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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その7【安価】

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840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 22:04:13.03 ID:A8twVWBjo
とまあ、なんてジャブをかましといて流石に海軍方面を取材してる記者さんが各鎮守府のトップの人事について知らないわけもなく
841 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 22:14:24.15 ID:dBeDZmLg0
幼女提督「……」


女記者「どこに行くの?」


幼女提督「お姉さんの話つまんないから帰る」


女記者「どこに帰るの?」


幼女提督「お姉さんには関係ないでしょ」


女記者「関係ない……そうね、確かにそうかもしれないわね。でも関係あるのよ」


幼女提督「よくわかんない」


女記者「懐かしいわね、あの辺りの海って変な海流が多くて苦労したのよ」


幼女提督「…?」


女記者「ふふふ…」


幼女提督(なんだよコイツ気持ち悪いな)


女記者「貴女…私の目を見てくれない?」ズズズッ


幼女提督「なぁ…っ!?」


女記者「私はね、元深海棲艦なのよ」
842 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 22:20:23.60 ID:dBeDZmLg0
女記者「私は戦うのが好きじゃなかった。だからあそこの鎮守府と戦ったことはない」


女記者「けど仲間の話は何度も聞いた、提督の手法は素晴らしいものだったみたいね」


女記者「けどある日を境に指揮は大きく変わったみたいね。丁寧で理にかなった戦略ではなく力で押すような強引な指揮になった」


女記者「おかしいと思ったけど提督の名前は変わっていなかった」


女記者「提督の『名前』は変わっていなかった」


幼女提督「……」


女記者「運が悪かったわね、私に見つからなければこうはならなかったわよ」


女記者「さて…詳しく話してもらおうかしら?」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 22:24:59.09 ID:5uf7S+eb0
それにしても面白い話よね……忽然と姿を消した提督、誰も調べなかった失踪事件、直後に滅んだ怪しい教団、突然現れた幼女の提督……あら、そういえば貴女、消えた提督に目元がそっくりねぇ?
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 22:28:33.93 ID:AfhC3pQDO
話す事など何も無いな
それとも私を誘拐するか[ピーーー]か?
あそこにカメラがあるな、そこにも
不利なのはお前の方だ
845 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 22:36:10.34 ID:dBeDZmLg0
幼女提督「話す事なんて何も無いんだよ」


女記者「あるに決まってるでしょ。提督は生きているの?」


幼女提督「答える必要がない。どうしても聞きたいのなら私を誘拐するか?」


女記者「……」


幼女提督「そうだな、ここにもあそこにも監視カメラがある。分かったか?不利なのはお前なんだよ」


幼女提督「言え、この鎮守府でなにをしていた」


女記者「これは…想定外ね……」
846 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 22:44:12.74 ID:dBeDZmLg0
ーー


白雪「ヴェールヌイが二人居る?」


天城「そうだ…って言っても横須賀に居る方は響扱いだけどな」


白雪「姿はヴェールヌイなんですよね?」


天城「色々と事情があるんだよ」


白雪(まさか二人居るなんて…こんなこと想定していません)


天城「っていうかお前は本当に蒼龍の鎮守府の後輩なのか?」


白雪「…はい。近々先輩がこちらの鎮守府に移籍すると聞いていて、偶々この近くに来たので挨拶に寄ったんです」


天城「ほぉ…律儀な奴だな」


白雪「蒼龍先輩は鎮守府のエースでしたから」


白雪(蒼龍さん周辺の下調べは完璧。あとはうまく誘導できれば…)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 23:16:23.80 ID:AfhC3pQDO
上手く響に接触出来たとしてそれからどうしよう…
提督みたいに脅したりしたくない…というかそういうのよくわからない白雪
それでも任務なんだから頑張ろうと内心気合いを入れる

天城も真面目そうで実際真面目な白雪に悪い印象は無いようだった
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 23:20:03.96 ID:2EcUPYJko
>>847
849 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 23:28:11.29 ID:dBeDZmLg0
白雪(上手くヴェールヌイ……響に接触出来たとしてそれからどうしよう…)


白雪(司令官みたいに脅したりしたくないですし……そもそも私には無理ですよ…)


白雪(それでも任務だから、頑張ろう……)


天城(やっぱ蒼龍のとこの艦娘は普通みたいだな。問題があるのは蒼龍だけか)


天城(蒼龍が出世や地位に拘るのは地方出身だからっていうのと、周りの奴らが全員弱かったから…)


天城(それを男に見抜かれて鎮守府を抜け出して…か。こりゃ蒼龍の対応は面倒だな)


天城(性格が面倒な奴は横須賀では無理だ、提督も遠慮せずにさっさと移籍させれば良かったんだよ)
850 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 23:31:05.70 ID:dBeDZmLg0
白雪「……あの」


天城「なんだ?」


白雪「横須賀鎮守府にも寄っていきたいんですけどアポは取れますか?」


天城「なんで天城がやらなきゃいけないんだよ」


白雪「蒼龍さんを驚かせたいんです。私が連絡すれば本人に伝わってしまいますよね?」


天城「…なるほどな。分かった、提督に個人的に知らせといてやる」


白雪「ありがとうございます」


白雪(これで横須賀に入れる…あとはそこの響が司令官が探している響か確認して、その後は……考えましょう)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 23:34:13.30 ID:zXOzUmxjO
監視カメラ越しに記者さんと幼女提督を見てる面々
あれ怪しいですよねぇ…
怪しいよなぁ…
あーてすてす記者さん忘れ物があるので中に戻ってきてもらえますか?
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/16(火) 23:40:32.98 ID:A8twVWBjo
>>851
幼女提督が離れるすれ違いざまに白雪がIN
まずは提督のとこに通されると丁度ポーラもいて
蒼龍の後輩と説明されると、あの干物鎮守府には私の知る限り白雪はいませんでしたね〜
853 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 23:47:24.22 ID:dBeDZmLg0
ーー横須賀鎮守府


