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【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 8巡目

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231 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 01:00:29.10 ID:Z8Iex3Gq0
というわけで今日はこれで終わりにしたいと思います、お疲れ様でしたー

明日もやるよぉ、お休みぃ……。

明日はペアリスライブや。
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:03:11.90 ID:AE60qK1KO
おつ
遊園地ではっちゃけ続けるユウナちゃん
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:07:41.27 ID:O0TKMvrfO
234 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 01:23:19.13 ID:Z8Iex3Gq0
>>232 最初のゴーカートでワイズが取られちゃうかもって思って張り切ってるんやろうなぁ……それにしても過保護が過ぎる気もするけど。なんだあの攻撃方法、先取りしすぎやろ。

けど全部ワイズを思ってのことだろうから、セーフだな!
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:43:36.10 ID:AE60qK1KO
真空の刃の修行が実を結んだ
236 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 13:22:10.36 ID:Z8Iex3Gq0
>>235 ユウナが別の形で真空の刃を使うのは最初から考えてたんだけど、別の国でやる予定だったんだよね。

どうしてこんなギャグで使ってるの……? 怒りとはっちゃけによって勇者がパワーアップしたよ……?
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 19:12:18.19 ID:39EDkY1MO
打倒セロに向けて着実にパワーアップしていく2人の主人公補正よ
238 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 20:56:37.55 ID:Z8Iex3Gq0
すんません、今日も日付が変わるまでに来なかったら塵となったと思ってください。
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:00:54.38 ID:c+t88gRpO
もう…生きて…おれの…塵…。
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:01:52.59 ID:2p43stYTO
惜しいやつをなくした…
241 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 20:24:00.88 ID:lBFqS3a90
こんばんはー、復活したよー。今日は目標22時くらいからやって行けたらなーって思っていますので、宜しくお願いします。
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 20:59:26.19 ID:ht50ho6Ro
あいよ
243 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:04:21.95 ID:lBFqS3a90
ちょっとゆっくりになると思いますけど、やっていきたいと思います。

人いますかー
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:04:43.60 ID:fUO3tRG7o
おるよ
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:05:48.84 ID:ht50ho6Ro
ほーい
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:06:13.83 ID:n1edS+SJ0
ゆっくりしていってね!!!
247 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:10:54.84 ID:lBFqS3a90
じゃあやっていきますね。



――――

――



はちゃめちゃヒーローショーを終えてから、僕たちは色々なアトラクションを堪能した。

コーヒーカップにメリーゴーランド、バンジージャンプみたいなのもやった。

本当はお化け屋敷も行きたかったんだけど……うん、それは本気で止められたので行かなかった。

ジェットコースター然り、結構残念だった――いや、ジェットコースターのことなんて気にしてないですけど?

ユウナ「いやー遊んだ遊んだ……てか、もう結構な時間だよね」

ワイズ「あー、そうだね。もう空もオレンジ色になってきたし」

遊園地に入場した時の青い空はどこにもなく、今の空は風情漂う橙色になっていた。

そして今がもうそんな時間ということは、すぐにでも空は真っ暗になって門限の帰る時間となるだろう。

……けど、まだ時間はあるかな?

ユウナ「…………ね、ねぇ。そのワイズ?」

ワイズ「ん?」

先ほどまでのアトラクションにきゃーきゃー騒いでいたユウナの姿は何処に行ったのか、彼女はもじもじと恥ずかしそうに口を開いた。

ユウナ「あ、あの。えーっと……ちょ、ちょっと実はぼく、遊園地に来る前から乗ってみたいアトラクションがあって」

ワイズ「乗りたいアトラクション――」

僕がそれは何かと訊ねようとしたその瞬間。

ワイズ「……はっ!?」

僕の耳に、聞いたことのある音楽が流れ込んできた。
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:11:15.30 ID:7SH1mYLvO
サイリウム持った
249 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:17:26.17 ID:lBFqS3a90
――――

――



〜野外ステージ〜

ユウナ「はぁ……はぁ……ちょ、ちょっとワイズどうしたのいきなりぃ……」

ワイズ「ほ、本当にごめん! ちょ、ちょっと待ってて!」

本能的に流れる音楽の方向に走っていくと、そこはヒーローショーで使ったそれとは別の野外ステージだった。

……近くに、看板が立ててある。

ワイズ「……! ペアリスのアイドルステージ……!?」

しかも、結構すぐだ!?

ユウナ「……わ、ワイズ? え、えー……その、アイドルステージ? が見たいの――」

ワイズ「凄い見たいっ!!!」

ユウナ「え」

ワイズ「超見たい!!!!!」

自分でもわかるくらいの、目の輝き具合だった。
250 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:28:39.14 ID:lBFqS3a90
ワイズ「ふーんふふんふーん!」

ユウナ「……」

まず何買おうかなー!

