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【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:02:34.19 ID:hxj2+utY0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】
- 803 :コンマェ…… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:04:37.68 ID:pEV0iz4B0
- 【コンマ19】
甘奈「小糸ちゃんが呼び出したなんて考えられないよ……!」
甘奈「灯織ちゃん、考え直して……!」
(くっ……手ごわい……)
(反論をねじ伏せるには、あと少し、力が足りない……!)
------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】
コトノハ
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【死体発見アナウンス】
‣【日本殺人鬼大観】
‣【脚立】
甘奈「樹里ちゃんの骨折は」
甘奈「ガタガタの脚立を使ったせいで落ちちゃって」
甘奈「とっさに掴んだ本棚が倒れたせい」
甘奈「それだけなら呼び出した人は別に小糸ちゃんじゃなくてもいいよね?!」
甘奈「だって小糸ちゃんは被害者なんだよ?!」
甘奈「別の誰かがいたんじゃないかな?」
-------------------------------------------------
【発展!】
灯織「でも、樹里を頼るほどの身長差があるんだよ……?」
灯織「そんなの10cm以上の身長差がある相手じゃないとおかしいよね?」
灯織「候補は福丸さん以外にいない……!」
-------------------------------------------------
甘奈「樹里ちゃんは160cm」
甘奈「小糸ちゃんは148cm」
甘奈「確かに身長の上では自然だけど」
甘奈「樹里ちゃんと身長差が10cm以上ある候補は小糸ちゃんだけじゃないよ?!」
甘奈「【智代子ちゃんだって犯人候補】だよ!」
甘奈「もっと他に疑う人がいるよね?!」
【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ40以上で論破しろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:08:37.18 ID:Kq0lX80H0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】
- 805 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:11:04.99 ID:pEV0iz4B0
-
コンマが振るいませんね……
正直謎の難易度が易しい分、コンマで厳しめに判定とって調整させてくださいね
【コンマ18】
甘奈「小糸ちゃんが呼び出したなんて考えられないよ……!」
甘奈「灯織ちゃん、考え直して……!」
(くっ……手ごわい……)
(反論をねじ伏せるには、あと少し、力が足りない……!)
------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】
コトノハ
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【死体発見アナウンス】
‣【日本殺人鬼大観】
‣【脚立】
甘奈「樹里ちゃんの骨折は」
甘奈「ガタガタの脚立を使ったせいで落ちちゃって」
甘奈「とっさに掴んだ本棚が倒れたせい」
甘奈「それだけなら呼び出した人は別に小糸ちゃんじゃなくてもいいよね?!」
甘奈「だって小糸ちゃんは被害者なんだよ?!」
甘奈「別の誰かがいたんじゃないかな?」
-------------------------------------------------
【発展!】
灯織「でも、樹里を頼るほどの身長差があるんだよ……?」
灯織「そんなの10cm以上の身長差がある相手じゃないとおかしいよね?」
灯織「候補は小糸以外にいない……!」
-------------------------------------------------
甘奈「樹里ちゃんは160cm」
甘奈「小糸ちゃんは148cm」
甘奈「確かに身長の上では自然だけど」
甘奈「樹里ちゃんと身長差が10cm以上ある候補は小糸ちゃんだけじゃないよ?!」
甘奈「【智代子ちゃんだって犯人候補】だよ!」
甘奈「もっと他に疑う人がいるよね?!」
【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ40以上で論破しろ!】
↓1
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- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:11:28.32 ID:hxj2+utY0
- コンマ弱過ぎて正論ぶつけられても絶対意見を曲げない甘奈が誕生してしまった
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:12:19.72 ID:N/HLS2lJ0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】
逆にすごい()
- 808 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:13:44.10 ID:pEV0iz4B0
-
惜しい……
甘奈めーっちゃ手ごわい……
【コンマ32】
甘奈「小糸ちゃんが呼び出したなんて考えられないよ……!」
甘奈「灯織ちゃん、考え直して……!」
(くっ……手ごわい……)
(反論をねじ伏せるには、あと少し、力が足りない……!)
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【反論ショーダウン開始!】
コトノハ
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【死体発見アナウンス】
‣【日本殺人鬼大観】
‣【脚立】
甘奈「樹里ちゃんの骨折は」
甘奈「ガタガタの脚立を使ったせいで落ちちゃって」
甘奈「とっさに掴んだ本棚が倒れたせい」
甘奈「それだけなら呼び出した人は別に小糸ちゃんじゃなくてもいいよね?!」
甘奈「だって小糸ちゃんは被害者なんだよ?!」
甘奈「別の誰かがいたんじゃないかな?」
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【発展!】
灯織「でも、樹里を頼るほどの身長差があるんだよ……?」
灯織「そんなの10cm以上の身長差がある相手じゃないとおかしいよね?」
灯織「候補は小糸以外にいない……!」
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甘奈「樹里ちゃんは160cm」
甘奈「小糸ちゃんは148cm」
甘奈「確かに身長の上では自然だけど」
甘奈「樹里ちゃんと身長差が10cm以上ある候補は小糸ちゃんだけじゃないよ?!」
甘奈「【智代子ちゃんだって犯人候補】だよ!」
甘奈「もっと他に疑う人がいるよね?!」
【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ40以上で論破しろ!】
↓1
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- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:16:30.10 ID:N/HLS2lJ0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:17:16.31 ID:b6MKWW0bo
- 更新来てると思ったら甘奈が意固地過ぎたww
- 811 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:17:23.94 ID:pEV0iz4B0
- ひぃん……
【コンマ10】
甘奈「小糸ちゃんが呼び出したなんて考えられないよ……!」
甘奈「灯織ちゃん、考え直して……!」
(くっ……手ごわい……)
(反論をねじ伏せるには、あと少し、力が足りない……!)
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【反論ショーダウン開始!】
コトノハ
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【死体発見アナウンス】
‣【日本殺人鬼大観】
‣【脚立】
甘奈「樹里ちゃんの骨折は」
甘奈「ガタガタの脚立を使ったせいで落ちちゃって」
甘奈「とっさに掴んだ本棚が倒れたせい」
甘奈「それだけなら呼び出した人は別に小糸ちゃんじゃなくてもいいよね?!」
甘奈「だって小糸ちゃんは被害者なんだよ?!」
甘奈「別の誰かがいたんじゃないかな?」
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【発展!】
灯織「でも、樹里を頼るほどの身長差があるんだよ……?」
灯織「そんなの10cm以上の身長差がある相手じゃないとおかしいよね?」
灯織「候補は小糸以外にいない……!」
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甘奈「樹里ちゃんは160cm」
甘奈「小糸ちゃんは148cm」
甘奈「確かに身長の上では自然だけど」
甘奈「樹里ちゃんと身長差が10cm以上ある候補は小糸ちゃんだけじゃないよ?!」
甘奈「【智代子ちゃんだって犯人候補】だよ!」
甘奈「もっと他に疑う人がいるよね?!」
【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ40以上で論破しろ!】
↓1
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- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:17:59.95 ID:/Yv7LF+t0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:18:06.11 ID:N/HLS2lJ0
- 【智代子ちゃんだって犯人候補】に【死体発見アナウンス】!!!!
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:18:33.78 ID:/Yv7LF+t0
- セーフセーフ
- 815 :乙です……コンマスレの妙ですね ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:20:26.03 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「その矛盾、切らせてもらいます!」
【BREAK!】
灯織「甘奈、チョコは犯人候補にはなりえないんだよ」
甘奈「えっ?な、なんで……?」
灯織「死体発見アナウンスだよ……あれはもともと、【犯人以外の三人が】死体を目撃した瞬間に鳴るものなんだけど」
灯織「チョコの叫び声を聞いた私が駆け付けた時点でアナウンスが鳴ったの」
樹里「ってことは灯織とチョコはクロになることはありえねーのか」
灯織「そもそも樋口さんの話にチョコは全く登場してないし、やっぱり呼び出したのは小糸だったんだよ」
凛世「お待ちください……!」
灯織「凛世?どうしたの?」
凛世「死体発見アナウンスは犯人以外の三人が死体を目撃した際に鳴るのでしたよね……?」
凛世「だとすれば、残り一名はどなたなのですか……?」
めぐる「確かに!チョコと灯織より先に小糸の死体を見つけてた人がいるってこと?!」
摩美々「……そういうことかぁ」
灯織「それならもうわかってるよ」
めぐる「……えっ?!」
-------------------------------------------------
(今までの議論の流れからしても、私たちより先に小糸の遺体を目撃していた可能性があるのは、あの人しかいない……!)
