【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その5【安価】

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1 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/03(木) 18:35:44.63 ID:l0ly/h2PO
前スレ


【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その4【安価】
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1596880862/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1599125744
2 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 18:41:20.00 ID:l0ly/h2PO
ーー足りないもの鎮守府


ドガーーン!


菊月提督「どうした!?」


多摩「爆発音がした!!」


ジリリリリリリ…


菊月提督「深海棲艦の攻撃か?しかし何も前兆が無かったが…」


多摩「提督は緊急警報!こっちは艤装を展開して現地の確認に向かう!」


菊月提督「無茶はするな、まずは爆発音の正体を優先してくれ」


多摩「言われなくても!!」ガチャッ


菊月提督「…一体何が起こったんだ」


シュパーーー…


菊月提督「ん?あの海上を移動しているのは…」
3 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 18:45:39.73 ID:l0ly/h2PO
ーー


雲林院『二人は先に逃げてくれ』


『そんな!雲林院様を置いて逃げられません!』


雲林院『私がここに居るのが知られた。ここの連中に迷惑をかけたくない』


『でも…!』


雲林院『私は不本意ながらここに保護され、鎮守府の一部を爆破して逃げたことにする』


『危険過ぎます!』


『せめて私達も!』


雲林院『二人は私とは違う。危険な目にあわせたくないんだ』


『雲林院様……』


……


雲林院「これで良かった、世話になった連中に迷惑をかけられないからな」


雲林院「爆発させた部屋は何も無い部屋だ、鎮守府に被害が出ることも無いだろう」


雲林院「…もっと鎮守府から離れておくか」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 18:51:34.56 ID:v4FfGmJDO
たておつ

やはり望月の予知通りか
身を隠すなら私達にはうってつけの仲間が居るのを知っているだろうと菊月
ひとまず曙達がよく潜伏していたセーフハウスに転移させる
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 19:25:59.47 ID:zKxc8nILo
過ごした時間を回想しつつ、どこにいこうか、とにかく離れようと思案する
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 19:28:12.30 ID:jsnr6zTCO
記憶で見た海月姫達が隠れ家にしていたいところへ向かう
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 19:30:42.54 ID:94AFX1OZo
>>4
8 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 19:45:18.68 ID:wxMUJDe10
ーー海上


バシュッ


雲林院「む」


菊月「やはり望月の予知通りか」


雲林院「鎮守府を爆破はしたが被害は出していない」


菊月「分かっている、お前を責めに来たんじゃない」


雲林院「なら私から離れろ危険に晒すことになるぞ」


菊月「誰が来ようと返り討ちにする、問題は無い」


雲林院「相手の事をよく知らないくせにそんな事は言うな」


菊月「私なら言えるんだ」


雲林院「…」
9 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/03(木) 19:51:10.95 ID:wxMUJDe10
菊月「身を隠すのに適した場所がある。そこを使え」


雲林院「いいのか」


菊月「私達にはもう必要無いからな」


雲林院「ならば有り難く使わせてもらう」


菊月「あの二人はどこに居る?」


雲林院「二人なら先に逃げた」


菊月「本当か?出て行く所は見かけなかったぞ」


雲林院「嘘を…」


菊月「嘘かどうかは分かるんだろう?」


雲林院「…」


菊月「私は心を読めないがお前が考えていることは分かる。あの二人は無視しろ」


雲林院「何故だ」


菊月「お前の命の方が大事だからだ。お前が面倒な奴らに捕まれば更に面倒なことになる」


雲林院「本気か」


菊月「あの二人は元々居なかったものと思え。子どもの我儘は聞きたくないんだ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 20:08:44.81 ID:jsnr6zTCO
私は全力で見を守るからあの子達のことは助けてやってほしい
私の初めての友達だから
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 20:29:59.02 ID:zKxc8nILo
大人しくしてやるからと尊大に>>10
菊月は(自分を棚に上げて)素直に言え、生きづらいぞそれ、と
12 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 20:37:16.63 ID:wxMUJDe10
雲林院「自分の事は自分で守るだからあの子達のことは助けやって欲しい」