文化祭の時は思う存分楽しめなかったからなー! えっへっへー! いやぁそれにしてもペアリスって凄いよなー!

初めて会ったときは王国の広場でライブをやっていて……次に文化祭のライブで、次は遊園地で。

グッズも結構販売されてるし……。

ワイズ「サイリウムにー、ハッピにタオルに……ハンカチ……」

ユウナ「…………あ、あのワイズ?」

ワイズ「へ? どうかした、ユウナ?」

うきうきとグッズ販売ブースを物色していると、ユウナは声をかけてきた。

ユウナ「その、ワイズは好きなの? その……その、アイドルさんのこと」

アイドルが好きか?

いやまぁ、彼女は僕の歌好き精神に一番最初に火を付けてくれた人だし……歌もダンスも魅力的だし……

ワイズ「うん、大好きだな!」

ユウナ「!!!!!」

というか、ペアリスもそうだけど歌が得意な人は大体好きだな! いやぁ、歌って良いぞ! マジで!

ユウナ「……………………」

コンマ判定
1 ぐぬぬ……
2〜9 もっとぼくを見てよぉ!
0 ライブ中に乱入してやろ!

コンマ一桁直下
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:29:43.00 ID:7oGI/o4T0
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:29:55.77 ID:n1edS+SJ0
ぐぬぬ
253 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:30:33.62 ID:lBFqS3a90
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:31:12.34 ID:7SH1mYLvO
これは神ライブの予感
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:31:22.34 ID:oy+VgIGLO
まーた00を出してるよ、この勇者
256 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:33:36.99 ID:lBFqS3a90
いや別に00でなんかあるとかじゃないんですけど、ビームの時といいこれは……えぇ?

どうすんだこれ(真顔)
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:34:26.70 ID:ht50ho6Ro
僕の歌を聞けぇ!やっちゃう?
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:36:27.97 ID:n1edS+SJ0
ユウナちゃんにアイドルの才能があったのでせう
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:42:17.17 ID:7SH1mYLvO
100年に1人の逸材である超時空シンデレラが2人…
世は大アイドル時代…!
260 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:47:05.41 ID:lBFqS3a90
結果 ライブ乱入、凄い


突然ですがぼくの彼氏は結構女の子が好きです。

前にどっかで女好きじゃなくて男嫌いだから! と叫んでいた気がするけど、どっちもあんまり変わらないと思う。

ぼくの小さくて可愛くて、それでいてちゃんと男の子らしくて。それなのにぼくがあんなにもアピールしたのにヘタレて逃げちゃって、そのくせぼくの大きなところをジーっと見つめちゃったりするそんな大事な彼氏。

ワイズ、それがぼくの彼氏です。

そして、そんな大事な彼氏が――。

ワイズ「まっだかなー、まっだかなー……!」

ユウナ「……むぅ…………」

今、僕以外の女の子にガッツリ夢中です。

いや、今まで僕以外の女の子に目を向けることなんて沢山あったけど、それでもこんなにもガッツリマジマジ求めちゃっているのは初めてだった。

正直、ものすごく焦っています。その焦りと同じくらいに嫉妬もしています。

あんなに奥手で引き気味なワイズが、あんなにぐいぐい行っちゃっているなんて、初めて見たから。

もしかしたらふとした瞬間に取られちゃうんじゃないかなって。

怖くて、なんか、凄く怖くて。

ユウナ「…………」

アイドル。

アイドルライブ。

もし、もし、もし、ワイズが。その歌って踊れるアイドル? が、好きだっていうんなら――――。

――――。

ユウナ「あ、ちょっとワイズ?」

ワイズ「ん? どうかしたユウナ?」

ユウナ「ちょっとトイレに行ってくるね」

我儘なぼくは、今日一日だけでもそんな存在になってみようと思いました。
261 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:04:44.09 ID:lBFqS3a90
――――

――



ワイズ「ユウナ遅いなぁ……」

ライブが始まる直前になっても、彼女は帰ってこなかった。

トイレにしては、少し長すぎる。

ワイズ「もしかして、なんか悪い人に絡まれたりしたんじゃ――」

ペアリス「みんっなー!!! 今日はペアリスのライブにこーんなに集まってくれて、ありがとー!!!」

ワイズ「んっ!?」

独り言をかき消すほどの声量で挨拶をしながら、我らがアイドルペアリスはステージに登場する。

満面の笑みが輝いて眩しい、はっきりとした声色が鼓膜に癒しを与える、フリフリとしたピンク色のアイドル衣装が、とても可愛らしい。

ペアリス「そっれじゃー! みんなー! 最初の一発目歌っていくよ! だから私の歌を――」

いつもの口上を高らかに宣言しようとした――その瞬間!


