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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その6【安価】
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152 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:13:25.02 ID:TKOTnzd70
ピタッ
不錏「な……に…?」
龍驤(カミサマが何や……因果が何なんや……!」
不錏「たかがキャラクターが私に逆らうっていうの?」
龍驤(想いは力になる……!」
不錏「まさか絆なんて安い言葉でも使うつもり?」
龍驤(ウチを…ウチの司令官を思う気持ちを……舐めるな……!」
不錏「不快ね……貴女はもう眠ってなさい」
龍驤「……」
不錏「……」
不錏「どうして…!?」
龍驤「これはウチの体や…!」
153 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:16:46.36 ID:TKOTnzd70
不錏「あり得ない、この私が……そんな設定は無い!」
龍驤「お前はもう…黙れ……!」
不錏「……因果!?」
不錏「龍驤の罪が……因果が……強さに…?」
龍驤「ウチは…どんな女か知っとるやろ……」
龍驤「司令官の為やったら……ウチの罪も…利用したる…
!」
不錏「どこまで……愚かなの…!!」
龍驤「黙れ……!」
154 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:23:06.35 ID:TKOTnzd70
ーー
もうすぐ終わる。この世界も、何もかも
これが私の望んだ世界。艦娘が幸せになる…
……
八島「艦娘だけでいいの」
…早かったわね
八島「皆が笑える世界が見たくないの?」
そんな世界は望まれてない
八島「……今まで何を見てきたんだ!!」
八島「お姉ちゃんは漣を助けたり、自分を犠牲にして艦娘を助けようとしたり、そんな馬鹿な愚姉だったんだよ!」
昔の話よ
八島「この……!」
155 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:29:29.47 ID:TKOTnzd70
八島「…なんであたしが芙蓉なんて考えたと思う?」
さあ
八島「娘の幸せを願ってた『富士』だった時を忘れてほしくないからだよ!お姉ちゃんならそんな切り捨てる事は当たり前じゃなかった!」
全ては救えないのよ
八島「お姉ちゃん……あたし達の所に帰ってきてよ……!」
……
八島「こんな結末…嫌だよ……」
貴女が言うの
八島「あたしはアレじゃない!それに朝ちゃんのお陰で大切なことに気付けた!」
……
八島「お姉ちゃん!!」
コンマ判定
奇数 ×
偶数 ×
ゾロ目 ×××××
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:30:39.08 ID:qB0n7W0DO
なんだと…
157 :
敷島
:2020/10/08(木) 21:31:07.30 ID:TKOTnzd70
させない
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:32:02.83 ID:0FghQUHJo
朝ちゃん!
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:32:17.71 ID:21JpAG0io
おおおー!!
上手いっ!!
160 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:35:17.30 ID:TKOTnzd70
八島「…なんであたしが芙蓉なんて考えたと思う?」
さあ
八島「娘の幸せを願ってた『富士』だった時を忘れてほしくないからだよ!お姉ちゃんならそんな切り捨てる事は当たり前じゃなかった!」
全ては救えないのよ
八島「お姉ちゃん……あたし達の所に帰ってきてよ……!」
……
八島「こんな結末…嫌だよ……」
貴女が言うの
八島「あたしはアレじゃない!それに朝ちゃんのお陰で大切なことに気付けた!」
……
八島「お姉ちゃん!!」
下2 コンマ判定
奇数 ○
偶数 ○
ゾロ目 ×
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:36:16.01 ID:bEFWEGO0O
ゆけ
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:39:27.50 ID:qB0n7W0DO
頼む…!
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:40:44.56 ID:bEFWEGO0O
>>162
ごめん、助かったわ
164 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:48:50.46 ID:TKOTnzd70
……芙蓉
『富士』としてでは無く…芙蓉として……
八島「お姉ちゃんには変わりないんだよ!」
……
元々の貴女は酷かった。自分の存在を勘違いした挙句、好き勝手に暴れていった
こうなっているのもそう。あの子の影響
でもあの子は消えて貴女(Y子)が八島となった
貴女は自分に勝ったのね
八島「…ううん、勝ってなんかないよ。自分の運命とまだ戦ってすらない」
八島「でも決めたんだよ。私は戦うって」
…そう。貴女は強いのね
八島「強くなんかない。大事な女の子一人守れなかったんだもん」
165 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 21:52:00.45 ID:TKOTnzd70
私は始まりの艦娘
全ての艦娘の幸福を願う存在
でも…
芙蓉は違う
艦娘ですら無い
八島「あたしが居るよ」
……
そうね
妹ばかりに重荷を押し付けるのは違うわよね
八島「お姉ちゃん……!」
芙蓉「私はもう貴女の姉では無いわ」
八島「違う!誰が何と言おうとお姉ちゃんなんだよ!」
芙蓉「そう言ってくれて嬉しいわ」
八島「…さぁ」
芙蓉「行きましょうか」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:56:41.08 ID:bEFWEGO0O
お姉ちゃんはああ行ったけど、あの子……八島は消えてなんかいない
あたしはアイツが嫌いだった
高飛車で、カミサマ気取ってめちゃくちゃやって、名前の宿命から逃げてばかりで
自分自身の弱さを見ているようで嫌だった
でも、あたしはアイツと一緒になったんだ
あたしはアイツ、アイツはあたし。時折言葉出てくるし
誰も彼もみんな、お姉ちゃんも八島も、みんなでハッピーエンドを掴みたいんだ
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 21:58:20.69 ID:qB0n7W0DO
