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勇者「安価とコンマで輪廻転生を繰り返して世界を救う」

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893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 21:34:37.01 ID:K9mjwkhk0
というか3人投票式で挙げた人がそのまま安価とっても良かったのか
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 21:36:18.96 ID:snBpKKS4O
>>892
なんか俺のも含まれちゃってたし、自分の内容に票しちゃうのは悪いかなって…
895 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 21:58:35.03 ID:xJVK5DfuO
そっか、入れたキャラ以外に入れてねとか言った方が良かったですね。すいません。

ともあれ、ファイザーを採用。メンバーは勇者2、閃影、逆月、第三王子、ファイザーとなります。漢字が多い。


ハスター「では……勇者2さん、準備はいいですね?」

勇者2「う……うん、大丈夫っ!」

ハスター「勇者2さんの護衛には逆月さんに閃影さん……そしてファイザーさんがつきます」

ファイザー「よろしくお願いします」

逆月「……いいんですか? 総帥でしょう?」

ファイザー「構いません。むしろ、数多の交渉をくぐり抜けてきた私がいた方がスムーズに事が進むのでは?」

ファイザー「また、私は音魔法を得意とするため、エルフ族の情報を白鷺さんから聞くこともできますし」

白鷺「おー、みんな頑張りなー」

逆月「やる気を出せお前は……!」

第三王子『……勇者2、僕も共に向かうぞ』

勇者2「うん、よろしくね!」

ファイザー「よろしくお願いします」スッ……

第三王子『音も無く忍びよるな……!』

閃影「……ねぇ、あなた。あなたは男?」

ファイザー「? そうですが」

閃影「警戒対象ね……! 勇者2に必要以上に近づかないように……!」

ファイザー「何故……?」

逆月「気にしないでください。こいつは少しおかしいんです」

閃影「何ですってぇ……!?」

勇者2(大丈夫かなぁ……)



安価です。いよいよ森に向かいます。エルフ族の森の名前と、向かう途中で起こるイベントを募集。

↓1 エルフ族の森の名前
↓1〜3 エルフ族の里に向かう途中で起こるイベント。コンマ50以上で発生
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 21:59:00.98 ID:DfFvigUlO
リョジョク
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 22:02:09.96 ID:X4M/cWNZO
エターナルが襲ってくる
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 22:03:44.70 ID:wGFEUPf2o
世界を旅する究極の焼きそば屋台に遭遇する
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 22:04:44.57 ID:K9mjwkhk0
ずれる分のイベント安価誰かとったほうが良さそう?安価下
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 22:05:19.31 ID:OVby5jr1O
リョジョク名物の茶畑の緑茶(リョクチャ)と抹茶(マッチャー)が最近誰かに盗まれたり荒らされてる
エルフが作るから特殊な効能がありただの娯楽用輸出品ではない
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 22:06:57.66 ID:OVby5jr1O
コウチャ・カ・デン入れ忘れた…
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/10/19(月) 22:44:15.60 ID:cA3gr6fw0
>>898
全部イベントに遭遇するんだな……というか、焼きそばのやつ某アイドルの設定(?)にそっくりの遭遇だなぁ

903 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 09:18:20.63 ID:Pow49ahfO
寝ちゃった。やります。

エルフ族の里「リョジョク」に向かう途中、>>897>>898が起こります。

【大陸に向かう海上:ファイザーの船】

勇者2たちは、ファイザーの所有する船を借りて大陸に向かっていた。大陸までは一週間ほどかかるため、魔王軍がヒノモトの現状に気づくまで約3週間である。

勇者2(それまでに何とかチートな剣を手に入れないと……)

逆月「……ん?」

逆月「おい、何か来るぞ」

第三王子『……!』

船を運転していた逆月が、前方から現れた小舟に気づいた。

ファイザー「この海を小舟で……? 一体何者ですか……?」

閃影「何か……書いてあるわ。船に旗が……」

閃影「あれは…………」

閃影「……『焼きそば』?」

逆月「は? 焼きそば?」

ファイザー「焼きそば……?」

第三王子『やきそば……』

勇者2「ヤキソバ……?」

焼きそば職人「おおっ! ニイちゃんネエちゃん! ええところにあったわ!」

焼きそば職人「今ちょうど焼きそばできたところやねん! 食べていかへん!?」

逆月「……気をつけろ、どんなヤツか分からないからな……」

勇者2「食べるーっ!」

逆月「お、おい!?」

閃影「勇者2様が食べるなら私も食べるわ!」

ファイザー「食べて死んだらまた戻ればいいだけですし」

逆月「お、お前らまで……!」

第三王子『僕は食べれないからなぁ……』



コンマ二桁判定。焼きそばは美味しい。ですが、ラメンより美味しいかどうか。コンマが高いほどラメンよりも好きになっちゃう。

↓1
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 09:39:41.88 ID:g1aMauk50
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 10:06:01.39 ID:Uuo5XuG+0
神そば
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 10:41:05.60 ID:U2hfcv39o
これは伝説のそば
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 10:48:14.09 ID:KOBSTQIfO
さては勇者2腹ペコキャラだな
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 14:28:30.45 ID:AV0XA/zyO
第三王子まで毒されてきてる
909 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 17:14:09.15 ID:Pow49ahfO
ここでゾロ目!? 美味すぎてラメンよりも焼きそばが好きになります。

勇者2「いただきます……」ズゾゾ……

勇者2「…………」

焼きそば職人「どや? ウマイやろ?」

勇者2「…………店長」

焼きそば職人「何や?」

勇者2「いや…………師匠!」


勇者2「私も焼きそば職人になりたい! 弟子にしてください!!」


全員「!?!」

逆月「な、何を言ってる!?」

第三王子『そ、そうだ! お前はラメンが好きではなかったのか!?』

ファイザー「……そこはどうでもいいのでは?」

第三王子『はっ……! そ、そうだ! お前は勇者なんだぞ!? 世界を救いに行くんだ!』

勇者2「私……分かったんだ。私が今まで生きていた理由……」

勇者2「それは焼きそばを食べるためだっ!!」

全員「違うわっ!!」
910 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 17:15:13.99 ID:Pow49ahfO
焼きそば職人「なっはっはっはっ! 嬉しいなぁ、そんなに喜んでくれるとは!」

焼きそば職人「しかし悪いなぁ……ワイ、弟子は取らない主義やねん」

勇者2「えーっ!?」

閃影「えーっ!? じゃないわ! 目を覚まして勇者2様!」

勇者2「まぁまぁ、そんなこと言わずに! 食べてみてよ!」

閃影「……まぁ、勇者2様が言うなら……」ズルズル……

逆月「……そうだな……腹は減ってるし……」ズルズル……

ファイザー「食べましょう食べましょう」ズルズル……

焼きそば職人「ほい、アンタも食えや。ワイの焼きそばは幽霊でもいけんで!」

第三王子『!? それは本当か……!?』ズルズル……



全員「!?」



全員「う……!」



全員「うまい……!!」
911 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 17:16:13.93 ID:Pow49ahfO
焼きそば職人「せやろせやろ! ワイの焼きそばは世界一やからなぁ!」

焼きそば職人「しかし弟子入りしたいとまで言われるのは初めてやわぁ……嬉しいなぁ……」

焼きそば職人「よし来た! アンタには特別にプレゼントや! 頭貸してみぃ!」

勇者2「? こう?」

焼きそば職人「それっ!」ポオ……!!

