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【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 8巡目
- 220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/08(水) 23:38:35.10 ID:xQp76KL5o
- 虚刀流がいるぞ
- 221 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/08(水) 23:45:42.81 ID:B7GDVTJB0
- >>220 わい、まだ刀語読んでいない。本で読みたいけど、結構高いねんなって。
※
1 >>217
2 >>218
3 >>219
先に二つ取ったものを採用
- 222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/08(水) 23:48:14.93 ID:kXYpLbTwo
- >>218
- 223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/08(水) 23:52:20.80 ID:JckBmAtSO
- 2
- 224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/08(水) 23:52:25.39 ID:xQp76KL5o
- >>219
- 225 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/08(水) 23:58:29.91 ID:B7GDVTJB0
- 結果 >>218
ユウナさんヒーローショーでぶちぎれてて草生える、なんでや!
- 226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 00:14:40.94 ID:O0TKMvrfO
- 子供泣いちゃう
- 227 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 00:26:39.52 ID:Z8Iex3Gq0
- 「さぁ、近づけるものなら近づいてみろ! 一歩でも近づいたらこの子供の首はちょん切れてるだろうがなぁ!」
ワイズ「ぐえっ」
怪人の鋏が僕の首に軽く押し当てられる。
本物の鋏なわけはなく全然痛くはなかったんだけど、いきなり首に当てられたから変な呻き声みたいなものが出てしまった。
ユウナ「――――!」
そして、その声が――彼女の逆鱗に触れた。
「ふーっはっはっはっはぁ! ふぅーっはっはっはっはっはっはっは――――」
ユウナ「その子を離せ」
「――へぇ?」
怪人の口から、ただの男性の声が聞こえてきた。
ワイズ「……ゆ、ユウナ?」
彼女が持つ勇者の剣、材質ゴムっぽいやつ。
それに――バチバチと電気が迸り、暴風が纏わりつく。
「え、え。え、え、え、え?」
「え、あ、え――ゆ、勇者さん――」
怪人とおねえさんからほぼ同じ言葉が漏れる。
いや、これヤバいって。ユウナから勇者あるまじきオーラが溢れ出てるもん。
ユウナ「ただしその頃には! お前は八つ裂きになっているだろうけどなぁ!」
うぉおおおおおおおおおおおおおお――――!!!
ワイズ「あ」
雷と暴風を纏った決死の一撃が! ヒーローショーのステージの上で無慈悲にも振り下ろされた!
- 228 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 00:38:38.60 ID:Z8Iex3Gq0
- ――――
――
―
ユウナ「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!!!」
ヒーローショーが終わり、ユウナはぺこぺこと怪人役のお兄さんに頭を下げまくっていた。
結局あの一撃は最後まで振り下ろされなかった――というよりも、攫われなかった他の子どもたちがマジ泣きしてしまったことにより、その泣き声でユウナがハッと商機を取り戻したからだ。
いや死ぬかと思った、本当に死ぬかと思った。
「い、いえいえ。まぁこちらも代役とはいえ素人さんを舞台にあげちゃった責任もありますし……怪我人もいませんでしたから」
と、怪人のお兄さんは優しく笑いながら言う。
優しすぎないか? いや、それは嬉しいんだけど――え、凄い良い人。
「ええ、その。それじゃあ今日はありがとうございました、本来ならこの後勇者のお姉ちゃんとの握手会がある予定だったんですけど――この空気じゃあ出来ませんし」
ユウナ「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……ごめんなさいぃ!」
ワイズ「あ、あはははは……」
コンマ0でユウナのあの雰囲気にキュンキュンしてるハーピーがいます
コンマ直下
- 229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 00:40:06.02 ID:AE60qK1KO
- きゅんきゅん
- 230 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 00:49:09.92 ID:Z8Iex3Gq0
- 結果 ちょろいワイズなんていないんだ……!
