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【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】
- 381 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:50:17.56 ID:h3QY4sR50
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真乃「その秘密は【浅倉透は黒幕とつながっている】でした」
- 382 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:50:57.33 ID:h3QY4sR50
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灯織「!?」
円香「……は?」
樹里「はあああああああああ?!」
真乃「私も、すぐには信じられなくて……っ、本人に聞くわけにもいかないから一人で黙って背負い込んで……もやもやを抱えたままだったところに、手紙が来たんです」
咲耶「手紙、かい?」
真乃「ちょうど愛依さんに私がやったように、扉の下からメモ用紙で『深夜12時前に1-Aに来て 透』って」
灯織「え……?!」
円香「呼び出したのは、透……?」
真乃「私、そんな秘密を見たばっかりだから……怖くなって、一度は行くのをやめよう……ってそう思ったんですけど」
真乃「自分の足で進まなきゃ、何も変わらないって……自分の目で確かめないとって……っ!」
灯織「……!!」
(あのときの言葉……あれが、真乃にとってのきっかけになったの……!?)
真乃「教室には私が先について、あとから透ちゃんが来ました……っ」
- 383 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:52:58.18 ID:h3QY4sR50
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透「真乃ちゃん、来てくれたんだ。よかった」
真乃「と、透ちゃん……?なな、なんで、呼んだのかな……?」
透「えっ……あー、話。したくてさ」
透ちゃんは異様に落ち着いていました……
深夜の時間帯、二人っきりで会うという異様な状況下でも異様なくらいに変わらなくて……っ
透「ここ、座ってよ」
そう言って透ちゃんは一つの席を指さし、自分も腰掛けようとしました。でも、その時みちゃったんです……っ、透ちゃんが包丁を隠し持っているのを……っ
透「なんかさ、こっち来てからわかんないことばっかだよね」
真乃「え……?」
透「殺すとかなんとか、知んないじゃん。そんなの」
真乃「う、うん……」
- 384 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:54:47.29 ID:h3QY4sR50
- 透「……でもさ、真乃ちゃん」
真乃「……え?」
透「一つだけ、気になることがあるんだ」
そういうと透ちゃんはゆっくりと立ち上がって……近づいてきて。
その瞬間、動機の話が頭をよぎりました……
もし、透ちゃんが本当に黒幕とつながっているなら、私を呼び出した意味って?
透ちゃんは武器を持っているのに、私は何も持っていない……
透ちゃんの言う気になることって……?
その瞬間、疑問は恐怖へと様変わりしました……
透ちゃんの笑顔が仮面のように見えて、裏からは殺意が滲み出ているかのように錯覚……
- 385 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:55:53.27 ID:h3QY4sR50
- おかしかったのは、私のほうだったのかもしれません……っ
恐怖が堰を切ったようにあふれ出しました。
真乃「こ、来ないで……っ!」
ガンッ
恐怖で我を忘れて……
真乃「……え?」
気が付けば、目の前に透ちゃんが頭から血を流して倒れてたんです……
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- 386 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:57:30.51 ID:h3QY4sR50
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真乃「これが、あの時起きたすべてです……っ」
円香「……なにそれ」
円香「透は、あんた茫然自失だったから無罪だって主張でもしたいわけ……?」
小糸「ま、円香ちゃん……!」
灯織「……ちがう」
真乃「ひ、灯織ちゃん……?」
灯織「ふざけないで!こんなの……こんなの……許せない!」
灯織「モノクマ……こんなのあなたの言う正々堂々フェアなコロシアイなんかじゃないでしょ!」
モノクマ「へ?」
灯織「あなたは……真乃に浅倉さんが黒幕側の人間だなんて嘘の情報を流して、狂乱状態にして……それで事件を起こさせた!」
灯織「あなたがこの事件を意図的に引き起こしたクロそのものじゃないですか!」
モノクマ「おいおい、いいがかりはよし子ちゃんだよ!ボクが情報をでっち上げた?なんの根拠があって言ってるのさ!」
円香「……私は誰よりも側で、透を見て来た」
円香「ありえない。透が黒幕とつながっているなんて、絶対にありえない。私が気づかないはずがないんだから」
モノクマ「ぷひゃひゃひゃひゃ!じゃあ樋口さんの目は節穴ってことだね!」
円香「……は?」
- 387 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:58:26.84 ID:h3QY4sR50
- モノクマ「ていうかさ、櫻木さんこそ嘘を言っちゃいけないよね!」
真乃「……え?」
モノクマ「櫻木さんに渡した秘密はさ、【浅倉透は黒幕と関係がある】だったよね?」
智代子「あのー、何が違うのかわからないというか……」
モノクマ「浅倉さんは百パーセント、黒幕と関係がありますよ!ボク秘蔵のハチミツに、白黒カラーのアイデンティティまで賭けてもいい!」
小糸「そ、そんなわけない!透ちゃんが黒幕とつながって……こんなコロシアイをけしかけるなんてありえないよ!」
モノクマ「……ん?」
モノクマ「ああ、なるほどね!オマエラは黒幕と関係がある人間は、コロシアイをけしかけた人間だと思ってたんだ!どおりで話が嚙み合わないわけだ!」
灯織「……え?」
モノクマ「行間を読んでほしいよね。活字を読まなくなったのか知らないけど、言わずの文意を読み解くことも日本人の心意気なんだよね」
咲耶「まどろっこしいな、結局のところ何が言いたいんだい」
モノクマ「だからー、浅倉さんが黒幕と関係あるのは間違いないよ」
- 388 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:58:55.27 ID:h3QY4sR50
-
モノクマ「ていうかオマエラ全員、黒幕と関係があるんだけどね!」
- 389 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 22:59:39.48 ID:h3QY4sR50
- 灯織「……は?」
甘奈「なになになになに?!何を言ってるの?!」
モノクマ「オマエラ全員黒幕と会ったことも会話したこともあるんだよね!……なんなら同じ釜の飯を食べたりもしてるんじゃない?」
凛世「仰る意味が、わかりません……」
モノクマ「はぁ……しょうがないなぁ、わかりやすくかみ砕いて教えてあげるよ!クマだけに!」
- 390 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:00:36.02 ID:h3QY4sR50
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モノクマ「このコロシアイ合宿生活を開いた人間は、オマエラもよく知る人間の誰かなのです!……ま、要は事務所の誰かってことだね!」
- 391 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:02:35.95 ID:h3QY4sR50
-
モノクマの発する言葉……それを理解することを本能が拒絶した。
モノクマの今の言葉を受け入れることは、私たちのこれまでをすべて破壊しかねない言葉だったから。
だってモノクマの言葉が真実なら……
私たちの間の信頼、絆は……ハリボテのものだったということになってしまいかねないから。
モノクマ「ね?オマエラ全員関係があるでしょ?」
