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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その6【安価】

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432 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 18:56:55.91 ID:5wYhAAeXO
夕立「ミサイル何発分にもなる上質な核物質が使われてるぽい。そんなのを見過ごすわけないっぽい」


幹部「……」


夕立「核を抜き取ったあとの兵器は好きにすればいいぽい」


幹部「それも…決まったことなんだね」


夕立「そうっぽい」


幹部「なら私は止めることはできないし、何を言っても無駄か…」


夕立「お前から了承も取った。先に龍驤は連れて帰るっぽい」


幹部「…こちらは拒否できないからね」


夕立「じゃあ夕立は帰るっぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 19:05:44.38 ID:I49ARPMkO
隊長さんへの次の命令は…龍驤の護衛
龍驤が露に渡っての聴取は許可したがあちらの自由にさせるわけではない
あちらの手荒な作法などからは無事に帰国させること
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 19:12:14.08 ID:H8teJEuQo
幹部さんが夕立に、しかし龍驤君が無事でなかった場合、私では止められないよと
夕立は、それも龍驤が手に入れられる情報じゃないことも分かってるっぽい。それを上に理解させる為に連れてくっぽい。

で、>>433
435 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 19:19:23.62 ID:GkLNlINP0
幹部「……夕立君」


夕立「なんだ」


幹部「龍驤君が無事でなかった場合…私では止められない」


夕立「……」


幹部「彼…彼やその仲間達は、例え国を敵に回してでも仇を取ろうとする」


夕立「それは夕立の知ったことじゃないぽい」


幹部「君は…」


夕立「…あのカタワなんかが手に入れられる情報じゃないっぽい」


夕立「それを理解させる為には…」


幹部「…分かった、君に任せるよ」


夕立「…ぽい」
436 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 19:24:53.17 ID:GkLNlINP0
ガチャッ


夕立「誰だ」


隊長「私は特殊部隊の…」


夕立「例の隊長か、ぽい」


幹部「その制服は陸の警察の特殊部隊…?」


隊長「そうであります。私は龍驤殿の護衛として夕立殿と同行します」


幹部「…そうか、君がそうなんだね」


隊長「龍驤殿の聴取は許可は出したものの、あちらの自由にさせないと」


夕立「なんで隊長のお前が来るぽい」


隊長「ロシア語ができるのはあの隊では自分だけであります」


夕立「……」


幹部「龍驤君を…宜しく頼むよ」


隊長「ラジャー」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 20:02:11.37 ID:H8teJEuQo
隊長が提督と接してわかったことは彼らが守った平和は日常の延長線上にあるものだったという事
非日常に身を置きすぎていたので久しくその感覚を忘れていた
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 20:32:08.29 ID:tP8qhYUpO
>>437
夕立、お前は私に自我を持てと言ったな
お前の自我は何か、見せてもらうぞ
439 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 20:38:21.02 ID:GkLNlINP0
ーー


夕立『あの提督と話は終わったのか』


隊長『…あぁ』


夕立『どうだった?』


隊長『彼らは平和の為に戦ってはいなかった』


夕立『ほぉ…』


隊長『守られた平和は、彼らの日常の延長線上にあるものだった』


夕立『よくお前が気付けたな』


隊長『永く…非日常に身を置いていた。簡単には気付けなかった』


夕立『気付けただけで上出来だ。アイツらは平和の使者でもなんでもない、ただのエゴイストだ』
440 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 20:42:09.58 ID:GkLNlINP0
隊長『夕立、お前は私に自我を持てと言ったな』


夕立『あぁ言ったさ』


隊長『私も自我を持つ。お前の自我は何か、参考にさせてもらおう』


夕立『……』


隊長『…またこの隔離施設に来るとは』


夕立『今度は止める奴も居ない。さっさと運び出して向こうに帰るぞ』


隊長『彼女は私が運ぶんだな』


夕立『そういう任務なんだろう?障害者に付きっきりとはご愁傷様だな』



下2 この後の展開やその他起こったことなど
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 21:19:46.71 ID:TEQUHehKO
龍驤に車椅子のお礼を言われる
夕立「お前そんなことしてたっぽい?」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 21:25:23.46 ID:feSsMz2DO
>>441
一方提督サイド
逮捕までは覚悟していたがまさか某国に連れて行かれるとはと気が気じゃない
443 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 21:29:49.22 ID:GkLNlINP0
ーー


龍驤「……」


夕立「そうやって大人しくしてればいいっぽい」


龍驤「なぁ…」


隊長「俺…か?」


龍驤「この前…な」


隊長「……」


龍驤「ありがとうな…車椅子…用意してくれて…」


夕立「…そんなことしてたっぽい?」


隊長「……」


夕立「へぇ…これは面白いことになりそうっぽい」


隊長「何がだ」


夕立「龍驤の世話はお前がすることになってるぽい。密室で二人だけ…」


隊長「おい」


龍驤「……」
444 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 21:34:26.60 ID:GkLNlINP0
ーー横須賀鎮守府


提督「逮捕までは覚悟していたが…まさかロシアに…」


漣「可能性としては考えられたんです。漣達のミスでしょうな」


提督「…どうすればいい」


漣「下手に動くと終わります。何もしないのが正解です」


提督「……」


漣「あの夕立が絡んでいるので少し不安ですが、隊長が居るので下手なことはしないかと」


提督「あの男…隊長か」


漣「特殊部隊の中でも精鋭、その隊長ですからね」


提督「完全に信頼して…いいのだろうか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:01:36.59 ID:YrVmwRVzo
ぽいぽいサイド
ただで露に協力している訳では無い
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:19:16.16 ID:feSsMz2DO
龍驤を連れて露に渡る一行
夕立はいつの間にか普段の制服ではなくスーツに着替えていた
それを出迎える見るからに偉い人と気安く話す夕立に面食らう龍驤
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:20:57.09 ID:TEQUHehKO
>>445
448 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:24:02.49 ID:5wYhAAeXO
ーー


