【二次創作】ゆるくやってくオリロンパ

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86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/30(土) 23:07:03.83 ID:BH9f2YJf0
3
87 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/30(土) 23:42:21.24 ID:vTZVv+z80

龍田「……うっ」

な、なんか凄くクールそうな人だなぁ……話しかけるのを躊躇いそうだ
けどずっとこうしてる訳にもいかないし……ええい!

龍田「こ、こんにちは!」

??「ああ、こんにちは。龍田さん」

ここは真っ直ぐ、勢いよく!おっかなびっくりじゃ伝わるものも伝わらない!
振り向くと愛想よく答えてくれた。やった!

筧「私は人呼んで超高校級の発明家。筧 理人(カケイ リヒト)と云う者」

筧「世界をよくする為の発明を……志しております」


【超高校級の発明家】
  筧 理人(カケイ リヒト)


龍田「世界をよくする為の発明!?凄いよ!どんなのがあるの!?」

筧「フフフ。そうですね、例えば……【女子の衣類を透過するアプリ】が代表的でしょうか」

龍田「ん?」

筧「他にも【絶対に見つからない盗聴カメラ】や【更衣室に仕掛けても曇らないレンズ】……」

筧「後は……」

龍田「ちょっと待って!?世界をよくする為の発明なんだよね!?」

龍田「どう考えても、明らかに犯罪目的なものばかりなんだけど!?」

筧「そう、思われるかもしれませんね……ですが、誤解なのですよ」

筧「私は、必ず……!この世界を平和にしてみせます」

嘘だ……!絶対に嘘だ!鼻の下が伸びてるじゃないか!
こんな人もいるんだな……ちゃんと注意しないと!



1…黒ずくめの女子生徒
2…メイドさん……?
3…場の中心にいた男子生徒
↓2
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/30(土) 23:43:12.02 ID:Hyfww/K1O
1
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/30(土) 23:43:30.75 ID:px7ouTrcO
2
90 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:03:43.82 ID:QCcnArS10


龍田「こんにちは!お名前を教えてくれますか?」

??「嫌です、嫌いです、さようなら」

龍田「即答!?初対面の人に酷くない!?」

な、なんなんだこの人は……!顔を見た瞬間、表情を変えずに罵倒してきたぞ……!?
すらっとしたメイドさんっぽい服を着てるその人は、うんざりとした顔で俺を睨みつけて語りだす

??「まずは払うものがあるでしょう?お金ですよ、お金。会話料です」

??「無料で話せるなんて思い上がってるんですか?虫ケラ以下のゴミクズ風情が」

龍田「お金……は持ってないけど。チラシの裏に絵を描いてあげようか?」

??「は?ゴミがゴミを渡すなんて面白い冗談ですね花丸あげます。それだけですが」

龍田「俺の描いた絵って、一枚数万で売れた事もあるんだけど」

氷川「氷川 彩乃(ヒカワ アヤノ)ですっ!超高校級のメイドとして入学します!」

氷川「ご主人様ぁ、これからも彩乃をよろしくお願いいたしますねっ☆」


【超高校級のメイド】
  氷川 彩乃(ヒカワ アヤノ)


龍田「えぇ……?態度、変わりすぎじゃない!?」

氷川「そんな事ないよぉ……ねぇ、卑しいメイドの為にもっと描いてくれませんかぁ?」

龍田「チラシは一枚だけしかなかったから、それだけなんだけど……」

氷川「そうですかさようなら。ならさっさと失せてくれませんか?」

そういうと、しっしと腕を振ってあっちにいけと催促する氷川さん。……何なんだろう、いったい
さて、少なくなってきたけど……どうしようかな?


1…黒ずくめの女子生徒
2…場の中心にいた男子生徒
↓2
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 00:04:46.63 ID:CgPotmrNO
2
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 00:04:49.62 ID:4EALNyMT0
2
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 00:05:01.89 ID:rrTMgTrQO
2
94 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:30:53.16 ID:QCcnArS10


龍田「すみません!自己紹介お願いします!」

??「おっと地味めな野郎発見伝。こいつはオレちゃんの出番か〜?」

背の高めな、目立ってる男子に話しかけてみた。場の中心に、物理的に陣取っている
とはいえさっきの話を見るに……なんとなく、人を惹き付けるものはあるのかもしれないね

赤城「オレちゃんは赤城 紅羽(アカギ クレハ)。かくしてその才能は〜〜〜?」

龍田「才能は?」

赤城「超高校級の〜〜〜?」

龍田「超高校級の!?」

赤城「…………………………………………………………」

赤城「…………………………………探偵さ。ドヤァ!」

龍田「いや今の間は何だったの!?」


【超高校級の探偵】
  赤城 紅羽(アカギ クレハ)


龍田「えっ、でも探偵!?なら、殺人事件とか強盗事件とか推理した事あるの!?」

赤城「あっ、いや……まあ……そうだな」

龍田「凄いよ!俺、探偵なんてテレビでしか見た事が無かったからさ!」

赤城「そ、そうだね……おう……」

流石は希望ヶ峰学園……!まさか、本物の探偵に会えるなんて思ってなかったよ!
これは凄い漫画が描けそうだ……!今から楽しくなってきたぞ!
95 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:34:40.58 ID:QCcnArS10

龍田「あの、お名前を……」

??「あはは〜わかってたよ〜。わたしの所に来る順番はね〜」

??「だって、そう出てるんだもん〜。そういう運命なんだから〜」

龍田「は、はぁ……?」

何だろう、このよくわからない雰囲気は……?
黒を基調とした制服だけど、頭のヘアバンドにはよくわからないものが描かれている……

??「それは太陽だよ〜」

龍田「うわっ!?もしかして、聞こえてた!?」

??「エスパーですから〜なんちゃって〜」

お、驚いた……単なる勘だよね?
くすくすと笑う女の子。にっこりと微笑むと、俺の顔に指を突きつけてくる

??「おまえは今から“嘘だよね”って言う〜」

龍田「嘘だよね……?」

って!何言ってるんだ俺は!?