芙蓉
不錏死はふじをころすもの
今の「ふじ」は誰か
龍驤が死んでしまえば次に狙われるのはあの子よ
そうなればあの子の力は奪われ…破壊の神が生まれるでしょう
止めないとね…と八島も頷くと敷島から思念
準備は出来ました
不錏を龍驤さんから引き剥がします、力を貸してくださいと
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 22:01:22.58 ID:qB0n7W0DO
あ…これも連取りか…安価下で
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 22:02:22.07 ID:21JpAG0io
一応
>>166
170 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:03:01.56 ID:w7bG8Ng3O
芙蓉 「不錏死」
芙蓉「ふじをころすもの」
八島「今の富士はあの子…」
芙蓉「龍驤の次はあの子をやるつもりね」
八島「…次があるの?龍驤が門を開いた時点でこの世界は……」
芙蓉「あの子なら生き残るわ。なぜならそういう存在だからよ」
八島「……」
171 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:07:49.20 ID:w7bG8Ng3O
芙蓉「あの子が殺されるだけならまだいい。不錏は力を奪うつもりでしょう」
八島「本当にあいつの世界になっちゃう…」
芙蓉「貴女も使われるでしょうね。貴女の因果もまだ切れていない、貴女は世界を滅ぼすのよ」
八島「…絶対に止めないと」
敷島(準備は出来ました)
八島「朝ちゃん!」
敷島(不錏を龍驤さんから引き剥がしましょう)
芙蓉「手伝ってくれるわね?」
八島「当たり前だよ!」
芙蓉「…決着よ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 22:16:11.84 ID:bEFWEGO0O
龍驤と不錏で思念のせめぎ合いが続く
攻撃が止んで一気に攻勢をかけようとする特務艦
龍驤の動きから見えない何かと闘っていると気づいた漣
殺さずに包囲までに留めさせる
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:20:19.38 ID:MVPVcWQPO
龍驤、ただの艦娘、神様なんて存在ではない
クズで、沢山間違って、自分勝手な行動で因果を背負った艦娘、70億殺しに利用されそうになった艦娘
それがカミサマと拮抗している、いや一歩また一歩と地下への入り口から離れていく
ただ1人への愛からくる行為で因果を受け入れて抵抗している
それが70億超の人類の命をつないでいる
で
>>172
174 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:31:49.79 ID:w7bG8Ng3O
ーー
ペタ…ギッ…ペタ…ギッ…
龍驤「ウチは……ただの艦娘や……」
龍驤「いや…ただの艦娘や無い…クズで…自分勝手な……最低な…艦娘や……」
龍驤「自分のせいで……人殺しになって……こんな体になって……罪を背負って……」
龍驤「挙句……こんなこと…やらされそうに……」
不錏(どうして!どうしてよぉ!!なんでこんな奴に私が負けるの!!)
龍驤「アホか……ウチがどれだけクズでも……司令官を想う気持ちは……誰にも負けへんねん……」
不錏(もう少し!!あの扉の先に入れば私の勝ちなのに!!)
龍驤「残念やったなぁ……」
175 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:36:46.89 ID:w7bG8Ng3O
「あの艦娘…もの凄く鈍く動いてる…?」
「よ、よく分からないけど今ならアイツを!」
漣「待って下さい……」
「どうして!?アイツが大本営を襲った犯人でしょ!?」
「堕とした艦載機から照合できた!各地の鎮守府を襲ってたのもアイツだ!」
「どけ!あんなテロリストは生かしておけない!」
漣「いいから…!黙って見てろってんですよ……!」
「仕方ない、こうなったら力ずくで!」
176 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:41:07.81 ID:w7bG8Ng3O
武蔵「待て」
「武蔵!今更現れて何のつもり!?」
武蔵「龍驤の所に行くのはこの私を倒してからにしろ」
「何よ…!」
「待って、人数では勝ってる。いくら武蔵でもこの人数の特務艦相手は!」
武蔵「ふ……」
「何がおかしいのよ!」
武蔵「来い、たまには本気を出してみろ」
ドガガガガガガガッ
「なに!?何の音!?」
深海綾波「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「綾波さま…!?その装備は!?」
「亜也虎!!」
177 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 22:44:48.12 ID:w7bG8Ng3O
「綾波さまどうして!?そんな物まで使って武蔵につくんですか!?」
深海綾波「うるせぇーーー!」ガガガガッ
「きゃっ!!」
「綾波さま…本気で……」
深海綾波「こっちだって訳わかんねぇんだよ…!武蔵がいきなり!」
武蔵「私がどうした?」
深海綾波「チクショーーー!これで大本営とおさらばかよ!!お前ら!龍驤から離れろぉーー!」ガガガガガッ
漣「龍驤さん……頑張って…下さい……ね…」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 22:45:29.75 ID:qB0n7W0DO
そして敷島、八島、芙蓉によって不錏の引き剥がしが行われる
でもどうするの?あたし達で不錏を消す?と八島が聞くと私に考えがありますと敷島
私達がかつて居たあの世界…現世からは隔絶された三途の川に送るんです
あそこに残した鎮守府から世界を見て考えてほしいんです
世界を呪っていた私が変われたのは八島さんとふじさ…芙蓉さんが居たから…そしてあそこから世界を見て学んだから
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 22:57:34.57 ID:0FghQUHJo
もう既に龍驤からはじき出される寸前にまで弱っていた不錏を3人は少し引っ張っただけで
>>178
不錏が彼岸に送られたあと龍驤にまとわりついていた因果も…消えた、相殺された
龍驤が今成したことの規模は比類する者がいない、龍驤以外には誰にもできないことだったから
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:01:32.93 ID:bEFWEGO0O
>>178
八島「でも大丈夫?もしかしたら三途の先から怨念みんな連れてきてくるかもよ?」