龍驤(……もう着いたんかな)


龍驤(二人ともロシア語で話してるから訳分からへん…)


龍驤(ウチはどこに連れて行かれるんやろ…)


夕立「……」


龍驤(ん……夕立…いつの間にか着替えて…)


「……」


龍驤(あの人らって…所謂偉い人らやんな…)


「……」


龍驤(え…?あの人…ウチでも知ってるような…有名な人やん…新大統領の閣僚の…外務大臣…)


夕立「……」


「……」


龍驤(夕立と…外務大臣が……普通に喋っとる…!?)
449 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:28:31.60 ID:5wYhAAeXO
『やはり夕立に任せて正解だった』


夕立『この貸しは高く付くぞ』


『倍にして返したっていい。それくらいのことを夕立はやってくれた』


夕立『当然だろうな、ソビエトの負の遺産と、テロリストを連れて帰ってきてやったんだ』


『彼女は十中八九シロなのは分かっている。だがこれでピースが揃うんだ』


夕立『お前達の考えてることはどうでもいい』


『それは嬉しい、こちらとしても色々とやり易くなる』 
450 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:32:17.85 ID:5wYhAAeXO
『彼女はどこで面倒を見る?』


夕立『用意してある家に連れて帰る。子どもの面倒をみさせるつもりだ』


『聞いたよ、三つ子を産んだらしいね』


夕立『……夜も眠れないくらい大変なんだよ。だからアイツにシッターをさせる』


『大丈夫なのか?彼女は…』


夕立『あのボディーガードも一緒だ』


『ならマシか』


夕立『用がある時は勝手に家に入って連れ出せ。あの男はこっちの言葉が分かる』


『分かった。夕立、君はどうするんだ?』


夕立『まだ少し…やることがある』



下2 この後の展開やその他起こったことなど
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:40:27.68 ID:feSsMz2DO
夕立の案内で割と立派な一軒家に到着する
家の前にこれまた立派な車が停まっているがそれを見た夕立がすこぶる嫌そうな顔になる
珍しい…親父来てるのか…面倒くさいっぽい
中に入るとSP数人と子供と戯れる貫禄のある男が居た
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:55:19.92 ID:YrVmwRVzo
>>451
453 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:58:03.20 ID:5wYhAAeXO
ーー


隊長「随分と立派な家だな…」


夕立「チッ…」


龍驤「え?どうしたんよ?」


夕立「あのクソ親父、来てるのか…面倒くさいっぽい」


隊長「艦娘に親は居ないだろう」


龍驤「義理の親と違うか?夕立の夫の…」


隊長「コイツは既婚者なのか!?」


夕立「はぁ…諦めて中に入るっぽい…」
454 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:02:32.06 ID:5wYhAAeXO
「「「「……」」」」


隊長『誰だ!』スチャッ


夕立『落ち着け、あれはSPだ』


隊長『この家は無人だと言っただろう!』


夕立『外にあった趣味の悪い車は見えていなかったのか?』


『お〜よちよち〜』


龍驤「強面のオッサンが…赤ちゃん三人抱いとる…』


夕立『…ここで何してる』


『ちょっと待っててねぇ〜〜……遅かったじゃないか夕立』


夕立『そう簡単にはいかない』


『待ちくたびれて困っていた所だ』


夕立『楽しそうにしてたくせに何を言う』


『…フハハハハハハ!』
455 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:06:40.68 ID:5wYhAAeXO
隊長『…おい!この男は!』


夕立『なんだ今気付いたのか。このクソ親父はロシア空軍の総司令官だ』


総司令官『夕立、この男とあの怪我をしてる少女は誰だ?』


夕立『あれは少女じゃない、例の女だ。男は護衛らしい』


総司令官『随分と幼く見えたが…そうか、ご苦労だった』


隊長『夕立、お前の夫は何者なんだ?』


夕立『ただの空軍のパイロットだ』


総司令官『おいおい!我が空軍のエースパイロットをそんな風に言わないでくれ!』


夕立『ただの身内贔屓だ』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:16:34.99 ID:feSsMz2DO
ちなみに軍人の父ではなく夕立のこの国での身元引き受け人だった

夕立が何故ロシアの要人に顔が利くのか、それは夕立自身の功績もあるが元々はこの養父の威光があったから
軍人は見込みのある部下で良かれと思い夕立に紹介したものだと話す総司令
余計な事をペラペラと…と毒づく夕立
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:39:13.10 ID:v8/XAbUbo
>>456
軍人は何処だと露骨に話をそらしに行く夕立
458 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:51:47.29 ID:yZx3PwU30
隊長『夕立、お前は一体…?』


総司令官『なんだ彼は何も知らないのか、私は夕立の父親だ。とは言っても本物の親ではなく、彼女を私が引き取ったんだ』


隊長『身元引き受け人ということか…』


総司令官『彼女の功績は素晴らしい。引き取って良かったと胸を張って言えるが…また指輪を外したのか?』


夕立『子どもの世話には邪魔なんだよ』


総司令官『彼女の夫である軍人は私が紹介したんだ。見込みのある部下で良かれと思って…』


夕立『余計な事をペラペラと喋るな』


総司令官『ん?』


夕立『…それより軍人は何処に居るんだ』
459 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:57:12.49 ID:yZx3PwU30
龍驤「……なぁ、さっきから何を話してんの?」


