【ミリマス】33分探偵ナンナン

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1 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:29:28.60 ID:cQ1eSaBnO
このトリップは初出しなので初投稿です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1598729368
2 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:30:18.31 ID:L/yLpcUh0
−−深夜・765プロライブ劇場

プロデューサー「………」カタカタカタッターン

P「…ふぅ、こんなとこかな…あーてっぺん越えてら、ハハッ」

P「こりゃウチ帰ると明日遅刻するな…仮眠室使うか…そしたら飯と着替えを…」

ガチャ

P「…ん?おいおいどうしたこんな時間に一人で、危ないじゃないか」

P「え?差入れ?そりゃ有難いがそんな事より自分のことをだなぁ…」

P「あぁわかったわかった、それじゃとりあえずその差入れ頂いたら家まで送るから」

P「…おいこら誰が送り狼だ!」
3 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:31:30.20 ID:L/yLpcUh0
ーー翌朝・ウォーカー探偵事務所

野々原茜「それは正直ちょっといらないかなーって…」

サイキック覚醒キット販売員「そうおっしゃらずに!一度見てもらえればきっと欲しくなりますよ!今このスプーンを曲げてみせますので!」ムムムーン

茜「いやーそもそも探偵モノに超能力者出ちゃダメだよ、何だっけノックスの十戒とかそういう」

サイキック販売員「あれ、おかしいですね、曲がr「探偵ー!」バターン<グエーッ

七尾百合子「探偵!事件ですよ!」

茜「おっと警部、いらっしゃい」

百合子「茜さんおはようございます。探偵いますか?」

茜「そろそろご飯食べ終わる頃じゃないかなー?ま、コーヒー淹れるから待っててよ」

百合子「ありがとうございます」

百合子(……毎度思うけど何でピタゴラ装置でコーヒー淹れるんだろう)

百合子(……なんか今回いつもより長い…)

百合子(あ、ようやく終わっ……ほとんどこぼれた)

百合子(なんだこれ)
4 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:32:31.33 ID:L/yLpcUh0
白石紬「野々原さん、大変美味しかったです。ご馳走様でした」

茜「ま、茜ちゃん料理の腕も天才的だからね〜?もっと褒めてくれてもいいよ」

紬「特にデザートのプリンが美味で」

茜「ん?んん?おかしいぞそのプリン茜ちゃんのだよね茜ちゃんのってメモ貼っておいたよねつむりん何てことしてくれてんのちょっとねぇ!」

百合子「探偵ー?探偵さーん?」

紬「おや七尾警部。おはようございます」

百合子「おはようございます…じゃなくてですね!事件なんですよ!力を貸してください!」

紬「事件…ですか。事件が探偵を呼ぶのか、はたまた探偵が事件を呼ぶのか…」

百合子「呼びに来たの私ですけどね」

紬「行きましょう」

茜「こらーつむりーん!逃げるなー!」
5 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:33:29.60 ID:L/yLpcUh0
ーー移動中

紬「それで、事件の概要は」

百合子「現場は765プロライブ劇場、ガイシャは同プロに勤務するアイドルプロデューサーの男性。死亡推定時刻は昨晩深夜、死因は服毒と見られています」

茜「アイドルかぁ。茜ちゃんもつむりんのとこで働いてなかったら末はアイドルだったかもね、ほら茜ちゃん隠しきれないほどカワイイから」

つむゆり『あっはっはっは』

茜「何その反応ひどくない?」

紬「それで被害者の名前は?」

百合子「不明です」

紬「えっ」

茜「フメイ?変わった名前だねー」

百合子「いえ、そうでなくてわからないという意味で不明です」

茜「現代日本でそんなことってある?」

紬「なんなん…」
6 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:34:27.08 ID:L/yLpcUh0
ーー765プロライブ劇場

紬「ここが現場ですか、なかなか大きい建物ですね」

茜「うーん、茜ちゃんここに入ったら溢れ出るカワイイオーラでスカウトされちゃうかなー」

つむゆり『あっはっはっは』

茜「さっきから何なのその反応」

真壁瑞希「おや、警部さん……そちらのお方は?」

百合子「あぁ真壁さん。こちら私が事件解決の依頼をした探偵の白石紬さん。探偵、この方は今回の第一発見者でこのプロダクションの所属アイドルの真壁瑞希さんです」

紬「なるほろ。探偵の白石です」

瑞希「つまり、選ばれし者というわけですね。勇者だぞ」

百合子「わかりますかそうなんです私と彼女が出会ったのはかの約束の地難攻不落の難事件を前に挫ける私の目の前に現れたのこそ何を隠そう選定の剣を引き抜いた彼女で「警部!!」

