……っ!嬉しい……!」

灯織「一緒に何かしてたら気もまぎれるし……昼ご飯一緒に作ったり……どうかな?」

真乃「うん!」

厨房で真乃と一緒に料理をして過ごした……

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
現在【昭和ラジオ】を所持しています

1.渡す(プレゼントパートに進行します)
2.渡さない(雑談パートに進行します)

↓1
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 21:53:23.49 ID:i4+MniYG0
2
145 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:02:40.60 ID:9WXccj5H0
2 渡さない

真乃「……」

(時々押し黙るようにして思いつめたような表情を見せる……)

(真乃も決して弱い子ではないけど、この状況なら不安に感じることもあるよね)

灯織「真乃……大丈夫?」

真乃「ほわっ……ご、ごめんね、大丈夫だよ……っ!」

灯織「無理しなくていいから、昨日の動機の話もあるしそう考え込まないで」

真乃「うん……」

灯織「不安なのは、私も一緒……ううん、私の方が多分……」

真乃「灯織ちゃん……」

(あ、しまった……また私の方がついつい弱音を……)

(もっと前向きな話をしよう……!)

灯織「ねえ、真乃……この学校から出れたら何がしたい?」

真乃「えっ……?」

灯織「あ、ご、ごめん……なんか、前向きなことを話せたらいいかなって……あ、えーっと……」

真乃「ふふ、私はまた灯織ちゃんとめぐるちゃんとピクニックに行けたらいいな」

灯織「ピクニック……?」

真乃「覚えてないかな?一緒に公園に行ってサンドイッチを食べたんだよ」

灯織「覚えてる覚えてる!忘れないよ!……うん、すごく楽しかったよね」

真乃「うんっ!私、みんなで一緒に食べたサンドイッチの味も今でも思い出すくらいで……」


1.「絶対、一緒に帰ろうね」
2.「次はプロデューサーも一緒に……」
3.自由安価

↓1
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 22:05:16.52 ID:xLfafYvy0
1
147 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:12:59.50 ID:9WXccj5H0
1 選択

灯織「絶対、一緒に帰ろうね」

真乃「ほわっ……」

灯織「私も真乃とめぐると……プロデューサーと……事務所の皆さんと……一緒に過ごした日々が今でも昨日のように蘇るんだ」

灯織「すごく楽しい『日常』がそこにあったから……」

真乃「灯織ちゃん……」

灯織「何があっても、絶対に帰ろう……ね?」

真乃「うん、絶対だよね……っ!」

灯織「大丈夫、ここにはめぐるも……ほかにも皆さんがいるんだし、心配ないよ」

真乃「うん、みんなで頑張れば絶対脱出できるよね!むんっ!」

灯織「真乃……」

真乃「それでここから脱出したら一緒にピクニックに行って……」

灯織「めぐるも、他の皆さんも誘って……」

真乃「灯織ちゃんには特製ハンバーグをまた作ってもらって……」

灯織「えっ?!う、うん……いい、けど……」

真乃「ふふ、灯織ちゃんは料理がすごく上手だから楽しみ……っ!」

灯織「も、もう真乃……ふふ、ふふふ!」

真乃「ふふっ♪」

(戻ったら一緒にピクニックをする約束をしてしまった……)

(ふふ、この学園から脱出する楽しみが一つ増えちゃったな)

(……なんとしてもみんなで一緒に、脱出しないと)
148 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:15:57.79 ID:9WXccj5H0
【灯織の部屋】

真乃と一緒に脱出した後のことを想像して過ごした……

(私も真乃も、一人だとなかなか前向きなことって考えづらいから……)

(そういう意味では二人がこの学校にいてくれてよかったな)

(二人のおかげで、希望を保っていられる)

-------------------------------------------------
【自由時間開始】

灯織「さて、時間はまだあるけど、どうしようかな……」

【めぐる、咲耶、樹里、凛世、智代子、愛依の六名はミニバスケの最中なので選択できません】

【事件発生前最後の自由行動です】

1.購買でモノモノマシーンに挑戦する
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 22:19:11.89 ID:Q/I3YILW0
2なーちゃん
150 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:27:04.46 ID:9WXccj5H0
2 甘奈