菊月「…」


雲林院「派手なこともしない、大人しくしてる」


菊月「…」


雲林院「無害とは言え鎮守府を爆破した。私が責任を持って直すから」


菊月「…」


雲林院「それから…」


菊月「素直に言え。その歳でそんなことを言ってると生き辛くなるぞ」


雲林院「……」
13 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 20:39:52.70 ID:wxMUJDe10
雲林院「あの二人は大事な存在だ」


雲林院「化け物扱いされていた私の側にずっと居てくれた」


雲林院「お祖父様が死んでも、あの二人だけは…」


雲林院「…」


雲林院「初めてできた友達なんだ」


雲林院「だから……助けて…」


菊月「ふん、初めからそう言え」


雲林院「……」


菊月「子どもの世話は苦手なんだ、泣くなら身を隠してからにしろ」


雲林院「…」バシュッ


下2 この後の展開やその他起こったことなど
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 20:46:36.09 ID:v4FfGmJDO
ちっ…敵の心当たりを聞いておけばよかったな
まあいい、いずれ判ると菊月愚痴る
逃げた二人を捕獲…保護する為、チーム菊月出動
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 21:10:16.23 ID:94AFX1OZo
>>14
16 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 21:21:41.67 ID:wxMUJDe10
ーー


菊月「敵の心当たりを聞いておけばよかったな。まあいい、いずれ判るだろう」


望月「おいっす菊月〜」


菊月「何か見えたか」


望月「バッチリ見えたね。結論から言うと二人はもう捕まってるよ」


菊月「チッ…」


望月「しかも場所が分からない。これはお手上げかもね」


菊月「二人はどうなる」


望月「予知で見えたのは殺される所だねぇ」


菊月「どいつもこいつも…」
17 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/03(木) 21:23:45.47 ID:wxMUJDe10
望月「どうする?」


菊月「ここで見捨てる方が後味が悪い。一応探すぞ」


望月「一応、ね」


菊月「なんだ」


望月「いんや〜別に〜」


菊月「…」


望月「雲林院と菊月って似てるよね、扱い方も同じ」


菊月「それを本人の前で言うな」


望月「はいはい。じゃ、ちゃっちゃと探しちゃおっか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 21:42:29.00 ID:zKxc8nILo
捕まった二人サイド
雲林院の居場所を吐けと脅されるも絶対口を割らない二人
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 21:44:34.92 ID:jsnr6zTCO
この短時間で行けるところなんてたかが知れてる
曙が見つけられないなら近辺で曙にも見えないところにいるだろう

(曙って障害物があったら見えないとかじゃなかったよね?)
20 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 22:01:15.30 ID:l0ly/h2PO
菊月「この短時間で行ける所はたかが知れている。曙が見つけられないなら、普通では見えないような場所に居る」


望月「普通ならそれでいいんだけどさ、ある可能性を忘れてるよ」


菊月「何だ」


望月「相手が移動してる。つまり車か何かで二人を連れ去った」


菊月「…」


望月「あたしが見えたのは二人がガチガチに拘束されて動けない所。移動してるかまでは分からないね」


菊月「…どうするんだ」


望月「ま、なんとかなるって。今までだってそうだったじゃん」


菊月「…リュウジョウ達も働かせるぞ」
21 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/03(木) 22:05:29.71 ID:l0ly/h2PO
ーー??


「「〜〜〜〜」」


(何を言ってるのかな…)


(多分私達を尋問する人を呼んでる)


(そうなの?)


(私達を捕まえたあの人達は事情は知らない。余計な事を知られないように日本語が分からない人達を使ってる)


(こっちの仕事は済んだって連絡をしてるんだ…)


(私達は雲林院様が居ないとただの一般人。それを知ってる人の仕業だ)


(…殺されちゃうのかな)


(雲林院様が助かるならそれでいい)


(うん、そうだね)
22 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 22:08:55.21 ID:l0ly/h2PO
「「……」」


(足音が遠くなっていった。ここから離れたんだ)


(尋問役が来る…)


(…怖い?)


