オーク「姫が脱獄しました!」 ドラゴン「捕まえろぉ!」

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1 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:13:11.63 ID:7pmzkmvI0


ドラゴン「王国から拐してきて早々に逃げられたのでは、赤っ恥ではないか!」

オーク「参りましたねえ……」

スライム「報告! ダンジョン内で迷っていた姫を確保しました!」

ドラゴン「おお、早いな! よし、ここに連れてこい」

スライム「御意」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1604293991
2 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:13:53.31 ID:7pmzkmvI0

〜〜〜〜〜



姫 「……」

ドラゴン「驚いたぞ姫よ。まさか、そのようにか弱い身ながら脱走を図るとは」

姫 「脱走は捕虜に与えられた職務だ」

オーク「職務?」

姫 「私が脱走を図ることで、魔王軍の後方に多少なりとも混乱を生じる」

姫 「そうすることで、少しでも前線の人員を割かせることができる」

ドラゴン(『ビッグエスケープ』とか『戦場にかける橋』の兵士みたいなこと言いおる)
3 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:14:28.17 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「して、如何にして牢獄を破ったのだ」

姫 「……」

ドラゴン「答えぬか。オークよ、どういう状況で逃げられたのだ」

オーク「牢屋の格子が壊されていました」

ドラゴン「力ずくというわけではあるまいが……」

姫 「こちらの要求を飲むなら、どうやって格子を破ったのか話そう」

ドラゴン「よかろう。ただし、できることには限りがあるぞ」
4 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:15:00.35 ID:7pmzkmvI0

姫 「構わない。簡単なことだ、ドレスの中に隠し持っていた金切りノコで格子を壊した」

ドラゴン「オーク! 身体検査はしておらんかったのか!?」

オーク「えぇ……だって姫ですよ。何で究極の箱入り娘が、金切りノコなんて何て持ってるんですか」

オーク「それに、嫁入り前の娘さんをオークがベタベタ触るのもねえ」

ドラゴン「むぅ、一理ある。ならば、魔王城から女魔族に来てもらえ。そうだな、サキュバスちゃんあたりを呼べ」

ドラゴン「身体検査を終えた後、再び姫を投獄するのだ」

オーク「はい」
5 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:15:28.74 ID:7pmzkmvI0

姫 「私の要求がまだなのだが」

ドラゴン「そうであったな。申してみよ」

姫 「部屋着が欲しい。ドレスは肩が凝る」

ドラゴン「ふむ。確かに、ドレスだと何を隠し持ってるか分かりづらいしな。よかろう」

ドラゴン「オークよ、デパートへ行って何か良さげな服を買ってこい」

オーク「はーい」
6 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:15:56.75 ID:7pmzkmvI0

姫 「おい、間違っても絹の服なんて買ってくるなよ。アレはなんかツルツルしてて好かんのだ」

ドラゴン「オーク! デパートではなく、しまむらに行け。綿のスウェットか何かでよさそうだ」

ドラゴン「それと、姫のドレスをクリーニングに出しておくのも忘れるな」

オーク(何と的確な指示。さすが魔王軍一の知将ドラゴン様だ)

オーク「御意!」


かくして、金切りノコと引き換えに部屋着を手に入れた姫。
だがしかし、姫は決して脱走を諦めない。
7 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:16:37.58 ID:7pmzkmvI0
?



オーク「姫が、また逃げ出しました!」

ドラゴン「またか! すぐに探し出せ!」

と、その時。
ドラゴン達のいる部屋の扉があいた。

姫 「……あ」

ドラゴン&オーク 「あ」

ドラゴン「ひっとらえろぉ!」
8 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:17:05.72 ID:7pmzkmvI0
〜〜〜〜〜

ドラゴン「まさか、迷った挙句にダンジョン最奥のこの部屋までくるとはな」

姫 「……不覚」

オーク「まあ、探す手間もはぶけて良かったですよ」

ドラゴン「して、此度はどうやって逃げ出した? 金切りノコは没収したはずであろう」

姫 「……」

ドラゴン「答えぬか。オークよ、どういう状況で逃げられたのだ」
9 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:17:32.77 ID:7pmzkmvI0

