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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その6【安価】

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364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 23:17:27.53 ID:pHDLuvbDO
走り去る霞とすれ違う漣
霞は泣いていた
ご主人様…そのままだと何よりも龍驤さんを失望させてしまいますよ?

漣…俺はどうしたらいい…子供が産まれて、日々の生活に…龍驤が居ない日々にもし少しでも満足してしまったら…と提督

別にいいじゃないですか、変わっても
幸せで、笑顔で龍驤さんを迎えてあげた方が龍驤さんにも救いになると漣は思います
むしろそうじゃなかったらまた龍驤さんは自分を責めますよ?と
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 23:28:00.00 ID:IavS6F8HO
>>364
変わらない人はいません。あの神様みたいな人達だって変わってます。
でも変わらないものもがあるんですよ、絆です。
私達はずっと絆があるからどんなに苦しくても辛くてもそれを辿ってやってこれました。
私とご主人の間には絆があります。霞とご主人様の間にも絆があります。
でもそれが龍驤さんとの絆を切るわけじゃありません。
366 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/12(月) 23:43:31.00 ID:SLwXrfpJ0
ーー


漣「ご主人様、霞さん泣いてましたよ」


提督「……」


漣「そのままだと霞さんに嫌われるどころか龍驤さんを失望させてしまいますよ」


提督「漣…俺はどうしたらいい…子供が産まれて、日々の生活が……龍驤が居ない日々に…少しでも満足してしまったら……」


漣「別にいいじゃないですかそれでも」


提督「な…?」


漣「満足ってことは幸せなんですよね?幸せで、笑顔で龍驤さんを迎えてあげた方が救いになると思いますよ」


漣「ていうかむしろそうじゃなかったら、また龍驤さんは自分を責めますよ。あの女はそういうヤツです」


提督「……」


漣「変わらない人なんかこの世に居ませんよ。あのカミサマみたいな人達だって変わってますからね」
367 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/12(月) 23:49:45.95 ID:SLwXrfpJ0
漣「人は変わっても変わらないものもがあるんですよ。絆です、知ってますよね?」


漣「漣はずっと絆があるからどんなに苦しくても辛くてもやってこれました」


漣「私と提督の間には絆があります。霞と提督の間にも絆があるんです」


漣「でもそれが龍驤さんとの絆を切るわけじゃありません。そんなことはあり得ないんですよ」


提督「……」


漣「はぁ〜…多分龍驤さんが飲んでたキツ〜い薬飲んだんですね。そうなる前に相談して下さいよ〜」


提督「……」


漣「霞も妊娠中で不安定ですからね。よーしよし、漣がいっぱい癒してあげますよ〜」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 23:56:42.26 ID:pHDLuvbDO
扉の外には新棲姫
まあ…今回ばかりは大目に見るか
ワタシは出来た嫁だからな

絆…いい言葉だな、因果なんていうのより余程いい…
ありがとう漣
少し楽になった気がする

それに…まだ判決も出ていないんだ、絶望するには早すぎると思い直す提督
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 23:59:17.32 ID:MnjZfoO/o
>>368
遅かれ早かれあのままでは龍驤は逮捕されていただろう
龍驤は罪を償うつもりだが必要以上に償う必要はない
なら由良からの情報の有無は関係なく対策はやっていてしかるべきだった
ガンビアベイもいるのだから弁護の準備だって進めていけばいい
できることはいくらでもある
370 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/13(火) 00:09:31.29 ID:3lFvdiQb0
……


提督「……ありがとう漣、少し…楽になった気がする」


漣「運動して体を動かしましたし、薬も効いてきたんでしょうね」


提督(逮捕されるといっても判決すら出ていないんだ。絶望するには早すぎる)


提督(あのままでは龍驤は遅かれ早かれ逮捕されていただろう。事前に知れて良かった)


提督(龍驤は罪を償うつもりだが必要以上に償う必要は全くないんだ。その対策はやっていて然るべきだった……)


提督「……」


漣「ほらもう考え込まないで下さい。漣の肉布団でゆっくり寝てて下さいね〜」


提督「……ありがとう…漣…」
371 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/13(火) 00:15:23.22 ID:3lFvdiQb0
ーー


潜水新棲姫「…今回ばかりは大目に見よう。ワタシは出来た嫁だからな」


潜水新棲姫「絆…いい言葉だな、因果なんていうのより余程いい……」


潜水新棲姫「…裁判か。ここには専門家がいるじゃないか」


ガンビアベイ「…はい」


潜水新棲姫「準備はできているんだな」


ガンビアベイ「それはできていますけど…本当に龍驤さんが逮捕されるんですか…?」


潜水新棲姫「提督の様子を見れば分かる。それにまるゆが急に来なくなったことから推測できる」


ガンビアベイ「病人を逮捕するなんて…」


潜水新棲姫「龍驤のやったことを考えれば当然と言えると思うぞ」


ガンビアベイ「……」


潜水新棲姫「これからだぞ、提督。まだ始まったばかりなんだ」


ーー
372 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/13(火) 00:15:59.85 ID:3lFvdiQb0
今日はここまでです


コメントなどあればお願いします
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 00:18:02.82 ID:SaiJR6zCo
乙です
そういえば世界の仕組み?の因果はなくなっても社会の仕組みが残ってるんだね
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 00:20:54.74 ID:mBb39ipDO
お疲れ様でした
初期艦の面目躍如
裁判とか法律は難しいから詳しい人に頑張ってほしい

それはともかく…今のところあまりageずにひっそりと進行した方がいいかもしれませんね…
元よりここまで話が進んでるなら新規の方も入ってはこれないだろうし…
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 00:33:07.38 ID:eT94y3O4o
おつです
変わっても変わらずにそばにいてくれる、そんな漣の言葉は一段深く届いたんだ

