【安価】真実の瞳

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/31(金) 23:58:59.94 ID:OSJkViaP0
そこにいたのはローブを纏った異形
彼はそれを一瞬人に見間違えたが、
明らかにそれは人ではなかった

異世界の空気はヨーロッパの如く乾燥している。
それなのに、奴はじっとりと湿気を纏っている。
よくみればローブも少し濡れている。
袖の隙間からはちらりと触手が見えた。
ギラリと光る眼光もこちらを威圧している。


異形「……貴様をここで[ピーーー]」

男「僕を[ピーーー]つもりなんだな?」

異形「二度言わせるな」

男「それは失敬」
139 :saga忘れる小学生並みのミス [saga]:2020/08/01(土) 00:00:16.25 ID:OcCQvaZA0
そこにいたのはローブを纏った異形
彼はそれを一瞬人に見間違えたが、
明らかにそれは人ではなかった

異世界の空気はヨーロッパの如く乾燥している。
それなのに、奴はじっとりと湿気を纏っている。
よくみればローブも少し濡れている。
袖の隙間からはちらりと触手が見えた。
ギラリと光る眼光もこちらを威圧している。


異形「……貴様をここで殺す」

男「僕を殺すつもりなんだな?」

異形「二度言わせるな」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/08/01(土) 00:08:02.01 ID:OcCQvaZA0
異形「オウム返しは恐れの証拠」


異形が笑ったような気がした。
その瞬間、目の前に再び人影が現れた。

男はそれを素早く掴み、地面に叩きつけた
すると再びそれは粒子のように散ってしまった


男「無駄だ。そいつは弱い。僕の影だからね」

異形「見破ったか」

男「当たり前だ。列車は左右の窓から光が入る」

異形「そして乗客は窓を見ている。
   よって不意打ちができるのさ」

男「そういえばどうして、僕を殺すんだい?」

異形「>>142
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/01(土) 07:02:05.64 ID:Q44dVT43O
そのエルフを匿う者は全てそうしろと上から言われていてな
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/01(土) 10:39:41.11 ID:CuDCd4Zzo
女神への復讐だ
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/02(日) 01:27:03.49 ID:og6gUOuY0
異形「女神への復讐だ」


そう言うと異形は魔法の詠唱を始めた
男と異形の距離は男の目測で約10m
魔法の詠唱がどのくらいかかるか、
彼には分からない


男「……へぇ」


やるしかない。
限りなく早く、やられる前にやる!
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/02(日) 01:32:44.59 ID:og6gUOuY0
乾いた音が響く。


異形「な……なに……」

男「すぐ出すため、利き手側にしまっておいた」


男は思考速度で手を右ポケットに入れ____
拳銃を取り出し、撃ったのだ


異形「ま、まさか……女神……が……」

男「持ち込みアリなんでね。軽装にはよく効く」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/08/02(日) 01:38:03.10 ID:og6gUOuY0
男「呆気ないもんだな」

異形「…………」

男「人を殺し、死体すら操った魔法使いが」

異形「待て……確かに人は殺した。だが……」

男「だが?」

異形「死体を操る術は持ち合わせていない」


そう言い残し、奴は絶命した。
なんとも気味の悪い話だ。


エルフ「く……無事だったか」

男「おかげさまで。ところであれは何の種族?」

エルフ「あの異形か?>>147
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/02(日) 05:46:56.97 ID:XVKEnHzDo
ksk
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/02(日) 06:24:19.35 ID:XV5qEX9yO
リザードマンだろうな、アイツも騙された一族か…
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/03(月) 01:15:36.69 ID:bx0YMmV30
エルフ「リザードマンだろうな、
    アイツも騙された一族か…」

男「騙された?」

エルフ「ああ、いずれ分かるさ」

男「……ふむ……」


結局、車掌はみな殺されていた。
乗客は無事な者が多く、
歩いて目的地へ向かう運びとなった。
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/03(月) 20:42:06.20 ID:bx0YMmV30
彼が思っているより次の駅は近かった
街道を歩き、駅に入り、車掌に事情を説明した