隊長「その前に聞きたい。夕立の夫について知っていたか?」


龍驤「知ってるよ。子育てが大変やって手紙も見せてもらったし」


隊長「知らないのは俺だけか…」


龍驤「あ…ごめんな?知ってると思ってたんよ」


隊長「……夕立は軍人に会いに行くそうだ。この男達と一緒に空母に向かうらしい」


龍驤「やっぱりこのおっちゃん軍人やったか…凄い雰囲気やもんな」


隊長「そして…呼び出しがあるまでこの家で子守をしろと」


龍驤「…夕立の子ども?確か三つ子の……」


隊長「……俺も手伝うしかないんだろう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:05:25.42 ID:rDwD/mmQo
孤児院で身につけたスキルでしっかり子供をあやす龍驤
その様子を見てるとやはりテロリストには見えない隊長さん
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:07:27.07 ID:Zum4cUuto
三つ子はそれぞれ性格がちょこちょこ違って好き勝手動くけど孤児院手伝い仕込みの龍驤もなんとかついて行けてる
隊長?疲れ果ててるよ
462 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 00:22:05.57 ID:+8ttSGFk0
ーー


「「「きゃっきゃっ」」」


隊長「なんなんだこれは…」


龍驤「ほら、ちゃんと目の届く所におってな〜」


隊長「動き回る子どもが…こんなに体力を…」


龍驤「義手があったらもうちょい楽なんやけどなぁ…」


隊長「…やはりどう見てもテロリストには見えない。それどころか……」


龍驤「はいはい、こっちおいで〜」


隊長「……」


隊長「美しいとは…こういうことを言うのだろうか」


ーー
463 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 00:22:39.84 ID:+8ttSGFk0
今日はここまでです


コメントなどあればお願いします
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:33:30.00 ID:rZbScB1DO
お疲れ様でした
この流れは…
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:36:13.10 ID:nWZLy/r4O
乙でした
ベビーシッター龍驤!
単純なテロリストとして扱われることはなさそう?
単騎でも旧ソ連の破壊兵器を何とかしようとした存在なら逆に反ソビエトの生き証人みたいなプロパガンダにできるし
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:44:07.08 ID:YJwULwy4o

急にぽいぽいから噛み付かれることはないのか…な…?
子供つよい
467 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 19:05:44.68 ID:+8ttSGFk0
ーー


龍驤「だいぶお疲れみたいやねぇ」


隊長「……こんな経験ははじめてだ」


龍驤「訓練とかよりキツイん?」


隊長「ジャングルでの訓練より過酷だ…」


龍驤「あはは、それはオーバーやで」


隊長「…貴女はなぜ平気なんだ」


龍驤「孤児院でおったことあるから。三人くらいやったらギリギリ大丈夫やで」


隊長「孤児院…か」


隊長(話を聞けば聞くほどテロリストとは程遠い…)
468 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/10/18(日) 19:08:30.37 ID:+8ttSGFk0
龍驤「でもまぁなんとか寝てくれたし、ちょっとはゆっくりできるで〜」


隊長「…そうだな」


龍驤「よし…お風呂でも入ろかな。隊長さん先入る?」


隊長「いや…」


龍驤「ほなウチが先に入るわな〜」


隊長「……」


隊長「俺は何をしているんだ…子守など、俺がすることじゃないというのに…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 19:15:19.31 ID:3GEN6TLdO
調べた情報では深海棲艦の成虫を倒した英雄
今はテロリストの疑いをかけられてる
接してみてわかったのはそのどちらも当てはまらない気しかしないと言うこと
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 19:23:16.42 ID:rDwD/mmQo
>>469
そんなことを考えながら食事くらいは作ろうと野営で身につけたスキルで簡単なものを作り出す
471 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 19:38:33.18 ID:+8ttSGFk0
ーー


隊長「軽空母龍驤。訓練所から某鎮守府に所属。その後足りないもの鎮守府へ移籍となり左腕と左脚を失う怪我を負う」


隊長「深海棲艦の成虫体が出現した際にはそれを倒した英雄と呼ばれる様になり、その功績が認められ横須賀鎮守府へ栄転」


隊長「だが…今はテロリストの疑いをかけられてる」


隊長「彼女と接してみて分かったのは、そのどちらも当てはまらないということだ。英雄と呼ばれるにはカリスマ性が無く、テロリストにしては優しすぎる」


隊長「これほど真実が見えてこないヤツも初めてだ…」


隊長「…ただ待っているのでは手持ち無沙汰だ。せめて食事くらいは作るか」
472 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 19:43:24.81 ID:+8ttSGFk0
隊長「材料と火があるなら料理は作れる。野営で鍛えたスキルを……」


うわぁーーーー!