漣「あれ怪しいですよねぇ…」


龍驤「怪しいよなぁ…」


漣「女記者さんの忘れ物を見つけたんで、カメラでまだ近くに居るか確認してたんですけど…」


龍驤「女の子と話してるにしては雰囲気がおかしい。何かあったんと違うか」


漣「これは助け船を出すのがベターでしょうな。マイクのスイッチをポチッとな」


漣『あーてすてす…裏口に居る女記者さん、忘れ物があるので中に戻ってきてもらえますか?』


龍驤「…………放送を聞いて女の子は逃げたで」


漣「逃げたということは後ろめたいことがあるから。女記者さんからじっくり話を聞きましょう」
854 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 23:51:46.94 ID:dBeDZmLg0
ーー執務室


提督「天城から話は聞いた。わざわざ蒼龍に会いに来てくれたんだな」


白雪「はい。貴女が秘書艦代理さんですね」


ポーラ「いえ〜違いますよ〜」


提督「ポーラはたまたま執務室に来ていただけだ。本来の秘書艦代理は席を外している」


ポーラ「提督〜彼女はなにをしにここに来たんですか?」


提督「蒼龍の後輩らしい。今度天城の鎮守府に移籍になる関係で挨拶を…」


ポーラ「おかしいですね〜」


提督「なにがだ?」


ポーラ「あの干物鎮守府には〜私の知る限り白雪はいませんでしたね〜」
855 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/16(火) 23:56:59.57 ID:dBeDZmLg0
提督「新しく所属したんじゃないのか?」


白雪「そうですよ、私は蒼龍先輩がここに来る直前に配属されました」


ポーラ「そうですか〜?」


白雪「……」


ガチャッ


龍驤「ん、お客さん?悪いけどちょっと邪魔させてな」


漣「ご主人様ちょいと緊急事態です。女記者さんが謎の幼女とトラブってました」


提督「謎の幼女…?」


白雪「…………」


漣「追い払うことには成功しましたが少し厄介なことになりそうです、ご主人様も女記者さんの所に来て下さい」


提督「…すまない、君の話はまた後にしよう」


白雪「……はい、わかりました」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/17(水) 00:05:08.51 ID:3q2PUhmDO
私はどうしたらいいですか?
と律儀に提督に聞く白雪
ああ…まあ自由にしてもらって構わない
迷うといけないからポーラに案内を頼む提督
ここは俺でもたまに迷うからなと冗談ともつかない冗談
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/17(水) 00:10:18.57 ID:+zDyEIhDO
>>856
案内しながら
ポーラは蒼龍さんが横須賀に配属した後であの鎮守府の婚活してたので〜わかってます〜
提督は優しいので〜それを無下にしないでくださいね〜
858 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/17(水) 00:16:48.33 ID:TQUpxpbi0
白雪「提督さん、私はどうしたらいいでしょうか?」


提督「蒼龍に会いに行くなら…ポーラ、案内を頼めるか?」


ポーラ「お任せください〜」


提督「俺でもたまに迷うくらいだからな、ポーラに案内してもらった方が良いだろう」


漣「ご主人様!!」


提督「わかってるすぐに向かう」


龍驤「なんも用意できやんくてごめんやで、また後でゆっくり話そな!」


白雪「…はい」
859 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/17(水) 00:26:17.83 ID:TQUpxpbi0
ーー


ポーラ「ふんふふ〜ん」


白雪「蒼龍さんはこっちの方に居るんですか?」


ポーラ「今は〜出口に向かってます〜」


白雪「…え?」


ポーラ「蒼龍さんが横須賀に配属した後で〜干物鎮守府の婚活をしてたんですよ〜」


白雪「ええ知ってます、皆さん張り切って…」


ポーラ「所属艦娘全員の〜婚活ですよ〜」


白雪「…私は長期遠征で……」


ポーラ「出撃記録は全てチェックしましたよ〜」


白雪「……」


ポーラ「本来なら捕まえて独房行きですけど〜提督は優しいのでそれを無下にしないでくださいね〜」


白雪「…警告ということですか」


ポーラ「やけになって暴れてもいいですけど〜多分無理だと思いますよ〜」


シュパッ


白雪「床にクナイが……ここには忍が居るんですね」


ポーラ「貴女が艤装を使う前に〜細切れになってると思いますよ〜」


白雪「……今日のところは帰ります」


ポーラ「もう二度と来ないで下さいね〜」


ーー
860 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/17(水) 00:26:51.94 ID:TQUpxpbi0
今日はここまでです
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/17(水) 00:30:58.91 ID:3q2PUhmDO
お疲れ様でした
追い返されちゃったかあ
まあそれで蒼龍に会ったらおしまいだから逆に助かったんだろうけど
響に幼女が会うか白雪が会うかでもまた違うのかな
幼女提督も何だか行き当たりばったりだし
軍施設に子供がフラフラ入れるわけが…
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/17(水) 00:35:10.59 ID:h0HJV0DLo
お疲れ様でした
記者さん…曲者っ!友好関係築けてて良かったわ!
幼女提督と響は会わせないべきか会わせた方がいいのかわからぬ…とりあえず白雪だけ怒られることはなさそうだろうけど
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/17(水) 00:36:41.93 ID:RIyih96Co
幼女提督のことって大本営は認知してるんだろうか
あの騒動の後で流石に鎮守府の提督に誰がなってるとか管理してないわけないし別人になってて気づかないわけもないだろうし
864 : ◆X87gBrHVzk [saga]:2021/02/18(木) 19:13:38.71 ID:sftonbCH0
土曜日が怪しいので今日更新しておきます
865 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 19:29:47.87 ID:sftonbCH0
ーー


