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シンジ「君が、葛城ミサトちゃんだね」
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145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/24(火) 12:49:01.58 ID:tzveXElV0
このままだとミサトちゃんがシンジにキスして「帰ったら続きやるわよ」って出撃するようになるのか?
かっこ良すぎだろ
146 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 19:59:18.46 ID:lRBHXjHEo
25話辺りか
気長に待っててくれ
2週間以内には終わらせる
147 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:01:04.19 ID:lRBHXjHEo
(通話)
葛城「…また君に借りができたな」
アスカ「いーですよ。どうせ、返すつもりもないんでしょ?それと…あいつらが情報公開法をタテに迫っていた資料、ダミーも混ぜてあしらっといたから」
アスカ「政府は裏で法的整備を進めてるけど…近日中に頓挫の予定よ。で、どうするの?例の計画もこっちで手を打つ?」
葛城「いや、君の資料を見る限り、問題はない」
アスカ「そう。…なら、シナリオ通りに」
148 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:02:02.00 ID:lRBHXjHEo
ミサト「…おはよう、ございます…」
シンジ「おはよう。よく眠れた?」ジュワッ
ミサト「ふわぁ…はい…」
シンジ「あはは…はい、半熟」
ミサト「ありがとうございます……あ」
シンジ「うん?」
ミサト「す…すいませ…今日の食事当番…!」
シンジ「ああ。いやいや、いいよ。僕も勘違いして起きてきちゃったんだ」
ミサト「………シンジさんって、どうして独身なんですか…?」
シンジ「ぶっ、…どうしたの、急に…」
ミサト「いえ、だって。とってもいい人なのに」
シンジ「そんな…買いかぶりすぎだよ」
ミサト「そんなことないです!ご飯だって美味しいし!」
シンジ「あはは…お粗末さま」
149 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:03:01.26 ID:lRBHXjHEo
ミサト「今日…ほんとに学校くるんですか?」
ミサト「うん、進路相談だからね…あ…やっぱり嫌かな?でも綾波は今日…」
ミサト「ち、違います!…仕事で、忙しいのに…」
シンジ「なんだ。そんなことか。気にしなくてもいいよ、これも仕事のうちだから」
ミサト「仕事…ですか…?」
「ピンポーン」
シンジ「はい?…ああ、わざわざありがとう。うん、少し待っててね」
シンジ「ミサトちゃん」
ミサト「わ、わかってます…!」
シンジ「ふふ。気をつけてね?」
ミサト「いってきます!」
150 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:04:01.77 ID:lRBHXjHEo
日向・青葉「あっ…おはよ〜葛城さん!」
ミサト「…!(ちょっと!声、大きいから!)」シーッ
青葉「…ん?静かにしろってさ」
日向「しまったな…姿が見えたから、つい…」
日向「あ」
シンジ「ミサトちゃんをよろしくね〜」フリフリ
青葉「は〜い!」
ミサト「はっ、早く行きましょ!」
シンジ「…やっぱりモテるんだろうな…ミサトちゃん…可愛いし。変な奴に付きまとわれなきゃいいけど……。まぁ、あの二人とは仲いいみたいだし…安全かな?」
電話「はい、もしもし」
シンジ「今家を出たので、後のガードお願いします」
151 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:05:01.40 ID:lRBHXjHEo
青葉「お、シンジさんだ」
女子「誰あれ!大学生?」
女子「え!?葛城さんの保護者!?」
女子「どこどこ!?」
女子「なんか、さわやか美青年、って感じ!」
女子「キャー!こっちに手を振ったわよ!」
青葉「…女子はああいうのがいいのか…」
日向「どうだろうな。年上の男が珍しいんだろ?」
青葉「お前…やめとけよ」
日向「何が」
青葉「男の嫉妬は見苦しいぞ?」
日向「…嫉妬なんてしてない」
152 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:06:01.66 ID:lRBHXjHEo
日向「…でもまぁ」
青葉「うん?」
日向「あの歳でネルフの作戦部長ってのは…確かに凄いよな」
青葉「だな」
ミサト「そうなの…?」
青葉「んん?あぁ…まぁ…」
青葉「…マコト、やっぱりシンジさんは敵じゃないんじゃないのか…?」ボソッ
日向「そう断じるのはまだ早いさ…」
ミサト「…? (なにコソコソ喋ってるんだろう…)」
153 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:07:02.49 ID:lRBHXjHEo
女子「え!?料理に、掃除洗濯まで得意なの!?」
女子「なにそれ〜!完璧じゃん!」
女子「なんで独身なんだろ〜。普通ほっとかないよね〜?」
ミサト「…うん。わたしもそう思う」
日向・青葉「!!!」
日向「ほらな…」
154 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:08:01.88 ID:lRBHXjHEo
ヒカリ「初号機、冷却値をクリア、作業はセカンドステージに移行してください」
ミサト(また乗ってる……でも、最初よりは慣れたかな…)
ミサト(…エバー。ネルフの秘密兵器、世界再建の要。……エバーって何なのかしら。なぜ動いてるのか…乗っていても分からない…血の匂いがするエントリープラグ。なのに、どうして落ち着くんだろう)
ミサト(考えても無駄か……科学の結晶だもんね…)
レイ「零号機の胸部生体部品はどう?」
ヒカリ「大破だったから、新作するけど…追加予算の枠、ギリギリね」
レイ「…ドイツから弐号機が届いて、少しは楽になるといいけど」
トウジ「逆かも分からんなァ。なんせ地上でやっとる使徒の処理も、タダや無いんやし」
シンジ「…本当、どうにかしてほしいよ…。人類の命運がかかってるのに…」
レイ「…仕方ないわ。人はエヴァのみで生きているわけではない。…生き残った人たちが生きていくにはお金がかかるのよ」
シンジ「予算、か。じゃあ司令はまた会議?」
レイ「ええ、今は機上の人よ」
ヒカリ「司令が留守だと、ここも静かね…」
155 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:09:46.06 ID:lRBHXjHEo
男「失礼。便乗ついでに、ここ、よろしいですか?」
男「サンプル回収の修正予算、あっさり通りましたね」
葛城「委員会も自分が生き残ることを最優先に考えている。そのための金は惜しまないだろう…」
男「使徒はもう現れない、と言うのが彼らの論拠でしたからね」
男「ああ、もう一つ朗報です。米国を除く全ての理事国がエヴァ六号機の予算を承認しました」
男「まあ、米国も時間の問題でしょう。失業者アレルギーですしね、あの国」
葛城「君の国は?」
男「八号機から建造に参加します。第二次整備計画は、まだ生きてますから」
男「ただ、パイロットがまだ見つかっていないという問題はありますが」
葛城「…使徒は再び現れた。われわれの道は彼らを倒すしかないだろう」
男「私も、セカンドインパクトの二の舞は、ごめんですからね」
156 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:10:21.32 ID:lRBHXjHEo
ミサト「…じゃあ、南極大陸が蒸発した、セカンドインパクトって…」
レイ「そう。歴史の教科書では大質量隕石の落下による大惨事となっているけど……事実は往々にして隠蔽されるものなのよ」
レイ「15年前、人類は最初の「使徒」と呼称する人型の物体を南極で発見した」
レイ「でもその調査中に原因不明の大爆発を起こした…それがセカンドインパクトの正体」