(雲林院様の孤独に比べたら全然よ)


(そうだよね)


(いい、何をされても喋っちゃいけないわ)


(分かってるよ)


(雲林院様、どうかご無事で…)


(……)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 22:23:20.61 ID:v4FfGmJDO
まったく…仕事とはいえこんな少女を尋問とはなあ…とぼやきながら現れた尋問役
口をつぐんて何も喋らない二人に困ったなあ…これじゃあこっちが処分されてしまうとまたぼやく
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 22:56:05.78 ID:zKxc8nILo
>>23
25 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 23:08:26.05 ID:j8fX8lGO0
ーー


「まったく、仕事とはいえこんな少女を尋問とはなあ…」


「……」


「……」


「あのさ…大体分かるよね?居場所くらい教えてくれない?」


「……」


「……」


「困ったなあ…これじゃあこっちが処分されちゃうって…」


「本当はやりたくないんだよ?こっちは女の子をいじめる趣味なんか無いってのに…」


「……」


「……」


「はぁ……殺せって依頼じゃないだけマシか」
26 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 23:15:33.89 ID:j8fX8lGO0
ーー


「ーーーー!!」


「耐えちゃダメだよ……もっと強いのをやるしか無いじゃん…」


「ーーーーっ!!」


「もぉ〜普通の女の子なら爪剥がすだけで悲鳴をあげるのに…」


「先に謝っとくけど本当にごめん」ギラッ


「……」


「……」ピクッ


「君かな」グサッ


「…………ぁ…!」


「ごめん何か喋って。そうじゃなきゃこっちの子は死んじゃう」


「……」


「…嘘だよ死なないよ。でもそう言うしか無いんだ」


「……」


「……ぅ…」


「今の内に喋って。次の奴らは君を玩具にして壊すつもりだ。もっと酷い目に遭うんだよ」


「今喋れば君達は殺されずに済む。だから…喋って」


「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 23:49:18.47 ID:3cIlquA9o
それでも喋らない二人
そもそも事情を把握しているのに無事ですむわけもないと考えてる

一方で菊月達はハグロの念写で誘拐犯の特定に成功
車がわかれば後は芋蔓
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/03(木) 23:51:25.58 ID:zKxc8nILo
尋問担当が変わると目の前の娘達がどうなるかわかるだけに尋問者も必死
けど鬼になりきれないので取れる手もなくなって時間が過ぎていく
29 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/03(木) 23:55:59.54 ID:j8fX8lGO0
「……」


「…………」


「どうして……自分達の置かれている状況は分かるよね!?」


「……」


「…………」


「この後待っているのは殺されるどころの話じゃないんだ!今ならまだ…!」


「……」


「…………」


「……無理だ…これ以上は…」


ガチャッ


「もういい、次の奴らに任せろ」


「…………分かったよ」
30 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 00:03:43.07 ID:XA0t3YZS0
ーー


「何も聞き出せないとはな、報酬は無しだ」


「…そうだろうね」


「役立たずのお前も処分する。と言いたい所だが特別に許してやろう」


「…………彼女達を使うのか」


「おっ、当たりだ。若い女は久しぶりだからな」


「あれは若過ぎる、少女だ」


「そういうのが好きな奴が多いって話だ」



ーーーーーーーー!!