ワイズ「そ、それじゃあご迷惑おかけしました……」
「ああうん、ワイズ君もお疲れ様――いやごめんね? その、パッと目についちゃったから君を選んじゃったけど、迷惑だったよね」
ワイズ「え、あ。そんなことは全然。僕も子供じゃないのにあんなとこに居てすみませんでした」
ユウナ「……?」
なんか首を傾げられたが、無視をする。
というか、君は反省をしたまえ。
- 231 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 01:00:29.10 ID:Z8Iex3Gq0
- というわけで今日はこれで終わりにしたいと思います、お疲れ様でしたー
明日もやるよぉ、お休みぃ……。
明日はペアリスライブや。
- 232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:03:11.90 ID:AE60qK1KO
- おつ
遊園地ではっちゃけ続けるユウナちゃん
- 233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:07:41.27 ID:O0TKMvrfO
- 乙
- 234 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 01:23:19.13 ID:Z8Iex3Gq0
- >>232 最初のゴーカートでワイズが取られちゃうかもって思って張り切ってるんやろうなぁ……それにしても過保護が過ぎる気もするけど。なんだあの攻撃方法、先取りしすぎやろ。
けど全部ワイズを思ってのことだろうから、セーフだな!
- 235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 01:43:36.10 ID:AE60qK1KO
- 真空の刃の修行が実を結んだ
- 236 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 13:22:10.36 ID:Z8Iex3Gq0
- >>235 ユウナが別の形で真空の刃を使うのは最初から考えてたんだけど、別の国でやる予定だったんだよね。
どうしてこんなギャグで使ってるの……? 怒りとはっちゃけによって勇者がパワーアップしたよ……?
- 237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 19:12:18.19 ID:39EDkY1MO
- 打倒セロに向けて着実にパワーアップしていく2人の主人公補正よ
- 238 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/09(木) 20:56:37.55 ID:Z8Iex3Gq0
- すんません、今日も日付が変わるまでに来なかったら塵となったと思ってください。
- 239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:00:54.38 ID:c+t88gRpO
- もう…生きて…おれの…塵…。
- 240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:01:52.59 ID:2p43stYTO
- 惜しいやつをなくした…
- 241 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 20:24:00.88 ID:lBFqS3a90
- こんばんはー、復活したよー。今日は目標22時くらいからやって行けたらなーって思っていますので、宜しくお願いします。
- 242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 20:59:26.19 ID:ht50ho6Ro
- あいよ
- 243 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:04:21.95 ID:lBFqS3a90
- ちょっとゆっくりになると思いますけど、やっていきたいと思います。
人いますかー
- 244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:04:43.60 ID:fUO3tRG7o
- おるよ
- 245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:05:48.84 ID:ht50ho6Ro
- ほーい
- 246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:06:13.83 ID:n1edS+SJ0
- ゆっくりしていってね!!!
- 247 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:10:54.84 ID:lBFqS3a90
- じゃあやっていきますね。
※
――――
――
―
はちゃめちゃヒーローショーを終えてから、僕たちは色々なアトラクションを堪能した。
コーヒーカップにメリーゴーランド、バンジージャンプみたいなのもやった。
本当はお化け屋敷も行きたかったんだけど……うん、それは本気で止められたので行かなかった。
ジェットコースター然り、結構残念だった――いや、ジェットコースターのことなんて気にしてないですけど?
ユウナ「いやー遊んだ遊んだ……てか、もう結構な時間だよね」
ワイズ「あー、そうだね。もう空もオレンジ色になってきたし」
遊園地に入場した時の青い空はどこにもなく、今の空は風情漂う橙色になっていた。
そして今がもうそんな時間ということは、すぐにでも空は真っ暗になって門限の帰る時間となるだろう。
……けど、まだ時間はあるかな?
ユウナ「…………ね、ねぇ。そのワイズ?」
ワイズ「ん?」
先ほどまでのアトラクションにきゃーきゃー騒いでいたユウナの姿は何処に行ったのか、彼女はもじもじと恥ずかしそうに口を開いた。
ユウナ「あ、あの。えーっと……ちょ、ちょっと実はぼく、遊園地に来る前から乗ってみたいアトラクションがあって」
ワイズ「乗りたいアトラクション――」
僕がそれは何かと訊ねようとしたその瞬間。
ワイズ「……はっ!?」
僕の耳に、聞いたことのある音楽が流れ込んできた。
- 248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:11:15.30 ID:7SH1mYLvO
- サイリウム持った
- 249 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:17:26.17 ID:lBFqS3a90
- ――――
――
―
〜野外ステージ〜
ユウナ「はぁ……はぁ……ちょ、ちょっとワイズどうしたのいきなりぃ……」
ワイズ「ほ、本当にごめん! ちょ、ちょっと待ってて!」
本能的に流れる音楽の方向に走っていくと、そこはヒーローショーで使ったそれとは別の野外ステージだった。
……近くに、看板が立ててある。
ワイズ「……! ペアリスのアイドルステージ……!?」
しかも、結構すぐだ!?