ミサト「じゃあ、私たちのやっていることは…」
レイ「予想されうるサードインパクトを未然に防ぐ、そのためのネルフと、エヴァンゲリオンなのよ」
レイ「ところで例の件……明日、予定通りやるそうよ」
シンジ「…分かった」
157 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:11:01.45 ID:lRBHXjHEo
ペンペン「クワァッ!」
シンジ「おはよう」
ミサト「お、おはようございます」
シンジ「…今日はちょっと仕事で遅くなるから、先に食べちゃってていいからね」
ミサト「あっ、はい…」
シンジ「じゃあ、戸締りよろしくね」
シンジ「ここがかつての大都会か…なんだか寂しいところだね…」
レイ「着いたわ」
シンジ「何もこんな所でやらなくってもいいのに。…それで、その計画、戦自は?」
レイ「今回は介入してこないそうよ」
シンジ「…道理で自由がきくんだ…」
158 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:12:00.85 ID:lRBHXjHEo
時田「本日はご多忙のところ、わが日本重化学工業共同体の実演会にお越しいただき、まことにありがとうございます」
時田「皆様には後程、管制室の方にて、試運転をご覧いただきますが、ご質問のある方はこの場にてどうぞ」
レイ「…はい」
時田「これは、ご高名な綾波レイ博士、お越しいただき、光栄のいたりです」
レイ「…質問をよろしいでしょうか?」
時田「ええ、ご遠慮なくどうぞ」
レイ「先ほどのご説明ですと、内燃機関を内蔵とありますが」
時田「ええ、本機の大きな特長です。連続150日間の作戦行動が保証されております」
レイ「しかし、格闘戦を前提とした陸戦兵器に、リアクターを内蔵することは、安全性の点から見てもリスクが大きすぎると思われます」
時田「5分も動かない決戦兵器よりは、役に立つと思いますよ」
レイ「……遠隔操縦では緊急時の対処に問題を残します」
時田「パイロットに負担をかけ、精神汚染を起こすよりは、より人道的と考えます」
シンジ「やめてよ…張り合わなくてもいいよ、綾波…」
159 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:13:01.94 ID:lRBHXjHEo
レイ「…人為的制御の問題もあります」
時田「制御不能に陥り、暴走を許す危険極まりない兵器よりは、安全だと思いますがねぇ」
時田「制御できない兵器など、まったくのナンセンスです。ヒステリーを起こした女性と同じですよ、手におえません」
客「ハッハッハッハッハッ」
レイ「そのためのパイロットとテクノロジーです」
時田「まさか。科学と人の心があの化け物を押さえるとでも?本気ですか?」
レイ「もちろんです」
時田「人の心などと言う曖昧なものに頼っているから、ネルフは先のような暴走を許すんですよ」
時田「その結果、国連は莫大な追加予算を迫られ、某国では2万人を超える餓死者を出そうとしているんです」
時田「その上、あれほど重要な事件に関わらず、未だにその原因が不明とは。せめて、責任者としての責務は全うしてほしいもんですな」
時田「良かったですねえ。ネルフが超法規的に保護されていて。あなたがたはその責任を取らずに済みますから」
レイ「…なんとおっしゃられようと、ネルフの主力兵器以外、あの敵性体は倒せません」
時田「A.T.フィールドですか?それも今では時間の問題に過ぎません。いつまでもネルフの時代ではありませんよ」
客「ハッハッハッハッハッ」
160 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:14:02.11 ID:lRBHXjHEo
シンジ「…大丈夫?綾波…。…あの人も、あそこまで言わなくてもいいのにね」
レイ「…大丈夫よ、問題ない」
レイ「自分を自慢し、誉めてもらいたがっている…健全な子どもよ」
シンジ「…でも、なんであの人たちがA.T.フィールドのことまで…」
レイ「極秘情報がだだ漏れね」
シンジ「諜報部に呼びかけておかないとね…」
161 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:15:02.23 ID:lRBHXjHEo
時田「これより、JAの起動テストを始めます。何ら危険は伴いません。そちらの窓から安心してご覧ください」
オペレータ「起動準備よし」
時田「テスト開始!」
オペレータ「全動力、開放!」
オペレータ「圧力、正常」
オペレータ「冷却器の循環、異常無し」
オペレータ「制御棒、全開へ」
オペレータ「動力、臨界点を突破」
オペレータ「出力、問題なし」
162 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:16:02.29 ID:lRBHXjHEo
時田「歩行開始!」
オペレータ「歩行、前進微速、右足、前へ!」
オペレータ「了解、歩行、前進微速、右足、前へ!」
客「おお!」
オペレータ「バランス正常」
オペレータ「動力、異常無し」
オペレータ「了解、引き続き、左足、前へ!」
オペレータ「よーそろ!」
シンジ「すごいね。ちゃんと歩いてるよ。確かに自慢するだけのことは…」
レイ「……」
163 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:17:02.07 ID:lRBHXjHEo
時田「どうした?」
オペレータ「変です、リアクターの内圧が上昇していきます!」
オペレータ「一次冷却水の温度も上昇中!」
時田「バルブ開放、減速材を注入!」
オペレータ「だめです、ポンプの出力が上がりません!」
時田「いかん、動力閉鎖、緊急停止!」
オペレータ「停止信号、発進を確認!」
オペレータ「受信されず!」
オペレータ「無線回路も、不通です!」
オペレータ「制御不能!」
時田「そんなバカな!」
客「うわぁぁぁぁ!」
164 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:18:03.18 ID:lRBHXjHEo
シンジ「ごほっ、ごほっ、ごほっ、ごほっ、…まずい、あっちには…!」
オペレータ「加圧器に異常発生!」
オペレータ「制御棒、作動しません!」
オペレータ「このままでは、炉心融解の危険もあります!」
時田「信じられん…JAにはあらゆるミスを想定し、全てに対処すべくプログラムが組まれているのに…このような事態はありえないはずだ…」
シンジ「…時田さん、落ち着いてください。炉心融解の危機が迫っているんです…!」
時田「こうなっては、自然に停止するのを待つしか方法は…」
シンジ「…自動停止の確率は?」
オペレータ「0.00002%。まさに奇跡です」
シンジ「…そんなものを待つわけにはいきません。教えてください…停止手段を!」
時田「方法は全て試した!」
シンジ「……まだすべてを白紙に戻す、最後の手段が残っているはずです。そのパスワードを教えてください」
時田「全プログラムのデリートは最高機密。私の管轄外だ!口外の権限はない!」
シンジ「だったら命令を貰ってください!」
シンジ「人の命がかかってるんです!早く!!!」
165 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:19:01.71 ID:lRBHXjHEo
時田「あ、私だ。第2東京の万田さんを頼む。そう、内務省長官だ」
万田「ああ、その件は矢杉君に任せてある。彼に聞いてくれ」
矢杉「そういう重要な決定事項は口頭ではねぇ。正式に書簡で廻してもらえる?」
時田「では、吉沢さんの許可を取ればよろしいんですね?ええ、ウィッツ氏の承諾は得ておりますから!はい、では!」
シンジ「くそ…たらい回しか…」
時田「今から命令書が届く。作業は正式なものだ」
シンジ「そんな、間に合いませんよ!爆発してからじゃ、何もかも遅い!」
オペレータ「ジェットアーロンは厚木方面に向かい、進行中」
シンジ「時間が無いんです。…これより先は、僕の独断で行動します」
166 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:20:03.76 ID:lRBHXjHEo
シンジ「もしもしトウジ?」
