【名探偵コナン】士官学校誘拐事件【FE風花雪月】

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 21:30:45.62 ID:BtYvAh5V0
コナン「ガルグ=マク大修道院・・・フォドラ大陸で広く信仰されている、セイロス教の総本山」

灰原「そして文字通りの意味でもフォドラの中心。1000年続くと言われるだけあって、荘厳な所ね」

「おぉーーーい!おめぇらーーー!!」

歩美「あ!元太くーん!」

光彦「お久しぶりですねー!あ、それ制服ですか!」

元太「おう!似合ってんだろ?」ヘヘッ

コナン「(腹回りパッツパツだけどな・・・はは)」

元太「今日は俺が修道院を案内してやるからよ。美味いもんもたくさんあるんだぜ!」

阿笠「士官学校に入っても相変わらずじゃのぉ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 21:42:22.21 ID:BtYvAh5V0
光彦「わぁ、玄関の前には市場があるんですね!すごく賑やかです〜」

元太「食いもんでも武器でも、必要なもんは大体揃ってるぜ。たまにだけど鰻も並んでんだ・・・へへ」ヨダレ

歩美「ワンちゃんと猫ちゃんもいっぱいいるー!」

灰原「そのうえで道や建物も清潔に保たれてる。生活環境はよさそうね、ここ」

コナン「ああ・・・ん?」

ザッザッザッザッザッザッ・・・

コナン「なぁ元太。あれなんだ?」

元太「ん?あー、ありゃ見回りの騎士だよ」

コナン「(見回りって、こんなに派手にやるもんか?)」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 21:45:15.39 ID:BtYvAh5V0
〜玄関〜

門番「おはようございます!本日も、異常なしであります!」ビシッ

門番「見学の方々は、こちらの来客証を首から提げていてくださいね!」

歩美、光彦「はーい!」ビシッ

コナン「ねぇねぇ門番さん。ちょっと聞きたいんだけどさ・・・市場の見回りがたくさんいるみたいだけど、何かあったの?」

門番「あぁ、そのことなんですけど、実はですね・・・」


光彦「し、し・・・」

歩美「死神騎士〜!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 21:52:32.86 ID:BtYvAh5V0
門番「ええ、死神騎士が夜な夜な街に現れて、人を攫っていく・・・という噂が最近流れておりまして、警備を強化しているんです」

門番「士官学校の皆さんにも、夜間の外出は可能な限り自粛をお願いしていまして・・・」

歩美「怖い・・・」ブルブル

灰原「大丈夫、単なる噂だわ。・・・でも、噂だけを鵜呑みにして、警備しているわけではないんでしょう?」

門番「はい。近頃は死神騎士らしき目撃情報がこれまでの数倍にまで膨れ上がっていて・・・さすがに無視するわけにもいかなくなったんです」

コナン「(成る程な・・・2節前にも、西方教会の過激派がここに侵入してたっていうし。そういえば西方教会の一件には、確か服部も調査に加わってたな)」

門番「でも!修道院にはカトリーヌ様を始めとする騎士も、先生方や生徒の皆さんもいます!絶対皆さんにお怪我を負わせたりはしませんよ!」

元太「あんま俺らに手間かけさせんなよなー」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 21:57:34.99 ID:BtYvAh5V0
「あら、どうせ火の粉が降りかかるなら、先んじて火種を絶つ方が楽ではない?」

「ああ。俺達が士官学校で学ぶのも、ひとえに皆の暮らしを守るためなのだから」

コナン「この人たちは・・・」

門番「お疲れ様です!・・・士官学校にある三つの学級で、級長を務めている方々です」

元太「俺が紹介してやるよ!まずは俺の学級の・・・」

>>7
元太の所属は三つのうちどの学級?
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 22:04:26.28 ID:2oTbpfDO0
闇魔法試験パスさんオッスオッス
元太の兵種はブリガンドかな?
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 22:05:26.55 ID:2oTbpfDO0
安価踏んで失礼
元太は平民っぽいし金鹿で
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 22:31:13.20 ID:BtYvAh5V0
元太「俺のいる金鹿の学級の級長・クロードだ!コスいことならすぐに思いついちまうやつだぜ」