ユウナ「……わ、ワイズ? え、えー……その、アイドルステージ? が見たいの――」
ワイズ「凄い見たいっ!!!」
ユウナ「え」
ワイズ「超見たい!!!!!」
自分でもわかるくらいの、目の輝き具合だった。
- 250 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:28:39.14 ID:lBFqS3a90
- ワイズ「ふーんふふんふーん!」
ユウナ「……」
まず何買おうかなー!
文化祭の時は思う存分楽しめなかったからなー! えっへっへー! いやぁそれにしてもペアリスって凄いよなー!
初めて会ったときは王国の広場でライブをやっていて……次に文化祭のライブで、次は遊園地で。
グッズも結構販売されてるし……。
ワイズ「サイリウムにー、ハッピにタオルに……ハンカチ……」
ユウナ「…………あ、あのワイズ?」
ワイズ「へ? どうかした、ユウナ?」
うきうきとグッズ販売ブースを物色していると、ユウナは声をかけてきた。
ユウナ「その、ワイズは好きなの? その……その、アイドルさんのこと」
アイドルが好きか?
いやまぁ、彼女は僕の歌好き精神に一番最初に火を付けてくれた人だし……歌もダンスも魅力的だし……
ワイズ「うん、大好きだな!」
ユウナ「!!!!!」
というか、ペアリスもそうだけど歌が得意な人は大体好きだな! いやぁ、歌って良いぞ! マジで!
ユウナ「……………………」
コンマ判定
1 ぐぬぬ……
2〜9 もっとぼくを見てよぉ!
0 ライブ中に乱入してやろ!
コンマ一桁直下
- 251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:29:43.00 ID:7oGI/o4T0
- あ
- 252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:29:55.77 ID:n1edS+SJ0
- ぐぬぬ
- 253 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:30:33.62 ID:lBFqS3a90
- 草
- 254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:31:12.34 ID:7SH1mYLvO
- これは神ライブの予感
- 255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:31:22.34 ID:oy+VgIGLO
- まーた00を出してるよ、この勇者
- 256 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:33:36.99 ID:lBFqS3a90
- いや別に00でなんかあるとかじゃないんですけど、ビームの時といいこれは……えぇ?
どうすんだこれ(真顔)
- 257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:34:26.70 ID:ht50ho6Ro
- 僕の歌を聞けぇ!やっちゃう?
- 258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:36:27.97 ID:n1edS+SJ0
- ユウナちゃんにアイドルの才能があったのでせう
- 259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 22:42:17.17 ID:7SH1mYLvO
- 100年に1人の逸材である超時空シンデレラが2人…
世は大アイドル時代…!
- 260 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 22:47:05.41 ID:lBFqS3a90
- 結果 ライブ乱入、凄い
突然ですがぼくの彼氏は結構女の子が好きです。
前にどっかで女好きじゃなくて男嫌いだから! と叫んでいた気がするけど、どっちもあんまり変わらないと思う。
ぼくの小さくて可愛くて、それでいてちゃんと男の子らしくて。それなのにぼくがあんなにもアピールしたのにヘタレて逃げちゃって、そのくせぼくの大きなところをジーっと見つめちゃったりするそんな大事な彼氏。
ワイズ、それがぼくの彼氏です。
そして、そんな大事な彼氏が――。
ワイズ「まっだかなー、まっだかなー……!」
ユウナ「……むぅ…………」
今、僕以外の女の子にガッツリ夢中です。
いや、今まで僕以外の女の子に目を向けることなんて沢山あったけど、それでもこんなにもガッツリマジマジ求めちゃっているのは初めてだった。
正直、ものすごく焦っています。その焦りと同じくらいに嫉妬もしています。
あんなに奥手で引き気味なワイズが、あんなにぐいぐい行っちゃっているなんて、初めて見たから。
もしかしたらふとした瞬間に取られちゃうんじゃないかなって。
怖くて、なんか、凄く怖くて。
ユウナ「…………」
アイドル。
アイドルライブ。
もし、もし、もし、ワイズが。その歌って踊れるアイドル? が、好きだっていうんなら――――。
――――。
ユウナ「あ、ちょっとワイズ?」
ワイズ「ん? どうかしたユウナ?」
ユウナ「ちょっとトイレに行ってくるね」
我儘なぼくは、今日一日だけでもそんな存在になってみようと思いました。
- 261 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:04:44.09 ID:lBFqS3a90
- ――――
――
―
ワイズ「ユウナ遅いなぁ……」
ライブが始まる直前になっても、彼女は帰ってこなかった。
トイレにしては、少し長すぎる。
ワイズ「もしかして、なんか悪い人に絡まれたりしたんじゃ――」
ペアリス「みんっなー!!! 今日はペアリスのライブにこーんなに集まってくれて、ありがとー!!!」
ワイズ「んっ!?」
独り言をかき消すほどの声量で挨拶をしながら、我らがアイドルペアリスはステージに登場する。
満面の笑みが輝いて眩しい、はっきりとした声色が鼓膜に癒しを与える、フリフリとしたピンク色のアイドル衣装が、とても可愛らしい。
ペアリス「そっれじゃー! みんなー! 最初の一発目歌っていくよ! だから私の歌を――」
いつもの口上を高らかに宣言しようとした――その瞬間!
