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【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】
- 1 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:03:28.09 ID:InZo0qy40
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※注意
・本作は「ダンガンロンパ」のコロシアイ学園生活をシャニマスのアイドルで行うSSです。
その特性上アイドルがアイドルを殺す描写などが登場します。苦手な方はブラウザバックを推奨します。
・キャラ崩壊注意です。
・ダンガンロンパシリーズのネタバレを一部含みます。
・舞台は初代ダンガンロンパの希望ヶ峰学園となっております。マップ・校則も原則共有しております。
・越境会話の呼称などにミスが含まれる場合は指摘いただけると助かります。修正いたします。
以上のほどよろしくお願いいたします。
それでは開始します。
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1613563407
- 2 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:04:29.16 ID:InZo0qy40
-
_____はじまりは希望で満ちた、最高の幕開け。
- 3 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:05:51.18 ID:InZo0qy40
- 澄み切った真水のような希望。
いつも通りの朝日に神々しさにも似た感動すら覚えるほどの希望。
その物語に、絶望が入り混じるなんて誰も思うはずもない、そんなすがすがしいまでの希望。
小学生が遠足に胸を弾ませるように、中学生が修学旅行にソワソワするように。
私たちはそのたびに、これまでにない期待を抱いていた。
果穂「合宿ー!合宿ー!」
あさひ「虫取り虫取りー!」
冬優子「あさひちゃーん?シートベルトはちゃんとしておこうねー?」
愛依「アッハハ!あさひちゃん、超エネルギッシュー!」
千雪「ふふっ、楽しみね」
(私たちはいま、283プロダクション所属の全ユニット合同での合宿イベントへ向かっている最中)
三峰「こがたんこがたん、こちらのお菓子はどうでしょう?」
恋鐘「油淋鶏味ポテトチップス?!こげんもんがあったと?!」
咲耶「おやおや……なにやら香ばしい香りがすると思ったら、お姫さまは一足先にブランチの時間かな?」
摩美々「ブランチにしてはがっつりすぎないー?」
霧子「ふふ……♪」
- 4 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:06:23.77 ID:InZo0qy40
- (私はイルミネーションスターズというユニットに所属するアイドル、風野灯織。アイドルとして活動を始めてしばらく経つが、まだ慣れていないことも多い……同じユニットの仲間に助けられて何とかここまでやってきた)
めぐる「真乃!灯織!見てみて!これ!近くの山で鮎を釣って塩焼きにできるんだって!」
真乃「ほわっ……!すごいね、楽しそう!」
灯織「うん、釣った魚をその場で食べるなんてやったことがないから楽しみだね」
(合宿先はとある廃校を新たにレクリエーション施設として再建したところらしい。かつては多くの学生が通ったこの場所も、人口移動の煽りを受けたのか閉校して数十年になるとか)
めぐる「楽しみだね!希望ヶ峰キャンプ場!」
灯織「うん、今回はノクチルのみんなもいるから……前よりもさらに賑やかになるね」
雛菜「透先輩と円香先輩お菓子いる〜?」
透「……ぐが」
円香「……爆睡中。私もいらない」
小糸「と、透ちゃん……」
(私たちが283に来た時よりもメンバーも増え、合宿も賑やかになった。まだ完全に仲を深めているわけではないけど、ノクチルのみんなともやっていけるはず)
- 5 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:07:08.89 ID:InZo0qy40
- めぐる「この合宿で、事務所のみんなともーっと仲良くなれたらいいね!」
真乃「うんっ!そうだね、めぐるちゃん!」
灯織「私も……みんなともっと親交を深められたらな」
めぐる「灯織なら心配ないよ!」
この旅も何か実りを生む、素晴らしい旅になる。
そう感じさせるような小春日和だった。
夏葉「あら?もうすぐトンネルみたいね」
____バスはトンネルに突入する。
低圧ナトリウムランプの橙色の光がバスの車内を満たす。
- 6 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:07:37.95 ID:InZo0qy40
- それと同時だった。
(……あれ?)