勇者2「!? こ、これは……!?」

焼きそば職人「アンタには世界のどこにいても、ワイの屋台がある場所が分かる能力を授けたで! これでいつでも食べに来れるわ!」

第三王子『こ……こいつ、何者なんだ……!?』ズルズル……

第三王子『……美味いな!』ズルズル……!!
912 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 17:17:20.61 ID:Pow49ahfO
焼きそば職人「それじゃあ皆さん方! また会ったら食ってってや!」

そう言って、焼きそば職人は笑いながら去っていた。

きっと、これからも彼は焼きそばを作り続けていくのだろう……

逆月「……焼きそばは美味かったが、何だったんだアイツは?」

ファイザー「不可解な人でしたね……」

勇者2「美味しかったなぁ……もう焼きそば以外の麺食べられないかも……」

第三王子『まさか幽霊になってからあんなに美味い物が食べられるとはな……生きていてよかった……』

ファイザー「死んでますよ?」

第三王子『い、いいじゃないか。その辺りは雰囲気だよ』

閃影「……今さらなんだけど、そこに幽霊がいるの?」

ファイザー「ええ、割と最初の方から……」

逆月「説明しててくれよ……!」
913 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 17:37:45.44 ID:Pow49ahfO
それから数日後。一行は大陸へと辿り着いた。

逆月「やっと着いたか……思ったよりもかかったな」

ファイザー「ここから真っ直ぐ進んだところに森があります。そこはまだエルフ族の領地ではありません。その先にあるのが……エルフ族の森『リョジョク』です」

勇者2「リョジョク……」

ファイザー「気をつけてくださいね。彼らは誇り高き種族であり、魔王軍に狙われている経緯から警戒心が強いです。下手なことをすると殺されますよ」

閃影「その時はあなたを盾にするわ」

ファイザー「ほう、それは悪くないアイデアだ」

第三王子『いいのか?』



第三王子『……! 何か来る……!』

第三王子『勇者2!!』

勇者2「分かってる! 皆、気をつけて!!」


ドスーン……!!


突如、空から何かが降ってきた。

その物体は人型であり、甲冑のような物を身に纏い、巨大な剣を背負っていた。

ファイザー「こいつは……エターナル!」

逆月「! 過去魔王軍の幹部だったヤツか……!?」

逆月「どうしてここに……!?」

ファイザー「分かりません……しかし、私たちの現況がバレている可能性は否めませんね……!」

閃影「……いえ、それは早計よ。ただのこいつの単独行動かも……!」

逆月「どちらにせよ、ここで倒さないとマズイな……!」

勇者2「うん……!」



安価です。エターナルとの戦闘を行います。下から勇者2の行動を選択してください。

1.エターナル本体と一戦交える
2.エターナルは他に任せ、自分は召還者を探す
3.その他。それっぽいので

↓1
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 17:41:12.98 ID:kKwOM82Lo
2
915 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 18:36:36.31 ID:Pow49ahfO
2選択

ファイザー「勇者2さん! ここは私たちが引きつけます!あなたは召還者を!」

勇者2「わ……分かった!」

逆月「! 総帥、危ない!」

ファイザー「!」

エターナルが、言葉を発したファイザーに向けて大剣を横薙ぎに振るう。

勇者2「ファイザーさん……!」



ファイザー「───この程度、造作もありません」ガシッ!!

エターナル「……!?」

……だが、ファイザーはエターナルの剣を素手で止めた。

閃影「……あなた、本当にタダの商人?」

ファイザー「商人には強靭な肉体も求められますから」

閃影「そうかしら……? まぁいいわ、そのまま抑えてて……!」

閃影「『影打ち』!!」バキッ!!

閃影の蹴りが、エターナルの影に決まる。

エターナル「……!?」ビキッ!!

すると、エターナルの鎧の前面部が砕けた。しかし、中身は空洞だ。

逆月「コイツが操り人形なのは変わらないようだな……!」

第三王子『勇者2! 今のうちだ!』

勇者2「う、うん!」



コンマ二桁判定。コンマ10以上で召還者を発見。

↓1
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 18:37:34.19 ID:AV0XA/zyO
917 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 18:54:06.86 ID:Pow49ahfO
コンマ19のため、召還者を感知

勇者2「召還者は……!」キョロキョロ……

勇者2「……!」

召還者「…………」

勇者2(いた……! フード被ってて顔は見えないけど、あの人が召還者だ……!)

召喚者「……!」ダッ!!

勇者2「! 待て!!」ダダッ……!!



コンマ二桁判定。コンマ40以上で成功。下3までコンマ判定をし、成功した回数に応じて召還者の正体が変わります。

↓3まで
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 18:54:55.45 ID:aVAO28W00
せいや
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 18:56:20.79 ID:kKwOM82Lo
せいこう
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 18:56:40.11 ID:LysZWscmO
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 20:22:52.33 ID:6kgAMkTbO
ナイスゾロ目
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 20:34:33.48 ID:Ssj0Ez4yO
判定下回ったと思ったらゾロ目出るパターン多いな
923 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 20:39:50.74 ID:Pow49ahfO
>>920はゾロ目なので成功扱い。よって召還者を捕まえられます。さらに……

勇者2「待てぇーっ!」ダダダッ……!!

召喚者「……!!」ダッダッダッ……!!

勇者2「ぐっ……待てって言ってるでしょ!」ガシッ!!

召喚者「うわっ……!?」ドサッ!!

勇者2「捕まえた……! この、顔を見せなさい……!」バッ!!

勇者2「……えっ?」



フードを外した召喚者の顔は、勇者2の……いや、『ユウシャ』の見覚えのある顔だった。





メアリィ「くっ……!」

勇者2「メア、リィ……!?」

メアリィ「!? 何で知って……!?」

メアリィ「……そんなことどうでもいい、死んで!!」ボオッ……!!

メアリィがかざした掌に、火球が作られていく。

勇者2(マズイ、回避しないと……!)



コンマ二桁判定です。

・コンマ50以下……ダメージを負い、メアリィ?にも逃げられる
・コンマ51〜80……回避はできるが、メアリィ?に逃げられる
・コンマ81〜00、ゾロ目……回避もでき、メアリィ?も無力化できる

↓1
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 20:45:07.05 ID:9M22QDiLo
こい
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 20:45:10.54 ID:Ssj0Ez4yO
うぇい
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 20:56:38.70 ID:Ssj0Ez4yO
重症?
927 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 21:10:01.70 ID:Pow49ahfO
コンマ5により、ダメージも負うし逃げられます。重症とまではいかないけど。

メアリィ「『陽の玉』……!!」ボウ!!