さて……提督は可及的速やかに霞に謝って???仲直りせんと龍驤ガチおこぞ?
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 00:36:20.62 ID:eT94y3O4o
あと月曜更新ありがとうございます!
無理はしないで下さいね
377 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 18:35:33.32 ID:Rj2WIoRXO
ーー隔離施設


ドタドタドタドタ


龍驤「…えらい大人数やなぁ」


「テロリストを捕まえるんだ、これくらい当然だ」


「抵抗すれは即射殺だからな」


龍驤「分かってるよ、抵抗もせぇへんし大人しくついていくわ」


「抑えろ!!相手は病人では無くテロリストだ!」


「「「……」」」ガシッ


龍驤「ぅ……」


「……!」


「なんだ、どうした」


「隊長……!」


龍驤「なんな……何も…聞いて……無かったんか…?」


「喋るな!次に口を開けば抵抗したとして射殺する!」


「どうした!早く身柄を拘束しろ!」


「で…できません……!手錠が……!」


「何を言っているだ!」


「どけ!私がや…………」


「な…な……!?」
378 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/10/15(木) 18:42:02.80 ID:Rj2WIoRXO
「おい!どうなっているんだ!?」


龍驤「……喋って…ええの…?」


「隔離施設に入れたのは仮病で逮捕を逃れる為じゃなかったのか!?」


龍驤「あんたら…上の人らと…意思疎通……できてないんやね…」


「答えろ!」


龍驤「…ウチの腕と…脚……なんで知らんかったんよ…」


「そんなもの資料には無かった!」


「隊長!」


「私は上からの指示に従っただけだ!」


龍驤「どないするん……?」


「無理矢理にでも歩かせろ!」


「それは…」


「怪我をしても関係ない!抵抗したとでも何とでも言える!」


龍驤「あ……」


「なんだ!」


龍驤「ごめんな……ウチの部屋…監視カメラ付いてんねん…」


「!!」


龍驤「ウチが自殺…せぇへんようにって……録音も…されてる…」


「…おい、お前、この施設の…」


龍驤「無駄やで……」


「……何がだ」


龍驤「映像な……ネットで見れるようになってるんよ…」


「……」
379 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/10/15(木) 18:44:15.26 ID:Rj2WIoRXO
龍驤「ウチの様子見たいって……司令官が…言うてくれて…」


「……」


龍驤「録画も……してるみたいやね…」


「…隊長」ボソッ


「……」


龍驤「…でも逮捕はされなおかしいから…行こか…」


「……」


龍驤「車椅子…用意してくれへんかな…?」


「……おい」


「……」


龍驤「…ごめんな…ウチに関わったせいで…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:47:16.54 ID:jfBea5iDO
弱りきった隊長以下今回の拘束部隊は結局龍驤を拘束せずに一度出直すと去っていった
その後話が違う!凶悪なテロリストと聞いていたんだぞ!と超激怒している隊長にビビりまくる部下
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:57:06.08 ID:tSjvCVdXO
>>380
場数踏んでる隊長は違和感を覚える
こいつがテロリスト…?
ホンモノってのは捕まろうと死ぬ間際だろうと目が違う

ちなみに車椅子はちゃんと用意する
382 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 19:19:00.04 ID:7d4tqBWC0
隊長(……おかしい。コイツがテロリストだと?)


隊長(俺は今まで何人もテロリストの相手をしてきた。どの場面も死と隣り合わせでいつ死んでもおかしくは無かった)


隊長(連中も捕まれば終わりだと知っているからこそ、最後の抵抗が凄まじいものになる)


隊長(それに比べてコイツはどうだ?こんな腑抜けたヤツがテロリストだと?)


龍驤「……」


隊長(この目は違う。テロリストなんかじゃなく、真逆の…)


隊長(……)


隊長「撤収だ」


「え?」


「本気ですか隊長?」


隊長「私が撤収だと言ったら撤収だ!!」


「は、はい!!」
383 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 19:24:50.25 ID:7d4tqBWC0
「隊長はテロリストを放置するんですか?」


「今後拘束しないとは言っていない!今日は出直す!」


「隊長、それでは上の指示に…」


隊長「私はその『上』に話があるんだ。聞いていた話とまるで違う!!」


「……」


隊長「何が凶悪なテロリストで大量の武器を所持しているんだ!一体どうなっている!」


「わ、私に言われましても…」


隊長「いいか、このままでは我々のプライドにも関わる。こんな障害者を捕まえるのにわざわざ我々が使われているんだぞ!この部隊であるという誇りが貴様には無いのか!!」


「……」


隊長「…あまりにも話が違う。今日は引き下がるがお前にも事情を聞くことになるだろう」


龍驤「うん…もちろんやで……」


隊長「行くぞ、全員引き揚げだ」
384 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 19:27:23.01 ID:7d4tqBWC0
龍驤「…えらい騒がしかったなぁ。他の人に迷惑かけてしもて悪かったわ……」


龍驤「テロリストか…当然なんやけど……あの隊長さんには悪いことしてしもたなぁ」


龍驤「特殊部隊の人らやから、ウチが成虫倒したことになってる動画とか…何も見て無かったんやろうな」


龍驤「……」


龍驤「でも…悪い人や無いみたいやね」


龍驤「車椅子…ちゃんと用意してくれてるもんな」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 19:42:24.51 ID:CzMyqX0ZO
提督は龍驤の因果のことは知ってたよね?

