765楽園sideL3話ルート星梨花

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1 : ◆X0TyCi.5oo [saga]:2020/09/25(金) 15:44:04.86 ID:ZiJ0Lua/0
注意
765楽園sideL、sideL2話から読んだ方がいいかも
当シリーズは 765学園物語シリーズ 様の三次創作、つまりファン作品
作者も当然違う
スレタイを被せずオリジナルの設定でやることも考えたが、どうしてもPが学生、兄妹がこのみと桃子という設定が外せなくなったので、そこまで同じなら堂々とファン作品として打ち出した

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1601016244
2 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:48:22.78 ID:ZiJ0Lua/0
プロローグ

環「くふふ。おやぶんにたまきの球が打てるかな」

俺はバットを握りしめて言った。

P「さあ、打たれる覚悟はできたか?」

今いっしょに野球をやってる相手は大神環。

近所に住む女の子で昔から公園だとかでよく遊ぶのだ。

一瞬なぜか野球禁止という文字が頭をよぎったが気にしない。

環「いけったまきの! スーパーウルトラボンバーボール!」

豪速球がうなりを上げる。

P「うらああああ! 満月大根斬り!」

カーン。小気味よい音が響く。
3 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:49:09.45 ID:ZiJ0Lua/0
環「打たれたぞ〜」

P「ははっまあこれぐらい余裕のよっちゃんイカを食うってやつだな」

環「それにしてもよく飛んでるぞ。まるであのお屋敷の窓に届くぐらい」

パリン

P・環「え?」

環「今って窓ガラスが割れる音だよね? おやぶんどうする?」

正直なところ逃げ出したい。

だがそれでは環の教育に悪い。

俺はお屋敷の住人に謝りに行くのだった。
4 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:49:41.20 ID:ZiJ0Lua/0
お屋敷

P「それにしてもでかい家だなあ。ごめんくださーい」ピンポーン

P「出ないなあ。って鍵があいてる」

P「誰かいませんかー?」ガチャ

ドアを開けると恐るべき光景を目にした。

廊下の奥に女の子が倒れていたのだ。

つい今までの思い出がリフレインした。
5 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:50:31.64 ID:ZiJ0Lua/0
少し時系列を戻して、育に求婚されるようになった次の日のこと。

朝、目覚めると布団に違和感があった。目を開けると、星梨花が添い寝をしてるではないか!

星梨花「くぅー……くぅー」

顔が近い!

なんでこんなことなってるのだろう。

おそらく寝ぼけて入ってきたのかもしれない。

P「おーい、星梨花さんや」

ほっぺをつんつんする。やわらかい。

星梨花「うーん」

まだ起きない。いたずら心が湧いて一瞬、鼻をつまんでみる。

星梨花「んっ」

苦しそうな顔をしたものの、まだ目覚める気配はなかった。
6 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:51:20.47 ID:ZiJ0Lua/0
その次は煩悩がわいた。多少、身体を触っても起きないのではないか?

呼吸に合わせて上下している控えめな胸に注目する。

揉んだら露骨だから手の甲で軽く胸を押してみる。

ふにっ。

やっ柔らかい! でもどこか胸を守るパッドの感触もあった。

多分、胸の部分だけ二重になってるタイプかカップが入っているキャミソールだと思う。

星梨花「ううん、ジュニオール」

だが胸は女性にとって敏感だったか、星梨花は寝ながらも、もぞもぞ動き出した。

しかしその体勢の変更がまずく、俺を抱きしめるような体勢になった。

顔がさらに近くなる。ファーストキスを奪ってもいいんじゃないかと邪念が浮かぶ。

そして身体が密着してるからこそ伝わってくる体温がより一層、頭をクラクラとさせた。

とりあえず、星梨花から抱きついてきたんだ、俺から抱きしめてもおかしいないだろうと背中に手を回す。

そのときさりげなくお尻をなでた。柔らかさと背徳感でおかしくなりそうだ。

しばしの間、抱き合って、幸せを噛みしめていると、残念ながらその時間はふいに終わりを告げた。

星梨花が目覚めたのだ。
7 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:52:00.90 ID:ZiJ0Lua/0
星梨花「ふぇ? えっお兄ちゃん! なんでこんな近くに!?」