歪む視界。目の前の座席はどんどんその渦へと吸い込まれていき、前後すらもわからなくなってくる。
(真乃……めぐる……?)
隣に目を向ける。
_____そこに座っていたはずの私の親友は、もうそこにいなかった。
(なん、で……?わた、し……一人……?)
思考すらままならないほどの眠気。
世界が溶けていくと同時に、私の意識もどんどん私の体を離れていき……そして……
- 7 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:08:03.93 ID:InZo0qy40
-
_____暗転。
- 8 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:08:48.92 ID:InZo0qy40
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PROLOGUE
わたしたちの絶望学園
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- 9 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:10:14.17 ID:InZo0qy40
-
灯織「……あれ?」
(いつのまにか眠っていた……?バスの中で真乃とめぐると話してて……うーん……思い出せない)
(…………え?)
重たいまぶたを開けると広がっていた世界。そこはバスの中じゃない、フローリングの床が広大なスペースに敷き詰められた、屋根の形は楕円に似たドームのような建物。それを一言で表すなら『体育館』。気づけば私は『体育館』に寝そべっていた。
灯織「な、なんで?!」
(授業中に居眠りなんかもしないのに、寝てしまった……?)
はじめは私が自分の学校で居眠りをしてしまったのかと思った。
だけど体を起こしてみるとそうではない。
私の通う高校とは似ても似つかない……それに、
灯織「み、みんな……?!」
辺りを見渡してみると真乃やめぐるだけでなく、事務所のみんながあちらそちらで同じように寝そべっている。
(……明らかに異常事態!)
事態が飲み込めない私はひとまず片っ端から起こしていくことにした。
- 10 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:12:33.05 ID:InZo0qy40
- 【イルミネーションスターズ】
(良かった、イルミネの2人も一緒だ)
灯織「真乃……めぐる……起きて、起きて……」
真乃「灯織ちゃん?ほわっ、ここ、どこだろう……」
灯織「ごめん、まだ私もまるで状況がわかってなくて……とりあえず2人の無事を確かめたくて……」
彼女は櫻木真乃。私の所属するユニット『イルミネーションスターズ』のセンター。
柔和な雰囲気のある彼女だけど、芯はしっかりとしていて、実直な女の子。
私がここまで来れたのも彼女のおかげ。かけがえのない友達だ。
めぐる「……んん〜?……ふわぁ…あれ、灯織?」
灯織「めぐる、おはよう。大丈夫?怪我とかは……」
めぐる「ん……?うん!特には大丈夫だよ!ありがとう!」
彼女は八宮めぐる。事務所内で一番付き合いも長く、信頼も厚い親友。
とっても社交的で、事務所のムードメーカー的な役割もこなす、太陽みたいな女の子。
めぐる「……わわっ!?どうなってるの?どこ!?」
真乃「さっきまでバスに乗ってたはずだよね……?」
灯織「うん、私も今気が付いたばかりで……何があったのかサッパリ……」
めぐる「ん〜……?ねえ、灯織……あのマーク、見覚えない?」
めぐるが指さしたのは体育館の檀上。その垂れ幕だ。
盾を模したように見えるそのエムブレムには確かに見覚えがある……
真乃「ほわぁ……バスの中で一緒に見た、希望ヶ峰学園の校章じゃないかな……?」
灯織「……あっ!」
確かにそうだ。三人で一緒に見ていたあのパンフレット。
その中心にでかでかと据えられていたマークと瓜二つ。ということは……
灯織「ここは希望ヶ峰学園……?」
めぐる「うん、多分そうなんじゃないかな?見たところ、ここも学校の体育館って感じだし!」
真乃「うん、きっとそうだよっ!……でも、なんでだろう、着いた時の記憶がないよ……」
真乃の言うとおり、なぜだか記憶がすっぽりと抜け落ちているような……
