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アテム「使えないカードなんてない」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:11:42.92 ID:mAmI6qNSO
アテム「相棒。新しいデッキを作るのか?」
アテム「相棒。また新しいデッキを作るのか?」
遊星「遊戯さんに謝らないと…」
アテム「理想VS現実」
の続きになります。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1610719902
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:31:56.30 ID:mAmI6qNSO
遊戯(──もうひとりのボク。またデッキの調整をしてるの?)
アテム「ああ。俺達が使う【ブラック・マジシャン】の新規カードが来たからな」スッ
【対峙する宿命】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。@:自分フィールドに「青眼の白龍」または「ブラック・マジシャン」が存在する場合に発動できる。相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果はターン終了時まで無効化される。
遊戯(…なるほど。対象を取らない、相手モンスターの効果を無効にする罠か)
アテム「そうだ。罠だから若干遅いかもしれないが、中々強力な効果だし──」
アテム「このカードは結構使えると思うぜ?相棒」フッ
遊戯(そうだね。それにこのカードの他にも新規カードはあるみたいだし、色々と試してみようよ)
アテム「ああ。そうだな相棒」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:33:39.95 ID:mAmI6qNSO
アテム(……よし。ある程度デッキはまとまってきたが、他に何かいいカードはないか?)スッスッスッ
ポロッ
アテム「!おっと、大事なカードを床に落としてしまったぜ──」ペラッ
【沈黙の魔導剣士─サイレント・パラディン】
アテム「……このカードは?」スッ
アテム(沈黙の魔導剣士サイレント・パラディン。見たことのないカードだが…)
アテム(いや、待てよ?前に相棒が“サイレント”と名を持つモンスターを使っていたような──)
アテム「──相棒」
遊戯(どうしたの?もうひとりのボク)
アテム「お前はこのカードを知ってるか?」
遊戯(……ああ。サイレント・パラディンね)
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:39:06.93 ID:mAmI6qNSO
アテム「確か相棒のデッキには“サイレント”モンスターが入っていたはずだが、このカードは使わないのか?」
遊戯(……うん。ボクもそのカードを使いたい気持ちはあるんだけどね)
アテム「?使いたいなら使えばいいんじゃないか」
遊戯(…それがこのカードは“使いたくても使えない”カードなんだ)
アテム「使いたくても使えない?どういうことだ?」
遊戯(そのカードには色々と問題があって、どうしても採用できないんだ)
アテム「……らしくないぜ。この世に使えないカードなんてない。そうだろ?相棒」フッ
遊戯(…)
アテム「あれ?相棒…?」
遊戯(…うん。これはいい機会かもしれないね)
アテム「え?」
遊戯(もうひとりのボク。君は“使えないカードなんてない”って本気で信じてるんだね?)
アテム「ああ。決闘者はカードとの絆さえあれば、どんな相手にだって勝利することができるはずだ」
遊戯(わかった。君がそこまで言うのなら“そのカード”を使いこなしてみてよ。もうひとりのボク──)
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:41:22.18 ID:mAmI6qNSO
アテム「──俺は一人の決闘者として、相棒に“使えないカードなんてない”ことを証明しなければならない」
アテム「だから、今回も俺に力を貸してくれないか?」
十代「今度はそういう話ですか…まあ協力しますけど」ハァ
遊星「それではさっそく、そのモンスターの効果を見てみましょう──」
【沈黙の魔導剣士─サイレント・パラディン】
@:このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「サイレント・ソードマン LV3」または「サイレント・マジシャン LV4」1体を手札に加える。A:このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分フィールドのモンスター1体のみを対象とする魔法カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にする。B:フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、自分の墓地の光属性の「LV」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
アテム「サーチに魔法を無効にする効果、そしてサルベージ…」
アテム「なんだ。普通に使えそうなカードじゃないか」
十代「…」
遊星「…」
アテム「?どうした?ふたりとも…」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:43:52.36 ID:mAmI6qNSO
遊星「…十代さん。どう思いますか?」
十代「なんだろうな?何か効果に違和感があると言うか…」
アテム「効果に違和感?どういうことだ?」
遊星「実際に動かしてみましょう。まずはサイレント・パラディンを召喚します」スッ
遊星「そして、パラディンの召喚時効果で【サイレント・マジシャン レベル4】か【サイレント・ソードマン レベル3】を手札に加えますが──」
遊星「このどちらかを手札に加えたとして、その後はどうするんですか?」
【サイレント・マジシャン レベル4】
@:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手がカードをドローする度に、このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大5つまで)。A:このカードの攻撃力は、このカードの魔力カウンターの数×500アップする。B:このカードに5つ目の魔力カウンターが置かれた次の自分ターンのスタンバイフェイズに、魔力カウンターが5つ置かれているこのカードを墓地へ送って発動できる。手札・デッキから「サイレント・マジシャン LV8」1体を特殊召喚する。
【サイレント・ソードマン レベル3】
@:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードを対象とする相手の魔法カードの効果は無効化される。A:自分スタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。手札・デッキから「サイレント・ソードマン LV5」1体を特殊召喚する。この効果はこのカードが召喚・特殊召喚・リバースしたターンには発動できない。
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:50:08.85 ID:mAmI6qNSO
アテム「……」
十代「しかもパラディンの攻撃力は500しかないですし、最初からすげえ不利な状況ですよ。これ…」
