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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その3【安価】
- 284 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:37:09.79 ID:tQpbWUQY0
- 「すいません、意見をよろしいでしょうか?」
「貴女は?」
富嶽「あら…随分と可愛いらしい研究者さんですね」
「あの艤装はもう作り直す時間はありません。でもなんとか動けるようにはできる方法はあります」
富嶽「それは何ですか?」
「龍……彼女の左腕と左脚を更に切るんです」
富嶽「それにどんな意味があるんですか?」
「艦娘を格納する場所の歪み。あれがまだ完全に解消されていません。彼女の腕と脚を付け根のギリギリまで切れば、その歪みが消えて出力と稼働が安定します」
「どうしますか富嶽さん?」
富嶽「…やりましょう」
「本気ですか?」
富嶽「ええ…彼女の言うことには何か説得力を感じるんです」
「…………」
「何を見ているんですか?」
「夜空です」
富嶽「まあ……素敵な三日月ですね」
「……」ニコッ
ーー
- 285 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:37:46.89 ID:tQpbWUQY0
- 続く
コメントなどあればお願いします
- 286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:39:30.64 ID:XBhXCAFMo
- なるほどなぁ〜
だから外伝のあれではああなってたのかな?
でもそしたら後日談との整合性が…?
- 287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:42:15.60 ID:Z/U17vsuO
- あまり考えたくないけど後日談の龍驤は傀儡説が…
可愛らしい研究者とやらは龍驤と面識があるっぽいけど誰だろう?
- 288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:43:15.32 ID:XBhXCAFMo
- あ、すみません右を切るんじゃなかったですね
ダルマにされてしまうのかと勘違い
- 289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:49:27.01 ID:SnRSI5b5o
- おつでした
運全振りの深海綾波
ミカ……?
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:58:12.54 ID:Z/U17vsuO
- あー思い出した研究者の三日月いたね
菊月達と因縁のあるアイツ
あとレス見て右だと思ってしまった
なら傀儡説はないかな
- 291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 12:53:28.04 ID:abf3uNFzO
- 切った貼ったのない平和になったその後が見れることはあるのかな…
それを目指して頑張ってるんだけど
- 292 : ◆I4lwDj9Dk4S2 :2020/07/18(土) 18:15:49.69 ID:eRei1+dz0
- ーー
富嶽「やっと…ついに……!」
「富嶽さんすぐそこまで敵は来ています!早く避難を!」
富嶽「いえ…私は最後まで見届けます」
「しかし…!」
富嶽「皆さんは先に避難をして下さい。私は一人でも大丈夫ですから」
「……」
富嶽「私は無責任なリーダーではありません。私の我儘に皆さんを付き合わせてしまった責任を取らなければなりません」
「…そこまで言うなら、従います」
富嶽「はい、すぐに避難を始めて下さい」
- 293 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:20:17.24 ID:eRei1+dz0
- 富嶽「…今までの誤魔化しのようなモノではなく、正式に作られた陸用艤装」
富嶽「プロトタイプが完成してから時間が経ってしまいましたね…」
「……」
富嶽「貴女には名前を授けます」
富嶽「亜矢虎」
亜矢虎「……」
富嶽「龍驤という名前はもう必要ありません。その艤装と共に存分に暴れて下さいね」
亜矢虎「……」
富嶽「いいお顔です、その様子なら何も心配ありませんね」
- 294 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:25:09.05 ID:eRei1+dz0
- 富嶽「……薬も良く効いていますね」
富嶽「元々精神を患っていたみたいですね。なら今何をして、何をされているのかも分かっていない」
富嶽「…私達の為に死んでくれて、ありがとうございます」
亜也虎「……」
ビー…ビー…
富嶽「…この基地は亜也虎の発進と共に爆破されます。そのスイッチを押すのは私の役目」
富嶽「……これが私の…いいえ……」
富嶽「私の運命は…私が決める!!」
富嶽「亜也虎、発進…!!」ガシャーン!
亜也虎「……」
ゴゴゴゴゴ……
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:31:23.90 ID:lQDAxFvqo
- 突入しようとしていたアジトが爆発して崩れて驚く面々
もし中に誰かがいても助かりそうにもないと話していると瓦礫の中から亜矢虎が出てくる
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:34:31.70 ID:/lTnXU5MO
- ↑脱出した研究者達はアジトを包囲していたKAN-1所属の娘が追っかけてる
- 297 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:40:02.67 ID:eRei1+dz0
- ーー
信濃「配置についたわよ」
五月雨「こっちも問題無し」
幹部「後は突入するだけということだね」
提督「漣達も準備はいいか?」
漣「勿論です!」
皐月「龍驤さんを保護する準備も大丈夫!」
提督「よし、なら後は……」
ゴゴゴゴゴ……
幹部「な、何の音だ!?」
信濃「…!皆伏せて!!」
ドドドドドドドド…!