隊長「なんだ、敵襲か!?」ガチャッ


ダダダッ


隊長「どうした!?敵はどこに居る!?」


龍驤「い、痛ぁ…!!」


隊長「ぅお!!」


龍驤「あ…ごめんな……ユニットバスに…慣れて……無くて…転んでしもたんよ…」


隊長「わ、分かった!分かったから…下を隠せ…!!」


龍驤「大声出してごめん……平気やから…隊長さんはゆっくりしといてな……」


隊長「……!」バタンッ


下2 この後の展開やその他起こったことなど
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 19:53:59.50 ID:rZbScB1DO
別れた妻と子供の事を思い出す隊長
任務ばかりで家庭を省みない人だった
当然ながら離婚する事になり親権も取られますます仕事人間になっていった
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 20:00:31.02 ID:/l3P2iano
>>473
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 20:00:32.05 ID:3GEN6TLdO
彼女は羞恥心がないのか…?なんて見てしまったものを忘れようとしながらまた料理
そういえばこうやってキッチンで誰かに料理なんて久しくやってなかったな…
から>>473
476 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 20:10:42.35 ID:+8ttSGFk0
ーー


龍驤「さっきはごめんなぁ、変なもんも見せてしもたし」


隊長「……」


龍驤「あ、料理作ってくれたん?ありがとうな」


隊長「……」


龍驤「…どうしたん?ウチ、そんなに機嫌損ねてしもた?」


隊長「少し…昔のことを思い出していたんだ」


龍驤「ひょっとして隊長さんって結婚して……別れた?」


隊長「…なぜそう言える」


龍驤「ウチの裸見ての反応…かな」


隊長「そうだ……俺には妻と子どもが居たんだ」
477 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 20:17:53.93 ID:+8ttSGFk0
隊長「俺は家庭を失った。だがそれは当然だ、任務ばかりで家庭を省みなかった」


隊長「ある日、一ヶ月ぶりに家に帰ると妻と子どもが消えていた。家に残っていたのは離婚届だけ…」


龍驤「親権も取られたんやね…」


隊長「平気で一ヶ月も家を開ける人間が子どもなんか育てられるはずが無い。しかし結果としてそれは正解だった」


龍驤「なんで?奥さんと子どもを失ったんやで?」


隊長「今まで以上に仕事に集中できたんだ。その結果特殊部隊の隊長にまでなれたんだ」


龍驤「…ごめん、とても正解とは思えれへんわ」


隊長「俺の仕事を侮辱するのか」


龍驤「仕事は侮辱せぇへんけど、あんたのことはアホやって言うたる」


隊長「何故だ」


龍驤「奥さんと子ども以上に大切なもんはこの世に無いはずやろ」


隊長「……」


龍驤「なんで追いかけへんだん?実家に行けば間に合ったかもしれへんのやで」


龍驤「家庭も守られへん奴に…ウチは守って欲しくない」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 20:28:34.13 ID:rZbScB1DO
そうかもしれん
だが俺一個人として家族を守るのは限界がある
だが特殊部隊隊長としてなら結果的に家族も…その周りの人間も守れると俺は信じている

不器用な人やね…まるで…
その自身の反応に気付いた龍驤の顔が青くなる
重ねたらあかん…あかん…と
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 20:39:10.50 ID:Y4gvbkrQO
隊長の考えるマクロな平和と龍驤の考えるミクロな平和
龍驤とのやり取りの中でマクロな視点に偏ってたのだろうかと少し考える
逆に横須賀の提督の動機はミクロな平和を守ろうとしてで、どのように結果をマクロに延長させたのだろうかととも
480 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 20:51:56.63 ID:+8ttSGFk0
ーー


隊長「俺は世界からテロリストやレジスタンスの奴らを消せば、世界は平和になると考えている」


隊長「龍驤達の考えている平和とは真逆だ。奴らは自分達やその周りを守ることしか考えていない」


隊長「そんな考えは世界の平和には繋がらないと…普通ならそうなんだ」


隊長「横須賀提督は小さな平和を守ろうとして、結果的に世界を救った。龍驤ではなく真の英雄は彼だ」


隊長「一体どうやったというんだ。彼の考えが具体的に説明できるのなら、それこそ世界は平和へと…」
481 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 20:56:48.86 ID:+8ttSGFk0
コンコン


隊長「…なんだ」


龍驤「ちょっとええかな?」ガチャッ


隊長「今日はもう疲れたんだ、こっちは早く寝たい」


龍驤「そう言わんと…ちょっとだけ、な?」


隊長「手短にしてくれ」


龍驤「あのな…ウチのことどう思ってる?」


隊長「何がだ」


龍驤「…分かってしまうんよ。ウチは艦娘やけど女なんやで」


隊長「意味が分からないぞ」


龍驤「ウチのこと気にしてくれてるやろ。この腕と脚やなくて……女として」


隊長「……」


龍驤「子どもらも寝て……二人きりやね?」


隊長「安価」


下2 隊長の台詞やその他行動など
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:10:21.17 ID:YJwULwy4o
隊長「何を馬鹿な事を、お互い悲しむ相手がいる…」
龍驤「ほらやっぱりな。奥さんや子供に未練あんのやろ?」
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:11:06.24 ID:tpw+zuRWO
ある奴が言っていた
俺は他人の意思に操られる、自我のない駒だと
お前は言ったな
家族以上に大切なものなんて無いと

俺は俺の家族を守れなかった
だが、お前の夫、そしてお前の子どもへの愛情を見て、こんなに素晴らしいものがあることを知ったんだ

俺はお前の家族を守りたい、誰の指示でもなく、俺の意思で守りたいんだ
お前は、自分の家族を守りたいか?
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:11:17.55 ID:rDwD/mmQo
確かに龍驤の姿を美しいと思ってしまったけど頭に浮かんだのは先程の会話
家族がもう居ないとしても…自分の欲望の為に誰かの大切な存在に手を出すような事はしない
>>482
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:12:47.21 ID:rZbScB1DO
記録では横須賀の提督と恋仲とあるが、なんのつもりだ
俺が何か有益な情報を漏らすとでも?
隊長はまだ任務脳というかそういう世界で生きてきた思考パターン
486 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 21:26:08.34 ID:+8ttSGFk0
隊長「……ある奴が言っていた。俺は他人の意思に操られる、自我のない駒だと」