書面上は大本営襲撃、成虫撃退とそうそうたる記録はあるが、特殊部隊に指示を出した人間が、そこまで知っといて龍驤の欠損、病状を伝えていないのはおかしい
龍驤の拘束以上に、射殺さえ想定している動き方だった
龍驤を[ピーーー]理由がある、あるいは龍驤が抱えているとんでもない因果を知っている人間がいるのか……?
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 19:42:59.68 ID:jfBea5iDO
その「上」に詰め寄る隊長
相手が上司でもまったく引かない

正しい情報も伝えずに拘束しろなどとふざけるなよ
何か政治的な理由があるのか?と
387 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 19:49:50.52 ID:7d4tqBWC0
ーー


隊長「どうなっているんだ!」


「……」


隊長「正しい情報も伝えずに拘束しろなどとふざけるな!我々を何だと思っている!?」


「……」


隊長「答えろ!武器はどこにあった?凶悪なテロリストはどこに居た!?」


「……」


隊長「貴様…我々はお前の玩具じゃないんだぞ!」


「…言いたいことはそれだけか」


隊長「なんだと!?」
388 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 19:54:27.35 ID:7d4tqBWC0
「次の任務だ。某国にレジスタンスのアジトがある、その連中を排除又は拘束してこい」


隊長「貴様っ!」


「なんだ?たかが隊員がこの私に楯突くというのか?」


隊長「……金か、政治か」


「お前の考えることじゃない。黙って任務をこなせばそれでいいんだ」


隊長「……」


「あんな艦娘一人捕まえて来ないとは、お前達の評価は地に落ちたな」


隊長「貴様に言われる筋合いは無い」


「もういい、お前達で無くとも特殊部隊はいくらでもある。お前達はさっさと次の任務に取り掛かれ」


隊長「……ラジャー」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:09:24.74 ID:jfBea5iDO
正確ではない情報は部隊を危険に曝す事を知っている隊長は独自のルートで裏を取る事にする
そのついでに龍驤の事も調べ、足りないもの鎮守府の存在を知り興味を持つ
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:11:45.47 ID:C3rNx2XYo
情報が錯綜し特殊部隊の出動まで命じたが実際はテロリストと言えないような障害を持った艦娘だった
架空の記録は作れないが実際に出動すれば記録に残すことができる
海との関係と面子の両方を保つ為とはいえ難儀なもんだと陸の上の人

一方で>>389
391 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 20:21:04.38 ID:7d4tqBWC0
「…やれやれ、アイツには本当に参るな」


「架空よ記録は簡単には作れないが、部隊が動きさえすれば記録は残せる」


「その記録にちょっとした解釈違いの事を書き足しても…問題も無い」


「海に負けたくないのは分かるが、こうまでする必要性があるとは思えん。特殊部隊を自由にできる権限を剥奪せねばなるまい」


「障害を持った艦娘…それを隠す為にわざわざあんな資料を用意するのもな…」


「面子を保つ為……テロリストより難儀なもんだ」
392 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 20:26:34.19 ID:7d4tqBWC0
ーー


「君が調べものだなんて珍しいね。暇さえあれば訓練じゃないの?」


隊長「いいから早く聞かせろ」


「はいはい……まず拘束対象だった艦娘、龍驤についてだけど彼女は一応英雄扱いみたいだね。君は深海棲艦成虫体の騒動は知らないんだよね?」


隊長「お前が関係あるというから調べておいた」


「なら話は早い。アレを倒したのは彼女なんだよ」


隊長「不可能だ。いくら艦娘の攻撃とはいってもあの不可解なフィールドは破れない」


「それを彼女は破ったんだ。動画もあるけど今は省くね」


隊長「それで?」


「僕から話すよりこの資料を読んだ方が早いかもね」バサッ


隊長「…そうか」
393 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 20:31:22.80 ID:7d4tqBWC0
「……どう?」


隊長「おおよその事態は把握した」


「鎮守府への攻撃はこの国の軍への攻撃になる。彼女はテロリストと言えばテロリストだけど、君が携わってきたような連中とは違うね」


隊長「……」


「大本営の地下に核なんか無くて彼女の狂言だった。これがよくある話だけど、実際に核はあったんだよ」


「怪我をしてからずっと精神を病んでたのは本当みたいだし、あの隔離施設に居たのは仮病じゃないと思うよ」


隊長「…気になるな」


「そうだよね、こんな事実があったのにどうして君達の部隊を動かす必要が…」


隊長「この女と所属する鎮守府…」


「…あ、そっちなんだ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:48:25.48 ID:CzMyqX0ZO
あきつ丸にどんな所か聞いてみる
なんか上手いことやって見学に行けないか?
暴行を働いた謝罪もあるし
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:54:56.09 ID:jfBea5iDO
>>394の後
少し時間が掛かりますが会えるよう手配はしておくでありますとあきつ

それを信じてひとまず龍驤の事は置いておいて目の前の任務に意識を移す
レジスタンスのリーダーとおぼしき写真には金髪の美しい女性(夕立)
またこれにも裏がありそうだな…と隊長
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:55:36.61 ID:tSjvCVdXO
>>394
横須賀へ陸が見学に行くなんて……まあダメ元で……
許可が出たみたいだ、海もほんと変わったね
397 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 21:01:38.64 ID:7d4tqBWC0
ーー


あきつ丸「これはこれは。特殊部隊の中でも精鋭部隊、その隊長が自分に話でありますか」


隊長「貴様が足りないもの鎮守府に出入りしているのは知っている。そこはどんな所なんだ」


あきつ丸「どう、と言われましても。人伝いはどうしても主観が入ってしまいますから」


隊長「なら一度そこに行けるように横須賀提督と交渉してくれ」


あきつ丸「隊長殿がわざわざ向かうと?」


隊長「暴行を働いた謝罪もある。会う理由にはなるはずだ」


あきつ丸「会えるよう手配はしておくでありますが…」


隊長「なんだ?」


あきつ丸「あの鎮守府は仲間意識が抜群に高いのであります。隊長殿が龍驤殿に暴行したのは当然向こうも知っていますので…」


隊長「それがどうした」


あきつ丸「……分かりました、すぐに連絡を取っておくでありますや


隊長「頼んだぞあきつ丸警部」
398 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 21:07:52.34 ID:7d4tqBWC0
隊長「野暮用は終わった。これで次の任務に集中できる」