【視聴覚室】

灯織「甘奈……こんなところで何してるの?」

甘奈「あっ、灯織ちゃん!甜花ちゃんが退屈そうにしてたからここのビデオで何か面白いものがないか探してたんだ☆」

灯織「へー……何かあった?」

甘奈「うーん……ちょっと外れたB級映画みたいなやつとか……どうだろ?」

灯織「う、うーん……流石にサメ映画は当たり外れが激しいから……」

甘奈「あれっ?!そうなの?!甜花ちゃんの持ってたゲームに似たようなのがあった気がしたんだけど……」

灯織「ゲームのサメと映画のサメは、多分違う……」

ビデオラックからおすすめの作品を引っ張り出して紹介した……

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
現在【昭和ラジオ】を所持しています

1.渡す(プレゼントパートに進行します)
2.渡さない(雑談パートに進行します)

↓1
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 22:27:39.06 ID:xLfafYvy0
2
152 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:39:44.52 ID:9WXccj5H0
2 渡さない

灯織「そういえば、甘奈は毎日甜花さんを起こしてるんだよね?」

甘奈「えっ?うん、そうだよ☆どうしたの?」

灯織「いや……そういえば毎朝の朝礼いつも同時に来るなって思って……家でもそうなの?」

甘奈「ううん、甜花ちゃんもお仕事の時とかは自分一人で頑張るし、毎日が毎日じゃないよ!」

灯織「あっ……そうなんだ」

甘奈「でもこっちに来てからは、不安なことも多いから……」

灯織「それでなんだ……」

甘奈「毎晩一緒に寝てるんだよね」

灯織「へぇ……」

灯織「え、えっ?!ね、寝てるの?!」

甘奈「えへへ……夜一人だと甘奈が不安だから……甜花ちゃんに無理言って一緒の部屋で寝てるんだよね☆」

(そういえば校則は個室外の故意の就寝の禁止だった……)

(別の人の個室ならOKなんだ)

甘奈「やっぱり甜花ちゃんは頼れるお姉ちゃんだから……こういう時は、すっごく心の支えになるんだ!」

灯織「うん、すごくいいと思う……うらやましいな、妬けちゃうぐらいに」

甘奈「えへへ……」

1.「私もお姉ちゃんが欲しいな」
2.「こ、今度お泊り会でも……」
3.自由安価

↓1
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 22:47:45.37 ID:MLLcn/AF0
1
154 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 22:59:17.81 ID:9WXccj5H0
1 選択

灯織「私もお姉ちゃんが欲しくなっちゃうな……こういう状況で家族っていう頼れる存在があると心強いよね」

甘奈「うん、甘奈ね……甜花ちゃんがいなかったら、もう一日目に滅茶苦茶になってたかもしれない……それぐらいには毎日が、怖い」

灯織「甘奈……」

甘奈「それでもね、甜花ちゃんが気づかせてくれるんだ。甘奈は一人じゃない、一人で抱え込まなくていいんだーって」

灯織「……ふふっ、ほんといいお姉ちゃんなんだね」

甘奈「そうだよ!甜花ちゃんはめーっちゃ可愛くて、めーっちゃ最高のお姉ちゃん☆」

灯織「すっごく仲がいいもんね」

甘奈「えへへ……そう見えちゃうかー」

灯織「きっと、甜花さんも同じように甘奈のことを思ってると思うよ」

甘奈「え?」

灯織「甜花さんにとっても、甘奈は心強い妹……よりどころになってると思う」

甘奈「……そう、かな」

灯織「せっかく家族っていう絶対的な繋がりがあるんだし、この生活下では大事にしてね」

甘奈「もちろん!今日もまた甜花ちゃんと一緒にお泊りするんだしね☆」

灯織「ふふっ、ほんと仲がいいんだから」

甘奈「えへへ、ありがとう灯織ちゃん!またね!」

(ふふっ、話してる間ずっと笑顔だった……)

(甘奈、本当に甜花さんのことが大好きなんだ)
155 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:00:54.87 ID:9WXccj5H0
【灯織の部屋】

(ふぅ……今日も探索はしたけど成果としては何もあげられなかったな……)

(まだ夜時間までは時間もあるし、そろそろお腹が空いたな。食堂で晩ご飯でも食べようかな)