ユウナ「ちょぉおおおおおおおおおおおおおっとまったぁああああああああああああああああああっ!!!!!」
ペアリス「ふぇえっ!?」
ワイズ「ふぁっ!?」
とても見たことのあるイレギュラーが、ライブに乱入してきた。
- 262 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:18:17.34 ID:lBFqS3a90
- ユウナがステージの上に現れた。
引き留めようとしたであろうライブスタッフを引きずり、突き進みながら現れた。
ワイズ「え……あ、う……ん、ん? んんんっ?」
脳みそがよく分からない挙動を示している。
何だあれは、何だあれは。今僕は夢でも見ているのか?
ユウナ「はぁ……はぁ……」
ペアリス「え、えっと……?」
当然のように本日の主役であるペアリスが、きょとんと困惑している。
僕を含めた観客席にいる観客らも、困惑している。何人かはそれが演出なのでは? と疑っただろうが、それもどうやら違うようだ。
ユウナ「…………っ! お、おいこらお前ー!」
ペアリス「は、はいっ!?」
いきなりお前を呼ばれて、あのペアリスが若干押されている。
ユウナ「お、お前が……お前がいきなりこの遊園地でライブなんかしちゃったから……ぼ、ぼくの大事な大事な彼氏がお前に取られちゃったんだよぉ! どう責任取ってくれるんだぁ!」
ワイズ「」
なにをいっているんだあのこは。
ユウナ「途中まで順調だったのにぃ……良い感じの雰囲気だったのにぃ! お前が、ライブなんかしてるからぼくの彼氏が……凄い、見たことないくらい目を輝かせて走ってぇ! ライブ観たいって言ったんだよ僕に!? デート中に、他の女の子が見たいって堂々と悪びれる様子もなく!」
ワイズ「」
- 263 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:26:03.79 ID:lBFqS3a90
- ステージ上も、観客席もシーンと静まり返る。
僕はまだユウナのことを知っているけれど、他の人にとっては何を言っているんだあの女の子は状態である。
知らない女の子がいきなりアイドルに文句を言っている、そんな状況。
ユウナ「だ、だから……! ぼくは……ぼくは大事なワイズを取られたくなくてっ! だからワイズが好きだっていうアイドルに今日だけでもなりたくてっ! 勢いでなんかここまで来ちゃったけどこの気持ちは本物だから!」
僕の本名言っちゃった。
……いや、まだだ。確かのそれもちょっと大事だけど、それよりも今は――。
ユウナ「だから、だからだからだから――――自分勝手だと思うけど、今日だけはぼくもアイドルになりたい!」
歌って踊れるかは分かんないけど、精いっぱい頑張るから! ぼく以外見るなとは言わないけどさぁ! それでもぼくを沢山見て、聞いて、感じて、思って欲しいから!
- 264 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:27:22.20 ID:lBFqS3a90
-
「ぼくの……! ぼくの歌を聴けぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!」
- 265 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:29:48.29 ID:lBFqS3a90
- 観客反応
1〜3 ブーイングすっごい
4〜8 ぽかーん
9〜0 熟練のペアリスファンは最強だった。
コンマ一桁直下
- 266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:30:27.78 ID:Gg3Z8alDO
- はい
- 267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:30:34.72 ID:fUO3tRG7o
- どうなる
- 268 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:40:05.40 ID:lBFqS3a90
- 結果 なんやあの子……
マイクを使ってないというのに、その声は観客席の端から端まではっきりと伝わった。
が、しかし。その思いに観客の皆は答えない。
静寂。ぽかーんと皆の空いた口が塞がらない。どう反応すればいいのかが分からない。
情けないことに、彼女の彼氏である僕も彼らと同じ反応だった。
ユウナ「……う、うぅ」
感情のままに叫んでしまい、この後どうしようか何も考えていなかったのが彼女は俯く。
プルプルと、ぎゅうと握りしめた拳が震えている。
――僕は、僕はそんな彼女に何も声をかけてあげられないのだろうか。
ここで声をかける事が出来ないで、僕は――――。
1〜9 ペアリス「気に入ったぁ!」
0 たまにはやるやんワイズ!