五月雨「なぁっ……!?」
- 298 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:43:25.05 ID:eRei1+dz0
- 漣「奴らのアジトが爆発した…?」
幹部「…逃げ切れないと悟って自爆か」
五月雨「…いや、そうじゃねぇ何人かは逃げた。こっちで追いかけてやる」
幹部「頼む、なら残りのチームは残骸を調査しよう。こんな結果になってしまって申し訳ないが…」
信濃「……まだよ」
漣「何かが…来る……」
亜也虎「……」
提督「あれは…?」
信濃「戦車にしては小さい。けど戦闘力は十分そうね」
- 299 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:46:30.71 ID:eRei1+dz0
- 幹部「あれが……陸の艤装…?」
提督「身に付けるというより中に誰かが入っているのか…?」
漣「…提督、最悪の事態を想像して下さい」
提督「ま、さ、か……」
皐月「あの中に龍驤さんがいるっていうの!?」
漣「ひとまず様子見です。ここはあの艤装の動きを…」
信濃「……」シュバッ
漣「あ、ちょっと…!」
信濃「大和…その中に居るなら出てきなさい。出てこないなら引きずり出すわよ!」ガチャッ
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:55:55.13 ID:1POecjH3O
- kskst
- 301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:00:48.26 ID:UtFJPh7Go
- 無言で攻撃してくる亜矢虎と何度かぶつかって相手の動きに意思が見られないと気づく信濃
- 302 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:06:52.46 ID:eRei1+dz0
- ズガガガッ
漣「いきなり撃ってきた!?」
幹部「あれは重巡クラスの主砲…それを副砲にしているのか……」
信濃「そんなの当たらないわよ!」
皐月「躱した…凄い…!」
信濃「今度はこっちの番よ!」ビシュッ
亜也虎「……」ギャリィィィィ
漣「効いて…無い……?」
提督「当たったと同時に回転して、衝撃を和らげているのか…?」
信濃「ちぃ……」
- 303 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:11:06.91 ID:eRei1+dz0
- 信濃「移動はホバーと無限軌道を組み合わせた物。だから陸地であんな回転ができる」
信濃「でも中の大和も相当な負担が…」
信濃「……もう一発」ビシュッ
亜也虎「……」ギャギャギャッ
信濃「…違う」
幹部「何が違うと言うんだい?」
信濃「あれには大和は乗っていない。敵意がまるで無い」
幹部「だがこちらを攻撃してきただろう?」
信濃「そういうプログラム…もしくはAI」
幹部「なぜそう断言できる?」
信濃「とにかく私はあれとは戦わない。大和を探すわ」
幹部「信濃君…!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:22:52.63 ID:lQDAxFvqo
- あれが艤装だとすれば中に入れそうな体格は…と龍驤ではないかという推測がどんどん進んでいく提督
- 305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:25:34.62 ID:i2Q/q+W2o
- 龍驤をなんの為に攫った?から>>304
- 306 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:31:38.52 ID:eRei1+dz0
- ーー
提督「あの兵器は5m弱の大きさだ。身に付けるには大型だが中に入るには少し小さい」
提督「陸軍の持っている戦車で最も小さいものは9m。それでも二人しか乗れないと聞いた」
提督「……ずっと気になっていた。どうして龍驤を攫ったのか」
提督「俺達に対する攻撃ならば人質という手があった。だがそうでは無かった」
提督「艤装の実験台…精神面に不安がある艦娘が必要だったと思っていた……だが…」
提督「それは思い過ごしだった…連中は小柄で…体に欠損のある艦娘を求めていたんだ……」
- 307 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:39:14.60 ID:eRei1+dz0
- 提督「あの中には…龍驤が……」
漣「提督」
提督「漣、皐月……龍驤が…」
皐月「司令官…」
漣「提督、最悪の事態を想像しておいて下さい」
漣「あの艤装を止められるか分からない上、どこに龍驤さんが居るのか検討も付きません」
亜也虎「……」ズギャギャッ
漣「それにあの動き。中に居る誰かに相当か負担がかかっていることは間違いありません」
漣「このまま放置しても最悪の結果が待っています。提督、ご判断をお願いします」
提督「安価」
下2 提督の台詞やその他起こったことなど
- 308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:43:51.76 ID:lQDAxFvqo
- 両手で頬をパーンと叩いて
アレを止めて、龍驤も必ず助ける
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:48:59.38 ID:+AtINu1Po
- >>308
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:49:05.46 ID:/lTnXU5MO
- >>308
それでこそ提督だ、ここで諦めるなんて言ったらどうしようか思ったとみんなが元からそのつもり
- 311 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:55:09.67 ID:eRei1+dz0
- 提督「……」パーンッ!