中谷育「警部!犯人が自白したよ!!」

紬「!?」
7 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:35:30.27 ID:L/yLpcUh0
田中琴葉「私がやりました」

百合子「やって…しまいましたか」

琴葉「はい」

百合子「詳しい話は署で聞きましょう。育ちゃん、連行して」

育「はーい!」

茜「いやー今回はスピード解決だったねぇ、帰ろっかつむりん」

紬「果たして…本当にそうでしょうか?」

百合子「え、でも自供してますし…ねえ?」

琴葉「はい」

紬「その方がどなたかを庇っている可能性が…」

育「犯人の水筒から毒物が検出されたよ!」

紬「!?」

紬「いえ、誰かに水筒をすり替えられた可能性も…」

育「水筒に大きく田中って書いてあるよ!」

紬「!?」

茜「小学生かな?」

百合子「まあ、とりあえず話は署の方で…」

紬「これでいいんですか?」

百合子「へ?」

紬「このままだとこのSS、ここで終わってしまいますよ?」

茜「いやーSSってショートストーリーの事でしょ?別に短くていいんじゃないかなぁー」

紬「とにかく私はこの事件、ここで終わらせるつもりはありません」

紬「この簡単な事件…うちが33分持たせたるげん!」
8 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:36:25.94 ID:L/yLpcUh0
BGM
https://www.youtube.com/watch?v=0u46idafQFM

ナレーター「普通にやればたった5分で終わる超簡単な事件を、ミリシタだいたい11曲分の33分いっぱいまで何とか持たせる名探偵。その名も33分探偵、白石紬」

ナレーター「次々と繰り出される推理にガンガン増える一方の容疑者。その果てに真犯人は見つかるのか見つからないのか」

ナレーター「ただいま7分です。」
9 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:37:28.58 ID:L/yLpcUh0
育「関係者を集めてきたよ!」

百合子「それぞれお名前とご職業をお伺いしても?」

瑞希「先程名乗りましたが、真壁瑞希、アイドルです。第一発見者、ということになるとか」

周防桃子「周防桃子、アイドル。自主トレ中だったんだけど…何か用なの?」

馬場このみ「ほら桃子ちゃん、そんなにトゲトゲしないの…あ、馬場このみ、アイドルよ」

琴葉「えっと、田中琴葉、犯人です」

紬「そういうのいらないんで」

琴葉「えぇー…」

P「765プロのプロデューサーです」

茜「…ん?んん??ねぇねぇ警部」

百合子「はい?」

茜「被害者、プロデューサーだったよね?」

百合子「そうですよ?」

茜「生きてるじゃん!!」

百合子「いえプロデューサーがプロダクションに1人しかいないわけ…」

P「あ、765プロのプロデューサーは私1人です。そして正真正銘私が殺害された被害者です」

茜「ピンピンしてるよねぇ!?」

P「昨夜仕事の為に当日限定スパークドリンクMAX飲んでいたので」

茜「何の説明にもなってないよ」

百合子「被害者が生きているなら別に事件性は…」

紬「それとこれとは話が別です。あと25分は使いますよ」
10 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:38:25.96 ID:L/yLpcUh0
紬「それでは事件発生当時に何をしていたかお聞かせ願えますか?」

