勇者ss 第2話(タイトル未定)

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/19(土) 22:18:38.59 ID:66ORp3Ez0
一応
『戦士「勇者が甘っちょろすぎてみていられない」』
の続きですが、前作を読んでいなくても支障ありません。

他にはアイマスssの
『アイマス×プラネテス』
『千早「私が歌う理由」』
など書いてます。

良かったら見てってください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1600521518
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/19(土) 22:19:57.10 ID:66ORp3Ez0
魔法使い「あー疲れたー」

そう言って友人の魔法使いが家に入ってきた。彼女は一族代々この近くの森に住んでいて、町はずれに住んでいる私たちの一家とは昔から交流があった。

村娘「お疲れ様。また戦争?」

そう言いながら、彼女の前にお茶を出す。

魔法使い「ええ。何回邪魔しても懲りないんだから。どうしてあんなに戦をしたがるのかしら。」

彼女が今は一人で住んでいる森は、隣国との国境近くにある。優しい性格で、戦争になりそうになると死者が出ないように魔法で仲裁しているのだ。優しいねと言うと、本人は近くで戦われるとうるさいからだと言って否定するけれど。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/19(土) 22:21:49.02 ID:66ORp3Ez0
魔法使い「まったく、嫌になるわよ。それに最近は森にも国の連中が押しかけてきて安心できないのよね。」

村娘「森に?どうして?」

魔法使い「私の住んでる森を切り開こうとしてるのよ。野営するのに薪がいるとか、即席の櫓だか柵だかを作るのに木材がいるとか言って。しかもそれが嫌なら戦争に協力しろ、なんていうのよ?図々しいと思わない?」

村娘「そうね・・・。でも戦争に巻き込まれて怪我をしないか心配だわ。ねえ、良かったら私たちと一緒にこの辺りに住まない?」

魔法使い「嫌よ。私はあの場所が気に入ってるの。私は昔からあそこに住んでるのに、どうして私の方が出て行かなきゃいけないのよ。」

村娘「そう・・・」

魔法使い「心配しなくても大丈夫よ。私が戦争くらいでどうにかなるわけないでしょ。」

彼女は不敵な笑みを浮かべて言った。確かに彼女の力は凄まじい。彼女の親や祖母の魔法の腕もかなりのものだったらしいが、彼女の素質はそれとは比べ物にならないほどだそうだ。彼女はその力を遺憾なく発揮して、邪魔するものは誰であれ排除してきたし、欲しいものはなんだって手に入れてきた。まあ、その善良で物欲もそれほどない性格のため、悪事らしい悪事は働いていないのだが。

村娘「確かにそうね。でも、無理はしないでよ。」

魔法使い「ええ、気を付けるわ。」

それから彼女は私と私の家族と共に食事をして、自分の住処へ帰っていった。私の家に国の役人が訪ねてきたのは、その翌日のことだった。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/19(土) 22:23:46.03 ID:66ORp3Ez0
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日が傾いてきた森の中を、戦士と二人で次の町へ向かって歩いている。

勇者「このペースなら今日は野宿じゃなくて、町でゆっくり休めそうだね。」

戦士「ああ、そうだな。・・・ん?」

戦士が立ち止まって森の奥の方に目を向けている。

勇者「どうかした?」

戦士「今、何か声がしなかったか?」

勇者「聞こえなかったけど・・・行ってみようか。」

行って誰もいなければそれでいい。でも、もしかしたら誰かが困っているかもしれない。町に近いとはいえ、この辺りはまだ魔物が出るだろうし。
戦士の後をついて声のした方へ走っていくと、一人の女性が魔物に追われていた。

勇者「気のせいじゃなかったね。」

戦士「ああ。」

女性が足をもつれさせて転ぶのと、僕たちが魔物に襲い掛かったのはほぼ同時だった。間一髪だったな、と思いながら魔物の相手を戦士に任せて女性の保護に向かう。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/19(土) 22:25:08.96 ID:66ORp3Ez0
女性を安全な場所まで運び、地面に下ろして声をかけた。
勇者「大丈夫ですか?」

村娘「あ、ありがとうございます・・・っ!」

立ち上がろうとしてバランスを崩した彼女を支える。大きな怪我はないようだが、どうやら足をひねってしまったらしい。

勇者「無理しないでください。家までお送りしましょう。」

村娘「すみません・・・あっ」

彼女が地面に目をやり、何かに気付いたように声を上げた。僕もそちらを見ると薬草が散らばっていて、先ほどの戦闘で無残にも踏みつぶされてしまっていた。

勇者「ああ、薬草を取りに来ていたんですね。僕がまた集めておきますよ。戦士!」

魔物を始末し、戦利品を探していた戦士がこちらにやってきた。

戦士「なんだよ。」
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