ユウナ「ちょぉおおおおおおおおおおおおおっとまったぁああああああああああああああああああっ!!!!!」


ペアリス「ふぇえっ!?」

ワイズ「ふぁっ!?」

とても見たことのあるイレギュラーが、ライブに乱入してきた。
262 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:18:17.34 ID:lBFqS3a90
ユウナがステージの上に現れた。

引き留めようとしたであろうライブスタッフを引きずり、突き進みながら現れた。

ワイズ「え……あ、う……ん、ん? んんんっ?」

脳みそがよく分からない挙動を示している。

何だあれは、何だあれは。今僕は夢でも見ているのか?

ユウナ「はぁ……はぁ……」

ペアリス「え、えっと……?」

当然のように本日の主役であるペアリスが、きょとんと困惑している。

僕を含めた観客席にいる観客らも、困惑している。何人かはそれが演出なのでは? と疑っただろうが、それもどうやら違うようだ。

ユウナ「…………っ! お、おいこらお前ー!」

ペアリス「は、はいっ!?」

いきなりお前を呼ばれて、あのペアリスが若干押されている。

ユウナ「お、お前が……お前がいきなりこの遊園地でライブなんかしちゃったから……ぼ、ぼくの大事な大事な彼氏がお前に取られちゃったんだよぉ! どう責任取ってくれるんだぁ!」

ワイズ「」

なにをいっているんだあのこは。

ユウナ「途中まで順調だったのにぃ……良い感じの雰囲気だったのにぃ! お前が、ライブなんかしてるからぼくの彼氏が……凄い、見たことないくらい目を輝かせて走ってぇ! ライブ観たいって言ったんだよ僕に!? デート中に、他の女の子が見たいって堂々と悪びれる様子もなく!」

ワイズ「」
263 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:26:03.79 ID:lBFqS3a90
ステージ上も、観客席もシーンと静まり返る。

僕はまだユウナのことを知っているけれど、他の人にとっては何を言っているんだあの女の子は状態である。

知らない女の子がいきなりアイドルに文句を言っている、そんな状況。

ユウナ「だ、だから……! ぼくは……ぼくは大事なワイズを取られたくなくてっ! だからワイズが好きだっていうアイドルに今日だけでもなりたくてっ! 勢いでなんかここまで来ちゃったけどこの気持ちは本物だから!」

僕の本名言っちゃった。

……いや、まだだ。確かのそれもちょっと大事だけど、それよりも今は――。

ユウナ「だから、だからだからだから――――自分勝手だと思うけど、今日だけはぼくもアイドルになりたい!」

歌って踊れるかは分かんないけど、精いっぱい頑張るから! ぼく以外見るなとは言わないけどさぁ! それでもぼくを沢山見て、聞いて、感じて、思って欲しいから!
264 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:27:22.20 ID:lBFqS3a90





「ぼくの……! ぼくの歌を聴けぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!」




265 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:29:48.29 ID:lBFqS3a90
観客反応
1〜3 ブーイングすっごい
4〜8 ぽかーん
9〜0 熟練のペアリスファンは最強だった。

コンマ一桁直下
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:30:27.78 ID:Gg3Z8alDO
はい
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:30:34.72 ID:fUO3tRG7o
どうなる
268 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:40:05.40 ID:lBFqS3a90
結果 なんやあの子……


マイクを使ってないというのに、その声は観客席の端から端まではっきりと伝わった。

が、しかし。その思いに観客の皆は答えない。

静寂。ぽかーんと皆の空いた口が塞がらない。どう反応すればいいのかが分からない。

情けないことに、彼女の彼氏である僕も彼らと同じ反応だった。

ユウナ「……う、うぅ」

感情のままに叫んでしまい、この後どうしようか何も考えていなかったのが彼女は俯く。

プルプルと、ぎゅうと握りしめた拳が震えている。

――僕は、僕はそんな彼女に何も声をかけてあげられないのだろうか。

ここで声をかける事が出来ないで、僕は――――。

1〜9 ペアリス「気に入ったぁ!」
0 たまにはやるやんワイズ!

コンマ一桁直下
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:40:18.70 ID:+zpumiKBo
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:41:10.88 ID:n1edS+SJ0
やるやん!
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:46:16.82 ID:fUO3tRG7o
おっとぉ?
272 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:48:42.59 ID:lBFqS3a90
結果 やるやん!!!