シンジ「厚木にナシつけといたから…うん、ミサトちゃんと初号機をF装備でこっちに。うん。緊急事態なんだ」
レイ「無駄よ…碇一尉。どうやって止めるつもりなの?」
シンジ「人間の手で、直接」
時田「本気ですか?」
シンジ「はい」
時田「しかし内部はすでに汚染物質が充満している!危険過ぎる!」
シンジ「うまく行けば、みんな助かります」
オペレータ「ここの指揮信号が切れると、ハッチが手動で開きますから、」
オペレータ「バックパックから進入できます」
時田「…………」
時田「希望…プログラム消去の、パスワードだ」
シンジ「……ありがとうございます」
167 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:21:02.09 ID:lRBHXjHEo
シンジ「目標はJA、5分以内に炉心融解の危険があります。ですから、目標をこれ以上人口密集地に近づけるわけにはいきません」
シンジ「トウジ」
トウジ「なんや」
シンジ「エヴァを切り離した後は速やかに離脱、安全高度まで上昇して」
トウジ「…了解」
168 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:22:01.53 ID:lRBHXjHEo
シンジ「ミサトちゃん」
ミサト「はい」
シンジ「目標と並走し、僕を背後部に取り付けて。以後は可能な限り目標の移動を塞き止めてね」
ミサト「えっ…乗るんですか?シンジさんが?」
シンジ「そうだよ」
ミサト「そんな…無茶です!」
シンジ「分かってる…だけど他に方法がないんだ」
ミサト「…でも!危なすぎます!」
シンジ「大丈夫、エヴァなら万が一の直撃にも耐えられるよ」
ミサト「違います!私じゃなくて、シンジさんが!!!」
シンジ「……やれることはやっておきたいんだ。後悔は、したくないから」
トウジ「目標を肉眼で確認!」
シンジ「…さぁ、行こう」
169 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:23:01.79 ID:lRBHXjHEo
トウジ「エヴァ、投下位置!」
シンジ「ドッキングアウト!」
ミサト「了解!」
ミサト「追いついた!」
シンジ「後4分も無い…このまま乗り付けて!」
シンジ「ミサトちゃん!乗りつけるんだ!」
シンジ「うっ、……っ!」
ミサト「シンジさん!」
ミサト「気をつけて!」
シンジ「凄い熱だ…長くはもたない…!」
ミサト「止まれ!こンのぉーッ!」
JAを押さえつける初号機
ミサト「…シンジさん、急いで!」
シンジ「ここか……」
170 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:24:01.53 ID:lRBHXjHEo
シンジ「…エラー?何だこれ…」
シンジ「間違いない……プログラムが変えてあるんだ…」
オペレータ「動力炉、臨界点まで後0.2!」
オペレータ「制御棒、作動しません!」
シンジ「…後には戻れない…やるしかない」
シンジ「ぐぅぅぅぅ!」
ミサト「シンジさん!逃げてっ!」
171 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:25:06.84 ID:lRBHXjHEo
シンジ「…うぅ、動けーっ!このぉーっ!」
ミサト「シンジさん…!」
シンジ「ぐぅっ!」
オペレータ「臨界まで、後0.1!」
オペレータ「だめです、爆発します!」
時田「駄目か…」
ミサト「シンジさん!」
シンジ「ぐぅ、ぅう……っ!」
172 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:26:02.43 ID:lRBHXjHEo
オペレータ「やった!」
オペレータ「内圧ダウン!」
オペレータ「すべて正常値!」
オペレータ「助かったぞ!」
オペレータ「やった!やった!やった!」
レイ「……無茶して…」
ミサト「シンジさん、大丈夫ですか、シンジさん!」
シンジ「…はは、うん。なんとか…」
ミサト「良かった、無事なんですね!良かった、本当に良かった…!すごいです、シンジさん。本当に奇跡を起こすなんて…!」
シンジ「うん……ありがとう、皆のおかげだよ」
シンジ(違う…奇跡は用意されていたんだ。誰かの手によって……)
レイ「……初号機の回収は無事終了しました。汚染の心配はありません。…碇一尉の行動以外は、全てシナリオどおりです」
葛城「……そうか」
173 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:27:05.53 ID:lRBHXjHEo
シンジ「そろそろ来るころだね」
ミサト「んぐ、もぐ、んぐ、んぐ、ごほっ」
シンジ「はは…落ち着いて食べなよ」
日向・青葉「か〜つら〜ぎさ〜ん!」
シンジ「あ…ごめんね。ミサトちゃん、今日寝坊しちゃって…ちょっと待っててくれるかな?」
青葉「はは。ゆっくりでいいって伝えてください」
日向「始業までまだ時間がありますから」
シンジ「うん…ありがとう」
ミサト「いってきます…!」
シンジ「いってらっしゃい」
174 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:28:03.26 ID:lRBHXjHEo
日向「…いいよなぁ、シンジさんは」
ミサト「? どうして?」
青葉「葛城と暮らせてってことだろ?」
日向「そうじゃない!」
ミサト「で…でも、迷惑掛けてばっかりよ?私、シンジさんに」
日向「………」
ミサト「ず…ズボラだし、がさつだし…昨日だって食事当番忘れて……」
青葉「そういうとこだろ」
ミサト「えっ?」
青葉「迷惑掛けて、頼って、甘えて…本当の姿を見せられる」
ミサト「…!」
青葉「家族じゃないか?そういうのが」
七話分終わり
175 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:31:01.66 ID:lRBHXjHEo
葛城「そうだ。その問題はすでに委員会に話は付けてある。荷物は昨日佐世保を出港し、今は太平洋上だ」
青葉「わっはっ…!こいつは凄いな…!」
日向「よせよ、子どもみたいに」
青葉「いやいや、子どもだろ。お前こそもっとはしゃげよ」
日向「なんだか…すみません。関係ない俺たちまで連れてきてもらって」
シンジ「あはは。賑やかなほうがいいかなと思って」
176 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:32:01.38 ID:lRBHXjHEo
ミサト「どうして私たちを?」
シンジ「毎日同じ景色だと、息が詰まるだろうから。ここなら…気分転換できるかと思って。…船、苦手だった…?」
ミサト「い、いえっ!誘ってもらえて…その、嬉しいです…」
シンジ「よかった」
日向「……」
シンジ「ミサトちゃん、そんな帽子持ってたんだ」
ミサト「あ…はい…へ、変ですか…?」
シンジ「そんなこと。すごく似合ってるよ」
ミサト「あ…ありがとうございます…!」カァ
日向「………」
青葉「お前、顔怖いぞ」
177 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:33:01.77 ID:lRBHXjHEo
ミサト「で…どこ行くんですか…」
シンジ「あはは…流石にただのクルージング、ってわけにはいかないかな…」
青葉「おお…あれ空母か?でかいなー」
日向「できるのか…?気分転換…」
青葉「葛城様様だな…普通こんなとこ来れないぞ」
ミサト「でっか…」
シンジ「…こんな古いのによく動いてるなぁ…」
青葉「すげー…壮大だ…今なら良い詩が書けそうな気がする…」
OTR艦長「ハッ…、いい気なもんだ。オモチャのソケットを運んできよったぞ。ガキの遣いが!」
178 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:34:02.41 ID:lRBHXjHEo
青葉「見渡す限り戦艦だな…あれいくらするんだろ」
日向「関係ないさ、俺たちには」
青葉「一生遊んで暮らせるんだろうなぁ…」
日向「……」
ミサト「あっ…帽子がっ」
加持「……ん?」
加持「これ、君のかい?」
ミサト「あ…どうも」
179 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:35:01.50 ID:lRBHXjHEo