男「______という訳なんです」

車掌「なるほど……とりあえず返金致しますね」


2号車の乗客から順に返金手続きを行うらしく、
しばらく待ち時間ができた。
並べられた椅子に座り、時を待つ。


男「まったく、面倒なことになった」

エルフ「……わ、悪いんだが、男よ」

男「ん?」

エルフ「実は私、君を追うのに必死で、
    切符を買い忘れたんだ」

男「……へ?」

エルフ「このままだと手続きできない。
    それどころか捕まってしまう」

男「抜け出したいと?」

エルフ「ああ」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/03(月) 22:45:19.95 ID:bx0YMmV30
結局、二人でこっそり駅から抜け出した


エルフ「申し訳ない……」

男「別にいいさ。観光でもしていこう」

エルフ「あ、ああ、そうだな」

男「そうだ、この街について知ってるかい?」

エルフ「知っているとも」

男「なら教えてくれ」

エルフ「>>152
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/03(月) 23:03:44.47 ID:jF/KN69No
古の神を祀っていた遺跡の街
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 06:17:21.04 ID:6nT+wmlPO
↑+よくある観光街だよ
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 22:33:38.28 ID:D0duper/0
エルフ「古の神を祀っていた遺跡の街だ」

男「すごい所なんだね」

エルフ「まぁ実際はよくある観光街だがな」


確かに、よく分からないグッズの店が並んでおり
お菓子やペナント、置物が売っている。


男「残念。で、古の神ってどういう神なんだい」

エルフ「……うーん……どうと言われても」

男「伝承がないのかい?」

エルフ「いや、あるはずだ。学者は知っている」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 22:39:51.65 ID:D0duper/0
男「学者か。へぇ」

エルフ「というか、それを知ってどうするんだ」

男「それを参考にして参拝する奴もいるだろう」


彼女は怪訝な表情を浮かべた
尤も、いつも表情が固いのであまり変化はない


エルフ「神を選んでご利益を預かろうと?」

男「別にいらないご利益もあるじゃん」

エルフ「神様は我々より上位の存在だぞ。
    それを選んでどうこうだのご利益が
    いらないだの、傲慢そのものだ」

男「………なるほど。肝に命じておくよ」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 22:49:04.18 ID:D0duper/0
駅前広場には噴水がある
二人はそのへりに座ることにした


エルフ「暇だな」

男「店には寄らないのか?」

エルフ「あんな割高の菓子は買えんよ」

男「そうだな……第一美味いかも分からない」

エルフ「……あ、男よ。あれを見てくれ」


彼女の指す先には、何やら怪しげな店が。
よく見れば看板に『古代式の占い』とある


男「……好きなのか、占い」

エルフ「…………別に、他の店よりマシだろう」

男「行くか」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 22:55:18.04 ID:D0duper/0
こうして、二人は占いに行くことになった
店内には占い師とおぼしき人物がいるのみだ


占い師「お客さん?」

男「はい」

占い師「それはそれは!どうぞおかけになって」


手早く椅子を二人分用意される


占い師「さあさあさあ、何を占いましょう!?」

男(店のチョイス間違えたかな……)
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 23:00:29.38 ID:D0duper/0
男「じゃあ、僕の未来について」

占い師「かしこまりました!」


占い師は懐から大量のカードを取り出した。
恐らく40枚一組と言ったところだ。
それをシャッフルし、数枚引く


占い師「1から3でお好きな数字を」

男「2」


占い師はナイフを出し、カードを二つに切った


男「……結果は?」

占い師「>>159
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 23:01:18.98 ID:wOeU/7fOO
面白い結果ですねえ…
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 23:01:58.51 ID:UPH96UtaO
能力を使いこなせないとトラブルに巻き込まれるでしょう、もっと大きなね
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/04(火) 23:27:53.02 ID:D0duper/0
占い師「能力を使いこなせないとトラブルに
    巻き込まれるでしょう、
    もっと大きなね」

男「能力……何か知っているのか?」

占い師「……いえ、でもカードはそう言っています」

エルフ「能力?まさか私と同じ力を……」

男「違います」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/05(水) 01:07:21.76 ID:ZcdMBA7x0
男(能力か……確かに、あまり使わないな)