隊長「そしてお前は言った。家族以上に大切なものなんて無いと。俺は…俺の家族を守れなかった」


隊長「…お前の子どもへの愛情を見て、こんなに素晴らしく、美しいものがあることを知ったんだ」


隊長「子どもだけじゃないな…お前の夫への愛情もだ」


龍驤「知って…………たんや…」


隊長「こちらには情報収集に長けたメンバーがいる。横須賀提督の周りやお前の素行不良についても把握済みだ」


龍驤「…………ごめん…なさい…」


隊長「謝る必要は無い。俺はお前の家族を守る、誰の指示でもなく俺の意思でだ」


龍驤「……」


隊長「お前は、自分の家族を守りたいと思っているか?」
487 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 21:30:06.32 ID:+8ttSGFk0
龍驤「思ってるよ…思ってるからこそ!!ウチが…!」


隊長「自分一人が犠牲になればいいという考えは破滅的だな」


龍驤「…ほなどうすれば良かったんよ!!ウチは…ウチは!!」


龍驤「司令官の側に居たい!朝霜らと一緒に居たい!ウチは…ウチはぁ……!!」


龍驤「幸せになりかった…それだけなんよぉ……!!」


隊長「…もう寝るんだ。薬は持ってきているだろう」


龍驤「嫌や!ウチのことめちゃくちゃにしてええから早く帰してよぉ!!」


隊長「……いいから寝るんだ。安定剤を早く飲め」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:33:39.35 ID:rZbScB1DO
龍驤の精神状態を見て
俺は専門家ではないがあまり長引くとまずいな…夕立は何をやっている…と隊長
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 21:35:07.82 ID:rDwD/mmQo
安定剤を飲ませながら
俺の任務を忘れたか?お前を無事に日本に戻すことだと落ち着かせる
490 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 21:50:23.35 ID:+8ttSGFk0
ーー


龍驤「あ"ぁ…!離じでよぉ…!」


隊長「薬はこれか」ゴソゴソ


龍驤「や"ぁぁぁ…!!」


隊長「ほら、口を開けろ」


龍驤「うぁぁ…!」


隊長「力任せになるが…悪く思うなよ」グイッ


龍驤「が…ぁ……ぇ…っ!」


隊長「これで良いだろう」
491 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 21:55:20.24 ID:+8ttSGFk0
龍驤「……」


隊長「俺の任務を忘れたのか?お前を無事に日本に戻すことだ」


龍驤「……」


隊長「俺がお前を傷付けることは無いし、誰からも傷付けさせない」


龍驤「……」


隊長「それが理解できたならもう寝るんだ」


龍驤「……」


隊長「…明日もお守りがあるからな」ガチャッ


龍驤「……」


龍驤「……」ポロポロ


龍驤「会いたい…会いたいよぉ……」


龍驤「なんでウチはここにおるんよ……助けて…司令官……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:06:07.08 ID:rZbScB1DO
そして数日が経った
相変わらず子供の世話をする龍驤を見つつ苛立つ隊長
あれからロシアの機関からの呼び出しすら無い
夕立に連絡しようにも番号を聞いていない
いつまでここに居ればいいのかと
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:08:28.66 ID:Y4gvbkrQO
>>492
ロシア高官の間では龍驤にロシア連邦英雄勲章(外国人も対象の勲章)を授与する計画が進んでる
世界の驚異だった成虫を撃破した功績と視点を変えればソ連の破壊兵器を単独でも何とかしようとしたことで理由はできる
寧ろテロリストとして扱われる方が都合が悪い
なら日本に戻っても無下にできない後ろ盾があれば良い

そしてロシアの体制が真に変わったことを世界に見せることもできる
494 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 22:17:01.58 ID:+8ttSGFk0
ーー数日後


隊長「……まだなのか」


「「「きゃっきゃっ」」」


龍驤「お願いやから…大人しくしてな」


隊長「あれから呼び出しも何も無い。夕立に連絡しようにも連絡先も知らない」


「「「きゃっきゃっ」」」


龍驤「ほら、迷惑かけたらあかんで…」


隊長「…いつまでここに居ればいいんだ」
495 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 22:23:27.62 ID:+8ttSGFk0
ーー


『日本の艦娘龍驤。彼女には英雄勲章を授与します』


『彼女はロシアの国籍を持っていないだろう』


『正しい行動をすれば例え外国人でも褒め称える。我が国のクリーンさを十分にアピールできます』


『確かに深海棲艦の成虫体を撃破したという功績は素晴らしい』


『今回の件もソビエトの核兵器を単独でも何とかしようとしたことで理由はできる』


『日本でテロリストとして扱われる方が都合が悪い。というのは皆さん共通だと思います』


『そうだな』


『ならば日本に戻っても彼女を無下にできない、我々という後ろ盾があれば良いんですよ』


『考えていることは分かるが、英雄勲章はやり過ぎだ』
496 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 22:26:35.38 ID:+8ttSGFk0
『そうでも無いかもしれません。彼女を知っていますか?』