シンジ「あっ…加持くん!」
加持「やあ、シンジさん。しばらく」
シンジ「ホントに…久し振りだね。…また背、伸びたんじゃない?抜かれるのも時間の問題かな…」
加持「まぁね。こちとら成長期さ」
シンジ「ああ…紹介するね。彼はエヴァンゲリオン弐号機専属パイロット、セカンドチルドレンの…」
加持「加持、リョウジだ……よろしく。サードのお嬢さん」チュッ
ミサト「!!!」
日向「なっ、何して…!」
加持「…あいさつさ。こっちじゃやらないのか?」
日向「……!」
青葉「…こりゃ強敵だ…」
180 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:36:02.75 ID:lRBHXjHEo
加持「…いやはや。女の子だとは聞いていたが、まさかこんなに可愛いとは。…で、そっちの彼らは?ファンクラブの子たちかい?」
日向「な……」ワナワナ
青葉「よせって…半分本当だろ…」
シンジ「もう。違うよ。ミサトちゃんの友達だよ」
加持「…なるほど、「友達」ね。そりゃ羨ましい」
日向「……」ピキピキ
181 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:37:02.24 ID:lRBHXjHEo
艦長「おやおや、ボーイスカウトの引率かと思っていたが、それはどうやらこちらの勘違いだったようだな。」
シンジ「……ご理解いただけて幸いです、艦長」
艦長「いやいや、私の方こそ、久しぶりに子供たちのお守りができて、幸せだよ」
シンジ「このたびはエヴァ弐号機の輸送援助、ありがとうございます」
シンジ「こちらが非常用電源ソケットの仕様書です」
艦長「ハッ、大体この海の上であの人形を動かす要請なんぞ、聞いちゃおらん」
シンジ「…万一の事態に対する備え、と…理解していただけないでしょうか…」
艦長「その万一の事態に備えて、われわれ太平洋艦隊が護衛しておる。いつから国連軍は宅配屋に転職したのかな?」
OTR副長「某組織が結成された後だと、記憶しておりますが」
182 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:38:02.98 ID:lRBHXjHEo
艦長「オモチャ一つ運ぶのにたいそうな護衛だよ。太平洋艦隊勢揃いだからな」
シンジ「ですが…その…エヴァの重要度を考えると、足りないくらいで…」
シンジ「…あの、この書類にサインを…」
艦長「まだだ!エヴァ弐号機および同操縦者は、ドイツの第3支部より本艦隊が預かっている。君らの勝手は許さん!」
シンジ「…では、いつ引き渡しを…?」
副長「新横須賀に陸揚げしてからになります」
艦長「海の上は、われわれの管轄だ。黙って従ってもらおう」
シンジ「う…分かりました。ですが…有事の際は、われわれネルフの指揮権が…その、最優先であることを…」
青葉「うーんなんだか…」
ミサト「カッコ悪い…」
183 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:39:04.45 ID:lRBHXjHEo
アスカ「相変わらず、鈍っ臭いわね」
加持「あ、アスカ先輩」
シンジ「……!!!」
艦長「惣流君!君をブリッジに招待した覚えはないぞ!」
アスカ「入ったらどうだって言うのよ?子どもと年寄りがいるだけじゃない」
艦長「なんだとっ!!!」
シンジ「でっでは!!!これにて失礼します。新横須賀まで輸送、よろしくお願いします…っ!」
日向「…これが気分転換…?」
青葉(すごい美人だ…)
184 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:40:01.13 ID:lRBHXjHEo
艦長「チッ、子供が世界を救うというのか?」
副長「時代が変わったのでしょう。議会もあのロボットに期待していると聞いてます」
艦長「あんなオモチャにか!?バカどもめ!そんな金があるなら、こっちに廻せばいいんだ!」
シンジ「……なんでアスカがここにいるんだよ…!」
アスカ「あら、悪い?加持の随伴よ、ドイツから出張」
シンジ「…それにしたって、なんでアスカが…」
アスカ「あーもうゴチャゴチャうっさい!」
シンジ「うわっ!…やめてよ、狭いんだから…!」
185 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:41:03.58 ID:lRBHXjHEo
アナウンス「第3小隊は予定どおり発艦、到着の第7小隊は、第2デッキに上がってください」
アスカ「ちょっと。バカシンジ」
シンジ「その呼び方やめてよ…」
アスカ「今、付き合ってる奴、いるの?」
シンジ「な…っ、そんなの、アスカには関係ないだろ…!」
アスカ「ふーん?偉くなったもんねぇ…どうせいないくせに」
シンジ「あ…アスカだって…その性格直さないと、次は無理だと思うよ?」
アスカ「ハア?言ったわね…私が奪ってやらなきゃ、ファーストキスもまだだったくせにっ!!!」
ミサト・日向・青葉「…えぇ〜っ!!!」
シンジ「なっ、なっ、なっ、何言ってるんだよ!」
アスカ「…ふん!慌てちゃって馬鹿みたい。何よ、キスくらいで」
シンジ「やっ、やめてよ、もう…!子どもたちの前で…!」
186 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:42:02.72 ID:lRBHXjHEo
アスカ「子ども…ああ、あんたね?葛城ミサトって」
ミサト「えっ、ええ…あの、どうして私の名前を?」
アスカ「そりゃあ知ってるわよ。この世界じゃ、アンタは有名だもの。何の訓練もなしに、エヴァを実戦で動かしたサードチルドレン」
ミサト「いや、そんな…偶然です…」
アスカ「偶然なんてない。アンタの才能よ。…そんなことくらい自覚させときなさいよね、バカシンジ!」
アスカ「じゃ、また後で」
ミサト「はい…」
シンジ「はぁぁあ……こんなことなら…綾波に…」
アスカ「葛城ミサト、か……あんたはどう見る?」
加持「……良い子だね。口説き甲斐がある」
アスカ「ばーか。余裕ぶっこいてんじゃないの。いきなりの実戦でシンクロ率40パー出してんのよ?」
加持「へぇ…そりゃ凄いな」
187 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:43:01.72 ID:lRBHXjHEo
青葉「しかし高圧的な艦長でしたね」
シンジ「…きっと、プライドが高い人なんだよ。皮肉くらいで済むなら…まぁ良しとするよ」
ミサト「何ていうか…はっきり物を言う人ですね、アスカさんって」
シンジ「…はっきり言いすぎだよ、まったく、昔っから…」
青葉「せっかく綺麗なのにな」
日向「あんなに口が悪くっちゃな…」
加持「葛城!」
ミサト「えっ」
加持「…ちょっといいかな?」
188 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:44:02.19 ID:lRBHXjHEo
ミサト「…赤いんだ、弐号機って。知らなかった…」
加持「…珍しいかい?俺には馴染みの色さ…」
加持「…初めての実戦で、シンクロ率40%を叩きだしたんだって?しかも訓練なしで」
ミサト「や…それは、…あの時は、必死だったから…」
加持「誰にでも出来ることじゃない…誇っていいことさ」
加持「…俺も誇りに思ってる…。初めて作られた実戦用のエヴァンゲリオン、そのパイロットである自分…」
ミサト「…あの…なんでここに?」
加持「君に見せたかったのさ。俺と、その相棒をね」
189 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:45:01.97 ID:lRBHXjHEo
爆音
ミサト「なっ、なに!?」
加持「水中衝撃波…!」
加持「近いな…」
ミサト「あれ…!」
ミサト「まさか…使徒!?」
加持「…あれが…!」
ミサト「どっ、どうしよう、シンジさんのところに戻らなくっちゃ…!」
加持「…ついてるぞ…!」
190 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:46:01.94 ID:lRBHXjHEo
アナウンス「各艦、艦隊距離に注意の上、回避運動!」
副長「状況報告はどうした!」