ワイズ「――――ゆ、ユウナぁ!」

考える前に、口から彼女の名前が出てきてしまった。

周りの目とか気にしない、どう思われるとか気にしない。ただ――彼女があんなにもアピールをしてくれたのに、答えないのは……!

ユウナ「わ、ワイズっ!?」

最前列に居た僕に今更気づいたのか、彼女は僕の声に目をぎょっと丸くして驚いた声を放つ。

ワイズ「ぼ、僕は――!」

僕は――そこまでヘタレでありたくはないっ!!!


彼女になんて声をかけてあげよう……。

日付が変わるまでセリフ募集、そっから多数決!
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:54:06.17 ID:n1edS+SJ0
世界でユウナが一番好きだからっ! 僕にとって、本物(ペアリス)よりも本物(アイドル)だって証明してほしいっ!
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:54:50.17 ID:ht50ho6Ro
僕のっ!一番は!ユウナだけだああああ!!

(ムズいよおお!?)
275 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:57:46.66 ID:lBFqS3a90
ちょっと時間が少なすぎた感あるから延長するわ、0時15分くらいまで延長でー。お腹も痛いし
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:59:17.07 ID:9I0AuCyYO
好きだあああああああ
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:12:28.59 ID:TWqEMXxuO
僕にとって、最初のアイドルはペアリスだった! だけど! 僕にとっての一番のアイドルは! きっと、ユウナだからっ!

伝えて、ユウナの想いを! 届けて、ユウナの歌声を!

全て! 抱きしめて! 銀河の、はちぇまれぇえええええええええっ!!!!!!!!
278 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:20:30.07 ID:S/7hr8cD0
しゅーりょー

1 >>273
2 >>274
3 >>276
4 >>277

こっから先に三つ取ったものを採用します
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:20:43.42 ID:kN4BjT9wO
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:25:18.23 ID:J2T+kwlbO
2

暑さで自由安価が思い浮かばん
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:25:43.02 ID:wU7U0KLNo
2
282 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:48:26.29 ID:S/7hr8cD0
結果 >>274

ワイズ「――ぼ、僕のっ! 一番は! ユウナだけだぁあああああああああああああああああ!!!」

ぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

ユウナ「――――!」

僕の全力の叫び。

僕の一番は、ユウナだけだから。それは何があっても絶対に揺るがないから! それを――ちゃんと彼女にもわかってもらいたくて!

ワイズ「僕にとっての一番のアイドルはユウナだからっ! だから、だから――!」

ペアリス「その心意気! 気に入ったぁ!」

ユウナ「!?」

ワイズ「!?」

と、ここで本来の主役であるペアリスが入ってきた。

いや本来っていうか別に主役を取られてはいないけど! このライブにおいての主役は彼女だけど、今この瞬間僕にとっての主役はユウナだってだけで――兎に角! 僕はユウナが大好きだってことだ!?

ペアリス「それじゃあユウナ? ユウナも私と一緒に歌って踊ろう!」

ユウナ「へっ!?」

ペアリス「何言ってるの! アイドルになりたい子を否定する人なんて――このステージにはいないから! 彼氏に対する思いを邪魔する人なんて、誰一人として、存在しないから!」

ねっ、そうでしょ! と、ペアリスが観客席に向かって投げかける。

一瞬の静寂、そして。

――うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!

ユウナ「――――!」

歓声。

本当に心の底から祝う声もあるだろう、流れに乗っているだけの声もあるだろう、もしかしたら内心彼女を否定している声もあるかもしれない。

けど、どうであろうと今この瞬間の主役はペアリスではなく絶対的にユウナだった――!

ペアリス「はーい! それじゃあ気を取り直して、じゃない! 気を取り直さないで! この空気間と雰囲気のままライブをスタートするよ!」



私の歌と、彼女の歌を同時に聴けぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!


283 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:50:25.89 ID:S/7hr8cD0
――――――――――――――――

――――――――

――――

――

284 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:03:00.10 ID:S/7hr8cD0
二つのマイク、ステージの左右から響き渡る二つの女性の声。

踊る彼女たちの飛び散る汗が光り輝いている。

赤い髪の毛の女の子の歌と踊りに完璧に合わせている金髪の女の子。

拙くも精いっぱいな勇者の「アイドル」を手を引いてしっかりと支えてくれるハーフエルフの「アイドル」

何もかもが調和していた。

何もかもが完ぺきだった。

何もかもが最高で、何もかもが幸せで。ステージの熱に心臓が高鳴って、脳みそからアドレナリンがどばどばと噴水のように溢れ出て。

高揚して、興奮して、活気づいて、ハイになる。

ステージ上に立つのは二人の「アイドル」

ああ、なんと――なんとこの瞬間は最高なんだろうか。

叫ばずにはいられない。

その高鳴りを抑えている事が出来ない。

こちらも応えずにはいられない。

サイリウムを振り回す以外にあり得ない。


ユウナ「――――!」

ペアリス「――――!」


このライブが後に「ぼくと私の伝説のライブ」と名付けられ、ファンの間で呼ばれ続けるのは、そう遠くない未来である。

285 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:25:41.36 ID:S/7hr8cD0
――――