モノクマ「ていうかこの際だから言っちゃうけどさ、オマエラに渡した秘密っての全部中身は一緒だったんだよね!【別の誰かが黒幕と関係ある】……ってね!」
モノクマ「多感な時期の学生諸君は勝手に疑心暗鬼に陥りゃしないかと期待してたけど、いやー予想以上でしたね!」
真乃「……そんな、それじゃ、透ちゃんは……」
モノクマ「シロも真っ白、驚きの白さだね!なのに櫻木さんは勝手な勘繰りで無実の浅倉さんを殺しちゃってんの!」
モノクマ「そもそも浅倉さんが櫻木さんを呼び出したのもそういうことなんじゃないかな?だってさ、包丁をわざわざ忍ばせて来たんでしょ?」
モノクマ「それって黒幕側の人間と会うための護身用装備ってことじゃん!」
円香「……っ?!」
真乃「それを……私が勘違いして……?」
モノクマ「せっかちもそこまでいくと罪ですな!早とちりのせいで死んじゃうなんてとんだ無駄死にですな!アーッハッハッハッハ!」
- 392 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:03:33.55 ID:h3QY4sR50
-
灯織「笑わないで」
- 393 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:05:16.93 ID:h3QY4sR50
- 真乃「灯織ちゃん……?」
灯織「私の友達を、それ以上馬鹿にしないで」
モノクマ「……はぁ?」
考えるより先に言葉が口からとび出していた。
これはこれまでに感じたことのないほどの、怒り。
はらわたが煮えくり返るどころか、脳が沸騰しそうなまでに激昂する感情が、勝手に言葉を紡いでいく。
モノクマ「おいおい何雑魚キャラがしゃしゃってんのさ!イライラするんだけど、ムカムカするんだけど!」
灯織「あなたは許さない……私の友達をどこまでコケにすれば気がすむの」
モノクマ「悪いのは櫻木さんじゃん!ま、コロシアイ合宿生活の中では超優等生だよね!ボクの策略にまんまとはまってみんなの絆をずたずたに破壊してくれたんだから!」
灯織「それがまず間違ってるんです」
モノクマ「はあ?」
灯織「私たちの【絆】は……破壊なんかされてない!」
- 394 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:06:10.09 ID:h3QY4sR50
- モノクマ「なにそれ?流石に無理があるでしょ?だって樋口さんがいい例じゃん!」
モノクマ「もう樋口さんは真乃さんのこと、殺したくて殺したくて仕方なくて……そのために包丁を現場からこっそり持ち出したんじゃん!」
灯織「あなたは【絆】というものを誤解しているんです……人と人との絆は、そう切れるものじゃない」
灯織「たとえ途中で相手が裏切ろうとも、相手が息絶えようとも、引き継がれる想い……それが【絆】なんです!」
灯織「確かに真乃も自分の罪を逃れるために偽装工作をして、愛依さんに罪を擦り付けようとまでした……けど、完全に真乃が裏切ろうとしているなら消せる証拠もいくつもあった!」
真乃「……っ!」
灯織「推理の決め手になったネイルチップだってそう!本当に裏切るつもりなら、めぐるの訪問を無視して自分の部屋でシャワーを使って剝がしてからいけばよかった!」
灯織「真乃はずっと残された私たちのことを考えて、苦しんで……変わらない真乃でいてくれたんです」
灯織「真乃は私たちに生きていく希望を託してくれたんです!」
灯織「私たちの【絆】を、馬鹿にしないでください!」
めぐる「灯織……」
- 395 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:07:58.85 ID:h3QY4sR50
-
モノクマ「おぇっ……おぇっ……なんだこれ、気持ち悪い……」
モノクマ「そうだ、これが胸やけってやつだね!くっさいくっさい感情論で絆なんか持ち出されたことに、胸やけがしちゃってるんだ!」
モノクマ「ま、絆がどうとかどうでもいいよ。勝手に言ってろ!」
モノクマ「ボクにはお楽しみの【おしおきタイム】が残ってるんだからね!」
めぐる「おしおきって……」
小糸「処刑……?!」
モノクマ「そうそう!今からオマエラの大好きな櫻木さんを、オマエラの前で惨たらしく殺しちゃうから!」
真乃「……っ!」
摩美々「……最悪―」
凛世「お待ちください……まだ、凛世は……真乃さんと……真乃さんと……!」
モノクマ「嫌です!待ちません!」
モノクマ「デス・オールウェイズ・ウィズ・ユー……死はいつもあなたと共にあり……突然死んじゃうのも、人生の醍醐味だよね!」
- 396 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:09:24.96 ID:h3QY4sR50
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真乃「もう、お別れみたいですね……っ」
咲耶「真乃……!そんな、早すぎるよ……!」
樹里「くそっ……どうにかなんねえのかよ!?」
モノクマ「いいねえ、ゾクゾクしちゃうよ!オマエラのその顔を見るためにやってるんだよね!」
智代子「真乃ちゃん!そんな……まだ、お別れなんて嫌だよ!」
甜花「真乃ちゃん!甜花、まだ真乃ちゃんと……一緒に色々したかった……!」
霧子「真乃ちゃん……だめ……!」
モノクマ「じゃ、そろそろいきますか!」
真乃「灯織ちゃん!めぐるちゃん!」
灯織「真乃!」
めぐる「うぅ……真乃……!」
- 397 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:10:41.12 ID:h3QY4sR50
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真乃「ごめんね、最後まで一緒にいられなくて……アイドルの夢を追い続けられなくて」
モノクマ「一流アイドルでありながら、動物たちにも好かれている……そんな超高校級の飼育委員たる櫻木真乃さんのために、スペシャルなおしおきを用意しました!」
真乃「でも、私二人なら頑張れる……アイドルとしてもっともっと輝けるって信じてるよ……っ!」
モノクマ「それでは張り切って参りましょう!おしおきターイム!」
- 398 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:11:48.59 ID:h3QY4sR50
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真乃「灯織ちゃん……めぐるちゃん……負けちゃダメだよ!むんっ!」
- 399 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:13:14.89 ID:h3QY4sR50
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GAMEOVER
サクラギさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
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- 400 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:15:47.04 ID:h3QY4sR50
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イルミネーションスターズのセンターとして活躍する櫻木真乃さん。
そんな彼女には煌びやかなステージがよく似合いますね。
さあ、モノクマPの演出の元、ステージが幕を開けますよ!
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【ありったけの輝きで
超高校級の飼育委員 櫻木真乃 処刑執行】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
モノクマPの手元のマリオネット、それに連動して櫻木さんもステップステップ!
櫻木さんの素晴らしいパフォーマンスに観客たちも大熱狂!
こんなに素晴らしい櫻木さんには、こんなチンケなステージじゃあ似合いませんね。
オーディション会場、屋内ステージ、ドーム公演、野外フェス会場……
櫻木さんのパフォーマンスに合わせてどんどんステージも組み替えられていきます。
それに合わせて櫻木さんの衣装もスタイリストモノクマによってどんどん煌びやかになっていきます。
はじめはただのスパンコールだった衣装の輝きも、終わる頃には本物の宝石を散らしたドレスに!頭にもダイヤのティアラが乗ってまるでお姫様みたい!
まさにトップアイドルの輝きです!