【怪しい人物を指摘しろ!】
↓1
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:21:10.57 ID:b6MKWW0bo
- 樋口
- 817 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:22:40.05 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「あなたしか……いません!」
【解!】
灯織「樋口さん、ですよね?」
円香「……」
智代子「相変わらずのだんまりでいらっしゃる……」
灯織「あなたは犯行を自白したのに、樹里の骨折については説明もできなかった……しかし、それ以外の情報は正確なものだった」
灯織「となると、事件現場にいた、加害者でも被害者でもない第三者だったということになるんです!」
樹里「ど、どうなんだよ!円香!」
灯織「あなた以外の人間が小糸の遺体を目撃していたなら既に名乗り出ているはずです……認めてください」
円香「……はぁ」
円香「……ご明察。私は犯人じゃない」
愛依「……ま、マジ?!」
咲耶「……つまり円香は、樹里を殴って小糸の死体に包丁を刺しはしたが、直接その命を奪ってはいないということかい?」
円香「……はい、私がしたのはそこまで。私に投票しても得は何一つないですよ」
甘奈「な、なんでこんな攪乱なんか……?!」
円香「……」
(多分、樋口さんの目的はあれだ……)
-------------------------------------------------
・間違った結論にもっていくため
・犯人をかばうため
・真犯人をあぶりだすため
・自己満足
【正しい選択肢を選べ!】
↓1
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:23:57.20 ID:/Yv7LF+t0
- 間違った結論にもっていくため
- 819 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:25:27.58 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「これです!」
【解!】
灯織「もしかして、心中するつもりだったんじゃないですか?」
霧子「し、心中……?!」
灯織「樋口さんは明らかなミスリードをいくつも設けて、自分に投票させようとしていた……」
灯織「裁判中の豹変も、殺人鬼を演じることで票を集めやすくしていたんですよね?」
愛依「確かにうちは、連続殺人鬼っていうイメージに引っ張られて投票しようとしてたしね……」
めぐる「じゃあ円香はこの裁判に負けようとしてたの……?!」
甜花「樋口さんは、死にたがってたの……?」
甘奈「学級裁判を使っての自殺ってこと……?」
円香「そんなんじゃない……私がやりたかったのは」
- 820 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:26:03.89 ID:pEV0iz4B0
-
円香「全員をこの場で殺すこと」
- 821 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:27:39.46 ID:pEV0iz4B0
-
(……!!)
樹里「な、なに言ってんだよ……」
円香「この学園に来てから……私は透と小糸、二人の幼馴染を失った……しかも、あなたたちのお仲間に殺されて」
灯織「……っ!」
めぐる「で、でも!透の裁判では一緒に進もうって、前に向かって頑張ろうって誓ったよね!?」
円香「その誓いを踏みにじったのはどちらですか?」
灯織「……ふ、踏みにじるって……!」
円香「確かに私もあなたがたの妄信する【絆】とやらを一度は信じようとしました、それは小糸と雛菜も同じ」
円香「実際小糸は私たちの誰よりも早く立ち直り、あなたがたと一緒に希望を持つことを望んだ……」
円香「朝礼にも自分から顔を出し、交流も積極的になった」
円香「それなのに、小糸は殺された……!【絆】なんてものを信じたせいで、小糸は殺された……!」
(……!!)
円香「許せるわけない……憎しみしかない……」
円香「美徳を掲げることだけに執着して、他の人間の事なんか蔑ろにして……」
円香「それでも生に縋る、醜いあなたたちに反吐が出た」
円香「だから、殺そうとした」
(そうだ……樋口さんは、誰よりも優しいから……誰よりも強く、裏切りを感じてしまったんだ……)
円香「理解してもらおうとは思いませんし、あなた方に理解ができるとは思えません」
円香「だってこの場で私たちだけが、『奪われ続けた人間』なんですから」
(続けざまに幼馴染二人を失って……彼女は、殺意を抱いてしまったんだ……!)
- 822 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:29:16.98 ID:pEV0iz4B0
-
雛菜「もう……やだ……」
灯織「……え?」
(市川さん……?)
雛菜「……円香先輩なんか……円香先輩なんか……」
雛菜「円香先輩なんか、大っ嫌い!!!!」
円香「……は?」
雛菜「雛菜はずっと気づいてたよ、円香先輩が何をしたのかも……何を思ってたのかも」
咲耶「え?ひ、雛菜は全部知っていたのかい?」
雛菜「わかりますよ、だって他のアイドルと違って雛菜は円香先輩と幼馴染ですから!」
そう言って裁判場に響き渡る絶叫する市川さんの眼もとには、うるうると涙が滲んでいた。
……私たちの前で、はじめて市川さんが感情をあらわにしていた。
雛菜「小糸ちゃんの死体発見の時、円香先輩は透先輩の時と反応が明らかに違ったもん!」
雛菜「小糸ちゃんの死を知って……憎むんじゃなくて、もうすでに何かを決意した目をしてた!」
円香「……」
雛菜「それ見た瞬間、円香先輩は……犯人なんかどうでもよくなってたのがわかったよ」
雛菜「だって幼馴染だったんだもん……一目でそれぐらいの事わかるもん……」
- 823 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:31:19.42 ID:pEV0iz4B0
-
雛菜「それなのに、円香先輩は透先輩の気持ちも、小糸ちゃんの気持ちもまるでわかってないじゃん!」
円香「……ちょっと、雛菜うるさい」
雛菜「小糸ちゃんが殺されたからってみんなを恨みながら死んでいったと本当に思ってるの?!円香先輩のバカ!バカバカ!バ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜カ!」
灯織「い、市川さん、落ち着いて……」
雛菜「雛菜決めたよ、もう円香先輩のことなんか知らな〜い!絶交だから!」
めぐる「ぜ、絶交なんて……ダメだよ雛菜!」
雛菜「円香先輩のこと許せないよ……勝手にみんな殺そうとして、そのために小糸ちゃんの死体を傷つけて……もう幼馴染なんかじゃないから!」
円香「好きにすれば?……雛菜こそ、まるで現実を理解してない。この人たちは仲間なんかじゃない、絆なんて耳触りがいいだけの言葉を妄信する愚鈍な人たち」
円香「私が、本当の【絆】を教える……絶対、この合宿生活で私が勝利して透と小糸の無念を晴らすから」
それだけ言うと樋口さんはまたしても押し黙る形となり、しばらく市川さんの泣きじゃくる声だけがこだましていた。
幼馴染の絶交……私たちのどのユニットよりも深い縁だったであろう縁が、
目の前でぷっつりと切れてしまったことに、私たちも言葉を挟めずにいた。
雛菜「……うぅ……ひっぐ……」
モノクマ「えーっと……すっごくボク気まずいんだけど、オマエラどうにかしてくんない?」
モノクマ「ボクってさ、事なかれ主義だからさ。人が揉めてたりしたら席移動するタイプだからさ、酔っ払いがいたら車両変えるタイプだからさ」
智代子「え、えーっと……じゃあ……議論、再開、する?」
雛菜「雛菜も協力しま〜す……もう円香先輩のことなんか知らないから」
灯織「え、ええっと……」
(樋口さんと市川さんが仲違いした形になったけど……これで、よかったのかな)
(今の二人の話に嘘はないだろうけど……)
- 824 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:31:59.98 ID:pEV0iz4B0
-
摩美々「でも、もうほとんどすべてのピースは揃ってるんだよねー、あの図書室で何が起きたのか、あとはピースをつなぎ合わせるだけ」
愛依「え?!そうなん?!」
摩美々「ここまでやったから円香の話は信用していいと思うしねー」
灯織「はい……あとは論理でそれらを合わせるだけ、ですよね……」
摩美々「本当の犯人にたどり着くまであと少し……灯織、あとはそのロジックを完成させてー」
灯織「はい……私たちは私たちで……絆を証明して見せます!」
(よし……考えるんだ……あの図書室、本当の事件現場でなにがあったのか……!)