桃子「寝てたに決まってるじゃない」

瑞希「寝てました」

このみ「寝酒を煽ってから寝たわね」

紬「七尾警部、未成年飲酒の自白です、補導してください」

百合子「そういうの少年課の仕事で私達捜査一課の管轄じゃないんですけど」

このみ「誰が未成年飲酒か!私はれっきとした成人よ!せ・い・じ・ん!!」

茜「うそォ!?」

紬「ウサミン…!?」

このみ「そっちの星人じゃないわよ!オ・ト・ナ!!」

育「馬場このみさん、24歳。所属アイドルでは最年長、だって。これ免許証のコピー」

このみ「まったく、この溢れ出るセクシーなオーラを理解できないとかそれでも探偵なのかしら」

紬「ばんなそかな……」

琴葉「プロデューサーを毒殺する為に劇場にいました」

P「仕事が一段落したところで琴葉に毒入りみそ汁飲まされて殺されてました」

紬「そういうのいいんで」

ことP『えぇー…』
11 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:39:27.82 ID:L/yLpcUh0
百合子「というかプロデューサーさん、被害者の方にこう言うのもアレですが、こういう場合担当アイドルを守る為に偽ダイイングメッセージを遺したりするのが常道ですけど、そんな正直に担当アイドルを犯人にしていいんですか?」

P「あぁ……私もそうしたいのは山々なのですが、嘘つくと焼き殺されるので」

百合子「へ?きょ、脅迫ですか?だ、誰に…」

P「琴葉に」
    プロデューサー
琴葉「安 珍 様?何をぶつぶつ言っているんですか?」

P「大した話じゃないさ」

茜「なんか一瞬青白い炎出てなかった?」

紬「犯人が証拠隠滅に氷橋でも燃やしたのでしょう」

茜「夏に氷橋作るのはちょーっと無理がないかなー?」
12 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:40:24.21 ID:L/yLpcUh0
紬「さて、先程中谷刑事より頂いた資料を拝見しましたが、犯人がわかりました」

百合子「本当ですか探偵!」

紬「犯人は…馬場このみさん、あなたですね」

このみ「わ、私!?」

紬「自称セクシーアイドルである馬場さんは「自称って何よ!」

紬「その容姿からランドセルだのスク水だのHANZAIスレスレの仕事ばかりを充てがわれていました」

百合子「児童ポルノですね…!」

紬「そしてそんな仕事ばかり持ってくるプロデューサーに対して、いつしかこう思ったのです」

紬「そうだ、殺そう」

茜「殺意軽くない?」
13 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:41:30.96 ID:L/yLpcUh0
紬「思い立った馬場さんは深夜の劇場に赴きます。大人なので深夜も楽勝です。オトナなので」

このみ「そうね!オトナだから余裕よ余裕?」

茜「ちょろいなこの人」

紬「そして仕事が一段落ついたプロデューサーに声をかけます」

このみ『お疲れ様プロデューサー!地元から獺祭取り寄せたの、一杯やらない?』

百合子「獺祭…っ!この誘いは断れない…っ!」

育「警部15歳だよね?」

紬「そしてまんまと毒を仕込んだ獺祭を飲ませる事に成功した馬場さんはプロデューサーの絶命を見届け、獺祭を回収、帰途に着き…」

紬「計画が成功した祝酒として獺祭を飲み、今に至る、というわけです」

このみ「……ねぇ探偵さん、ひとついい?」

紬「はい。自白ですね」

このみ「私最後明らかに毒入りの獺祭飲んでるんだけどそれ私も死んでない?」

紬「あっ」

育「ちなみにガイシャからアルコール反応は出なかったよ!」

P「まあ昨夜は飲んでないですしね…」

紬「………」
14 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:42:28.29 ID:L/yLpcUh0
ーー移動中

紬(彼女の証言に真実を見た私は捜査が暗礁に乗り上げたことを悟った)

紬(ここから先を推理するには情報が足りない…私は彼女を頼る事にした)
15 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:43:29.12 ID:L/yLpcUh0
ーー茜ちゃんの惑星

北上麗華「いらはーいいらはーい、カワイイカワイイ茜ちゃん人形だよー」

紬「これはカワイイですね、お土産に買っていきましょうか」

麗華「お嬢さんお目が高いね!どれがいいかな?普通の茜ちゃん人形が普通すぎてオススメだよ!」

紬「ではそれをひとつ。それと情報が欲しい」

麗華「アイドル事務所プロデューサー毒殺事件だね?んー、詳しくは知らないかなー」

紬「…」っプリン<アカネチャンノ!