観客たちも賛美の声を上げ、ステージのライトも一心にその身に集める櫻木さん。
- 401 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:17:44.18 ID:h3QY4sR50
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でも、櫻木さんもうっかり屋さんですね。
櫻木さんの大好きなお友達の鳥さん、そのうちのカラスさんの習性を忘れちゃうなんて。
野外フェスなんだから、櫻木さんのお友達のカラスさんもやってくるに決まってるじゃないですか。
カラスさんはキラキラしたものが大好きで巣に持って帰る習性があるのです。
ステージで全身に宝石を纏う櫻木さんは格好の獲物。
カラスは櫻木さんに飛びかかり、衣装の宝石を櫻木さんの肉ごと啄み始めました。
煌びやかなドレスがカラスの黒い羽毛に埋もれてしまったかと思うと、
カラスたちは櫻木さんを
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
最後に1匹のカラスが、星型に加工された宝石を持って飛び去りました。
ステージ上には、無残に食い荒らされた櫻木さん【だった物】だけが、ライトに照らされていましたとさ。
めでたしめでたし。
- 402 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:20:32.06 ID:h3QY4sR50
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モノクマ「ヒーハー!!やっぱりおしおきタイムはたまんないねー!!」
モノクマ「アドレナリンが、染みわたるーーーー!!!」
モノクマ「どうどう?今回はオマエラ”アイドル“にもかなりフィーチャリングしてみたんだけど?」
真乃が、死んだ。
私の目の前で、凄惨に、食い荒らされて。
ステージに並び立った彼女の姿の面影すらもう残ってはいない。
ただの死骸に、彼女は変えられてしまった。
膝の力が抜け、とめどない涙が溢れだそうとしてくる。
愛依「……マジ、ありえない……こんなの……ありえないっしょ……」
小糸「………あ……………ぁぅ」
凛世「なぜ……ここまで残酷なことをなさるのですか……?」
モノクマ「残酷?いやいや違うよ!オマエラだって歴史の授業で習ったでしょ?バビロンの時代から同害復讐は人間の原則だからね!」
モノクマ「人を殺したんなら自分も殺されてトーゼンだよね!悪いのは櫻木さんなんだから!」
樹里「お前が殺させたんだろ!」
甜花「…………ああああああ」ガクッ
甘奈「甜花ちゃん!?大丈夫?!」
- 403 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:23:13.63 ID:h3QY4sR50
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モノクマ「いいねえ、いいムードだよ。オマエラの中が絶望で満たされていく、心地いいムード。こうムードがいいと、否が応にもムンムンしちゃいますな!」
モノクマ「むんっ!むんっ!……なんつって!」
樹里「どこまで馬鹿にすりゃ気が済むんだ……!」
智代子「樹里ちゃん、ダメ!手を出したら樹里ちゃんが殺されちゃう!」
灯織「樹里、落ち着いて」
……でも、涙を堪えた。
足にぐっと力込めて、歯を食いしばって、顔は上を向いて。
真乃から託されたこの遺志を、絶対に無駄にするわけにはいかないから。
灯織「モノクマ、用件が済んだならもう引っ込んで」
モノクマ「ん?今さっき大親友が処刑されたばかりの風野さんじゃん、どしたの?凹んだり吐いたりしなくて大丈夫?」
灯織「見くびらないでください!」
モノクマ「ありゃりゃ?」
灯織「真乃に預けられたこの想い……私は絶対に折れません!」
モノクマ「……雑魚キャラの覚醒イベントって普通もっと終盤じゃないの?」
灯織「……モノクマ、私は負けません。私のため……みんなのため……犠牲になった二人のためにも」
モノクマ「ふーん……ま、言うだけなら勝手だからね。それをわざわざボクも咎めたりしないよ。せいぜい分不相応な勇気を振りかざすといいさ」
灯織「はい、そうさせてもらいます」
うん、私は何があろうともモノクマと戦う。そう決めた。
それが真乃と私とをつなぐ【絆】の証明になる。
モノクマ「それじゃオマエラお疲れ様―、今日はぐっすり休んで明日からまた健全なコロシアイをよろしく頼むよー!」
モノクマはそれだけ言うと引っ込んでしまった。
- 404 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:24:39.99 ID:h3QY4sR50
-
智代子「なんで……こんなことになっちゃったんだろう……」
凛世「智代子さん……」
智代子「私、帰りたいよ!こんなコロシアイなんてもう嫌だよ!」
甘奈「甘奈も……もう嫌だ……みんなを疑って、誰かを犠牲にするなんて……もう、うんざりだよ……」
失意の底……なんて言葉じゃ足りないほどの状態。
_______それでも私は、無理やりその一歩を踏み出した。
灯織「……戻りましょう、皆さん」
樹里「灯織……大丈夫じゃねえだろ、無理すんなって」
灯織「無理しますよ!……じゃないと真乃が報われませんから」
めぐる「そうだよ!わたしたちは、頑張らないといけないよ!」
灯織「……めぐる?!」
- 405 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:27:46.00 ID:h3QY4sR50
-
めぐる「ごめんね灯織……わたし、やっぱり真乃のことは受け止めきれなくて……」
めぐる「でも、それでも前に進まないと真乃に悪いもんね!」
灯織「めぐる……」
(よかった……めぐるにも、真乃の想いは届いた)
(めぐるの心にも、前へ進もうとする希望が宿ったんだ……!)
めぐる「みんなで明日からも頑張ろう!頑張って頑張って……絶対にコロシアイなんか二度と起きないようにしようよ!」
円香「……頑張るって具体的には?」
めぐる「具体的……えへへ、わかんないや……」
樹里「……へへっ、なんだよそれ」
めぐる「でも、こうやって現実に目を背けて立ち止まるってことじゃないのはわかるよ!」
愛依「……めぐるちゃん、言ってくれんじゃん!」
霧子「……そうだね、わたしたちみんな、頑張らないと……」
灯織「うん……!みんなで頑張って、私たちの絆を証明しよう……!」
甜花「甜花、頑張りましゅ……!」
甘奈「甘奈も!頑張って頑張って頑張って……みんなで生きて帰るんだよね☆」
小糸「……は、はい!絶対……生きて帰りましょう!」
- 406 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:29:00.63 ID:h3QY4sR50
-
_______頑張る、前に進む、【絆】を証明する。
私たちはその言葉を途絶えさせることなく、エレベーターに乗り込み、元居た学園へと戻った。
ただの空元気だったかもしれない。
本人でさえもまだ十分に立ち直れていないのに、それでも周りを必死に励まそうとするだけの空元気。
でも、その想いはとても強くて、とてもあったかくて……
裁判と処刑を経て冷え切ってしまった血液に喝を入れるようなそんなあたたかみがあった。
大丈夫、もう二度と事件は起きないし、起こさせない。
_________私たちの絆は、固いんだから。
- 407 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:30:24.19 ID:h3QY4sR50
-
【CHAPTER 01絶望のレッスン】
END
残り生存者数 14人
To be continued...
- 408 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:32:09.40 ID:h3QY4sR50
-
【CHAPTER01をクリアしました!】
【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル34枚を入手しました!】
【CHAPTER01クリア報酬としてアイテム:「絶望の羽」を手に入れました!】
〔CHAPTER01を生き抜いた証。かつて真乃が希望を預けた羽も、死期に即して黒い絶望に染め上げられた。見るたびに真乃に託された想いについて考えてしまう〕
【CHAPTER01クリア報酬としてスキル:【一番星の魔法】を習得しました!】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕
- 409 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/02(火) 23:35:32.20 ID:h3QY4sR50
- というわけで1章完結です。
灯織を主人公にするに差し当たって真っ先に決まった被害者とクロが今回の二人でした。
おしおきも個人的にはロンパらしさも踏まえたものになってるんじゃないかなぁと思う次第です。
いったん区切りがついたことですし、
本編に関係あることでもないことでもなにか質問等あれば解答させていただきます。
- 410 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/03(水) 00:14:59.49 ID:bQoT/KLs0
- 次回より2章に入らさせていただきます。
1章はかなり急ぎ足で進めてしまいましたが、数日〜1週間ほど余裕を取ってから再開させていただきます。
またよろしくお願いします。
それではおやすみなさい…
- 411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/03(水) 00:15:40.31 ID:eotV4TwXo
- 乙
- 412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/03(水) 00:18:03.51 ID:K/NCoVrK0
- 1章完結乙です!
ダンロン×シャニマスはずっと妄想してたのでめちゃめちゃ俺得なスレでした、2章以降もゆっくり待ってます!個人的には幸運のちょこ先輩の活躍に期待してます…
V3の要素も入れるなら 愛依は犯人か? で議論スクラムもできそうですねw
今更ですが、BLEAK→BREAKかな…?
- 413 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/03(水) 00:23:18.11 ID:bQoT/KLs0
- >>412
マジですね……中学英語レベルなのに……
学のなさを晒していましたね……
恥ずかしい……!!