エルフ「どうかしたのか?」

男「これからはもっと、
  自分の力を生かしていこうかな」

エルフ「まだ隠された力があるんだな」

占い師「そこのお嬢さんも占っていくかい?」

エルフ「ああ、頼む」

占い師「はいよ!」


占い師は再び同じ行程を行った


エルフ「ど、どうだ?どうかな?」

占い師「>>163
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 01:58:46.39 ID:rf1tr7mZo
おめでたです
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 06:07:13.97 ID:R0Vg3x9VO
あの方は伴侶とすべき方でしょう、将来的には↑
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/06(木) 00:54:55.77 ID:d9SWQiAO0
占い師は彼女に耳打ちする


占い師「あの方は伴侶とすべき方でしょう、
    将来的にはおめでたです」

エルフ「えっ……おめ……えっ」

占い師「以上です。代金をお支払い下さい」

男「ああ、ありがとう」


二人は代金を払い、店から出た


エルフ「はぁー……」

男「どうかしたのか?」

エルフ「いっ!?いや!なんでもないぞ!?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/07(金) 01:21:34.83 ID:Kn9wl25/0
男「次の列車はいつかな」

エルフ「暫く来ないだろう」

男「え、そうなの?ここは観光街なんじゃ」

エルフ「昼は人が少ないからな。
    朝と夕方には多いんだが……」

男「そうか……」

エルフ「観光に興味がないのか?」

男「ないわけではないが……」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/07(金) 01:32:16.52 ID:Kn9wl25/0
男「そういえば先程何か占い師と話していたが」

エルフ「えっ」

男「一体何を話していたんだ」

エルフ「え……そ……それはだな……」


彼が彼女の心を読まんとした時である
唐突にその耳へ絶叫が飛び込んだ


少女「う、うわぁぁぁぁ!!」

男「……うるさいですよ。なんですか」


少女は片手に何やら杖のようなものを持っている


少女「>>168
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/07(金) 01:49:13.47 ID:laojiU8wo
こんな辺境になんて業物! 宝珠には純度100%のオリハルコンを使用した賢人の杖が、お値段なんとこれっぽっち!?
さあ買った買った! 早い者勝ちだよ!
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/07(金) 07:21:25.78 ID:RrX1hTXqO
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/07(金) 07:59:51.45 ID:laojiU8wo
ええ……自分で安価しといて何だけどkskついででネタに走ってたわ
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/08(土) 01:06:20.19 ID:SZGhjq7d0
少女「こんな辺境になんて業物! 宝珠には
   純度100%のオリハルコンを使用した
   賢人の杖が、お値段なんとこれっぽっち!?
   さあ買った買った! 早い者勝ちだよ!」

男「……こわ、近寄らんとこ……」

エルフ「そうだな。面倒事は関わらないが吉だ」

少女「ちょ、ちょっと待ちなよー!」


すると、少女の周りに大人が集まってくる


男「大人たちが来たし今のうちに行こう」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/09(日) 00:07:10.13 ID:1awOE5dC0
エルフ「なぁ、神殿に行かないか?」

男「古代神殿か……行ってみてもいいな」

エルフ(ふふ、きっとびっくりするに違いない)

男「……?」

エルフ「どうかしたか?」


もし先程の占いを信じるならば、
その神殿について詳しく聞くべきだろう。
そしてきっとロクでもない真実を知れる。
だが。僕にはそれができなかった。
彼女の期待する顔を見て嬉しくなったからだ。
愚かにも、それを壊したくないと願ったのだ。


男「……いや、考え事さ」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/09(日) 00:16:28.31 ID:1awOE5dC0
男「……なるほど……」


彼は彼の予想通り後悔した
神殿への階段があり、その段数は200段を超える
重い鎧を身に付けた彼女は笑顔で昇っていく


エルフ「男よ。辛いならおんぶしてもいいぞ?」

男「……いや結構」


正直むかつく。
だが、いつも硬い彼女の表情が和らいでいる。
それを嬉しいと思ってしまう自分が憎らしい。
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/09(日) 00:27:19.67 ID:1awOE5dC0
倒れそうになりつつ、彼は神殿に到着した