勇者2「うぐっ……!!」ドガッ!!!

炎の塊をマトモに受けた勇者2は、そのまま後ろの木に叩きつけられる。

勇者2「ガハッ……!!」ドゴッ……!!

メアリィ「…………」

メアリィ「…………」ザッザッザッ……

勇者2「ま……待って……!」

勇者2「ゴホッ!! ゴホッ……!!」

勇者2「ぐっ……!」

逆月「勇者2! 大丈夫か!?」

勇者2「逆月様……」

勇者2「私は大丈夫だけど、メア……召還者には逃げられちゃった……」

逆月「そうか……だが、エターナルも逃げたんだ。勇者2が召還者を追ったおかげだろう」

逆月「あいつの意図は分からんのが困ったがな……」

勇者2「…………」

勇者2(メアリィ……一体どうして……)
928 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 21:11:24.27 ID:Pow49ahfO



メアリィ「ハァ……ハァ……」

メアリィ「……しくじった……顔を見られた……!」

メアリィ「……まぁ、いいや。切り替えよう……」

メアリィ「あいつらよりも早く……あの剣を……!」



安価です。これからリョジョクに踏み入るわけですが、そこで起こるイベントを募集。コンマ50以上、またはゾロ目で発生。

↓3まで
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 21:13:08.68 ID:qrwQYbBQO
ハツモトと再会
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 21:15:36.65 ID:pqLG4Ee1O
突如何体か超巨大な妖怪が町を襲ってきた
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 21:18:30.48 ID:Ssj0Ez4yO
↑でピンチに陥るところを九尾が助けてくれる
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 21:20:24.25 ID:8azmsZHRO
メアリィがエターナルの召喚権奪って、ファイザーを見て魔王軍と勘違いしたとか?
933 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/20(火) 21:24:58.10 ID:Pow49ahfO
>>929>>930を採用したところで本日はここまで。砂漠の国「カワキスタン」やヒノモトの描写もありますが、それはまた後ほど。ではまた明日以降。明日は多分来れないです。
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 21:26:03.87 ID:9M22QDiLo
乙乙
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 23:22:55.39 ID:fR8RCRZyO


>>932
展開予測はネタ潰しになるから気をつけた方がええで
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 14:08:41.51 ID:gc2EHMJ7o
読まれた位でつまらなくなるものは元からつまらないものだからあんま気にする必要は無いと思う
見たこと無い展開で無いとダメって人は刺激があればそれでいいってだけで内容なんてたいして気にしてないし
937 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 08:34:01.08 ID:/tjgSW91O
やっていきます。今日はコンマ判定が多いかも。

エターナルとの戦闘後、勇者2たちは森の中に入っていった。先程の一件があったので警戒はしているが、追手や待ち伏せがいるような気配は無い。

勇者2「イテテ……」

閃影「勇者2様……!? 大丈夫!?」スリスリ

勇者2「だ、大丈夫……火傷は大したことないんだけど、ちょっと体が痛くて……」

逆月「騒ぎすぎなんだよお前は……勇者2なら大丈夫だろう」

閃影「何よその言い方は……! あなたには勇者2様を庇護したいって欲望は無いの!?」スリスリ

逆月「お前のような薄汚れた欲望は断じて無い……!」

閃影「私の欲望のどこが薄汚れてるって言うのよ! 言ってみなさい!」スリスリ

逆月「それ! それだよ! さっきからずっと勇者2をスリスリしてるだろ!?」

閃影「何よ……あなたもスリスリしたかったの?」

逆月「違う……!」

ファイザー「……そろそろリョジョクに入るというのに……愉快な人たちですね」

第三王子『緊張感が感じられないな……』

第三王子『……どうだ? この森に変なところはあるか?』

ファイザー「いえ……今のところは感じませんね……」

第三王子『そうか……。だが、エターナルがいたということは魔王軍に動きを察知されている可能性があるからな……警戒はしないと……』

第三王子『……一応聞くが、お前は何も言っていないよな?』

ファイザー「まさか……私も死にたくはないので」

ファイザー「しかし……魔王軍に我々の動きが察知されているとは考えにくいんですよね。やはりエターナル及び召喚者の単独行動では……」



全員「……!!」ゾクッ……!!!

逆月「な、何だこの気配は……!?」

閃影「恐ろしい化物の気配……!? 何かいるの!?」

第三王子『……この辺りには見えないぞ!?』

ズズーン……!!!

ファイザー「! この先です! 何かが森の中で暴れている……!」

勇者2「この先って……エルフ族の里があるんじゃないの!?」

全員「……!!」

勇者2「……急ごう!」
938 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 08:37:00.88 ID:/tjgSW91O
走って森を抜けた勇者2たちは、エルフ族の里に行くために通る森「リョジョク」の入口に着いた。

だが……そこは酷い有様だった。

勇者2「これは……!?」

入口付近の木々はへし折られ、エルフ族と思われる遺体が数体ある。奥では火事も起きているようだ。

ファイザー「一体何が……!?」

勇者2「……!」

勇者2(何か来る……!)

突如、森の奥から何者かが走ってこちらにやってきた。

「……チッ! 新たな刺客か……!」

「何でもいいが……死ね!!」ブンッ!!!

勇者2「うわっ!?」キィン!!!

慌てて剣を受けるが、力が強い。押し負けそうだ。切先から出る禍々しい気配にもやられそうであり……

勇者2「……ん!?」

勇者2(この雰囲気……っていうかこの顔!)

「なかなかやるな……少しは楽しませてくれるんだろうなぁ!?」バッ……!!

勇者2「は……ハツモト!? ハツモトだよね!?」

ハツモト「あ……? 俺を知ってるのか?」

勇者2「わ、私! 私だよ! ユウシャ!!」

ハツモト「…………」ジロジロ

ハツモト「妄言を吐くな。殺すぞ」

勇者2「相変わらず怖いね!」ガーン!!

閃影「勇者2様を、殺す……!?」

閃影「アンタ……言ったからには返り討ちにあう覚悟はあるんでしょうねぇ……!?」ピキッ……!!!

ハツモト「……何だお前は。人間のようだが……邪魔立てするなら殺すぞ……!」

ハツモト「……ちょっと待て、そいつ……ファイザーか!?」

ハツモト「魔族に加担する憎きクソ人間……! ここであったが好機、ブチ殺してくれる……!!」

ファイザー「おや、困りましたね」

勇者2「わーっ! 待ってってハツモト!」

ハツモト「俺の名前を馴れ馴れしく呼ぶな……!」
939 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 08:38:31.55 ID:/tjgSW91O
勇者2(えっとえっと……ハツモトが信じてくれるエピソードとか無いかな……!)