提督「なんとしてもアレを止めるんだ。龍驤も必ず助ける」
漣「それでこそご主人様です。ですよね皆さん!」
多摩「にゃあぁぁぁぁぁーー!」シュバッ
提督「な…?」
ガングート「久しぶりに大暴れできそうだ」
提督「な、何故……」
菊月「……」
提督「菊月…」
菊月「……貸し一つだ」
提督「…ありがとう。力を貸してくれるだけじゃなく足りないものの皆んなを…」
菊月「礼は後にしろ。今はやるべきことがあるはずだ」
提督「…そうだな」スッ
- 312 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:59:58.81 ID:eRei1+dz0
- 漣「皆さん!こっちは普通の艤装です!被弾すると滅茶苦茶痛いですからね!」
夕張「当たらなければ問題無いでしょ!」スッ
提督「…夕張!トリガーは使うんじゃない!」
夕張「これは最終改良型で、一分なら問題無し!」
ガングート「私の射線上に入るなよ」ガチャッ
多摩「龍驤さんは多摩が助けるにゃ!」
菊月「…私の出番は無さそうだな」
皐月「皆んないくよ!龍驤さんを助けるんだ!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:07:41.53 ID:/lTnXU5MO
- 確かに火力もすごいし強いけど全員でかかればどうにもならない相手ではない
自分達は過去にもっと凄いのを相手にしてたのだから
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:10:58.78 ID:UtFJPh7Go
- >>313
劣勢になると相手の指揮官狙いがプログラムされてたのか提督への砲撃がくる
けど武蔵が殴り落として、お前達の大切な物のため戦いだから手は出さないが攻撃からはきっちり守ってやると
- 315 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:18:56.04 ID:eRei1+dz0
- ーー
ガングート「私の砲撃を受け流すとは、やるな」
神通「でも…このまま続けていれば…」
黒潮「そうや、うちらはもっと地獄を経験しとる。こんなもんへでもないで!」
北上「そうそう、あんなの深海棲艦の成虫に比べたら大したこと無いしね〜」
多摩「北上は下がるにゃ!!なんで出てきたにゃ!!」
北上「いやぁ〜お腹はボテってるけど、あたし達が揃ったらやることは一つじゃん?」
大井「姉さん、肩を貸して下さい。陸ではまだ少し不自由が…」
球磨「任せろクマーー!」
多摩「…一撃入れたら帰るにゃよ」
北上「了解〜っと」
- 316 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:24:13.74 ID:eRei1+dz0
- 亜也虎「……」ズガガガッ
皐月「アレが方向を変えた?」
漣「…提督が危ないっ!!」
球磨「球磨達に任せろクマー!」
北上「…いくよ」
大井「はい、北上さん」
多摩「…必殺!」
球磨多摩北上大井「「「「魚雷パンチ!!!!」」」」
亜也虎「……」ゴォッ
神通「効い……いや、と、飛んだ…!?」
黒潮「殴り飛ばしたんや!ダメージは無いかもしれんけど、なんちゅう技や…」
北上「ん〜木曽が居たらワンパンなんだけど」
多摩「大人しく先に帰るにゃよ」
北上「はいはい。後は宜しくね?」
球磨「球磨達に任せろクマ!」
- 317 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:27:47.60 ID:eRei1+dz0
- 亜也虎「……」ジャキッ
皐月「…あぁ!空中で司令官に狙いを定めてる!」
漣「なんちゅう性能してんすか!」
亜也虎「……」バキッ
夕張「ええ!?空中でバウンドした!?」
武蔵「……」
提督「あれは…武蔵……」
幹部「空中であの兵器を蹴り飛ばしたというのかい…」
武蔵「…私はこれ以上手を出さない。お前達の戦いなんだろう」
武蔵「私は大和を追う。邪魔をするな」
提督「…皆んな、もう一息だ。頑張ってくれ!」
漣「合点ですよご主人様!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:33:25.01 ID:lQDAxFvqo
- 亜也虎の中で龍驤が目覚める
初めはは何が起こってるのかわからないがだんだん状況を理解していく
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:36:27.95 ID:i2Q/q+W2o
- >>318から前スレ>>932
- 320 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:44:11.25 ID:eRei1+dz0
- ーー
龍驤(……)
龍驤(何や……随分と騒がしいなぁ…)
ズガガガッ
龍驤(……げぼっ)ビシャッ
龍驤(血…吐いてもうた……掃除せなあかん…)
龍驤(あれ…動かれへん……何で……?)