- 414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/03(水) 02:58:19.06 ID:H577CVW+0
- 1章乙です。浅倉の才能は今後の伏線なのかとも思うし、本当に???でも浅倉らしいかなと思います。
2章も楽しみにしてます
- 415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/03(水) 03:20:40.50 ID:Zt5s2s3y0
- 乙です
- 416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/03(水) 08:17:01.07 ID:t4+Z+3neo
- 乙乙
- 417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/03(水) 11:31:02.59 ID:24JZjlR50
- 一章乙です
あの優しい真乃が……
- 418 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/07(日) 19:39:06.29 ID:2e2GeyIj0
- 3/8月曜日22:00~二章より再開予定です
- 419 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/07(日) 20:06:00.55 ID:2e2GeyIj0
- 再開前に自由行動について詳細な部分を確定させたので説明させていただきます。
スキル習得のためには自由行動で信愛度を高める必要があるとは以前も申しあげましたが、
スキルを獲得できるのは『親愛度』が12に到達したときになります。
親愛度は【交流】で選択する際に1上昇、【プレゼントを渡す】ことで0.5上昇。
【良いプレゼント】を渡した時に更に0.5上昇することとします。
つまり最短で六回選択することで信愛度が12に到達し、スキル獲得となるわけです。
学級裁判でたびたびかち合うコンマの壁もスキルがあればなんなく突破できるかもしれません。
親愛度の高いアイドルから優先的に狙ってみるのもよいでしょう。
【現段階での親愛度】
櫻木真乃……1 【DEAD】
八宮めぐる……0
田中摩美々……0
白瀬咲耶……0
幽谷霧子……0
西城樹里……1
杜野凛世……0
園田智代子……1
大崎甘奈……1
大崎甜花……0
和泉愛依……0
浅倉透……0 【DEAD】
樋口円香……0
福丸小糸……1
市川雛菜……1
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/07(日) 23:40:25.57 ID:NzpfOelyo
- 了解です
- 421 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:02:16.54 ID:DKwoH+sK0
-
スタッフ「はいっそれじゃ収録5秒前ー!5、4、3…………」
- 422 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:03:07.29 ID:DKwoH+sK0
- 芸人「赤裸々スタジオー!今日もゲストをお招きして、根掘り葉掘りとことん詳しく聞いちゃいますよー!」
芸人「本日のゲストはこの方!【超高校級のアイドル】、舞園さやかさんでーす!」
舞園「よろしくお願いします!」
芸人「いやぁほんと可愛らしい……これでボクと同じ人間ってのが信じられませんわ」
舞園「ふふっ、そうですね!実は私、宇宙人なんですよ?」
芸人「やっぱり!可愛すぎると思うたわ!」
舞園「もー、冗談ですよー!」
芸人「舞園さんが超高校級のアイドルに選ばれてから結構経ちましたけど、どうです?反響とか」
舞園「ええ……周りの方はそれで改めて評価してくださる機会も増えたので、とても光栄なことだと思っています」
舞園「でも、私のやるべきことはステージの、目の前のお客さんを喜ばせること。これはずっと変わりませんから!」
芸人「はえー立派ですねぇ……流石!アイドル業界ダントツ人気なだけありますわ!」
- 423 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:03:38.16 ID:DKwoH+sK0
-
芸人「もう他のアイドルなんか目じゃないでしょ?」
舞園「そんなこと……同世代でも私よりももっとすごいアイドルの子なんてたくさんいますよ!」
芸人「ないない!そんなわけない!」
舞園「もー!本当ですよ!最近は他のアイドル事務所もメキメキ力をつけてるんですから!」
芸人「えー?」
舞園「【283プロ】の方々なんか、ご一緒した時に圧倒されちゃって……!みなさんすごい熱意を持ってるんです」
芸人「283……イルミネとかか、確かに最近人気よね」
舞園「彼女たちは、自分の芯にしっかりとした希望を持っているんです。だから折れないし、常に磨かれ続ける……まさにアイドルの鑑ですよ」
芸人「舞園さんがそこまで言うか……」
舞園「はい、彼女たちから……次の超高校級のアイドルが出ますよ!間違いないです!」
芸人「おっ、言い切った!」
舞園「私、未来が見えるんです」
芸人「おいおい今のアイドルは超能力も身につけてんのか!」
舞園「ふふっ、冗談ですよ」
- 424 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:04:15.42 ID:DKwoH+sK0
- -------------------------------------------------
CHAPTER02
存在証明を、この悲鳴を、或いは絶望を
(非)日常編
-------------------------------------------------
- 425 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:05:13.74 ID:DKwoH+sK0
- 【灯織の部屋】
裁判終了後は努めて明るく振舞っていたけれど、部屋に入るなり我慢していた感情が一気にあふれ出し、枯れるまで泣いた翌朝。
気が付けば夜時間の終わりを告げるチャイムが鳴る。
灯織「朝礼……いかないと」
個室の扉を開ける時ですら、どうしても真乃のことが頭をよぎる。
ここに来てからの数日間、毎朝一緒に食堂に行っていたのに……
(いやいや!センチメンタルになっていてばかりじゃダメ!)
顔を両手でパン、と叩いて無理やり元気を引き出す。
裁判場で大見栄切ったのは私。こんなところで止まってちゃダメだよね。
(……こういうとき、いつもならめぐるが勇気づけてくれるんだけどな)
今日はめぐるのモーニングコールもない。
めぐるも思うところがあるんだろうし、そっとしておこう。
- 426 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:06:04.57 ID:DKwoH+sK0
- 【食堂】
咲耶「やあ、灯織」
灯織「おはようございます……」
咲耶「昨日は……寝れなかったみたいだね」
灯織「……はい、真乃のためにも頑張らなくちゃいけないんですけどね」
咲耶「大丈夫、私たちがついているんだ。そう気負わなくていいよ」
出迎えてくれた咲耶さん。
いつものようにふるまってはいたものの、さすがに元気がないことが伝わってくる。
灯織「みんな辛いだろうに、こんなに早くから集まって……私も負けてられませんね」
樹里「おいおい、灯織が言ったんだろ?二人との絆をアタシたちで守り続けるって」
灯織「……うん、必ず」
灯織「……あれ?」
そこでようやく食堂の違和感に気が付いた。
いつもなら、私やめぐる、そして今は亡き真乃が着く頃には咲耶さんと霧子さん、樹里と凛世が待っているはずなのに……
灯織「……どうして?」
- 427 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:07:50.85 ID:DKwoH+sK0
-
小糸「お、おはようございます……」
その場所には、福丸さんの姿があった。
灯織「福丸さん……?」
小糸「あ、あの……き、今日から早めに朝礼に参加したいなって……ご、ごめんなさい!」
灯織「あ、謝らなくても!」
咲耶「しかし驚いたね……昨日までは透と円香、雛菜と四人で同時に来ていたよね?」
小糸「……ぁ……あう……すみません」
咲耶「いやいや、むしろ歓迎さ。小糸とこんなに早くから会えたなら、一日を気持ちよく走り出せそうだよ」
霧子「小糸ちゃん、来てくれて……嬉しいな……」
(昨日の事件、裁判……それを経たことで福丸さんの中で、何かが変わったのかな……?)