勇者2(……そうだ!)

勇者2「ほ、ほら! 二人で火の番したじゃん! そこで期待してるって言ってくれたでしょ!」

ハツモト「はぁ……?」

勇者2「後は……あれだ、シャリーを崖から突き落として怒られたり!」

ハツモト「!? お前、何で……!?」

勇者2「だから私はユウシャなんだって!」

ハツモト「…………そうか。そういやハスターがそんなことを言ってたな……。本当だったってことか……」

勇者2「そうそう! そして今私はハスターと一緒に色々やってるの! ここにいるのは皆同じ仲間だよ!」

閃影「どういうこと……? 勇者2様、知り合いなの……?」

勇者2「ちょっとね!」

ファイザー「ちなみに私はもう魔王軍には加担していませんので。信じられないかもしれませんが」

ハツモト「…………まぁいい。今は信じてやる。ウソだったから殺せばいいだけだ」

逆月(コイツ怖いな……)

ハツモト「お前がユウシャなら話は早い。俺を手伝え」

勇者2「な、何かあったの!?」

ハツモト「ああ……エルフ族の里が襲われているんだ!!」

全員「……!?」



安価です。エルフ族の里を襲っている巨大な妖怪たちを募集。名前・容姿・特徴をお願いします。特徴はシンプルに戦い方や特性などを。

下5まで募集。コンマ30以上だと登場します。30以上が一つだけ、または全て30以下だった場合は、コンマの高い順に採用し、最低でも2体は登場させます。

↓5まで
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 09:08:24.55 ID:3KsIfYipO
名前:魚雷おじさん
容姿:魚雷
特徴:猛スピードで突っ込んで自爆する
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 09:27:52.64 ID:UqaAjcqZ0
名前→紅葉鬼(もみじおに)

容姿→髪の毛が真っ赤な青鬼

特徴→葉っぱを手裏剣みたいに投げたり、目隠しに使う
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 09:48:54.90 ID:rfpQ1Qex0
名前 ニワトリオバケ
容姿 巨大なニワトリ
特徴 自分が産んだ卵を投げつけて爆弾として使う
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 10:18:24.93 ID:WSWMPpuGo
名前:フレスベルク
容姿:かっこいいでっかい鷲
特徴:知能が高いため空から一方的に鎌鼬をふらし、地上にはおりない
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 10:46:02.60 ID:HknrzIwa0
アトミック狸
あそこに核弾頭がついてる道頓堀のあいつ
すごく長い時間溜めたあと大爆発!!!!
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 10:55:36.23 ID:bm+S9WKoO
爆弾魔が多すぎる
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 11:35:58.26 ID:m08VqIxso
航空部隊かな
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 11:35:58.60 ID:UqaAjcqZ0
自分で書いておいてなんだけど、特徴って攻撃方法みたいなので良いのかな……?

口癖や喋り方とかのほうが良かったのでは
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 11:37:31.04 ID:t9UfZRKDO
特徴欄は戦い方や特性って書いてあるやん
949 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 13:35:58.33 ID:/tjgSW91O
まさか全て登場するとはね。エルフ族の里、ヤバイな。

ドゴォン!!!

ハツモト「くっ……またか!」

勇者2「な、何か上から降ってきたよ!?」

逆月「上空からの攻撃か……!」

逆月「!? あれは……フレスベルクか!?」

ハツモト「! 貴様、知っているのか!?」

逆月「ウチの国に生息する『妖怪』というモンスター群の一つだ! どうしてこんなところに……!?」

逆月「アイツは基本常に滞空し、下に向かって鎌鼬を放つんだ! 知能が高いから簡単な陽動は効かない……!」

ハツモト「なるほどな、どおりで何をしても降りてこないわけだ……!」

ハツモト「だがな、アイツが放っているのはそれだけじゃない……見ろっ!」

魚雷おじさんたち「ヒッヒッヒッヒッー!!」

勇者2「魚雷みたいのがいっぱい鷲の上に乗ってる!」

逆月「あれは……魚雷おじさん!?」

ファイザー「そのまんまですね」

逆月「ああ、だがアイツたちは脅威だ! 何せ猛スピードで突っ込んで自爆しやがる!」

逆月「おまけにしばらくすると破片同士が合体して復活するんだ!」

ハツモト「何だと……!?」

逆月「アイツを殺すにはきちんと破片も壊さないとダメだ! 壊しているか!?」

ハツモト「いや、していない……! 伝えてくる!」

逆月「待て! もし他にも妖怪がいるなら教えてくれ! 何か教えられるかもしれない!」

ハツモト「他には……髪の毛が真っ赤な青鬼がいる! ヤツは巨大なクセに機敏でな、俺でも手に負えん……!」

逆月「紅葉鬼だ! そいつがリーダーかもしれないな……!」

ハツモト「それと、デカイニワトリがいる! 産んだ卵をぶつけてくるんだが、それが爆発するんだよ!」

閃影「何よそいつ!?」

逆月「ニワトリオバケだ……!」

ハツモト「他には……何か大きなタヌキがいるな。特に何もしないんだが、下腹部に巨大な何かがついている」

勇者2「? それってタダのキン」

閃影「わーっ! わーっ!!」

閃影「そ、そのタヌキは無害そうね!」

第三王子『急にどうしたこの女は……』

逆月「……おい、お前本当か!? そのタヌキがいるのか!?」

ファイザー「何かマズイんですか?」

逆月「マズいも何も……そいつが一番危険だ! 睾丸が核弾頭になっているアトミック狸だ!」

全員「!!?」

閃影(言いやがったわねコイツ!)

逆月「まさか実在するなんて……! 伝説の存在だと思っていた!」

逆月「一説には、ヒノモトが島国なのはアトミック狸によって陸地が破壊されたからだとも言われているんだ!」

勇者2「そ、そんな危ないヤツがここに!?」

勇者2「と……というか、何か爆発するヤツばっかだね!?」

ファイザー「……この森を跡形もなく無くしてしまおうとしているのかもしれませんね……!」
950 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 13:37:13.33 ID:/tjgSW91O
ハツモト「俺は訳あってエルフ族の厄介になっている。今、里を潰されるわけにはいかないんだ……!」