エルフ「いい運動になったな」

男「許さんぞ……」

エルフ「はは、安心しろ。荷物は持ってやる」

男「土産まで買う前提ですか……」


二人の後方からドタドタと足音がする
それがついに二人に追い付いた


おっさんA「はーっはっは!!」

おっさんB「へっへっへ!!」


数人の男性が階段を駆け昇って来た。
すごい体力だと感心する
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/09(日) 00:33:56.46 ID:1awOE5dC0
しかし、彼女には感心している場合ではなかった


エルフ「む、殿方ら。その背負っているのは?」

おっさんA「これは不届き者だ!」


見れば、男性らは神輿のように少女を担いでいる
先程の商魂たくましそうな少女である


男「どうしてその少女を?」

おっさんB「我らの故郷を辺境扱いしたからだ」

男「はぁ……その少女をどうするつもりですか?」

少女「助けてー!」

おっさんC「>>176
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 03:39:00.46 ID:pafdUzbZo
次の神にする
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 07:43:16.13 ID:lc9UBrECO
そりゃ牢獄に打ち込むに決まってらぁ
良くて人身御供だろうな、ここの神はプライドが高く馬鹿にされるとここら一帯に災いを落とす
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/10(月) 00:59:33.52 ID:oLhurCtX0
おっさんC「そりゃ牢獄に打ち込むに決まってらぁ
     良くて人身御供だろうな、ここの神は
     プライドが高く馬鹿にされると
     ここら一帯に災いを落とす」

エルフ「なっ、何!?」


彼女が驚いている内に少女は神殿に運び込まれた
そしてすぐさま血相を変えて喋り出す


エルフ「まずいぞ男!いくらなんでも命は……」

男「そうは思うけども、神サマって
  僕たちより上位の存在なんでしょう?」

エルフ「くっ……」

男「結局はそうなんだ。見えない物は怖くない」

エルフ「それでも私は助けたい」

男「分かっているよ。じゃあ行こうか」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/10(月) 01:05:56.97 ID:oLhurCtX0
神殿の内部には、法衣を纏った者が多い。
観光地になっても神殿として機能しているらしい


エルフ「どこから捜そうか?」

男「こういうのって大体地下だと思うんだけど」

エルフ「なるほど、じゃあ地下に行こう」


神殿のエントランスから階段を降りる
地下の空気は湿っていて心地良くない
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/10(月) 22:56:54.17 ID:oLhurCtX0
神殿の地下は一本道になっていて、
その奥から先程の男性の声がする


男「この先から恐らく奴らが来るだろう」

エルフ「だろうな。私が倒してやろう」

男「……[ピーーー]のか?」

エルフ「まさか。まぁ見ていろ」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/08/10(月) 22:57:58.96 ID:oLhurCtX0
神殿の地下は一本道になっていて、
その奥から先程の男性の声がする


男「この先から恐らく奴らが来るだろう」

エルフ「だろうな。私が倒してやろう」

男「……殺すのか?」

エルフ「まさか。まぁ見ていろ」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/11(火) 00:01:49.41 ID:JhhUiNAx0
彼女は自信がある様子なので、僕は物陰に隠れた
ゆっくりと歩を進め、遂に男性らと遭遇した。


エルフ「その先に先程の少女はいるか?」

おっさんA「いるが、拷問はまだやめとけよ?」

おっさんB「はっはっは!」

エルフ「……やはり、貴様らには罰を与えねば」

おっさんC「罰ゥ?言ってくれるじゃないか」

おっさんA「やれるもんならやってみろ!」


おっさんAはエルフに掴みかかった


>>183……エルフはどうした?
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/11(火) 00:26:06.30 ID:4HflMdego
爆発
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/11(火) 01:23:43.72 ID:7AtO+mtFO
華麗な剣技で峰打ちを披露し気絶させる
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/11(火) 23:57:35.70 ID:JhhUiNAx0
エルフ「参る!」


彼女はどこからか剣を取り出し、
華麗な峰打ちを決めた


おっさんB「くそっ!挟み撃ちだ!」

おっさんC「おうよ!」


息のあったおっさんのコンビネーションアタック
彼女はこれに剣をもう一本増やすことで対応した
洗練された体重移動の踏みきりで峰打ちする


エルフ「ふ!」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/12(水) 00:03:26.44 ID:Jnpotno00
男「……すばらしい腕前ですね」