-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】
Q.1 図書室に樹里と小糸がやってきた順序は?
A.樹里が先 B.小糸が先 C.同時
Q.2 樹里が本棚の下敷きになったとき側にいたのは?
A.円香 B.小糸
Q.3 小糸はいつ死んだ?
A.樹里が殴られる前 B.樹里が殴られた後
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
-------------------------------------------------
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:36:52.55 ID:hxj2+utY0
- c→b→a
- 826 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:38:38.52 ID:pEV0iz4B0
-
(あれ……?樹里は確か小糸に呼び出されてたはずだったよね……)
(だったら二人の間には到着までのタイムラグがあったはず……)
-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】
Q.1 図書室に樹里と小糸がやってきた順序は?
A.樹里が先 B.小糸が先 C.同時
Q.2 樹里が本棚の下敷きになったとき側にいたのは?
A.円香 B.小糸
Q.3 小糸はいつ死んだ?
A.樹里が殴られる前 B.樹里が殴られた後
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
------------------------------------------------
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:39:36.73 ID:b6MKWW0bo
- bbaかな?
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:39:52.12 ID:/Yv7LF+t0
- b.b.a
- 829 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:41:07.80 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「推理はつながりました!」
【COMPLETE!】
灯織「……そうか、わかりましたよ!あの日、図書室で何が行われていたのか、その全貌が!」
愛依「マジで?!」
灯織「樹里に小糸が本棚の本を取ってもらったということは、二人は同時に図書室にいたことになりますよね」
灯織「ということは、樹里が本棚に下敷きになったときも小糸は側にいたはずです」
灯織「となると、樹里が図書室で樋口さんに襲われたときにも、その場に小糸も居合わせていた……普通ならその段階で樋口さんのことを止めますよね?」
咲耶「ああ、幼馴染ならなおさらね」
雛菜「小糸ちゃんならそうしたと思います〜、小糸ちゃん優しくて正義感が強かったから〜」
灯織「だけど、小糸はそんなことをしていないし、樋口さんもそんな証言はしていない……その段階で小糸は命を落としていたと思われます」
甘奈「ってことは……樹里ちゃんと二人で図書室にいるときに、小糸ちゃんは死んじゃったってこと……?」
甜花「あ、あれ……?それって、つまり……」
摩美々「灯織、犯人は分かったよねー?」
灯織「……はい」
(そう、この事件の登場人物はもともと少なかった)
(樋口さんの大胆な偽装工作、その目撃者がいなかった時点であの場にいた人間は限られる)
(……嫌だ、認めたくない……)
(けど、ここで止まるわけにはいかない!)
(小糸のためにも……私たちのためにも!)
-------------------------------------------------
【怪しい人物を指摘しろ!】
↓1
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:43:49.47 ID:hxj2+utY0
- 西城樹里
- 831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:43:49.66 ID:/Yv7LF+t0
- 樹里
- 832 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:45:03.53 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「犯人は……あなたです!」
【解!】
灯織「犯人は、樹里なんじゃないかな……?」
樹里「なっ……あ、アタシ……?ちょ、ちょっと待てよ、アタシそんなの知らねー……」
灯織「うん……樹里は覚えてない、忘れちゃったんだよ……」
智代子「ちょっ、ちょっと待ってよ灯織ちゃん!樹里ちゃんは骨折してるし、殴られてるし……こ、殺すなんて!」
摩美々「殴られたのは事件が終わった後、円香がやったことでしょー?事件には関係しないでしょー」
凛世「なら、骨折はどうなるのですか……?骨を折った後に、小糸さんを殺害したというのですか……?」
灯織「確かに、骨を折った状態では殺害は難しい……」
灯織「けど、この方法なら、樹里の骨折は殺害を否定できなくなる!」
-------------------------------------------------
・樹里の骨折と小糸の死は同時だった
・樹里がトリックをつかって小糸を殺害した
・樹里の骨折は演技だった
【正しい選択肢を選べ!】
↓1
- 833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:45:40.24 ID:b6MKWW0bo
- 樹里の骨折と小糸の死は同時だった
- 834 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:47:35.51 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「これです!」
【解!】
灯織「樹里が骨折したのと、小糸が殺されたのが同時だったなら……どうでしょう?」
樹里「は、はぁ?!」
灯織「つまり、小糸は樹里と同時に本棚の下敷きになっていたんです」
灯織「足場がガタガタになっていた脚立を使用していた以上、その支えに小糸はついていたんじゃないでしょうか……?」
灯織「そうなると倒れてくる本棚を避けることもできない……」
樹里「な、なに言ってんだよ……」
灯織「私たちの中で一番小柄な小糸なら、身動きも取れずそのまま圧死……というのも考えられませんか?」
摩美々「小糸は死後包丁を突き立てられたのが確定していて、ずっと本当の死因が謎だったんですよねー」
摩美々「切り傷や刺し傷をつけず、後も残りにくい死に方……圧死ならあてはまるんじゃない?」
霧子「本棚くらい重たいものなら……内臓が圧迫されて、死んじゃうこともあるかも……」
めぐる「確かに……地震が起きた時の死因に家具に押しつぶされちゃうのが多いってのは聞いたことがあるよね」
智代子「い、いや!そんなわけないよ!だって樹里ちゃんだよ!?」
智代子「あんなに面倒見もいいし、面白いし、かっこいいし……人を殺すなんてないない!」
灯織「それは、わかってる……だから、この殺人は……事故、だったんだと思う」
凛世「事故……」
- 835 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:48:24.31 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「小糸に促されるまま、本棚の本を取ってあげてるのは……私たちもよく知る樹里の人柄からして想像できる」
灯織「たまたま、偶然にもその時脚立が破損したがゆえに起きてしまった事件だったんだよ……」
樹里「……ま、マジかよ……」
灯織「そのことも……樋口さんに殴られたときに、記憶を失ってしまったんだと思う」
めぐる「そ、そんな……」
摩美々「ねぇモノクマー、被害者が事故死だった場合ってクロはどうなるのー?」
モノクマ「浅倉さんの時にも話したけど、クロの判定は被害者が死ぬことになった直接の原因を引き起こす行動を起こした人がクロになるんだよ?」
モノクマ「だから本棚が倒れて福丸さんが死んだなら、本棚を倒した人……脚立から落ちた人がクロになるんじゃないですかね!」
智代子「……違う!違う!樹里ちゃんが犯人なわけないよ!」
智代子「本棚が倒れてたからって……本当にそれに小糸ちゃんが巻き込まれた証拠もないよね?!」
智代子「た、多分……図書室にはもう一人犯人がいたんだよ!それで小糸ちゃんを殺して……」
灯織「そうなると、死体発見アナウンスの説明が……」
智代子「じゅ、樹里ちゃんは目隠ししてたんだよ!」
樹里「チョコ……」
智代子「だ、だから!絶対に樹里ちゃんは犯人なんかじゃない!」
(……心苦しいけど、ここは退けない)
(チョコに……小糸が本棚の下敷きになったその証拠を突き付ける!)
(それでこの事件に……決着をつける!)