漣「蒼龍さんの後輩だと言っていた白雪は嘘をついてこの鎮守府に乗り込んだ」


龍驤「女記者は小さい女の子に恫喝された…」


漣「一見両者は関係なさそうに思えますが、同時に起こっていたことを考えるとなにかあると考えたくなります」


龍驤「白雪の目的が知りたかったけど、下手なことをされるとまずかったから追い返して正解やな」


漣「さすがはポーラさんというところですな」


龍驤「追い詰めた挙句暴れるとか、最悪自爆される可能性もあった。追い返すのがベストやったやろ」
866 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 19:36:22.79 ID:sftonbCH0
天城『悪ぃ……白雪を簡単に信用し過ぎた』


漣「天城さんは悪くありません、敵が一枚上手だったと切り替えていきましょう」


龍驤「被害は出てないし気にしやんでもええ。でも次に似たようなことがあったら頼むで」


天城『ほんとに悪かった…』


漣「敵の目的が分からないこの状況では対策は難しいかもしれません。しかし警戒を怠らなければ大丈夫でしょう」


龍驤「次は無いと思いたいんやけどな…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 19:42:58.43 ID:3VtsdZNOo
まずは幼女と白雪について関わりがあったか鎮守府内の艦娘に聞き取りする
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 19:43:45.06 ID:1JJw4ciDO
幼女提督サイド
どうやら警戒させてしまったようで潜入は無理だと白雪から報告を受ける
別の方法を考えるか…と幼女提督
869 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 19:54:23.43 ID:sftonbCH0
ーー


白雪「すいません潜入に失敗しました…」


幼女提督「こっちもしくじった。こりゃ向こうに警戒だけさせた無駄足だったな」


白雪「どうしますか司令官?」


幼女提督「別の手を使う。横須賀まで来てそう簡単に諦める気はないからな」


白雪「でもどうやって……」


幼女提督「やりようはいくらでもあるからな」
870 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:00:16.72 ID:sftonbCH0
ーー横須賀鎮守府、近海


幼女提督「ここまで離れれば偵察機も飛んでこないな」


白雪「本当にやるんですか?」


幼女提督「ああ、私が酸素ボンベを背負って海から横須賀に潜入する」


白雪「無茶ですよ…」


幼女提督「お前が同じことをやればソナーや索敵に引っかかるが、私なら見つかることはない」


幼女提督「海底近くギリギリまで潜って近付く。ソナーに引っかかっても魚としか思わない」


白雪「危険だと思ったらすぐに引き返して下さいね…」


幼女提督「多少のリスクは背負うが引き際は分かっている、心配するな」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 20:07:35.36 ID:3VtsdZNOo
鎮守府の海の底で遊んでいる北方姉妹と見守る港湾と、見守る(意味深)の中枢さん
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 20:11:52.31 ID:+aS1hnZvO
幼女提督が〜海の底で〜潜水新棲姫(横須賀)と潜水棲姫(足りないもの鎮守府)に〜であった〜

一方で横須賀への侵入ということで幹部さんに提督が報告するとこの子は君と同じ提督だよって
873 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:25:07.11 ID:sftonbCH0
ーー海底


幼女提督(よしよし…予想通りだ。流石の横須賀でもここまでのことは考えていないだろう)


幼女提督(潜水艦娘を使われる想定はしていても人間の少女がこうするとは思わない)


幼女提督(甘いんだよ横須賀、ここまでする奴が目と鼻の先に居るんだぜ?)


幼女提督(後悔するのはヴェールヌイを拐われた後でゆっくりしてな…)


潜水棲姫(やっぱりあれって人だよね)


潜水新棲姫(お前からの連絡を受けて潜ってみたが、これは間違なく人間だ)


潜水棲姫(凄く小さいしゆっくり進んでるみたいだけど、もしかして子ども?なんでこんな所でスキューバなんてしてるんだろ)


潜水新棲姫(子ども……もしかして漣が言っていた奴か?)


潜水棲姫(なにか心当たりがあるの?)