無線「シンベリン沈黙、タイタス・アンドロニカス、目標、確認できません!」
艦長「くそぉ、何が起こっているんだ」
シンジ「…!おそらく、使徒です。エヴァの出動許可を!」
艦長「戦闘中だ!見学者の立ち入りは許可しておらんぞ!」
シンジ「…そんな!他に敵なんて…!」
艦長「全艦任意に迎撃!」
シンジ「無理です、使徒相手じゃ…!」
加持「この程度じゃ、A.T.フィールドは破れない、か」
シンジ「でも…なぜ使徒がここに…まさか、弐号機?」
191 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:47:01.38 ID:lRBHXjHEo
ミサト「ねぇ、どこ行くの!?」
加持「エヴァの所にね。…ここにいてくれ。すぐ戻る」
ミサト「えっ、ちょっと…」
ミサト「…ねぇ?何して…」
加持「おっと。今ちょっと障りがあるんだ。失礼」
ミサト「ごっ、ごごごごめん!」
加持「かまわないさ。…男性用で悪いが、君もこれを」バサッ
ミサト「えっ…」
加持「俺は向こうに行ってる…終わったら来てくれ」
加持「…行ってくるよ…みんな」
192 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:48:03.69 ID:lRBHXjHEo
艦長「なぜ沈まん!」
青葉「やっぱエヴァじゃないと、太刀打ちできないな」
艦長・副長「ぐっ!」
ミサト「ねぇ、エバーに乗るの?」
加持「そうさ。…弐号機で敵を倒すんだ」
ミサト「でも…シンジさんの許可もなしに?」
加持「そんなものは、勝ってから貰えば良い」
加持「…なぁに。どの道エヴァには出撃命令が下る。使徒はエヴァでなければ倒せないからな。それなら早いほうがいい。軍のためにも…俺のためにもね」
ミサト「あなたのため?」
加持「見せ場が増えるだろ?」
193 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:49:02.16 ID:lRBHXjHEo
シンジ「変だな…まるで何かを探しているみたいだ…」
(通話)
アスカ「…こんな所で使徒襲来なんて、話が違うわよ?」
葛城「そのための弐号機だ……最悪の場合、君だけでも脱出しろ」
アスカ「…了解」
加持「L.C.L. Füllung, Anfang der Bewegung Anfang des Nerven anschlusses.Ausulösung von Rinkskleidung.Synchro-Start.」
ミサト「えっ…? 英語……?」
加持「あ…すまない。ついいつもの癖で…ごほん。思考言語切り替え、日本語をベーシックに!」
加持「…動け、と念じてくれるかな。…一緒に使徒を倒そう」
ミサト「……」コクン
加持「…エヴァンゲリオン弐号機、起動!」
194 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:50:08.02 ID:lRBHXjHEo
無線「オセロウより入電、エヴァ弐号機起動中!」
艦長「なんだと!?」
シンジ「よしっ!」
艦長「いかん、起動中止だ、元に戻せ!」
シンジ「なっ…何言ってるんですか!相手は使徒ですよ!?」
艦長「黙れ!エヴァおよびパイロットは、われわれの管轄下だ!勝手は許さん!」
シンジ「…っ、かまわない、加持くん!発進だ!」
艦長「おい!」
副長「しかし、本気ですか?弐号機はB装備のままです」
艦長・シンジ「えっ!?」
195 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:51:02.23 ID:lRBHXjHEo
ミサト「…海に落ちたらまずいんじゃない?」
加持「落ちないようにやるさ」
シンジ「え…ミサトちゃんも乗ってるの!?」
ミサト「す…すいません!必ず勝ちます…!」
艦長「子供が2人…!」
シンジ「これは…いや…でも…」
シンジ「二人とも、出して!」
196 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:52:02.37 ID:lRBHXjHEo
ミサト「……来たっ!」
加持「行きます!」
加持「どこ行った?」
ミサト「あっち!」
ミサト「後58秒しかない!」
加持「オーケー、十分だ。…シンジさん!甲板に非常用外部電源の用意を!頼む!」
シンジ「分かった!」
艦長「何をするつもりだ!」
加持「さぁ…跳ぶぞっ」
ミサト「跳ぶ?」
197 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:53:10.01 ID:lRBHXjHEo
甲板作業員「予備電源出ました!」
甲板作業員「リアクターと直結完了!」
甲板作業員「飛行甲板待避!」
甲板作業員「エヴァ着艦準備よし!」
副長「総員、耐ショック姿勢!」
艦長「でたらめだ!」
加持「エヴァ弐号機、着艦します!」
青葉「うわぁ、もったいない…」
アナウンス「目標、本艦に急速接近中!」
ミサト「来るわ…!左舷9時方向!」
加持「外部電源に切り替え!」
198 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:54:02.05 ID:lRBHXjHEo
加持「…切り替え終了!」
ミサト「でも、武装が…!」
加持「プログナイフがある」
加持「はは、近づくとデカいな」
ミサト「どうするの!?」
加持「受け止める…!」
艦長「どうするつもりだ!?」
シンジ「…使徒を倒すには、近接戦闘がベストです」
シンジ「…止めたっ!」
艦長「冗談じゃない、飛行甲板がめちゃめちゃじゃないか!」
199 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:55:03.25 ID:lRBHXjHEo
艦長「……落ちたじゃないか!」
シンジ「…加持くん!B型装備じゃ水中戦闘は無理だ!」
加持「…やってみるさ。フォローよろしく!」
青葉「はぁぁぁぁ、もったいなぁい…」
シンジ「ケーブルの長さは!?」
副長「残り、千二百!」
艦長「どうするんだね!?」
シンジ「何とかします…!」
200 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:56:02.10 ID:lRBHXjHEo
ミサト「何とかしなくちゃ…」
シンジ「二人とも!ケーブルがなくなるから衝撃に備えて!」
加持「! まずいっ」
アナウンス「エヴァ、目標を喪失!」
青葉「まさかまた機会が巡ってくるとはなぁ…」
アスカ「おーいバカシンジぃー!」
シンジ「あっアスカ!?」
アスカ「私、先に抜けるから。後はちゃんとやりなさいよ〜!」
シンジ「なっ…なんだよそれ…!」
アスカ「急ぎの届け物があんのよ!…さっ、出してちょうだい」
日向「…逃げた…」
アナウンス「目標、再びエヴァに接近中!」
201 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:57:01.05 ID:lRBHXjHEo
ミサト「来た!」
加持「さぁ来い…今度こそ…!」
停止する弐号機
加持「? おっと…やっぱりマズかったか…」
ミサト「ど!どうしよう…!」
加持「来るに任せる…しかないだろ?」
ミサト「そんな…!何か考えがあるんじゃ…!」
加持「生憎と、ね。…大丈夫、エヴァの装甲はそんなにヤワじゃない…」
ミサト「……」
加持「はずだ…」
ミサト「…来たっ!」
加持「口っ!?」
加持・ミサト「うわぁあああっ!」
202 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:58:01.41 ID:lRBHXjHEo
アナウンス「エヴァ弐号機、目標体内に侵入!」
青葉「それって、食われたってことじゃないのか!?」
日向「なっ、だ、大丈夫なんですか!?」
シンジ「ミサトちゃん!加持くん!!」
ミサト「やば…使徒に食べられちゃったわよ!?私たち」
加持「そのようだ…さてどうするか…」
ミサト「…何とか、離れないと…!」
加持「まずいな。面子的にも」
加持「このままじゃ餌になるために来たようなもんだ」
ミサト「餌……」
203 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 20:59:01.87 ID:lRBHXjHEo