バババババッ
龍驤(うるさいなぁ…そんな耳元で音鳴らさんといてよ…)
龍驤(……あれ…これ…)
龍驤(ウチは……何かの中に居るんか…)
龍驤(あ……よう見たら目の前…モニターや……これで外が分かる…)
- 321 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:47:50.50 ID:eRei1+dz0
- 「龍驤さーーん!」
「菊月さん達に破壊してもらいますか!?」
「ダメだ!あの中には龍驤さんが居るかもしれない!」
「そんな…これじゃあ…」
「とにかく、あれを破壊するんだ!」
龍驤(……ああ)
龍驤(そうか分かった。全部分かったで)
龍驤(これはウチの罪や)
龍驤(ウチの勝手で子どもを殺して、皆んなに迷惑をかけた罪)
龍驤(それだけやない、体を売って司令官を裏切った)
龍驤(ウチほど罪を犯した艦娘はこの世におらんっちゅうわけやな)
- 322 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:51:22.57 ID:eRei1+dz0
- 龍驤(…ええよ、全て受け入れる)
龍驤(これで許されるんやったら、それでええ)
龍驤(なぁ…あんたもちょっち協力してや)
ガゴンッ
漣「……動きが止まった?」
神通「ダメージは通っていた…?」
黒潮「なんでもええ!今がチャンスや!」
多摩「…待て!!闇雲に近付くな!!」
ゴゴゴゴゴゴ…
皐月「へ、変形してる……?」
- 323 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:55:07.55 ID:eRei1+dz0
- 漣「機体後方が持ち上がって……人型の上半身になった…?」
幹部「…あれを見るんだ!!」
龍驤「……」
提督「龍驤っ!!」
皐月「そんな!ロボの胸の辺りに龍驤さんが…!」
黒潮「やっぱりあの中におったか!」
球磨「位置がヤバいクマね」
大井「どう破壊しても巻き込んでしまう…」
夕張「龍驤さん……血を吐いてる…それも何度も…」
漣「時間がありません!!なんとしてもアレを止めますよ!」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:19:13.57 ID:GW0YRZSUo
- 龍驤を呼び戻す為に提督渾身の叫び
- 325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:22:25.83 ID:/lTnXU5MO
- 龍驤が自分を攻撃すればこいつは止まると思っていても皆は攻撃ができない
でも全員の視線が曇ってなくて強い意志で前だけを見てる
龍驤はなんでウチのためなんかの為にと反芻してると>>324
またウチは提督を裏切るんか?このまま死んだら他のみんなはどうなる?って考えが頭の中をめぐりだす
- 326 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:30:22.62 ID:eRei1+dz0
- 龍驤(……なんで)
龍驤(なんでウチを殺してくれへんの?)
龍驤(なんで皆…ウチを見てるだけなん…?)
龍驤(そんなに真っ直ぐな目で……ウチを…)
「「……」」
龍驤(ウチは死ぬべきなんや。これはウチに与えられた舞台、ウチが死なな終われへん)
龍驤(せやから皆んな…早くウチを……)
提督「龍驤ーーーーー!!」
龍驤(司令官……)
- 327 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:35:39.86 ID:eRei1+dz0
- 提督「俺にとって龍驤は全てだ!何度もそう言ってる、偽りは無い!」
提督「俺の命に替えてでも龍驤は助ける!!」
龍驤(あかん、あかんよ…これに近付いたらあかん…)
提督「龍驤ーーーーっ!」
龍驤(またウチは……司令官を裏切るんか…?)
龍驤(このまま死んだらウチは満足や……でも皆んなは…)
龍驤(司令官だけやない…朝霜も……霞も皆も……裏切る…)
龍驤(ウチの罪は消えへん……けど…償うことはできる…)
龍驤(生きて……生き続けて…)
提督「龍驤ーーーー!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:42:55.55 ID:K8X6vzYCo
- 龍驤の感情が生へ向いてきたところで亜也虎の砲撃が提督への至近弾になったことで龍驤プッツン振り切れ
ウチがおるから動いとる艤装のクセに何勝手に司令官に攻撃しとんのやこのポンコツがとブチギレると亜也虎が制御化に入る
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:46:34.67 ID:i2Q/q+W2o
- 触れ合えるほどに駆け寄った提督を振り払おうと(緩慢になった動きで)腕を上げるが先に提督が「お前を…助ける!!」と口づけ
正気に吹っ切れた龍驤は亜也虎に抗い動きを止める
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:46:43.46 ID:lQDAxFvqo
- >>328で
あと最後誤字っぽいから、龍驤の制御下に入るで
- 331 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:52:01.71 ID:eRei1+dz0
- 提督「待ってろ龍驤、今俺が…!」
ゴゴゴッ
龍驤(あかん…!ウチはまだこの子……言うこと…きかん…)
提督「う、ぉ……!」
龍驤(離れて…司令官……!)