??「あはははははは。面白〜い」

湯町「わたしは湯町 はにか(ユマチ ──)だよ〜。占い師なんだよ〜」


【超高校級の占い師】
  湯町 はにか(ユマチ ──)


龍田「う、占い師かあ……なら、俺の今後も占える?」

湯町「難しいな〜わたしの占いはインスピだしね〜」

湯町「思いついたら教えるよ〜龍田くんの未来の運勢は多分雨〜」

龍田「不吉な事を言わないでよ!?」

にまにま笑う湯町さんから思わず離れる。その得たいの知れない空気が何だか怖くって
その先の未来は、多分、聞きたくなかったんだと思う

96 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:35:56.76 ID:QCcnArS10

『生徒名簿』
 ※身長や胸囲は適当に決めたので、おかしい部分は目をつむってください

【男子】
 名前/龍田 祐希(たつた ゆうき)
 才能/超高校級の同人作家
 身長/169cm

 名前/赤城 紅羽(あかぎ くれは)
 才能/超高校級の探偵
 身長/180cm

 名前/筧 理人(かけい りひと)
 才能/超高校級の発明家
 身長/176cm

 名前/桜井 陽太(さくらい ようた)
 才能/超高校級の軽音部
 身長/174cm

 名前/天馬 雷智(てんま らいち)
 才能/超高校級のマジシャン
 身長/161cm

 名前/火花井 阿斗(ひばない あと)
 才能/超高校級の料理人
 身長/194cm

 名前/竜宮 丈(りゅうぐう じょう)
 才能/超高校級の御曹司
 身長/181cm

 名前/ユタ・フェイルス
 才能/超高校級の軍人
 身長/188cm


97 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:36:34.04 ID:QCcnArS10

【女子】
 名前/天照 永凛(あまてる えいりん)
 才能/超高校級の詐欺師
 身長・胸囲/150cm・95cm

 名前/黒金 理依奈(くろがね りいな)
 才能/超高校級のピアニスト
 身長・胸囲/166cm・90cm

 名前/敷島 千鶴(しきしま ちづる)
 才能/超高校級の格闘家
 身長・胸囲/148cm・73cm

 名前/氷川 彩乃(ひかわ あやの)
 才能/超高校級のメイド
 身長・胸囲/169cm・82cm

 名前/本居 葵(もとおり あおい)
 才能/超高校級の文学少女
 身長・胸囲/161cm・86cm

 名前/湯町 はにか(ゆまち ──)
 才能/超高校級の占い師
 身長・胸囲/157cm・93cm

 名前/渡良瀬 澪(わたらせ みお)
 才能/超高校級のゲーマー
 身長・胸囲/158cm・84cm


98 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 00:37:48.03 ID:QCcnArS10
本日はここまで。次回は明日の8〜9時から再開します。もしかしたら昼に少しやるかも
例のクマ登場と探索までやりたいと思います
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 00:38:58.92 ID:4EALNyMT0
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 00:53:21.24 ID:D1y67JW/o
101 : ◆9cqSF/8EkW0g [sage]:2021/01/31(日) 14:39:34.85 ID:QCcnArS10
お昼は無理でした。最初に伝えた時刻で開始します
102 :安価の無い部分は自動で終わらせます ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:12:26.44 ID:QCcnArS10

……取りあえず、ここにいる皆との自己紹介は終わり
ただ話すだけだったのに……凄く疲れる!悪い人じゃないって思いたいけれど

龍田「俺、やっていけるかな……」

超高校級って、凄く濃いメンツだ……!俺なんか本当にただの漫画好きな普通の人じゃないか
今更だけど……本当に、この皆とやっていけるのかな?怖くて身体が震えてくる

……ていうか、どうして皆はここにいるんだろう?入学式に間に合わないんじゃないかな?

本居「その……もしかして、龍田さんも、ですか?」

龍田「え?何が?」

桜木「オレ達、希望ヶ峰学園の前まで来てたんだ」

黒金「ですが……いつの間にか、ここに拉致されていたようなのです」

龍田「えぇっ!?」

思わず、ごくりと唾を飲む。拉致、という単語に驚いたのもあるけど……それ以上に、皆が同じ状況という事が恐ろしい
もしかして、俺もそうだったのかも。それはつまり、俺も誰かに拐われたという事実を伝えてきた


敷島「不可解です。私に気取られず拐うのは不可能だと断言します」

ユタ「ミーもだ。ホームのトレーニングで気配を消した相手の対処もC判定のミーが間違える訳が」

湯町「三割ちょっとなら外れるね〜」

……けど、皆はあまり気にしてないみたい。俺が気にしすぎなだけなのかな?

103 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:13:25.67 ID:QCcnArS10


赤城「要するに〜。オレちゃんのクラスメートがここにいるってワケか」

竜宮「しかし、何故希望ヶ峰の学生がこの様な場所に集められたのかという疑問はあるね」

渡良瀬「知らねー……ていうか、ここが希望ヶ峰学園だと思ってたんだけど……」

天照「学校じゃなくて牢屋だゾ☆別名はブタ箱かな☆」

筧「いえ……それよりも遥かに閉塞的な環境下です。私も何度か入りましたが……」

天馬「何でそんな事を知って……いや、この状況で敢えて聞きませんが」


そもそも、ここはどこなんだろう?学園にしては窓に鉄板があったりやけに暗かったり……
確かに施設や設備学校と呼べるかもしれないけれど、ここで仲良く授業しようとはとても思えない

火花井「我輩、そろそろ腹が減ってきたのである。食堂はどこにあるか知る者はいるか?」

氷川「知りません。そして私に話しかけたので会話料を請求させていただきます」

龍田「そんな無茶苦茶な……」

だけど、皆はこのおかしな状況に負けてないくらいの自分を持っている
不安でいっぱいの俺と違って、どうって事も無さそうにしている皆が羨ましい
もっと俺も自信を持たなきゃ!そう決意してガッツを漲らせると……“それ”は、聞こえてきた



『あーあー……そろそろいいよね?いいようですね!』

『それではこれより!“希望ヶ峰学園入学式”を開始したいと思いまーす!』

104 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:13:57.94 ID:QCcnArS10


龍田「……えっ?入学式?」

希望ヶ峰、入学式。その二つの単語が頭に引っ掛かる
そうだ。元々、俺達はそれの為に集まったはず。……だけど、どうしてここで?
いや……そもそも、ここは希望ヶ峰学園なの?だとしたら、何でこんな事を?