エルフ「素人相手に負ける訳なかろう」

男「では、これからもお願いします」

エルフ「これから、か……ふふ」


二人は道を進み、牢屋にたどり着く
牢屋には鍵がかかっており、少女が囚われていた


少女「あっ、あなたは先程の!」

エルフ「よし、ここは私が扉を……」

男「待ってください」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/08/12(水) 00:07:46.81 ID:Jnpotno00
少女「ど、どうして!?」

エルフ「そうだぞ、男」

男「殺すのはやりすぎだろうけど……
  元はといえば君の言葉遣いが原因だろう」

少女「………………」

男「少しでも悪いと思うなら償うことですよ。
  その意志があるなら君をここから出そう」

少女「>>188
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 05:28:19.65 ID:OF1tjGxtO
そうは思ってないんだよ
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 05:36:27.99 ID:UyeoBYhuO
商売をしたりしただけなのに言いがかりなんだよ!
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/13(木) 00:40:33.37 ID:qKvbGSht0
少女「商売をしたりしただけなのに
   言いがかりなんだよ!」

男「……面倒くせぇ……」

エルフ「!?」

男「すみません。聞かなかったことにして下さい」

少女「だいたいさぁ!さっさと私を見捨てた
   あなた達にも責任があるんじゃない!?」

エルフ「う……ううむ……」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/13(木) 01:19:39.96 ID:qKvbGSht0
男「……なるほど、君は出さない」

少女「そ、そんな!」

エルフ「しかし男よ」

男「安心してくれ。神とも折り合いをつける」

エルフ「強欲だな」


彼は既に勝ち誇ったような顔で言う


男「それでこそ人間、というものです」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/14(金) 02:18:28.41 ID:UzGYQUQe0
二人は神殿の一階に戻った


エルフ「どうするんだ?」

男「神は降りてくるもののような扱いだった。
  つまり会話は成立する可能性が高い」


そこら辺にいる神官を見繕って話しかける


男「神官さん」

神官「はい、どうかなさいましたか?」

男「ここの神さまっていつ降りてくるんですか?」

神官「>>192
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/14(金) 02:21:29.77 ID:vOq7O2qJo
私が神ですが
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/14(金) 22:27:23.68 ID:UzGYQUQe0
神官「私が神ですが」

男「へ……すみません。ご無礼お許し下さい」

古代神「……まぁ、いいでしょう。
   それで、何用ですか?」

男「愚かにもこの地を愚弄した女がいるのです」

古代神「……ほう?」


場の空気が張り詰める。
彼女の感情に揺さぶられミシミシと鳴るようだ。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/14(金) 22:34:55.43 ID:UzGYQUQe0
男「ですが神よ。どうか彼女を赦してほしい」

古代神「貴方にその権利はありません……
    命が惜くばその女の居場所を吐け」


物腰は一見すると柔らかである
しかしその眼差しは氷のようで、
毅然とした殺意に満ちているようだった


男「お願いです。確かに彼女は傲慢でがめつく
  品性もあまりない愚者そのものです。
  ですが、彼女が死ぬには若すぎる」

古代神「……ならば、条件を一つ呑んで見せよ」

男「なんでしょう」

古代神「>>196
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/14(金) 22:45:55.84 ID:lD11N1uYo
酒樽を1ダース御供えしろ
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/14(金) 23:12:27.68 ID:g5nQAYCuO
私をあのふざけた女神の元へ連れていけ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/15(土) 01:15:11.85 ID:VXnnSirG0
古代神「私をあのふざけた女神の元へ連れていけ」

男「へ?」

古代神「とぼけないで。
    貴方から奴の力を感じるのよ」

男「……じゃあ、やってみましょう」

古代神「できるの?」

男「今はできないので、その内に」

古代神「はぁ……あんだけ必死だったのに
    随分悠長なのね」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/15(土) 01:18:55.82 ID:VXnnSirG0
古代神が同行することになった。
正直怖い。いつ殺されても不思議ではない。