クロード「ご紹介に預かってどうも、クロード=フォン=リーガンだ。君らのことは俺も元太から聞いてるぜ、少年探偵団諸君」

歩美「歩美たちのこと知ってるの?」

クロード「勿論さ!度々お手柄を立ててるし、元太にも色々聞いてるしな・・・特に、江戸川コナン君」

コナン「えっ!?ぼ、僕?」

クロード「かの有名な工藤バーーーローーの知己であり、眠りの小五郎の一番助手、それにキッドキラー・・・」

クロード「まぁ一番肝心なのは、元太の子分って肩書きかな?」

元太「そうそう!それが大事なんだよな!」

コナン「あ、あはは・・・」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 22:35:42.65 ID:BtYvAh5V0
元太「んで、こっちが青獅子の学級の級長ディミトリ。細く見えてすっげぇ力が強いんだ!」

元太「交流試合で京極さんと組手をした時、脚にヒビを入れたこともあんだぜ!」

歩美、光彦「ええーーーっ!?」

コナン「(柱を蹴り砕く京極さんの脚をかよ・・・!)」

ディミトリ「試合自体は俺が負けてしまったが・・・」ハハ

ディミトリ「こんな馬鹿力の俺だが、仲良くしてもらえるとありがたいな」

コナン「(礼儀正しくて爽やかな人だな)」

灰原「でもどこか無理してる」ボソッ

コナン「へ?」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 23:07:02.14 ID:BtYvAh5V0
元太「最後にこっちが、黒鷲の学級の級長エーデルガルト」

元太「お高くとまってるとこが灰原に似てんだろ?」ヒソヒソ

コナン、光彦「あぁー・・・」ヒソヒソ

灰原、エーデルガルト「「誰がお高くとまっているですって?」」

元太「どわわわっ!」アタフタ

エーデルガルト「まぁ、別に構わないわ。私も次期皇帝として、出来うる限り貴方達を歓待させてもらうわ、よろしく」

灰原「ええ、よろしくね」

灰原「(この人の髪の色・・・地毛?いいえ、これは・・・)」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 07:44:28.33 ID:2pScASNdO
とりあえずsagaつけようぜ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 12:16:39.68 ID:pi5jtBr+O
阿笠「まあとにかく、中に入るとしようかの!」

阿笠「ワシはハンネマン先生に装置の調整を依頼されておるから、後の引率は元太くんに任せ・・・」

「君たちが見学志望の子供たちだね?」


クロード「おっ、セテスさん」

セテス「今日はこのガルグ=マクまでよく来た。私は大司教補佐のセテス。ここからは私が案内するから、許す限りは好きに見るといい」

阿笠「おー!お忙しい中ありがたい。では、この人の言うことをちゃんと聞くんじゃぞ」

コナン「元太、この人は?」

元太「この修道院で一番えらいレア様の手伝いをしてるセテスさんだよ」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/22(日) 12:20:25.31 ID:pi5jtBr+O
元太「結構堅苦しいおっさんでさ、昔の小林先生みてぇにおっかねーんだよ・・・」ヒソヒソ

セテス「元太」

元太「!!!!」ビクウッ

セテス「講義で使う発表資料の提出がまだと聞いているが、準備はできているのかね?」

元太「は、はい、はいいっ。ちゃんとやります・・・えへへ」


コナン「(確かにこえーけど・・・)」

光彦「(元太君も大概いい加減ですからね・・・)」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/22(日) 12:51:45.49 ID:T1YRjvnP0
ワーワー ワイワイ

?「・・・・・・」

?「子供5人に肥満体1人・・・脅威にはなるまい」

〜〜〜〜〜〜〜〜

セテス「この先が大聖堂だ。教団にとっては、祈りを捧げるための大切な施設だ」

灰原「静かで居心地がよさそうね」

コナン「(死神騎士の噂について聞いてみるか・・・教団の幹部なら詳しいことを知っているかも)」

コナン「ねぇねぇセテスさん、最近死神騎士が出るって本当?」

セテス「噂は噂。念のため調査をしているだけだ」

コナン「でもあんなにたくさん警備の騎士さんが出てるんでしょ?なにか」

セテス「・・・君は江戸川コナンといったね」

コナン「え?う、うん」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/22(日) 13:22:10.60 ID:T1YRjvnP0
セテス「いくつもの難事件を解決するのに助けになったということは私も知っている。不穏な噂の内情を知りたいという気持ちも分からないでもない」