麗華「周防桃子ちゃんって子、元々は子役俳優だったんだけど今のプロデューサーに熱烈なアタックを受けてアイドルになったんだって」モグモグ

紬「周防さん、ですか…」
16 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:44:29.56 ID:L/yLpcUh0
麗華「その桃子ちゃんなんだけど、ちょっと前にネットで流行ったネタがあって…」

紬「それは?」

麗華「うーん何だったかなー?」

紬「…」っプリン<アカネチャンノ‼

麗華「メタル桃子ちゃんっていうらしいよ」モグモグ

紬「メタル周防さんって?」

麗華「メタル桃子だけど。」

紬「ありがとうございました」スタスタ

麗華「いらはいいらはーい、茜ちゃん人形だよー」

??「…卑しか同僚が多すぎて困っとるけん、どがんしたらよかと?」

麗華「それなら、よし、楽しく話せたなって何度か言わせれば大体解決すると
17 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:45:24.90 ID:L/yLpcUh0
ーー劇場

紬「犯人がわかりました」

茜「ねぇところで茜ちゃんのプリン無くなってるんだけどつむりん何か知ら「犯人は周防桃子さんあなただ!!」

茜「あっこれ絶対つむりんが食べたやつじゃん!またか!」

桃子「……へぇ?桃子が犯人だって言うからにはそれなりの証拠、あるんだよね?」

紬「勿論です。中谷刑事」

育「印刷しておいたよ!」

紬「ありがとうございます。これは少し前インターネットで流行したミーム、メタル桃子の資料です。周防さん、ご存知ですか?」

桃子「まぁ…名前くらいは。意味は全っ然わかんないけど」

紬「それでは事件のあらましをご説明しましょう」
18 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:46:29.65 ID:L/yLpcUh0
紬「プロデューサーLOVEな周防さんは「待って待って待って!!」

桃子「前提条件が!おかしい!!」

紬「???」

桃子「何でそんな『何言ってんのコイツだらぶち?』みたいな顔できるの!?」

紬「いえ、周防さんは日頃プロデューサーの事をお兄ちゃんと呼んでいるそうで」

P「!」

桃子「……まぁ」

紬「妹萌えロリコンクソ野郎を誑かすあざとアピールではないのですか?」

桃子「違うけど!?」

P「……あの、探偵さん」

紬「はい?」

P「さっきのもう一度お願いしてもいいですか?」

紬「妹萌えロリコンクソ野郎?」

P「そっちもいいけどその前のお兄ちゃ「シャァァァァ!!」ボッ

P「」チーン

琴葉「うふふ」

紬「話を続けます」

百合子「お願いします」

茜「警部?被害者消し炭になっちゃったけどいいのカナ?」
19 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:47:29.66 ID:L/yLpcUh0
紬「さて、周防さんがプロデューサーLOVEという前提で話を続けますが」

桃子「その時点でその推理0点だよ」

紬「日頃からお兄ちゃんお兄ちゃんとクッソあざといアピールを繰り返しているにも関わらずてんで振り向かないプロデューサー」

茜「鈍感そうだもんねぇ」

紬「よし、殺そう」

百合子「愛憎入り混じった感情ですね…!」

紬「そして殺意の波動に目覚めた周防さんはある事に気づきます。世間でメタル桃子メタル桃子と呼ばれ続けた結果、なんやかんやあって無辜の怪物、メタル周防さんになっていた事に!」

桃子「は?????」

瑞希「なんやかんやとは、一体…?」
20 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:48:27.99 ID:L/yLpcUh0
紬「なんやかんやは……」

茜「…!」

百合子「…!」

瑞希「…!」

桃子「…!」

このみ「…!」

琴葉「…!」

P「…!」

育「…!」
21 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:49:32.50 ID:L/yLpcUh0
紬「なんやかんやです!!!!!!」

百合子「!?」

瑞希「!?」

桃子「!?」

このみ「!?」

琴葉「!?」

P「!?」

育「!?」

茜「露骨な尺稼ぎやめない?」
22 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:50:43.07 ID:L/yLpcUh0
紬「無事メタル周防さんに変貌した周防さんは身体を水銀と化し劇場に侵入します」