俺も今目覚めたとばかりに言った。

P「お、俺も驚いたぞ。でもここ、俺の布団なような」

星梨花「わ、わたしが寝ぼけて入っちゃったのかも……ごめんなさい」

P「いいや。毎日いっしょに寝たいぐらいだ」

星梨花「ほ、本当ですか」

P「ただ、そろそろ準備しないとな」

朝はタイムリミットは短い。
8 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:52:43.27 ID:ZiJ0Lua/0
P「俺は簡単にトーストとハムエッグを作るよ。星梨花は紅茶を頼む」

星梨花「はいっ」

P「誰かさんが寝ぼけないぐらい眠気が覚めるやつを頼むぞ」

星梨花「もう、お兄ちゃんってば、からかわないでくださいっ」

抗議する星梨花を尻目に俺はリビングに向かった。

そうそう。いつのまにか星梨花はお兄ちゃん呼びするようになったが、これは桃子と協議した結果らしい。

桃子みたいにお兄ちゃんと呼びたくなったと聞いた。うらやましくなったんだな。微笑ましく思う。
9 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:54:05.18 ID:ZiJ0Lua/0
キッチン

キッチンに立つ2人。夫婦みたいでなんか良いなって思った。

P「今日はどんな紅茶なんだ?」

星梨花はティーセットをいじりながら言う。

星梨花「アールグレイです。柑橘系の匂いですっきりするんです」

P「聞いたことあるな、有名なやつだよな」

星梨花「さすがお兄ちゃん♪代表的なフレーバーティーです」

改めてキッチンを眺めると星梨花が持ち込んだ可愛らしい紅茶の道具が揃っていた。

P「なんかさ、俺、朝が好きになったよ」

星梨花「そうなんですか?」

P「ギリギリまで寝てて、桃子にむりやり起こされる日々だったけど、こうやって星梨花とキッチンに立てて、なんというか幸せだなって」

星梨花「お役に立てて、わたしも幸せですよ」

そう言って屈託のない笑顔を向ける。

この時間だけは俺がこの子の笑顔を独り占めできている気がした。
10 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:55:30.53 ID:ZiJ0Lua/0
放課後、帰宅すると星梨花が何かを作っていた。

P「ただいまー」

星梨花「おかえりなさい。お兄ちゃん」

P「何か作ってるのか?」

星梨花「えへへ、クッキーを焼いてるんです」

P「うおお!テンション上がってきたー!」

星梨花「喜んでもらえてなによりです。もちろん紅茶も淹れてますよ」

P「わーい」

P「星梨花はなんでもできてすごいなあ」

星梨花「なんでもなんて、そんな。わたしはお料理はあんまりたくさん知りません」

P「そうなの?」

星梨花「お料理とお菓子づくりはちょっと違うんです。わたしももっとお料理覚えないと」

P「まあ無理せずにな。それよりクッキー早く食べたい」

星梨花「もうすぐできるので、いい子で待っててくださいね♪」

P「はーい」

星梨花「できましたよ」

P「わーい。もぐもぐ……うまい!」

星梨花「本当ですか? うれしいです」

P「紅茶も合うなあ」

星梨花「クッキーに合うミルクティーにしたんです」
11 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:56:12.18 ID:ZiJ0Lua/0
P「ふーおいしかった。あっそうだ、せっかくだから紅茶の淹れ方を教えてよ」

星梨花「分かりました。えっと、まずティーカップを温めて」

P「本格的だな」

星梨花「いれるときは熱湯を使ってくださいね。そうしないと茶葉が開かないんです」

P「へーそれはどのくらい入れるの?」

星梨花「人数分プラス1とはよく言われます。今回は2人なのでスプーン3杯です」

P「こんな感じで……どうだ!」

星梨花「うーん、もう少し蒸らした方がよかったかもしれませんね」

P「ほんとだ。うっす!」

星梨花「大丈夫です。練習したらぜったいに上手になります」

P「まぁぼちぼちやるよ」

なんか星梨花の世話になってばっかだなあ。
12 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:57:26.12 ID:ZiJ0Lua/0
P「よし、今度星梨花をどこかに連れて行ってあげよう」

星梨花「どこか?」

P「例えば……遊園地とか?」

我ながら見栄を張った。

星梨花「遊園地ですか? うーん」

P「興味ない?」

星梨花「こんなことを言うのも変なんですが、危なくない限り、わたしのお家は連れて行ってほしいところには全部連れて行ってくれるんです」

P「全部って、北極でも?」

星梨花「たぶん、連れて行ってくれると思います」

星梨花の家はお金持ちなのだろう。
13 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:58:27.28 ID:ZiJ0Lua/0
星梨花「でもわたしがやりたいことが全部やれるとは限らないんです、危ないからと言われて……あっそうだ、思いつきました!」