提督「なんの…これくらい……龍驤に比べれば…!」
龍驤(やめて…お願いやから……ウチから離れて…)
ゴ…ゴゴ……
皐月「動きがゆっくりになってきた…」
- 332 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:59:26.19 ID:jayErJKDO
- 提督「龍驤!!」
龍驤(あぁ…ウチの目の前まで……)
提督「ぐぅぉぉぉ…!!」ギギギッ
漣「ご主人様…力づくでコックピットを外そうと…」
神通「無謀です…提督はただの人間…」
黒潮「そうや司令はんはただの人間や。でもその人間に惚れたのはうちらやろ?」
黒潮「人間はいつでもあり得れへんことを起こしてきた。いい意味でも悪い意味でも」
黒潮「せやから…見ててみ」
提督「……っ!」ベキベキッ
夕張「提督っ!」
神通「そんな…素手であれを…」
黒潮「流石…いや、当然やね司令はん」
- 333 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:01:16.42 ID:jayErJKDO
- 提督「龍驤っ!!」
龍驤「あ……ぁかんよ…離れて…」
龍驤「ウチは……キミを…」
提督「……ん」
龍驤「んぅ……」
提督「…愛してる龍驤」
龍驤「……」
提督「誰よりも君が好きだ」
龍驤「……」
提督「…帰ろう、俺達の場所に」
龍驤「司令官…」
下2. この後の展開やその他起こったことなど
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:04:53.60 ID:lQDAxFvqo
- 龍驤をコクピットから連れ出すと力なく崩れ落ちる亜也虎
そして短くなった龍驤の左腕と左足に気付く
- 335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:05:25.42 ID:Bj/HA+5DO
- 機能停止する亜也虎を遠くから眺める富嶽と謎の科学者
悔しそうな富嶽とは対称的に新たな課題が見付かりましたねと楽しそうな科学者
- 336 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:17:46.49 ID:jayErJKDO
- ーー
「亜也虎、完全に沈黙しました」
富嶽「私の亜也虎が…!」ギリギリ
「まさか艦娘が意識を取り戻すとは思いませんでしたね」
富嶽「クスリ漬けにして左の腕と脚を切ったのに!」
「…ふふっ」
富嶽「…何がおかしいんですか」
「新たな課題が見つかったじゃないですか。富嶽さんの考えは間違ってはいないんですよ」
「忘れたんですか、亜也虎はプロトタイプです。それなのにあの動きと火力は凄まじいです」
富嶽「……貴女の方が冷静とは。可愛らしいだけでは無いんですね」
- 337 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:21:06.45 ID:jayErJKDO
- (……何を考えていたの?)
(私は貴女の器。それだけの関係のはずです)
(私の力を使えば貴女は…)
(そんなこと貴女がするわけ無いじゃないですか)
(……)
(…これでも最悪は防ぎました。あのままでは龍驤さんは亜也虎の稼働中に死んでいました)
(拐われる前に助けなさい)
(無茶はやめて下さい。それは貴女がすべきことなんじゃないですか?)
(……)
(…私だって諦めていませんからね)
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:42:20.55 ID:lQDAxFvqo
- 一方でデータを持って逃げた研究者達は全員取り押さえられている
昔ならこういう情報も売りさばいてたかもなと思いながらあー手が滑ったーと記憶媒体を撃ってぶっ壊す五月雨
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:45:01.97 ID:/lTnXU5MO
- >>338
仲間の誰かが変わったねぇ五月雨はと言ってお前もだろって言われてたり
- 340 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:53:45.50 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー
五月雨「おーいこれで終わりか?」
摩耶「みたいだな」
「……」
五月雨「コイツらだけで科学者全員ってことは無いだろうが、それでも捕まえといて損は無ぇな」
大鳳「…これ、何かのデータじゃない?」スッ
「それは…!」
五月雨「お、その反応を見る限り大事なもんみてぇだな」
「……」
五月雨「さてどうするか」
摩耶「どうするって何がだよ」
五月雨「これ、高く売れんだろうな〜」ペシペシ
- 341 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:01:04.70 ID:LhkZ5+BJ0
- 五月雨「それこそ世界中の奴らが欲しがるかもしんねぇ。これは金のなる木ってわけだ」
五月雨「……」
五月雨「…けっ」バキッ
「あっ……!」
五月雨「あーあ、手が滑って壊しちまった」
大鳳「……もったいないわね」
摩耶「しゃあねぇ、帰ろうぜ」
大淀「…皆さん変わりましたね」
五月雨「あぁ?」
大淀「そうです、人も艦娘も変わるんです」
五月雨「チッ、さっさと帰るぞ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:09:54.30 ID:lQDAxFvqo
- 龍驤を抱き上げた場面で左腕左足が短いことにすぐ気付く提督
- 343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:14:48.34 ID:90VNSHjZO
- >>342
- 344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:15:15.68 ID:itwI4AR3O
- >>342
しかし龍驤は何が起きて拐われてあの中にいたのか、よく覚えたいない
- 345 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:29:15.98 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー
提督「ぐ…ぅぅぅ……!」ポロポロ
漣「良かったですねぇご主人様、龍驤さんが帰ってきて泣く程嬉しいのは分かります」
提督「龍驤……どうして…!」
皐月「……あっ!!」
神通「龍驤さんの…左腕と脚が…」
黒潮「アイツら…!どこまでやる気なんや!!」
夕張「…コックピットが歪んでます。これに対応する艦娘を探していたんですね」
ガングート「龍驤がその条件に当て嵌まったが、まだ対応できなかった」
球磨「だからって更に腕と脚を切るかクマ…」
- 346 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:33:40.59 ID:LhkZ5+BJ0
- 多摩「大和は許さない」
大井「気持ちは分かるけど、今は帰るのが先よ」
幹部「後処理はこっちでやっておく。君達は先に帰った方がいい」
菊月「あの陸用艤装はどうするつもりだ」
幹部「とりあえずこちらで預かる。簡単には動きそうには無いだろうがね…」
提督「龍驤…龍驤……!」
龍驤「キミの腕の中…あったかいわ……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:35:19.59 ID:itwI4AR3O
- 義肢の再設計が必要になったので、久しぶりに2人きりで話す龍驤と北上
- 348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:36:17.19 ID:Stjc2zH2o
- 足と腕を戻す気はないかと提督
整備士なら可能ではないかと
- 349 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:53:45.24 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー数日後
幹部『龍驤君の様子はどうだい?』
提督「良くはありません。強いクスリを使われていたようでまだ意識がハッキリと戻らないんです」
幹部『そうか……』
提督「ですが龍驤は帰ってきたんです。これ以上嬉しいことはありません」
幹部『…強くなったね提督君』
提督「いつまでも弱いままではいられませんから」
幹部『うむ…安心したよ』
提督「幹部さんもお手伝いいただきありがとうございました」
- 350 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:56:40.13 ID:LhkZ5+BJ0
- 幹部『それで…私に連絡ということは何かあったのかい?』
提督「…整備士という男を覚えてますか?」
幹部『…勿論だよ』
提督「彼とコンタクトを取りたいんです」
幹部『どうしてだい?』
提督「龍驤が切られた腕と脚…それを治したいんです」
幹部『完全に戻すとは違うのかい?』
提督「…そこも含めてです。龍驤の意識の無い内に……」
幹部『提督君も迷っているということだね』
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:59:02.50 ID:Bj/HA+5DO
- 整備士との連絡は付いたが条件として伊400と何故か夕雲の引き渡しを要求された
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:01:31.61 ID:5l2BeVExO
- アポイントメントを取れてまずは話を聞いてくれることになった
- 353 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:13:01.45 ID:n1BGfW010
- 幹部『…とにかく一度彼と話すといい。きっといいアドバイスをくれるよ』
提督「……はい」
幹部『彼には私から言っておく。近いうちにそっちに連絡があるはずだ』
提督「…整備士とは連絡が取れているんですね」
幹部『あぁいや、取れているというよりは……』
整備士『幹部さん…おっと失礼、電話中でしたか』
提督「…………」
提督「…え?」
幹部『いやまぁ…そういうことだ』
提督「整備士は…そこに居るんですか?」
幹部『いるというか…大いに活躍してもらっているよ』
- 354 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:15:51.53 ID:n1BGfW010
- 幹部『叢雲君に例の手術を行っただろう?傀儡艦娘では無く純艦娘に、あの手術をできるようになったのは彼のお陰なんだ』
整備士『ひょっとして電話の相手って…』
幹部『…提督君だよ。君に相談したいことがあるそうだ』
整備士『彼にはまだ少し借りがありますからね、分かりました』
提督「……」
整備士『さて…僕に話を聞かせて下さい』
提督「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:20:47.74 ID:iyMHSczDO
- 龍驤の現在の状態を話す提督
どうか治してはくれないかと
それは本人の了解を取ってはいないね?なら引き受ける事は出来ないと断られる
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:22:35.87 ID:eh7d1Fm8o
- 龍驤が切除されたことをはっきりと認識していないのなら戻すのは今しかないと言える
ただ完全に戻してしまう事は龍驤の心に与える影響が計り知れない
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:23:13.60 ID:SsV7dn+ho
- 提督「これは俺のエゴだ、龍驤の手足を完全に治すのは…未だ俺が頼りないから龍驤の罪の意識の呪縛を解けないから出来ない。しかし、今回のは違う!ただ巻き込まれただけの龍驤に、これも罪だとは思って欲しくないんだ、頼む、戻してやってくれ」
- 358 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:32:37.96 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士『提督さんの言いたいことは分かりましたよ』
整備士『龍驤さんが切除されたことをはっきりと認識していないのなら、心にダメージは無いんじゃないかな』
整備士『ただ完全に戻してしまう事は龍驤さんの心に与える影響は果てしなく大きいと思う』
提督「…………」