-------------------------------------------------

【食堂】


食堂につくと、すでにミニバスケ組が帰ってきており、晩御飯を食べた後のようだった。


めぐる「あっ、灯織ー!」

灯織「めぐる……もうミニバスケ大会は終わったの?」

咲耶「ああ……良い汗を流すことができたよ」

凛世「はい……久方ぶりの運動は、大変良きものにございました……」

智代子「はぁ……はぁ……みんな元気すぎない……?」

愛依「楽しかったねー!」

灯織「ふふっ、それは良かったです!」


楽しかったと朗らかに笑う愛依さんだったが、その右肩には湿布がべったりと貼られていた。
156 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:02:44.88 ID:9WXccj5H0
灯織「……愛依さん、どうしたんですかその湿布」

愛依「あー、これ?アッハハ……運動マジやってなさすぎて鈍ってたんだよね。軽いダッキューみたいになってる感じ?」

灯織「だ、脱臼って?!」

愛依「だいじょぶだいじょぶ!そこまで酷くはないから……痛っ!」

灯織「愛依さん……無理はなさらないで……お盆も私が運びますから」

愛依「ごめん灯織ちゃん……マジ助かるわ。肩より上に腕が上がんなくてさ……」

灯織「あの、幸い霧子さんもこの学校にはいることですし……見てもらったらどうでしょう?」

愛依「あー、確かに!まだ時間はあるし、夜時間になる前に見てもらっとこうかな」

灯織「はい、その方がいいですよ!」

-------------------------------------------------

智代子「ふぅ……運動もしっかりしたし、ご飯もしっかり食べて……眠たくなってきちゃったね」

咲耶「フフ、そうだね。健全な疲労感が心地よい……今日は久しぶりによく寝られそうだ」

灯織「もう皆さん部屋に戻られるんですか?」

咲耶「そうだね……めぐると灯織の語らいを邪魔しても悪いし、ここはお暇させてもらおうかな?」

灯織「そ、そんなお気遣いなく!」

咲耶「フフ、ごゆっくりどうぞ」

愛依「ふぁぁ……うちも眠たくなってきたかも。灯織ちゃんまた明日ねー」

凛世「お先に、失礼いたします……」

樹里「ほらチョコ、個室で寝ないとモノクマに何されっかわかんねーぞ」

智代子「うぅ……樹里ちゃん、ありがとう……」

めぐる「おやすみ、みんな!」

樹里「おう、じゃあな!」
157 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:03:39.62 ID:9WXccj5H0
そしてめぐるを残してミニバスケ組は一足先に食堂を出て行った。


灯織「めぐるも疲れてるでしょ?無理に残らなくて良かったのに」

めぐる「ううん!いいのいいの!わたしもお話したかったし!」

灯織「そう?……ふふっ、それじゃあ早速今日の球技大会がどうだったか聞いちゃおうかな?」

めぐる「まっかせてー!すごい激戦だったんだよ!あのね、まず咲耶がスリーポイントシュートを……」


そこからはめぐるにその日の球技大会のエピソードを聴きながら、晩ご飯を食べた。

-------------------------------------------------

灯織「ふふっ……すごく楽しかったんだね」

めぐる「うん!次やるときは灯織と真乃も一緒にやりたいなー」

灯織「そうだね、次は参加しようかな」

めぐる「ぜひぜひ!我々希望ヶ峰ミニバスケクラブはいつでも新規入会をお待ちしております!」

灯織「ふふっ、なにそれ」


私たちが冗談を言い合ってはしゃいでいると、時計の針はいつの間にか9時30分を指していた。


灯織「めぐる、そろそろ私たちも行こっか。夜時間に食堂にいるとまずいし……」

めぐる「わわっ!そうだね!ついつい話し込んじゃったね!」

灯織「時間はあるし……また明日、一緒に話そう」

めぐる「うん、そうしよう!」
158 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:04:57.01 ID:9WXccj5H0
【寄宿舎廊下】


めぐると二人で話しながら寄宿舎へと向かっていると、愛依さんと摩美々さんと霧子さんの姿があった。


愛依「じゃ、ありがとね、霧子ちゃん!」

霧子「うん……激しく動かさなかったら、大丈夫だから……安静にしててね……!」

摩美々「でも愛依はそそっかしいから、無茶な要望かもしれないねー」

愛依「ちょっ……ヒドくね?!」

めぐる「おーい、みんなー!」

愛依「あっ、灯織ちゃんにめぐるちゃん!」

灯織「霧子さんに治療してもらったんですね」

霧子「うん……簡単に、だけど……」

愛依「ごめんね、摩美々ちゃんと二人でいたところ邪魔しちゃって」

摩美々「ホントだよー」

霧子「ううん……いいの……」

めぐる「こんな状況で怪我でもしたら一大事だからね!愛依もしっかり治すこと!」

愛依「はーい!先生!」

摩美々「もう怪我はしちゃってるんですけどねー」


なんて話し込んでしまっていると。
159 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:06:34.13 ID:9WXccj5H0
キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』