- 836 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:49:40.77 ID:pEV0iz4B0
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【パニックトークアクション開始!】
智代子「違う違う違う!」【防御力25】
智代子「精進が足りないよ!」【防御力30】
智代子「糖分が足りてないんじゃない?」【防御力35】
智代子「樹里ちゃんはすっごく優しいんだから!」【防御力40】
智代子「灯織ちゃん!聞いてよ!」【防御力45】
【盾の防御力をコンマで削り取れ!】
↓直下より5回連続でコンマ判定
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- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:50:19.24 ID:b6MKWW0bo
- はい
- 838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:50:22.00 ID:hxj2+utY0
- ほ
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:50:47.29 ID:hyZLlh/No
- あ
- 840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:51:48.68 ID:Kq0lX80H0
- それ
- 841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:52:22.96 ID:/Yv7LF+t0
- あ
- 842 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:53:54.04 ID:pEV0iz4B0
- コンマ00は100とみなす最高値です
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【パニックトークアクション開始!】
智代子「違う違う違う!」【残り防御力1】
智代子「精進が足りないよ!」【BREAK!】
智代子「糖分が足りてないんじゃない?」【残り防御力6】
智代子「樹里ちゃんはすっごく優しいんだから!」【BREAK!】
智代子「灯織ちゃん!聞いてよ!」【BREAK!】
【盾の防御力をコンマで削り取れ!】
(あと少し……)
(チョコにも、真実を届けないと……)
(この事件は、終われない……!)
↓直下より2回連続でコンマ判定
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- 843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:54:24.53 ID:b6MKWW0bo
- うん
- 844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:54:48.66 ID:/Yv7LF+t0
- ほい
- 845 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:55:42.55 ID:pEV0iz4B0
-
【ALL BLEAK!】
-------------------------------------------------
【智代子「小糸ちゃんが本棚の下敷きになった証拠なんかないよね?!樹里ちゃんとは別の事件だったんだよ!」】
折/肋骨/の/骨
【正しい順番に並び替えて、コンマ値50以上でぶつけろ!】
↓1
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- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 22:56:15.66 ID:b6MKWW0bo
- 肋骨の骨折
- 847 :以上で安価とコンマは終了になります、お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 22:59:07.05 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「これで証明する!」
【BREAK!】
灯織「チョコ……小糸の死体には、もう一つ謎が残ってたんだ」
智代子「……えっ?」
灯織「肋骨の骨折……樋口さんの証言でも、これを解決する要素はなかったんだ」
智代子「で、でも外傷はないって……」
灯織「切り傷や刺し傷といった目に見える外傷は、なんだよ……骨折はこれに含まれてなかったんじゃない?」
モノクマ「ギクゥ!?」
めぐる「肋骨の骨折なんて普通じゃありえないよね……押さえつけられるみたいな力がないと……」
智代子「そんな……」
灯織「間違いない、小糸は本棚に下敷きになってたんだよ!」
灯織「……これが、私たちの推理。私たちの結論……どうかな、樹里……」
樹里「…………」
- 848 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:00:34.36 ID:pEV0iz4B0
-
樹里「_______そっか、多分間違いねえよ」
智代子「樹里ちゃん!」
樹里「チョコ、凛世、ありがとな。嬉しかったぜ、最後まで庇ってくれてさ」
凛世「最後なんて言わないでください……凛世は、凛世は……」
樹里「灯織、アタシはみんなのことを信じてる……だからみんなで導き出した納得できる結論なら、それに間違いはないと思うぜ」
灯織「樹里……」
樹里「だからさ、最後にこの事件の全貌を教えてくれねーか?今から処刑されちまうアタシに、納得させてくれよ……」
凛世「樹里さん……」
智代子「うぅ……うぅ……」
灯織「わかった……事件をはじめから全部振り返って……これでこの事件を終わらせるから!」
樹里「……おう!頼んだぜ!」
(……やるしかない)
(それが樹里のため、私たちのためだから……!)
- 849 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:01:13.65 ID:pEV0iz4B0
- -------------------------------------------------
【クライマックス推理開始!】
【act.1】
灯織「今回の事件はもともとは単純な事故でした。それに第三者の樋口さんの介入があって、複雑になってしまった事件……。それをはじめから振り返ります」
灯織「事件は、小糸が今回の犯人を図書館に呼び出したことに始まります。夜時間にわざわざ呼び出して二人で……そこで何があったのかはわかりませんが、おそらく血なまぐさいやりとりはなかったものと思われます。だって小糸には争った痕跡は微塵もありませんでしたから」
灯織「小糸は浅倉さんの事件を経て、変わろうとしていた。そのために、男勝りな性格で、他のみんなにも頼られている……そんな強いイメージのある犯人に会っていたのかもしれません」
【act.2】
灯織「小糸は呼び出した犯人に、本棚の上段にあった本を自分の代わりに撮ってもらうように頼みました。二人の身長差は約12cm、小糸では届かないところにも犯人なら届くと考えたんでしょう」
灯織「その時に用いたのが図書室に備え付けの脚立。ただ、この選択が結果として不幸にも事件を引き起こすことになったんです」
灯織「足場がガタガタになっていた脚立から犯人が落下。とっさに掴んだ本棚はその勢いのまま二人側に倒れこんだんです!」
灯織「その際に脚立を支えていた小糸は避けることもできず、結果として犯人よりも抜け出しづらい体制のままプレスされることになったんです。あんなにギチギチに詰め込まれた本棚……その重量はすさまじく、人ひとり押しつぶすには十分だったでしょう」
灯織「一方で犯人も右脚が下敷きになり骨折。そんな状態の犯人では本棚を立て直すことは不可能……おそらくそのまま、小糸の救出は間に合わず……死んでしまったんだと思います」
- 850 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:01:52.43 ID:pEV0iz4B0
-
【act.3】
灯織「その後、遅れて図書室にやってきた樋口さんはその場で小糸の死を知りました。記憶を失う前の犯人に直接聞いたのかもしれません。だって犯人は殺意があって小糸を殺したわけではないんですから」
灯織「でも、樋口さんはそれを許しませんでした。激昂した樋口さんはその場で犯人を後頭部が出血するほどの勢いで殴りつけたんです!そのまま昏倒した犯人をプールサイドのロッカーに押し込んだところで、樋口さんの偽装工作が始まったんです」
灯織「もしかすると、この段階で樋口さんは犯人のことを殺したと思い込んでいたのかもしれませんね。だってそうでもないと、わざわざ自分を連続殺人鬼だなんて偽る理由がないですから。いかれた殺人鬼の連続殺人が今ここに始まったように思わせようとしたのかもしれません」
【act.4】
灯織「図書室に戻ってきた樋口さんは本棚を起こし、散らばった本を手当たり次第に適当に戻しました……凛世が感じた本棚の並びの違和感は、おそらくここで生じたんだと思います。樋口さんも錯乱状態にあっただろうし、並びなんて些細な事、そこまで気が回らなかったんでしょうね」
灯織「樋口さんは本棚により圧死した小糸の死体を玄関ホールまで連れて行き、その場で包丁を胸に突き刺しました。これは連続殺人鬼、ジャスティスブラックの犯行だと思わせ、捜査を攪乱する狙いがあったんです」
灯織「しかし、樋口さんの知識は世界殺人鬼名鑑にとどまっていたので、日本殺人鬼大観にあった【Vの血文字】、被害者の法則などは抜け落ちてしまっていた。その結果犯人はジャスティスブラックではないということが分かったんですがね」
灯織「樋口さんの偽装工作に加え、本人自体が殺害を忘れていてしまったことから、ここまで闇に隠れ続けていた犯人……」
灯織「……それは、樹里だったんだよ」
【COMPLETE!】
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- 851 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:03:18.64 ID:pEV0iz4B0
-
灯織「どうかな、これが樹里の失われた記憶……小糸の事件のすべてだよ」
樹里「……へっ、へへっ」
樹里「そっか……本当に、アタシだったんだな……」
樹里「ったくよ……みんなのことを守るだのなんだの息まいておいて……むしろ小糸のこと殺してんじゃねーか……」
樹里「世話ねーよな、ほんと」
智代子「じゅ、樹里ちゃん……」
樹里「もう、いいよ……もう、終わりにしてくれ……」
咲耶「なんてことだい……」
円香「……」
モノクマ「どうやら議論が終わったようですね!」
モノクマ「それではオマエラはお手元のスイッチで、犯人と思う生徒に投票してください!」
モノクマ「裁判の結果導き出したクロは正解なのか、不正解なのかー!さあ、どっちなんでしょうかね?」
- 852 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:04:24.39 ID:pEV0iz4B0
- -------------------------------------------------
【VOTE】
〔樹里〕〔樹里〕〔樹里〕
CONGRATULATIONS!!!!