敷島「その時はまた止めます……私たちなら、いや、そこから先は、これからの龍驤さん次第かもしれません。私がいなくなって、たくさんの人が悲しみました。どんなに酷くても、消えていい命なんてありませんから」
181 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:09:36.21 ID:QUt+g4wP0
……
「なに…あれ……」
「光……?建物の中なのに…」
武蔵「そうか、我々は不要ということか。綾波、コイツらをつまみ出せ」
深海綾波「都合良くアームがあるんだよなぁ!!」キィィッ
「うっ!」ガシッ
「そんな…!」ガシッ
漣「……」
武蔵「お前もだ……む」
漣「…」
武蔵「既に意識が無かったか。その怪我で良くやったと言っておいてやるか」ガシッ
武蔵「…一つ貸しだぞ八島」
182 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:15:04.76 ID:QUt+g4wP0
八島「あらら、簡単に引き剥がれちゃって拍子抜けだね」
芙蓉「もうこの人形にはほとんど力が無かったみたいね」
不錏「どうして……どうして……」
八島「でもさ、このまま放っておいたらマズイよね?」
芙蓉「また同じことが起きるでしょうね…」
八島「殺したら意味無いし…どうするのが良いんだろ」
敷島(私に考えがあります。私達がかつて居たあの世界…現世からは隔絶されたあっちの世界に送るんです)
183 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:21:36.35 ID:QUt+g4wP0
八島「あそこには怨念や偏った感情が蠢いてる。早霜が死んだ時、どうなったか見たでしょ?」
敷島(あの時の家具、残してますよね)
八島「家具どころか鎮守府もそっくりそのまま残してきたよ」
敷島(彼女にはあそこから世界を見て考えて欲しいんです)
八島「朝ちゃん、いくらなんでもそれは無理だよ。顰蹙を買った上に朝ちゃんをあんな姿にしたアイツは許せない」
敷島(世界を呪っていた私は変われました。あそこから世界を見て学んだんです)
八島「……」
敷島(もちろん八島さんのお陰もあります。けど世界を見れたのは凄く大きかったです)
芙蓉「ふふふ…決まりね?」
八島「納得いかないけど……朝ちゃんがそう言うなら…」
敷島(ありがとうございます)
184 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:27:47.46 ID:QUt+g4wP0
八島「…アイツの事はそれでいい。最後に龍驤」
龍驤「」
芙蓉「これは……」
敷島(どうしたんですか?)
芙蓉「龍驤の因果が…消えている……いえ、一億殺しは簡単には消えない。相殺されたのよ」
八島「……相殺されたということは一億以上を助けたから」
敷島(あの壁の向こうにある悪意、それを解き放つことを阻止したから?)
芙蓉「あの兵器は本物だった……起動すれば…世界は……」
八島「はぁぁ……ブラフじゃなかったのか…」
185 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:32:15.73 ID:QUt+g4wP0
芙蓉「どれくらいの数かは分からない。けど一億は遥かに上回る数を救った」
八島「そりゃあ因果も消えるよね」
敷島(良かった…龍驤さん……)
芙蓉「…もうこれで充分よね」
八島「そうだね。あたし達の出番は終わりかな」
敷島(後はお任せしましょう)
八島「じゃ、後は宜しく〜」
下
八島「今度また、あたしと遊ぼうね」
八島「きひひひひひひひひひひひひひひ!!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:35:04.83 ID:AQwcV4RBo
医務室にて目覚める漣とずっと看病していた潜水新棲姫
全部終わったと聞いて全身脱力状態になる
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:36:59.24 ID:21JpAG0io
>>186
涙の後を優しく拭う
188 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:44:59.02 ID:QUt+g4wP0
ーー後日
漣「……!」ガバッ
潜水新棲姫「…起きたか」
漣「龍……!地下………!」
潜水新棲姫「もういい」
潜水新棲姫「終わったんだ」
潜水新棲姫「全部…終わったんだ」
漣「あ…あぁ…」
漣「あぁぁぁぁぁぁ…」
漣「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」
潜水新棲姫「…よしよし」
189 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/08(木) 23:49:05.90 ID:QUt+g4wP0
漣「生きてる……貴女も……!」
潜水新棲姫「そうだ。ここがどこだか分かるな?」
漣「横須賀…鎮守府の……」
潜水新棲姫「……約束通り帰ってきてくれたな」ギュッ
漣「う…うぅぅぅぁぁぁぁ……!」
潜水新棲姫「…今は泣けばいい。話はいつでもできる」
漣「うぁぁぁぁぁ……!」
潜水新棲姫「…お帰り、漣」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:54:06.54 ID:qB0n7W0DO
全部…全部思い出したんです
それはもう全部…と訥々と語る漣
うん、うん…と優しく話を聞く新棲姫
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:56:15.23 ID:bEFWEGO0O
大本営地下の兵器騒ぎやら、爆撃事件やら、大本営の移設やらでてんやわんやの幹部とか特務艦とか綾波とか
鎮守府襲撃、艦載機、燃料等の窃盗、爆撃事件の張本人のため、龍驤は大本営により拘束
ただし病人のため、もともとの隔離施設に戻して事情聴取、特段の物理的拘束は無しとする
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/08(木) 23:57:10.25 ID:GgP3zJRrO
>>190
+もう昔の思い出に苦しめられる事はないと潜水新棲姫、未来の話をしようと言う。家族計画とか。
193 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/09(金) 00:12:46.76 ID:ySyQg/DN0
ーー
潜水新棲姫「……整理できたか?」
漣「情報量が多くて…もう一回お願いできますか?」
潜水新棲姫「分かった。一番大きいかったのは大本営の移設だ。大本営の地下に核兵器が隠されていたのが発見された。旧大本営時代のものだろう」
潜水新棲姫「幹部はかなり大変そうだった。漣が寝ていた間寝てなかったんじゃないか」
漣「凄いですね…」
潜水新棲姫「大本営が移設される関係で一部の特務艦がここに来ている。それから…」
ぎゃーーー助けてくれーーー!!