P「聞かせておくれ」

星梨花「秘密基地です!」

P「秘密基地?」

星梨花「はいっ学校の男子たちが言ってたのを聞いたことがあるんです。それがすっごく気になってて」

P「あーあれか。俺も小学生のときやってたよ」

星梨花「本当ですか!?」

すっげえ目をキラキラさせている。

P「じゃ、じゃあやってみるか?」

星梨花「ぜひお願いします!」

頭まで下げられた。

この年で秘密基地はまあアレだが、ここまでくると仕方ない。

P「あっそうだ。環も呼んでいいか?」

星梨花「環さん?ですか?」

P「ああ、昔から一緒に遊んでやってる近所の女の子だよ」

そもそも俺と星梨花と一対一で秘密基地を探すぞーとか言って茂みに入っていったら、秘密基地があっと言う間に刑務所に早変わり。

それは避けたい。

星梨花「あっお兄ちゃんと遊んでいる女の子みたことがあります」

P「知っているのか?」

星梨花「このお家に来る前、お屋敷の近くの原っぱでお兄ちゃんたちをみたことがあるんです。お屋敷から楽しそうだなあとずっと眺めてて……」

まぁそうなったら話は早い。

P「よしっじゃあ明日環を連れて秘密基地建国だ! ファイト!」

星梨花「おー」

そんなこんなで秘密基地をつくることになった。
14 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 15:59:21.14 ID:ZiJ0Lua/0
次の日

環「おやぶん、聞いたぞ〜。なんだって秘密基地を作るって。くふふ、この辺は環の庭みたいなものだから何でも教えるぞ」

星梨花「おやぶん?」

P「ああ、この子は俺を親分って呼ぶんだ。ちょっとしたごっこ遊びだな」

星梨花「よーしわたしも……おっおやぶん///」

P「なんだか新鮮でいいな。まぁ好きに呼んでくれ」

星梨花「えへへ、照れくさいので、やっぱりお兄ちゃんで行きます」

P「で、環隊員。基地の目途はたっているのか?」

環「おばちゃんの駄菓子屋があるでしょ? そのずっと右いったとこ」

P「えんとつ工場の付近か?」

環「そうそうそこ! そのあたりにまだ発掘されていない、細い道がたくさんあるんだぞ」

P「じゃあそこ行ってみるか。星梨花は俺たちについてきな」

星梨花「ラジャーです」

星梨花はびしっと、ポーズを決めた。
15 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:00:06.35 ID:ZiJ0Lua/0
スーパー

星梨花「えっと、なんで秘密基地をつくるのにスーパーなんでしょう」

P「そりゃ食糧調達よ」

環「あとは……くふふ」

星梨花「む〜早く教えてください」

P「まぁまぁ焦んなさってお嬢さん」

星梨花「そうこう言ってるうちにレジまで来てしまいました。2人ともいじわるです」

P「いじわるなんてしてないよ。これだよ、これ」

星梨花「これは……ダンボール?」

P「ああ、スーパーだと無料で持って行っていいことも多いんだ」

星梨花「すごいです!」

P「別にすごかないよ、環も持ったか?」

環「持ったけど、前が見えないぞ〜」

P「やっぱかさばるよなー」
16 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:00:42.39 ID:ZiJ0Lua/0
環「ここが目的地だぞ」

P「へえ……狭い通路の行き止まりか。面白いな」

星梨花「ここにわたしたちの基地になるんですね」

P「よしじゃあダンボールを敷こうか」

環「おやぶん、カッターは?」

P「もちろん持ってる。こんな感じかな」

環「ちょっと大きいぞ」

P「そんなの折り曲げりゃあいいんだよ」

環「雑だぞーおやぶん!」

P「えーそうかな」

星梨花「ふふっなんだか2人をみていると面白いです」
17 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:01:38.74 ID:ZiJ0Lua/0
P「とりあえずダンボールは敷いたけどあとはどうする」

環「看板を作る!」

星梨花「秘密基地なのに看板、ですか?」

P「ほら、星梨花にも言われてる」

環「えー看板ほしいぞー」

P「分かった分かった。ほらマジックやるから」

星梨花「あっいろんな色があるんですね。じゃあわたし、敷いた段ボールにお絵かきします」

P「じゃあ俺もなんか描くか」

カキカキ

P「星梨花は絵が上手だなー」

星梨花「えへへ、少し恥ずかしいけどネコさんです」

環「おやぶんの化け物も中々だぞ」

P「化け物じゃねーよ、犬だ」
18 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:02:26.36 ID:ZiJ0Lua/0
やがて……