オーク「私が最後に見たのは、夕食の膳を下げる時でした」

オーク「それで、今朝がた朝食をもっていったときには、既に姿がなく」

ドラゴン「姫を最後に見た時、何か変わったことは無かったか?」

オーク「えっと、飯がまずいって皿を投げつけられました」

ドラゴン「なに? サイクロプス料理長が、久々のコース料理だって張り切って作った夕食をか!?」

姫 「……」
10 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:18:00.46 ID:7pmzkmvI0

オーク「いえ、料理は全て完食してましたので、空の皿が割れただけで済みました」

ドラゴン「ふうむ……サイクロプスの料理が無駄になったわけでは無いのだな。ならばよい」

ドラゴン「しかし、それだけでは脱出手段がわからんな」

姫 「……こちらの要求を飲むなら、どうやって逃げ出したかを話そう」

ドラゴン「ほぅ、それは助かる」
11 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:18:27.16 ID:7pmzkmvI0

姫 「昨晩、私はオークに皿を投げつけたどさくさに皿の欠片を手に入れた」

姫 「それを使って、朝までに私一人がようやく収まる程度の穴を堀り、毛布と土を被せて偽装し中に隠れた」

姫 「朝食を運んできたオークは私の姿が見えず、牢獄の鍵を開け部屋の中に入ってきた」

姫 「そして、私が逃げ出したと思い込み、鍵を閉めるのを忘れ私を探しに出て行ってしまった。というわけだ」

オーク「え、あ……」汗だらだら
12 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:18:55.55 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「……よい、気にするなオークよ。姫の方が一枚上手であっただけだ」

ドラゴン「次から気を付ければよい」

オーク「ド、ドラゴン様……」涙

ドラゴン「ふむ、なんと機転の利く娘よ。さあ、約束だ。姫よ何を望む」

姫 「逃げるためとはいえ、料理長には悪いことをした。『料理は本当に美味かった』と伝えてほしい」

姫 「ただし、あの手の料理は王国で食べ飽きている。ごく普通の食事と、たまにはジャンクフードが食べたい」
13 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:19:22.35 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「ふふふ、謙虚な娘よ。よかろう! 姫の食事は、我がダンジョンの魔族用食堂で振舞われている定食と同じものとする」

ドラゴン「更に土曜の昼は、ご希望のジャンクフードを用意しよう」

姫 「そうしてもらえると助かる」

ドラゴン「オークよ! 近辺の出前や、ウーバーイーツの使える店を至急リストアップするのだ」

オーク「御意!」
14 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 14:19:49.75 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「しかし、姫よ。うちの料理長は、姫が来たことで久々に全力で腕を振るえると喜んでいたのだが」

姫 「……月に一度ぐらいであれば、サイクロプスの本気のコース料理を味わうのも良い」

ドラゴン「ははは、気遣い感謝するぞ!」

ドラゴン「そうだ、忘れておった。オークよ、サキュバスちゃんを呼び、姫に湯あみをさせろ」

ドラゴン「脱走の為とはいえ、一国の王女が土まみれではみっともないからのう!」

オーク(流石、魔王軍一の気遣い屋であられるドラゴン様だ!)

オーク「御意!」


かくして、脱出手段と引き換えに、週に一度のマックを噛みしめる権利を得た姫
しかし、姫の脱出計画はまだまだ始まったばかりなのであった。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 14:41:20.98 ID:k8JFv33DO

この酉は……うん、楽しみww
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 16:27:26.20 ID:EQmu1Al8O
面白い
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 16:33:27.19 ID:8/39TOY0O
サイクロプス料理長って玉ねぎ切るのに難儀してそう
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 17:36:28.19 ID:Uy6rQBrmo
好き
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 17:43:44.69 ID:nwhZwT4IO
面白そう期待
20 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 22:58:32.00 ID:7pmzkmvI0

?