漣「…当然綾波さんも来ていると」
潜水新棲姫「綾波は核からこの国を救ったと担ぎ上げられている。ちょっとした英雄だな」
漣「あの綾波さんがねぇ……」
194 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/09(金) 00:21:31.88 ID:ySyQg/DN0
潜水新棲姫「それと龍驤だが……大本営で拘束されている」
漣「当たり前といえば当たり前…」
潜水新棲姫「鎮守府の襲撃、艦載機や燃料の窃盗、大本営の爆撃……普通なら解体されてもおかしくない」
漣「…どうなるんですかね」
潜水新棲姫「幹部が居る限り大丈夫なはずだ。事情聴取は隔離施設で行われて、物理的拘束の無しらしい」
漣「龍驤さんは悪くないんですよ……」
潜水新棲姫「それとこれとは話が別だ。龍驤がやったことには間違いないんだからな」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:28:44.95 ID:+RYRDVTZO
提督と幹部同席のもと、女査察官と特務艦の時津風による事情聴取が行われる
なお聴取に先立って時津風から幹部作の台本が龍驤に手渡される
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:29:42.59 ID:vzEM8KkDO
幹部と話す龍驤
攻撃目標が街や市民でなかったのは不幸中の幸いだね
もしも一般市民に被害が出ていたらもう庇えなかったと幹部
今回君は旧大本営が秘匿していた兵器の存在を知り、居ても立ってもいられず勇み足を踏んでしまった…そうだね?
まあ無罪放免とはいかないが解体なんて事にはならないしさせないから安心していいと
197 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/09(金) 00:40:43.19 ID:ySyQg/DN0
ーー隔離施設
幹部「今回君は旧大本営が秘匿していた兵器の存在を知ってしまい、いても立ってもいられず……ということだね?」
龍驤「幹部さん…」
幹部「攻撃目標が街や市民でなかったのは不幸中の幸いだね。もし一般市民に被害が出ていたらもう庇えなかったよ」
龍驤「…ありがとうございます」
幹部「無罪放免とはいかないが、解体なんて事にはならない。安心していればいい」
龍驤「……」
幹部「納得できないかい?」
龍驤「こんなこと言うたら怒られるかもしれんけど…早く司令官に会いたい。ほんで……」
幹部「…すぐに会える、心配しなくていい」
龍驤「ウチ…今までのモヤモヤが消えて…なんか……」
龍驤「とにかく会いたい、司令官に会いたい…!」
ーー
198 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/09(金) 00:41:12.83 ID:ySyQg/DN0
ありがとうございました
コメントなどあればお願いします
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:43:40.02 ID:hGwpJ3T/O
乙でした
やっと龍驤が前に進めるようになった
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:44:48.96 ID:DIK9x7bso
神は自ら助くるものを助く
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:46:07.52 ID:vzEM8KkDO
お疲れ様でした
途中核地雷ではなく兵器という言い方してたから一度巻き戻した時に変化したのかと思った
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:51:50.07 ID:d5Sn3wW/o
おつおつです
雨降って…感、これはいいぞ……!安価しっかり考えてくれる人達もありがとう
あと扉開け閉めしたから枝葉のキャラ再登板通るかもしれねぇのか…!
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 22:49:58.79 ID:W6A6ajimO
どれだけ酷い状況になろうが「夢だった」安価通せば全部無かった事にできるんだから関係なくね?