セテス「しかし、これはあくまで教団の与る事案だ」

コナン「・・・」

セテス「言ってしまえば部外者の君に詮索されたくはないし、入念かつ慎重な調査が必要な時に・・・」


「もう、お兄様ったら!もっと優しい言い方があるのではなくて?」


コナン「ん?」

元太「あっ、おめーは確か・・・」

セテス「フ、フレン!一体どうしたのだこんなところで」

フレン「どうもこうも、私もお客様にご挨拶しにきましたのよ」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/23(月) 09:51:44.93 ID:wldZCKb0O
フレン「わたくしセテスの妹で、フレンと申しますの。貴方がたは・・・?」

歩美「歩美たちは少年探偵団だよ!」

光彦「これまで色んな難事件を解決してきたんです!」

フレン「ま!お若いのにとても勇敢な方たちですのね!」

コナン「(あれ・・・?)」

セテス「いや、フレン、噂とはいえ事が事なのだ。万が一にもお前の身に危機が及ぶようなことがあってはな」

フレン「わたくしだって自分の身を守る術くらいは心得ていますわ!」

コナン「声色も雰囲気も変わったな・・・」

灰原「・・・やっぱり、妹って可愛いものなのかしらね」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/24(火) 20:30:54.87 ID:qzZoU9EyO
ぐぅおぉぉ〜〜〜っ

元太「・・・そういやみんなと話して忘れてたけど、そろそろ昼飯の時間じゃねぇか。腹減ったなぁ・・・」

フレン「皆さんお昼ご飯はまだですの?よろしければわたくしもが一緒してよろしくて?」

歩美「ホント!?一緒に食べよ!歩美、フレンちゃんに色々聞いてみたーい!」

セテス「そうか。ではフレン、私も・・・」

神官「セテス様、お耳に入れたきことが・・・」スタスタ

コソコソ

セテス「分かった。後で聞くからしばし・・・あっ!」


フレン「お仕事で忙しいお兄様は放っておきましょう♪行きますわよ!」

セテス「フレン〜!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/24(火) 20:39:42.45 ID:qzZoU9EyO
〜食堂〜

元太「うな重うめぇ〜!」ガツガツハムハム

光彦「ガルグ=マクに来てまで大好きですねぇ・・・」

灰原「でもこんな山の上で、よく鰻が置いてあるわね」

フレン「修道院にある貯水池を増設して、鰻の養殖場を作りましたのよ」

フレン「かれこれ20年近くの苦労もありましたけど、そのおかげで美味しいお魚がたくさん・・・」ウットリ

歩美「そんな昔のこと、フレンちゃんよく知ってるね!」

フレン「えっ!?え、ええ・・・お兄様がお話作りが好きで、よくそういう昔話を聞きますの」


コナン「(やっぱりだ・・・フレンさんに何らかの違和感を覚えてはいたが)」

コナン「(それはむしろ親近感と言い換えていいかもしれない)」

コナン「(俺や灰原と事情は違うだろうが・・・そう、まるで違う年齢を生きているかのような)」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/24(火) 21:05:56.02 ID:qzZoU9EyO
フレン「そ、そういえば!皆さん今日はこれからどちらへ行かれますの?修道院は広いから、色々と見る所がありますわよ」

光彦「僕はペガサスを見に行きたいです!杯戸町では見かけませんからね」

歩美「一緒に行く!確か飛行体験の時間もうすぐだよ!」

灰原「私は温室でも見てこようかしら。・・・参考になる材料が見つかるかもしれないし」

コナン「じゃあ俺は書庫に行ってくるぜ」

歩美「コナンくんまた推理小説でしょー」

光彦「元太君のうな重フリークを馬鹿にできませんねw」

コナン「ほっとけ!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/24(火) 21:18:27.90 ID:MJaK8/Hp0
フレン「書庫ならわたくしも行こうと思っておりましたの。ご案内してさしあげますわ!」