ハツモト「お前らの事情は知らんが、きっとエルフ族に用があるんだろう!? 手を貸せ!! 俺がエルフ族には話をつける!!」

勇者2「わ、分かった!!」

勇者2「皆……行こう!!」

逆月「ファイザー総帥、これは……!」

ファイザー「ええ、あまり考えたくはありませんが……我々の情報が魔王軍に漏れているということでしょう……!」

第三王子『何てことだ……!』

閃影「一体誰が……!?」

ファイザー「……一度ハスターさんに報告をすべきですね……!」ピッ

ファイザー「ハスターさん! 聞こえますか!?」



ここでちょっと場面の違う安価です。砂漠の王国「カワキスタン」には隊長、ジャコ、アイリが向かいますが、それ以外に2人メンバーを決めます。下から選んでください。

<選べるキャラクター>
ククル、雷蔵、白鷺、大樹、紅蓮、剛拳、アイン、ビート、ダフク、フレア、紫電

↓5まで募集。一レスに2つ書いてください。多数決で票の多いキャラ2名を採用
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:08:42.98 ID:rfpQ1Qex0
ククル、フレア
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:11:46.11 ID:UqaAjcqZ0
紫電、ククル
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:12:33.22 ID:HknrzIwa0
ククルビート
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:27:44.80 ID:z81Y4yCYO
白鷺ククル
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:30:07.25 ID:WSWMPpuGo
フレア紫電
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 14:31:15.40 ID:m08VqIxso
まあこんだけ漏れてれば絶対いるよね裏切り者……
957 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 14:54:14.64 ID:/tjgSW91O
フレアと紫電が同票なのでコンマ二桁判定で決めます。

↓1 偶数でフレアが、奇数で紫電がカワキスタンに向かう
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 15:00:11.36 ID:WSWMPpuGo
こんま
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 15:12:57.59 ID:neoGiwDzO
これ敵襲撃安価取ればいくらでもピンチにできるやんけーと思うのだけど、現状がその手の安価の採用の余地があるくらい情報ダダ漏れってだけで安全になれば制限かかるのかね
960 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 15:15:00.68 ID:/tjgSW91O
>>959
その通りです。仮に敵襲安価が無かったとしても、どの道遅かれ早かれこういう感じになっていました。

偶数のためフレアを選択。カワキスタンにはククルとフレアも向かいます。

そして裏切り者に関するコンマ判定。コンマ50以下で……

↓1
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 15:15:30.92 ID:neoGiwDzO
のよ
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 15:19:31.99 ID:HknrzIwa0
エスが全ての空間に存在するのなら、これを対策しないとどうしようもないよね…
963 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 17:58:27.48 ID:/tjgSW91O
コンマ92のため、ハスターの周りにいた裏切り者が暴れるのを防ぐことはできました。

ファイザー「ハスターさん! 聞こえますか!?」

ザッ……ザザッ……!!

ガンッ!!!

ファイザー「!?」

ファイザー「ハスターさん……! ハスターさん!!」

ハスター『……ハァ、ハァ……』

ハスター『き……聞こえますか? こちらハスターです』

ファイザー「! 良かった……無事だったようですね」

ハスター『ええ、何とか……。そちらは大丈夫ですか?』

ハスター『実は裏切り者が我々の中にいまして……捕まえたところなんです』

ファイザー「! やはり……!」

逆月「それは一体誰なんだ!?」

ハスター『……それは…………』

ハスター『……今から尋問をするので、聞いていただければ分かるでしょう』
964 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:00:06.36 ID:/tjgSW91O
【ヨコハマ:ハスターSIDE】

ハスター「では……話していただけますね? 何故我々を裏切ったのか……」



ハスター「───紅蓮さん」



紅蓮「…………」

大樹「紅蓮……! お前一体どうして……!?」

大樹「答えてくれ! 俺は昔の仲間に手荒な真似はしたくない……!」

紅蓮「…………」

白鷺「やっぱりねぇ……おかしいと思ってたんだよ。アンタみたいなのがここにいることがね」

白鷺「いくらアンタが幼い子どもに欲情する変態野郎だとしても、勇者2のために動くとは思えん」

白鷺「アンタが唯一仕えたのは勇者2父なんだからね……」

紅蓮「……フン」

紫電「……拷問しますか?」

ダフク「まぁまぁ、そんな必要は無いぜ? 俺に任せとけ」

ダフク「なぁ、アンタ、そうそっぽを向くなって。いいじゃねぇか、話してくれよ」

ダフク「別に何でもかんでも洗いざらい話せってわけじゃねぇんだ。裏切った経緯だけでも教えてくれよ〜」

紅蓮「…………チッ、うるせぇな……」

紅蓮「……分かったよ。話しゃあいいんだろ。だから近づくなジジイ」

ダフク「多分同い年くらいじゃねぇかなぁ!?」

ハスター(……そうか、ダフクさんの固有スキルか……!)

ハスター(警戒心を解いて紅蓮さんに話をしてもらおうと……!)
965 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:01:59.72 ID:/tjgSW91O
紅蓮「……そもそも俺は、はなからアンタたちの仲間なんかじゃない」

紅蓮「俺はアンタらを裏切るために仲間になったんだからな」

全員「……!?」

大樹「それは……懐刀にいる頃からか!?」

雷蔵「そんなわけないだろう……。お前の裏切りはつまり……」

雷蔵「勇者2が訪ねてくる前から、魔王側の人間だったということか」

紅蓮「……まっ、そういうことだ」

紅蓮「ある日……目ん玉だけのバケモノみたいのが訪ねてきたんだよ。魔王の味方になれってな」

紅蓮「何年か後に必ず指示を出す、だからその時は従え……って」

ハスター「……!」

ハスター「それは……幹部のエスですか!? まさかエスには未来を知る力が……!?」

アイン「……俺でさえ少し先の未来くらいなら分かるからな。魔族ならなおさら……」

ファイザー『……すいません、そこまでは把握していませんでした……』

紅蓮「……そいつがお前らの言ってるヤツがどうかは知らねぇが、俺は言われたんだよ」

紅蓮「仲間になれって言われるだろうから、仲間のフリして内側から全員殺せってな」

紅蓮「……失敗しちまったけどさ」
966 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:04:05.52 ID:/tjgSW91O
ビート「何故だ!? あのファイザーですら改心したのに、お前は何故魔王の味方を!?」

白鷺「……こいつの考えることはいつも単純だよ。今回もそうだろう」


白鷺「なぁ紅蓮? アンタ……勇者2父を復活させるから手伝えとでも言われたんだろ?」


全員「!?!」

紅蓮「…………」

白鷺「それを信じたのかい? バカだね……どの世界でも死者が蘇ることはないんだよ……!!」

紅蓮「……いや、蘇るさ」

白鷺「!?」

紅蓮「俺には分かる。魔王は俺たちとは比べものにならねぇ力を持つんだ。あいつならできる……!」

紅蓮「俺は勇者2父様が生き返るなら何でもするさ!! たとえ俺が死んだとしても……他のヤツらが死んだとしてもなぁ!!」


ズゴゴゴ……!!!


全員「……!?」

剛拳「……! しまった……!」

紅蓮「ハハハ……! 剛拳のジジイには見えたようだなぁ! 滅びの未来が!」

紅蓮「俺の反乱なんてなぁ、魔王にとっては保険に過ぎねぇんだよ! 俺の失敗なんてさして関係ねぇんだ!」

紅蓮「俺が魔王軍にお前らの情報を渡した時点で、お前らの負けは決まってる!」


ズゴゴゴ……!!!