――



〜控室〜

ユウナ「ねぇねぇねぇ! どうだったどうだった!?」

ワイズ「凄い良かった! ほんとぉおおおおおおおおおおおに……! 良かったよ! ユウナ!」

控室に向かって僕が最初にしたことは、あの時の感動をどうにかこうにかユウナに伝えることだった。

ユウナ「ぼ、ぼく! 本当に、ワイズにぼくのことを見てもらいたくて……! だから、その……!」

ワイズ「うん! 僕はずっとユウナのことを見てたよ! 歌声も、ダンスも! ユウナの全部を!」

だってユウナが僕の一番なんだから…………。

ユウナ「……えへへ」

ワイズ「……えへ」

あの時は本当に全力だっただけに、今のこの空気が滅茶苦茶照れ臭い。

けど、後悔はない。あってたまるか。

ワイズ「じゃ、じゃあ……行こうか? その、あんなふうに飛び入りで参加しちゃったけど、一応部外者なわけだし――」

ペアリス「部外者なわけあるかー!」

ワイズ「!?」

ユウナ「!?」
286 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:39:39.76 ID:S/7hr8cD0
ペアリス「いやーユウナ! さっきのライブ超超超超! 最高だったよ! 盛り上がりが過去最高レベルだったかも!」

満面の笑みでペアリスはユウナの手をぎゅっと握り、ぶんぶんと振り回す。

ユウナ「お、おお、おおおおっ!?」

ペアリス「本当に楽しかったなぁ! ねぇねぇ、もしユウナがよかったら私と一緒にアイドルとして世界を巡らない!? 勿論、可愛い可愛い彼氏さんと一緒に!」

ワイズ「え」

それは、突然の誘いだった。

しかし当然かもしれない、ユウナは歌も上手だし運動神経も高い。スタイルもいいし可愛いしアイドルとしては最上級だ。

本番でもあれだけの観客を魅了したんだし、当然ではあるけど――。

ユウナ「――――その、その誘いは嬉しいんだけど。その誘いには乗れないかな」

ユウナは、はっきりと断った。

ペアリス「……理由を一応訊いてもいいかな?」

ユウナ「ええっと、アイドルとして世界を巡るよりも先に。ワイズと一緒に世界を巡る大事な理由があるっていうのもあるけど……」

…………皆のアイドルじゃなくて、ワイズだけのアイドルでありたいから、かなぁ。

と、彼女はえへへ……と笑いながら言った。

ワイズ「…………!」

ヤバイ、滅茶苦茶嬉しい。ヤバイ。
287 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:52:46.85 ID:S/7hr8cD0
ペアリス「あー……まぁしょうがないかー。確かに、皆のアイドルが彼氏作ってるってのはおかしいもんねー」

ワイズ「あ、そういう問題ですか?」

ペアリス「この問題は大きいようで大きいよ! だって、皆のアイドルが一人の異性にラブラブってのは禁止事項だよ!」

どうやらそうらしい。

ユウナ「……えへへ」

ペアリス「ふふ、それじゃあ二人とも末永くお幸せに! でも、また私のライブを見てくれたら嬉しいな!」

――――

――

288 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:03:50.54 ID:S/7hr8cD0
ワイズ「……」

ユウナ「…………」

恋人つなぎをしながら外に出ると、もう空は真っ暗になっていた。

ライブの時にはもう暗くなっていたはずなのに、今の今まで気が付かなかったのだ。

……というか、もうこんな時間なのか。

楽しい時間は一瞬っていうのは、どうやら本当みたいだ。

ユウナ「わ、ワイズ」

ワイズ「ん?」

ユウナ「その、実はライブの前に言おうと思ってたことなんだけど……ぼく、実は行きたいアトラクションがあるんだ」

ワイズ「行きたいアトラクション?」

ユウナが行きたいっていうんなら僕は全然構わないけど……多分そのアトラクションが遊園地で楽しめる最後のアトラクションになるだろう。

ワイズ「そのアトラクションって?」

ユウナ「えへへ」


――――観覧車!

289 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:10:17.99 ID:S/7hr8cD0
それじゃあ今日はこれで終わりにしたいと思います。こんな時間まで参加してくださった皆さんお疲れ! 長かったね!