シンジ「加持くん!ミサトちゃん!聞こえる!?」
ミサト「!シンジさん!聞こえます、私たち…!」
シンジ「分かってる。今は落ち着いて、こちらから何か作戦を…」
ミサト「あの!使徒を…釣り上げることって出来ませんか!?」
シンジ・加持「使徒を」
青葉・日向「釣り上げる???」
204 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:00:02.18 ID:lRBHXjHEo
シンジ「なるほど…釣りか…」
青葉「よく思いついたもんだな、敵の腹の中で」
ミサト「加持くんが…餌って言ったのを聞いて…」
シンジ「…確かに、それならエヴァが動けなくても…」
日向「それで、使徒を引き上げた後は!?」
シンジ「それはこちらでなんとかする。…ミサトちゃん、加持くん!」
シンジ「ミサトちゃんの案を使う。こちらの状況を整えるから、それまで…なんとか持ちこたえて!」
ミサト・加持「はい!」
シンジ「艦長」
艦長「なんだ」
シンジ「ご協力をお願いします」
205 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:01:03.53 ID:lRBHXjHEo
艦長「生き残った戦艦2隻による、ゼロ距離射撃!?」
シンジ「そうです。アンビリカルケーブルの軸線上に無人の戦艦2隻を自沈させ、罠をはります」
シンジ「その間に、エヴァ弐号機が目標の口を開口、そこへ全艦突入し、艦首主砲塔の直接砲撃の後、さらに自爆、目標を撃破します」
艦長「そんな無茶な!」
シンジ「無茶かもしれませんが…無理ではないと思います」
艦長「……分かった」
アナウンス「総員退艦、繰り返す、総員退艦!各フリゲートは、漂流者の救助を急げ!」
艦長「しかし、エヴァはどうする?」
シンジ「心配ありません。あの2人なら…」
206 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:02:01.34 ID:lRBHXjHEo
加持「驚いたな。一応俺の弐号機なんだが…」
シンジ「2人とも、用意はいい?合図を送るから、それまでに使徒の口をこじ開けて」
加持「…できなきゃ、一緒にドカンってわけか…」
シンジ「決して無理はしないで。開口が不十分な場合、砲撃は出来ない。でも…その中にいることも危険なんだ。なるべくなら…一発で仕留めたい」
ミサト「やってみます…!」
シンジ「ありがとう…!頼んだよ」
207 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:03:01.53 ID:lRBHXjHEo
アナウンス「全艦、キングス弁を抜きました。Z地点に対し沈降開始」
シンジ「了解、ケーブル、リバース!」
アナウンス「エヴァ、浮上開始!接触まで後70!」
加持「…これは、ヤバいことになってきたな…!」
ミサト「…早く口をこじ開けないと、私たち…!」
アナウンス「接触まで後60!」
シンジ「使徒の口は!?」
艦長「まだ開かん!」
アナウンス「戦艦2隻、目標に対し沈降中!」
アナウンス「エヴァ、浮上中!接触まで後50!」
ミサト「…開かない!」
加持「くっ…」
208 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:04:02.13 ID:lRBHXjHEo
アナウンス「目標はテンペストの艦底を通過!」
シンジ「限界か……!」
加持「美少女と心中も悪くないが…まだ命は惜しいな」
ミサト「な…変なこと考えないでよ!」
加持「とにかく、意識を集中するんだ。この口を開くことだけに!」
ミサト「分かってるわよ…!」
アナウンス「接触まで後20!」
アナウンス「接触まで後15!」
ミサト・加持「開け、開け、開け、開け…っ!」
シンジ「撃てッ!!」
209 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:05:01.77 ID:lRBHXjHEo
レイ「…よく無事だったわね…」
シンジ「ごめん…」
レイ「責めてるんじゃないわ…はい、これ」ペラッ
シンジ「…?」
レイ「その時の数値よ」
シンジ「! これって…」
レイ「ええ」
青葉「おおぉ…ペアルック…」
日向「……」
レイ「シンクロ値の記録更新ね」
シンジ「…でもたった7秒間か…火事場のバカ力ってやつかな」
加持「あれ、アスカ先輩は…?」
シンジ「…先に帰ったよ…!ほんとに…信じられないよ…!」
210 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:06:02.08 ID:lRBHXjHEo
アスカ「まったく…こんなに疲れる船旅は初めてよ…。原因はこれでしょ?」
アスカ「…ここまでの復元には成功したわ…。硬化ベークライトで固めてるけど、間違いなく生きてる」
アスカ「…人類補完計画の要ね」
葛城「そうだ。最初の人間…アダムだよ」
日向「…ほんと、キザったらしくて、嫌な奴だったよ」
青葉「ま、そうカッカするなよ。もう会うこともないんだし…」
日向「俺たちは、だろ!…それがまた不愉快なんだよ…!奴はネルフで…」
日向「! なっ…!?」
加持「どもっ」
加持「ドイツから日本に越してきました、加持リョウジです。よろしくっ」
八話分終わり
211 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/24(火) 21:09:01.22 ID:lRBHXjHEo
続きは土曜
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/24(火) 21:15:12.58 ID:02DEpSIS0
山寺ボイスの中学生か
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/24(火) 23:37:19.20 ID:SU+27bOAo
乙ー
214 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:01:11.37 ID:pkrsX4Fxo
女子生徒「ねぇ、見た見た!?」
女子「見た!すっごいイケメン!」
女子「何が?」
女子「あんた知らないの?転校生よ!」
女子「2年A組に転校してきたんだって!先週!」
女子「かっこいいわよねぇ」
女子「加持リョウジくん、っていうんだって」
女子「あたし声かけられちゃった!」
女子「なんか大人っぽいしぃ…やっぱり外国って進んでるのかな?」
女子「やだぁー!」
215 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:02:02.84 ID:pkrsX4Fxo
青葉「しっかし…女子たちは大騒ぎだな…」
日向「まったく…この前までシンジさんにキャーキャー言ってたのに…」
青葉「しかたないさ…あの顔で帰国子女のおまけつきだ…おっ、毎度あり!」
日向「…お前、そういうのやめろよ…」
加持「やぁ、かわいいお嬢さん」
ミサト「…やめてよ、その呼び方…」
加持「本当のことを言ったまでさ…じゃあ、葛城?ちょっと聞きたいことがあるんだが」
ミサト「どうしたの?」
加持「ファーストチルドレンのことさ。いるんだろう?この学校に」
ミサト「ああ、リツコなら…」 チラッ
216 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:03:01.54 ID:pkrsX4Fxo
加持「おっと…これは驚いたな。エヴァのパイロットは容姿端麗なのも条件か?」
ミサト「よしなさいよ。リツコはそういうので笑わないから」
加持「そりゃ残念。笑った顔も見たいとこだったけどな…」
リツコ「……」
加持「はじめまして、ファーストのお嬢さん」
加持「弐号機パイロット…加持リョウジだ。よろしく」
リツコ「……よろしく」
日向「…普通、自分で言うか?容姿端麗って…」
青葉「まいどーっ」
217 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:04:01.08 ID:pkrsX4Fxo
アスカ「あーい変わらずね。学者バカ。男っ気ゼロ」
レイ「…いたの?」
アスカ「いたわよ!失礼ね」
レイ「…碇くんに謝ったほうがいいんじゃないの?」