P「完成だ!」

環「上手にできてるよね」

星梨花「これがわたしたちの基地……!」

P「よしっ基地完成のパーティだ。さっき買った食糧を食うぞ」

食料といっても駄菓子だが。

星梨花「あの、これってどうやって食べるんですか?」

P「これはこうやって」

星梨花「もぐもぐ……おいしいです!」

P「そりゃよかった」

環「みてみておやぶん! 当たりが出たぞ!」

P「おお、やるじゃん」

星梨花「紅茶もありますよ」

P「そんなものまで持ってきたのか」

環「のど渇いてたからうれしいぞー……あれ、なんか味がしない」

星梨花「あっそれはお兄ちゃんがいれたお茶です」

P「なんで俺の失敗作を持ってくるんだよ!」

星梨花「お湯をどばどば入れるから余っちゃって」

P「……それはすまん」

星梨花「ティーハニーでもいれますか?」

P「なにそれ?」

星梨花「はちみつです」

環「おっおいしくなったぞ」

星梨花「それはよかったです」

そんなこんなでゆっくり過ごした。
19 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:03:26.15 ID:ZiJ0Lua/0

そうこうしてるうちに夕方になったので環と別れて自宅に帰るのだった。



P・星梨花「ただいまー」

このみ「おかえりなさい。お風呂わいてるわよ。入っちゃいなさい」

星梨花「お兄ちゃん、先に入ってください」

P「そうか? まぁ汗かいたし先お湯いただくかな」
20 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:04:15.47 ID:ZiJ0Lua/0
風呂

P「ふー今日はいい汗かいたなー。でも秘密基地をつくるならもっと……っていつのまにか俺真剣になってら」

そのときドア越しに星梨花の声が聞こえた。

星梨花「あのお兄ちゃん」

P「どうした? 風呂はいりたいならすぐ変わるぞ」

星梨花「えっとそうじゃなくて、わたしお背中を流したいんです」

P「!!!???」

P「おい、ちょっとそれはよくない」

星梨花「イヤですか?」

P「イヤじゃないです。あっ口が勝手に!」

星梨花「しつれいしまーす♪」

P「ちょっとダメだってば」

反射的に目をつぶる。恐る恐る目を開けるとスクール水着に身を包んだ星梨花がいた。

P「なんだ水着きてるのか」

星梨花「あの、さすがに裸はちょっと恥ずかしくて」
21 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:05:12.62 ID:ZiJ0Lua/0
恥ずかしくなってきたのか身をよじらせる星梨花。

胸元には6-2と学年とクラスが書かれたゼッケンがついている。

そして控えめながらも確実なふくらみで文字がゆがんでいる。

星梨花は中学生にもかかわらず、小学生のときの水着を着ているということは去年の使いまわしだ。

星梨花も少しぐらいは成長しているだろう。小さめの水着のおかげでその密着感により
体のラインが強調される。

例えば、その胸からお腹、腰まで続くそのラインだ。

くびれがあるとはいえない、だがその13歳という第二次性徴を迎える微妙な年齢だからこその平坦ともくびれともいえない絶妙さがそこにはあった。

そしてお尻周り。

肉付きはまだまだ薄いがかすかな女性らしさを感じさせる。

星梨花「あの……お兄ちゃん、じろじろ見すぎです」

星梨花はそう言って、お尻のくいこみを指で直した。

引っ張られて直された水着はまたピタッとお尻に貼りつきなおす。

その仕草と恥じらいでご飯が何杯でもいけそうな気がした。

そしてさらに星梨花が着用している水着は最近流行りのセパレートタイプでもスカートタイプでもないスタンダートなやつだ。

つまり、まぶしい太ももがあらわになっており、それが禁断の果実のように思えた。

しかしもっと禁断な部分がある。それは……!
22 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:06:25.08 ID:ZiJ0Lua/0
星梨花「お兄ちゃん! しっかりしてください!」

星梨花の声で我に返る。

P「ああ、悪い。のぼせてたかもしれない」

星梨花「お水もってきましょうか?」

P「その水着からしぼった水?」

星梨花「えっこわいです」

P「すまん、間違えた」

星梨花「そうですか? ならお背中流しますね」

星梨花はまず自分に軽くシャワーをかけ汗を流した。

水着の濡れた部分が濃い紺色にそまってゆく。

P「じゃあ前むいてるから」

星梨花「あっあのタオル持ってきたんで、その、大事なところに///」

P「ああ! ごめんごめん!」

タオルを下半身にかけ、しばらく待つ。

目に毒だから後ろは振り返らない。

座ってると鏡越しに星梨花が確認できた。

ボディーソープを手で泡立ててる。

なんかこれよくないんじゃないか?