最後に見たのはあのバスの車内。なぜだか視界が揺らぎ始めて……
目が覚めたらここだ。
めぐる「誰かがみんなをここまで連れて来たってこと?」
灯織「うーん……だとしてもいったい誰が……?」
- 11 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:14:16.94 ID:InZo0qy40
- 【アンティーカ】
灯織「摩美々さん、咲耶さん、霧子さん……」
摩美々「……アレ?灯織ー……?」
咲耶「……おっとすまない、どうやら眠ってしまっていたようだね」
霧子「……あれ?ここは?」
アンティーカの3人。
摩美々さんは高校三年生。年は私よりも上なんだけど……かなり無邪気な方だ。私はよく摩美々さんの悪戯に引っかかって笑いの種になっている。今日こそは、と毎日思っているのだけど。
咲耶さんも高校三年生。スラッとした出立はモデル時代から変わらず。思わず見惚れてしまうようなそんな魅力的な方。気遣いも出来る方で、人としてあまりにも出来すぎている……すごい。
霧子さんは高校二年生。穏やかな性格で真乃や甜花と相性が良くてよく一緒にいるのを見かける。事務所の花に水やりなんかもよくしていて、霧子さんの作り出す和やかな環境はとても居心地がいい。
摩美々「灯織も床に寝っ転がってたんでしょー」
灯織「え?あ、はい……ついさっき気がついたばかりで……」
摩美々「ほっぺにフローリングの跡ついてるよー」
灯織「えっ?ほ、ホントですか?!」
咲耶「フフ、摩美々はいつでも抜け目ないね」
灯織「あ、う、嘘だったんですか?!」
霧子「ふふっ……♪」
咲耶「しかし……これは一体どういうことだろう?恋鐘と結華がいないようだけど」
灯織「はい……他のユニットもいない人がいるみたいで……」
咲耶「イルミネは揃っているのかい?」
灯織「はい……真乃もめぐるも無事で……ありがとうございます」
霧子「恋鐘ちゃん、今朝から張り切ってたから……もしかしてもうレッスンに行ってるのかな……」
摩美々「探しに行く?」
灯織「えっ、あ、どうなんでしょう……この場を離れてもいいのか……」
と、私が止めるか止めるまいか思案しているうちに摩美々さんは後方の大きな扉に手をかけていた。
摩美々「……開かない」
灯織「え?」
咲耶「おかしいな、私もやってみようか」
しかし、咲耶さんでも霧子さんでも、私でも扉はびくともしない。
霧子「外から、鍵をかけられてるのかな……」
摩美々「鍵って……なんの意味があるわけー?」
咲耶「私たちをこの部屋に閉じ込めたい……のかな」
摩美々「それってつまり監禁ってコト?」
灯織「か、監禁……」
咲耶「……あまり楽観視は出来そうにないね」
- 12 :各ユニット一レスに収めようかと思いましたが分量が多くなって読みづらいので分割します ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/02/17(水) 21:16:36.74 ID:InZo0qy40
- 【アルストロメリア】
灯織「甘奈、甜花さん……!起きて!」
甘奈「んー……あ、灯織ちゃん……あれ?!ここ、どこ?!」
甜花「あれ……さっきまで、バスで寝てたのに……」
アルストロメリアの2人。
甘奈と甜花さんは双子の姉妹でとにかく仲が良くて、お互いがお互いのことが大好きって感じで。
甘奈はファッションが大好き。
事務所のアイドルともよく一緒に買い物に行ったり相談に乗ったりしている印象。
甜花さんはゲームが好きでインドアな性格ではあるけど、頑張り屋さん。
事務所の誰よりも「お休み」が好きだけど、やるときはしっかりやる人。
甜花「あれ?……千雪さんは……?」
甘奈「ホントだ!千雪さんがいない!」
灯織「えっ……?」
2人に言われてあたりを見渡す。
……ホントだ、千雪さんがいない、それに他にも283プロに所属しているアイドルでここにいる人と居ない人がいる。
甜花「千雪さん、どこ……?」
甘奈「大丈夫かな千雪さん……」
灯織「ふ、2人とも落ち着いて……!とりあえずは自分たちの状況を確かめないと、でしょ?」
甘奈「でも……甘奈もずっと眠ってたからまるでわからないし……」
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