アスカ「なに…アイツまだ怒ってんの?」
レイ「…そんなに昔のことかしら」
アスカ「はぁーっ!もう!これだから嫌なのよ日本人はぁ!終わったことをいつまでもウジウジウジウジ……あ…」
シンジが睨んでいる
レイ「…今のはアナタが悪いわ…」
アスカ「うげぇ…」
218 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:05:02.63 ID:pkrsX4Fxo
レイ「…ちゃんと謝ったら?」
アスカ「謝ったわよ!それなのにこいつが…」
シンジ「なっ!悪いのはアスカじゃないか!」
レイ「相変わらずね…昔を思い出すわ」
ミサト「ふん…どうせその様子じゃ、お酒も強くなってないんでしょうね?」
シンジ「う…」
レイ「そうそう体質は変わらないわ」
アスカ「ちょうど良いわ。今晩空けときなさいよね!3人で飲むわよ!」
シンジ「それはいいけど…もう吐かないでよね…」
アスカ「ハア!?私がいつ吐いたってのよ!!」
警報。
シンジ「敵襲!?」
219 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:06:02.18 ID:pkrsX4Fxo
ケンスケ「警戒中の巡洋艦、「はるな」より入電、「ワレ、キイハントウオキニテ、キョダイナセンコウブッタイヲハッケン。データオクル」」
トウジ「受信データを照合…波長パターン青、使徒と確認!」
カヲル「総員、第一種戦闘配置!」
シンジ「先の戦闘によって第3新東京市の迎撃システムは、大きなダメージを受け、現在までの復旧率は26%。実戦における稼働率はほぼゼロ」
シンジ「したがって今回は、上陸直前の目標を水際で一気に叩きます!」
シンジ「初号機ならびに弐号機は、交互に目標に対し波状攻撃、近接戦闘で行くよ」
ミサト・加持「了解!」
220 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:07:02.41 ID:pkrsX4Fxo
加持「さぁて。日本でのデビュー戦だ…気合い入れていくかなっ」
ミサト「もう船の上で動かしたじゃない」
加持「あれは二人で入ってたしな…大丈夫、今度はヘマはしないよ」ウインク
ミサト「………」(…どうも加持くんのノリは軽いのよね…)
加持「…しかし、2人掛かりか…ま、相手は未知数だし…当然か」
シンジ「正攻法とは言ってられないよ。君たちを死なすわけにはいかないんだ」
加持「はは、人類もね」
ミサト「…来た!」
221 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:08:02.88 ID:pkrsX4Fxo
シンジ「攻撃開始!」
加持「俺が行く!援護を頼む!」
ミサト「えっ援護!?」
加持「レディーに危険な仕事はさせたくないんでね!」
ミサト「ちょ、ちょっとぉ!!」
加持「行ける!」
ミサト「えっ!?」
加持「よっ!」ドカーン
ミサト「すごい…!」
加持「ははっ、見直しただろ?これでも向こうでみっちり仕込まれたプロだ」
再生する使徒
シンジ「なっ!?どうなってるんだ!?」
222 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:09:01.84 ID:pkrsX4Fxo
ヒカリ「本日午前10時58分15秒、2体に分離した目標甲の攻撃を受けた初号機は、駿河湾沖合い2キロの海上に水没、」
ヒカリ「同20秒、弐号機は目標乙の攻撃により活動停止。この状況に対するE計画責任者のコメント」
レイ「残念」
加持「悪い。また…ヘマやっちまって…」
ミサト「いや…でもまぁ…ああなるのは誰にも分からなかったんだし、仕方ないわよ」
加持「はぁ…葛城に会ってからこの方、どうも格好がつかないな…」
ミサト「無理しないでよ…エバーは3体あるんだから…」
加持「……ん…そうだな…悪い。突っ走っちまって。……それにしても、これは…」
ミサト「犬神家……」
加持「…きっついなぁ…」
223 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:10:12.36 ID:pkrsX4Fxo
ヒカリ「午前11時3分をもって、ネルフは作戦の遂行を断念、」
ヒカリ「国連第2方面軍に指揮権を譲渡」
カヲル「まったく…ついてないね…」
ヒカリ「同05分、N2爆雷により目標を攻撃、」
カヲル「…また地図の描き直しか…」
ヒカリ「構成物質の28%を焼却に成功」
加持「目標は沈黙?」
カヲル「いや、これは足止めに過ぎない…再度侵攻は時間の問題だよ」
アスカ「ま、建て直しの時間が稼げただけでも良しとすべきね…」
224 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:11:01.31 ID:pkrsX4Fxo
カヲル「…君たち、自分の仕事が何だか分かっているかい…?」
加持「…使徒に勝つことです」
カヲル「その通りだよ。確かに相手は未知数だが…負けることは許されないんだ…分かるね?」
ミサト・加持「はい…」
カヲル「…下がっていいよ」
加持「あちらさんカンカンだな…」
アスカ「聞き流せばいいのよ、あんなホモの言うこと…次はしっかりやんなさい」
ミサト「あの、シンジさんは?」
アスカ「後片付け。あいつはそのためにいるよーなものよ」
225 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:12:05.44 ID:pkrsX4Fxo
レイ「関係各省からの抗議文と被害報告書。これがUNからの請求書、広報部からの苦情も」
シンジ「う〜」
レイ「ちゃんと目を通しておいてね」
シンジ「…読まなくても分かるよ、喧嘩をするならここでやれ、でしょ?」
レイ「ええ。概ねは」
シンジ「言われなくったって…できればやってるよ」
レイ「…副司令官もあれでご立腹よ。あなたが左遷されるってことはないでしょうけど」
シンジ「……司令が留守だったのは不幸中の幸いだったね…」
レイ「そうね…これを見ることもなく解任されていたかも」
シンジ「あはは…首の皮一枚の状態か…。何かいいアイディアは…」チラッ
レイ「あるにはあるわ」
シンジ「ほっ本当!?よかった、本当、どうなることかと…!ありがとう綾波…!」
レイ「でもこれは私のアイディアじゃない」
シンジ「えっ」
レイ「アスカの案よ」
226 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:13:01.32 ID:pkrsX4Fxo
ミサト「ただいまー、って言ったって誰もいない、か…」
ミサト「…あれ、何この荷物…」
加持「失礼。レディーの部屋に踏み込むのは無粋かと思ってね」
ミサト「なっ…なんで加持くんが…」
加持「葛城こそどうして、まだここに?」
ミサト「? まだ?」
加持「今日から配属されたんだ、ここに」
ミサト「え?」
加持「俺がシンジさんと暮らすことになった。まぁ…それが妥当だろうな。若い男と女が暮らしてるよりかは」
加持「…ま、俺としては葛城と二人でも良いんだがな」ウインク
ミサト「な、な…!」カァ
227 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:14:05.05 ID:pkrsX4Fxo
加持「…しっかし、あちらでずいぶんいいとこに住ませてもらってたからなぁ…これは中々…質素と言うか倹約と言うか…」
シンジ「あはは…ごめんね」
ミサト・加持「シンジさん…」
シンジ「お帰り。加持君の荷物はそれだけ?…ならなんとか入りそうだね」
ミサト・加持「えっ?」
シンジ「今度の作戦準備だよ」
ミサト・加持「どうして?」
228 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:15:03.77 ID:pkrsX4Fxo
シンジ「現時点で確認しうる第7使徒の弱点は1つ」
シンジ「分離中のコアに対する二点同時の荷重攻撃、これしかないんだ」
シンジ「つまり、エヴァ2体のタイミングを完璧に合わせた攻撃」
シンジ「そのためには2人の協調、完璧なユニゾンが必要なんだよ」
シンジ「それで…古典的な方法だけど、呼吸を合わせるために…二人にはこれから一緒に暮らしてもらうことになったんだ」
ミサト(えぇ〜っ!?なにそれぇ!!??)