桃子「怪物にされて無事もへったくれもないよ」

茜「所属アイドルなのに侵入する必要ある?」

紬「劇場の天井裏に忍び込んだ周防さんは機を伺います。その間およそ3年…!」

瑞希「気が長い…!」

桃子「桃子その間のお仕事どうしてたの?」

紬「ミリシタ3周年おめでとうございます」

茜「もう2ヶ月は前の話だよそれ」

紬「そして機は熟しました…プロデューサーが上を向いて欠伸をしたその刹那!」

このみ「3年待たなくても割としょっちゅうある気がするわ…」

紬「メタル周防さんは自らの身体をひと滴、口めがけて垂らしました。そう、水銀の身体を…!」

百合子「水銀は猛毒…!死因と一致します…!」

紬「こうしてまんまとプロデューサーを毒殺した周防さんはその255の素早さを活かしてそそくさと帰宅…!」

茜「経験値たくさん持ってそうだね」
23 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:51:29.78 ID:L/yLpcUh0
紬「これが今回の事件の真相…そうですね、周防桃子さん」

桃子「違うけど」

紬「えっ」

桃子「そもそも桃子ただの人間だし」

紬「ではこのメタル周防さんはどのように説明を…」

育「CTスキャンの結果が出たよ!桃子ちゃんは人間だって!」

桃子「…だって」

紬「………」

育「ちなみに液状の水銀は毒性あんまりないらしいよ!」

紬「………」
24 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:52:32.77 ID:L/yLpcUh0
ーー移動中

紬(彼女の瞳は嘘をついていない)

紬(そう確信した私は詳細な検死結果を求め鑑識課へと向かった)
25 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:53:26.90 ID:L/yLpcUh0
ーー鑑識

松田亜利沙「むほほぉ〜!いいですねぇエミリーちゃん!あっブルマから白の聖域様が」カシャカシャ

エミリー・スチュアート「えっ!?ど、どこですか!?ここですか!?」

亜利沙「ああ^〜!ブルマに指を入れて直す仕草最高ですよほぉ!!」パシャパシャ

紬「失礼します」ガチャ‼

亜利沙「」ドタンガタン

エミリー「あっ、紬さん!いらっしゃいませ!」

紬「……随分変な格好してますねエミリーさん」

エミリー「そんな事より紬さんの為にお寿司を握ったんです!お昼にどうぞ!」

紬「…お寿司?」

エミリー「加利福尼亜巻です!」

紬「………なんと?」

エミリー「加利福尼亜巻です!!」

紬「……ありがとうございます、後程いただきます」
26 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:54:30.11 ID:L/yLpcUh0
亜利沙「例の事件ですか探偵?」

紬「そうです、検死結果は出ましたか?」

亜利沙「えぇ勿論。死因は青酸カリ中毒、それとほぼ同時にオルニチンの摂取が確認されていますね」

紬「オルニチン、ですか」

亜利沙「はい。二日酔いに効くアレですね。しじみやしめじに含まれるアミノ酸で有名な」

紬「なるほろ、ありがとうございました」スタスタ

亜利沙「むふふぅ、それではエミリーちゃん続きをですね…」

エミリー「あっ、お昼の時間ですね!昼餉失礼します!」

亜利沙「あぁーそんなぁ…」
27 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:55:27.63 ID:L/yLpcUh0
ーー劇場

紬「今回の事件は非常に難しいものでした…数々の思惑が複雑に絡み合い、一筋縄ではいきませんでした」

紬「…真壁瑞希さん。あなた、手品がお得意だとか」

瑞希「えぇ、まぁ」

紬「手品を利用すればプロデューサーに毒を盛ることは容易だったでしょう。なんかトランプで戦いそうな顔してるし」

百合子「なるほど…!では真壁瑞希、署までご同行「しかし彼女は犯人ではなぁい!!」

百合子「ですよねぇそんな手品で解決するわけないですよねぇ?」

紬「今回の事件の真犯人…それは…!」
28 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:56:31.73 ID:L/yLpcUh0
紬「田中琴葉!お前や!!」

琴葉「はい」

紬「深夜、残業中のプロデューサーに近付き…!」

琴葉「はい」

紬「差し入れだと言って、田中印の水筒から毒入りのしじみ汁を手渡し…!」

琴葉「はい」

紬「プロデューサーを毒殺した…っ!」

琴葉「最初からそう言ってます」

茜「あのねつむりん?」

茜「みーんな」

茜「知ってた」
29 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:57:25.51 ID:L/yLpcUh0
百合子「何故こんな事を…!」