潜水新棲姫(ある。あるからコイツは回収して提督の所に持っていく)ガシッ


幼女提督「!!!!????」
874 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:29:21.72 ID:sftonbCH0
ーー横須賀鎮守府


幹部「鎮守府に不審者が潜入しようとしてした、しかもそれが女の子とはね…」


提督「潜水新棲姫達が捕まえてきてくれたんですが、黙秘を続けています」


幹部「乱暴するわけにはいかないが、鎮守府への侵入を無かったことにはできないね」


提督「女記者を脅していた同一人物の可能性が高いです。それと幹部さんなら何か知っているかとも思ったんですが…」


幹部「心当たりは無いがとにかく会ってみよう」


提督「…この部屋で監視しています」


幹部「わかった、どれ……」ガチャッ


下2 部屋の様子や状況など
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 20:34:12.61 ID:BM5Jx7E8o
サラシに仕込んだ自爆装置を見せつけながら交渉に望む顔している
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 20:36:50.43 ID:8RCRshV0o
幼女を見て
うーん…また君かぁ…と幹部さん
強引なのはいつも成功すると限らないんだよって
877 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:45:30.06 ID:sftonbCH0
ーー


幼女提督「……」


潜水新棲姫「喋ろうとする様子はないぞ」


提督「…そうか」


幹部「うーん……」


提督「幹部さん?」


幹部「すまないね提督君、この子は知った顔だったよ…」


提督「え…?」


潜水新棲姫「とうとう人間の少女にも手を出したのか」


幹部「人聞きの悪いことはやめて欲しい。そもそも私はクキ君を娶っただけでロリコンではないんだ」


潜水新棲姫「言い訳、おつ」


提督「…すいません漣の影響かと思います」
878 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:48:32.36 ID:sftonbCH0
幹部「彼女はある鎮守府の自称提督なんだ」


提督「提督…」


潜水新棲姫「自称提督とはどういうことだ」


幹部「大本営は彼女を提督とは認めていない。鎮守府を不法に指揮している状態だね」


潜水新棲姫「なぜ捕まえないんだ、子どもとはいえ現行犯で捕まえられるだろう」


幹部「厄介な事情があるんだよ……はぁ…」


提督「幹部さんがここまで困っているのは珍しい…」


潜水新棲姫「余程の事情があるんだろう」
879 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 20:57:16.15 ID:sftonbCH0
幹部「本来の提督とこの少女の名前が同じなんだ」


潜水新棲姫「年齢から考えてコイツはその提督の孫かひ孫だな」


幹部「そして、少し前に本来の提督が亡くなってしまった。年齢が年齢だけに急死は仕方ないことだった」


幹部「こちらとしては急いで後任の提督を用意しようとしていた所…彼女こそが正式な提督だと一方的な通知があったんだ」


提督「なりすまし…?」


幹部「それならまだ良かった。彼女達は書類に細工を施していたから厄介なんだ」


幹部「いつの間に仕込んでいたのか…鎮守府を移籍するにあたって提督君も書いたはずの辞令、その年齢の10の位が消されていたんだ」


潜水新棲姫「その提督がもし89歳なら、書類から8が消されていたのか」


幹部「この書類にある通り幼女提督こそが提督だと…全く、強引で困っているんだ」


潜水新棲姫「毎回強引な手が通用すると思っていたのか、中身は年齢相当の子どものようだな」


幼女提督「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:01:12.75 ID:BM5Jx7E8o
開き直って響の移籍を提案する幼女提督
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:06:13.30 ID:1JJw4ciDO
>>880
何で響なのかは知らないが…
響は退役する予定なんだがなと提督
はぁ!?聞いてないぞそんなの!と狼狽える幼女
いや…でも何か知ってるかもしれん
会わせろ
あくまで上から目線のお子様
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:06:43.01 ID:+aS1hnZvO
>>880
話がしたいなら正面から来ればいいのにと言われて、それじゃ舐められるだろうって
883 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 21:16:28.78 ID:sftonbCH0
幼女提督「…響を寄越せ。こっちの鎮守府に移籍させろ」


潜水新棲姫「ようやく口を開いたか」


提督「何で響なのかは分からないが、響は退役する予定なんだ」


幼女提督「はぁ!?そんなの聞いてないぞ!」


幹部「君に言う必要はないだろう」


幼女提督「…なら響と会わせろ。奴は何か知ってるかもしれないんだ」


潜水新棲姫「会わせるのか?」


提督「会わせる必要は無いと思うが、響のことを思うとここで会わせておくのも良いかもしれない…」


幹部「響君が解体となると自衛の手段は限られる。なら艦娘でいる今なら危険は少ないと考えてもいいね」


潜水新棲姫「ならワタシが呼んできてやろう。人間の少女なら提督達が見張っていても大丈夫だからな」
884 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 21:19:59.35 ID:sftonbCH0
ーー


響「私に話ってなんだい?」


幼女提督「響…いやヴェールヌイ!やっぱりお前で間違いない!」


響「その名前を呼ぶのはやめてくれないかな。呼んでいい人は限られてるんだ」


幼女提督「知ってるぞ、お前の提督だよな」


響「……」


幼女提督「こっちは下調べ済みだ!お前がカルト教団とも繋がってるのも知ってるぞ!」


提督「それは違う、響は…」


幼女提督「教祖の場所を教えろ!知らないなら死ぬまで利用してやるからこっちに来い!」


響「安価」


下2 響の台詞やその他起こったことなど
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:30:27.30 ID:1JJw4ciDO
君は…やっぱりあの教団の関係者なのかい
いつの間にか出した砲を突き付ける響
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:35:51.63 ID:+aS1hnZvO
知らないよ、わからないんだ。文字通り消えてしまったんだ。
信じれないならまるゆ警部さんに聞いてもいい。ある村の事件の話さ。
887 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 21:43:16.05 ID:sftonbCH0
響「知らないよ、私はなにも知らない。文字通り消えてしまったからね」