コナン「本当?ありがとう」

元太「じゃあ俺はここでデザートでも・・・」

灰原「小嶋君は講義の資料を作るんでしょ?」

元太「あ、そうだった」

歩美「元太くんお腹いっぱいになるとすぐ眠くなっちゃうもんね!」

コナン「嫌になる前に終わらせちまえよー」

元太「しゃあねぇ・・・講義で恥かくのも嫌だしな」


〜書庫〜

コナン「わぁ〜!広いねー!」

フレン「読みたいものは大抵ここに揃ってますわよ。といっても、たまにお兄様が撤去してしまうこともありますけれど・・・」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/24(火) 23:15:26.68 ID:MJaK8/Hp0
フレン「お話はあそこの区画に置いてあるはずですわ。わたくしは向こうの方にいますから、何かあればお声がけくださいな」

コナン「ありがとう!」

フレン「それと、書庫は皆さんが本を読む場所なので、お静かにすること。しーっ、ですわよ!」

コナン「分かったー(はは・・・引率のお姉さんかよ)」


コナン「怪作ミステリーホラー『あなたあなたあなた』・・・よし、まずはこいつから読んでみるか・・・」

「おや、見学の方ですかな」

コナン「!?」ガタッ

トマシュ「おお、これは失礼。この書庫を与るトマシュと申します」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 20:59:41.99 ID:ZDy7AoSV0
コナン「へ、へぇ、司書さんなんだ。こんにちは」

トマシュ「おや、その本はわしも読みましたよ。頁をめくるたびに溢れる謎が一気に収束するところが爽快でね」

コナン「ふーん、僕も謎解きは好きだよ」

トマシュ「謎といえば・・・フレン殿も謎多き方と言えますな」

トマシュ「フレン殿はセテス殿の妹として修道院で暮らしておられますが、実はどこで寝食をしているのか誰も知らぬのです」

コナン「(たしかに元太の反応も、見知った相手に会った風ではなかった・・・)」

トマシュ「そもそもセテス殿に妹がおられたなどとわしは聞いたことがない。いやはや不思議なことで・・・」

コナン「(だが今気になるのはこの爺さんだ。まるで・・・フレンさんへの疑念を焚きつけているかのような)」


コナン「じゃあ僕、借りたい本見つけたから友達の所に戻るね!フレンさーん」

トマシュ「・・・」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 21:16:33.76 ID:ZDy7AoSV0
〜夕方、元太の自室〜

歩美「ペガサスさん速かったー!本当に空飛べちゃうなんて、夢みたい!」

光彦「男の僕も乗せてくれましたしね!」

灰原「思った以上の収穫だったわ・・・杯戸町では高価な材料もたくさん」

コナン「薬草集めてる魔女みてーだな、はは」

灰原「言ってくれるわね。新しい解毒剤を作る見込みも立ったのだけど」

コナン「わ、わ、悪かった灰原!」


キーンコンコンカーンコーン…


コナン「チャイムだ」

元太「一日の終わりにいつも鳴るんだぜ!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 21:22:38.76 ID:ZDy7AoSV0
歩美「明日は街の方をいっぱい歩いてみたいね!フレンちゃんも一緒に」

光彦「いいですねぇ!色んな所案内してもらいましょうよ」

コナン「いやー、あの箱入りぶりを見るに、多分好きなように歩くのは」


カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン!!


灰原「!?」

歩美「な、なんなのこの音!」

光彦「げ、元太君!なんですかこれ!」

元太「初めて聞いた・・・けど、確かこの音は」

コナン「非常事態、か・・・!?」ダッ

歩美「コナンくん!」

灰原「あなた達はここにいなさい!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 21:28:09.95 ID:ZDy7AoSV0
ワーワー ガヤガヤ

騎士1「みなここに集まって!街の方に行かないように!」

騎士2「点呼終わりました!全員います!」

ザワザワ

コナン「ねぇ!何があったの!?」

騎士1「街の一角に不審者が出没してね。念のため安全を確保しているところさ」

騎士2「点呼が終わったら君も部屋に戻ってね」

コナン「(単なる不審者だけでここまで大仰な避難はねぇ・・・ということは)」

生徒1「ねぇ、不審者ってもしかして・・・」

生徒2「ああ、きっと出たんだよ!死神騎士が!」

コナン「・・・・・・」

砦<ナンデベルノヘヤノマエガコンナニギヤカニ…?
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 21:37:46.58 ID:ZDy7AoSV0
※訂正:砦→扉です、すみません