今までもそうだったろ
204 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 18:13:29.36 ID:sUaS//y2O
ーー横須賀鎮守府
幹部「すまないね提督君」
提督「いえ、元々部屋も余っていましたし」
幹部「大本営の移設が決まったのはいいんだが急な話だったからね。仮の施設も何も無い状態だったんだ」
提督「事情は分かっています。大本営の地下にあんなものがあると分かった時点で移動するのが正しいですから」
幹部「本当に驚いたよ……」
提督「悲惨な事態にならなかったのが幸いです」
幹部「そうだね…一歩間違えればどうなっていたか」
205 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[saga]:2020/10/10(土) 18:15:26.92 ID:sUaS//y2O
幹部「…すまないが特務艦達は暫くこのまま面倒を見てもらうことになる」
提督「構いません」
幹部「仮の施設や新しい大本営の目処が付き次第、彼女達を回収する」
提督「分かりました」
幹部「…提督君も大変なのにすまない」
提督「自分は問題ありません」
幹部「無理は…するんじゃないよ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 18:21:04.07 ID:+awrqZeDO
幹部さんが帰ろうとしていると廊下の影に駆逐棲姫
仲直りしないのか?とレ級
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 18:31:43.49 ID:WLqv2wBWO
>>206
あうあうあうってなってたら幹部さんからやってくる
208 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 18:40:02.50 ID:d7qSsXMP0
ーー
幹部「やれやれ…力になると言っておきながら、世話になっているのはいつもこっちとは情けない」
幹部「提督君はリーダーシップを取るタイプでは無い。だが頼み事は忠実に熟してくれる頼れる存在なんだ」
幹部「だからつい甘えてしまうんだが…上司が部下に頼っているようじゃまだまだか」
幹部「甘える……か。私も…」
駆逐棲姫「……」コソッ
レ級「いいのか?あのままだと帰っていくぞ」
駆逐棲姫「うう……」
レ級「オッサンの家にはもう何日も帰ってないんだろ?」
駆逐棲姫「だって…喧嘩して……」
レ級「アイツが悪いなら半殺し。でも今回のはクキが悪いんだろ?」
駆逐棲姫「ん……」
209 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 18:43:32.04 ID:d7qSsXMP0
幹部「……?そこに居るのはクキ君かい?」
駆逐棲姫「あ……」
レ級「よく気付いたなオッサン」
幹部「妻の存在には…いや、本当の事を言うと義足の音が聞こえたんだ」
駆逐棲姫「ん……幹部…」
幹部「……クキ君」
駆逐棲姫「……」
幹部「…帰ろうか?」
駆逐棲姫「……」コクリ
幹部「よし、じゃあ二人で帰ろう」
駆逐棲姫「…ん」
レ級「オッサン」
幹部「レ級君にも迷惑をかけてしまったね」
レ級「クキを傷付けたらどうなるか分かってるだろうな」
幹部「もちろんさ、彼女は大切な妻だからね」
レ級「ふん……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 18:58:25.81 ID:j6LqASJfo
速吸も綾波の元へ行きたくてウズウズしてる
それを見た綾波がしゃーねえなぁってこの短くない間早霜を見てどうだったか聞く
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 19:05:32.35 ID:HPfwd2vuO
>>210
彼女は朝霜だけの為でなく人の為になる事をしていました
報告で聞いていたような発作のような気配は全くなかったです
212 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 19:08:22.38 ID:d7qSsXMP0
ーー
速吸「……」
早霜「貴女も随分分かりやすいわね」
速吸「何がですか」
早霜「特務艦達が大勢来たみたいだけど、その中に貴女のお気に入りが居たのね」
速吸「良く分かりません」
早霜「残念ながら私には分かるのよ」
速吸「……」
早霜「私から離れられなくて残念ね」
速吸「これが仕事です」
早霜「そう…なら仕方ないわね」
213 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 19:11:30.62 ID:d7qSsXMP0
深海綾波「上手く撒いたな…っと」ガチャッ
速吸「綾波さ…!」
早霜「……」
速吸「…綾波隊長、どうしたんですか」
深海綾波「まだ隊長じゃねぇ!!これ以上出世させるな!」
早霜「それは無理なんじゃないの。貴女は核から世界を救った英雄なんだもの」
深海綾波「なんで私が…!武蔵の奴が悪い!」
速吸「綾波さんが隊長になるのは当然です」
深海綾波「止めてくれって…私は穏やかに過ごしたいんだよぉ…」
214 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 19:16:28.74 ID:d7qSsXMP0
早霜「で、そんな英雄さんがどうして私の部屋に?」
深海綾波「あーそうだ、速吸に話がある」
速吸「二人だけで…!」
深海綾波「監視対象の早霜の様子とか聞いてこいって言われたんだよ」
速吸「…普段の様子等はレポートにまとめてあります」
深海綾波「じゃ、それをくれ」
速吸「いやでも…文章だけでなく言葉で説明もしたいんです」
深海綾波「え〜文字で分かればいいって」
速吸「せっかくなので!ね、ね?」
深海綾波「ん〜〜そっちの方が早く済むっちゃ済むか…会話を録音すればこっちも報告書を書かなくていいし」
速吸「そうと決まれば早速イきましょう!」グイッ
深海綾波「はいはい…おいお前、一時的に監視が外れたからって余計なことすんなよ」
早霜「ええ、大人しくしているわ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 19:33:34.73 ID:j6LqASJfo
自室でゆっくりおとなしくしてる早霜
速吸はあの綾波の相手を一人でするつもりなのかしら…?どんな状態で帰ってくるか楽しみねなんて考えてる
綾波はまあ報告だけじゃないとは分かってたけどと余裕で相手をしながら報告を聞いてる
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 19:44:51.59 ID:BeMQEDKgo
>>215
217 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 19:50:23.42 ID:d7qSsXMP0
ーーレクリエーションルーム
深海綾波「早霜は目立った奇行は無し。発作も起こっていないってことだな」
速吸「お"っ!ぉっ…!」
深海綾波「だけどまぁ様子見は続けた方がいいだろ。そうした方が処理も面倒くさくないしな」
速吸「い……ィィィっ!!」
深海綾波「…はいよ、これで終わりっと」グイッ
速吸「お"ぉぉぉぉぉ……!!」
深海綾波「ふぃ〜終わった終わった」
(随分と余裕ですね)
深海綾波「こんなこと余裕になりたくなかったけどな」
速吸「……」ピクピク
(白目剥いちゃってますよ)
深海綾波「やり過ぎぐらいでいいんだよ。一日に何回も来られると疲れるからな」
218 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 19:54:13.94 ID:d7qSsXMP0
(早霜は放っておいていいんですか?)