エルフ「……まぁ、いいだろう」

男「?」

古代神「さて、どこへ向かうのです?」

男「そろそろ夕方だな……駅に行こうか」


下りで転ぶと手がつけられないので、
帰りの階段はゆっくりと歩いていくことになった
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/15(土) 01:23:23.81 ID:VXnnSirG0
エルフ「古代神は誰に会いに行くんだ?」

古代神「この世界の女神です」

エルフ「会えるものなのか……」


ふと、思い出したように男は口を開く


男「古代神さん。あなたは何故女神に会いに?」

古代神「決まっているでしょう。>>200
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/15(土) 01:24:51.18 ID:HKqM8ib4O
好きだと告白するためです
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/16(日) 03:09:39.19 ID:+l3ct6sO0
古代神「好きだと告白するためです」

男「……そうですか、素敵ですね」

エルフ「え?彼女は女で女神様も女で……」

古代神「そんなことは些細なことよ」

男「その通りだね」

エルフ「???」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/16(日) 22:08:29.72 ID:+l3ct6sO0
彼女は何か考えては不思議そうな顔をしていたが
駅前に着く頃にはいつもの顔に戻っていた

何を考えているかは読むまでもないだろう。


古代神「で、王都を目指すのですか?」

男「そうですね」

エルフ「今なら王都方面の列車が出ているぞ」

男「へぇ、早速乗り込もうか」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/17(月) 02:16:10.11 ID:sZ33qf/G0
こうして一向は列車に乗り込んだ


車掌「ディナーはお済みでしょうか?」

男「……夕飯食べてないなぁ」

車掌「でしたら追加料金をお支払戴ければ
   ディナーをご提供致しますが」

エルフ「そうだ、古代神よ」

古代神「どうなさいました?」

エルフ「神の力で食べ物とか出せないのか?」

古代神「うーん……そういう神ではありませんが
    とりあえずやってみましょうか」


彼女は両腕に力を込めてふんばる
そしてその腕を強く前に伸ばした


古代神「ぴゃあああああっ!!」


>>204…何が出た?
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/17(月) 02:51:54.64 ID:FhiiU7XCo
オリーブオイル
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/17(月) 20:13:55.06 ID:sZ33qf/G0
男「ふぎっ!?」


彼女の手から黄金色の液体が発射された
これは彼女の直線上にいた男に直撃した


エルフ「なっ!何!?この色は……!」

男「いくらなんでもそれはなくないですか!?」

古代神「ちっ……違いますよ!?
    おしっこじゃないですからね!」

車掌「おお、この香りはオリーブオイルですね」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/17(月) 20:41:41.64 ID:sZ33qf/G0
男「なんだオリーブオイルか……」

車掌「追加料金でオリーブオイルに合う料理を
   お持ちしますよ」

男「じゃあ……お願いしようかな」

車掌「かしこまりました」


車掌はどこかへ食事を取りに行ったようだ


古代神「……あの……すみません」

男「とりあえずタオル下さい」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/18(火) 20:33:42.81 ID:3FipIxkq0
こうして、若干オリーブオイル臭い男と
その仲間達は食事を済ませた


男「なかなかいける飯だった」

エルフ「あぁ、なんか眠くなってきたな……」

古代神「鎧姿のまま寝るのですか?」

エルフ「当然だ。夜襲には用心しなければな」

男「そうだ、古代神は眠るのか?」

古代神「この姿のときは睡眠を必要とします。
    眠いとは思いませんが」

男「へぇ……じゃあ僕は眠ります」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/18(火) 20:48:10.42 ID:3FipIxkq0
二人が寝て数時間が経過した


古代神(なんだか、また空腹感が……)

古代神(しかし、お二人は寝ていますね……)

古代神「……」

古代神(まぁいいでしょう。私は神なので、
   しくじっても許してくれるでしょう)


古代神は再び精神を集中し、
今度は両の手を天頂に掲げた


古代神「つぁっ!」


>>210……何が出た?
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/18(火) 20:49:22.38 ID:7GdKfr1No
追いオリーブオイル
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/18(火) 20:50:27.49 ID:PVPZkzoNO
菓子パンと梅干し入りおにぎり
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/19(水) 19:49:55.49 ID:UBsudK0f0
テーブルの上に菓子パンとおにぎりが現れた