加持「はは、こりゃ役得だな…」
229 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:16:03.46 ID:pkrsX4Fxo
ミサト「ほ…他に方法は…」
シンジ「使徒は現在自己修復中。第2波は6日後…時間がないんだ」
加持「なるほど。…無茶だが、やるしかないか」
シンジ「それでなんだけど…無茶を可能にする方法」
シンジ「二人の完璧なユニゾンをマスターするため、この曲に合わせた攻撃パターンを体に覚え込ませるんだ」
シンジ「6日以内に、1秒でも早く!」
ミサト「はぁ…」
加持「よろしくな」ニコッ
ミサト「……」カァ
230 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:17:03.19 ID:pkrsX4Fxo
日向「もう三日か…」
青葉「葛城の欠席がか?心配するなよ。訓練か何かだろ?」
日向「あいつと一緒に、だろ!だから心配なんだよ…」
青葉「あれ?マヤちゃん?」
ヒカリ「日向君に、青葉君…」
日向「…なんだか、嫌な予感が…」
青葉「なんでここで止まるんだ?」
マヤ「なんでここで止まるの?」
日向「……」
231 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:18:09.80 ID:pkrsX4Fxo
ミサト・加持「はーい!」
日向「なっ……」
青葉「おぉ…またしてもペアルック…」
ミサト「ち、ちがうのよ!これは訓練の一環で…」
加持「心を合わせる練習さ。互いの呼吸を感じながらね」
日向「こきゅ…」
マヤ「不潔…」
ミサト「ち、違うのよ!!!もう!加持君は黙ってて!!」
日向「……」ワナワナ
シンジ「あ、いらっしゃい」ヒョコッ
青葉「えっ?シンジさん…?これはいったい…」
232 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:19:12.18 ID:pkrsX4Fxo
青葉「なーんだ。そうだったんですか。いやぁ、よかったなぁマコト」
日向「何がだよ」
マヤ「…それで、そのユニゾンはうまくいってるんですか?」
シンジ「はは…それが…」
加持、ミサトのダンス
『75点』
青葉「なんだ、高得点じゃないですか」
マヤ「なにがいけないんですか?」
日向「……」ムッスー
233 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:20:07.88 ID:pkrsX4Fxo
シンジ「…リツコちゃん」
リツコ「はい」
シンジ「もう一回…いいかな?」
リツコ「はい」
ミサト「……」
加持、リツコのダンス
『85点』
日向・青葉・マヤ・シンジ「おぉお……!」
シンジ「…シンクロ率で言うとミサトちゃんのほうが高いんだけど…」
マヤ「すごいわ!赤木さん…ダンスもうまいなんて…!」キラキラ
ミサト「……」ズーン
234 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:21:10.53 ID:pkrsX4Fxo
日向「でっでも!75点だって十分すごいよ!なぁ!?」
青葉「あっああ!そうさ!練習すればきっと…」
シンジ「まだ時間はあるから…ね?やってみよう、ミサトちゃん」
ミサト「ありがとうございます…、みんなも…」
ミサト「でも……私、ちょっと……気分転換に、出てきます…すいません!」ダッ
日向「あっ…!」
青葉「葛城!」
シンジ「ミサトちゃん!」
235 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:22:06.99 ID:pkrsX4Fxo
日向「葛城さ…」
加持「ここは俺が」ザッ
ガチャン
日向「な……」ポツーン
青葉「…お前にもそのうちチャンスが回ってくるさ…たぶん」
マヤ「あっ赤木さんのせいじゃないと思うわ…!」
リツコ「……」
236 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:23:05.93 ID:pkrsX4Fxo
加持「……葛城に暗い顔は似合わない」
ミサト「…! 加持君…」
ミサト「ごめんなさい…私…子どもっぽいことしてるわよね…」
加持「俺たちはまだ子どもだ」
ミサト「ううん、子どもでいちゃいけないのよ、もう子どもでいちゃ…だってみんなの命を背負ってるんだもの…」
ミサト「私たち…エバーに乗るしかないのよね…」
加持「…模範的な、回答ってやつか…でも」グイッ
ミサト「あっ!?」
加持「こうすれば誰にも見えない……葛城の子どもの顔も」
ミサト「……加持君だって、子どものくせに…」
加持「はは…そうだな…。じゃあ俺が泣くときは…葛城の胸を貸してもらうよ」
ミサト「バカ…」
ミサト「ありがとう…」グスッ
237 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:24:02.51 ID:pkrsX4Fxo
ミサト「やるわ、私」
ミサト「こーなったら、とことんやってやるわ!あんな曲、ノーミスでクリアしてやるわよ」
加持「こりゃまた、大きく出たな…」
ミサト「まだ時間はある…!シンジさんも言ってた!なんとかなるって!」
ミサト「でも100点には…まだ遠いわ、さっきだって」
加持に向き直るミサト
加持「……」
ミサト「次からは本気を出してくれて構わない。死ぬ気でついていくから…!」
加持(これは……うかうかしてると俺のほうが抜かれそうだな……)
238 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:25:02.13 ID:pkrsX4Fxo
加持「あれ、シンジさんは?」
ミサト「仕事。今夜は徹夜だって、さっき電話が」
加持「…じゃあ、今夜は二人っきり、ってわけか」
ミサト「!!!!なっ、な…!」
加持「冗談。なにもしないさ…それとも何か期待されたかな?」
ミサト「!!!ばかっ!!!」
加持「はは、悪かったよ。…葛城は反応が可愛いから、ついからかいたくなるんだ」
ミサト「もう…!」
加持「…とは、言ったものの…」
加持「寝顔くらいは拝見しても…っと」ソ〜
ミサト「ぐぅ……くぅ〜…」グチャア…
加持「…おお…これは……」(人は見かけによらないな…)パタン
239 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:26:08.42 ID:pkrsX4Fxo
エレベーター内。
シンジ「むっ…っむぅ…っ!」
アスカ「…っと」
シンジ「なっ、なっ、なっ…なにするんだよぉ!!!???」カァァ
アスカ「してやった、のよ……あんた、ぜーんぜん進歩してないじゃない。…もしかしてあれからやってないの?」
シンジ「あっ…アスカには関係ないだろ…!!」
アスカ「フーン、やってないってわけね…絶対あいつが手ぇ出してると思ってたけど」
シンジ「あいつ??」
アスカ「こっちの話よ」
シンジ「もう…」ブツブツ
240 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:27:08.99 ID:pkrsX4Fxo
レイ「はい」コトッ
シンジ「あ、ありがとう…」
レイ「……なにかあった?」
シンジ「い、いや、ちょっと、ね…」
レイ「アスカ?」
シンジ「えっ!!!!い、いや…」
レイ「相変わらず隠すのが下手ね…」
シンジ「ち、ちがうよ、そんな…」
レイ「まだ好きなのかしら」
シンジ「なっ!な、なんでそうなるのさ!もうアスカとは…!」
レイ「私が言ったのはアスカが、よ。…動揺させてしまった?」
シンジ「あ、綾波…!」
レイ「…今はフリーだそうよ。良い機会なんじゃない?昔に戻る」
シンジ「……無理だよ、そんなの…」
レイ「……」
241 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:28:05.17 ID:pkrsX4Fxo
シンジ「もう…昔みたいには、戻れないよ…。いや、三人でいるのは楽しいよ?昔みたいに。でも…」
レイ「……」
シンジ「…僕は一度…アスカを傷つけてるから……」
レイ「…碇く」
電話が鳴る
シンジ「わあっ!…は、はい、もしもし…はい、い、今ですか!?いえ……、すぐに提出します…!」
電話口を押さえるシンジ
シンジ「綾波、何か言った?」
レイ「いいえ。……お疲れ様」パタン
レイ(…後悔、か…)
レイ(まだ引きずってるのね…)
レイ「……変わらないのは私も同じか…」
242 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:29:13.99 ID:pkrsX4Fxo
ケンスケ「目標は、強羅絶対防衛線を突破」
シンジ「…よし」
シンジ「音楽スタートと同時に、A.T.フィールドを展開。後は作戦通りに。ミサトちゃん、加持くん…健闘を祈ってるよ」
加持「ええ、今度こそ」
ミサト「勝ちます!」
243 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:30:02.28 ID:pkrsX4Fxo
ケンスケ「目標は、山間部に侵入」
ミサト「スタートからフル稼動、最大戦速で!」
加持「オーケイ、62秒あれば十分だ」
ケンスケ「目標、ゼロ地点に到達します!」
シンジ「外電源、パージ」
シンジ「発進!」
華麗なる戦闘。使徒撃破
244 :
◆gcWj88zLkc
[sage sage]:2020/11/28(土) 13:31:28.72 ID:pkrsX4Fxo
マヤ「エヴァ両機、確認!」
シンジ「うわぁ…」
レイ「残念……着地失敗ね」
加持「いたたたた…悪い、最後のタイミングが…」
ミサト「ごめ…最後、気ぃ抜いちゃったわ…」
加持「それにしても…いたた、凄い体勢になったな…まるで葛城の寝相…」ハッ
ミサト「なっ!!!なによ、私の寝相って!!!???」
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