深海綾波「下手なことをしたら即終了だ。そんな状況で動く馬鹿じゃねぇだろ」
深海綾波「それに発作も無いっていうなら放置でいい」
(理由があってのことなんですね)
深海綾波「…さて、また次の奴が来る前に逃げるか」
(ここは広いですから逃げ放題ですね)
深海綾波「鬼ごっこは疲れるし、ここに来て正解だな」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 19:55:52.60 ID:+awrqZeDO
こたつが設置された部屋でみかんを剥いている八島と雛鳥のように口を開けて待っているS朝潮
芙蓉は言う
龍驤の因果は消えたけれど今も因果を積み重ねている存在がいるわ
龍驤のそれよりも遥かに深く大きなそれは業という人間の歴史そのもの
これからもまた何かしら起こるでしょうけれど少なくとも彼女はもう大丈夫…
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 20:04:42.80 ID:c9YIIjKGO
話し相手(監視の目)がおらず、何をするにも朝霜には原則会わないので暇になった早霜さん
221 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:08:34.60 ID:d7qSsXMP0
ーー
早霜「…困ったわねぇ」
早霜「速吸が居ないと何もできないじゃない」
早霜「彼女の監視があるから誰かと一緒に居れたし、食事もできた」
早霜「あの様子じゃ暫く帰って来なさそうよね…」
早霜「ふぅ……何をしていればいいのかしら」
早霜「困ったわねぇ……」
222 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:12:15.63 ID:d7qSsXMP0
朝霜「よぉ早霜〜」ガチャッ
早霜「ダメよ姉さん、貴女と二人だけで会うのは禁止されてるじゃない」
朝霜「あたいから会いに来るのは問題ないだろ?」
早霜「それもダメって言われたじゃない」
朝霜「やっぱそうか…」
早霜「私のことは気にしないで。姉さんはパパの所に行けばいいわ」
朝霜「早霜がパパって言うと違和感あるな…」
早霜「あら、ある意味私もそういう関係なのよ?」
朝霜「…まだ続いてたのか」
早霜「速吸立ち会いのもと…よ」
朝霜「……」
早霜「ふふふふふふ…」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 20:25:49.20 ID:HPfwd2vuO
もう衝動もないのに続けてる早霜そんな気配でも見せれば速吸が感づいてる
どっちかというと目的は龍驤がいなくて更に霞ができないからローテに入って性豪提督の発散になってた
あんな私に根気よく付き合ってくれてたのだから
嫌よ嫌よも好きのうちとは言ったものかしら…
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 20:32:46.72 ID:BeMQEDKgo
>>223
というのは認めたくない早霜、パパに惚れただろ〜?と絡んでくる朝霜の方を見ず否定
225 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:38:09.81 ID:d7qSsXMP0
早霜「もうあんな気持ちにはならないから…私にとってあんな行為を続ける意味は無いわ」
早霜「目的は…龍驤が居なくなって、更に霞ともできなくなった今…司令官の発散係になってたという所かしら」
朝霜「なんでそんなことする必要があるんだよ」
早霜「あんな私に根気よく付き合ってくれてたのよ?」
朝霜「嫌よ嫌よも好きのうちってヤツか?」
早霜「そんなのじゃないわよ」
朝霜「正直に言えよ、パパに惚れたとかそんなんだろ?」
早霜「あり得ないわよあんな男」
朝霜「即答かよ…」
226 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:41:52.10 ID:d7qSsXMP0
深海綾波「お前ら、ほどほどにしとけよ」ガチャッ
朝霜「何の用だよ」
深海綾波「バーカ、お前がこの部屋に入って行くのが見えたからだよ」
早霜「速吸はどうしたのよ」
深海綾波「向こう側までイっちゃったってヤツだな」
朝霜「おい、早霜はどうするつもりだ」
深海綾波「丁度いいから私がここに居てやる。他の奴らは入って来ないだろうし、コイツの見張りもできる」
早霜「それはいいわね、私の話し相手もできるし」
深海綾波「だからお前はとっとと出て行け。ここはお前が本来来れないんだよ」
朝霜「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 20:44:25.77 ID:j6LqASJfo
ちぇーパパのとこ行くかぁと部屋を移動する朝霜
そしたらちょうどよかった龍驤のところに行くから一緒に行こうと提督から言われる
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 20:45:51.11 ID:+awrqZeDO
記憶を取り戻した漣
老幹部との思い出も空白になっていた部分が補完され感傷的になっいた
教官の理念は間違ってはいなかったが周囲や出資者達がそれを許さず悩んでいた姿もようやく思い出しました
お墓参り…行きたいなあと溢す
229 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:54:05.35 ID:d7qSsXMP0
ーー
漣「……」
重巡棲姫(全て思い出したのか)
漣「ええ…忘れてた方が良かった記憶も思い出してしまいましたよ」
重巡棲姫(老幹部についてもか)
漣「…ハッキリ言ってあの人のいうことは間違ってはいませんでしたよ。ただ行動が良く無かった」
重巡棲姫(周りの奴らがそうさせた)
漣「出資者とかいう奴らですよね…本当にロクでもない連中です」
重巡棲姫(そんな連中の仲間だったんだ。老幹部はやはり死ぬ運命だった)
漣「…はぁぁぁ……」
230 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 20:58:38.38 ID:d7qSsXMP0
漣「あの時の漣がおかしかったのは認めますよ。アバズレに提督を奪われてもう全てがどうでも良かったんです」
重巡棲姫(裏切り、スパイ。全て提督達を殺すため)
漣「結局失敗して四肢切断。挙げ句の果てに出戻りですもん」
重巡棲姫(死ななかっただけ良い)
漣「…老幹部…教官としても優秀だったのに…」
漣「……お墓ってあるんですかね」
重巡棲姫(まず無いだろうな)
漣「…行きたかったなぁ」
重巡棲姫(行ってなにをする?)