隊長「某国とは言っていたが…やはりロシアか。レジスタンスはソビエト派の生き残りか?」


隊長「これが資料か……」


隊長「コイツがリーダー……艦娘の次は金髪に赤目の女か」


隊長「この写真と資料を見る限り、コイツは確かにレジスタンスのリーダーだ」


隊長「またこれにも裏があってもおかしくは無いが、任務を遂行することが俺達にとって最重要だ」


隊長「排除又は拘束…龍驤の時とは違って最初から排除の選択肢がある」


隊長「いつも通り抵抗すれば即射殺だ。何も問題は無い」


隊長「ミッション、スタンバイ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 21:25:40.28 ID:1ejQqBuVo
その時ぽいぽいの様子はというと
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 21:42:15.40 ID:mptBNLJ5O
レジスタンスのアジトに突入するとやっと来たっぽい!とお出迎え
身のこなしや統率はロシア基準でも合格点っぽい!と言われては???となる

子供を産んだ艦娘が表で移動すると波風が立つから里帰りの為に日露で組んだ隠れ蓑っぽい!

また艦娘…しかもこの練度からして相当手練の特務艦かよ…
日本に連絡を取ると行く前から知っていたら意味がないだろうと言われる
401 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 21:50:00.99 ID:7d4tqBWC0
ーー後日


隊長「動くな!抵抗すれば射殺……」


夕立「やっと来たっぽい…」


「また艦娘!?」


夕立「ふんふん…身のこなしや統率はこっち基準でも合格点っぽい」


隊長「何を言っている、抵抗するなら問答無用だ!」


夕立「夕立からお前らに何を言っても無駄なのは知ってるぽい。だからコイツを呼んでるぽい」


外交官『誰かロシア語ができる者は居ないか?私の身分証を確認して欲しい』


隊長『…確認しよう』


夕立『こっちの言葉も喋れるのか』


隊長『何がなんだかさっぱりわからない……』
402 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 21:54:23.20 ID:7d4tqBWC0
ーー


夕立『子どもを産んだ艦娘が表で移動すると波風が立つ。これは私が帰る為に日露で組んだ作戦だ』


隊長『俺達は利用されたのか』


外交官『そちらの国には貸しが数え切れないくらいある。一つくらい返してもらってもいいだろう』


隊長『領土を返さない連中が偉そうに』


外交官『おいおいあそこは我々の物だと何度説明すれば…』


夕立『そういうのはいい。さっさと帰るから護衛しろ』


隊長『チッ…』


夕立『言っておくがお前達の国の問題でもあるんだ。事態をややこしくするんじゃないぞ』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 21:56:31.87 ID:czFBrc1mo
実は4人目がお腹の中にいるっぽい
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 22:04:53.01 ID:jfBea5iDO
まだ不信感が拭えない隊長を夕立はじっと観察している
お前は何の為にこんな仕事をしているんだ?金か?と夕立に聞かれ

儲けたくて選ぶ仕事じゃないだろう、賭けるのは自分の命だけじゃないのだからな
平和を維持する為にはこんな汚れ仕事も必要だろうと隊長
ふ…金では動かない一番厄介な人種だなお前はと夕立は面白そうに笑う
405 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 22:13:06.48 ID:Rj2WIoRXO
ーー


隊長「……」


夕立「……」


夕立『おい』


隊長『なんだ』


夕立『お前は何の為にこんな仕事をしているんだ?』


隊長『答える必要は無い』


夕立『金か……儲けたくて選ぶ仕事じゃないだろう?賭けるのは自分の命だけじゃないからな』


隊長『話を勝手に進めるな』


夕立『じゃあ理由を話せ』


隊長『平和を維持する為にはこんな汚れ仕事も必要だろう』


夕立『平和だと!はははははは!』


隊長『何がおかしいんだ』


夕立『いや…そうかそういうことか。駒に自我は要らない、必要なのは忠誠だからな』
406 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 22:16:51.47 ID:Rj2WIoRXO
夕立『忠実なのはいいが、それを鵜呑みにしていると痛い目に遭うぞ』


隊長『死にそうな場面なら何度も経験してる』


夕立『そうか、ならお前は何度も殺しているな?』


隊長『当たり前だ』


夕立『上に言われるがまま殺した』


隊長『何が言いたい』


夕立『その「上」は信用できるのか?間違えたことは無かったのか?』


隊長『……』


夕立『図星か。お前はただの人殺しだ』


隊長『殺してはいない』


夕立『上が間違えたことは否定しなかったな?』


隊長『……』


夕立『はははははは!』
407 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 22:22:04.56 ID:Rj2WIoRXO
夕立『お前自身は金では動かない厄介な奴だ。だがお前の上はどうだ?テロリストよりたった数千、数億万枚の紙切れを優先する連中じゃないのか?』