幼女提督「嘘言ってんじゃねぇ!」


響「信じれないならまるゆという人物に聞けばいい。陸の警察だから嘘は言わない」


響「ある寂れた村の……お伽話を聞かせてくれるよ」


幼女提督「中二病こいてんじゃねぇよクソガキ!知ってることを全部言えっていってんだ!」


響「……もういいかな司令官」


提督「あ、あぁ…」


幼女提督「逃げられると思うな!解体しようが住所を特定して拐ってやるからな!」
888 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 21:48:28.65 ID:sftonbCH0
幹部「もういいだろう、響君は知らないと言ってるじゃないか」


幼女提督「いーや知ってる!花を荒らしてたあの目には人が映ってた!それは教祖しかいないだろうがよ!」


幼女提督「あいつのせいでお前の提督は死んだんだ!教祖が殺したんだぞ!」


響「もう黙ってくれないかな」


幼女提督「お、提督のことを言ったら反応したな…ははぁんさては男女の仲ってやつか」


響「黙って欲しい」


幼女提督「お前みたいな根性無しに好かれたら死んで当然だ。ご愁傷様なんか言わないぜ」


響「……」


幼女提督「お前のせいで死んだ提督の仇もついでに取ってやる。いい加減知ってることを話せガキが」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:53:45.25 ID:BM5Jx7E8o
そういう君は彼の何なんだい、少なくとも話を聞いたこともなかった、その程度の関係なんだろうけど
(声は落ち着いているが極寒)
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:57:24.46 ID:8RCRshV0o
>>889
その様子を提督に心配されると
復讐なんてことはもう考えないための選択をしたんだ、私の目に写ってたのは醜い自分自身さ
今の眼の前の子この子みたいに
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 21:58:01.49 ID:1JJw4ciDO
幼女提督の教団、教祖に対する憎しみを見て取る響
どうやら…私と同じなのかもしれないの直感する
892 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 22:05:03.58 ID:yDYNkTrmO
響「そういう君は彼の何なんだい、少なくとも話を聞いたこともなかったよ」


幼女提督「そんな簡単に死ぬ男なんか知るかよ」


響「それなのに司令官の名前を出すだなんて頭がおかしいんじゃないかな」


提督「響…」


響「大丈夫だよ司令官、安心して。私は復讐なんか考えない選択をしたんだ、だから艦娘を辞めるだよ」


響「あの時私の目に写ってたのは醜い自分自身さ。いつまでも過去を引きずって…」


幼女提督「慰霊碑に寄り添うぐらいだもんな、気持ち悪いんだよ」


響「…君には理解できないだろうし、してもらうつもりも無い。私はなにを聞かれても答えないよ」ガチャッ


幼女提督「……」


幹部「もう気が済んだだろう。不本意だが君を鎮守府に送り届けることにするよ」


提督「幹部さんわざわざありがとうございました」
893 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 22:08:18.09 ID:yDYNkTrmO
ーー


響「私の司令官の容姿をした教祖…いや、あれは簡単に触れてはいけないものだ」


響「奇術や魔術の類じゃない、そんなのとはわけが違う」


響「例え司令官の姿をしていても会いたいとは思わない。私はもう司令官のことは…」


響「…………」


響「吹っ切れたといえば嘘になる。だけどいつまでも止まっていても仕方ないんだ」


響「私は艦娘を辞めて前に進む…それが私にとって一番なはずだから」


響「そうだよね…司令官……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 22:14:14.27 ID:1JJw4ciDO
引き下がれない幼女提督
幹部の手に噛み付いて振り切り響を追い掛けてきた
あいつらのせいで私の前の提督も死んだんだ
教団がもう過去のものだと思ってるのか!
お前が必要なんだよ!となりふり構わずぶちまける
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 22:17:01.29 ID:+aS1hnZvO
>>894
教団が存在していると聞くとどういうことだい?と引っかからざるを得ない
アレを知ってる由良達も呼んで話を聞くとアレが関わってはいないと見える、つまりアレの威光を利用し続けてる奴らがいる
896 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 22:30:54.59 ID:yDYNkTrmO
幼女提督「……」


幹部「もう駄々をこねるのはやめるんだ、さあ早く…」スッ


幼女提督「…」ガブッ


幹部「う!?」


提督「幹部さん!」


幼女提督「やっと見つけた手掛かり…逃すわけないだろ!」ガチャッ


提督「あの子が…しかし幹部さん……」


幹部「思いっきり噛まれたが…これくらい平気だ。それより彼女を追いかけよう」
897 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 22:34:49.45 ID:yDYNkTrmO
ーー


幼女提督「おい!!」


響「…いい加減しつこいよ」


幼女提督「あいつらのせいでこっちの提督も死んだんだよ!」


響「……」


幼女提督「教団が過去のものだと勝手に思ってんじゃねぇ!まだ終わってないんだ!」


幼女提督「アイツらをやるにはお前が必要なんだよ!!」


響「…アイツら?」


幼女提督「教団はまだ存在してる!奴らはまた同じようなことをしようとしてんだよ!」


響「本当なんだね」


幼女提督「嘘で…こんなこと言えるかよ」


響「分かった、そうとなれは話は別だ」
898 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 22:42:21.92 ID:yDYNkTrmO
ーー


由良「教祖は関わっていない」


幼女提督「なんでそう言い切れる」


由良「やり方が違う。それは教祖の威光を利用してるだけ」


響「私もそう思うよ。本来のアイツらはそんな陰険なことはしないからね」


幼女提督「なんだよ……結局無駄足かよぉ…」


由良「どうするの」


響「あとは司令官に任せよう…と言いたいけど少し聞いていいかい?」


由良「なに」


響「偽物の教団は調べられる?」


由良「できる。けどやる必要はない」


響「なら私の依頼ならどうかな。強制解体じゃないなら少しお金も出るし、貯めていたお金も全て使う」


響「忍者提督に正式に依頼を出せば…やってくれる?」


由良「安価」


下2 由良の台詞やその他起こったことなど
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 23:03:47.97 ID:8RCRshV0o
危険も伴う、でも教祖がいないなら探るまではできるはず
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 23:06:55.78 ID:1JJw4ciDO
本気なのね
解った
でもお金はいらない
行ってくる