紅蓮「ヒノモトは……いや……」

紅蓮「───この世界は、今日で終わるんだよ!!!」
967 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:05:44.93 ID:/tjgSW91O
【ヒノモト海上】

ヒノモトの海に、とてつもない大きさの海蛇が現れた。山10個分ほどの巨躯は、田舎訛りで困ったように語り出す。

怒海天『いんやぁ……魔王さんには好き勝手やっていいって言われたけんちょも……』

怒海天『ほんとにええんかなぁ……オラが本気出したら……』

怒海天『ヒノモトなんて跡形も無くなっちまうんだども……』ゴゴゴ……!!

怒海天『……まぁええか。人間なんて別にどうでもいいしなぁ』ズズズ……!!!

怒海天の周りの海が持ち上がり、怒海天の半分ほどの大きさの津波がそこにできあがる。

怒海天『しかたねぇ、魔王さんの指示通り……』

怒海天『取り敢えずオーエドからヨコハマまで津波で潰してやっかぁ……!!』


【キョート】

アルシエル「はぁ〜……何でこのオレが、こんな僻地まで来なきゃならないのかねぇ……」

麒麟后「おや、命令違反かい? 殺してやろうか?」

アルシエル「怖いこと言うなよな! ちゃんとやるって!」

アルシエル「そっちこそ、ちゃんと命令分かってる? 人間殺したくてウズウズしちゃってるでしょ? 魔王様の命令忘れたりしてない?」

麒麟后「殺す」バチバチ……!!

アルシエル「じょ、冗談だって!」

アルシエル「やれやれ……よりもよって冗談通じないタイプと仕事かぁ……」

アルシエル「ていうかウチの幹部連中、冗談通じないヤツばっかりなんだよな……困るよマジで……」

アルシエル「しゃーね、さっさと済ますかぁ……」

アルシエル「早いとこ妖怪王ブチ殺そうぜ……!!」
968 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:07:37.09 ID:/tjgSW91O
【カワキスタン】

カワキスタンは、砂漠の中にある王国だ。過酷な環境だが国民たちには活気があり、いつも国内には活発的な雰囲気が漂っている。

だが……今日はいつもと状況が違う。

ジャコ「おいおい……どうなってんだこりゃ……」

カワキスタンは……魔王軍によって今まさに侵攻されていた。まるで昔のゴーン帝国のようである。唯一違うのは、逃げ惑う市民が存在するということだろうか。

フレア「町が……!」

ククル「これは……一体……!?」

アイリ「……!」ダダッ!!

隊長「! 待つんだアイリさん!」

隊長「くっ……ジャコ! ここは任せた! 俺は彼女を追い、そのまま国王と合流する!」

隊長「ククルさんとフレアさんは私についてきてください!」

ククル「りょ……了解しました!」

フレア「…………」コクリ……

ジャコ「わ、分かった!」

隊長「生きていてくれよ……!」ダッ……!!

ジャコ「……任せたって言われてもな……この惨状どうすりゃいいってんだ……」

ジャコ「とにかく魔族を片っ端からブッ潰せばいいか……」

ジャコ「……!!」

ジャコ「危ねぇ……!!」スッ……!!

避けた瞬間、ジャコがいた場所に銃弾のような物が撃ち込まれる。

ベチャ!!

弾は地面を穿ち、いやに粘着質な音を放つ。

ジャコ「何だぁ、これ……?」



ジャコ「……スライム?」
969 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:08:53.07 ID:/tjgSW91O
スライムマン「あーっはっはっはっはっ! その通り!」

スライムマン「ぼくだよジャコ! ここで遭ったが百年目、絶対にブチ殺してやるからねっ!」

ジャコ「…………誰?」

スライムマン「なにぃーっ!?」ガーン!!

スライムマン「ほ、ぼくだよぼく! スライムマンだよーっ!!」

ジャコ「……んー?」

ジャコ「…………ああっ、あのザコか!」

スライムマン「」ブチッ!!!

スライムマン「お、おおおおお……」

スライムマン「お前───っ!!」ゴゴゴ……!!

ジャコ「!? 何だぁ!? どんどんデッカくなりやがる……!」

スライムマン「ぼくはなぁ、魔王様から力を頂いたんだ! 強大な力をな! ゴーレムほどの大きさになったぼくはぁ……!」シュ……!!

ドゴォン!!!

スライムマン「拳一つで建物をブッ壊せるんだよぉ……!」

ジャコ「……はっ、何だか偉そうに言ってるが、要はデッケェスライムってことだろ!?」

ジャコ「出てこいフェニックス!」カチ

フェニックス「おおっ……何じゃ、我の力が必要か?」

ジャコ「ああ、ザコはザコでも、厄介なザコみてーでな。手早く済ませたいんだ」

スライムマン「お、お前えええええっ! ザコザコ言うな! ぼくは魔王軍幹部だぞ!?」

ジャコ「……えっ、お前が? マジ?」

スライムマン「そ、その言い方腹立つ! 腹立つなお前!」

スライムマン「絶対に殺してやるからなぁーっ!!」

ジャコ「やれるもんならやってみな、ザコスライム!!」
970 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:10:36.19 ID:/tjgSW91O
隊長「……くっ、マズいな。見失った……!」

隊長「何としても王のところには行かなきゃならんが……この状況では人に尋ねることはできないし……」

隊長「雑兵の魔族を倒したところで疲れるだけだ。統率しているリーダーを叩かねば……!」

ズズーン……!!!

アズール「よぉ! 俺様をご所望か!?」

隊長「……!?」ゾクッ……!!!

隊長(何だこの雰囲気は……! 明らかに他の魔族とは格が違う……!)

隊長「まさか……幹部!」

アズール「御名答! 俺様は『炎魔』アズール! カワキスタンを灰に変える魔族だ!」

フレア「アズール……! つい最近聞いた気がする……!」

ククル「そりゃそうでしょうね! 十幹部のことを聞いたばかりですから!」

アズール「この辺りではお前が一番強そうだなぁ……いや、そこの女も悪くねぇな?」

アズール「……よしっ! 俺様にお前たちまとめて殺させろっ!!」

フレア「……交戦する?」

隊長「くっ……やるしかないか……!!」

隊長「ククルさん! あなたは国王のもとへ……!」

ククル「わ……分かりました!」ダダッ!!

ククル(クソッ……! 一体何がどうなってんだよ!? わけわかんねぇぞ!?)


【ゴーン神聖帝国】

ベルゼ「うふふふふ……」

ローレンス「!? 貴様……いつからそこに!? どこから入った!?」

ローレンス「いや、それより……貴様、魔族か!?」

ベルゼ「タダの魔族じゃないわぁ……魔王軍十幹部の一人・ベルゼよ」

シャリー「……!」

ローレンス「幹部だと……!?」

ベルゼ「えいっ♪」ズッ……!!!