整備士『こういう時は本人と話すのが一番なんだけど、まだ意識の混濁は治ってないんだよね?』
提督「あぁ…」
整備士『なら厳しいな……うーん…』
幹部『やれるかやれないで言えば、やれるんだね?』
整備士『それくらい朝飯前ですよ。問題はそこじゃないんです』
- 359 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:36:14.23 ID:n1BGfW010
- 整備士『中途半端に治すのは僕のポリシーには反する。けど龍驤さんの事情も良く分かる』
整備士『とにかく一度こっちに預けてくれるかい?薬の件も僕なら解決できるよ』
提督「……一度龍驤を殺すのか」
整備士『そうだとしたら?』
提督「……」
整備士『そうだよね、そうだとしても僕を頼るしか無いんだよね』
幹部『整備士君』
整備士『判断は提督さんに任せるけど…どうする?』
提督「…………頼む」
整備士『分かった、明日にでも龍驤さんを迎えに行くよ』
ーー
- 360 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:36:49.22 ID:n1BGfW010
- 続く
コメントなどあればお願いします
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:43:07.68 ID:eh7d1Fm8o
- 乙でした
そういえば研究者やってる三日月は味方側だったか
だから潜り込んで手法は過激になったけど龍驤を助けたのかな
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:43:49.03 ID:iyMHSczDO
- お疲れ様でした
そういえば夕張もあれだけ酷い状態だったのに特に何も無く治ってるみたいでリセットされたんだろうか
色々解決して平和になったら終わってしまうジレンマ
- 363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:50:26.53 ID:SsV7dn+ho
- おつでした
菊月が電話の時動かなかったのは三日月の動向を知ってたからかな
整備士対話はまだちょっと怖い…
- 364 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:20:37.72 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士「ふーんなる程ね」
整備士「左腕と左脚を切られただけじゃなくて、内臓もあちこちやられちゃってるんだ」
整備士「ふんふん……へぇぇ」
タシュケント「そんなに珍しいのかい同志?」
整備士「うん、ここまで酷いのは中々無いよ。深海棲艦のなり損ないとかは色々見てきたけどさ」
タシュケント「だからっていつもみたいに殺しちゃダメだよ」
整備士「あはは、幹部さんにも言われたよ。いくらでも体なんか作れるのに変な話だよね」
タシュケント「…変だと思ってるのは同志だけだよ」
- 365 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:23:09.32 ID:n1BGfW010
- 整備士「よし…この際だから全身を開いて見てみようか」
タシュケント「勝手にそんなことして怒られないかい?」
整備士「殺さずに元に戻せばいいって言ってたでしょ?僕なら傷跡も消せるし」
タシュケント「怒られる時はあたしも怒られるんだよ?」
整備士「バレなきゃ問題無いよ」
タシュケント「はぁ……」
整備士「さぁて…お楽しみの時間だね、龍驤さん」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:33:55.70 ID:ULavdLeOO
- ボロボロになっちゃってて意識が戻らないのは薬のせいだけじゃないねと判断
内蔵をクローニングして置き換えないと駄目だろう
ただ女性として一番大切なところだけは無事なのは奇跡
- 367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:36:31.91 ID:iyMHSczDO
- 不吉な予感がしたタシュケントが解剖しようとする整備士を慌てて止めた
殺し屋の勘がヤバいと告げている
- 368 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:45:29.50 ID:n1BGfW010
- 「……」
タシュケント「!」
整備士「よし…」
タシュケント「ダメだ同志!」
整備士「どうしたんだい?」
タシュケント「興味本位の解剖は止めよう!ちゃんとした治療をすべきだ!」
整備士「今更かい?こんないい条件の艦娘はもう二度と会えないかもしれないんだよ」
タシュケント「……あたしの勘がやめろって言ってる。もしかしたら誰かに見られてるかも」
整備士「ここは僕とタシュケント君しか入れない場所だよ?」
タシュケント「…お願い信じて」
整備士「うーん…君がそこまで言うのは珍しいし、ここはそれに従っておこうかな」
タシュケント「うん……絶対その方がいいよ」
- 369 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:50:53.76 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士「ほら、見てごらん」
タシュケント「折れた肋骨が刺さってたんだ」
整備士「他の臓器にもダメージがあるね。これも新しく作った方が良さそうだ」
タシュケント「あと…これをどうするかだね」
整備士「脳が一部溶けかかってる。かなり強いクスリを混ぜたものを使われてたね」
タシュケント「この部分を切っても記憶は残るよね?」
整備士「そうだねこの部分は記憶には関係ない。でも何かしらの支障は出てもおかしくはない」
タシュケント「かといって放置してると…」
整備士「それこそ死んでしまうだろうね」
- 370 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:55:23.51 ID:n1BGfW010
- 整備士「この際左腕と脚は完璧に戻そうか」
タシュケント「そんなことをしたら…」
整備士「切るのはいつでもできるしね。そもそもこの資料だけじゃ、どこまで腕と脚を切ればいいのか良く分からないんだ」
タシュケント「……」