渡良瀬「はぁー。やっとなんだ」

赤城「いや、でも今の放送はおかしくないか?」

黒金「確かに……今のは人間の肉声ではなく、機械音声の様に聞こえましたが……」

色んな疑問が頭で渦巻く。そして、それは次に現れたモノによって、更に混沌になっていった


????「ひゃっほーう!オマエラ、おはようございます!」

龍田「…………クマ?」

天照「色きんもー☆ラジコンかな?☆」

筧「いえ……あれはかなり高性能なロボットでは……」

モノクマ「ロボットでもラジコンでもありません!ボクはモノクマ!」

モノクマ「この学園の、学園長なのです!」

……モノクマ。白と黒で二分された、クマをデフォルメしたボディのぬいぐるみはそう語る
やけに、ねばついた笑顔だな……初対面の印象だけど、俺は既にあまり好きじゃなくなっていた

105 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:14:43.93 ID:QCcnArS10


湯町「わ〜おはようございま〜す」

桜木「呑気だねえ。嘘に決まってんじゃん?」

天馬「でも、あんなモノを使ってやる事なんて……」

モノクマ「こらー!学園長に失礼だぞー!」

火花井「我輩は貴様を学園長とは認めん。希望の学園がこの様な悪ふざけを……」

モノクマ「うぷぷ、これが悪ふざけかどうかはすぐにわかるよ……」



くつくつと笑うその姿に、一層の恐怖を煽られる
得体の知れない雰囲気もそうだけど、まるで俺達を馬鹿にしてる様な態度は底が見えない

なんだろう。嫌な予感がする……!



モノクマ「それではオマエラ、まずはおめでとうございます」


モノクマ「世のパパ達があくせく働き、世のママ達がひーこら家事をする中で、オマエラは有象無象の苦労を鼻で笑う程の栄光を手にしたのです!」


モノクマ「そして、オマエラにはこれからの未来を両肩に載せた存在でもあります。……なので!そんな才能を汚い世間から保護する為に、オマエラには共同生活を送って貰います!一生ね!」


氷川「一生?一分の間違いでは?」

モノクマ「一生だよ、一生涯!たとえ灰になっても、この学園から出る事は出来ません!」

106 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:15:33.70 ID:QCcnArS10


本居「い、一生なんて……困ります!」

竜宮「まるで、監禁じゃないか……」

モノクマ「ああ心配ないよ。衣食住はちゃんと充実させるつもりだし、行動に制限は設けないし」

火花井「そんな事を言っている訳では無ァい!我輩は幾つもの厨房を担っておるのだぞ!」

筧「私もまだやりかけていた発明が……」

黒金「ざっけ……ん、その、私もコンサートが控えておりますの」

渡良瀬「私は……別にいいかなーって」

モノクマの無茶苦茶な言い分に、口々に不満や文句を言う皆。……渡良瀬さんはどうでもよさそうだけど
その反発は意外だったのか、少したじろいだ様子を見せたけど、すぐにうぷぷと笑いだして

モノクマ「そうは言うけど、この学園から出る事はとある例外を除いて不可能なんだよ」

モノクマ「敷島さんの正拳突き1000発もヨユーで耐えきる画期的鉄板!これが学園中にくまなく張り付けてあるからね!」

敷島「むむ……その通りです。手近にあった鉄板に叩き込んでみたのですが」

龍田「だ、大丈夫なの?腕とか」

敷島「大丈夫です。鍛えてますから」フンス

モノクマ「とにかく、ここから出るのは無理無理の無理。諦めて学園生活を……」



湯町「あれ〜?今、“とある例外を除いて”って言ったよね〜」

湯町「もしかして〜何かの条件をクリアすれば出られるのかな〜?」

107 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:16:22.85 ID:QCcnArS10


湯町さんのその一言に、見てわかる程に色めき立つ
それならば簡単だ。早くそれをすれば、ここから出られる
……そう、思っていたんだ 


モノクマ「……うぷぷ。気づいたならば話は早いね。そうです。一つだけこの学園から出してあげる条件があるのです!」

モノクマ「それはね……コロシアイ。だよ」

龍田「………………え?」

モノクマ「希望ヶ峰学園から脱出する方法はコロシアイのみ……殴殺刺殺撲殺斬殺焼殺凍殺圧殺絞殺惨殺呪殺……殺し方は問いません」

モノクマ「誰にもバレずに、誰かを殺した奴だけが、この学園から脱出する事が出来るのです!アーッハッハッハ!!」



……空気が凍りつく。モノクマのその発言は、明らかに常軌を逸していると俺でもわかる
誰かを殺さないと出られない。……そんな無茶苦茶な事を俺達に強要するなんて……!