星梨花「じゃあ失礼しますね♪」

俺の背中の上に星梨花の柔らかな手がすべる。

P「んっ」

星梨花「ごめんなさい、痛かったですか?」

P「大丈夫だ」

ヘンな声が出てしまった。

星梨花「じゃあ次はバンザイしてください」

P「犯罪?」

星梨花「犯罪じゃなくてバンザイです。ほらほら」

いつのまにか楽しんでる。というか、せり坊よ。俺を犬を洗うのと一緒にしてないか?

こうなったら仕返しだ。

P「じゃあ俺が洗ってもらってばっかりじゃアレだから、次は俺が洗ってあげる」

星梨花「ふぇっ///」

P「ほら座りな」

星梨花「や、やっぱり恥ずかしいです。あの、あの……失礼します!」

そう言って逃げ出すように風呂から出て行ってしまった。

冗談だったのに。
23 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:07:04.88 ID:ZiJ0Lua/0

その翌日

P「今日は天気が悪いなー」

星梨花「そうですね、お洗濯もできなさそうです……あっ」

P「どしたん?」

星梨花「昨日造った秘密基地はどうなるんでしょう」

P「そうだなー。まぁ屋根なんかないし、びしょ濡れに」

星梨花「それは大変です。見に行きましょう」
24 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:08:02.45 ID:ZiJ0Lua/0
秘密基地

星梨花「あっ誰かいます!」

P「えっ環か?」

星梨花「いえ、ちがいそうです」

知らんおっさん「zzz」

P「なんか知らんおっさんがダンボールの上で寝てる」

星梨花「とっても気持ちよさそうです」

P「まあたしかにそうだけど、どうする?」

星梨花「あの人にお譲りしましょう」

P「えっ」

星梨花「わたしたちの造った基地が誰かのためになるのは、とってもいいことだと思います」

P「うーん、まぁ星梨花がそう言うならいっか。今度本格的な秘密基地二号を作ってやるよ」

星梨花「ホントですかっ?」

P「ああ。でも場所がなあ。道やら山とか結局誰かの所有物だし」

星梨花「なら、わたしの別荘を使いますか?」

P「別荘あんの? すげえな」

星梨花「そこに使ってないお庭があるので、そこに基地をつくりましょう」

P「それは秘密基地っていうのか? まぁやってみるか。第一号は試作品だから簡単なつくりだけど次は本格的なやつをつくろう!」

星梨花「本格的な……秘密基地……!」

P「ああ、星梨花は設計図を頼む」

星梨花「すっごく面白そうです!」

そんなこんなで秘密基地第二号をつくることに決まった。
25 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:09:03.22 ID:ZiJ0Lua/0
別の日

星梨花「今日は天気もよさそうです!」

P「ああ、だな。じゃあその別荘に連れて行ってくれ」

星梨花「分かりました」

P「環も呼んでいいか?」

星梨花「もちろんです」

26 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:10:51.96 ID:ZiJ0Lua/0
別荘の庭

環「くふふ、すっごく広いぞ!」

環は芝に転がってる。

P「こらこら人様のお庭だから自重しな」

環「ごめんなさい〜」

星梨花「えへへ、使ってない別荘ですし、自由に使ってください」

環「ありがとう、せりかー」

P「ったく。それで秘密基地はどこに作ればいいんだ」

星梨花「このあたりを使ってください」

P「おおーけっこう本格的なのが作れそうだ」

環「はーい。たまきはブランコとか置きたい!」

星梨花「ブランコは素敵ですね」

環「欲を言えばどうぶつとか放し飼いしたいぞー」

P「それはダメだ」

環「えー」

星梨花「ふふっ実はわたしも設計図つくってきたんです」

環「みせてほしいぞー」

星梨花「えへへ、なんだか恥ずかしいですね」

P・環「おおー」

環「絵本の中にでてきそう」

P「たしかに。お菓子の家みたい」

星梨花「どうですか? つくれそうです?」

P「まぁ図面に落とし込んでやってみるよ。ホームセンターによくしてくれる親切な店員さんがいるんだ。ええと、この辺はツーバイフォーを使って、ラティスでもつければそれっぽいかな。屋根部分は波板で、この辺はサブロクのコンパネでいくか」