パッパラー!!!
-------------------------------------------------
【学級裁判 閉廷!】
- 853 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/21(日) 23:08:36.98 ID:pEV0iz4B0
-
というわけで更新はここまで。
今回はだいぶコンマに苦しめられましたね……
次回裁判終了パート、おしおきと2章ラストまでになります。
次回更新は3/23(火)22:00~予定です。
安価・コンマはないと思います。
それではお疲れ様でした。
- 854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:13:50.63 ID:/Yv7LF+t0
- 乙です
事故でも死の直接的な原因となれば
クロになってしまうのがダンガンロンパの怖い所だよなぁ
- 855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:14:38.10 ID:N/HLS2lJ0
- 乙でした、つらい……
- 856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:18:57.44 ID:hxj2+utY0
- 乙
犯人を責められない形で士気高翌揚能力の高い子が2人も退場するのダメージヤバいな
- 857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:19:50.01 ID:b6MKWW0bo
- 乙
小糸がなんで樹里を呼び出したのか、もうわからないんだもんなあ
親しい人間からいなくなっていくのが辛い
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:42:36.78 ID:ZuqkUHwC0
- 乙です
今回はただただ悲しい事件だった…
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/21(日) 23:55:18.90 ID:zwnIfXFq0
- 今更だけど>>800はゾロ目クリティカルの扱いでも良かったんでないかなあとか思ったり思わなんだり
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/22(月) 11:13:33.71 ID:GemEuxKR0
- この状況だと円香とのコミュができなくなりそう
というより好感度上がる余地がなさそうに見える
- 861 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 21:58:05.95 ID:NYbaCknc0
-
予定通りそろそろ裁判終了パート更新します
今回更新部分、そこそこ前に書き溜めていたものになるため
小糸と灯織の親愛度を鑑みた際に一部違和感があるかもしれません。
そこはあらかじめご了承ください。
>>859
確かにそうですね!
今後の進行の際、コンマ判定においてぞろ目は別途考慮することも検討しておきます!
- 862 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:01:29.79 ID:NYbaCknc0
-
モノクマ「というわけで、福丸さんを殺した”不運”と”踊”っちまったクロは西城さんなのでしたー!」
樹里「……」
(……これで、よかったんだ)
(樹里がクロだった、それなら私たちは……樹里に投票する)
(これしか、選択肢は無かったんだ……)
智代子「そんな……そんな……おかしいよ……」
凛世「凛世は、信じません……」
モノクマ「しかしつまんない事件だったね!結局のところ事故じゃん!コロシアイとしては消化不良なんだよね!」
モノクマ「それでも攪乱を図ってくれた円香さんのおかげで学級裁判を開けるぐらいにはなったから、樋口さんにはモノクマポイントを進呈しようかな!」
円香「……生きてたんだその設定」
- 863 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:03:52.01 ID:NYbaCknc0
-
智代子「も、モノクマ!」
モノクマ「ん?どうしたの?」
智代子「今言った通り樹里ちゃんの事件は完全に事故だったんだしさ……」
智代子「おしおきはしなくていいよね?!ね?!だってクロじゃないんだよ?」
モノクマ「何言ってるの?西城さんがクロじゃない?」
モノクマ「そんなわけないでしょ!西城さんは立派なクロ!殺人犯ですよ!」
智代子「なんで……?だって樹里ちゃんは記憶もなくて……事故の記憶もないんだよ!そんなんでおしおきなんて……理不尽だよ!」
モノクマ「理不尽?なにそれ、意味わかんないんですけど!」
モノクマ「あのねぇ……覚えてないから無罪?それだったら園田さんは百万円貸した友達も、借りたことを忘れてたら返済免除するの?違うよね?」
モノクマ「それに事故って言ってもしっかり西城さんの行動が原因で本棚が倒れてるんだから見方によっては立派な殺人だよ!」
モノクマ「そもそもここでの生活において事故死なんかないんだよ!殺人以外の死なんて病死か衰弱死ぐらいのものなんだよ!」
凛世「そんなの……あんまりでございます……」
樹里「……悪い、チョコ」
智代子「じゅ、樹里ちゃんが謝ることなんてないよ……!」
- 864 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:05:41.47 ID:NYbaCknc0
-
モノクマ「それにさぁ……ほんとに西城さんはまるっきり覚えてなかったのかな?」
(……!?)
灯織「ど、どういう意味ですか……?!」
モノクマ「西城さんはしっかり覚えてて嘘ついたんじゃないかっていうこと!そう簡単に人の記憶が飛ぶと思う?そうじゃないよね?」
違う。絶対に樹里は覚えてなかったんだ。
そうじゃないと……この裁判でのやり取りは……!?
凛世「違います……樹里さんは、いつもと変わらぬ樹里さんでした……もし記憶が健在ならば、凛世は必ず……気づきました……!」
モノクマ「オマエラとしてはそう思いたいよね?でも実際のところは西城さん以外分かんないんだよね!」
樹里「…………」
モノクマ「ほら、素直になっちゃえよ!」
智代子「違う!樹里ちゃんは!」
樹里「……覚えては、無かったよ」
灯織「そうだよね……樹里、だって」
樹里「途中までは、な……」
(……!?)