夕立『……』


『知っているも何も有名人じゃないか。空軍総司令官の養女で、エースパイロットと結婚した…』


『彼女は龍驤の知り合いなんです』


『ほう…』


『夕立の推薦もあって勲章の件の話は進んでいるんです』


夕立『ロシアにとっても悪い話じゃない』


『…もう少し議論は続けよう』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:31:08.19 ID:rZbScB1DO
ならば我々のする事は彼女を可能な限り優遇する事ですね
日本での扱いが悪ければ悪い程いい
そうすればじきに英雄は我々の側に付くでしょう
…そんな単純なものではないがなと夕立
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:35:30.34 ID:rDwD/mmQo
しばらく経って
あっ…龍驤さんテレビに出てないですか!?これなんなんすかね?ニュース?式典?
〜〜〜
ここいる一見負傷退役した軍人のように見える片手片足のない艦娘
彼女が世界の脅威である深海棲艦の成虫体を撃破したことは我が国民の記憶にも新しいと思う(例の動画)
実は聖母のように子供をあやす心優しい人物(夕立の子どもをあやす動画)

悲しいことに自国でテロリストの疑いをかけられているが本来の目的は旧ソビエトの核兵器を破壊することだった!
これは日本の英雄の証言からも明白(なんか調子よく記者にインタビューを受けてる綾波、龍驤が戦ってたのは大本営じゃなくて〜云々言ってる)

我が国は彼女の功績を讃えると共に彼女を支持するため勲章を授与する
〜〜〜
ほぁ!?
499 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 22:48:36.82 ID:+8ttSGFk0
ーー数日後


提督「話とはなんだ?」


翔鶴「とにかくこれを見て欲しいんです!」


雷「この前ドッキリでテレビ局に行ったんだけど、そこである映像を見つけたの!」


漣「映像……それって…」


翔鶴「安心して、変なものじゃないから」


雷「ロシアの国営放送らしいんだけど…とにかく見て!」


提督「そこまで言うなら見るが…」


……


漣「あっ……龍驤さんが写ってる……?」
500 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 22:56:54.26 ID:+8ttSGFk0
『一見負傷退役した軍人のように見える彼女。その正体は片手片足のない艦娘である』


『彼女が世界の脅威であった深海棲艦の成虫体を撃破したことは、我が国民の記憶にも新しいだろう』


……


『なんと勇ましい姿だろう。ソビエトという呪縛から逃れた我々のようではないか』


『この映像で分かるように彼女は成虫体との戦いで傷付いたのでは無い。彼女はずっとこの姿で戦ってきたのだ』


『しかし彼女は戦闘だけでは無い。聖母のように子どもをあやす心優しい人物なのである』


……


『自分の生活だけでも苦労しているというのに、優しく子どもと接する姿も我々の鑑になるであろう』


『しかし彼女の全てが順調では無かった。彼女は自国ではテロリストの疑いをかけられている』


『安心して欲しい、彼女は決してテロリストなどではなく、ソビエトの核兵器を破壊しようとしたのだ』


『我が国民も知っての通りソビエトと日本の過激派が手を組み核戦争を企てていた。その名残で彼女は旧ソビエト派だと決めつけられてしまったのだ』
501 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 23:04:29.57 ID:+8ttSGFk0
漣「あの…これ……はぁ……!?」


翔鶴「私もびっくりしたの。こんなことになってるなんて…」


雷「あの綾波へのインタビューもあるのよ。なんで幹部さんじゃないのかしら…」


翔鶴「インタビューの内容は龍驤さんは大本営とは戦うつもりは無かったとか、説明する余裕が無かったとか言ってたわ」


雷「言葉は分からないけど、龍驤さんが褒め称えられてるっていうのはよーく分かったわ」


漣「…何で分かったんですか?」


翔鶴「映像を最後まで見て」


……


『…よって我が国は彼女の功績を讃えると共に、彼女の行動、思想を支持するため特別勲章を授与する』


提督「勲章…!?」


翔鶴「言葉は分からなくても物は分かるわよね」


雷「龍驤さんに勲章を与えるって…絶対そう言ってるわよ」


漣「何がなんだか……龍驤さん…あんたどうしちまったんですか…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 23:10:28.87 ID:rZbScB1DO
それを見た陸では大騒ぎに
これではこのまま龍驤を逮捕するわけにはいかなくなったと頭を抱える
そしてまるゆもこれでもう幹部さんのシナリオが真実になってしまいましたね…
これで捜査も打ち切りとなるでしょう
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 23:17:13.90 ID:pWerjrgFo
現実感なく舞台裏に帰ってきた龍驤に夕立がベビーシッターの対価っぽいって言う
空の総司令官も幸せのおすそ分けだガハハって笑ってる

日本では日本初のロシア勲章受賞者が誕生と報道も
504 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 23:28:50.42 ID:+8ttSGFk0
ーー


龍驤「……一体なんやったんやろ」


夕立「ぽい」


龍驤「夕立……ウチはどないなったん…?」


夕立「ベビーシッターの対価っぽい」


龍驤「え…?」


夕立「家に戻ったら帰る準備をしておけ…ぽい」


龍驤「そんな、急に……」


夕立「もう用事は済んだぽい」


龍驤「わけが分からへんよ…」
505 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 23:34:35.66 ID:+8ttSGFk0
総司令官『幸せのおすそ分けだな夕立!』