灯織「福丸さん、その……昨日の事件で、何か思うところが……?」
小糸「ぴぇっ……あ、その……」
灯織「あ、いえ!すみません、言葉足らずで……えっと……」
小糸「いえ…………あの、ええっと……と、透ちゃんが……し、し、死んじゃったから……」
- 428 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:09:36.39 ID:DKwoH+sK0
- 小糸「わたし、わたし……みんながいなくてもやっていかなくちゃって……いつまでも、わたしを守ってくれる人を頼りにしてちゃ、いけないんだって……」
小糸「わたしの力で円香ちゃんと雛菜ちゃんを守りたいから!な、なーんて……」
樹里「小糸……へへっ、知らなかったよ。小糸がそこまで強いなんてな」
小糸「ぴゃっ?!わ、わ、わたしが……つよい……?」
樹里「昨日の事件で誰よりも深い傷を負ったのは円香に雛菜に小糸だ。それなのに、アタシなんかよりよっぽど前を向いてるんだもんな」
小糸「……え、えへへ……」
樹里「……よしっ!負けてらんねえな!」
樹里「アタシみんな呼んでくる!朝礼はしっかり全員でやらねーとな!」
福丸さんの強さ、勇気に焚きつけられてか樹里は食堂からとび出していった。遠くに樹里のパワフルな叫びが聞こえる。
霧子「小糸ちゃん、ありがとう……小糸ちゃんの希望で、みんなが前を向ける……小糸ちゃんは、おひさまみたい……!」
小糸「お、おひさま……」
凛世「一人一人の希望はたとえ小さくとも……その希望が集えば、いずれ闇を掃う光明にもなることでしょう……」
(そうだ。真乃の死も、浅倉さんの死も決して無駄になんかならない。私たちが前に進むための力になるんだ)
- 429 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:11:12.92 ID:DKwoH+sK0
-
福丸さんの姿からそんな教訓をかみしめていると、樹里が他のみんなを引き連れて戻ってきた。
樹里「おしっ!それじゃあ朝礼始めるぞ!」
智代子「うぅ……樹里ちゃん、もうちょっと優しく起こしてよ……」
円香「……」
めぐる「灯織、おはよう」
灯織「めぐる……大丈夫?」
めぐる「……うん!大丈夫、真乃と約束したから!」
モノクマ「うんうん、みんな早起きで感心感心!」
小糸「ぴゃっ?!」
灯織「も、モノクマ……!」
摩美々「何か用ですかぁ?」
樹里「よく顔出せたもんだな、おい」
モノクマ「うぅ……女子高生とは思えない剣幕に正直ブルっちまいそうだぜ」
モノクマ「でもオレは負けないんだぜ!なぜなら届けたい情報があるからなんだぜ!」
円香「……情報?」
モノクマ「皆さんは、この合宿生活はどこかせま苦しいな、あと一フロアでも行ける範囲が広ければ開放感があるのになぁ……」
モノクマ「そんな風に感じたことはありませんか?」
愛依「いやいやどこの通販だし……」
- 430 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:14:01.00 ID:DKwoH+sK0
-
モノクマ「そんなかゆいところに手の届かないあなたに!新エリアを開放いたしました!」
灯織「新エリア……?」
モノクマ「これまで行けなかったところを一部ボクの裁量で開放しておきました!」
霧子「これまで行けなかったところ……学校エリアの二階、とかかな?」
甘奈「二階って廊下の突き当りの階段?!」
愛依「あっこの階段が使えるようになんの?!」
摩美々「そういえばここに来る途中、お風呂と倉庫の封鎖が解かれてるのを見た気がしますー」
霧子「お風呂……みんなで一緒に、入れるかな……?」
智代子「倉庫……新しいお菓子とか、無いかな?!」
モノクマ「百聞は一見に如かず、ぜひ一度お立ち寄りください!」
甜花「行っちゃった……」
雛菜「本当に今の情報を伝えるためだけだったみたいですねー」
甘奈「……どうしよっか」
樹里「行くしかねーだろ、そりゃ」
凛世「はい、一階にはなかった手掛かりが見つかるやもしれません……」
めぐる「うん!それじゃあまた、探索だね!」
咲耶「ああ、今日は一日探索にあてて、夕食会で情報共有を行おうか」
小糸「は……はい!」
- 431 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:15:34.33 ID:DKwoH+sK0
-
円香「…………」
樹里「お、おい円香!」
円香「……何?探索、行くんでしょ?」
樹里「あ、いや……夕食会も、できれば来てほしいからさ、頼む」
円香「…………」
返事をしないまま、樋口さんは食堂を後にした。
愛依「やっぱまだ割り切れない系みたいだね……」
小糸「ま、円香ちゃん……昨日の裁判以降まだわたしとも話相手にすらなってくれなくて……」
雛菜「円香先輩、ちょっと心配ですよね〜」
咲耶「すぐにどうこう何かするようなことはないと思うけれど、観察はしておいた方がいいかもしれないね」
摩美々「真乃が透を殺したこと、まだ呑み込めてないみたいだよねー」
灯織「……はい、致し方ないですが」
小糸「あ、あの……わたし、円香ちゃんのところに行ってきます!……せ、せ、説得……頑張ってみます!」
樹里「お、おい小糸……!……行っちまった」
霧子「小糸ちゃん……張り切りすぎないか、心配……」
樹里「雛菜、小糸たちのこと頼めるか?」
雛菜「……まあ、雛菜がやるしかないですよねー」
市川さんは渋々といった感じで福丸さんの後を追った。
- 432 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:17:00.27 ID:DKwoH+sK0
-
智代子「……私たちもそろそろ行こっか!」
めぐる「うん!頑張ろう!」
咲耶「探索する場所は寄宿舎エリアの倉庫、浴場、学校エリアの二階だったね」
凛世「はい……確認しに参りましょう……」
智代子「まだ見ぬお菓子を求めて……!」
甘奈「甜花ちゃん、甘奈たちも行こ?」
甜花「今日も一日、がんばるぞい……!」
こうして私たちは、新エリアとやらの探索を開始した。
-------------------------------------------------
【探索について】
今章より探索時にモノクマメダルが回収できるようになります。
場所指定の安価と同時にコンマを判定し、末尾の数字と同じ枚数だけモノクマメダルが獲得できます。
-------------------------------------------------
めぐる「灯織、どこから行こっか?」
灯織「うん、はじめは……」
めぐる「灯織、どこから行こっか?」
灯織「うん、はじめは……」
-------------------------------------------------
1.【学校エリア2F】図書室
2.【学校エリア2F】プール
3.【寄宿舎エリア1F】倉庫
4.【寄宿舎エリア1F】大浴場
↓1
- 433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 22:18:55.69 ID:oAzTcjsM0
- 3
- 434 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:21:46.11 ID:DKwoH+sK0
- 3 選択
【寄宿舎エリア 倉庫】
寄宿舎の二階は封鎖されたままだけど、その階段の手前、倉庫は解放されていた。
さっきの食堂の話でも出たとおり、多分既にチョコが……
智代子「あっ灯織ちゃんだ!」
いた。しかも両手に何か箱を持っている。
灯織「それ……何持ってるの?」
智代子「え?!あー、えへへ……これ、私が外の世界で大好きだったチョコ菓子なんだよね」
めぐる「え?!なになに!?見せて見せて!」
智代子「えへへ……こちら、普段ならセーブしちゃうからそんなにいっぱい食べれないんだけど、ここなら夏葉ちゃんがいないから……!」
(夏葉さんが聞いたらチョコ用のジャージをすぐさま持ってきそうな話だ……)
智代子「……うう……でも、夏葉ちゃんを裏切るわけにはいかないし……うう……」
(謎の葛藤を始めてしまった)
【コンマ69】
【モノクマメダル9枚獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…43枚】
-------------------------------------------------
1.【学校エリア2F】図書室
2.【学校エリア2F】プール
3.(選択不可)【寄宿舎エリア1F】倉庫
4.【寄宿舎エリア1F】大浴場
↓1
- 435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 22:22:43.90 ID:6xsiukgE0
- 2
- 436 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:26:55.14 ID:DKwoH+sK0
- 2 選択
【更衣室前】
円香「……」
(……樋口さん!?)
二階階段上がってすぐの扉を開くと、仏頂面の樋口さんが待ち構えていた。
灯織「ひ、樋口さんも調査中ですか……?」
円香「……」
灯織「あの、その……」
円香「……はぁ」
円香「別に灯織が謝る必要はないから」
円香「いくら謝っても透は帰ってこない、そっちも。罪を雪いだところで真乃も帰ってこない、そうでしょ?」
灯織「それはそうですが……」
円香「真乃のことを許すことはない。けどそれだからって残った人間にもどうこうとかは無いから」
そういった樋口さんの口元には力がこもっていて。
必死に何かをかみつぶそうとしているように見えた。
自分自身の感情と向き合うのに、私以上の葛藤をしている、そんな風に思える。
めぐる「灯織、わたしたちはわたしたちのやるべきことをやろうよ」
灯織「うん、そうだね……」
樋口さんとも、以前のように話せる日がきっとまた来る。
今はそれを信じるしかない。
【コンマ90】
【末尾0は10として扱います】
【モノクマメダル10枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…53枚】
- 437 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:27:52.00 ID:DKwoH+sK0
-
【更衣室の扉】
灯織「トイレと同じく……一応男女には別れてるんだね」
めぐる「もともと希望ヶ峰学園は共学だったってことだよね!」
灯織「にしても……」
(この扉の真ん前のいかついマシンガンは一体……?!)