愛依「わ!やばっ!十時超えちった!」

摩美々「夜時間は外出禁止ですし、戻らなきゃですねー」

霧子「うん……そろそろ、寝ないと……」

愛依「ちょびっと超えたことはみんなには内緒にしとこ!ね!」

灯織「ふふっ、そうですね」

愛依「じゃ、みんなまた明日―!」

摩美々「じゃあねーおやすみー」

霧子「おやすみなさい……」


そうしてみんな去っていった。
二人残った私とめぐるも。


めぐる「じゃあ灯織!また明日ね!」

灯織「うん、また明日」


-------------------------------------------------

【灯織の部屋】

めぐると別れて自分の部屋に戻る。
また明日……なんて言ったけど、一体いつまでこの生活は続くんだろう。
警察とか……助けの人が来る気配も今のところないし……

前も後ろも見えないマラソンを走っているみたいな気分……

はぁ……
大きなため息をつき、そのまま深い眠りへと落ちていった。
160 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:07:34.39 ID:9WXccj5H0



キィィィ……


161 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:08:13.00 ID:9WXccj5H0





「……そろそろ」


「さて、と……確かめないとね」


「自分の目で、自分の耳で、自分の心で」


「……負けたくないじゃん」





カツ……カツ……
162 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:10:34.75 ID:9WXccj5H0
___

_____

_______

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』


変わらない天井だ。
今日も今日とてこの学園に囚われている。
ゆっくりと体を持ち上げて、また食堂に行き、食事をしてあるかどうかもわからない脱出口を探す。そして夜が来てまた眠る。
その繰り返しだ。
……意識していないと自然とため息が出る。


ピンポーン

インターホンだ。


めぐる「おはよう灯織!」

灯織「めぐる、真乃……おはよう、今日も早いね」

めぐる「えへへ!早起きは三文の徳って言うでしょ!今日も早起きしたんだ!」

真乃「ふふっ……めぐるちゃん、今日も朝のチャイムが鳴ると同時にインターホンが鳴って……びっくりしちゃった……っ」

めぐる「わわっ、ごめん真乃!早すぎて迷惑かけちゃったかな?!」

真乃「ううん、だいじょうぶ!嬉しかったよっ!めぐるちゃんと毎朝会うの、すごく楽しみだから……」

灯織「ふふっ……めぐるは変わらないね」


多分、めぐるは変わらないようにしてくれてる。
360度変わってしまったこの生活の中で、私たちが私たちで居続けられるように、めぐるは笑顔を絶やさない。
その笑顔に救われている。


灯織「じゃあ……そろそろ行こうか」

真乃「うん、みんな待ってるかもしれないし……」

めぐる「わたしもお腹空いちゃってるんだー!」


イルミネの二人の前では、私もできるだけ気丈に振る舞ってはいるものの、その虚勢もいつまでもつか。だいぶ応えている。

私に心当たりはないけれど、一昨日配られたモノクマからの動機。
あれもあることだし、常に頭のどこかがもやもやしている。
163 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:11:38.73 ID:9WXccj5H0
【食堂】

咲耶「やあ、今日もイルミネの朝は早いね」

霧子「おはよう……♪」

めぐる「おはようございまーす!」


食堂に着くと、いつも通り咲耶さんと霧子さん。樹里と凛世が待っていた。


灯織「あっ……配膳、手伝う」

樹里「いいっていいって!灯織は座って待ってな!」

灯織「そんな……悪いよ、いっつも樹里ばっかり」

凛世「ふふっ……♪今日も、寮の味付けで澄まし汁をご用意いたしました……」

真乃「ほわぁ……すごくいい匂い……」





そしていつも通りの朝が始まる……はずだった。





164 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:12:15.83 ID:9WXccj5H0






_______ガシャーン!ガランガランゴロ・・・・・・





165 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:13:19.79 ID:9WXccj5H0
食堂にも響き渡るほどの凄まじい衝撃音。
まるで金属が床とぶつかったような鈍い音が耳を劈いた。


真乃「ほわっ……?!」

灯織「い、今のって?!」

めぐる「なんの音だろう……?!」


こんな音、この学園に来てから一度も聞いたことのない音だ。
モノクマがまた何かをしようとしている……?