「お、結構楽しんでるみたいだな」


「……!」


「許してはやるがこの事は喋るなよ、まあ言われなくても分かってるだろうがな」


「…………あぁ」


「ふ…少女を救えずに悲劇のヒーロー気取りか?全く、尋問屋が笑わせてくれるなよ」


「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:13:46.85 ID:4RzNZ6JEo
羽黒の念写で場所を駆使して特定した菊月達は監禁場所に向かう
二人を殺さずおもちゃにしているのを把握した菊月がおこおこおこおこで逃げる暇も与えず二人以外アジトごと全部錆に変える
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:22:28.26 ID:AvnSkF+TO
>>31
救助後は即離脱
曙に周囲で私達を目撃した者は?と聞くと奴ら錆になったわって

あとはグラーフがどれだけがんばってくれるか
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:22:31.45 ID:tNCdj3wgo
>>31
背後関係を聞き出すためかろうじて何人か半殺しで残す菊月
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:23:42.90 ID:/2WjUatDO
どうにかならないかと考えながら無力感に苛まれ帰路につく最初の尋問役
その後>>31
35 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 00:33:46.98 ID:XA0t3YZS0
ーー


「あ……あ…ぁ…」


「…………」


「おいこっちはもう反応しなくなったぞ」


「死んだか。ま、刺されてたしな」


「俺が傷口を抉ったのが悪かったか?」


「それしかないだろ」


「だってよ、そうしたら締まりが良くなったんだよ」


「そうだな、新品からガバガバになるまで使い込んじまったもんな」


「「「はははははは……」」」


「………ぁ…」


「さて、コイツはいつまで持つかな?」


「便所一号はもう死んじまったぞ〜」


「責任持って楽しませろよ二号」


「………や…」


ピカッ


「ん?」


「何か光っ…………」


「な………」
36 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 00:38:18.39 ID:XA0t3YZS0
望月『状況はどう?ハグロの念写でなんとか近くまでは分かったけど、詳細までは分からなかったからね〜』


菊月「……」


曙『何か答えなさいよ!』


望月『まさかさ〜全員やっちゃった?』


菊月「下衆共は全員錆にした」


望月『あっちゃ〜』


曙『一人くらい生かして情報を聞き出し…!』


菊月「黙れ」


曙『な、何よ……』


菊月「グラーフに準備をさせろ」


望月『…間に合わなかった?』


菊月「いいから早く!」


望月『はいはい…了解』
37 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 00:43:21.74 ID:XA0t3YZS0
「…………」


菊月「私が分かるか?」


「…………」


菊月「あと少しで助かるんだ」


「…………」


菊月「おい!!」


「……」ガクッ


菊月「……グラーフ!!」


バシュッ


グラーフ「ひぃ……臭いが…」


菊月「なんとしてでも助けろ」


グラーフ「でも…死体は……」


菊月「いいから助けろぉ!!」


グラーフ「はひぃ!!」


菊月「この……クソぉぉ…!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:49:45.50 ID:/2WjUatDO
一人は治療がギリギリ間に合い一命を取り止めた
ほんの僅かの差で最初の一人に間に合わなかった事で菊月は怒りより落ち込んでしまう
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:58:48.10 ID:po3ijnz6O
2名とも当分は面会謝絶
完全に息絶える寸前だったがどうにか命は助かる
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 00:59:01.34 ID:FweoOLNeO
>>38
一命をとりとめた方が欠片を差し出す
友達の印にもしもの為に渡されたと
(ポーラに渡すならこの二人だと十二分にありえるよね…?)
41 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 01:06:46.52 ID:XA0t3YZS0
ーー


リュウジョウ「なんとかあの二人は助かったんやな、良かったわぁ」


菊月「……」


リュウジョウ「折角助かったんやからもっと嬉しそうな顔しいや」


菊月「二人は助からなかった」


リュウジョウ「何を言うてんのよ、重傷には変わりないけど命だけは助かったやん」


菊月「違う。二人とも確かに死んだんだ」


リュウジョウ「何を言うてんの…?」


菊月「私達では……助けられなかったんだ……」


バシュッ


雲林院「私が説明してやる」


リュウジョウ「あ…あんた!よくも鎮守府を爆破しよって!」


雲林院「黙れ出来損ない共」


リュウジョウ「う……?」
42 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 01:10:44.57 ID:XA0t3YZS0
雲林院「二人にはお守りを渡しておいた。それには欠片が入っていた」