ちょ…まだ話は…せっかちだなあ…と響
その後幼女提督を心配して鎮守府前を右往左往している白雪も招き入れて会議を続ける
901 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 23:17:24.19 ID:LStVuMgO0
由良「本気なのね」


由良「お金はいらない」


響「え、由良さん…」


由良「…」シュバッ


響「……行っちゃった」


龍驤「ここにおったか。響、その子こっちに連れてきて」


響「どうしてだい?」


龍驤「鎮守府の前を右往左往しとった秘書艦さんに中に入ってもらったんよ」


幼女提督「白雪……」


響「わかった、私も合流するよ」
902 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 23:24:15.52 ID:LStVuMgO0
ーー会議室


白雪「私たちが幼女提督を提督として認めたのは司令官の死を認めたくなかったからです」


幼女提督「どこからどう見ても他殺なのに…」


幹部「ひょっとすると陸の警察は教団が絡んでいると知っていたかもしれないね」


提督「教団を相手にしたくなかったから、提督の死に不審は無いと結論付けた」


龍驤「街への影響を考えるとその選択肢はあった。けどそれじゃあかんやろ」


漣「貴女達の派手な行動にはこの事件を知ってくれという意図もあったんですね」


幼女提督「そうだよ…それなのにこのクソジジイは話を聞こうともしなかった!!」


幹部「…問題児だと決めつけてしまった先入観が邪魔をしたんだね」


幼女提督「難しい言葉を使って誤魔化すな!素直に頭も下げられないならここから消えろ!」


幹部「…すまない」


白雪「最初から全てを伝えることはできなかったのは分かってくれしましたか?下手に教団に知られると…」


提督「…事情は理解した」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 23:34:47.31 ID:BM5Jx7E8o
共闘するのだから親睦を深めよう、うちで食事していかないかと提督
白雪の表情が乏しいのが気になった
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/18(木) 23:41:09.09 ID:8RCRshV0o
陸の警察を動かすには…やはりまるゆさんだな
そして教祖がいない教団の中心は信者ではなくて私利私欲が目的の奴らだろう
教祖がいることによる信仰心は信心深いなんてものではくて強力な暗示だった
905 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 23:48:02.42 ID:LStVuMgO0
提督「陸の警察を動かすには…やはりまるゆさんか」


龍驤「それしか無いやろうね」


幹部「教祖がいない教団の中心は、元信者ではなくて私利私欲が目的の奴らだろう」


響「あの村での事件で分かったけど、教祖への信仰心は信心深さから来るものじゃない。一種の暗示なんだよ」


龍驤「由良が偽教団の情報を持って帰ってきてくれたら…全部終わると思うで」


白雪「司令官…」


幼女提督「喜ぶのは全部に片がついてからだ。ここで話してることも全て仮定の話だ」


幹部「確認しておくが偽教団の件が解決すれば、君はあの鎮守府から去るんだね?」


幼女提督「約束は守る」


幹部「それを聞いて安心したよ」
906 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/18(木) 23:52:34.52 ID:LStVuMgO0
ーー


「……久しぶり…という言葉で歓迎しよう……」


由良「…」


「其方は……欲していた情報を手に入れた……我は関係ないはず……」


由良「貴方の紛い物が居る」


「それは……我には関係ない……」


由良「関係ある」


「欲深い……人間の罪……」


由良「私が終わらせる」


「なぜ故に……」


由良「取り引きよ」


由良「私の体を、元に戻して」


「おお……」


由良「元の艦娘の体に」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:00:05.88 ID:SsIJiqyDO
潜入の為か
お前の中の3つ深海棲艦はどうする?
消したいなら消す事も出来るがそれほどの力を失うだろう

力の有り無しじゃない
彼女達はもう私の一部とそれは断る由良
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:01:09.39 ID:bu9DMlUDo
求めよ、されば与えられん
909 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/19(金) 00:17:18.44 ID:G+ur15rK0
「求めよ、されば与えられん」


由良「…」


由良「……」


由良「………」


由良「私に…忍に神に祈れというの」


由良「それがどれだけ屈辱か…」


「我は……神ではない……」


(カミサマならここにいるけど)


由良「…」


由良「……」


由良「………」スッ


由良「主よ……」


由良「天(ここ)にまします我らの父よ……」


「……」
910 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/19(金) 00:27:03.91 ID:G+ur15rK0
ーー


龍驤「由良から連絡があって偽教団のことはまるゆさんに伝えたって」


提督「そうか、なら後は任せて大丈夫だろう」


龍驤「陸の警察もまるゆさんの関連の…あきつ丸さんか。そこが動くって言うてたで」


提督「これで事件が終われば幼女提督も納得するだろう」


龍驤「それにしても子どもやのにあの性格…最近の子は凄いわ」


提督「あれは凄いという次元じゃない…」


龍驤「あ…それと由良は暫くこっちに帰れへんって言うてたわ。多分忍者提督の所にでも寄るんと違うかな」


提督「向こうには川内が居る…久しぶりに会いたいな」


龍驤「そうやね、次に由良から連絡が来たら川内を連れてこられへんか聞いとくわ」


提督(なにか違和感があるが…気のせいだろう。問題は解決しそうでなにも不安は無いからな)