アテム「…だが、このモンスターは破壊された場合に墓地のレベルモンスターを回収できる──」
遊星「ですが、その回収可能なモンスターは今手札にあるわけですから、パラディンが次のターンに破壊されたとしても特に意味がありません」
アテム「……」
十代「後はこのAの効果ですけど──これ使うタイミングあります?」
アテム「…それは【禁じられた聖杯】とか【精神操作】を発動された場合に使えるんじゃないか?」
十代「いや、このモンスターに対して聖杯とか精神操作を使う人はいないと思うんですが…」
アテム「……」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:51:41.99 ID:mAmI6qNSO
十代「うーん。思ったよりヤバいですねこのカード…」
アテム「そう判断を焦るなよ十代。相棒に渡された“サイレント”カードはまだあるんだぜ?」スッ
【沈黙の魔術師─サイレント・マジシャン】
このカードは通常召喚できない。自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。@:このカードの攻撃力は、自分の手札の数×500アップする。A:1ターンに1度、魔法カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にする。B:フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。手札・デッキから「沈黙の魔術師−サイレント・マジシャン」以外の「サイレント・マジシャン」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
【沈黙の剣士─サイレント・ソードマン】
このカードは通常召喚できない。自分フィールドの戦士族モンスター1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。@:自分・相手のスタンバイフェイズに発動する。このカードの攻撃力は500アップする。A:1ターンに1度、魔法カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にする。B:フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。手札・デッキから「沈黙の剣士−サイレント・ソードマン」以外の「サイレント・ソードマン」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
十代「おお!こっちは結構いい感じじゃないですか!」
アテム「ああ。こいつらが【サイレント】デッキの要であり、切り札だ」フッ
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/15(金) 23:52:03.80 ID:YkY35Hhmo
万丈目さんなら使いこなせるはず…
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/15(金) 23:56:40.29 ID:mAmI6qNSO
遊星「マジシャンは魔法使い族、ソードマンは戦士族をリリースして特殊召喚か…」
十代「そう言えば、パラディンの種族は魔法使いと戦士のどっちなんだ?」ハテ
遊星「パラディンの種族は──っ!?」
十代「ん?どうした遊星?」
遊星「……十代さん。このカードの種族は“てんし”です」
十代「そうか戦士か。じゃあパラディンを召喚したら沈黙のソードマンを──」
遊星「十代さん。違います」
十代「?何が違うんだよ?」
遊星「サイレント・パラディンは戦士族ではなく“天使族”なんです」
十代「え、天使?魔導剣士なのに…?」
遊星「…はい。魔導剣士なのに天使みたいです」
十代「なんで?全然噛み合ってなくね?」
遊星「まあ…そうですね」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/01/16(土) 00:25:31.69 ID:0AX4RGCcO
十代「遊戯さん。多分このカード使えないやつですよ?」
アテム「そ、そんなことはない!俺達が気づいてないだけで、きっと何か上手い方法があるはずだ!」
十代「上手い方法ですか…」
アテム「くっ…!」
アテム(まずい。もはや十代はパラディンを使えないカードとしてしか見ていない…!)
アテム(何か…何かいい方法は──そうだ!)
アテム「十代!お前のHEROデッキならソードマンとの相性もいいし、パラディンも上手く使いこなせるんじゃないか?」
十代「まあ遊戯さんの言う通り、ソードマンとは相性がいいとは思いますけど、パラディンはちょっと…」
アテム「──それなら遊星!お前のシンクロデッキならどうだ!?」
遊星「…確かに俺のデッキならシンクロモンスターの素材として使えなくはないと思います」
アテム「よし!それなら──」
遊星「ですが、パラディンを無理矢理シンクロ素材にしたとして、それが遊戯さんの言う“使いこなした”ことになるのかどうか…」
アテム「!」
アテム(──そうだ。相棒は俺にサイレント・パラディンを“使いこなす”ように言ったんだ…!)
アテム(だからきっと相棒はパラディンを何かの素材やコストにすることを認めてはくれないだろう──)
十代「あの…遊戯さん。今回ばかりは流石に無理なんじゃないですか?」
アテム「…いや、俺はここで諦めるわけにはいかない」
アテム(そう…これはあの時──理想と現実を懸けて闘った時と同じだ)
アテム(俺はあの時と同じように、相棒にこの思いを伝えなければならない──!)
アテム「俺は決闘者としての誇りを賭けて、絶対にこのカードを使いこなしてみせるぜ!」ドン☆
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 05:36:24.05 ID:zBNNZQunO
牛尾「気に入らねぇな…クズカードの分際で…」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 06:13:09.00 ID:cNQiNhAcO
強いことしか書いてないのになぜなのか
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 10:52:34.73 ID:JkK2WML4O
サーチしたやつすぐに落とせば効果自体は無駄なく使えるか?
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 12:54:24.12 ID:vZi2tkLL0
強欲な壺「俺なんてサーチもサルベージも破壊も除外も特殊召喚さえもできないのに俺以下かよ」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 16:56:26.46 ID:br0TX6MpO
レベルモンスターは場に出来るだけ出しておきたいのに手札に加えるだけじゃなあ
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/16(土) 20:14:26.92 ID:lXdaMmMrO
二重召喚「俺の出番だな…」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/17(日) 01:24:16.13 ID:0/8XP+ezO
ラッシュデュエルなら…!
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