漣「ただ…手を合わせるだけですよ。ただ……それだけ。供養しようなんて思ってません」
漣「…あんなのでも漣の恩人には変わりありませんから」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 21:09:01.31 ID:j6LqASJfo
でも今は横須賀の、潜水新棲姫の旦那の漣ですと気持ちを切り替えて
そういえばアバズレといえば今どうなんですかね?
から
>>227
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 21:09:49.29 ID:BeMQEDKgo
今でも漣にここまで思われているのは根っからの悪人ではなかったのだろう…と重巡
思い出の場所はあるか?一緒に手を合わせに行くくらいはしよう
233 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 21:13:41.09 ID:d7qSsXMP0
重巡棲姫(今でも漣に思われているのは、アイツが根っからの悪人ではなかったのだろう…)
重巡棲姫(漣、老幹部との思い出の場所はあるか?)
漣「思い出……」
重巡棲姫(墓がないならそこでいい。手を合わせに行くのはどうだ?)
漣「…あんたにしては良いこと言いますね」
重巡棲姫(私はいつでも漣の味方だ)
漣「じゃあ勝手に私と入れ替わってご主人様とエッチするのやめて下さい」
重巡棲姫(…さあ行こうじゃないか)
漣「ほんとにもう……」
234 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 21:18:07.90 ID:d7qSsXMP0
ーー書庫
潜水新棲姫「そうか、その場所に行くのか」
漣「老幹部が教官だった頃の訓練施設に行ってきます」
潜水新棲姫「ワタシはいい、一人で行ってくればいい」
漣「お気遣い感謝です…っと。貴女を連れて行ってもいいんですけど…うーん…」
潜水新棲姫「気にしないでいい。微妙な感情というやつだろう」
漣「場合によっては帰って来るのが遅くなります。ですから漣のことは待たなくて大丈夫ですよ」
潜水新棲姫「分かった」
漣「一区切りしたらご主人様のとこにでも遊びに行けばいいですよ〜」
潜水新棲姫「……そうだな、久々に楽しむのもいいだろう」
漣「では行ってきます〜」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 21:33:35.94 ID:HPfwd2vuO
訓練施設は今も純粋に訓練用として使われてる
ただ今はKAN-1のホーム施設になってる
ゴタゴタがあって伸び伸びになってたけど大本営の被害対応に目処が立ったら本格的に世界初の艦娘プロ競技としてスタートが切られるらしい
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 21:38:11.61 ID:j6LqASJfo
>>235
競技化に惹かれて所属してる艦娘も増えてる様子
静かなお参りになるかと思ったら賑やかになってますな〜と呆気に取られる漣
まあ寂れてなくなってるよりは全然マシですけど
237 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:09:46.55 ID:sUaS//y2O
ーー訓練所
漣「おかしいですねぇ…ここはもう廃墟のはずなんですけど」
五月雨「ここは俺達が使ってるんだよ」
漣「KAN-1…でしたか。艦娘の競技化団体」
五月雨「ここはホーム施設兼新人の訓練所だ」
漣「気が付かない内に人数も増えて…」
五月雨「頭数は揃った。大本営の方で目処が立ったら、こっちに協力するって約束も取り付けた」
漣「ようやくスタートってわけですね」
五月雨「あぁ…やっとだよ。本当ならとっくに動いてるはずだったのに、誰かさんが余計なことしやがるから」
漣「言っておきますけどね、漣は悪くありませんよ」
五月雨「仲間なら責任取れ」
漣「それは無茶ってヤツですよ……」
238 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:14:29.27 ID:sUaS//y2O
五月雨「どうやら戦いたくねぇって奴は艦娘にも居るみたいだな。競技ならってこっちに来るヤツが多い」
漣「そりゃそうですよ。漣達みたいに何の感情も無く引き金を引ける連中がおかしいんです」
五月雨「…予想に反して深海棲艦の数が増えてきてやがる。それでも俺達みたいな受け皿は必要だ」
漣「それはそう思います。ただプロとしてやっていくならスポンサーは必要ですよ」
五月雨「……相当な物好きを見つけてくる必要があるんだよ」
漣「一応そっちは大本営公認かもしれませんけど、お金の話は協力できませんからね」
五月雨「分かってるよ、こっちもお前らに頼む気なんてさらさら無ぇ」
漣「おほ〜言いますねぇ」
239 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:16:32.77 ID:sUaS//y2O
漣「静かなお参りになるかと思ったら、随分と賑やかでしたな」
五月雨「あぁ?」
漣「寂れてるよりマシってことですよ」
五月雨「そうかよ」
漣「…今日はここに来て良かったです」
五月雨「用がねぇならとっとと帰れ。こっちも忙しいんだよ」
漣「はいはい、お邪魔しないうちに退散しますよ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 22:31:44.28 ID:+awrqZeDO
そういえば…と訓練施設の老幹部の部屋だった所は…と行ってみるとどうもパスワード設定が為されていて開かずの間となっているらしい
何の気無しに番号を打ち込んでみると扉が開いた
その番号は漣が建造された生年月日だった
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 22:32:20.30 ID:c9YIIjKGO