整備士「傷付いた内臓と脳の一部を切り取って再生。あと左腕と脚もだね」
整備士「念の為もう一度調べて、それから治療をしてあげようか」
タシュケント「…同志ほどの命知らずは知らないよ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:04:27.96 ID:eh7d1Fm8o
- ベッドの上で龍驤が目覚めるとないはずの左腕と左足があって
ああここは死後の世界なんやほんまにあるんやなんて思ってる
そしたらタシュがやってきて目覚めたんだねなにか食べるかいと聞いてくる
- 372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:08:50.98 ID:7ZrFkKOIo
- >>371
状況はよくわからないけれどお腹は空いてるので言われるがまま食べ物を頼む
- 373 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:17:14.02 ID:n1BGfW010
- ーー
龍驤「……」
龍驤「……」ニギニギ
龍驤「……あぁ」
龍驤「ウチは死んだんや」
龍驤「夢の中で会ったのはやっぱりカミサマやったんや」
龍驤「…うん、これでええ。司令官らを巻き込むくらいやったら、ウチが死んだら良かったんや」
龍驤「死後の世界って…こんなんやったんやな」
タシュケント「あ、目覚めたんだね」
龍驤「……」
タシュケント「なにか食べるかい?と言っても簡単なものしかできないけどね」
龍驤「じゃあ…おにぎりでも……」
タシュケント「分かった、すぐ持ってくるから待ってて」
- 374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:19:23.73 ID:SsV7dn+ho
- 死後(認識)におにぎりを要求した艦むす
- 375 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:21:50.35 ID:n1BGfW010
- ーー
龍驤「……」モグモグ
タシュケント「状況は理解してもらえたかな?」
龍驤「……ウチは死んだんや無かったんや」
タシュケント「提督さん達が死に物狂いで助けたらしいよ」
龍驤「……」
タシュケント「脳の一部を切り取った影響は無いみたいだね。経過も良好で良かった」
龍驤「……」
タシュケント「ご飯も食べられてるから内臓も大丈夫。うん、流石は同志だ」
龍驤「……」
タシュケント「安価」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:25:52.10 ID:VoJbtiuio
- 彼は「オーバーホール」をした方がいいなんて言ってたけど、大事な人が待ってるんでしょとタシュケント
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:27:06.81 ID:ULavdLeOO
- 腕と脚はこうするしかなかったことは理解してほしい
そのまま大切な人達を死んじゃうよりはいいよね
その上で腕と脚をどうしたいかは任せるよ
- 378 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:38:46.53 ID:n1BGfW010
- タシュケント「左腕と脚はこうするしかなかったことは理解して欲しいんだ」
龍驤「……」
タシュケント「大切な人達が死んじゃうよりはいいでしょ?腕と脚をどうしたいかは任せるよ」
龍驤「……」
タシュケント「それと……君と二人きりだから言えることがある」
龍驤「……」
タシュケント「いくら同志でも言えないことというか…言いにくいことはある」
タシュケント「安心して、君は女としても正常に戻ったんだ」
龍驤「……どういうことなん」
タシュケント「君は……相当遊んでたみたいだね。体のある部分というか…ある臓器を見たらすぐに分かったよ」
- 379 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:43:35.22 ID:n1BGfW010
- タシュケント「君の子宮は酷く汚れていたよ。あれじゃ妊娠なんかできるはず無い」
龍驤「……」
タシュケント「知らないだろうけど、子宮の中って男の人の体液で汚れるんだ。不妊治療でその汚れを削ったりするんだよ」
龍驤「……」
タシュケント「あの汚れ方だと……100人以上とは遊んでたね?」
龍驤「……」
タシュケント「同じ人と行為を繰り返しても汚れない。人によって遺伝子が違うように、体液も人によって違うからね」
龍驤「……」
タシュケント「…この事は黙っておくから。とにかく、腕と脚をどうするかをよく考えておいてね」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:51:05.93 ID:iyMHSczDO
- 腕に爪を立てる龍驤
だけどこれが提督の望みなら…と自らの罪との間で葛藤する
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:57:17.13 ID:SsV7dn+ho
- >>380
司令官と、話したいなぁ
- 382 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:02:01.40 ID:n1BGfW010
- 龍驤「……」ギリリッ
龍驤「ウチの罪は消えへん…許されへんのに……」
龍驤「……」
龍驤「…司令官がこれを望んだん?」
タシュケント「話をしたのは整備士だよ。でも元に戻して欲しいって言うのは普通じゃないかな?」
龍驤「……」
タシュケント「……」
龍驤「話したい……司令官と話したい…」
タシュケント「分かった、少し待ってて」
- 383 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:04:52.66 ID:n1BGfW010
- 龍驤「……」
タシュケント「あたしは席を外すから。ゆっくり話すといいよ」ガチャッ
龍驤「……司令官」
龍驤「…それだけ無い。朝霜とか…皆んな…」
龍驤「……」
龍驤「あかん、まだ整理できへん…でも…このままぼーっとしてるのは違う…」
龍驤「…司令官やったら教えてくれる」
龍驤「司令官……ウチは…」ピピピッ
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