コンマ一桁直下
- 269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:40:18.70 ID:+zpumiKBo
- わ
- 270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:41:10.88 ID:n1edS+SJ0
- やるやん!
- 271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:46:16.82 ID:fUO3tRG7o
- おっとぉ?
- 272 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:48:42.59 ID:lBFqS3a90
- 結果 やるやん!!!
ワイズ「――――ゆ、ユウナぁ!」
考える前に、口から彼女の名前が出てきてしまった。
周りの目とか気にしない、どう思われるとか気にしない。ただ――彼女があんなにもアピールをしてくれたのに、答えないのは……!
ユウナ「わ、ワイズっ!?」
最前列に居た僕に今更気づいたのか、彼女は僕の声に目をぎょっと丸くして驚いた声を放つ。
ワイズ「ぼ、僕は――!」
僕は――そこまでヘタレでありたくはないっ!!!
彼女になんて声をかけてあげよう……。
日付が変わるまでセリフ募集、そっから多数決!
- 273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:54:06.17 ID:n1edS+SJ0
- 世界でユウナが一番好きだからっ! 僕にとって、本物(ペアリス)よりも本物(アイドル)だって証明してほしいっ!
- 274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:54:50.17 ID:ht50ho6Ro
- 僕のっ!一番は!ユウナだけだああああ!!
(ムズいよおお!?)
- 275 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/10(金) 23:57:46.66 ID:lBFqS3a90
- ちょっと時間が少なすぎた感あるから延長するわ、0時15分くらいまで延長でー。お腹も痛いし
- 276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 23:59:17.07 ID:9I0AuCyYO
- 好きだあああああああ
- 277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:12:28.59 ID:TWqEMXxuO
- 僕にとって、最初のアイドルはペアリスだった! だけど! 僕にとっての一番のアイドルは! きっと、ユウナだからっ!
伝えて、ユウナの想いを! 届けて、ユウナの歌声を!
全て! 抱きしめて! 銀河の、はちぇまれぇえええええええええっ!!!!!!!!
- 278 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:20:30.07 ID:S/7hr8cD0
- しゅーりょー
1 >>273
2 >>274
3 >>276
4 >>277
こっから先に三つ取ったものを採用します
- 279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:20:43.42 ID:kN4BjT9wO
- 2
- 280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:25:18.23 ID:J2T+kwlbO
- 2
暑さで自由安価が思い浮かばん
- 281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 00:25:43.02 ID:wU7U0KLNo
- 2
- 282 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:48:26.29 ID:S/7hr8cD0
- 結果 >>274
ワイズ「――ぼ、僕のっ! 一番は! ユウナだけだぁあああああああああああああああああ!!!」
ぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!
ユウナ「――――!」
僕の全力の叫び。
僕の一番は、ユウナだけだから。それは何があっても絶対に揺るがないから! それを――ちゃんと彼女にもわかってもらいたくて!
ワイズ「僕にとっての一番のアイドルはユウナだからっ! だから、だから――!」
ペアリス「その心意気! 気に入ったぁ!」
ユウナ「!?」
ワイズ「!?」
と、ここで本来の主役であるペアリスが入ってきた。
いや本来っていうか別に主役を取られてはいないけど! このライブにおいての主役は彼女だけど、今この瞬間僕にとっての主役はユウナだってだけで――兎に角! 僕はユウナが大好きだってことだ!?
ペアリス「それじゃあユウナ? ユウナも私と一緒に歌って踊ろう!」
ユウナ「へっ!?」
ペアリス「何言ってるの! アイドルになりたい子を否定する人なんて――このステージにはいないから! 彼氏に対する思いを邪魔する人なんて、誰一人として、存在しないから!」
ねっ、そうでしょ! と、ペアリスが観客席に向かって投げかける。
一瞬の静寂、そして。
――うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!