隊長『……』


夕立『忠実なのはいいが自我を持て。そうでないとお前達は使われ続けるだろうな』


隊長『俺の仕事を侮辱するのか』


夕立『駒が吠えた所で何になる?上(親)に泣きついてガキみたいに駄々をこねるか?』


隊長『貴様…!』


夕立『あはははは!!』


「…さっきから隊長…なに話してるんだろ」


「隊長のあんな顔…見たことねぇ」


「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 22:28:36.84 ID:jfBea5iDO
ならばお前は何が正しくて何が間違いか知っているとでも言うのか!と詰め寄る隊長に夕立はさあ?とあっさり否定する
だが少なくとも私は命令ではなく自分の意志で殺した
それを間違いだとか他の誰かのせいだとか言うつもりは無い
平和の為だと言うなら今一度お前の回りを見直してみるんだなと
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 22:49:43.39 ID:C3rNx2XYo
>>408
あと、平和のために戦ってきた奴らなら知っている
410 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 22:56:27.50 ID:Rj2WIoRXO
隊長『ならばお前は、何が正しくて何が間違っているのかを知っているのか!』


夕立『いいや、知らないさ』


隊長『なんだと!?』


夕立『私は命令ではなく……自分の意志で殺した』ギリッ


隊長『自分の意志で…それこそただの殺人だ』


夕立『それを間違いや他の誰かのせいだとか言うつもりは無い。だが平和の為だと言うなら、今一度お前の回りを見直してみるんだな』


隊長『……』


夕立『…丁度いい、少し寄り道するか』


隊長『どこに行くつもりだ』


夕立『平和のために戦ってきた連中なら知っている。寄り道ついでに会ってきたらどうだ?』


隊長『俺には任務がある』


夕立『なら私もそこに行く。これでお前も来なければいけないな?』


隊長『……』
411 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 22:59:14.74 ID:Rj2WIoRXO
ーー横須賀鎮守府


隊長「…横須賀鎮守府か」


夕立「知ってたっぽい?」


隊長「……」


夕立「夕立はここで時間を潰してるから、その間好きにすればいいぽい」


隊長「…勝手にここから出ていくなよ」


夕立「もちろん。駒の困る行動はしないっぽい」


隊長「……」


夕立「ま、せいぜい楽しむっぽい」


隊長「…行くか、横須賀鎮守府へ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:01:45.82 ID:czFBrc1mo
白露達と再会して旧交を温める夕立
春雨はなんか変わったっぽい?
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:04:51.47 ID:mptBNLJ5O
勝手に入れるとこでもないので客人が来たとなれば流石に出迎えが来て>>412

隊長さんはまず提督が接触
四の五の言わずに謝罪から入る
414 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 23:17:20.97 ID:RK9ZQCO/0
ーー

白露「あたし達に客人って……夕立!?」


夕立「久しぶり、ぽい」


村雨「どうしたよの、二度と戻ってこないんじゃなかったの?」


夕立「…春雨の雰囲気が変わったぽい?」


春雨「あ、ちょ、ちょっと……色々と…」ビクッ


時雨「夕立とまた会えるだなんて」


夕立「…ぽい」


白露「とりあえず中に入ってよ!いっちばん美味しいお茶用意するから!」


夕立「……スープじゃないなら飲むぽい」
415 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 23:21:54.70 ID:RK9ZQCO/0
ーー執務室


隊長「提督殿、この度は申し訳無かった」


提督「…何に対してだ?」


隊長「事情も何も知らず龍驤殿を拘束しようとした。龍驤殿の怪我を知っていればあのような行動は取らなかった」


提督「……」


隊長「言い訳はしない。全ては隊長である私の責任だ」


提督「……」


隊長(この男、写真で見るより人相が悪い。横須賀鎮守府の提督だけあるか)


隊長(さぁ…ここからどう出る?どんな行動を見せてくれるんだ)


隊長(平和の為に戦うというのなら、それを行動で示してもらおう)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:35:45.09 ID:1ejQqBuVo
龍驤とのやりとりを録画で確認していた提督、お礼を述べる
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:48:08.61 ID:jfBea5iDO
>>416
だが完全に割り切れてもいない様子
なるほど…まだ青いな
しかし物事をしっかりと見る目はあるようだ
隊長からの提督への評価はまずまずといったところ
そしてわざわざ謝罪に来た隊長への提督の評価も悪くはなかった
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:49:15.93 ID:C3rNx2XYo
龍驤が結果としてやってしまったことの規模と情報の不備を考慮して隊長の謝罪に対して理解を示す
あの場であのまま拘束しなかった隊長の的確な判断にも謝意を示す
でもここまでならただありがとうと言ってるだけ

陸の不可解な命令もテロリストに対して厳しく動こうとした形だけでも保つ為だと推察していて
つまりは隊長は上の為に踊らされていたんだと
419 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/15(木) 23:56:26.77 ID:RK9ZQCO/0
提督「……感謝する」


隊長「感謝?私は感謝されるようなことはしていない」


提督「あの様子は見ていた」


隊長(やはり見ていたか…)


提督「あの場面で…よく撤収してくれた」


隊長「当然だ。任務内容に不備があれば我々の行動は間違ったものになる」


提督「……」


隊長(礼を言ったものの完全に割り切れてはいない。なるほど、まだ青いな。だが物事をしっかりと見る目はあるようだ)
420 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/16(金) 00:01:41.95 ID:JbwFJ3fb0
提督(…この男は悪では無い。わざわざ謝罪に来たということは落ち度を認めている)


提督(あきつ丸警部によれば彼らへの任務自体が怪しいものだと。だがそれを口にしていない)


提督(真っ直ぐで濁りが無い目……だが…これは…)


隊長「……」


提督「……」


コンコン


提督「…どうした」


漣『お茶を持って参りました』


提督「……入ってもらっても?」


隊長「問題無い」


提督「…よし、入ってきてくれ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 00:35:30.61 ID:D8vP/lVmo
>>418
これを漣が
(ご主人様と似た所がありますねこの隊長、話が進まねえんで手助けです)
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 00:40:57.82 ID:NpHCt7mco
>>421
423 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/16(金) 00:50:16.64 ID:JbwFJ3fb0
漣「龍驤さんがやってしまったことと、情報の不備を考慮して隊長さんの謝罪は受け取るべきです」