明日は観覧車だ! おやすみなさい! ぐっすり寝ろよ!
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:16:36.75 ID:kN4BjT9wO
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:19:39.69 ID:TWqEMXxuO
おつ
これが恋人パワー…!
へたれの殻を打ち破ったワイズなら最後までいけるよユウナちゃん! 頑張って!
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:19:46.85 ID:rgJc7SUyo
おつー
293 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:32:12.51 ID:S/7hr8cD0
>>291 ヘタレじゃないワイズ君はもうワイズ君じゃないのでは?(過激派)
294 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:07:13.51 ID:S/7hr8cD0
こんばんはー、今日は22時半くらいから出来たらいいなって思います。
295 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:30:17.44 ID:S/7hr8cD0
ひと、いる? ここ、いる?
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:32:09.99 ID:nio7hhSR0
おれさま、おまえ、まるかじり!
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:32:34.16 ID:Qa8c3q79o
おらんよ
298 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:36:14.46 ID:S/7hr8cD0
んじゃ、やっていきまーす。二人もいれば大丈夫だべ。



その観覧車はマジカル校長ランドのアトラクションの中で一二を争うくらい巨大であった。

一応のキャッチコピーとしては「魔国中を見渡せるほどの観覧車」らしい。

……ほ、本当かぁ?

ワイズ「……あ、そろそろだね」

ユウナ「う、うん」

観覧車に乗りたいカップルたちの長蛇の列が少しずつ少しずつ短くなっていき、ついに僕たちが観覧車に乗る番となった。

ワイズ「あ、足元大丈夫?」

ユウナ「だ、大丈夫……」

観覧車の中に乗り込んで、お互いに向かい合うようにしてベンチに座る。

……ちょっとだけ、お互いのベンチとベンチの感覚が狭かったような気がする。

ワイズ「……」

ユウナ「…………」

ゆらゆらと揺れながら、ゆっくりゆっくりと上に上がっていく観覧車。

それは、完全に二人っきりの空間だ。

…………か、観覧車に乗ったはいいけれど。こっからどうすればいいんだ!?

ライブの時は勢いというか興奮のままに話を進めれたけど、こうも二人っきりになると何を話せばいいのか……あれ!? 僕ってユウナと話すときどんな話してたっけ!?

前もこんな風に悩んだ気がするぞ!? 並んでいるときも最初は結構談話出来てたけど、最後のほうはお互いに黙っちゃったしなぁ!?

ワイズ「あ、あの」

ユウナ「ね、ねぇ」

ワイズ「」

ユウナ「そ、そこで引かないでよぉ!」

…………ぅあああああああああ…………!

……へ、ヘタレとか解消してるし。全然恥ずかしくもなんともないし。楽勝だし、楽勝。全然無問題だし。
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:37:15.74 ID:v0jRsbFQ0
参加
300 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:38:27.86 ID:S/7hr8cD0
夜、観覧車、彼女と二人っきり、会話行動内容、募集。


下5まで募集します。会話内容でも何をするのかでもなんでもどうぞ、今後の展開にも関わってくるだろうけど露骨すぎると弾きます。きっと。

23時になっても集まらなかったらしゅーりょー。いつも通りだな!
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:41:34.03 ID:nio7hhSR0
ぎゅって抱きしめてべろちゅー
堪能したあとは、喉乾いたよねって、リリスの缶ジュースのプルタブを開けて渡す
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:44:40.88 ID:K4QmtPuwO
密室で二人っきりの状況を意識してしまいガチガチになる二人だったが、ある程度の高さに達したところで花火が打ち上がり揃って歓声を上げていい感じの雰囲気になる
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:44:53.07 ID:rgJc7SUyo
さっきのセリフ嬉しかったよって
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:45:21.27 ID:Qa8c3q79o
>>302+303
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:45:44.29 ID:v0jRsbFQ0
頂上で肩を抱いてキス
306 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:49:20.66 ID:S/7hr8cD0
>>301を選択肢に入れるかすげぇ悩むからもう一つ募集します。
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:51:12.89 ID:6cSZNV/pO
ぼくが一番なの証明してって大人のキス
心音がすごい高鳴ってるって抱きしめて音を聞かせる
308 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:56:19.39 ID:S/7hr8cD0
よぉし、じゃあしゅーりょー。審査の結果>>301はなし! (我儘)

1 >>304
2 >>305
3 >>307

こっから先に三つ取ったものを採用します。
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:59:45.11 ID:rgJc7SUyo
3
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:59:53.75 ID:nio7hhSR0
3
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 23:03:40.81 ID:6cSZNV/pO
3
312 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:07:55.35 ID:S/7hr8cD0
結果 >>307
313 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:23:18.84 ID:S/7hr8cD0
ユウナ「…………ねぇ」