〜ダンジョン内食堂〜


サイクロプス「〜〜♪」

ドラゴン「今日の料理長は、やけに機嫌がいいな」モグモグ

オーク「なんでも、お姫様から献立にリクエストがあったとか」モグモグ

オーク「それも、かなり手間のかかる料理だったらしいです」

ドラゴン「手間のかかる料理を作って機嫌が良くなるとは、本当に料理バカここに極まれりだな」
21 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 22:58:59.44 ID:7pmzkmvI0

オーク「プロ根性たくましいと言ってあげてください」

サキュバス「あっ! ドラゴン様食事中にすみません!」

ドラゴン「構わん。サキュバスよ何かあったのか?」

サキュバス「姫ちゃんが逃げ出しました!」

ドラゴン「またか! すぐに探し出せ!―――と言いたいところだが、慌てることはない」

オーク「よろしいので?」
22 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 22:59:26.34 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「ああ、よく考えたらな脱獄されたからと言って焦る必要がないことに先日気づいたのだ」

サキュバス「と、言いますと?」

ドラゴン「ワシのダンジョンは、北と南の大陸を唯一つなぐ洞窟ダンジョンじゃろ」

ドラゴン「であるならば、洞窟の入り口と出口さえ抑えておけば……」

オーク「なるほど、探す手間もなく。いずれ捕まえられるというわけですね」

オーク「では、門番のガーゴイル達にだけ気を付けるよう伝えておきましょう」

ドラゴン「うむ」
23 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 22:59:54.24 ID:7pmzkmvI0

サキュバス「で、でも、もし門番が姫ちゃんを捕まえそこなったら?」

ドラゴン「安心せい。仮に北の大陸側に抜けたとしても、洞窟の周りには毒沼があっての」

ドラゴン「普通の人間には通ることなどできん」

サキュバス「じゃあ、南の大陸に逃げられたら?」

ドラゴン「それも、心配ない。南の大陸は魔王軍の支配下にある。とても逃げおおせるものではない」
24 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:00:21.48 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「まあ、魔王様に姫の脱獄が知られたらワシが怒られるかもしれんが」

サキュバス「な、なら安心ですね!」

ドラゴン「じゃから、とりあえずは料理長の食事を楽しみながら姫が捕まるのを待とうではないか」

ドラゴン「ぐあっはっはっはっは」
25 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:00:49.70 ID:7pmzkmvI0

〜〜〜それからしばらくして


ドラゴン「……」

オーク「……」

ドラゴン「かれこれ、数時間経つが。まだ姫は捕まらんのか……」

オーク「現在、出入り口を固め、サキュバスさんを筆頭に手の空いている者たちを使ってダンジョン内を捜索させています」

ドラゴン「こんなことなら、最初から捜索隊を出すべきであった」
26 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:01:19.38 ID:7pmzkmvI0

オーク「……ダンジョン内は結構暗いし、転んだりしたら危ないですしね」

ドラゴン「女の子一人で心細い思いをしてないといいのだが……」

サキュバス「報告しますっ!」

ドラゴン「おお! 姫を捕まえたか!」

サキュバス「いえ! 別件です!」

ドラゴン「なに?」
27 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:01:55.38 ID:7pmzkmvI0

サキュバス「女子更衣室にオークさんが忍び込み、私の荷物を漁っていたところを捕らえました!」

ドラゴン「なんだとっ!?」

オーク(んん?)

サキュバス「もう信じられない! ドラゴン様の腹心だって聞いて信頼してたのに!」

サキュバスのビンタが炸裂
オークに55のダメージ

オーク「あいたぁっ!」
28 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:02:30.12 ID:7pmzkmvI0

サキュバス「至急! セクハラ委員会を開いてください! オークさんを厳罰に処してください―――ってオークさん???」

オーク「……はい。私は、ずっとここにいました」

サキュバス「あれ? え? ご、ごめんなさい! じゃあさっき捕らえたのは……?」

ドラゴン「……とりあえず、その捕まえたオークを連れてきなさい」

サキュバス「―――わかりました」
29 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:02:58.64 ID:7pmzkmvI0
〜〜〜

オーク?「……不覚」

ドラゴン「……その声、姫か」

サキュバス「あ! なにこれ、豚の被り物だわ」

ドラゴン「なるほど、オークに化けて門番をやり過ごすつもりだったのだな。これは危なかった」

オーク「しかし、よくできた被り物ですね……それに一体どうやって牢獄を破ったのですか?」
30 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:03:39.03 ID:7pmzkmvI0