コナン「夜に発表された事態の経緯は、次のようなものだった」

コナン「夕刻、一日の終わりを告げるチャイムが鳴った直後の頃・・・修道院正面の市街地、その北東部に武装した不審者が出現した」

コナン「巡回していた騎士の数部隊が急行し会敵したが、馬に乗っていたそいつは戦うことなく何処かへと逃げ去った」

コナン「不審者の外見は髑髏のような兜に、全身を覆う刺々しい鎧。そして研ぎ上げられた長大な鎌・・・そのいでたちはまさに・・・」


歩美「死神騎士・・・本当にいたなんて・・・」ガクガク

光彦「だ、大丈夫ですよ。修道院にいれば騎士さん達がきっと・・・」

元太「お、俺だって訓練積んでるし!」


28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/25(水) 21:52:25.98 ID:ZDy7AoSV0
灰原「この状況だと・・・修道院の見学は取りやめになるかもしれないわ」

歩美「ええーっ・・・」

光彦「残念です・・・」

コナン「まぁ、落ち込むなよおめーら。死神騎士が捕まって安全になってから、また来ればいいんだ」


ザワザワ・・・ガヤガヤ・・・


光彦「なんでしょう、人だかりがありますね」

元太「あそこは掲示板だよ。たまに大事なことが書いてあんだけど・・・」

コナン「ちょっとごめんなさい・・・えーと・・・な!?」

灰原「えっ!?」

歩美「う、嘘・・・」


コナン「大司教補佐セテスの妹フレン・・・その失踪が公表されたのは、事件の翌朝だった・・・」


ギィーーー、バタン!!
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/26(木) 22:15:42.60 ID:sJluI+O80
ガチャ、バーン!!


歩美「フレンちゃん、が・・・いなくなったって・・・」

光彦「家出とか・・・では、ないですよね・・・」

灰原「あんな事件があった次の日に、誰にも告げず外に出るなんてあり得ない・・・」

元太「じゃ、じゃあ・・・まさか・・・」

コナン「拐われたんだ・・・誰かに!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/26(木) 22:28:27.52 ID:sJluI+O80
光彦「やっぱり、犯人は例の死神騎士・・・なんでしょうか?」

歩美「フレンちゃんを狙ってここに現れた、ってこと?」

灰原「・・・どう思う?」

コナン「まず・・・これはまだ断言できねーが、死神騎士とやらが単なる盗賊の類とも考えづらい。こないだの西方教会みたいに、裏に大きな組織がいるとして」

コナン「セイロス教会の権威を失墜することを狙って、最高幹部であるセテスさんの親類を狙うというのは自然だ。そうした風に、フレンさんに狙いを定めて行われた犯行だという可能性は低くない」

一同「・・・・・・」

コナン「問題は、それをどうやって実行したかだが・・・」


元太「なぁ、こりゃ少年探偵団の出番なんじゃねぇか?」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/26(木) 22:45:43.39 ID:sJluI+O80
元太「そりゃ、フレンとはあんま会ったこともねぇけどよ。修道院で一緒に暮らしてる仲間を連れ去られて放っておけねー!」

光彦「そうですよ!事件に巻き込まれた人を放っておくなんて、探偵団の名折れです!」

歩美「犯人を見つけて、フレンちゃんを助け出そうよ!」


コナン「おめぇら・・・」

コナン「確かに俺も犯罪を置いて帰りたくねーが・・・問題は教団とどう話を付けるかだな」

灰原「そうね。修道院のNo.2、その妹が誘拐された事件・・・教団としても、捜査は内密に行いたいかもしれないし・・・」

ザッザッザッ…

騎士「見学に来ている子供たちだね?実は、君達とお話をしたいという方がおられるんだが・・・」

コナン「それはいいけど・・・誰?」


騎士「大司教猊下だ」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/29(日) 11:18:46.55 ID:KNcuT8wZO
〜謁見の間〜