ワイズ「う……?」

僕たちの乗っているゴンドラがもう少しで頂上に到達する、そんなときに彼女は口を開いた。

向かい側のベンチから真っ直ぐとこちらを見つめるその瞳に、覚悟と緊張の両方が見て取れた。

……どちらかというと、覚悟のほうが強い感じがする。

ワイズ「な、何?」

ユウナ「……あのライブの時、ワイズはぼくのことを一番だって言ってくれたけど……あれ、本当に?」

ワイズ「…………え」

それは予想もしていない言葉だった。

……疑われている? そう感じてしまう言い方だったし、声色だった。

ワイズ「ほ、本当だよ! 僕の一番はユウナで、嘘でもなんでもなくて――」

ユウナ「でも」

僕の言葉を、一言で遮る。そして、一番聞きたくなかったかもしれない一言を彼女は放った。

ユウナ「……ワイズ、すぐに他の女の子に目移りするじゃん」

ワイズ「」

全然信用されてなかった。
314 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:35:17.20 ID:S/7hr8cD0
ワイズ「ほ、本当だよぉ……!」

本来ならカップルがこれでもかといちゃつく観覧車が、別の何かに変貌してしまったかのように思える。

この空間は何だ、この空気は何だ、この……この状況は何だ!

もしかして僕は、このまま……ふ、フラれるのか?

僕の本気の言葉は、薄っぺらいの一言で片づけられて。貶されて、馬鹿にされて……遊園地デート最後の最後にビンタされて終わり。

ワイズ「ぼ、僕は本気で……ほ、本気でユウナのことが一番大好きで……! 僕にとっての一番のアイドルはユウナ、でぇ……!」

目がフルフルと震える。

目尻に涙が溜まっていく。

嫌だ、嫌だ、嫌だ……いやだいやだいやだ!

何でもする、何でもするから……僕が考えているその言葉だけは言わないでくれ!

ユウナ「だったら!」

ワイズ「…………っ!」

ベンチから勢いよく立ち上がり、前のほうからユウナはその身体を近づけてくる。

いつもならヘタレて逃げようとしてしまうかもしれないが、観覧車の中でそんなことは出来ない。

彼女の顔が近づいてくる、彼女の吐息に僕の吐息が混ざりあい、感じる彼女の匂いが甘く柔らかい。

……情けなく目尻に涙を浮かべている僕の瞳を、ジーっと彼女は見つめている。

ユウナ「だったら、だったらさぁ……!」


――――ぼくが、一番なのを証明してよぉ……。


そして、彼女は、とっても小さな声で、そう言って。

ワイズ「んんぅ…………っ!?」

僕の顎に手を添えて、僕の唇を奪った。
315 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:53:36.76 ID:S/7hr8cD0
ワイズ「んっ、ぅ……ぁ……!」

突然の口づけに反応する事が出来ず、彼女が与えてくるモノを全て受け入れるしかなかった。

口を閉じることなんてできなかったから、問答無用で彼女の舌が僕の口内を侵略していく。

静かにそして激しく舌と舌を絡ませ、ゴンドラの中にお互いの唾液が混ざり合う水音が響き渡る。

ぬちゅぬちゅと、水音が響きあう。

ワイズ「んーっ! んーっ! ひょ……ゆう、にゃぁ……っ」

舌の裏まで見事なまでに侵略され、終わったと一瞬安心した瞬間。次にユウナの舌が侵略を進めたのは頬の裏側だった。

右の頬の裏、左の頬の裏、下の歯茎、上の歯茎。四方八方を縦横無尽にしつこく念入りに責められて、僕はもうどうしようも出来なかった。

文化祭最後の日の初めてのキス、それと全く真逆の状況を再現されて……僕は彼女に完敗したのだった。

ユウナ「――――ぷはぁっ」

僕の唇からユウナの唇が離れ、僕とユウナの口に唾液で造られた銀色のアーチが出来上がっている。

……はぁ、はぁ。と僕の口から息が漏れる。

彼女とのキスに蕩かされて上手く鼻で呼吸が出来なかったからだ。

ユウナ「……駄目、もっと、もっと……!」

ワイズ「ぁ…………!?」

解放され、もう終わったと思った瞬間の二回目の口づけ。

水音を立てるように激しく舌を絡ませられ、ちゅうちゅうと僕の舌を吸い、呼吸なんてさせてあげないといわんばかりに責めて責めて責められる。

身体中がユウナの責めに喘いでしまっている。身体中が溶けてしまうくらいに火照りに火照りまくってしまう。

ぅ、ぁ、ぁ……………………
316 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:07:10.39 ID:1EtYs3xo0
ユウナ「――ぷ、はぁ」