漣「そしてあの場で龍驤さんを拘束しなかった隊長の的確な判断には感謝すべきですね」


漣「陸の不可解な命令もテロリストに対して厳しく動いた、という形だけでも保ちたかったんですよ」


隊長「漣殿…秘書艦代理にしてはよく喋るようだな」


漣「提督の代弁をしているだけです。提督は全てお見通しなんですよ」


提督「……」


漣「隊長さんは上にただ踊らされていたと。それはこちらではあり得ないことです」


隊長「どうしてそう言い切る」


漣「陸と違って海は金で動くような輩も居ません。我々は平和の為に戦っているんですよ」


隊長「平和…口だけならどうとでも言える」


漣「それはお互いさまでは…ないでしょうか?」


隊長「……」


ーー
424 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/16(金) 00:50:54.02 ID:JbwFJ3fb0
続く


コメントなどあればお願いします
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 00:57:22.76 ID:Gm4d0x3DO
お疲れ様でした
禅問答みたいな会話も好きだけど確かに話が進まないかあ…いつの間にか時間ががが

うーん…足りないもの勢が善で優れててそれ以外が悪で劣ってるみたいな書き方は違う気がする
提督含めこちら側は別に平和の為にってそんな事考えてなかったように思う
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 07:40:11.92 ID:D8vP/lVmo
おつです
隊長さんを掴みきれなかった、いきなりネームドになってすぐ退場はないと願いたい
ぽいぽい再登場は素直に嬉しい
427 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 18:19:03.88 ID:GkLNlINP0
ーー横須賀鎮守府


夕立「お前がここに居て丁度良かったぽい」


幹部「私は提督君に用があったんだがね…」


夕立「夕立を誰だと思ってるぽい」


幹部「…用件を聞こうか」


夕立「お前達がコソコソと匿ってる龍驤をこっちに引き渡せ、ぽい」


幹部「龍驤君を……!?」


夕立「アイツを放っておくとこっちに被害が出る可能性があるぽい」


幹部「彼女はそんな人物ではない、君も良く知っているだろう?」


夕立「戯言は聞きたくないぽい。さっさと引き渡せぽい」


幹部「……」
428 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/10/17(土) 18:24:13.23 ID:5wYhAAeXO
夕立「それと大本営の地下にあった兵器もこっちが回収するぽい」


幹部「無理だ、あんなものは…」


夕立「もう話はついてるぽい」


幹部「…何故だ、どうして……」


夕立「お前達はアレを解体しようとした。それがいけなかったぽい」


幹部「……」


夕立「アレはソビエト派が作ったものぽい。こっちが回収して何もおかしいことは無いぽい」


幹部「だから龍驤君も…」


夕立「どこでアレの情報を聞いたのか聞く必要があるぽい。拒否すれば国際問題になるのは分かるぽい?」


幹部「……」


夕立「今日にでも連れて行くぽい。無駄なことはしない方がいいぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 18:43:31.11 ID:feSsMz2DO
幹部
兵器を回収してどうするつもりかね
解体を許さないという事はつまり…

それ以上は止めておくっぽい
国と国との話し合いの結果決まった事だからと夕立

だがあれだけの兵器をそう簡単にこちらからあちらというのは無理がある
どうする気だね
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 18:49:27.10 ID:vUWRmTslo
>>429
431 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 18:53:54.79 ID:5wYhAAeXO
幹部「…あの兵器を回収してどうするつもりなんだ。解体を許さないという事は、つまり……」


夕立「それ以上は止めておいた方が身のためっぽい」


幹部「やはり……」


夕立「これは国と国との話し合いの結果決まった事ぽい」


幹部「あれだけの兵器を……簡単にこちらから向こうに運ぶというのは無理がある」


夕立「それは分かってるっぽい。アレそのものは回収しないぽい」


幹部「……必要なのはアレか」


夕立「核だけを回収するぽい」
432 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 18:56:55.91 ID:5wYhAAeXO
夕立「ミサイル何発分にもなる上質な核物質が使われてるぽい。そんなのを見過ごすわけないっぽい」


幹部「……」


夕立「核を抜き取ったあとの兵器は好きにすればいいぽい」


幹部「それも…決まったことなんだね」


夕立「そうっぽい」


幹部「なら私は止めることはできないし、何を言っても無駄か…」


夕立「お前から了承も取った。先に龍驤は連れて帰るっぽい」


幹部「…こちらは拒否できないからね」


夕立「じゃあ夕立は帰るっぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 19:05:44.38 ID:I49ARPMkO
隊長さんへの次の命令は…龍驤の護衛
龍驤が露に渡っての聴取は許可したがあちらの自由にさせるわけではない
あちらの手荒な作法などからは無事に帰国させること
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 19:12:14.08 ID:H8teJEuQo
幹部さんが夕立に、しかし龍驤君が無事でなかった場合、私では止められないよと
夕立は、それも龍驤が手に入れられる情報じゃないことも分かってるっぽい。それを上に理解させる為に連れてくっぽい。

で、>>433
435 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 19:19:23.62 ID:GkLNlINP0
幹部「……夕立君」


夕立「なんだ」


幹部「龍驤君が無事でなかった場合…私では止められない」


夕立「……」


幹部「彼…彼やその仲間達は、例え国を敵に回してでも仇を取ろうとする」


夕立「それは夕立の知ったことじゃないぽい」


幹部「君は…」


夕立「…あのカタワなんかが手に入れられる情報じゃないっぽい」


夕立「それを理解させる為には…」


幹部「…分かった、君に任せるよ」


夕立「…ぽい」
436 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 19:24:53.17 ID:GkLNlINP0
ガチャッ