琴葉「私、今度とある役をいただいたんです。殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役なんですが」

茜「ん??なんて???」

琴葉「殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役です」

百合子「なんてややこしい」

琴葉「それで、殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役を演じる為には、実際に殺人を犯すことで殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者というものがどういうものなのかを知る必要があり」

P「殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役の予習をするなんて琴葉は真面目だなぁ」

琴葉「何か困った事があれば何でも言ってくれとプロデューサーが仰ったので、じゃあとりあえず殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役の役作りの為に殺されてもらおう、と」

P「事前に言ってくれればいくらでも殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者の役の役作りくらい協力したのに…」

琴葉「殺す事の事前承諾を得たらそれは殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者ではありません!そんなのただの自殺幇助です!」

P「それもそうだ、殺人鬼の役を演じる為に実際に殺人を犯してしまう役者ならリアルな殺害方法じゃないとダメだよな」

茜「うるさい!!!!!」
30 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:58:28.94 ID:L/yLpcUh0
桃子「ところでそれ桃子殺される役だけど桃子も殺すつもりだったの琴葉さん?」

琴葉「えっ…そんな訳ないじゃない、何言ってるの桃子ちゃん…発想がサイコで怖いよ」

桃子「えぇ……」

茜「役作り目的にサクッと毒殺した人の方がよっぽどサイコだよ」
31 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 04:59:31.35 ID:L/yLpcUh0
百合子「それじゃ育ちゃん、彼女を署まで…」

P「待ってください!」

琴葉「……プロデューサー?」

百合子「どうかしましたか?」

P「いえ、見ての通り私生きていますし、被害届出すつもりもないのでこの件は無かったことに…」

育「うーん、それはちょっと…」

紬「…プロデューサーは差し入れのおみそ汁を飲んだところで過労が祟り昏倒していた、そうですね?」

P「!は、はい!そうです!」

百合子「……わかりました、そのように処理しておきます。育ちゃん」

育「はーい」

茜(それはそれで今度会社の方が労基とか色々入って大変そうな気がするけど空気の読める女茜ちゃんは黙っているのであった、まる)
32 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 05:00:25.83 ID:L/yLpcUh0
ーー後日・ウォーカー探偵事務所

[自称・サイキッカー]「では今からこの千円札を忽然と消し去ってみせます」

茜「それはすごいけどサイキックじゃなくてマジックなんだよなぁ」

サイキックはあります「いいですか、いきますよ!1、2の、「探偵ー!」バターン<ヌワーッ

茜「あ、警部。どったの?また事件?」

百合子「あぁいえ、実は765プロから連絡がありまして」

紬「舞台、屋根裏の道化師の招待状でも届きましたか?」

百合子「探偵!すごい、よくわかりましたね!」

紬「ウチにも来ましたからね」

百合子「」ズコー

茜「これは茜ちゃん舞台女優デビューも間近だね!」

つむゆり『あっはっはっはっは』

茜「最後までこの扱いか!」
33 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 05:01:25.70 ID:L/yLpcUh0
百合子「それはともかく、そういう訳なので一緒に行きませんか?」

紬「そうですね。しかし……」

茜「?しかし?」

紬「先日の周防さんの一言……」

桃子『ところで桃子殺される役だけど…』

紬「……とんだネタバレでしたね」

茜「あー…」

百合子「ハッ……ネタバレは許されません!厳重な抗議を…」

茜「わー!警部落ち着いて」ピタッ

紬「……」

百合子「……」

茜「……」

紬「………」プルプル

百合子「………」

茜「………」

紬「っ」ベチャ

百合子「……w」プルプル

茜「……w」プルプル
34 : ◆PkOg.tb5CI [sage saga]:2020/08/30(日) 05:02:24.33 ID:L/yLpcUh0
ED
https://www.youtube.com/watch?v=xFo1Of_GPAo


出演

白石 紬    白石 紬

田中 琴葉   田中 琴葉

真壁 瑞希   真壁 瑞希

馬場 このみ  馬場 このみ

周防 桃子   周防 桃子(子役)


野々原 茜 七尾 百合子 中谷 育

北上 麗華 松田 亜利沙 エミリー・スチュアート

高木 順二朗(声の出演)

堀 裕子(友情出演) 月岡 恋鐘(友情出演)
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