シャリー「ガハッ……!!」ドゴッ!!!

ボゴォン!!!

ローレンス「シャリー!!」

ローレンス(何が起きた!? この女が黒い塊を出したと思ったら、そいつがシャリーを壁に吹き飛ばした……!?)

ベルゼ「あらあら……もう死んじゃったかしら?」

ローレンス「くっ……!」

ローレンス(シャリーの『自己再生』があれば今ので死ぬことは無い……きっと大丈夫だ)

ローレンス(……外はおそらく魔王軍に侵攻されているだろうな……!)

ローレンス(だが……俺がやるべきはやるべきことは一つだ)

ローレンス「貴様を……倒す!!」
971 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:12:29.41 ID:/tjgSW91O
【リョジョク入口】

逆月「何てこった……」

閃影「……紅蓮のヤツが……!?」

勇者2「ど、どうしよう……私が仲間になってって言いに行かなければ……!」

ファイザー「いえ、それは関係ないでしょう」

ファイザー「……これは私のミスだ。完全に魔王軍を見くびっていた……」

ハツモト「……おい、何を落ち込んでいるんだ!」

ハツモト「貴様らの事情なんてどうでもいいんだよ! 早くあのバケモノたちをブチ殺しに行くぞ!」

勇者2「……!」

勇者2「うん……そうだよね! まずは目の前の相手に集中しないと……!」

ハツモト「……お前ホントにユウシャか? 爽やかすぎて気持ち悪いな」

閃影「気持ち悪いですって……!?」

勇者2「い、今はいいから! 早く行こう!」

ザッザッザッ……!!

逆月「俺も早く行かねば……!」

ファイザー「…………」

第三王子『……どうしたファイザー?』

ファイザー(紅蓮が裏切り者なのは分かったが……おかしい、彼には妖怪を操る力など無いはずだ……)

ファイザー(他にいるとすれば玉藻前だが……彼女が裏切り者なら妖怪王に合わせる意味が無い。魔王の不利益になる)

ファイザー(なら……他にあれだけの妖怪を使役できる人物……)

ファイザー「…………!」

ファイザー(キョートの将軍か!!)

ファイザー「ということは……マズい!!」ピッ
972 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 18:18:08.88 ID:/tjgSW91O
【ヨコハマ】

ファイザー『ヨコハマ将軍! 聞こえますか!?』

ファイザー『緊急事態です! 突然の音魔法失礼致します……!』

ヨコハマ将軍「……構わない……貴殿の用件は、分かっている……」

ヨコハマ将軍「……キョート将軍のことだろう?」

ファイザー『!』

ヨコハマ将軍「ヤツは我々ヒノモトを裏切った……! 妖怪を使役し、多くの城下町を攻め落とそうとしている……!」

ヨコハマ将軍「私も先程襲われたところでな……なに、命は大丈夫だ……」

ヨコハマ将軍「……はは、人というのはやればできるものだな。今、私は筆談ではなく、直で話して……いる、ぞ……」

ヨコハマ将軍「…………」

ファイザー『将軍! ヨコハマ将軍!』



ファイザー「切れてしまった……! 大丈夫なのか……!?」

逆月「総帥! 我々も行かなければ……!」

ファイザー「……そうですね。まずは目の前の妖怪たちを倒さねば」

ファイザー「……本気でね……!」



安価です。魔王軍幹部が複数攻めてきました。安価やコンマ判定で迎え撃ちましょう。絶望的な状況ですが、まだ希望はあります。どの場面からやるか選択してください。

1.リョジョクの対妖怪戦
2.怒海天の津波
3.アルシエルと麒麟后の妖怪王との接触
4.ジャコvsスライムマン
5.隊長、フレアvsアズール
6.カワキスタンのアイリとククル
7.ローレンスvsベルゼ

↓1
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 18:18:47.36 ID:HknrzIwa0
7
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 18:23:43.88 ID:eXYDD2eJO
別に幹部全部倒してしまっても構わんのだろう
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 18:28:33.32 ID:0Aa8qXBWO
絶望ってのはよォ〜、希望様に踏みにじられて噛ませ犬の役者になるもんなんだぜェーッ!
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 18:29:36.78 ID:Zq/hhN9TO
エスが完全にファイザーの上位互換でつらい
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 19:01:10.28 ID:m08VqIxso
隊長とスライムマンは今回も何だかんだ生き残りそうではある
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 19:10:49.95 ID:HknrzIwa0
予言の性能すら負けてるってやばいなぁ…
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 19:26:51.04 ID:Hks5wsRy0
一気に攻めてきたな
980 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/22(木) 20:24:43.47 ID:/tjgSW91O
7選択

ローレンス(ベルゼ……ハスターの情報では、元人間の大賢者だとか……)

ローレンス(闇・火・水・土・風の魔法を操り、残虐性は他の幹部をも凌ぐと……!)

ローレンス(様子を見てる場合ではない、一気に行くぞ……!!)



安価です。ローレンスは今からベルゼに攻撃しますが、その方法を募集。コンマ50以上で有効、ゾロ目だと致命的ダメージを与える。

技名は「○○拳」でお願いします。実際にあるヤツでも創作でもオッケー。創作の場合は簡単な説明をお願いします。

↓3まで
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 20:27:19.58 ID:Zq/hhN9TO
四魔拳
火水風土属性の魔翌力を帯びて攻撃
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 20:29:54.11 ID:549qbqDhO
生命波動拳
自身の寿命を削って絶大な力を得る禁断の技
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/10/22(木) 20:30:59.17 ID:m08VqIxso
聖輝拳
光属性の魔力を叩き込む攻撃
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 20:31:57.33 ID:HknrzIwa0
よりにもよってな技でゾロ目が……シャリーが曇りそう
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 20:41:01.05 ID:549qbqDhO
じっちゃんかっこいい
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 20:59:00.30 ID:Hks5wsRy0
自爆道連れはロマン
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 21:06:08.51 ID:XHW6ZmVZ0
弱点突いたが通用せず、ならばと相手と同じ属性で殴り合い最後には道連れとかかっこよすぎんかこの爺
988 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/23(金) 00:55:35.15 ID:YTR9+ntPO
ローレンス「我が魔力を込めた技『聖拳』……それを十年掛けて強化した『聖輝拳』! 受けてみよ!」コオオ……!!!

ローレンス「破ァ!!」ドゴッ!!!

光属性の魔力を込めた拳が、ベルゼの体に突き刺さる。

ローレンス「……!? 何!?」

ベルゼ「ふふふ……私にそんな攻撃が当てられるとでも?」

……突き刺さったと思われたが、ローレンスの拳はすんでで止められていた。ベルゼが両手で生み出した闇の塊によって。

ベルゼ「殴り合いをしたいのなら……この魔法はどうかしら?」

ベルゼ「『亡者共の手』……!」ズズズ……!!!