- 865 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:09:12.88 ID:NYbaCknc0
-
そう語る樹里の顔は、私たちを欺き生き残ろうとした人間としてはあまりにも悲しすぎた。
本当に他の人間を蹴落とそうとしていたなら、こんな表情はしない。
樹里「裁判の途中で、断片的に記憶が何度もよみがえったんだ。あのときの痛み、あのときの苦しみ、あのときの小糸の声……それはアタシの目の前で小糸が死んだことを表してて……」
樹里「言えなくて……悪かった」
モノクマ「ぷひゃひゃひゃひゃ!あんなに仲間意識の強かった西城さんが裏切ってたんだって!どう思う?みんな!」
灯織「……違う」
灯織「樹里は裏切ってなんかないです……!だって、樹里もこの裁判で、命を懸けていたんだから……これは裏切りなんかじゃなくて……!」
樹里「そう言ってくれると助かるよ、灯織」
モノクマ「ふぅ……見上げたお仲間意識ですなぁ!」
智代子「樹里ちゃん……私も灯織ちゃんと同じだよ!だから……」
智代子「私たちに悪いとか思わなくていいんだよ、樹里ちゃんは樹里ちゃんのやるべきことをやっただけだよ!」
樹里「……ああ」
モノクマ「しっかし事故とはいえ胸が痛みますなぁ……西城さんみたいに強い人間が福丸さんのように弱い人間を殺す!まさに弱肉強食!残酷な世界やで……」
樹里「小糸は弱くなんかねーよ!!」
灯織「……樹里?」
樹里「小糸が弱いわけないだろ……あん時だってよ……小糸は必死にモノクマ、てめーに立ち向かおうとしてたんだよ!」
- 866 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:11:14.64 ID:NYbaCknc0
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【図書室】
樹里「……おーい、誰だ?こんな時間に呼び出して」
小糸「あ、あの……西城さん……こんばんは」
樹里「小糸……?!どうしたんだよ、急に呼び出したりして」
小糸「あ、あの……ち、ち、力を……貸してもらいたくて」
樹里「力?」
小糸「あそこの本棚、気になる本があるんです……とってもらえませんか?」
樹里「そ、そんなんでいいのか……?なんでわざわざアタシなんだ?身長もそんな変わんねー円香とか、背なら雛菜の方がでけーだろ」
小糸「円香ちゃんも雛菜ちゃんも、今は透ちゃんのことで葛藤していて……これ以上、背負わせたくないんです……」
樹里「い、いや……だとしてもよ」
小糸「それに……西城さんに、あこ……あ……憧れて、ます……」
樹里「あ、憧れ?!あ、アタシに?!」
- 867 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:14:01.23 ID:NYbaCknc0
-
小糸「さ、西城さんは、皆さんの中でも……一番強そうで……」
小糸「モノクマにも立ち向かっていける勇気があるから……わ、わたしも……そうなりたくて!」
樹里「アタシは別にそんな……」
小糸「だ、だから……一緒にトレーニングとかも、できたらな……って」
樹里「でも、なんだってそんなに強くなろうとしてんだ……?アタシたち仲間だっているんだし、みんなを頼っても……」
小糸「それも確かにそうなんですけど……」
小糸「西城さんは、この前のモノクマの動機をどう思いますか……?」
樹里「……っ!……果穂と夏葉は無事だ、アタシはそれを信じることしかできねー」
小糸「そう……ですよね、わたしも……そう思うんですけど……」
小糸「やっぱり、プロデューサーさんが無事かどうか……気になって……」
樹里「おいっ!間違っても誰かを殺すなんて考えんじゃねーぞ!」
小糸「ぴぇっ?!い、いえ!だ、誰かを殺すなんかじゃなくて……その……」
樹里「あ、悪い……つい大きい声出しちまった」
- 868 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:15:49.37 ID:NYbaCknc0
-
小糸「自分の力で脱出して、実際どうなのか……自分の目で見てみたくて……!」
樹里「そりゃそれができれば一番いいけどよ……結局二階にも手掛かりなかっただろ?」
小糸「ま、まだ調査が終わってないのがありますよね……っ!」
樹里「え?」
小糸「そ、そこのノートパソコンです……詳しい人がいなかったから、おいてありますけど……」
小糸「わ、わたしがプログラミングを学んだり、もっと詳しくなったりしたら……どうにかならないかなって……!」
樹里「……!」
小糸「少しでも、外の世界のことが分かれば……みなさんの希望になるのかなって!」
樹里「小糸……それでこんな本棚の上にある分厚い本を……」
小糸「は、はい……まずは入門レベルから、ですけど……わたしも、何か役に立ちたくて……!」
樹里「……そっか。任せとけ!勉強もちょっとぐらいなら……付き合うぜ?」
小糸「ぴゃっ?!ほ、ほんとですか……!?」
樹里「ああ」
確かに小糸は体も小さくて……ちょっと臆病で……気も弱いかもしれない。
けど、自分にできることは何かないかって身近なところから希望を見出して……
嘆いてばかりのアタシたちなんかよりよっぽど強い奴だったんだよ。
- 869 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:17:00.54 ID:NYbaCknc0
-
樹里「……まあ、とりあえず本とりゃいいんだな?」
小糸「は、はい!」
樹里「……っしょっと!小糸、しっかり支えてくれよ」
小糸「は、はい!へーきです!」
だからアタシは小糸のことを応援してやりたくて、小糸のためにできることならやってやりたくて……
アタシは脚立に登ったんだ。
でも、それは突然だったんだ。
______バキッ!
樹里「……っ!?」
突然、足元が抜けた。
やばい、怪我しちまう……そう思うより早く手は本棚をつかんでいた。
けどその勢いは止まることなく、ぐるんと本棚は視界の外に消えた。
______そしてそのままアタシは、頭を床に強く打ち付けた。
- 870 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:18:31.97 ID:NYbaCknc0
-
とてつもない轟音とともに一気に埃が舞い上がり、事態を把握するにはしばらく時間がかかった。
アタシは必死に脚を本棚から引き抜いた後もしばらく痛みに悶えていた。
樹里「いってぇ……くそっ……脚が、下敷きに……」
樹里「……あれ?小糸は?」
微かに聞こえてくる喘ぎ声。
それは本棚の下から聞こえてくる。
樹里「まさか……おい!小糸!?無事か?!」
小糸「……ぁ……か……」
樹里「くそっ!待ってろ!今助ける!」
だけど、アタシの右脚は既に折れちまってて……
樹里「痛っ!!ダメだ……力が入らねえ!アタシ一人じゃ……助けらんねえのかよ!」
- 871 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:20:20.34 ID:NYbaCknc0
-
樹里「……チクショウ!小糸、もう少しだ……もう少しだけ待ってくれ!今すぐみんなを起こしてくる!」
けど、この時にはすでに円香はアタシのことを見ていたんだろうな。
円香の目には、アタシが小糸を見殺しにしたように映ったんだろ……
あの時の円香は、本気でアタシを殺す気だった。
樹里「とりあえずは咲耶とめぐるか……?インターホン鳴らせば起きるか……?」
樹里「待ってろよ……絶対、助けるからな……っ!」
_____ガララッ
円香「……許さない」
アタシはそのとき円香には気づいちゃいなかった。
だから振り下ろされた一撃は、完全に想定外で、無防備にアタシは後頭部にそれを食らっちまったんだ。
_____ガンッ!!
図書室の扉を開けた瞬間。
世界が砕けるような音がして、アタシは意識を手放した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
- 872 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:22:01.45 ID:NYbaCknc0
-
樹里「小糸は、最後の最後までみんなの希望であり続けたんだ……だから、だから!」
樹里「小糸のことを弱いなんて言うんじゃねえ!」
灯織「……樹里」
樹里は私たちをいつも引っ張る立場にいて、常に私たちのことを支えてくれていた。
そんな彼女のことを私も強いヒトだと感じていたけど、それだけじゃない。
人の強さも弱さもわかってくれる、【強くて弱いヒト】だったんだ。
モノクマ「確かに他のオマエラよりは福丸さんは前向きだったかもね!あのパソコンなんて初日に調べて他のみんなはすぐ諦めちゃってたもんね!」
樹里「……ああ、小糸はアタシたちよりも未来のことを見据えて、それでなにができるか考えて……」
モノクマ「まあその福丸さんの着眼点もミスっちゃってるんだけどさ!」
樹里「……は?」
- 873 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:25:28.18 ID:NYbaCknc0
-
モノクマ「これだよね?そのノートパソコンってさ!」
モノクマがどこからか取り出したそれには強い既視感。
確かに図書室にあったものだ。
モノクマ「これさ……そもそもおもちゃなんですけど!」
樹里「……えっ?」
モノクマ「だから、ただのおもちゃだよ!キーボードなんか押したところで反応するわけないし、液晶もつくわけない!小学生が遊ぶためのなんちゃってパソコンなんだよ!」
モノクマ「それなのに福丸さんったら必死にプログラミングなんか覚えようとして……こんな世界でプログラミングなんか学んだところで意味ないのにさ!」
足元が抜け落ちたように、全身の血の気が引いた。
……最悪だ。モノクマがやっていることは単純な挑発じゃない、小糸が最後に掴もうとした希望を私たちの前で踏みにじる……
小糸の想いすらも粉々に砕こうとするようなそんな真似だった。
言い得も知れぬ喪失感で凍り付く中、彼女は全身の血を沸騰させるほど怒り狂っていた。
樹里「……ざけんな」
モノクマ「え?」
樹里「ふざけんな!お前は……お前はどこまで人を馬鹿にしたら気が済むんだよ!」
私たちが気が付いた時には樹里は声を張り上げるとともに、
血が出るほどに強く握りこんだ拳でモノクマのことを殴りつけていた。
- 874 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:28:19.32 ID:NYbaCknc0
-
智代子「じゅ、樹里ちゃん?!そんなことしたら!」
樹里「関係ねえ!どうせアタシはおしおきされるんだ!なら……なら……!」
樹里「死ぬその瞬間までこいつのことを殴らねえと!小糸の希望を馬鹿にしたこいつを殴らねえと!」
樹里「じゃないと小糸が……報われないだろ!」
(……!!)