菊月「その欠片のお陰で……二人の命は繋ぎ止められた」


雲林院「助けると言ってこのザマか」


リュウジョウ「待…待ってや!皆んな必死になって探したんやで!」


雲林院「必死になって二人の命すら救えないのか」


菊月「……すまなかった」


雲林院「お前の謝罪に価値は無い」


菊月「……」


雲林院「この事は一生忘れない」
43 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 01:15:07.68 ID:XA0t3YZS0
雲林院「私がバカだった」


雲林院「お前達を信じた私がバカなんだ」


雲林院「お前達も敵だ」


リュウジョウ「待ってぇや!」


雲林院「待てば二人の心の傷は治るのか」


菊月「……」


雲林院「お前達の大切なものも奪ってやる」


リュウジョウ「あかん!そんなことはさせへん!」


雲林院「止められるものなら止めてみろ」


リュウジョウ「う……!」


雲林院「やっと分かった、お祖父様は何も間違って無かったんだ」


雲林院「私のこの力は世界を消す為にある」


雲林院「待っていろ」


雲林院「お前達から殺してやる」


菊月「……」


雲林院「……」バシュッ


リュウジョウ「菊月…」


菊月「…司令官を守れればそれでいい。私はそれでいいんだ……」


ーー
44 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/04(金) 01:15:37.55 ID:XA0t3YZS0
新スレでも宜しくお願いします


コメントなどあればお願いします
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 01:20:35.11 ID:/2WjUatDO
お疲れ様でした
ここにもまた自分を見失った者が一人…
欠片があったって菊月達が動かなかったら二人は結局助からなかっただろうにね
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 01:22:16.10 ID:FweoOLNeO
サクッと助けようと思ったけど流石にやりすぎかなと思って留めてたらこうなっちゃったよ…
それにしても誰も彼も思考の振れ幅が極端すぎない…?

心は読めるんだから菊月達が手を抜いてた訳じゃないことや本気で憤ってた事は分かるはずなのに
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 01:25:35.00 ID:po3ijnz6O
心が読めることはすなわち拷問を受けた2人の叫びも聞こえるということじゃないか?
そもそも仲間を傷つけられて、頑張ったなら仕方ないでは片付かないだろうし
死亡しなかっただけまだ切れるカードが残ったと信じるしかない
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 01:34:32.58 ID:4RzNZ6JEo
でも発端は雲林院の作戦ミスなんだよな…
鎮守府を爆破して混乱させて力のない二人を護衛もなく逃がそうとするって敵からしたら捕まえて下さいって言ってるみたいなもんだし
あと一人で見つけ出して救助できたかといえばそうとは限らないし

頭に血が上ってるだけでもっと冷静になってくれることを祈るしかない
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 01:34:49.21 ID:tNCdj3wgo
おつ
ああ…くそやらかしたすまん……
雲林院にとって二人がとても大切な存在になってるのがわかったのはいいがそれ故まだ許せんだろうしなあ…
50 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 18:33:15.24 ID:V4XJ8D4c0
ーー足りないもの鎮守府


菊月提督「菊月から聞いての通り、ここに深海棲艦の大群が侵攻してくる」


菊月「来るのが分かっているならその前に止めればいい。全員総出で迎撃に当たる」


多摩「その情報の信憑性はあるのか」


菊月「望月の予知や偵察の結果だ、間違えるはずが無い」


多摩「……」


夕張「総出ってことは私も…?」


菊月提督「いや夕張や非戦闘組は自分の役割を果たしてくれ」


ガングート「私は出るぞ」


多摩「行かせられるはずが無い」


ガングート「そんな事を言ってる場合ではないだろう」


多摩「……」
51 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/05(土) 18:36:04.85 ID:V4XJ8D4c0
菊月(深海棲艦を集め、操っているのは雲林院だ)


菊月(あいつは私達を全滅させた後、司令官を殺そうとしている)