夕立『…うるさいぽい』


総司令官『今度就役する新型空母での結婚式!軍人も楽しみにしていると言っていたぞ!』


夕立『あのヘボパイロットめ…』


総司令官『ガハハハハハ!』


龍驤「あの時のおっちゃん…?」


総司令官『そういえば今日にでも日本でニュースになってるはずだな。日本初のロシア勲章受賞者は大きな影響があるだろう』


夕立『そうだ。だからコイツは早く帰す』


総司令官『影響が残っている内にか。流石にあの国のことは良く分かっているな』


夕立「……ぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 23:41:23.17 ID:rZbScB1DO
そして帰国した龍驤は英雄として盛大に迎えられる
龍驤自身は状況のあまりの変化に着いていけない
ウチは英雄なんかじゃないし、悪い事したはずなのにどうして皆ウチを誉めてるんやろう…とまるで現実感が無い
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 23:54:59.02 ID:Oifiu4LGO
陸も体裁上と後の例の為に逮捕していた
その後どう龍驤を釈放するかは上で揉んでた最中だったので海と摩擦を起こさない体のいい理由ができたと受け入れてる
508 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/19(月) 00:11:29.04 ID:/JNTfeJF0
ーー


あきつ丸「とんでもないことになりましたなぁ」


まるゆ「特別勲章が龍驤さんに贈られるとは思っていませんでした」


あきつ丸「龍驤さんの逮捕は体裁上必要でした。しかしその後をどうするかは揉めていました」


まるゆ「これでいい理由ができたと…?」


あきつ丸「そうでしょうなぁ。これで一件落着と…」


まるゆ「本当にそうなるんでしょうか?」


あきつ丸「なるもならないも、提督殿や龍驤殿にかかっているでありましょうな」


ーー
509 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/19(月) 00:11:58.25 ID:/JNTfeJF0
今日はここまでです


コメントなどあればお願いします
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 00:13:25.78 ID:NfBz90kbo
乙でした
ここからどう進むかは本人達次第
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 00:21:23.87 ID:TRZQoOoRO
おつです
夕立はツンデレ
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 00:35:29.33 ID:ZBqGt6PDO
お疲れ様でした
日本としても英雄とされている龍驤を逮捕、ましてや有罪とするのは損失と…
でもこれは龍驤自身が望む事なのかどうか
結局国の思惑の上で踊らされている気がした
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 00:46:15.35 ID:IHdMgmivo
おつです
自分達がどうなるかは、自分達で考えろ、と…かな

とりあえずぽいぽいガンちゃん霞龍驤のママ会が見たいんじゃぁあ!
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 00:51:32.24 ID:/4AmKKEcO
おつ
軽空母龍驤は静かに暮らしたい
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 12:08:10.20 ID:m6dH/VEHO
北上様と五月雨も加えて差し上げろ(艦娘母の会)
霞ちゃんを置いといて龍驤の方を動かす構成はうまいんだわ
516 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 19:34:49.29 ID:/OCIZmX9O
ーー


龍驤「皆んなに迷惑かけてしもてごめんな…もちろん漣にも迷惑かかったやろ?」


漣「バリバリかかりましたよ、どれだけ大変だったか言葉にはできませんね」


龍驤「ほんまにごめんな…」


漣「謝るくらいなら行動した方がいいかもしれませんよ。龍驤さんが居ないことによって色々と起こりましたからね」


漣「ご主人様と霞が喧嘩するし、龍驤さんが居ない今がチャンスだと動く子も居ましたし」


龍驤「Y朝潮か…」


漣「それだけじゃありませんよ、雲龍さんもです」


龍驤「……雲龍やったら…分かるなぁ…」


漣「そもそも秘書艦代理が二人になったりとか、それはもう色々とありました」
517 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/10/21(水) 19:41:44.46 ID:K7M2f/Zi0
漣「優先度が高いのは霞ですかね。龍驤さんが居ないのと霞という精神的な支えが無くなるというダブルパンチをくらってます」


龍驤「司令官に迷惑かけてしもたのが…」


漣「どうせバレるんで言っときますけど、ご主人様と久しぶりに寝ましたよ。その時の様子といったらもう…」


龍驤「相当キてた?」


漣「好みのロリっ子が居たら誰でも襲いそうでしたよ」


龍驤「ウチも悪いんやけど、霞は大事な時期やろ?ちゃんとやらなあかんで司令官…」


漣「帰ってきて早々ですけど、お手伝いお願いしますよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 19:47:50.87 ID:+TNjeHGDO
漣と二人で提督と霞の様子をこっそり見に行く龍驤
霞は少し落ち込んだ風だが榛名がフォローしているのでまだ大丈夫そうだった
問題は提督だった
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 19:48:28.57 ID:LNfI7OFJo
霞もおこだったけど仲直りを切り出すタイミングを失ってる
520 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 19:54:47.88 ID:K7M2f/Zi0
ーー霞の部屋


霞「最初は本気で怒ってたわよ。それこそ二度と口なんかきくかって思ってた」


霞「家族だって。私と繋がりを持ちたいって言ったのにいざという時に頼らないだなんて…!」


龍驤「それは司令官が悪いんや…あの人の悪いクセが出てしもうた」


漣「ご主人様のことを知ってるならそれくらい分かってるものじゃないですか?」


霞「…そうよ漣の言う通りね。でもあの時は頭に血が上って…」


龍驤「妊娠中は精神的に不安定になるししゃーないよ」


漣「そういう意味では霞は責められませんね」


龍驤「責めるも何も悪いのは司令官と……ウチや」


漣「それは否定できませんね」
521 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 19:57:42.20 ID:K7M2f/Zi0
霞「ここ最近の流れも悪かったの。龍驤さんがあんなことになって…司令官とゆっくり話す時間も無かった」