ユウナ「――――!」
歓声。
本当に心の底から祝う声もあるだろう、流れに乗っているだけの声もあるだろう、もしかしたら内心彼女を否定している声もあるかもしれない。
けど、どうであろうと今この瞬間の主役はペアリスではなく絶対的にユウナだった――!
ペアリス「はーい! それじゃあ気を取り直して、じゃない! 気を取り直さないで! この空気間と雰囲気のままライブをスタートするよ!」
私の歌と、彼女の歌を同時に聴けぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!
- 283 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 00:50:25.89 ID:S/7hr8cD0
- ――――――――――――――――
――――――――
――――
――
―
- 284 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:03:00.10 ID:S/7hr8cD0
- 二つのマイク、ステージの左右から響き渡る二つの女性の声。
踊る彼女たちの飛び散る汗が光り輝いている。
赤い髪の毛の女の子の歌と踊りに完璧に合わせている金髪の女の子。
拙くも精いっぱいな勇者の「アイドル」を手を引いてしっかりと支えてくれるハーフエルフの「アイドル」
何もかもが調和していた。
何もかもが完ぺきだった。
何もかもが最高で、何もかもが幸せで。ステージの熱に心臓が高鳴って、脳みそからアドレナリンがどばどばと噴水のように溢れ出て。
高揚して、興奮して、活気づいて、ハイになる。
ステージ上に立つのは二人の「アイドル」
ああ、なんと――なんとこの瞬間は最高なんだろうか。
叫ばずにはいられない。
その高鳴りを抑えている事が出来ない。
こちらも応えずにはいられない。
サイリウムを振り回す以外にあり得ない。
ユウナ「――――!」
ペアリス「――――!」
このライブが後に「ぼくと私の伝説のライブ」と名付けられ、ファンの間で呼ばれ続けるのは、そう遠くない未来である。
- 285 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:25:41.36 ID:S/7hr8cD0
- ――――
――
―
〜控室〜
ユウナ「ねぇねぇねぇ! どうだったどうだった!?」
ワイズ「凄い良かった! ほんとぉおおおおおおおおおおおに……! 良かったよ! ユウナ!」
控室に向かって僕が最初にしたことは、あの時の感動をどうにかこうにかユウナに伝えることだった。
ユウナ「ぼ、ぼく! 本当に、ワイズにぼくのことを見てもらいたくて……! だから、その……!」
ワイズ「うん! 僕はずっとユウナのことを見てたよ! 歌声も、ダンスも! ユウナの全部を!」
だってユウナが僕の一番なんだから…………。
ユウナ「……えへへ」
ワイズ「……えへ」
あの時は本当に全力だっただけに、今のこの空気が滅茶苦茶照れ臭い。
けど、後悔はない。あってたまるか。
ワイズ「じゃ、じゃあ……行こうか? その、あんなふうに飛び入りで参加しちゃったけど、一応部外者なわけだし――」
ペアリス「部外者なわけあるかー!」
ワイズ「!?」
ユウナ「!?」
- 286 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:39:39.76 ID:S/7hr8cD0
- ペアリス「いやーユウナ! さっきのライブ超超超超! 最高だったよ! 盛り上がりが過去最高レベルだったかも!」
満面の笑みでペアリスはユウナの手をぎゅっと握り、ぶんぶんと振り回す。
ユウナ「お、おお、おおおおっ!?」
ペアリス「本当に楽しかったなぁ! ねぇねぇ、もしユウナがよかったら私と一緒にアイドルとして世界を巡らない!? 勿論、可愛い可愛い彼氏さんと一緒に!」
ワイズ「え」
それは、突然の誘いだった。
しかし当然かもしれない、ユウナは歌も上手だし運動神経も高い。スタイルもいいし可愛いしアイドルとしては最上級だ。
本番でもあれだけの観客を魅了したんだし、当然ではあるけど――。
ユウナ「――――その、その誘いは嬉しいんだけど。その誘いには乗れないかな」
ユウナは、はっきりと断った。
ペアリス「……理由を一応訊いてもいいかな?」
ユウナ「ええっと、アイドルとして世界を巡るよりも先に。ワイズと一緒に世界を巡る大事な理由があるっていうのもあるけど……」
…………皆のアイドルじゃなくて、ワイズだけのアイドルでありたいから、かなぁ。
と、彼女はえへへ……と笑いながら言った。
ワイズ「…………!」
ヤバイ、滅茶苦茶嬉しい。ヤバイ。
- 287 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 01:52:46.85 ID:S/7hr8cD0
- ペアリス「あー……まぁしょうがないかー。確かに、皆のアイドルが彼氏作ってるってのはおかしいもんねー」
ワイズ「あ、そういう問題ですか?」
ペアリス「この問題は大きいようで大きいよ! だって、皆のアイドルが一人の異性にラブラブってのは禁止事項だよ!」