夕立「誰だ」


隊長「私は特殊部隊の…」


夕立「例の隊長か、ぽい」


幹部「その制服は陸の警察の特殊部隊…?」


隊長「そうであります。私は龍驤殿の護衛として夕立殿と同行します」


幹部「…そうか、君がそうなんだね」


隊長「龍驤殿の聴取は許可は出したものの、あちらの自由にさせないと」


夕立「なんで隊長のお前が来るぽい」


隊長「ロシア語ができるのはあの隊では自分だけであります」


夕立「……」


幹部「龍驤君を…宜しく頼むよ」


隊長「ラジャー」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 20:02:11.37 ID:H8teJEuQo
隊長が提督と接してわかったことは彼らが守った平和は日常の延長線上にあるものだったという事
非日常に身を置きすぎていたので久しくその感覚を忘れていた
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 20:32:08.29 ID:tP8qhYUpO
>>437
夕立、お前は私に自我を持てと言ったな
お前の自我は何か、見せてもらうぞ
439 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 20:38:21.02 ID:GkLNlINP0
ーー


夕立『あの提督と話は終わったのか』


隊長『…あぁ』


夕立『どうだった?』


隊長『彼らは平和の為に戦ってはいなかった』


夕立『ほぉ…』


隊長『守られた平和は、彼らの日常の延長線上にあるものだった』


夕立『よくお前が気付けたな』


隊長『永く…非日常に身を置いていた。簡単には気付けなかった』


夕立『気付けただけで上出来だ。アイツらは平和の使者でもなんでもない、ただのエゴイストだ』
440 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 20:42:09.58 ID:GkLNlINP0
隊長『夕立、お前は私に自我を持てと言ったな』


夕立『あぁ言ったさ』


隊長『私も自我を持つ。お前の自我は何か、参考にさせてもらおう』


夕立『……』


隊長『…またこの隔離施設に来るとは』


夕立『今度は止める奴も居ない。さっさと運び出して向こうに帰るぞ』


隊長『彼女は私が運ぶんだな』


夕立『そういう任務なんだろう?障害者に付きっきりとはご愁傷様だな』



下2 この後の展開やその他起こったことなど
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 21:19:46.71 ID:TEQUHehKO
龍驤に車椅子のお礼を言われる
夕立「お前そんなことしてたっぽい?」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 21:25:23.46 ID:feSsMz2DO
>>441
一方提督サイド
逮捕までは覚悟していたがまさか某国に連れて行かれるとはと気が気じゃない
443 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 21:29:49.22 ID:GkLNlINP0
ーー


龍驤「……」


夕立「そうやって大人しくしてればいいっぽい」


龍驤「なぁ…」


隊長「俺…か?」


龍驤「この前…な」


隊長「……」


龍驤「ありがとうな…車椅子…用意してくれて…」


夕立「…そんなことしてたっぽい?」


隊長「……」


夕立「へぇ…これは面白いことになりそうっぽい」


隊長「何がだ」


夕立「龍驤の世話はお前がすることになってるぽい。密室で二人だけ…」


隊長「おい」


龍驤「……」
444 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 21:34:26.60 ID:GkLNlINP0
ーー横須賀鎮守府


提督「逮捕までは覚悟していたが…まさかロシアに…」


漣「可能性としては考えられたんです。漣達のミスでしょうな」


提督「…どうすればいい」


漣「下手に動くと終わります。何もしないのが正解です」


提督「……」


漣「あの夕立が絡んでいるので少し不安ですが、隊長が居るので下手なことはしないかと」


提督「あの男…隊長か」


漣「特殊部隊の中でも精鋭、その隊長ですからね」


提督「完全に信頼して…いいのだろうか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:01:36.59 ID:YrVmwRVzo
ぽいぽいサイド
ただで露に協力している訳では無い
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:19:16.16 ID:feSsMz2DO
龍驤を連れて露に渡る一行
夕立はいつの間にか普段の制服ではなくスーツに着替えていた
それを出迎える見るからに偉い人と気安く話す夕立に面食らう龍驤
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:20:57.09 ID:TEQUHehKO
>>445
448 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:24:02.49 ID:5wYhAAeXO
ーー


龍驤(……もう着いたんかな)


龍驤(二人ともロシア語で話してるから訳分からへん…)


龍驤(ウチはどこに連れて行かれるんやろ…)


夕立「……」


龍驤(ん……夕立…いつの間にか着替えて…)


「……」


龍驤(あの人らって…所謂偉い人らやんな…)


「……」


龍驤(え…?あの人…ウチでも知ってるような…有名な人やん…新大統領の閣僚の…外務大臣…)


夕立「……」


「……」


龍驤(夕立と…外務大臣が……普通に喋っとる…!?)
449 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:28:31.60 ID:5wYhAAeXO
『やはり夕立に任せて正解だった』


夕立『この貸しは高く付くぞ』


『倍にして返したっていい。それくらいのことを夕立はやってくれた』


夕立『当然だろうな、ソビエトの負の遺産と、テロリストを連れて帰ってきてやったんだ』


『彼女は十中八九シロなのは分かっている。だがこれでピースが揃うんだ』


夕立『お前達の考えてることはどうでもいい』


『それは嬉しい、こちらとしても色々とやり易くなる』 
450 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:32:17.85 ID:5wYhAAeXO
『彼女はどこで面倒を見る?』