龍田「そんな……そんなの!無理に決まってる!」

モノクマ「無理かどうかは龍田クンじゃなくて各々が理解しているでしょ」

モノクマ「ボクは本気だよ。本気ってかいてガチって読むくらいにはね!」

渡良瀬「……何が、目的なの?」

さっきまで面倒そうにしていた渡良瀬さんが、皆よりも先にその疑問を口にする
それを聞いたモノクマは、ぶひゃひゃと笑うとこう答えた



モノクマ「絶望………………それだけだよ」


108 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:17:06.46 ID:QCcnArS10


モノクマ「それでは!これにて入学式を閉会します」

モノクマ「ささやかな餞別として、オマエラには電子生徒手帳を差し上げます!」

モノクマ「以上!学園長であるボクは、モーレツなコロシアイをオマエラに期待しているからね!」

モノクマ「アーッハッハッハ!」



高笑いが響き渡る。モノクマの言葉に、誰もが口を封じていた分その声はよく聞こえてきた

振り返ると、そこにはさっきまでの和やかな雰囲気はどこにもなくって

疑いや警戒……そんな、ピリピリとした張りつく様な空気が辺りを支配していたんだ


こうして、俺達の学園生活は始まったんだ

小説よりも現実よりも、漫画よりも奇妙なこの希望の学園で

何より絶望的な、高校生としてここにいる全員で暮らす事が

109 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:18:21.87 ID:QCcnArS10




【PROLOGUE】
  今日から俺は!超高校級! 【END】



110 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 18:19:43.76 ID:QCcnArS10
安価無し分はこれで終わり。次は先に言っていた8〜9時を目安に再開します
探索パートでは安価を使うので、お暇ならどうぞ
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 19:10:20.39 ID:qcm25o5KO
久々にプロローグまで終わってるところ見た
期待
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 19:18:30.37 ID:rLvTRt590
一旦乙
113 :再開します ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 20:56:20.66 ID:QCcnArS10


赤城「皆!聞いてくれないか!」

赤城「あいつの言う事を信じる必要は無い!常識的に考えて無茶苦茶過ぎるからな!」

赤城「どうせ警察が何とかしてくれるさ!ただ頭のおかしい奴に絡まれただけだから安心してくれ!」

疑心暗鬼で淀む皆。真っ先に発破をかけたのは、超高校級の探偵の赤城君
探偵として慣れてるのかな?こんな状況でも皆を纏めようと声を張り上げて落ち着かせようと……

天照「頭がおかしいのはそっちだゾ☆普通に考えて、希望ヶ峰の穴ガバガバ過ぎるもん☆」

竜宮「確かに……全員が揃って拉致されるなんて、世界最先端の学園にしては杜撰すぎるミスだね」

氷川「適当な事をほざかないでくれますか?二酸化炭素生成装置風情が」

赤城「皆ぁ〜もっとオレちゃんに優しくして〜?」


したかったんだろうけど、周りから口々に浴びせられる集中砲火で轟沈してしまった。ドンマイ……!

桜木「とにかく、今は状況の確認が先っしょ」

ユタ「ミーにはこっから出られんという事しかわからんがな……」

龍田「あっ……さっき、電子生徒手帳がどうとか言ってたよね!?」 

龍田「俺、取ってくるよ!皆は待ってて!」

さっき、モノクマのいた場所にタブレットみたいなのが置かれている
多分、あれが電子生徒手帳だ!急いで取りに行かないと……!


114 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 20:56:48.40 ID:QCcnArS10




【CHAPTER1】
  ヤリキル




115 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 20:59:14.19 ID:QCcnArS10


箱に入っていた全部の電子生徒手帳を、皆に手渡す
起動すると名前の入力が求められた……別に誤魔化す必要もないから俺の名前を入力する

何事も問題なく起動した画面には、ハッキリと俺の名前。『龍田 祐希』と示されていた


筧「ほう……これは、中々」

敷島「私の握力でも壊れないとは……頑丈ですね」

赤城「一応聞くけど、ヘンな名前で登録したヤツはいないよな〜?」

湯町「なんだかね〜あらかじめ登録された名前じゃないと弾くみたい〜」

湯町「『ちくわ大明神』で登録しようとしたら、駄目みたいだったもん〜」

龍田「そんな名前で登録しちゃダメだよ!」

と、とにかく名前は本名登録以外は駄目みたいだね


火花井「それでこれからどうする?我輩、腹が減ったと先程も申したはずだが」

竜宮「電子生徒手帳の中に地図があるよ。どうやら食堂もあるみたいだ」

氷川「ではお前らはそっちに行ってください。私は一人で行動させて貰いますので」

渡良瀬「私もー……集団生活とかめんどー……」

天馬「一人で動くのは止めた方が良いと思いますよ。あらぬ疑惑がかけられるかもしれませんし」

赤城「それもそうだ。んじゃ三人一組でこの学園とやらを探索してみようぜ」

赤城「脱出に繋がる何かがあるかもしんないしな〜」


なんか、皆でこの学園を探し回るみたいだね
三人一組って事は、ちょうど五組が出来る計算になる
じゃあ俺は誰と組むのかな……?


↓1〜3まで、コンマ反転して数字の高い二名

116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 20:59:36.43 ID:qcm25o5KO
桜木
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 20:59:38.36 ID:jukWxu+30
天照、火花井
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 20:59:59.80 ID:7gRXHKhqO
天馬
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:00:08.41 ID:qujX0igxO
湯町
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:00:22.69 ID:v3ch3rmoO
黒金
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:01:18.27 ID:rLvTRt590
本居
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:02:23.06 ID:jukWxu+30
ごめん1人か安価下にずらして
123 :>>117では、今回は安価下で ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 21:14:10.42 ID:QCcnArS10

とりあえず、数分ほど話し合った結果……

龍田「桜木君、湯町さん!よろしく!」

桜木「ヨロシク。ま、いい感じなんじゃない」

湯町「またわたしの占い通りだ〜よろしくね〜」

飄々と手を振る桜木君に、にこにこと笑っている湯町さん。凄く頼もしい二人だ!
よーし、俺も二人に負けない様に張り切っていくぞ!

龍田「えーと、それじゃあどこから行こっか?」

桜木「ぐるっと回るだけだしな。どこからでもいい様な気がするけど」

湯町「待っててね〜少し占ってみるからね〜」

龍田「さっきはインスピがどうたらこうたらって言ってなかった?」

桜木「ま、そこら辺は気にしない方が良さげじゃね」

湯町「う〜ん、う〜〜〜ん……ここにしようか〜」



1…食堂
2…倉庫
3…保健室
4…焼却炉
5…個室
6…教室
↓2
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:15:34.79 ID:v3ch3rmoO
3
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:15:39.31 ID:rLvTRt590
1
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:16:07.09 ID:fZhU4EeDO
6
127 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 21:23:46.60 ID:QCcnArS10

──“食堂”


龍田「うわ、いい匂い!」

湯町「うふふ〜そうでしょそうでしょ〜」

桜木「オタクの手柄じゃないでしょうに」

食堂に入ると、美味しそうな匂いが鼻をくすぐる
これは多分……いや、きっと……!