環「大工さんみたいだぞ」

P「へへ、そうかな」

星梨花「はい、お兄ちゃん」

P「えんぴつ?」

星梨花「大工さんってこうやって耳のところにえんぴつを挟んでるんですよね。わたし、知ってます」

P「はは、たしかに。似合うか?」

星梨花「似合ってますよ」

P「ありがと。よしっホームセンターいってみるか」
27 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:11:30.67 ID:ZiJ0Lua/0
ホームセンター

環「くふふ、着いたぞ。ホームセンターってワクワクするね」

P「わかる。テンションあがるよな」

星梨花「そういうものなんですね。なんだか今日のお兄ちゃん、わたしと同じくらいの男の子みたいです」

P「あれだよ。童心は持っておくべきなんだよ」

星梨花「なんだかかわいいです」

P「星梨花にかわいい言われたぞ」

環「おやぶん複雑そう」

P「うれしいような、そうでないような。まぁとりあえず木材コーナーいこうぜ」
28 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:13:04.93 ID:ZiJ0Lua/0
木材

星梨花「たくさん木があります」

P「おう。買って加工場ってカットしてもらおう」

環「おやぶん、これとこれはどう違うの」

P「白木はそのままの木だな。ACQとかクレオは防腐剤が塗ってあって腐りにくいんだ」

環「なるほど〜」

P「とりあえず基本は足元に置くベースづくりからだな。サブロクのコンパネに6フィートのツーバイを切ってつけよう。サブロクが1800×900だから、縦のツーバイは900から横の厚みを引いて900-38-38で」ブツブツ

星梨花「なんだか本格的ですね」

P「よしっ部材は揃ったぞ。インパクト(電動ドライバー)も知り合いに貸してもらったし、さっそくつけよう」
29 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:13:51.92 ID:ZiJ0Lua/0

秘密基地

P「よし脚立に登ってっと」

星梨花「落ちないように気を付けてくださいね」

P「おー。じゃあ環、ビスとってくれ。星梨花はさっき切ったやつを持ってきてくれー」

環・星梨花「はーい」

そんなこんなで日曜大工が始まった。

日をまたいで少しずつ少しずつ取り組んだ。
30 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:14:34.73 ID:ZiJ0Lua/0
別の日

P「よし今日もやろっか」

星梨花「はいっ」

環「おやぶーんブランコはー?」

P「こんな感じでどうだ」

環「うう、なんだかグラグラするぞ」

P「いやいや俺が乗っても大丈夫ってうわあ!」

環「おやぶんってばー」

星梨花「ふふっあははははは!」

P「みんな笑いすぎだ!」
31 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:15:39.31 ID:ZiJ0Lua/0
別の日

P「あれとってくれー」

星梨花「はーい」

環「おやぶん、監督さんの風格もでてきたね」

P「本当の親分になるとはな。でもまだまだだ」

星梨花「形がだんだんと出来てきましたね」
32 : ◆X0TyCi.5oo [sage saga]:2020/09/25(金) 16:16:23.83 ID:ZiJ0Lua/0

そのまた別の日

環「今日は雨だぞー」

P「今日は作業はできそうにないなー」

星梨花「お兄ちゃん、ウチで遊ぶのはいいですか?」

P「ああ今日は家で遊ぶか。環もおいで」

環「わーい」
33 : ◆X0TyCi.5oo [saga]:2020/09/25(金) 16:17:23.08 ID:ZiJ0Lua/0


環「何して遊ぶー?」

P「まぁトランプとかボードゲームとか。桃子もやろうぜ」

桃子「まぁ……いいけど」

星梨花「よろしくお願いしますね。桃子ちゃん」

P「じゃあジェンガとかやる?」

星梨花「ジャンガってなんですか?」

P「まぁルール教えるから」

……

星梨花「ここを、えい!」

P「星梨花意外とチャレンジャーだな」

星梨花「えへへ」

桃子「もうグラグラしてるね」

環「せりかは変なところばかり抜くから、その次が大変だぞ……ってわぁ!」

ガラガラー

環「崩しちゃった……」

P「まぁ気にすんな次いこうぜ」
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