姫 「……」

ドラゴン「答えぬか。よし、オークよ。姫の逃げ出した状況を詳しく教えよ」

オーク「はい。と言っても今日の当番はサキュバスさんですので。そちらから」

サキュバス「あ、はい。定刻に姫ちゃんに夕食を持っていって。その後、膳を下げに行ったときにはもう姿が無かったです」

ドラゴン「何か気づいたことはなかったのか?」

サキュバス「いえ、特には……そういえば、皿の上には残飯一つ残ってませんでした」
31 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:04:28.94 ID:7pmzkmvI0

サキュバス「姫ちゃん細いのに食欲すごいなあって思ったぐらいで」

ドラゴン「……姫が料理長にリクエストしたという料理は」

オーク「豚の丸焼きだそうです」

ドラゴン「―――であろうな。であるならば、皿に残飯一つ残っていなかったのもうなずける」

ドラゴン「姫は、豚の丸焼きを解体し被り物を作ったのだ」

姫 「食べれる部分は全部食べたぞ」
32 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:05:08.06 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「しかし、それでもなお謎は残る。サキュバスよ、夕食を運んだ際、ちゃんと鍵は閉めたのだな」

サキュバス「も、もちろんです! 先日のオークさんのミスの話は聞いてましたんで!」

オーク「―――」ションボリ

ドラゴン「ならば、姫はどうやって牢を抜け出したのだ……」

姫 「……こちらの要求を聞いてくれるなら、全て話そう」
33 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:05:42.78 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「のもう」

姫 「うむ。まずは一つアドバイスからだ。獄中から見えるところに牢の鍵は、置かない方がいい」

オーク「どうしてです?」

姫 「鍵の形状がわかれば、開錠も容易いからだ」

サキュバス「まさか食事用のフォークとナイフで開けたの? でもそれじゃ、大きすぎて鍵穴にはいらないでしょ」
34 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:06:10.14 ID:7pmzkmvI0

姫 「フォークとナイフを使ったのは間違いないが、実際に鍵穴に差し込んだのは違うもの」

姫 「そう、豚の骨だ」

姫 「私は、豚の骨をナイフとフォークを使って削り鍵を複製したのだ」

ドラゴン「ぬう……なんと器用な。しかし、そうなると何かしら対策を打たねばならんのう」

姫 「……要求」

ドラゴン「む、忘れていた。よし姫よ、申してみよ」
35 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:06:40.66 ID:7pmzkmvI0

姫 「……独りの食事は寂しい」

ドラゴン&オーク&サキュバス 「!」

ドラゴン「……何としたことか。ワシとしたことが、年頃の娘に寂しい思いをさせていたとは!」

ドラゴン「投獄初日から脱獄を図る胆力の持ち主ゆえ、気が回らなんだ」

サキュバス「ドラゴン様! 食事は姫ちゃんも食堂で一緒に食べれるようにできませんか?」
36 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:07:08.72 ID:7pmzkmvI0

オーク「しかし、逃走の危険性を考えると」

サキュバス「オークさんのいじわる!」

オーク「」

ドラゴン「いや、今回の件を鑑みるに、姫に独りで食事させる方が脱獄の危険性が増す」

ドラゴン「なれば、監視役として誰かと食事を共にするほうが安全と言えよう」

オーク「た、たしかに!」
37 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:07:35.72 ID:7pmzkmvI0

ドラゴン「よし、サキュバスよ。今後は、お前が食事を姫と一緒にとるのだ!」

ドラゴン「当然、姫との食事は就業時間に含まれるから休憩は別途とるように」

サキュバス「やったぁ!」

オーク(なんと! 姫の要求と、脱獄対策二つを両立させたうえ、サキュバス嬢への配慮も怠らないとは)

オーク(ドラゴン様こそ上司の中の上司だ!)
38 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2020/11/02(月) 23:08:04.06 ID:7pmzkmvI0

かくして、豚の被り物と複製した合鍵と交換に、食事の相手を手に入れた姫。
対して、無駄にビンタを受けた上にサキュバス嬢から『いじわる』という評価を受けてしまった中間管理職のオーク。だがしかし、たとえ職場の女子に嫌われようとオークの職務へかける情熱に変わりはない。
負けるなオーク。頑張れオーク。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 23:09:48.30 ID:w5iULUhg0
良い職場だ
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 23:46:20.31 ID:LOS/AJOKo
この世界にしまむらとウーバーがあるのがw
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/03(火) 05:54:23.38 ID:tizIP3nDO

安定の面白さ
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