ーー
911 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/19(金) 00:27:46.40 ID:G+ur15rK0
今日はここまでです
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:29:37.20 ID:Wr+EAlOgo
うーん…どうやって由良が教祖を見つけたのかわかんない
あの人あの場所だから海外に行っちゃってたよね?
由良が超短期間でヒント無しで探しだした?
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:31:20.33 ID:2ee2CrLCO
探そうと思えばすぐに出てきそうなのよねこの人
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:32:58.87 ID:HqjIjI0bo
おつおつ
オーディオコメンタリー や神さま
提督、そんなこと言うなマジで種撒くな…!!
途中幼女提督の過去の関係性よく理解できてなかった反省点

915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:35:14.71 ID:yN3tm9X6O
>>913
まあ立川にいればすぐ見つかるだろうけど…
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/19(金) 00:35:33.30 ID:SsIJiqyDO
お疲れ様でした
教団を調べるって行っていきなり教祖に会うとか予想出来ないよ…
由良がどうなってるか不安すぎる
917 : ◆X87gBrHVzk [saga]:2021/02/21(日) 19:52:40.53 ID:58fHMpxJ0
ーー横須賀鎮守府


あきつ丸「例の教団を名乗る集団は想像通り、教祖の威光を使ったものでした」


あきつ丸「提督の死が殺人として扱われなかったのは…お恥ずかしながら警察が買収されていたんです」


あきつ丸「由良殿の情報を元に偽教団の一味は捕まえました。全容の解明はもうすぐだとお約束できます」


あきつ丸「まるゆ警部補も頑張ってくれました。警察が買収されていたという汚点を、隠すことなく資料を全て公開したんです」


あきつ丸「また上からは睨まれますが…彼女だからこそできたのだと思います」


龍驤「事件が解決しそうなんやったら良かった、けど…」


あきつ丸「はい、お気づきかと思いますが由良さんについてです。こちらで分かっていることは全てお話しします」
918 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 19:58:50.19 ID:58fHMpxJ0
あきつ丸「由良殿は現在行方不明です。忍者提督のもとに帰られたのかと思いましたがそうではありません」


あきつ丸「なにか依頼を受けている可能性はありますが、こんなに連絡が取れなかったのは初めてであります」


提督「…思い当たる節はないんですか?」


あきつ丸「全く…」


龍驤「由良のことやから平気やとは思うけど…」


あきつ丸「由良殿には何度もお世話になっています、もう少し話していたいのですが…なにやら催し物をされているようで?」


龍驤「響が解体するから…それのお別れ会をやる所なんよ」


あきつ丸「成る程、ではまた改めて訪れます。楽しい時間を邪魔するわけにはいきませんから」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 20:08:54.01 ID:OPZoFtnDO
響も由良が帰って来ない事を気にしてお別れ会どころではなかった
他に用事があったとしても報告にすら現れないのはおかしい
私が頼んだせいなんだろうか…でも危険なのは教祖本人であって教団じゃないはずなのに…と
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 20:10:22.06 ID:Sxffjv2yo
自分の残した威を借る罪を残して行かないため、教祖も力を貸してくれた
だからあの子達3人も中にいたままある意味自分自身の素肌になって
それで戻ることにおっかなびっくりになってる由良
921 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 20:18:38.79 ID:58fHMpxJ0
ーー


「なにが……不満なのだ……」


由良「不満じゃない」


由良「…理解できないだけ」


「元の姿を……望んだのは……其方……」


由良「…」


「これは……其方への感謝……我を騙る……罪人を……裁く為……」


由良「…」


由良「感謝はしてる」


由良「でもお礼は言わない」


「其方は……救われた……」


由良「煩い…」
922 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 20:26:02.76 ID:58fHMpxJ0
由良「私の前に現れた理由は分かった」


由良「貴方はどこに向かうの」


「答えは……時代が決める……」


由良「時代」


「我は……去る……」


由良「私達の敵になるの」


「我には……分からない……決めるのは……我ではない……」


由良「…」


「戯れも……悪くなかった……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 20:39:03.37 ID:OPZoFtnDO
帰って来ない由良を心配して探しに行こうとする響を止める一同
そこに由良が以前の姿で帰って来て何があったと驚く
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 20:41:34.08 ID:1cq/PvZuO
>>923
あんな依頼をしてしまったから…私が行かないとって言ってる響
これからはそうもいかなくなる、由良を信じて待とうと諭してる周り
925 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 20:54:14.51 ID:58fHMpxJ0
ーー


響「私が行かないといけないんだ!」


電「響ちゃん落ち着くのです!」


雷「そうよ、響は関係ないでしょ?」


響「違う…あんなことを言ったから……私のせいで由良さんが帰ってこないんだ!」


暁「そうだとしても響が行っても意味は無いわ。今は信じて待つしか無いのよ」


響「由良さん……私のせいで…」


提督「響のせいじゃない。由良は何度も危ない目に遭っているが死ぬことはなかった」


龍驤「引き際も分かってるはずやから絶対大丈夫や。せやから由良を信じよ?」


響「嫌だ……私のせいで帰ってこないのに…」
926 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 20:58:17.68 ID:58fHMpxJ0
シュバッ