泣いていた。モノクマを殴りつける樹里は泣いていた。
拳と金属がぶつかる鈍い音が響くたび、赤と無色の飛沫があたりに飛び散る。
樹里「小糸に謝れ!小糸に謝れよ!」
モノクマ「痛っ!痛いよっ!校則違反にも限度があるよ!」
樹里の校則違反、これが無数に湧き出るモノクマに対して無力なことであることは本人にもみている私たちにもわかっていた。
______でも、私たちはそれを止めようとはしなかった。
むしろ、心の中では樹里のことを応援する気持ちすらあった。
(樹里……負けないで……!頑張って……!)
- 875 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:30:16.09 ID:NYbaCknc0
-
樹里「どうなってもいい……アタシは、アタシの命と引き換えにしてでもぶん殴らねえと気が済まねえんだ!」
モノクマ「くそっ!離せ、離せよう!」
樹里が一発一発殴るたび、私たちの背中が押されているような気がしたから。
樹里の一発はむしろ私たちに向けられている。
一発一発がぶつけられる度、私たちの中でじんわりと広がっていくものがある。
モノクマ「あーもう!仕方ないな!余韻もボインもあったもんじゃないね!こうなったらおしおき強行だ!」
樹里「好きにしろ!アタシは殺されようがこの拳は止めねーぞ!」
樹里の死……それを目前にして、私たちは樹里から託される熱いものを感じていた。
_____それは【命】。絆よりももっと熱くて重くて、強いものだ。
私たちには、託される【命】を最後のその瞬間まで見届ける義務があるんだ……!
- 876 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:31:38.18 ID:NYbaCknc0
-
モノクマ「超高校級の……痛っ!【応援団長】痛っ!……の西城さんのために……痛っ!」
樹里「お前だけは……!お前だけは……!」
モノクマ「スペシャルなおしおきを用意しました!痛いよ!しつこいなぁ!」
樹里「みんなのために、アタシも爪痕を残す……【絆】をつなぐんだ……!」
- 877 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:32:16.14 ID:NYbaCknc0
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モノクマ「痛っ!痛いよ!……あーもう、張り切って参りましょう!おしおきターイム!」
樹里「地獄の底まで一緒に殴り合おうぜ、モノクマ!」
- 878 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:33:54.83 ID:NYbaCknc0
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GAMEOVER
サイジョウさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
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- 879 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:35:30.21 ID:NYbaCknc0
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紅蘭偉魔空珠学園……
かつて伝説の不良たちが名を轟かせたこの学園も、今となっては一人の生徒会長による絶対統制により脅かされていた。
そんな腐った学校をぶっ壊すために……
金色の猛獣・ジュリが今、殴りこむ……!!
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【人生☆CLIM@X!!
超高校級の応援団長 西城樹里 処刑執行】
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指をぽきっと鳴らせば臨戦態勢。
不良たちの喧嘩はステゴロが基本。
右脚が折られているものの、そんな怪我なんか気にしない……それがアタシたちのルール。
____アンタたちが何人いようが関係ねーよ。
たった一人でジュリは無数のモノクマたちに殴りかかった!
彼女の拳は的確に一撃一撃でモノクマたちを仕留め、破壊破壊破壊!
- 880 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:37:14.63 ID:NYbaCknc0
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取り囲まれようと、不意打ちを食らおうとも、負傷した右脚を狙われようとも。
ジュリはひるまず、臆さず、ただ拳をふるい続けた。
全ては学園の自由のため、そして己の意地とプライドのため_____
貫き通すものがあるヤツは、強ェーんだ。
いつしか全身はボロボロ……
口にたまった血涎を吐き捨てる。
____どうやらアタシの勝ちみてーだな。
気が付けばジュリを取り囲んでいたはずのモノクマはもはやあと四人にまで減っていた。
喧嘩の終わりが見えてきて思わず口角が上がるジュリ。
滴る汗を拳で拭い、最後の闘争に向かって駆けだした!
____オラァッ!
- 881 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:41:42.46 ID:NYbaCknc0
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最後の戦い、振り上げた拳!!
……は空中でそのまま静止した。
ジュリにはその拳を振り下ろすことなんかできなかった。
______果穂?
このまま拳をふるえば、ジュリは何よりも大切な仲間の顔を殴ることになる。
残りのモノクマは、ユニットの仲間たちのお面をつけていたのである……!!
まさに外道!
ジュリの優しき心に付け込んだ非道な戦法!
その一瞬の心の揺らぎ、それをモノクマたちは見逃しませんでした。
……悲しいけどこれおしおきなのよね。
まあ、生き残るだなんだの瀬戸際で、
お仲間の顔が見えただけで拳をふるえなくなっちゃうようなもやしじゃ、この先も生き残れないってことで!
伝説の不良とやらはお仲間のお面をつけたモノクマにリンチでミンチにされちゃいましたとさ、おしまい。
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- 882 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:43:28.82 ID:NYbaCknc0
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モノクマ「ヒャァーホォウッッ!やっと終わった!なんだよあのDV女!ボクのプリチーな体を傷めつけやがって!」
モノクマ「ま、スペアは無限なんで意味はないんですがね!」
樹里が死んだ。彼女の死にざまが目に焼き付いて離れない。
命の灯が消えるその瞬間まで、モノクマに…黒幕に…彼女は拳をふるい続けた。
目は血走り、唇をかみちぎりそうなほど食いしばり、その手は自分の血にまみれていた。
その光景だけ見れば彼女は修羅のようだった。
でも、私たちにはおしおきという言葉を出されても一切ひるまない樹里の姿は、強く気高く見えた。
血を流そうが何があろうがひるまない……それは一つの、【希望】の姿だったんだ。
最後まで絶望に抗い続けたんだ。
だからおしおきが終わった後でも私たちは……
めぐる「泣かない……泣かないから、樹里……!」
モノクマ「……はれ?」
- 883 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:45:36.45 ID:NYbaCknc0
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悲しみに飲まれるんじゃなく、その胸には火をともしていた。
樹里から受け継いだ【命】……それはモノクマに対する反逆の火。
咲耶「みんな、帰ろう」
モノクマ「あれ?随分とあっさりしてるんだね、もしかして西城さんってハブられてた?」
甘奈「樹里ちゃんは私たちのかけがえのない仲間だよ!でも、だからこそ」
甜花「西城さんのために、甜花たちは泣かない……!」
愛依「……うん、樹里ちゃんと小糸ちゃんの想いを絶対無駄にしちゃだめだもんね」
智代子「ここで泣いちゃってたら、樹里ちゃんに怒られちゃうよね!」
凛世「はい……樹里さんのことです、天国より叱責されてしまいます……」
灯織「うん、樹里ならそれぐらいやっちゃいそうだよね……!」
摩美々「まずは帰ってしっかり休んで……明日から頑張るんでしょー?」
霧子「うん……立ち止まってちゃ、ダメだよね……!」
めぐる「樹里、見守っててね……モノクマなんかに負けないから!」
そう、私たちは戦い続ける……
樹里と一緒に、戦うんだ……!
- 884 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:47:04.94 ID:NYbaCknc0
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摩美々「その前に、一つだけいいですかぁ?」
(……摩美々さん?)