古代神「やりました」


彼女は菓子パンをまず平らげた


古代神「クリームパンとクロワッサンが
    特においしかったですね」


次におにぎりへと手を伸ばし、食べ始める
ここで、彼女は想定外の事態に驚くことになる


古代神「すっっっぱ!梅干しじゃないですか!」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/19(水) 19:52:28.71 ID:UBsudK0f0
古代神「うぅ……もういいです。寝ます」


彼女はようやく眠りについた
それから数時間後、日の出とともに男は起きた


男「んー……あ、車掌さん」

車掌「はい」

男「王都まであとどのくらいですか?」

車掌「>>214

213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/19(水) 19:54:58.63 ID:JDTtN/PKO
あと数刻くらいですね
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/19(水) 19:55:27.26 ID:nMurjCLVO
このまま順調ならもう1時間もすれば着くかと
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/20(木) 20:34:53.80 ID:WMlvlzl10
車掌「このまま順調なら
   もう1時間もすれば着くかと」

男「そうですか。ありがとうございます」

エルフ「む、もう朝か」

男「もう少し寝ててもいいと思いますよ。
  このままならあと1時間で着くらしいので」

エルフ「……いや、だめだ」

男「どうして?」

エルフ「とにかくだめだ。特に、
   『このままいけば』なんて
    強調するあたりがだめだ」

男「へ?全然問題ないじゃないか」

エルフ「いや、とにかくだめな気がする
    なんとなくだがだめな気がする」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/20(木) 20:46:39.55 ID:WMlvlzl10
男「変なことを言うね……」

エルフ「すまない……」

男「いやいいんだ。戦士のカンという奴だろう」


そのときどこからか、ガコン!と鳴った。
金属同士が擦れ合うような音が遅れて聴こえる。
……色々と、信じられない。


エルフ「何事だ!?」

男「今後部車両から来た車掌が
  運転席に走っていったし、いつか分かるよ」

古代神「はっ!?」

男「あ、どうも、おはようございます」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/20(木) 20:57:55.75 ID:WMlvlzl10
古代神「何があったのですか!?」

男「列車が止まりました」

古代神「そうですか。ムカつきますね。
    実に不遜甚だしい」

男「どうかお気を静めて下さい」

古代神「……」

男「それじゃあ僕が様子を伺ってきますね」


男が席を立つと、息を切らして車掌が入ってきた


男「ど、どうしたんですか!?」

車掌「>>219
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/20(木) 20:58:30.44 ID:kDjr/ih1O
歯科をはねてしまったようで…
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/20(木) 20:58:58.94 ID:FwQvadOqO
何者かがこの先の線路を寸断したみたいでなんとか止めました…
怪我はありませんか?
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/21(金) 20:47:07.58 ID:rnw6J32m0
車掌「何者かがこの先の線路を寸断したみたいで
   なんとか止めました…
   怪我はありませんか?」

男「へぇ、怪我はありませんよ」

車掌「これから本部と通信して対応を決めますが
   恐らくこの先へは進めません」

男「どうしたらいいんですか?」

車掌「申し訳ないのですが、徒歩となります」

男「分かりました」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/21(金) 20:52:09.55 ID:rnw6J32m0
こうして、一行は列車を降りる運びとなった


古代神「どうして私が歩かねばならないのです」

男「ははぁ、すみません」

エルフ「おんぶしてやろうか?」

古代神「それはそれで癪なので遠慮します」

男「じゃあ神の力で乗り物出せたりしません?」

古代神「私をなんだと思っているのですか!?」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/21(金) 21:18:25.79 ID:rnw6J32m0
エルフ「そうだ!神さまだし何か捧げてみよう」

男「いいですね……よしじゃあこの干し肉で」

古代神「食べ物持ってたんですか!?」

男「非常食ですよ」


古代神は彼の干し肉をかっぱらって
そのままかぶりついた


古代神「……干し肉って感じですねー
    それじゃいきますよ!」


手のひらをこちらに向けてぐるぐる回している。
この動きに意味はあるのだろうか?