龍驤「な、なんや!?」


由良「…」


提督「ゆ……由良…?」


電「あ…!」


雷「由良さんが…元の姿に……」


暁「貴女は…由良さん?」


由良「ええ」


提督「どうして…なにがあったんだ?」


由良「…」


暁「由良さん、本当に貴女なのね?」


由良「そうよ」


暁「偽物でも傀儡でも無い?」


由良「ええ」


暁「そう…何かがあって戻ったのね」
927 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 21:03:06.54 ID:58fHMpxJ0
由良「響」


響「なに…」


由良「…」バシッ


響「ぅ…」


由良「忍が依頼を受ける時は死も覚悟する」


由良「仕事から帰らないくらいで狼狽えないで」


響「……」


由良「貴女の依頼は受けなかった。けど願いは叶えてきた」


由良「これは私の意志。こんなことで騒がないで」


由良「忍びは便利屋でもないのよ」


響「…ごめんなさい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 21:09:28.27 ID:OPZoFtnDO
叩いた跡を撫でる由良
どんな時でも感情的にならずに冷静に物事を見る
忍じゃなくても貴女の進む道には必要
でも心配してくれてありがとうと
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 21:12:18.95 ID:Sxffjv2yo
>>928
その優しさはうれしいとぎゅっとハグ
930 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 21:25:37.81 ID:58fHMpxJ0
由良「どんな時でも感情的にならないで」


由良「冷静に物事を見るのは必要」


由良「それが艦娘じゃなくても」


由良「貴女の進む道には必要なことよ」


響「…うん」


由良「…」スッ


響「大丈夫だよ、痛くないから」


由良「…そう」


響「由良さん…ありがとう」ギュッ
931 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 21:32:57.06 ID:58fHMpxJ0
響「その優しさはうれしいよ…」


由良「…私も」


由良「心配してくれたのは嬉しかった」


響「仲間なんだから当然だよ」


由良「仲間…」


響「由良さんがどう思ってても私達は仲間だと思ってるから」


由良「…」


響「…さあ、由良さんも一緒に楽しもうよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 21:38:25.49 ID:Sxffjv2yo
緊張の糸がきれて年相応に美味しいもの食べてはしゃいでる幼女提督とその口を拭いてる白雪
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 21:38:45.79 ID:/P8s1oIZo
幼女提督「これで奴らも終わりだぁ!お前ら良くやったぞ!」
響「何でいるのかな……」
幼女提督「お礼くらい受け取っとけ!」
934 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 21:50:33.12 ID:58fHMpxJ0
幼女提督「そうだそうだ!今日は騒ぐ日なんだろぉ!」


白雪「このスイーツ美味しいです!」


響「……なんでいるのかな」


幼女提督「アイツらを終わらせてくれたんだ、そのお礼を持ってきてやったんだよ!」


響「……」


幼女提督「遠慮なく受け取っとけ!」


響「一応聞くけど…どんなものを持ってきたんだい?」


白雪「ヴェールヌイさんのことを調べるついでにこの鎮守府も調べておきました。きっと喜んでもらえますよ」
935 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 21:55:37.99 ID:58fHMpxJ0
提督「確かに有り難いものだったな」


響「本当かい?」


龍驤「ほんまやで。かすみに使えるようなもんを貰ったんよ」


幼女提督「私が最近まで使ってた物だからな、傷んではない」


白雪「ベビーカーやその他にも使えそうなものを持ってきました」


幼女提督「もう私は必要がないし倉庫の片付けにもなるしな!」


白雪「流石ですね幼女提督」


響「…不用品の処理じゃないか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 21:59:35.06 ID:OPZoFtnDO
あとこれ!と幼女提督が響に菓子折を差し出した
響の提督の大好物のお菓子であの町でしか作られていない物だった

何処で見付けて来たんだい…と聞くと別の地域に出荷されていたのをわざわざ探してきたらしい
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/21(日) 22:04:53.58 ID:Sxffjv2yo
>>936
そんで幼女提督がキラキラして目で見てるのは自分も食べたいからすぐ開けてってこと
響きは〜〜〜〜すぐ開けちゃう!
938 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 22:14:39.56 ID:58fHMpxJ0
幼女提督「あとこれはお前にだ」スッ


響「不用品は要らないよ」


幼女提督「よく見てみろ」


響「…これは!」


龍驤「ただのありふれたお菓子にしか見えへんで…?」


白雪「あれは廃墟になってしまったあの町で作られていたお菓子なんです」


響「これは司令官が大好きで……一体何処で見付けて来たんだい?」


幼女提督「別の地域に出荷されていたのをわざわざ探してきてやったんだ」


白雪「冷凍保存されていたので品質も問題ありません」


響「司令官……」
939 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/02/21(日) 22:19:14.78 ID:58fHMpxJ0
幼女提督「おい早く開けろよ」


響「……君も食べたいのかい」


幼女提督「当たり前だろ!」


響「分かったよ、でも私の…」


幼女提督「いただきぃっ!!」


白雪「お味はどうですか司令官?」


幼女提督「……うん、普通だな」


白雪「あ、テンションが下がっちゃいましたね」


幼女提督「私が期待し過ぎただけか…もしくはこんなものだったか」


響「うん……こんなものだよ」


幼女提督「なんだそうか、こんなもんか」


響「なんでもない…このお菓子を司令官と食べるのが……好きだったんだ…」ポロポロ


幼女提督「……」


響「うぅ、うぅぅ……司令官……司令官が居ないと…美味しくないよ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
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