菊月(そんなことはさせない。あいつが動き出す前に決着をつけてやる)


菊月(一対一なら雲林院には勝てない。だが多人数なら勝機はある)


菊月(あいつの能力は凄まじいが実戦を経験していない。そこを突く)


菊月(私達に勝てると思うなよ雲林院)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 18:48:04.10 ID:wyP8nidDO
戦闘の準備をしている最中病院から連絡が来る
入院している二人がどうしても話したいと言っているらしい
自分達がこうなった事で雲林院がどういう行動に出るか解っていたようだった
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 18:58:22.18 ID:qwQVh2MYO
>>52
だからなにかしてしまう前に止めたいと言っている
54 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 19:09:17.24 ID:V4XJ8D4c0
ーー


ピピピピピ…


菊月提督「誰だ」ガチャッ


憲兵『俺だ。病院から電話だぞ』


菊月提督「病院から連絡?」


憲兵『例のガキのお供二人が入院してる病院だ』


菊月提督「何の用なんだ、こっちは取り込み中だぞ」


憲兵『二人からメッセージがあるそうだ』


菊月提督「馬鹿を言うな、あの二人は喋るどころか正気を取り戻していないんだろう。あんな目に遭ったんだから当然だ」


憲兵『そうだ喋れる状態じゃない。だがメッセージが書かれたメモがあったそうだ』


菊月提督「メモか…」
55 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2020/09/05(土) 19:13:27.22 ID:V4XJ8D4c0
憲兵『病室にメモが落ちていたらしい。どうにかして書いたのか、それともああなることが分かっていて事前に用意していたかのどちらかだ』


菊月提督「内容は?」


憲兵『まだ聞いていない。お前に直接知らせてくれとでも書いてあったんじゃないか』


菊月提督「分かった、病院と繋げてくれ」


憲兵『了解っ…と』ガチャッ


菊月提督「あの二人が…俺に伝えたいこと」


菊月提督「恐らく雲林院絡みには違いないだろうが、どんな事が書いてあったんだ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 19:19:31.54 ID:wyP8nidDO
乱れた文字で屋敷へという言葉とお嬢様を助けてと書いてあった
まったくあいつらは…お互いに助けてと言い合っている事に苦笑する菊月
屋敷に雲林院を止められる何かがあるのか?と
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 19:34:28.19 ID:aXFfzdNvo
>>56
58 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 19:38:44.86 ID:V4XJ8D4c0
ーー


菊月「それでメモには何が書いてあったんだ」


菊月提督「乱れた字で屋敷へ、お嬢様を助けて、と書いてあったそうだ」


菊月「お嬢様と書いてあったということは事前に用意してあったか」


菊月提督「それは確認のしようが無い」


菊月「あいつら……」


菊月提督「雲林院が閉じ込められていた地下のある屋敷に何かがある。それを確認してきてくれるか?」


菊月「あそこなら一度行ったことのある場所だ、神威の能力も使えるから容易いな」


菊月提督「残された時間は少ない頼んだぞ菊月」
59 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 19:43:04.20 ID:V4XJ8D4c0
ーー雲林院邸、屋敷


バシュッ


菊月「やはり誰も居ないか。雲林院を狙っている連中もここには居ないと分かっているんだな」


菊月「屋敷の中は以前曙と探索したが何も無かった。ということは地下だ」


菊月「地下で雲林院と合流した後はすぐにここから出ていった。だからほとんど探索できていない」


菊月「地下は確かシェルターだと言っていたな。それ相応の食糧もあると」


菊月「それ以外に何かあるとは思えないが…探してみてからだな」


菊月「雲林院を倒す、止める方法のヒントでも見つかればいいが…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 20:02:24.47 ID:aXFfzdNvo
誰が書いたか分からないが、過去の雲林院の事を記した記録を見つける
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 20:07:10.02 ID:V6fH1S8yo
地下シェルターの部屋を見ていくと絵を見つける
下手な絵と上手な絵が入り混じってるけれど平和を願ったであろう絵