火花井「三人か!食材の試し作りをしてみたが、どれも新鮮!素晴らしき!」

火花井「軽く料理を作ってみたが!これならば問題は無さそうだらァ!」

龍田「もしかして……それ、食べさせてくれるの!?」

火花井「いやこれは賄いだから無理」

湯町「そんな〜」

本居「あ、三人ともお疲れ様です」

桜木「本居か。後の一人はどうした?」

本居「それが個室に戻ってしまって……あ、お水飲みますか?そこにサーバーがありますよ」

龍田「ありがとう!」

三人で水を飲んで立ち去った……次はどこに行こうかな?


1…倉庫
2…保健室
3…焼却炉
4…個室
5…教室
↓2
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:25:25.78 ID:fZhU4EeDO
5
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:26:32.71 ID:mjJdNUUH0
1
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:26:34.75 ID:jukWxu+30
3
131 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 21:38:31.98 ID:QCcnArS10

──“倉庫”


龍田「うわ……広っ!ホームセンターくらい広いよ!」

桜木「衣食住を充実させるっていうのは、どうにも嘘じゃなさそうだな」

食堂の隣にあった倉庫。広くて一度じゃ調べきれないくらいだ
ご丁寧に衣類、食糧、生活用品に別れている。これなら迷うことも無さそうだ

赤城「よっす。どうよ調査の方は」

湯町「バッチリだよ〜わたしの占いのお陰だよ〜」

天照「テキトー言ってるだけでしょ☆占うのは危険日だけにしとけ☆」

龍田「あ、三人とも倉庫を調べてるの?」

ユタ「イエッサー。つっても広すぎて調べきれてねえけどな」

赤城「まあ何れはリスト作っておきたいよな〜。色々と便利になるからさ〜」

天照「これだけ広いと色々出来るね☆色々☆」

龍田「……何で俺を見るの?」


自意識過剰でキモいと言われた……何でなんだろ……
凹みつつ、二人に慰められながら立ち去った……うぅ……



1…保健室
2…焼却炉
3…個室
4…教室
↓2

132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:39:15.62 ID:v3ch3rmoO
1
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:39:50.57 ID:jukWxu+30
2
134 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 21:49:42.19 ID:QCcnArS10

──“焼却炉”


龍田「ここは……?」

湯町「焼却炉って書いてあるね〜全てを焼き付くしてしまえ〜」

桜木「そんな物騒なものじゃないでしょ。ゴミ捨て場みたいな感じ?」

似つかわしくない重々しい扉を開けると、そこは機械に囲まれた広い部屋
ゴミ捨て場……確かに、これくらい大きな処理する機械があれば共同生活も楽かもしれないけど……

敷島「お三方ですね。見てわかると思いますが、ここは焼却炉を利用したゴミ捨て場だそうです」

氷川「現在は私が管理する事になりましたので、何かあれば嫌々引き受けます」

桜木「嫌々なら俺が変わろうか。にしてもアンタが自分からやってくれるなんて珍しいな」

竜宮「ああ。僕が彼女にチップを上げたからね」

竜宮「とはいっても、もう僕には支払えそうなものは無いかな……」

苦笑いを浮かべる竜宮君。なんだか、凄く苦労してるんだね……


1…保健室
2…個室
3…教室
↓2
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:50:41.64 ID:rLvTRt590
1
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:50:45.75 ID:fZhU4EeDO
3
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:50:49.98 ID:mjJdNUUH0
1
138 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 21:56:30.57 ID:QCcnArS10

──“教室”


龍田「ここ……!俺が起きた教室だ!」

湯町「そうなんだ〜わたしは廊下だったな〜」

桜木「俺は食堂だったな。よくわかんねーけど」

皆、色んな所で起きたんだな……そう考えると、俺って結構運が良かったのかも?
けど、なんでわざわざ……考えてみても、答えは出ない

桜木「まあ……ここには何も無さそうだな」

湯町「そうだね〜何もない確率1000パーだよ〜」

……それから、三人で空き教室をくまなく探した
けど、やっぱり何も見つからなかった……次に行こう



1…保健室
2…個室
↓2
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:57:09.48 ID:rLvTRt590
1
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:57:51.72 ID:v3ch3rmoO
1
141 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 22:06:01.32 ID:QCcnArS10


──“保健室”


黒金「三人とも、お疲れ様です」ニコッ

龍田「あっ!そそ、そちらこそ!」

天馬「ここは保健室みたいです。疲れた時はここで横になってもいいそうですよ」

言われてみると、確かにベッドや薬品とか……見慣れたものばかりが置いてある部屋だ
怪我した時とか、ここにくれば大丈夫そう!

筧「……ああ。どうしましょうか」

桜木「どうかしたのか?そんな暗い声出して」

筧「言うか言うまいか悩みましたが……この薬品棚、毒薬も置いてあるのです」

龍田「ど、毒薬!?」

筧「幸い、解毒薬も置いてありますが……破棄する事は校則違反との事で……」

黒金「チッ……い、いや。そんな恐ろしいものが……」

龍田「じゃあ、後で皆に知らせないと!」

湯町「すー、すー……」

龍田「湯町さん!?いつの間に!?」

天馬「個室と保健室以外での故意の就寝は校則違反になるそうなので……気をつけてくださいね」

毒薬はあの三人に任せて……俺達も、早く行かないと!