摩美々「樹里のおしおきの直前、モノクマが言ってた『プログラミングなんてこの世界では意味ない』ってやつ……あれってどういう意味なんですかぁ?」
モノクマ「ん?」
摩美々「だっておかしいでしょー、私たちにとって【世界】なんてこの学校だけで完結してるのに、なんでわざわざそんな言い方する必要があるわけー?」
モノクマ「細かいこと気にするんだね、さては文系だね?」
摩美々「答えてもらえますー?」
モノクマ「深い意味はないよ、文字通りこの世界ではプログラミングなんか意味ないってだけ!」
モノクマ「それ以上でもそれ以下でもない!」
摩美々「だから聞きたいのはそんなことじゃ……」
モノクマをつなぎとめようとする摩美々さんを無視して、モノクマはそのまま姿を消してしまった。
- 885 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:48:54.56 ID:NYbaCknc0
-
咲耶「ふぅ……やはり私たちにとって得になることはしてくれないようだね」
摩美々「あしらうにしてももっと上手にやってほしいんだケド」
摩美々「まぁ考えても仕方ないですねー」
めぐる「うんうん、とりあえずはこれからに向けて頑張らないと!」
私たちはそのまま涙を流さずに、裁判場を後にした。
その足のまま、食堂で私たちは食事会を開いた。
樹里と小糸は、きっと私たちが落ち込むことをよしとしないから。
少しでも前を向くために、少しでも絆を深めるために。
いっぱいご飯を食べて、いっぱい笑って、いっぱい泣いた。
生きる……生きるんだ。
それが生き残った私たちの義務なんだから。
……でも、この私たちの絆の輪とも言うべき結束には、そもそも前提として欠落がある。
【彼女】は食堂にはいなかったから。
- 886 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:50:24.43 ID:NYbaCknc0
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【???】
円香「……モノクマ」
モノクマ「はいはい!およびですか?……ってなんだ樋口さんじゃん、裁判お疲れ様!キミのおかげで今回の裁判もよかったよ?」
円香「……そう」
モノクマ「今回の事件ってさ、キミがいないとすっごい退屈なものだったと思わない?」
モノクマ「やっぱりこうやってかき乱してくれる存在がいないと、予定調和になっちゃうからさ!」
円香「……」
モノクマ「で?なんの用なの?」
円香「……単刀直入に聞きます」
円香「もし仮に……」
- 887 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:50:50.10 ID:NYbaCknc0
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円香「私が全員を皆殺しにする計画を立てるから協力してほしいってなったらモノクマは協力してくれるの?」
- 888 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:54:10.30 ID:NYbaCknc0
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モノクマ「うぷぷぷ……そんなことを言ってくるなんて変わってるねキミは」
円香「できるかできないかで答えて」
モノクマ「できないよ!」
円香「……ふーん」
モノクマ「ボクは別にシリアルキラーでもないんだ。みんなに死んでほしいんじゃなくて、みんなに絶望してほしくてこのコロシアイ合宿生活を始めたんだから、皆殺しなんて許せないよ」
モノクマ「むしろコロシアイにおいてメインなのはほら、学級裁判なわけじゃん!」
円香「やっぱりそうなんだ」
モノクマ「そういうこと!……面白い相談だけど、今回は断らせてもらうよ!ごめんね!」
円香「……まあ、だろうと思ったけど」
モノクマ「でも、キミのおかげで校則の抜け目を見つけられたよありがとうね!」
【校則が追加されました】
【コロシアイ学園生活で同一のクロが殺せるのは、2人までとします】
モノクマ「これでよしっと!」
円香「……なるほどね」
- 889 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:55:06.72 ID:NYbaCknc0
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円香(別に今すぐ全員を殺そうなんて本気で思ってるわけじゃない)
円香(ただ私は……透と小糸を裏切ってものうのうと生きてる連中に)
円香(詭弁の【絆】なんてものをありがたがってる連中に)
円香(死者の想いを引き継ぐこと、【絆】を守るということの本当の意味を)
円香(傷を刻み付けることで教えてやるだけ)
円香(その心をズタズタのぼろぼろに引き裂くまで、私は止まらない)
円香(それが私にとっての【絆】になる)
円香(偽善者たちに、思い知らせてやるだけ)
モノクマ「うぷぷぷ……いいねえ、いい顔してるよ」
モノクマ「ボクのゲームに乗ってくれる奴はこれまでにも何人もいたけど、キミは中でもいい顔してるよ」
モノクマ「絶望を生み出せる……選ばれた人間だけができる顔だよ」
モノクマ「キミがそうやって絶望を振りまいて振りまいて……」
モノクマ「みんなが絶望に沈み切ったときにこそ」
- 890 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:55:56.86 ID:NYbaCknc0
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モノクマ「________きっと美しい希望は生まれるんだろうね」
- 891 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:56:52.02 ID:NYbaCknc0
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【CHAPTER 02 存在証明を、この悲鳴を、或いは絶望を】
END
残り生存者数 12人
To be continued...
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- 892 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 22:57:47.45 ID:NYbaCknc0
-
【CHAPTER02をクリアしました!】
【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル49枚を入手しました!】
【CHAPTER02クリア報酬としてアイテム『紅蘭偉魔空珠』を手に入れました!】
〔CHAPTER02を生き抜いた証。ドラマで演じた不良と、彼女の最期には共通したものを感じさせる。熱い命がそこで燃やされたことを決して忘れてはいけない〕
【CHAPTER02クリア報酬としてスキル『意地っ張りサンセット』を習得しました!】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕
- 893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/23(火) 22:59:20.63 ID:/UnYgk+i0
- 乙です
悲しい・・・・・・
- 894 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/23(火) 23:04:19.74 ID:NYbaCknc0
-
というわけで2章が完結したところまで更新はここまで。
正直小糸の親愛度がカンストまで行くとは思っていなかったので事件発生過程が若干ぎこちない感じになってしまいましたね。
まあそこは肉体派アイドルのお膝元の放クラの方が【強そう】に見えたってことで……
3章までは書き溜めがある程度あるのでまた数日~一週間程度お休みをいただいてから3章から再開するつもりです。
3章は新しくスレ立てをしてから再開した方がいいですかね?
残り書き込めるレス数も100ちょいと心もとないですし……
そして今後についてなのですが、4月からはリアルが多忙になるので、もしかすると更新自体滞ることがあるかもしれません。
4章以降はまだ構想も十分に練れておらず、書き溜めする時間も取りづらくなってくるので……
数か月単位で空くときもあるかもしれませんが、完結までしっかり完走はしたいと思っていますのでどうかお付き合いいただけると幸いです。
ひとまず今回もお付き合いいただきありがとうございました、またよろしくお願いします。
- 895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/23(火) 23:07:09.21 ID:mF6cGlTb0
- 乙
円香が冷静なら小糸は助かってたのでは……?
今後の更新と新スレ把握です
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/23(火) 23:08:16.14 ID:m4M5Lkgyo
- 乙
100レス残ってるなら最初の自由行動までとかキリのいいところまでこのスレ使っていいと思う
- 897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/23(火) 23:12:41.85 ID:8kLQLJFW0
- シリアルキラー化しそうな樋口はともかくとして今回ひなななの姿がまったく見えてないのが超気になる
- 898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/23(火) 23:38:58.52 ID:7yldUyP30
- なんだかんだ樋口は生きそうね…
完走までついていきますぞ、乙です
- 899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/24(水) 08:47:14.23 ID:lYiB13wy0
- 乙です
更新があることをすっかり忘れていた…
- 900 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/27(土) 21:16:03.75 ID:wsdCZq+f0
-
【モノクマげきじょう】
- 901 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/27(土) 21:17:43.51 ID:wsdCZq+f0
-
モノクマ「人生とは選択の積み重ねなんだ」
モノクマ「どこを切り取ったとしても、そこで必ず人は選択を行なっているんだよ」
モノクマ「意志と言い換えてもいいだろうね。人間は常に何かと何かを比べて選び取ることでしか生きていけないんだよね」
モノクマ「例えば朝起きた時、この時点であなたは選択をすでに終えているのです」
モノクマ「春の麗かな温もりの下に、睡眠の快楽を享受するという選択肢を捨てて、社会の歯車となるために起床するという選択をしたわけだね」
モノクマ「いやぁ……殊勝でケッコウケッコウ!」
モノクマ「それで社会の歯車となることを決意したあなたは次の選択に移ります」
モノクマ「昨日の飲み会帰りに撒き散らした自分の吐瀉物を掃除するか、締め切りを過ぎた書類についての謝罪の電話を上司にするかの二択だね!」
モノクマ「どっちを選んだとしても、異なった結末がそこには待っていることはもはや言うまでもないよね!」
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