レア「よくぞ来てくださいましたね。私は大司教を務める、レアといいます」

レア「折角の見学だというのに、このような事件に巻き込んでしまったこと、慚愧の念に堪えません」

コナン「(この人が大司教レア・・・セイロス教団のトップか)」

レア「今日あなた方をここへ呼んだ理由・・・既に察していることでしょう。現在行方不明となっているフレンを、どうか捜し出してもらいたいのです」

元太「俺たちの方から頼みたいくらいだぜ!あ、です」

歩美「絶対フレンちゃんを助け出すよ!」

光彦「少年探偵団にお任せください!」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/29(日) 11:23:33.99 ID:KNcuT8wZO
レア「まあ!なんと頼もしいことでしょう」

レア「身に危険が及ばぬよう、教団は全力であなた方の安全を守ります。どうぞ知恵をしぼって、フレンの居所を掴んでください・・・」

レア「セテスのみならず、私にとってもフレンは大切な・・・肉親と呼べる存在なのです」

コナン「(大司教直々に頭を下げて俺たちに協力を請う・・・フレンさんは単なる重役の妹ってだけじゃないのか)」

コナン「(肉親・・・そういえばこの人もフレンさんもセテスさんも、この辺りでは珍しい緑の髪色をしているな。親戚なのか?)」


スッ・・・

セテス「・・・」

元太「あっ、セテスさん!」

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/11/29(日) 11:39:52.79 ID:KNcuT8wZO
レア「セテス、奥で休んでいなさいと・・・」

セテス「いや・・・このような頼みをするのに、私が顔を出さないわけにはいきません」ゲッソリ

灰原「相当やつれてるわ・・・」

光彦「本気で心配なんでしょうね・・・」

セテス「・・・君達」スタスタスタスタ

少年探偵団「?」


ガバアッッ!!

元太「うえええっ!?」(肩を掴まれている)

セテス「頼む!なんとしても・・・なんとしてもフレンを無事に探し出してくれっ!」

セテス「あの娘に何かあれば私は生きて・・・いや、死ぬことすらできん!」

セテス「頼む・・・頼む・・・」

コナン「セテスさん・・・」


35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/12/02(水) 21:36:55.44 ID:VPDDCwvP0
〜移動中〜

元太「取り敢えず、飯食いながら知ってること色々聞かせてくれよ!」

光彦「昨日から心配で何も食べてないんですよね?そのままだととてももちませんよ」

歩美「レア様も心配してたよ!」

セテス「ああ・・・すまないな・・・」

コナン「それで・・・フレンさんは昨日の午後何をしていたの?僕は書庫で本を読んだ後、そこでフレンさんと別れたんだけど・・・」

セテス「フレンは基本的に・・・ガルグ=マクの中を歩いて回っている。特に制約は設けていないが」

セテス「人通りの多い所を歩くように言いつけてあるし、見かけた者には可能な限りそれを報告してもらっている」

コナン「それが途切れたのは?」

セテス「昨日の夕方・・・市街地で見かけたというのが最後だ。外に通ずる南口の辺りまで行っていたらしい」

セテス「それ以来・・・フレンの姿はどこにも・・・」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/12/02(水) 21:54:34.42 ID:VPDDCwvP0
歩美「街の方ってことは、やっぱり死神騎士が・・・」

灰原「でも駆けつけた騎士によれば、フレンさんらしき人影を死神騎士が連れていた様子はなかったそうよ」

灰原「死神騎士が本当に現れた混乱を利用しての別人の犯行、かしら?」

光彦「でもこの事件って、一応は"失踪"なんですよね?"誘拐"の線で話をしてはいますけど・・・」

「人一人連れ去られる現場を、市街地で誰も見てないってのもおかしな話だよな?」


コナン「(確かに、今回の事件はあくまで失踪。フレンさんが連れ去られるような現場を誰も見ていないから、現時点でそう呼ぶしかない)」

コナン「(もし失踪でなく誘拐だとしたら、その現場を目撃されなかった理屈から推理する必要がある・・・)」


元太「見えづらい角とかに連れ込んだんじゃねぇか?」

「そいつも難しいだろうさ。巡回の騎士達は人目につかない死角を潰すように配置されてたからな」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/13(日) 18:47:36.19 ID:iDXjxSHvO
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