142 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 22:17:17.66 ID:QCcnArS10

──“個室前”


龍田「ここが俺達の住む部屋……かな」

桜木「そうみたいだな。ご丁寧にネームプレートも付いてるし」

湯町「このドット可愛い〜似てる〜」

いや、似てる……のかな?けど、これなら見間違える事は無さそうだ
電子生徒手帳をかざすと、鍵が空く音が鳴る。これは鍵も兼ねているみたいだね

モノクマ「世はキャッシュレスの時代だからね!個室に入るだけでジャラジャラ持ち歩くのは時代遅れ!」

湯町「今、何か通った〜?」

桜木「俺は何も見てないな。おう」

龍田「じゃ、じゃあ俺は中を見てくるよ!」


龍田「へぇ〜結構綺麗で広いや……ホテルみたい!」

龍田「これは……メモかな?後はシャワールームとトイレ。うん、これくらいでいいかな?」


龍田「お待たせ!待っちゃった?」

渡良瀬「だーりぃー……」

龍田「って渡良瀬さん!?どうしてここに!?」

桜木「個室からノコノコ出てきたからな。捕まえて話を聞いてたんだ」

湯町「メモが置いてあって〜シャワールームとトイレとベッドがあるみたい〜」

龍田「あ、なら俺と同じだ!」

渡良瀬「じゃあもういーい……もう戻るからー……」

龍田「ちょっと待ってよ!まだ結果を報告しないと」

湯町「あと少しだよ〜がんばがんば〜」

……これで、一通り見終わったはずだよね?
それじゃあ後は、食堂に集まって話し合うだけだ!
急がないと……!

143 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 22:30:10.71 ID:QCcnArS10


赤城「成る程、毒薬ねぇ……」

筧「ええ……黙るよりは、皆様に知って貰う方が抑止になるかと」

本居「そうですね。私も英断だと思います」

氷川「焼却炉は私が担当させられましたので、何かご用ならば手数料込みでお話かけください」

氷川「もっとギャラがあればもっと働くので。ええ、本当に」

竜宮「ははは……ごめんね、普段から金目のものを持ち歩いていなくて」


滝の様に流れていく、皆の話を聞いていく。今後の事とか、脱出に繋がる手がかりとか
けれどやっぱり、どこにも出口は無いと結論が出た。皆の周りの空気が暗くなる

敷島「あの一際大きな鉄の扉……あそこが出口では?」

ユタ「開けられなきゃ話にもならねえぜ。ガール」

黒金「あの、体育館の近くにあった赤い扉は何なのでしょうか」

天照「まだ教えられないって言ってた☆嘘くさ☆」

火花井「そんなもんはどうでもいいい!腹は減ったかそうとも減ったとも!」

桜木「自分で自分と会話すんなよな」

火花井「光栄ながら我輩、幾つか料理を作ったァ!さあさあ皆で囲んで食おうじゃアー!」


天馬「あっ……ボクは止めておきます」

天馬「毒薬の存在が明かされた以上……下手に口をつけるのは控えた方がいいかな。って……」


144 :少し離席します ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 22:37:49.03 ID:QCcnArS10

「「「………………」」」

ぽつりと放った天馬君の一言が、和やかになりかけていた場の空気を凍りつかせる
言った本人は一瞬だけキョトンとしたけど……すぐに、失言だったと頭を下げた


天馬「あっ……ごめんなさい。別にそういう訳じゃ……」

天馬「ただ、疑わしい事は控えた方がお互いの為じゃないかなって……」

火花井「い、いや。気にしとらん。気にしとらんが」

渡良瀬「私もパス……誰かと食べるのってだるいし……」

筧「ああ……やはり、私が余計な事を言ったばかりに」

敷島「しかし、何れは発覚していた事。後悔する必要も無いのでは?」

口々に謝る他の人達。その様子は凄く悲しくて、俺もなんだか悪く思えてきたけれど
けど……どうしようもない。俺がいても、何も変えられない

赤城「あ〜……じゃあ、今から自由時間にしようぜ」

赤城「また夜にここに集まって……好きにメシを食う。それでいいだろ」

赤城君の提案に乗るように、皆はゆっくりと頷いた
自由時間。と言っても……俺は、どうしようか。どうせなら、誰かと話してみようかな?


↓1〜3まで、コンマ反転して数字の高い生徒
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 22:38:18.62 ID:c0Eiq9bDO
天照
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 22:38:21.98 ID:jukWxu+30
火花井
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 22:38:53.20 ID:fZhU4EeDO
敷島
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 22:39:03.79 ID:rLvTRt590
本居
149 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 23:14:07.07 ID:QCcnArS10


龍田「──火花井君!」

火花井「おお、龍田か……どうしたのか?」

思わず、俺は厨房へと戻っていた。そこには料理を手にした火花井君が
さっき天馬君に言われた時は何て事無さそうにしてたけど……でも、料理人としての誇りは傷ついている
なんとなくだけど、俺はそう思ったんだ

龍田「……その、料理はどうするの?」

火花井「我輩が消費するが……食べきれん、日持ちせんものは廃棄する」

龍田「その量を、一人で……!?」

火花井「ほとんどは廃棄じゃア。しかし誰も食べん物を放置する事も出来ぬう」

火花井「毒が入っている。と言われてしまえば……それまでなんじゃァ」

そう言いきる火花井君は凄く悲しそうな顔をしていて
あれだけ料理が好きなら、きっと捨てる事だって嫌なはずなんだ!

龍田「……!それ、俺に頂戴!」

火花井「何ィ……」

龍田「いただき、ます!」

手に持った料理を取って……思いっきり掻き込む!量が多い!食べきれるかわかんない!
けど……頑張らなきゃ!ここで吐いたら、もっと火花井君が悲しむんだ!


龍田「はぁ、はぁ……ごちそうさま」

火花井「龍田らァ……お前、ただものではないな……」

火花井「だが……ありがとう。これで我輩は無駄な料理を作らずに済んだァ……」

喜んでくれた……かな?俺もちょっと、いきなり腹に入れたから身体が重い……!