約束…雲林院に思い出させたいということか…と菊月

その後>>60
62 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 20:14:59.55 ID:bclxWEzhO
ーー


菊月「これは絵か。下手な絵と上手な絵が入り混じってる…雲林院とあいつらが描いたものだな」


菊月「どの絵にも共通のモチーフはない。だがあるテーマは共通していそうだ」


菊月「どの絵も全て平和を願っている…皆で手を取り合うようなありきたりの絵もある」


菊月「これを見せたかった……この絵を…」


菊月「……そうか雲林院にこれを思い出せと言いたいのか」


菊月「口で言うより見せた方が早い。この絵は全て持っていくか」ゴソゴソ


菊月「あの二人が見せたかったのはこれだろう。だからもう一つ見つけたコレはあいつらは知らないはず」ゴソッ


菊月「これは雲林院に関する記録か……」
63 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 20:19:38.88 ID:bclxWEzhO
菊月「この記録を見て違和感を覚えた。雲林院の年齢とこの資料の古さが合わない」


菊月「雲林院はずっと前から存在している?だがそんな事は言っていなかったし、言動も歳相応のものだ」


菊月「資料も痛んでいて読むのが難しいか…」


菊月「……これは」


……××の×片より……××の…生×れし××…


菊月「…ダメだ、辛うじて文字が読めるだけか」


菊月「とにかくこの絵は回収できた、これ以上得られるものが無いなら長いは無用だ」


菊月「この絵で雲林院を止められれば…一瞬でも隙を作れば勝機はある」


菊月「司令官はやらせはしない…!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 20:33:09.68 ID:qwQVh2MYO
頭に血が登っていたのが少し落ち着いた雲林院
二人に力がないと分かって二人だけにしてしまった自分にも非があると頭の片隅にある
それがこんなことをしてあの二人を放っておいていいのかと時折考えさせる
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/05(土) 20:36:36.71 ID:wyP8nidDO
帰りがけに誰も居ないはずなのに呼ばれたような気がした菊月
探してみると厳重に封印された箱を見付ける
何か長いものが入っているような形の鉄箱だった
能力で開けようと試みるが何故か効かない
66 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 20:42:25.76 ID:V4XJ8D4c0
ねぇ…


菊月「誰だ!?」


…………


菊月「誰も居ない…気配も感じない。気のせいか…」


ねぇ……


菊月「いや聞こえる。どこから聞こえるんだ?」


ねぇ…………


菊月「上か。もう屋敷内は探したはずだが…行くだけ行ってみるか」
67 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 20:48:42.26 ID:V4XJ8D4c0
ーー


菊月「声のする部屋に来てみたが、やはりここには何も無い」


……ギッ


菊月「…壁の中からだと?私の能力を使えば壁くらいどうということはないが……」ズズズッ


菊月「……なんだこの箱は」


……


菊月「錆させた壁の破片にはまじないやその類いの言葉が書かれていた。この鉄箱は封印されていたのか?」


菊月「一つ分かるのはこれはまともなモノじゃない。鉄箱にも関わらず錆が一つも無い」


菊月「この鉄箱には長いモノでも入っていそうな形はしているが……」


菊月「リスクはあるが開けるしかないだろう」ズズズッ


菊月「……」
68 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/09/05(土) 20:51:38.03 ID:V4XJ8D4c0
ーー足りないもの鎮守府


リュウジョウ「能力で開けられへんだからって持って帰ってきよって!」


菊月「あそこに置いておく意味がない」


リュウジョウ「せやけど!」


菊月「私の能力で開けられないということは能力絡みだ。持って帰ってくる以外に選択肢は無い」


リュウジョウ「…まあええわ。その絵は役に立ちそうやしな」


菊月「これを雲林院に見せれば動揺するはずだ。それを機に一気にやる」


リュウジョウ「可哀想やけどやるしかないもんなぁ…」


菊月「奴の場所が分かり次第作戦開始だ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
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