二度目の口づけが終わり、ユウナはべとべとになった自分の口の周りを手の甲で拭うと。僕の顔を見つめた。

ユウナ「…………凄い。ワイズ、すっごい気持ちよさそう……」

ワイズ「んぇ…………?」

そう感想を漏らすが、自分がどんな顔になっているのかが分からない。

なんか、熱くて、口の周りがべたべたで、はぁはぁと息をしていて…………。

ユウナ「……ワイズ」

するといきなり。そんな僕の顔を優しく持って、彼女は自分の胸で僕の顔をぎゅっと抱きしめた。

大きくて魅力的な彼女の二つの胸に僕の耳が埋まり、蕩けた僕にこれでもかと女の子の柔らかさと温かさを実感させられる。

――――が、それ以上に。彼女の心臓の鼓動が耳に届く。

どくんどくんどくんどくん……と。激しく高鳴っている心音を、理解してしまう。それがどういう行動なのか、それがどういう意味なのかを。

ユウナ「ぼく、ぼく…………あんなに、こんなに勇気を出したんだよ?」

勇気を出してステージに上がって、勇気を出してこっちからキスをして、こんなふうに抱きしめて……ぼくの恥ずかしさを、理解してもらいたくて。

ユウナ「ワイズだってステージで僕の思いにはっきり答えてくれて、嬉しかった! 嬉しかったよ! だけど、だけど…………」


まだ、足りないよぉ…………。
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:09:32.46 ID:E1HJIUjtO
ユウナちゃんがんばれ!
318 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:19:30.32 ID:1EtYs3xo0
ユウナ「もっともっともっともっと。ぼくは嫉妬深いから、嫉妬深いから……! ワイズにぼくが一番なんだって、はっきり思ってもらいたいし。安心させてほしいんだよぉ……!」

僕の頭を強く強く抱きしめながら、彼女は涙のように言葉を溢れさせる。

ユウナ「我儘かもしれないけど、どうしようもなく嫌な女の子なのかもしれないけど! もしかしたらこんなことをしてぼく、嫌われちゃうのかもしれないけど……けど、けどぉ!」

…………もっと、はっきり。僕に刻み付けて欲しいんだよぉ……。

心音を感じながら、彼女の思いを受け止める。

ユウナ「だから、だからワイズ――――」


今日は…………忘れない、忘れられない夜に、して欲しい……んだ。


ワイズ「――――――――」

その一言にどれほどの意味が籠められているのかは、痛いほど理解している。

心臓の音、彼女の思い、身体の熱、揺れるゴンドラ。

その思いに僕は、答えないといけない……いけないはずなのに……。

僕は…………僕は……………………。
319 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:22:27.69 ID:1EtYs3xo0
どうする?

1 彼女の思いに答えよう。
2 彼女の思いに答えられなかった。

先に三つ取ったものを採用します。はい
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:22:50.68 ID:E1HJIUjtO
1
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:23:57.03 ID:y1QMQ/PP0
1
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:30:54.04 ID:N4RQRb8Ro
1
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:31:26.42 ID:pDb0o5Tl0
1
324 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:38:53.13 ID:1EtYs3xo0
結果 答えよう


ワイズ「……分かった」

ユウナ「え…………」

胸から顔を離して、彼女の瞳を見つめる。

油断すると吸い込まれてしまいそうな、奇麗な瞳だ。

ワイズ「僕、はっきりとユウナに教えるよ」

僕の一番は君なんだだって、君が恥ずかしい思いをしてこうしてくれた分、僕も頑張るから……。

不慣れだし、どうしようもないけど……精いっぱい、頑張るから……!

ワイズ「それでも、いいかな?」

ユウナ「…………うんっ!」

それは、覚悟も緊張も、不安も嫉妬もなにも混じっていない。喜びの笑顔と、返事だった。
325 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:41:25.21 ID:1EtYs3xo0
はいじゃあ。あっち行きです。よろしくお願いします。URLは>>2を参照してください。
326 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 20:06:32.97 ID:1EtYs3xo0
こっちで言うの忘れてたんですけど、いまからあっちで更新を始めますので参加できそうな方は参加してくれると嬉しいです。
327 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/13(月) 22:01:34.08 ID:m6jC9gLh0
なんかこっちでもやっておこうかなーって思ったので幕間やりたいんですけど。急だけど人います?
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 22:02:24.44 ID:iYRkHEfr0
はい
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 22:03:41.19 ID:UGLOAqFDO
います
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 22:04:47.98 ID:EYDnS/BAO
>∩(・ω・)∩<
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