1…この料理、凄く美味しかった!
2…やっぱり皆と食べたかったな……
3…自由安価
↓2

150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:14:28.33 ID:rLvTRt590
1
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:14:51.99 ID:fZhU4EeDO
2
152 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 23:24:10.70 ID:QCcnArS10


龍田「ふう、ふう……少し、お腹一杯かな……」

山盛りの料理を全部食べきったからか、少し動くのが辛く感じる……
けど、全然嫌じゃない!きっと凄く美味しかったからだと思う!

火花井「そらそうじゃろう。元々は全員に食べさせるつもりだったからなァ」

龍田「やっぱり、皆とワイワイ食べたかったな……」

火花井「料理とは一人では完結しないんじゃア。食べる者がいてこそ、料理人を名乗れるもの」

火花井「一人で作って一人で食べるのは、それはただの料理を作る人である。我輩は料理人を志しておる」

龍田「やっぱり、違うものなんだね」

火花井「そういう意味では龍田に感謝すらァ!我輩の料理を食ってくれて……ありがとう!」

頭を下げる火花井君。だけど、お礼を言いたいのは俺の方だよ
こんなに美味しい料理が食べられるなんて……!初めてここに来て良かったって思えた!


龍田「火花井君、美味しかったよ!まだ食べてもいいかな!?」

火花井「当然じゃア〜〜〜!!」

火花井君と、残りの料理を食べ合って過ごした……


↓1〜3まで、コンマ反転して数字の高い生徒

153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:24:34.43 ID:c0Eiq9bDO
天照
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:24:54.32 ID:7gRXHKhqO
赤城
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/31(日) 23:24:59.12 ID:LFKCd0BRO
天馬
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:25:12.22 ID:rLvTRt590
本居
157 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 23:35:00.49 ID:QCcnArS10


龍田「…………眠い」


あれから残りの料理を全部食べた……けれど、なんだか眠たくなってきた
個室と保健室以外では寝ちゃ駄目なのに……まだ早いと思うけど、個室で横になっていようかな?

天照「あ、ドーテー君だ☆やっほ☆」

龍田「……天照さん。何か用?」

廊下を歩いていた天照さんに絡まれた。……倉庫から見つけてきたのか、棒つきキャンディを咥えてる
正直、あまり話せる人じゃ無さそうなんだよね。俺の事酷く言ってくるし……

天照「きゃは☆少し話しかけられただけで用があるって思っちゃうんだ☆」

天照「そうやって勘違いして襲わないでね☆好きでも何でもないよ☆ドーテーオタク君☆」

龍田「うるさいな!関係ないでしょ!?」

天照「違うの?☆」龍田「そうだけど……」

天照「図星だから怒ってるんだ☆ちっちゃいんでしょ☆」

龍田「何が!?」

どうしよう。無視して逃げると後で何をされるか……
適当に話をしていれば、飽きて何処かにいってくれるかな……?



1…じゃあ、天照さんには彼氏がいるの?
2…どうして俺ばっかりにそんなに言うの?
3…自由安価
↓2

158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/31(日) 23:35:44.90 ID:LFKCd0BRO
1
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:35:46.76 ID:jukWxu+30
1
160 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 23:45:09.94 ID:QCcnArS10


龍田「……じゃあさ!天照さんには彼氏がいるの!?」

龍田「俺ばっかりそんな風に言うけどさ!そっちはどうなの!?」

天照「は?えーりに彼氏……?」

言っちゃった……!?け、けどガツンと言わないと、多分ずっと言い続けるし……!
俺だって彼女いた事とか無いけど!でもあんなに言われる筋合いは無いと思う!

天照「きゃー☆ドーテー君は付き合うってそういう事なんだ☆ドン引きー☆」

龍田「えっ?いや、そういう事じゃ!」

天照「じゃあどういう事なのかな☆そうやって妄想が真実だと思うから犯罪に走るんだゾ☆」

天照「ち、な、み、に……教えなーい☆ドーテー君には頭の中だけで充分だもんね」

龍田「うぅ……」

天照「じゃあね☆エッチなオタク君☆」

龍田「うぅ……」


俯いて天照さんの話を聞いていた。何でだろう……俺、そんなに嫌われる様な事をしたかな……?
それとも、漫画が嫌いだったとか?もしかして俺が何か悪い事をしちゃったとか……
そんな悲しい考えで部屋に戻って……俺は、目を閉じた……



161 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/01/31(日) 23:45:46.65 ID:QCcnArS10
本日はここまで。明日も同じ8〜9時にやれたらいいなと思います
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:47:18.04 ID:jukWxu+30
乙です
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:48:34.33 ID:LFKCd0BRO
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:51:09.41 ID:rLvTRt590
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:54:15.65 ID:fZhU4EeDO
乙です
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 18:28:16.31 ID:hd/5k5UaO
各キャラの見た目とか決まってますか?
167 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 20:23:50.07 ID:BMbjETm00
>>142
指定されたキャラ以外は特に決めてないです。自作した龍田は例外ですが、別に出さなくてもいいかなと
見た目の印象とかあれば組み込むかもって感じです。35分を目安に再開します
168 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 20:36:05.04 ID:BMbjETm00

龍田「…………」

龍田「…………あ、れ?」

……何だろう?微かに、音が聞こえる
リズム良く、小気味良く。まるで何かのベルみたい
その音はどんどん大きくなっていく。そっか、これは目覚まし時計の……


龍田「ってそうだ!忘れてた!?」

龍田「夜にもう一度集まるんだった……急がないと!」

うっかりしていた、アラームかけてて良かった!
慌てて部屋から飛び出して、皆の待っている食堂へと走っていく

……どうせならこの状況こそが夢であって欲しかった。そんな期待をしてなかったと言えば嘘になる
けれど、皆との出会いを夢にしたいとは思わない。俺は皆とここで出会えた事が幸せなんだ!