古代神「オラァ!」


>>224…何がでた?
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 21:19:56.89 ID:hsS/rg5LO
馬車
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 21:20:03.02 ID:MG6VAPg/O
人力車
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 21:20:07.51 ID:T9u1SOJMO
ドラゴン
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 02:26:14.48 ID:Q8KRHGS+0
辺りが煙に包まれる
その煙が晴れると、そこには人力車があった


男「人力車……?」

エルフ「おお!人力車ではないか!」

古代神「やけにうれしそうですね」

エルフ「ああ。人力車を用いたトレーニングを
    昔、よくしていたんだ」


なんだその破天荒なトレーニングは。
と思ったが、実家のペットに再会したかのような
その瞳の輝きは本物だった。
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 02:32:00.26 ID:Q8KRHGS+0
男「なるほど……じゃあ乗らせてもらおうかな」

古代神「え?彼女一人でこれを引くのですか?」

エルフ「その通りだが」

古代神「いくらなんでも無理ってものですよ」

男「では、実際に見てみるとしましょう」


二人は人力車に乗り込む
そしてエルフは強く人力車を引き______
そのまま走り出した


古代神「おお!すばらしい力をお持ちですね」

男「ええ、彼女がいて良かったです」

エルフ「……ふっふふ……
    嬉しいことを言ってくれる!」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 07:02:56.90 ID:6x/pVjoio
どんなゴリマッチョエルフなんだろう…
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 16:54:25.45 ID:8F3+LhHgO
鎧の下はグラマラスなんだろうな…
エルフがクルセイダーみたいな役割なんだろうけど
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 21:44:32.53 ID:Q8KRHGS+0
何もない草原を力強く駆けること数時間
前方に都らしきものが見えてきた


エルフ「おお、目的地が見えてきたぞ!」

男「なんと!すばらしい速度ですね!」

古代神「しかし、この分では到着しても
    エルフは活動できないのでは?」

エルフ「問題ない。だが明日は筋肉痛だろう」

男「筋肉痛で済むのか……」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 22:08:38.59 ID:Q8KRHGS+0
エルフ「到着だ!」

男「ここが……王都」


遠くから見た王都は華やかなものだった。
しかし、今居るここの風景といえば、
ボロ家が建ち並び、スラムの様相を呈していた。


古代神「これが王都ですか?随分チンケですね」

男「破綻した社会主義……かな?」

エルフ「ここは吹き溜まりさ」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 22:13:24.04 ID:Q8KRHGS+0
男「吹き溜まり?」

エルフ「それなりに仕事のできるものは
    自由を求めて都を出る」

古代神「ではここに居るのは出来損ないですね」

エルフ「そんなところだ。ごく優秀な者は
    王都の中心部で暮らしている」

男「……なるほど、なるほどなぁ……」

古代神「どうかしましたか?」

男「いや、別になんでもございません」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/22(土) 22:20:57.78 ID:Q8KRHGS+0
男「それでは、中心部に向かいましょうか」

エルフ「待て。中心部には衛兵がいる」

古代神「では、どうするのです?」

エルフ「ここには私の知り合いがいる。
    奴の手を借りよう」


そう言うと彼女はおもむろに足元のマンホールを
リズム良く七回蹴飛ばした

すると、マンホールの中から>>235が現れた
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 22:27:30.73 ID:bOYcu/n1O
ゴブリン
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 22:27:59.82 ID:br/FJq67O
獣人のストリートチルドレン
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/24(月) 01:53:33.94 ID:T17ohx360
獣人「おぉ、エルフの姉さん」


中から出てきたのはいかにもな
ストリートチルドレンだった。


エルフ「そっちはどうだ?」

獣人「わりと順調」

エルフ「そうか。今行けるだけでいいから、
    私達は中心部へ向かいたい」

男「どういうことだ?」

エルフ「彼は下水道に穴を開けて
    隠し通路を作っている」

古代神「一体、どうしてですか?」

獣人「中心部で盗みを働くのさ」

男「なかなかクレイジーな人だね」
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/24(月) 20:34:39.20 ID:T17ohx360
獣人「そうか?ま、生きるためだからな……」

男「……」

獣人(俺は獣人だ。だから、掘り続けなければ
  下に堕とされる。死にたくはない)

男「……ま、いいです。行きましょうか」


一行はマンホールの梯子を降りていった
161.73 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)