モノクマ「はぁ……はぁ……」
めぐる「出た!モノクマ!」
モノクマ「はぁ……はぁ……ぶっぱなしてえ……マシンガンを、ぶっぱなしてえよぉ……」
めぐる「わわ!ダメだよ!ぜったい!」
モノクマ「はぁ……はぁ……このマシンガンは、神罰のガトリング……」
モノクマ「性別を無視して更衣室に入る不埒な輩のみを裁くんだ……だから抑えろ、抑えるんだパトス……」
灯織「消えた……」
めぐる「ぽかーんだね」
灯織「要は更衣室の性別は守れ……ってことだよね」
めぐる「心配しなくても男子の方には入らないよー!」
灯織「電子生徒手帳を使って入室するみたいだね。行ってみようか」
めぐる「うん!」
- 438 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:31:23.79 ID:DKwoH+sK0
-
【女子更衣室】
プールの前の部屋……ここで更衣をしろってことなのかな?
更衣目的に加えてトレーニングルームとしての利用もできそうな部屋。
ダンベルとか腹筋マシーンとか……夏葉さんがいれば喜んだのかな。
めぐる「灯織みて!ポスターが貼ってあるよ?」
灯織「ポスター……?」
めぐるが指さした先には男性アイドルのポスターが。
トレーニング中に眺めろとでも言いたいんだろうか。
灯織「見たことあるアイドルグループだね……たしか元先生のユニットアイドルじゃなかったっけ?」
めぐる「灯織、詳しいんだね」
灯織「い、いや別に!お仕事でいつかご一緒する機会もあるかと思って、下調べをしていただけで!」
めぐる「ふふふ、さすがだね!準備はいつでも万全ってところかな?」
灯織「もう……めぐる、からかわないで」
- 439 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:33:54.74 ID:DKwoH+sK0
-
【プール】
めぐる「すっごーい!プールめちゃくちゃ広―い!」
めぐるの興奮も納得の規模のプール。
25mのコースはもちろんのこと、横幅も広くとられていて、それこそ記録会の一つや二つぐらいいつでも開けそう。
めぐる「灯織!プールだよ!プール!」
灯織「め、めぐる……わかったからそんなにはしゃがないで……」
めぐる「いい?灯織、水泳は全身を使う運動なんだよ!」
めぐる「そして運動をすると気持ちを前向きにする物質が作られる……つまり、水泳をすれば全身ポジティブになるんだよ!」
目をらんらんと輝かせてる……
エネルギッシュなめぐるだもん、少しでも発散先が増えるなら喜ばしいことなんだろう。
めぐる「今度灯織も一緒に泳ごうよ!」
灯織「……うん、せっかくだし一緒に泳ごうか」
めぐる「やったー!どうしようかな、10000mメドレーとか、どうかな……?」
(……やっぱり、やめようかな)
-------------------------------------------------
(さて、次はどこを調べよう)
1.【学校エリア2F】図書室
2.(選択不可)【学校エリア2F】プール
3.(選択不可)【寄宿舎エリア1F】倉庫
4.【寄宿舎エリア1F】大浴場
↓1
- 440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 22:35:38.33 ID:oAzTcjsM0
- 1
- 441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 22:36:26.87 ID:Dy+HDmOf0
- >>438のポスターはMドル?Mわからんからわからへん…
- 442 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:38:06.42 ID:DKwoH+sK0
- 【図書室】
凛世「…………!!」
凛世「樹里さん……!!こちら、こちらの一冊は……!!」
樹里「お、おう……すげーのか、それ?」
凛世「すげーでございます……いえ、すげーで済まぬほど……国立図書館で禁帯出になっていたはずの一冊……!」
凛世「蔵書のラインナップが、超すげーのでございます……!」
図書室に入るなり目に入ったのは、本棚を嘗め回すように確かめては目をらんらんと輝かせる凛世の姿。
一緒に調査をしているだろう樹里の袖を引いてあちらこちらへと動き回っている。
-------------------------------------------------
【本棚】
私の背丈の倍近くありそうな本棚。
端から端までギチギチに詰まった本の数々が目を引く。
……全部読むってなったら何年かかるんだろう。
灯織「素人目に見ても本の数はすごいかも……」
めぐる「うわぁ……文庫本から図鑑まで、すごいいっぱいあるよ!」
樹里「……漫画とかはないみたいだな」
めぐる「みたいだねー、学校の図書館だしね!」
灯織「学校の図書館なら、戦時中に裸足で奮闘した少年の漫画とかあってもおかしくないけど……そういうのもなさそう」
樹里「っておい!凛世気をつけろ!梯子を使うなら先に言えって!アタシが支えるから!」
凛世「ああ……!これは、『磯の香りの消えぬ間に』……!凛世にとっても、思い出の一冊でございます……!」
樹里「へー、面白いのか?それ」
凛世「恋愛文学に革命を引き起こしたともされる一冊でございます……樹里さん、ぜひ一度ご覧になってみては……?」
樹里「凛世がそこまで言うなら……読んでみるか」
-------------------------------------------------
【コンマ33】
【モノクマメダルを3枚獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…56枚】
- 443 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:40:41.61 ID:DKwoH+sK0
-
【ノートパソコン】
めぐる「あれ?受付コーナーに置いてあるこれって、パソコンだよね?」
灯織「……パソコン?!パソコンなら何か使える情報とかあるかも!?」
インターネットを使えば外部の情報も手に入るかも!
そう思いかじりつくようにパソコンの前に座ったけど……
灯織「……ダメだ」
めぐる「電源はつくけど、壊れてるみたいだね……」
樹里「あ、アタシが壊したんじゃねーからな?!」
灯織「ふふっ、樹里焦りすぎ」
めぐる「大丈夫だよ!」
樹里「お、おう……下手に触って壊すのが、怖くてオチオチ触れねーからな……」
凛世「樹里さんに代わって凛世が調べましたが、きーぼーども反応している様子すらございませんでした……」
(まあそりゃそう簡単に情報を渡したりしないよね……)
-------------------------------------------------
【書庫】
灯織「けほっ!けほっ!狭いうえに埃っぽい……!」
めぐる「この部屋も本がいっぱいだけど、図書室の本棚と何か違うのかな……?」
灯織「あんまり長居はしたくないね……一冊だけ手に取って様子見たら出よう……!」
そう言ってすぐそこにあった一冊を手に取った。
灯織「ええっと……?……『世界の殺人鬼図鑑』」
めぐる「これ、モノクマの趣味なのかな……?」
(……最悪の気分)
-------------------------------------------------
(よし、あとはあそこだけだね……)
【選択肢が最後の一つとなったので、残った探索先の大浴場へ向かいます】
【コンマ判定でモノクマメダル獲得枚数の判定を行います】
↓1
- 444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 22:44:29.09 ID:6xsiukgE0
- ぴゃ
- 445 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:46:31.81 ID:DKwoH+sK0
- 【大浴場】
寄宿舎エリア、食堂と向かい合う形で設けられているエリアが開放されていた。
これまでは自分の個室でシャワーだけだったけど、ここでなら足を広げて入浴できるのかな?
摩美々「灯織とめぐるじゃーん、早速お風呂―?」
灯織「い、いえ……とりあえずは調査を……」
霧子「お風呂はすごく広くて、気持ちよさそうだったよ……」
めぐる「わー!せっかくだしみんなで一緒に入ったりしたいね!」
咲耶「浴場奥にはサウナもあった……汗を流すこともできるようだよ」
灯織「無駄に充実した設備ですね……」
摩美々「ま、お風呂もいい発見なんだけどさー」
摩美々「この部屋だけの特徴、あるみたいだよねー」
(この部屋だけの特徴……?)
めぐる「あっ!この脱衣所、カメラがないよ!」
灯織「えっ……ほんとだ!監視カメラがない!」
咲耶「どこまで信用していいものかはわからないけど、黒幕の目が他の場所よりは届きにくいつくりになっているようだ」
霧子「なにか、使えるかもしれないね……!」
(監視カメラのない部屋、か……何か隠すときに使えるかもしれない……!)