どうやらそうらしい。
ユウナ「……えへへ」
ペアリス「ふふ、それじゃあ二人とも末永くお幸せに! でも、また私のライブを見てくれたら嬉しいな!」
――――
――
―
- 288 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:03:50.54 ID:S/7hr8cD0
- ワイズ「……」
ユウナ「…………」
恋人つなぎをしながら外に出ると、もう空は真っ暗になっていた。
ライブの時にはもう暗くなっていたはずなのに、今の今まで気が付かなかったのだ。
……というか、もうこんな時間なのか。
楽しい時間は一瞬っていうのは、どうやら本当みたいだ。
ユウナ「わ、ワイズ」
ワイズ「ん?」
ユウナ「その、実はライブの前に言おうと思ってたことなんだけど……ぼく、実は行きたいアトラクションがあるんだ」
ワイズ「行きたいアトラクション?」
ユウナが行きたいっていうんなら僕は全然構わないけど……多分そのアトラクションが遊園地で楽しめる最後のアトラクションになるだろう。
ワイズ「そのアトラクションって?」
ユウナ「えへへ」
――――観覧車!
- 289 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:10:17.99 ID:S/7hr8cD0
- それじゃあ今日はこれで終わりにしたいと思います。こんな時間まで参加してくださった皆さんお疲れ! 長かったね!
明日は観覧車だ! おやすみなさい! ぐっすり寝ろよ!
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:16:36.75 ID:kN4BjT9wO
- 乙
- 291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:19:39.69 ID:TWqEMXxuO
- おつ
これが恋人パワー…!
へたれの殻を打ち破ったワイズなら最後までいけるよユウナちゃん! 頑張って!
- 292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:19:46.85 ID:rgJc7SUyo
- おつー
- 293 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 02:32:12.51 ID:S/7hr8cD0
- >>291 ヘタレじゃないワイズ君はもうワイズ君じゃないのでは?(過激派)
- 294 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:07:13.51 ID:S/7hr8cD0
- こんばんはー、今日は22時半くらいから出来たらいいなって思います。
- 295 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:30:17.44 ID:S/7hr8cD0
- ひと、いる? ここ、いる?
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:32:09.99 ID:nio7hhSR0
- おれさま、おまえ、まるかじり!
- 297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:32:34.16 ID:Qa8c3q79o
- おらんよ
- 298 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:36:14.46 ID:S/7hr8cD0
- んじゃ、やっていきまーす。二人もいれば大丈夫だべ。
※
その観覧車はマジカル校長ランドのアトラクションの中で一二を争うくらい巨大であった。
一応のキャッチコピーとしては「魔国中を見渡せるほどの観覧車」らしい。
……ほ、本当かぁ?
ワイズ「……あ、そろそろだね」
ユウナ「う、うん」
観覧車に乗りたいカップルたちの長蛇の列が少しずつ少しずつ短くなっていき、ついに僕たちが観覧車に乗る番となった。
ワイズ「あ、足元大丈夫?」
ユウナ「だ、大丈夫……」
観覧車の中に乗り込んで、お互いに向かい合うようにしてベンチに座る。
……ちょっとだけ、お互いのベンチとベンチの感覚が狭かったような気がする。
ワイズ「……」
ユウナ「…………」
ゆらゆらと揺れながら、ゆっくりゆっくりと上に上がっていく観覧車。
それは、完全に二人っきりの空間だ。
…………か、観覧車に乗ったはいいけれど。こっからどうすればいいんだ!?
ライブの時は勢いというか興奮のままに話を進めれたけど、こうも二人っきりになると何を話せばいいのか……あれ!? 僕ってユウナと話すときどんな話してたっけ!?
前もこんな風に悩んだ気がするぞ!? 並んでいるときも最初は結構談話出来てたけど、最後のほうはお互いに黙っちゃったしなぁ!?
ワイズ「あ、あの」
ユウナ「ね、ねぇ」
ワイズ「」
ユウナ「そ、そこで引かないでよぉ!」
…………ぅあああああああああ…………!