嫌な胸騒ぎがする。けど、この胸騒ぎは、モノクマと向き合った時とはまた違う。
もっと根源的な……本能的な胸騒ぎ。虫の知らせというものがあるなら、こういう衝動のことを指すんだと思う。
何か、よくないことがすでに起きている。
なぜかそんな確信を持ってしまっている私がいた。


咲耶「今は……7時半。こんな時間から誰かが喧嘩でもしているのかな?」

霧子「それにしては……すっごく、大きな音だったよ……」

凛世「学校エリアの方から聞こえてまいりました……」

樹里「な、なんだってんだ……?!」

めぐる「……急ごう!」

真乃「うん……灯織ちゃんっ!」


確信が寒気に変わり、全身の毛を逆立てる。
自然と足は、動いていた。
166 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:14:12.12 ID:9WXccj5H0
【学校エリア 1-A前】

ジリリリリリ・・・・・・


凛世「この音は……?」

めぐる「目覚まし時計?アラームの音だね」


学校エリアに踏み込むとその場に似つかわしくない鐘の音が鳴り響いていた。
その音の鳴る先……目をやると、既にそこには愛依さんの姿があった。
地面にぺたりと力なく座り込んでいる。


咲耶「愛依?!どうしたんだい?!」

愛依「……ぁ……ぁぁ……」

霧子「大丈夫ですか……?」

愛依「……ぁ……な……」


動揺しているのか声が言葉になっていない。
震える彼女の指先は、教室の中を指している。


真乃「教室……?中に何か、あるのかな?」

咲耶「この教室……普段は誰も立ち寄らない教室だね」

凛世「……嫌な予感が、いたします」

めぐる「……確認、しなきゃだね」

灯織「うん……」
167 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:14:41.07 ID:9WXccj5H0





大きく唾を一つ飲み込んで、教室の扉に手をかける。


……違う、そんなことない。
そんなこと、あるはずがない。





168 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:15:37.20 ID:9WXccj5H0





_____そんな私の期待は、儚く散り果てた。





169 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:16:27.32 ID:9WXccj5H0





【散乱する机の下敷きになり頭部から夥しい出血とともに息絶えた浅倉透の姿がそこにはあった】




170 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:17:18.82 ID:9WXccj5H0
-------------------------------------------------


CHAPTER01

絶望レッスン

非日常編


-------------------------------------------------
171 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:19:46.30 ID:9WXccj5H0
というわけで事件発生までで今回の更新は終了です。
最初の被害者は浅倉透さんでした。
次回より捜査パートに移ります。

明日も今回と同時刻より更新が出来たらします。


それではおやすみなさい…
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 23:23:06.08 ID:xLfafYvy0
乙です
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/26(金) 23:23:51.27 ID:5OAd50HK0
乙です…
おやすみなさい
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 23:24:26.15 ID:Q/I3YILW0
「…あ。ふふっ、ごめん。命ないわ」

そういやメダルってどうやったら見つかる設定になってますかね?ガシャが、ガシャが回したい
おつー
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/26(金) 23:45:51.48 ID:sKMtvN6xo
おつおつー
176 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/26(金) 23:56:21.81 ID:9WXccj5H0
>>174
モノクマメダルは学級裁判のクリア報酬と章はじめの探索パートのコンマ値での回収を考えています
1章は探索パートを急ぎ足で進めて安価を待たずに進めてしまったので救済措置がなかったですね……
そのぶん2章で回してやってください……
177 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/27(土) 20:34:36.25 ID:S0vsazIV0
本日は21:30より再開します
捜査パートも行動安価を出す予定なのでよろしくお願いします。
178 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/27(土) 21:31:41.46 ID:S0vsazIV0