-------------------------------------------------
【コンマ09】
【モノクマメダル9枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル…65枚】
(さて、調査はこんなものかな)
- 446 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:48:08.29 ID:DKwoH+sK0
-
【食堂】
咲耶「さて、いつもの報告会だね。どうだろう、大きな発見はあったかな?」
甘奈「脱出の決め手になるようなものはなかったね……」
甜花「あぅ……二階も、窓は全部鉄板がついてた……」
摩美々「まぁそんな簡単な話なわけないよねー」
凛世「図書室には数え切れぬほどの蔵書がございました……」
樹里「凛世いわく掘り出し物もたくさんあったってよ」
小糸「そ、そういえば……ノートパソコンも置いてありましたよね!」
凛世「はい、ですが……壊れて使い物にならず……」
摩美々「樹里、今時のパソコンは精密だから叩くとかえってよくなかったりするんだよー」
樹里「ちげーよ!アタシが壊したんじゃなくて元から壊れてたんだよ!」
めぐる「二階にはプールがあったから、運動できるよ!今度みんなで一緒に泳ごうよ!」
愛依「おっ!いいじゃんいいじゃん!泳ごう泳ごう!」
霧子「愛依ちゃん……その、脱臼がまだ完治してないから……」
愛依「あー……ごめんね!マッハで治すから!」
- 447 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:49:21.89 ID:DKwoH+sK0
-
智代子「倉庫にはお菓子以外にも生活用品・日用品があったから……学校生活の助けになりそうだったね!」
霧子「うん……!救急グッズとか、お薬もいくつか数があったよ……」
咲耶「有事の際には霧子を頼るといいよ」
樹里「倉庫といえばよ、なんか箱が二、三個持ち出されたみたいな痕があったんだけど、誰か知らねーか?」
智代子「え?あー……モノクマもうっかりだなー、ハハ……」
(あの後結局お菓子を持ち去ったのか……)
摩美々「新しく解放された大浴場、使い勝手は良さそうだから一度行ってみたらいいと思いますよー」
甘奈「やった☆こっち来てからシャワーだけだったから、お風呂に入りたかったんだよねー!」
甜花「にへへ……お風呂、楽しみ……」
めぐる「奥にはサウナもあったんだよね!」
咲耶「フフ、サウナでみんなでデトックスというのも乙なものじゃないかな?」
摩美々「ふふー、それもいいですねー」
灯織「摩美々さん、脱衣所の……」
摩美々「灯織―?」
灯織「……あっ」
(大浴場、その前の脱衣所には監視カメラが無かったこと……は監視カメラのある食堂で共有はできないよね)
- 448 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:50:41.48 ID:DKwoH+sK0
-
咲耶「残念ながら、脱出の糸口は見つからなかった……」
摩美々「ま、元から期待してなかったけどねー」
咲耶「しかし、気を落とすことはない。私たちの間には絆があるから、ね」
灯織「……!そうですね、諦めなければ必ず道は開けるはずです!」
めぐる「うんうん!落ち込んでる暇はないよー!」
小糸「……は、はい!明日からも……が、が、頑張りましょう!」
愛依「……おっし、そんじゃもうちょいで夜時間だし……早速、お風呂とかどうよ!」
咲耶「フフ、大浴場で決起集会……といったところかな?」
摩美々「えー、準備とかしてないんですけどー」
愛依「まあまあ!ゼンは急げっていうじゃん!」
摩美々「それ、使い方あってるー?」
- 449 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:51:38.02 ID:DKwoH+sK0
-
円香「……」
愛依「……ほーら、円香ちゃんも!」
円香「……私も?」
愛依「いいじゃんいいじゃん!せっかくだしさ!」
雛菜「円香先輩、どうする〜?」
円香「……はぁ、わかった。行く。行くからその手離して」
愛依「あっ、ごめん!重かった?!」
円香「重かった、いろんな意味で」
愛依「……どゆこと?」
円香「……はぁ」
智代子「そうだ、凛世ちゃん!お風呂上りに着物を着るわけにもいかないから、倉庫にあったジャージを着るといいよ!」
凛世「智代子さん……ご忠告、痛み入ります……」
めぐる「よーし、それじゃあ後でみんな大浴場に集合だね!」
(みんなでお風呂、か……こんな状況下ではあるけど、合宿生活らしい催しで気分が高揚しちゃうな)
- 450 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:53:15.36 ID:DKwoH+sK0
-
【大浴場】
愛依「うーわ咲耶ちゃんマジでスタイルお化けだわー……」
咲耶「ふふっ……そうマジマジと見られると流石に照れてしまうね」
摩美々「そういう愛依もスタイルえげつないですけどねー」
霧子「摩美々ちゃんも、素敵だよ……!」
摩美々「霧子も肌白いしスレンダーですごいよね、スキンケア何使ってるのー?」
小糸「……ぁ……ぁぁ……」
円香「……小糸には小糸の魅力があるから」
雛菜「小糸ちゃ〜ん、ここの浴槽深いよ〜?一緒に泳ご〜?」
小糸「だ、ダメだよ雛菜ちゃん!」
灯織「やっぱりみんなスタイルに気を使ってるんだろうな……私ももっと食生活を見直すべきかもしれない」
灯織「ここに来てから炭水化物の摂取量が多いような気はしていたし、明日からはお茶碗に盛る量も……」
めぐる「灯織―!何考え込んでるの?せっかくのお風呂なんだしリラーックスリラーックス!」
灯織「め、めぐる……めぐるは普段何を食べてるの……?」
めぐる「へ?何って……普通だけど?」
樹里「かぁ〜……やっぱり湯船は格別だよな〜……」
智代子「ふふふ、樹里ちゃんお父さんみたいになってるよ!」
樹里「しょうがねえだろ……あー、最高……」
凛世「はい……極楽、です……♪」
甘奈「痒いところはございますかー?」
甜花「大丈夫、です……!」
甘奈「はーい☆次はお背中流しますねー?」
甜花「にへへ……あ……くすぐったい……なーちゃん……!ふふ……!」
甘奈「ほれほれー!」
甜花「もう……次は甜花の番……なーちゃんを、天国に連れて行ってあげるからね……!」
- 451 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:55:19.65 ID:DKwoH+sK0
-
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
みんなで入ったお風呂は最高に気持ちよくて、最高に楽しいひと時だった。
この学園に来てから、ここまでの満足感、幸福感を味わえたのは初めて。
冷え切った心が、だんだんと溶かされていくような、体の芯からあったまる感覚。
そう、私たちは仲間なんだ。
同じ夢を追いかけた仲間たち。信頼しあえる仲間たち。コロシアイなんかに屈しない仲間たち。
この絆がある限り、私たちは大丈夫。
(……よし、明日からも頑張ろう!)
ベッドに横になる。
体がまるでベッドにとろけていくような心地よさ。
この日私は、この学校に来て以来一番の熟睡をした。
- 452 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:57:29.61 ID:DKwoH+sK0
- ___
_____
_______
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
これまでで一番すっきりとした目覚め。もちろん問題は山積みだけど、私たちの中に感じる確かな絆が前向きな気持ちにさせてくれる。
(よし、まずは朝礼!)
私は颯爽として個室を後にした。
-------------------------------------------------
【食堂】
小糸「お、おはようございます!」
灯織「福丸さん!おはようございます!」
今日も福丸さんは私より先に食堂についていた。
ずっと内向的な側面ばかり見て来た福丸さんが、こうやって自分から変わろうと努力しているさまは見ていて私も力がもらえる……
小糸「円香ちゃんと雛菜ちゃんにも一緒に来てほしいんですけど……ふ、二人とも起きる時間がばらばらだから……」
咲耶「フフ、それでも結局二人しっかり参加はしてくれるから気に病むことはないよ」
めぐる「うんうん!みんな八時までに来てくれるからね!」
小糸「え、えへへ……」
このコロシアイ合宿生活のおかげで親しくなったって言うのは語弊があるけど、結束は深まったんじゃないかな。
今日の朝礼も何事もなく終わり……自分の部屋に戻った。
- 453 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 22:59:03.13 ID:DKwoH+sK0
-
【灯織の部屋】
(まだ時間はあるな……せっかくだし他の誰かと過ごそうかな?)