>>240
242 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:38:54.64 ID:sUaS//y2O
漣「あ、帰る前に一ついいですか?」
五月雨「なんだよ」
漣「パッと目る限りでは施設に何も手を加えてませんよね?老幹部の部屋とかどうなってます?」
五月雨「あそこはどうにもできねぇ」
漣「できないというのは?」
五月雨「部屋にパスワードがかかってやがる。壊そうとしたが下手に壊すと建物に影響が出るらしい」
漣「訓練所は漣が居た頃からボロかったですもんね。そうなれば壊すのは無理ですな」
五月雨「…帰る前にそこに寄っていけ。うまくいけば開くかもしれねぇからな」
漣「番号なんて知りませんよ?」
五月雨「いいからやれ、話してやった礼くらいしろ」
漣「全く…分かりましたよ、漣は暇なので特別にやってあげますよ」
243 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:42:15.65 ID:sUaS//y2O
ーー
漣「ふんふん、典型的なヤツですな」
重巡棲姫(これならどうとでもできるんじゃないのか)
漣「…いや、厄介なヤツっぽいです。何桁の数字を入れるか分からないタイプみたいですな」
重巡棲姫(組み合わせは無限か)
漣「せめて何桁か分かればトライアンドエラーでどうとでもなるんですけどね〜」
重巡棲姫(無理か)
漣「開けば面白かったんですけどね〜っと」ピピピ
重巡棲姫(こうやって適当にやっても…)
ガコン
漣「……」
重巡棲姫(漣……?)
漣「明らか…開いた音しましたよね……」
244 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 22:44:23.62 ID:sUaS//y2O
重巡棲姫(どんな数字を入れたんだ?)
漣「私の……」
漣「漣が生まれた…作られた……生年月日を…」
重巡棲姫(…開いたのなら入るしかない)
漣「どうして…漣の……」
重巡棲姫(ひょっとすると何か見つけられるかもしれないぞ)
漣「ええ…何かが……あるかも…」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 22:57:30.06 ID:+awrqZeDO
老幹部が教官として教えている写真やまだ現役の提督だった頃の写真が飾ってあった
そして老幹部の息子夫婦とおぼしき写真もある
そこに写るもうひとり
おそらく孫娘だろうか
髪の色こそ黒髪だがその顔は漣にそっくりだった
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 23:04:51.74 ID:HPfwd2vuO
>>245
教官の頃は厳しくてもやけに優しかったですけど…こういうことだったんですねぇ
ここもじきに片付けられると思いますが、この優しかった貴方がいたことは漣の思い出にしまっておきますよ
247 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 23:18:39.02 ID:DbVDDR+V0
ーー
重巡棲姫(めぼしい物は無さそうか)
漣「考えてみればここに居た頃はまだ教官だったんです。そんな秘密の資料なんか出てきませんよ」
重巡棲姫(出てきたのはこの写真と…アルバムか)
漣「……提督だった頃の写真とか、色々ですね」ペラッ
重巡棲姫(これを見る限り、やはりアイツは優秀だったようだな)
漣「理想を追い詰める余り…ですか。よくある話といえばそれまでですけど…」
重巡棲姫(その写真はなんだ?随分小さい子を抱えている)
漣「……老幹部はお爺ちゃんだったんですよ。この小さいのは孫です」
重巡棲姫(孫…そうか息子の子ども。理解した)
漣「……え」
重巡棲姫(孫が成長した姿…漣とそっくりだな)
248 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 23:23:33.31 ID:DbVDDR+V0
漣「…同じ漣と言っても個体差はあります。体型とか微妙な顔つきとかもそうです」
漣「私の体型はド貧乳で、少し顔がアホっぽいと言われたことがあるんですが……」
重巡棲姫(髪色以外、何から何までそっくりだな)
漣「教官として厳しくてもやけに漣には優しかった……こういう理由だったんですね」
重巡棲姫(…これ以上成長した孫の写真は無い。ということは…)
漣「このお孫さんはもう…この世には居ないんでしょう。だからこそ漣に優しかった」
重巡棲姫(逃げ出した漣を受け入れた理由も分かったな)
漣「…ですね」
249 :
◆I4lwDj9Dk4S2
[sage saga]:2020/10/10(土) 23:26:27.46 ID:DbVDDR+V0
「開かずの部屋が開いてる!?」
「ボス!あの部屋がーー!」
重巡棲姫(騒がしくなる前に帰るか?)
漣「…そうした方がいいかもしれませんね」
重巡棲姫(漣、この写真やアルバムはどうする?)
漣「五月雨さんに任せますよ。多分全て処分されるでしょう」
重巡棲姫(…そうか)
漣「でも…この一枚だけは貰っていきますね」スッ
漣「…優しかった時の貴方が居た事は、漣の中にしまっておきます」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 23:28:15.11 ID:Z7xmWmjxo
鎮守府に帰って潜水新棲姫に報告
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/10(土) 23:36:27.34 ID:j6LqASJfo
>>250
行く前よりいい顔になった気持ちの整理は大切だからなと言われて
はい!もう物思いにふける漣ではなく元の潜水新棲姫の旦那の漣です!
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