龍驤「ほんまにごめんな…」


漣「ご主人様争奪戦が繰り広げられてるのも悪かったですなぁ」


霞「仲直りできるならしたいわよ……」


漣「完全にタイミングを失ったやつですなぁ」


龍驤「ウチも一緒に行くからちゃんと司令官と仲直りしよ?」


漣「漣もご一緒しますよ。ご主人様も悪いって所は認めさせないといけませんからね」


霞「二人ともありがとう…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 20:06:57.98 ID:zIFmJhRzO
3人で提督の部屋へ
提督も霞は心配だったけどあの一件があって億劫になってた
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 20:13:19.85 ID:+TNjeHGDO
落ち込んだ朝霜を慰める早霜の姿を見付ける三人
霞と喧嘩した自責の念を拗らせて朝霜のフォローまで拒絶してしまったらしい
524 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 20:20:47.71 ID:K7M2f/Zi0
ーー食堂


朝霜「……」


早霜「元気を出して姉さん」


漣「お三方お揃いで何をされてますか?」


速吸「朝霜さんが泣いていたので。本来なら早霜さんと朝霜さんは接触禁止なんですが、今回は事情が事情です」


霞「朝霜…もしかして司令官絡みで何かあった?」


朝霜「……」コクリ


龍驤「はぁ…多分朝霜のことも拒絶したんやろうなぁ…」


朝霜「……グスッ」


早霜「あの男姉さんを泣かせるなんて……今度噛み千切ってやる」


龍驤「それは止めてな…?ウチと司令官の子どもまだやし……」
525 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 20:24:10.56 ID:K7M2f/Zi0
朝霜「あたいって…やっぱりママのついでなんだな…」


龍驤「そんなことないよ。司令官は今ちょっとアレなだけや」


漣「こうなったら朝霜さん達も連れて行きましょうよ!」


霞「…悪くないわね。全員大切にするって言ったのは司令官なんだもの」


龍驤「ウチは拒否できへんわな…」


漣「決まりですね。早霜さんもご主人様が怪我しない程度なら暴れていいですよ?」


早霜「手加減は得意よ」ペキペキ


速吸「…私が居ることを忘れないで下さい」


龍驤「どっちにせよ、司令官には責任取ってもらわなあかんな…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 20:30:33.57 ID:BlA+RbCDo
Y朝潮「わ、私も!私は謝りに行きたいです!!」
漣(なにを考えたのかこいつ御主人様に聖水飲ませようとしたんですよね……どうしたものか)
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 20:33:52.45 ID:zIFmJhRzO
龍驤が戻ってきて喜んでる反面、霞との一件から周りに対して不甲斐ない状態だったことを省みれるようになってまた凹んでる提督
>>526に雲龍も追加して理由は…お任せ!
528 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 20:40:22.97 ID:K7M2f/Zi0
ーー執務室


提督「……俺は最低だ…」


雲龍「どうして?」


提督「朝霜のことを……そんなつもりは無かったんだ…」


雲龍「泣かせたわね」


提督「……」


Y朝潮「龍驤さんが帰ってきてあんなに喜んでいたのに…」


雲龍「だからよ。少し前まで提督は自分がおかしいことに気付けなかったのよ」


Y朝潮「龍驤さんが帰ってきたことで、ある意味正気に戻ったと…?」


雲龍「表現としては近いわね」


提督「……」
529 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 20:48:20.36 ID:K7M2f/Zi0
Y朝潮「司令官…一緒に謝りに行きせんか?私も…」


ガチャッ


漣「はいそこまで〜」


雲龍「…勢揃いね」


提督「朝霜…霞……」


霞「…あんたが来ないからこっちから来てやったわよ」


朝霜「ぐすっ…パパぁ……」


早霜「姉さんを泣かせるのは……誰?」


龍驤「もちろんウチもおるよ」


提督「……」


漣「雲龍さんと頭のおかしい駆逐艦にはご退場いただきたいんですけどねぇ」


雲龍「嫌よ」


Y朝潮「私は正常です!」


漣「提督に聖水飲ませようとした奴は喋るな」


龍驤「…は?」


Y朝潮「違います!」
530 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/21(水) 20:53:03.55 ID:K7M2f/Zi0
Y朝潮「雲龍さんが司令官に母乳を飲ませていたんですよ!」


提督「違う…」


漣「それとこれとは話が違うだろうがよぉ」


Y朝潮「同じです!元は同じ血液です!」


龍驤「…飲んだ?」


提督「違う、話を聞いてくれ」


Y朝潮「司令官は龍驤さんのを何度か飲んだことがあると言っていました!」


提督「違う……」


Y朝潮「違いません!龍驤さんが潮を吹きそうな時に股間に顔を埋めていたと!龍驤さんを堪能したと!!」


霞「……」


朝霜「ぐすっ……」


龍驤「……」


提督「……」


雲龍「朝潮、どうするのよ」


Y朝潮「私は悪くありません!!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 21:01:12.83 ID:LNfI7OFJo
話がよくわからない方向にズレていきそうになっていくのをパンパンと霞が話を閉めてつべこべ言わず朝霜を抱きしめてあげなさいと提督に朝霜をずずいと押す
早霜が貴女もでしょって霞を優しく押して一緒に抱きしめさせる
龍驤は二人の後ろからぎゅ
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