【自由時間開始】
灯織「さて、どうしようかな……」
-------------------------------------------------
1.購買でモノモノマシーンに挑戦する(現在モノクマメダル65枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:00:20.00 ID:6xsiukgE0
- 1
- 455 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:07:54.11 ID:DKwoH+sK0
-
【購買】
(よし、モノクマメダルもだいぶ溜まったし、ここでアイテムを集めておくのはありだよね)
(なにか実用的なものが手に入ればいいけど……)
-------------------------------------------------
ここでアナウンスです。
探索でのコンマ数値が思った以上にはねたので枚数が過多気味になってしまいました。
そこで購買での選択肢に次回更新時より【自動販売機】を追加しようと思います。
モノクマメダルを数十枚単位で消費することにより、強力な効果を持ったアイテムを入手できるように調整します。
プレゼントとは別枠ではたらく、スキル的なものとお考え下さい。
-------------------------------------------------
(さて、どれぐらい回そうかな?)
【モノクマメダルを何枚消費するか安価で指定してください】
【消費した枚数分だけコンマ判定を行い、番号に応じたアイテムが獲得できます】
↓1
- 456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:11:45.19 ID:oAzTcjsM0
- 15
- 457 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:13:34.49 ID:DKwoH+sK0
-
【モノクマメダルを15枚消費します】
【現在のモノクマメダル…50枚】
【直下より15回のコンマ判定を行います】
【消費した枚数分だけコンマ判定を行い、番号に応じたアイテムが獲得できます】
↓1~15 ※連投OKです
- 458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:13:54.18 ID:6xsiukgE0
- ふふー
- 459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:15:41.59 ID:oAzTcjsM0
- やあー
- 460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:15:56.70 ID:6xsiukgE0
- おー
- 461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:16:30.59 ID:oAzTcjsM0
- てー
- 462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:17:07.32 ID:6xsiukgE0
- ☆
- 463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:17:22.68 ID:Dy+HDmOf0
- ガチャが、ガチャが回せるゥゥ
- 464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:17:39.93 ID:6xsiukgE0
- もうダブってて草
- 465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:17:50.17 ID:oAzTcjsM0
- びゃ
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:19:17.94 ID:6xsiukgE0
- ていやー!
- 467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:19:34.66 ID:oAzTcjsM0
- せいやー
- 468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:21:50.79 ID:6xsiukgE0
- 11連目?
- 469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:22:10.67 ID:oAzTcjsM0
- もうちょい
- 470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:23:49.13 ID:6xsiukgE0
- 25って書き込むのやめといてよかった
- 471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:24:32.49 ID:oAzTcjsM0
- 15でも結構多かったかも
- 472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:26:55.22 ID:Dy+HDmOf0
- 15連目GET
- 473 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:34:45.86 ID:DKwoH+sK0
- 【これくらいのお弁当】
【永遠のミサンガ】
【色恋沙汰リング】
【スカラベのブローチ】
【新品のサラシ】
【斬鉄剣】
【アンティークドール】
【アンティークドール】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【超技林】
【水笛】
【無銘の巾着】
【ジャスティスV変身ベルト】
を獲得しました!
-------------------------------------------------
93.無銘の巾着
〔だれが作ったのかも不明の巾着。ほとんど値段もつかぬほどの商品だが、よく似た特徴の品がオークションに出た際にはすさまじい金額の金が飛び交ったとの噂がある〕
-------------------------------------------------
94.ジャスティスV変身ベルト
〔戦隊ヒーロージャスティスファイブの人気グッズ。刺したカードリッジによって返信の時の効果音とボイスが変わる(カートリッジは別売り)。〕
-------------------------------------------------
灯織「わわっ、すごいいっぱい出てきちゃった……」
灯織「なんだか見覚えのある品もあるし……これならプレゼントにも使えるかも?」
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
(まだ今日は時間があるな……)
灯織「さて、どうしようかな……」
-------------------------------------------------
1.購買でモノモノマシーンに挑戦する(現在モノクマメダル50枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:35:10.19 ID:oAzTcjsM0
- 2 小糸
- 475 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:37:07.73 ID:DKwoH+sK0
-
2 小糸選択
- 476 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:41:45.22 ID:DKwoH+sK0
- 途中送信すみません……
2 小糸選択
【図書室】
灯織「あ、福丸さん……こんにちは」
小糸「え、あ……こ、こんにちは!」
(福丸さん……挨拶の返しはいつも通りたどたどしいけど、前とは違って目を見て返してくれるようになった)
(前回の事件を経て福丸さんの中には確かな変化があったんだ)
小糸「あ、あの……その、もしよかったら、一緒に……なにか」
灯織「……!はい、ぜひ!」
小糸「……!!わぁ、よかった!そ、それじゃあこっちでき、気になった本があるんですけど……!」
福丸さんと同じ本を読んで過ごした……
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
現在
【これくらいのお弁当】
【永遠のミサンガ】
【色恋沙汰リング】
【スカラベのブローチ】
【新品のサラシ】
【斬鉄剣】
【アンティークドール】
【アンティークドール】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【超技林】
【水笛】
【無銘の巾着】
【ジャスティスV変身ベルト】
を所持しています。
1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない
↓1
- 477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:48:40.69 ID:6xsiukgE0
- 1【ミレニアム懸賞問題】
- 478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:48:53.80 ID:oAzTcjsM0
- 1 永遠のミサンガ
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/08(月) 23:53:13.11 ID:Dy+HDmOf0
- あれ、壊れかけのレイディオだかなんだか持ってなかったっけ?
- 480 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/08(月) 23:58:10.38 ID:DKwoH+sK0
-
【ミレニアム懸賞問題】を渡した……
小糸「これは……?」
灯織「いまだ世界中の誰も解いたことのない難問、みたいです。解いたら多額の報酬がもらえるみたいですよ!」
小糸「へ、へぇ……そうなんだ……」
灯織「どうでしょう、福丸さんは聡明ですし、もしかして……」
小糸「い、いやいや!わ、わたし、さすがにこんな問題に手が届くほどじゃないから……えっと、その……ごめんなさい!」
灯織「さ、流石にそうですよね……」
小糸「……」
灯織「福丸さん?そ、そんなに眺めてどうしたんですか?」
小糸「や、やっぱり無理そうです……」
(解こうとはしたんだ……)
-------------------------------------------------
小糸「ご、ごめんなさい!」
灯織「え、ええっ?!と、突然どうしたんですか?!」
小糸「あ、あの……円香ちゃんに、みんなと一緒に仲良くしてもらえるよう頼んでるんですけど……なかなかうまくいかなくて……」
(ああ、そういえば福丸さんは事件の翌日からずっと樋口さんにつきっきりで私たちとの仲を取り持ってくれようとしているんだった)
灯織「い、いえ……仕方ないですよ、私たちは恨まれて当然だとも思いますから」
小糸「ち、違うんです!円香ちゃんは皆さんを恨んだりなんか……えっと、その……」
小糸「今はまだ、気持ちの整理に時間がかかるってだけで……恨みとか、そういうのじゃ……」
灯織「福丸さん……」
小糸「だから、か、か、風野さんたちも……円香ちゃんを、悪く思わないで挙げて下さい……!」
灯織「そ、それはもちろんです!はい!」
灯織「私たちはみんな仲間なんですから……樋口さんだけ邪険にするなんて無いですよ、大丈夫です」
小糸「え、えへへ……!」
小糸「わたし、頑張りますね!絶対円香ちゃんが皆さんとしっかりお話できるようにしてみせますから!」
1.福丸さん、ありがとうございます
2.今度私も一緒について行ってもいいですか?
3.自由安価
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