龍田「よーし!いっくぞー!」


169 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 20:43:33.89 ID:BMbjETm00


龍田「皆!遅れてごめん!」

黒金「あら、龍田さん。ごきげんよう」

天馬「平気ですよ。まだ時間まで少しありますし」


食堂に入ると、まだ全員は来ていなかった。なんだか少し急ぎすぎたみたいだね
今ここにいるのは……だいたい半分と少し。談笑したり何かをつまんだりして過ごしていた

本居「あ、龍田さん。此方で座っていませんか?」

本居「つまらないかもしれませんけど……少しだけならお話出来そうです」

龍田「本当!ありがとう!」

本居さんが隣の席を空けてくれた。そこに座ると何でかドキドキする……
軽く談笑していたら何人か集まってくる。あっという間に全員が食堂に集っていた

赤城「うぃ〜っす、揃ってるか〜?」

敷島「いえ、まだ渡良瀬さんが来ていませんね」

渡良瀬「いるよ……だりぃー……」

赤城「さっき個室からノコノコ出てきたから捕まえて来たぜ〜凄いだろ〜?」

ユタ「ソレはツチノコか?」

竜宮「凄いかどうかは置いておいて……集まったけど、何かするのかな?」

桜木「何もしなくていーっしょ。いるだけで事件の抑止になるってやつ」


うんうん!と頷く赤城君。けど俺はその額に冷や汗が流れていた事を見逃さなかった
多分、何も考えずに決めたんだなって……その証拠に、皆は食堂の中で好き勝手に行動していた
俺も皆が集まってるし、誰かと話してみようかな?



↓1〜3まで、コンマ反転して数字の高い生徒
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:43:47.12 ID:IHcRJddGO
天馬
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:43:49.50 ID:vx7RicFDO
敷島
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:43:52.38 ID:Sx3f4r/x0
本居
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:43:54.10 ID:xJUosbQXO
竜宮
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:43:55.66 ID:V0F1AOMXO
湯町
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 20:44:07.62 ID:ZuMrSBcDO
赤城
176 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 21:00:10.34 ID:BMbjETm00


本居「龍田さん。もう少しいいですか?」

席を立とうとした時に、隣に座る本居さんから声をかけられた

本居「その、まだ話したいな……なんて、変ですか?」

龍田「ううん!俺も本居さんと話すの楽しいし!」

本居「良かった!その、ここにいる人達って皆さんとても個性的で……」

本居「私みたいな、ただの本好きがやっていけるのかなって……不安だったんですよ」


龍田「俺もだよ!俺も、漫画が好きなだけなのにって思っててさ!」

本居「あはは。なんだか、私達って気が合いますね」

にこっと笑った本居さん。俺も、まさか希望ヶ峰学園で趣味の合う人がいるなんて思わなかったよ!
単なる趣味の漫画を描いてただけで、ここまで来てもいいのか不安だったけど……友達が出来た!やったー!



1…最近読んだ本を聞いてみようかな
2…文学少女って、何しているの?
3…自由安価
↓2
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:01:00.64 ID:ZuMrSBcDO
3好きな本を教えて、俺の本も教えるからさ。今度ここから出たら交換しようよ
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:02:03.63 ID:vx7RicFDO
>>177
179 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 21:32:46.95 ID:BMbjETm00


龍田「……そうだ!ねえ、本居さん」

龍田「俺達って、色んな本を読んでるよね!?」

龍田「なら、オススメの本を教えてよ!俺のオススメも、今度貸してあげるから!」

一度、何かの雑誌で作者さん同士のオススメを教え合うコーナーを見かけたんだ
俺は漫画で、本居さんは小説だけど……きっと、趣味は合うはずだよね!

本居「あ、交換っこですね!実は憧れていたんです」

本居「えっとですね。龍田さんは小説自体はあまりお読みにならない、と」

本居「なら内容よりも、話題になった作品の方が取っつきやすいかもしれませんね」

龍田「そ、そうかな……」


本居「“磯の香りの消えぬ間に”という本はどうでしょう?恋愛小説ですが、読みやすくて読後感がじんわりと感じる名作です」

本居「少し前に大流行して、最近映画化も決定されたそうですよ」

龍田「そうなんだ……知らなかった……」

そんな小説があったなんて初耳だ……俺も、もっと趣味の範囲を広げないと
けど、本居さんは凄く楽しそうに話してるし……きっと、面白い小説なんだろうな……!

龍田「あ、俺のオススメはね!最近読んだ……」

本居「龍田さんのオススメは、ここを出てから教えてください」

本居「ここから出たら、一緒に書店で探しましょう。後の楽しみにとっておきますね!」

龍田「……そうだね!その時までに、とっておきのを考えておくよ!」


約束ですよ。と笑う本居さん。きっと色んな面白い小説を教えてくれるんだろうな
ここから出る理由がもう一つ増えた。俺も恥ずかしくない様に、オススメ出来る漫画を考えておかないと!

180 : ◆9cqSF/8EkW0g [saga]:2021/02/01(月) 21:50:00.99 ID:BMbjETm00


……あれから、本居さんと話したり
火花井君が作ってくれた夕食を軽くつまんだりして、俺の部屋に戻ったんだけど……


龍田「全っ然眠れない……!」

夕方に寝すぎて、完全に目が冴えてる……!夜時間だから食堂も閉まってるし……
かといって、このまま横になっていても寝つける気がしないし……

龍田「んー……!よし、少しだけ外に出よう!」

龍田「少しだけ……少しだけなら、多分大丈夫……」


あんまり派手に動かなければ、皆から変に思われないよね?
少し……少しだけ。眠くなるまでだから……!

龍田「あれ、今音がしたけど……誰かいるのかな?」

龍田「……俺は注意するだけ。注意するだけだから」

自分に言い聞かせて、音のした方へと歩いていく
誰かいたらどうしよう?いや、その人が殺し合いに乗るとは限らないし……

なんとかなる!と、いいなあ……



↓1〜3まで、コンマ反転して数字の高い生徒

181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:50:10.50 ID:V0F1AOMXO
湯町
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:50:10.58 ID:IHcRJddGO
天馬
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:50:14.41 ID:ZuMrSBcDO
赤城
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黒金
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