…………


……………………


…………………………………………………………………………………………………………


一秒にも満たない時間に世界が目の前で崩れ落ちた。

赤。
私の視界を一面に満たすその赤色が、私の正気を奪い去り、絶叫を喚起するには時間を要さなかった。


灯織「うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

霧子「……え…………」

凛世「……っ!」


思わず膝から崩れ落ちる。目の前で起きている事実が受け入れられない。
つい昨日まで会話をしていた人間が、絶命している。


ノクチルのセンター、浅倉透が死んだのだ。


そして、変わり果てた友人の姿に阿鼻叫喚する私たちを嘲笑うかのように、それは始まった。
179 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/27(土) 21:32:32.70 ID:S0vsazIV0
ピンポンパンポーン

『死体が発見されました!一定の自由時間の後、学級裁判を開きます!』

めぐる「い、今のアナウンスは?!」

灯織「学級……裁判……?」

モノクマ「始まるぞ!始まるぞ!」

灯織「も、モノクマ……!」

モノクマ「学級裁判が始まるぞーーーー!!」

咲耶「悪いが君の相手は後にさせてもらえないかい!今はそれどころじゃないんだ!」

モノクマ「それどころ?それどころってどこのところよ?」

モノクマ「うぷぷぷ……オマエラに感傷に浸る時間なんてないよ!ま、とりあえずは体育館に集まってよね、これからのことをおいおい説明するからさ!」

愛依「……た、たいいくかん…………?」

めぐる「そんな、体育館なんかに行ってる場合じゃ……!」

凛世「……お待ち下さい」

めぐる「り、凛世……?」

凛世「いまは、モノクマさまに従っておくべきと……存じます……下手に抗うと、身を滅ぼす恐れが……」

めぐる「……でも!」

モノクマ「杜野さんは賢いねえ……先生オマエみたいな生徒が大好きだよ!先生の言いなりになっておけばいいっていう主体性に乏しい学生!」

咲耶「従って欲しいのかそうじゃないのかどっちなんだい……」

モノクマ「勿論ゼンシャー!体育館集合ね!ボクもここにいない連中をかき集めてくるからさ!」
180 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/27(土) 21:33:46.31 ID:S0vsazIV0

一方的にまくし立てるとモノクマはそのまま姿を消した。
取り残されたのは、透さんの死体と私たち。しばらく言葉も交わさず、呆然と立ち尽くしていた。


真乃「ホントに……死んじゃってるんだよ、ね……」

咲耶「……呼吸が無い、彼女の死亡は紛れもない事実のようだ」


浅倉さんの手に触れる。
かつて生きていたものとは思えないほどにその手は冷え切っていて、生気というものを感じない。


樹里「……クソッ!」

霧子「……透ちゃん、痛そう…………」

めぐる「この机の下敷きになって……死んじゃったのかな……」

灯織「…………」

咲耶「……仕方ない、取り敢えずは体育館に向かおう。凛世の言う通り、むやみやたらに歯向かうのはリスキーだ」

凛世「……はい…………」

咲耶「灯織、大丈夫かい?」


黙りこくっている私の顔を覗き込み心配してくれた咲耶さん。
ただ、今の私は……それに対して反応すらできない。


霧子「咲耶さん……わたしが、灯織ちゃんは……」

咲耶「霧子……頼めるかい?」

霧子「うん……」


私は霧子さんに介助される形で体育館へと送り届けられた。
181 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/27(土) 21:35:00.08 ID:S0vsazIV0
【体育館】

咲耶「……」


体育館には居心地の悪い沈黙が流れていた。気持ちの切り替えなんてできるはずもなく。
浅倉さんが血の海に沈んでいた光景が目にこびりついて離れない。
血の飛沫がそこら中に飛んで、真っ赤に染まった教室。
絶命により、重く閉ざされた瞼。
胸に突き刺さった感情が、声というものを発せさせなかった。

その場に段々とモノクマが連れてきた面々が揃い、始まった。


モノクマ「よーし、これで全員揃ったね!」

円香「…………!!」

雛菜「透先輩が、いないんだけど……」

小糸「……な、なんでぇ…………?」


ノクチルの面々は、既に到着段階で感づいている様子だった。
死体が発見されました、なんて文言と今この場に透さんがいないことを鑑みれば、嫌でも一つの事実が浮かび上がってくる。


モノクマ「はい!オマエラもご存知の通り、ついに!いよいよ!」

モノクマ「参加者の一名が死亡いたしましたー!はい、拍手ー!」

めぐる「拍手なんかできないよ……」

智代子「そん、な…………」
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