夕立『用意してある家に連れて帰る。子どもの面倒をみさせるつもりだ』


『聞いたよ、三つ子を産んだらしいね』


夕立『……夜も眠れないくらい大変なんだよ。だからアイツにシッターをさせる』


『大丈夫なのか?彼女は…』


夕立『あのボディーガードも一緒だ』


『ならマシか』


夕立『用がある時は勝手に家に入って連れ出せ。あの男はこっちの言葉が分かる』


『分かった。夕立、君はどうするんだ?』


夕立『まだ少し…やることがある』



下2 この後の展開やその他起こったことなど
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:40:27.68 ID:feSsMz2DO
夕立の案内で割と立派な一軒家に到着する
家の前にこれまた立派な車が停まっているがそれを見た夕立がすこぶる嫌そうな顔になる
珍しい…親父来てるのか…面倒くさいっぽい
中に入るとSP数人と子供と戯れる貫禄のある男が居た
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:55:19.92 ID:YrVmwRVzo
>>451
453 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 22:58:03.20 ID:5wYhAAeXO
ーー


隊長「随分と立派な家だな…」


夕立「チッ…」


龍驤「え?どうしたんよ?」


夕立「あのクソ親父、来てるのか…面倒くさいっぽい」


隊長「艦娘に親は居ないだろう」


龍驤「義理の親と違うか?夕立の夫の…」


隊長「コイツは既婚者なのか!?」


夕立「はぁ…諦めて中に入るっぽい…」
454 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:02:32.06 ID:5wYhAAeXO
「「「「……」」」」


隊長『誰だ!』スチャッ


夕立『落ち着け、あれはSPだ』


隊長『この家は無人だと言っただろう!』


夕立『外にあった趣味の悪い車は見えていなかったのか?』


『お〜よちよち〜』


龍驤「強面のオッサンが…赤ちゃん三人抱いとる…』


夕立『…ここで何してる』


『ちょっと待っててねぇ〜〜……遅かったじゃないか夕立』


夕立『そう簡単にはいかない』


『待ちくたびれて困っていた所だ』


夕立『楽しそうにしてたくせに何を言う』


『…フハハハハハハ!』
455 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:06:40.68 ID:5wYhAAeXO
隊長『…おい!この男は!』


夕立『なんだ今気付いたのか。このクソ親父はロシア空軍の総司令官だ』


総司令官『夕立、この男とあの怪我をしてる少女は誰だ?』


夕立『あれは少女じゃない、例の女だ。男は護衛らしい』


総司令官『随分と幼く見えたが…そうか、ご苦労だった』


隊長『夕立、お前の夫は何者なんだ?』


夕立『ただの空軍のパイロットだ』


総司令官『おいおい!我が空軍のエースパイロットをそんな風に言わないでくれ!』


夕立『ただの身内贔屓だ』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:16:34.99 ID:feSsMz2DO
ちなみに軍人の父ではなく夕立のこの国での身元引き受け人だった

夕立が何故ロシアの要人に顔が利くのか、それは夕立自身の功績もあるが元々はこの養父の威光があったから
軍人は見込みのある部下で良かれと思い夕立に紹介したものだと話す総司令
余計な事をペラペラと…と毒づく夕立
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:39:13.10 ID:v8/XAbUbo
>>456
軍人は何処だと露骨に話をそらしに行く夕立
458 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:51:47.29 ID:yZx3PwU30
隊長『夕立、お前は一体…?』


総司令官『なんだ彼は何も知らないのか、私は夕立の父親だ。とは言っても本物の親ではなく、彼女を私が引き取ったんだ』


隊長『身元引き受け人ということか…』


総司令官『彼女の功績は素晴らしい。引き取って良かったと胸を張って言えるが…また指輪を外したのか?』


夕立『子どもの世話には邪魔なんだよ』


総司令官『彼女の夫である軍人は私が紹介したんだ。見込みのある部下で良かれと思って…』


夕立『余計な事をペラペラと喋るな』


総司令官『ん?』


夕立『…それより軍人は何処に居るんだ』
459 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/17(土) 23:57:12.49 ID:yZx3PwU30
龍驤「……なぁ、さっきから何を話してんの?」


隊長「その前に聞きたい。夕立の夫について知っていたか?」


龍驤「知ってるよ。子育てが大変やって手紙も見せてもらったし」


隊長「知らないのは俺だけか…」


龍驤「あ…ごめんな?知ってると思ってたんよ」


隊長「……夕立は軍人に会いに行くそうだ。この男達と一緒に空母に向かうらしい」


龍驤「やっぱりこのおっちゃん軍人やったか…凄い雰囲気やもんな」


隊長「そして…呼び出しがあるまでこの家で子守をしろと」


龍驤「…夕立の子ども?確か三つ子の……」


隊長「……俺も手伝うしかないんだろう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:05:25.42 ID:rDwD/mmQo
孤児院で身につけたスキルでしっかり子供をあやす龍驤
その様子を見てるとやはりテロリストには見えない隊長さん
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 00:07:27.07 ID:Zum4cUuto
三つ子はそれぞれ性格がちょこちょこ違って好き勝手動くけど孤児院手伝い仕込みの龍驤もなんとかついて行けてる
隊長?疲れ果ててるよ
462 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 00:22:05.57 ID:+8ttSGFk0
ーー


「「「きゃっきゃっ」」」


隊長「なんなんだこれは…」


龍驤「ほら、ちゃんと目の届く所におってな〜」


隊長「動き回る子どもが…こんなに体力を…」


龍驤「義手があったらもうちょい楽なんやけどなぁ…」


隊長「…やはりどう見てもテロリストには見えない。それどころか……」


龍驤「はいはい、こっちおいで〜」


隊長「……」


隊長「美しいとは…こういうことを言うのだろうか」


ーー
463 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/10/18(日) 00:22:39.84 ID:+8ttSGFk0
今日はここまでです


コメントなどあればお願いします
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