闇の塊からいくつもの腕が作り出され、触手のようにうねりながらローレンスを殴打する。

ローレンス「うぐっ……!」

ローレンス(フニャフニャした腕だというのに……何て重い拳だ! マトモに受けてはやられる……!)

ローレンス「『受け流し』……!」

ローレンスは、熟練の技で数多の触手を捌いていく。

ベルゼ「……チッ、人間風情が気に入らないわぁ……!」

ローレンス「お前も人間だっただろうが! 同じ種族で争って恥ずかしくないのか!?」

ベルゼ「……!!」ブチィ!!!

ベルゼ「……知ったような口をきくなっ!!」

ベルゼの叫びと共に、何本もの腕がまとまって一本の剛腕へと変化する。

ドゴォ!!!

ローレンス「ガッ……!!」

剛腕は、ローレンスの腹を的確に打ち抜いた。

ベルゼ「私は……人間のヤツらに迫害されたんだ! ただ人より魔法が少しできたくらいで……それだけであいつらは差別しやがった!」

ベルゼ「魔女狩りのようなものよ……実の親まで私を殺そうとした!」

ベルゼ「魔王様に救われてから、私が何をしたと思う!? そいつらを皆殺しにすることよ!」

ベルゼ「その日から私は人間をやめて魔族になったの! キサマみたいな汚れた種族と一緒にするなっ!!」

ドゴォ!!! ドゴォ!!! ドゴォ……!!!

ローレンス「ぐう……!!」

ベルゼが叫ぶたびに、亡者の剛腕がローレンスを殴りつける。ローレンスは受け流すこともできず、ただずっと殴られたままだ。
989 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/23(金) 00:58:54.12 ID:YTR9+ntPO
ローレンス「……確かに、貴様のその境遇……同情に値する……」

ローレンス「だが……!」ボオ……!!

ローレンス「だからといって虐殺をしていい理由にはならんっ!!」バキャッ!!!

ベルゼ「!?」

ベルゼ(『亡者共の手』が破壊された……!? そんなバカな……!)

ベルゼ「……! その手は……!?」

ローレンスの腕は、赤・青・緑・茶の輝きに包まれていた。

ローレンス「ふうううう…………!」

ローレンス「これは火・水・風・土の属性の魔力を帯びたまま、相手に攻撃できる技……『四魔拳』!」

ローレンス「大量の魔力を消費するが、貴様を倒せるならば魔力が空になっても構わん!」

ローレンス「噴ッ!!」ブンッ!!!

ローレンスの振るった拳は赤く輝き、その光を強くしながらベルゼの火の魔導球を狙う。

パキィン……!!!

ベルゼ「……!? なっ……!?」

ベルゼ「わ……私の魔導球があああああっ!?」

ローレンス「やはりな……! 赤い魔導球は火の魔導球だったか!」

ローレンス「火属性には火属性を! 強い魔力同士は打ち消し合う! 高い耐久力を持つという魔導球もこうすれば脆く儚いものよ!」

ローレンス「貴様の魔法はその魔導球で強化されている! 一つずつ壊していき、最後は貴様自身を仕留めてやる!!」

ベルゼ「き……キサマアアアアアアアッ!!」ゴオオッ!!!

ローレンス「ぬおっ……!?」

バァン!!!

ローレンス「うぐっ……!」

ベルゼの怒りにより生み出された強風が、ローレンスを壁に叩きつける。

ベルゼ「魔王様から……魔王様から頂いた大切な魔導球を……!!」

ベルゼ「キサマアアア……! コロス……殺してやるっ!!」ブンッ!!!

ズバババババッ……!!!

ローレンス「グハッ……!!」

ベルゼは両腕を振り、黒い鎌鼬をローレンスに放つ。不可視の刃は避けることができず、彼の体は切り刻まれていく。

ローレンス(これはマズい……! このままでは致命傷を負ってしまう……!)



シャリー「…………ううっ……」

ローレンス「……!」

ベルゼ「!」
990 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/23(金) 01:00:17.62 ID:YTR9+ntPO
ベルゼ「…………」ニヤリ……

ローレンス「! 貴様、待て……!!」

ベルゼ「待つわけないでしょう!!」ガシッ!!

シャリー「ガッ……!?」

ベルゼはシャリーの首を掴み、そのまま持ち上げる。ベルゼが少し浮かんでいるため、シャリーもまた宙に浮かぶこととなる。

シャリー「クッ……ガッ……!」

ベルゼ「この子がシャリー……聖女と呼ばれる娘ね……」

ベルゼ「そして……あなたの大切な人でしょうねぇ!?」バキィ……!!!

シャリー「ガアッ……!?」

ローレンス「や……やめろ!!」

ベルゼ「やめろ……!? あなたは私の大切な魔導球を一つ壊したのよ!? その報いは受けてもらうわっ!!」

ベルゼ「さっきのでは殺せなかったみたいだから……ちゃあんと首の骨を握り潰してあげるわねぇ……?」バキバキ……!!!

シャリー「……!!」ジタバタ

ローレンス「シャリー……! ぐっ……!!」

ローレンス(情けない……! こんなところで体が……!)

ローレンス(ダメだ、シャリーを救わなくては……! 彼女はこの国の希望なのだ……)

ローレンス(……いや、それ以前に……!)

ローレンス「俺の一番大切な子だ……!!」

ローレンス(……この手しかあるまい。シャリーは怒るかもしれんが……)

ローレンス「シャリーを救えるのならば、この命、惜しくはないっ!!」

ローレンス「『生命波動拳』!!」パキパキ……!!
991 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/23(金) 01:02:30.38 ID:YTR9+ntPO
ベルゼ「何……? うるさいわねぇ……!」

ベルゼ「安心しなさい、この子を殺したらあなたも殺し……」

ベルゼ「……!?」

ローレンス「…………」ゴゴゴ……!!!

ベルゼ(な、何なの……!? 体はボロボロなのに、さっきと明らかに雰囲気が違う……!?)

ローレンス「……!」シュ!!!

ベルゼ「!? 消えっ……!?」




ローレンス「破ァァァァァァァァァァァ!!!」ドゴォ!!!

ベルゼ「ゴハァッ……!!!」

ローレンスの渾身の力を込めた拳が、ベルゼの体に突き刺さる。今回は防御する暇も無い。



コンマ二桁判定です。ベルゼとローレンスに関する判定。ゾロ目は良いことがある。

↓1 コンマ30以上でベルゼは戦略的撤退。50以上で戦線離脱。80以上で死亡。
↓2 コンマ30以上でこの場で死ぬのは回避。50以上で死なないが戦線離脱。80以上で意外と大丈夫。
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/23(金) 01:03:29.76 ID:DRpew+CEO
せいや
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