……へ、ヘタレとか解消してるし。全然恥ずかしくもなんともないし。楽勝だし、楽勝。全然無問題だし。
- 299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:37:15.74 ID:v0jRsbFQ0
- 参加
- 300 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:38:27.86 ID:S/7hr8cD0
- 夜、観覧車、彼女と二人っきり、会話行動内容、募集。
下5まで募集します。会話内容でも何をするのかでもなんでもどうぞ、今後の展開にも関わってくるだろうけど露骨すぎると弾きます。きっと。
23時になっても集まらなかったらしゅーりょー。いつも通りだな!
- 301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:41:34.03 ID:nio7hhSR0
- ぎゅって抱きしめてべろちゅー
堪能したあとは、喉乾いたよねって、リリスの缶ジュースのプルタブを開けて渡す
- 302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:44:40.88 ID:K4QmtPuwO
- 密室で二人っきりの状況を意識してしまいガチガチになる二人だったが、ある程度の高さに達したところで花火が打ち上がり揃って歓声を上げていい感じの雰囲気になる
- 303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:44:53.07 ID:rgJc7SUyo
- さっきのセリフ嬉しかったよって
- 304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:45:21.27 ID:Qa8c3q79o
- >>302+303
- 305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:45:44.29 ID:v0jRsbFQ0
- 頂上で肩を抱いてキス
- 306 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:49:20.66 ID:S/7hr8cD0
- >>301を選択肢に入れるかすげぇ悩むからもう一つ募集します。
- 307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:51:12.89 ID:6cSZNV/pO
- ぼくが一番なの証明してって大人のキス
心音がすごい高鳴ってるって抱きしめて音を聞かせる
- 308 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 22:56:19.39 ID:S/7hr8cD0
- よぉし、じゃあしゅーりょー。審査の結果>>301はなし! (我儘)
1 >>304
2 >>305
3 >>307
こっから先に三つ取ったものを採用します。
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:59:45.11 ID:rgJc7SUyo
- 3
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 22:59:53.75 ID:nio7hhSR0
- 3
- 311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 23:03:40.81 ID:6cSZNV/pO
- 3
- 312 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:07:55.35 ID:S/7hr8cD0
- 結果 >>307
- 313 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:23:18.84 ID:S/7hr8cD0
- ユウナ「…………ねぇ」
ワイズ「う……?」
僕たちの乗っているゴンドラがもう少しで頂上に到達する、そんなときに彼女は口を開いた。
向かい側のベンチから真っ直ぐとこちらを見つめるその瞳に、覚悟と緊張の両方が見て取れた。
……どちらかというと、覚悟のほうが強い感じがする。
ワイズ「な、何?」
ユウナ「……あのライブの時、ワイズはぼくのことを一番だって言ってくれたけど……あれ、本当に?」
ワイズ「…………え」
それは予想もしていない言葉だった。
……疑われている? そう感じてしまう言い方だったし、声色だった。
ワイズ「ほ、本当だよ! 僕の一番はユウナで、嘘でもなんでもなくて――」
ユウナ「でも」
僕の言葉を、一言で遮る。そして、一番聞きたくなかったかもしれない一言を彼女は放った。
ユウナ「……ワイズ、すぐに他の女の子に目移りするじゃん」
ワイズ「」
全然信用されてなかった。
- 314 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:35:17.20 ID:S/7hr8cD0
- ワイズ「ほ、本当だよぉ……!」
本来ならカップルがこれでもかといちゃつく観覧車が、別の何かに変貌してしまったかのように思える。
この空間は何だ、この空気は何だ、この……この状況は何だ!
もしかして僕は、このまま……ふ、フラれるのか?
僕の本気の言葉は、薄っぺらいの一言で片づけられて。貶されて、馬鹿にされて……遊園地デート最後の最後にビンタされて終わり。
ワイズ「ぼ、僕は本気で……ほ、本気でユウナのことが一番大好きで……! 僕にとっての一番のアイドルはユウナ、でぇ……!」
目がフルフルと震える。
目尻に涙が溜まっていく。
嫌だ、嫌だ、嫌だ……いやだいやだいやだ!
何でもする、何でもするから……僕が考えているその言葉だけは言わないでくれ!
ユウナ「だったら!」
ワイズ「…………っ!」
ベンチから勢いよく立ち上がり、前のほうからユウナはその身体を近づけてくる。
いつもならヘタレて逃げようとしてしまうかもしれないが、観覧車の中でそんなことは出来ない。
彼女の顔が近づいてくる、彼女の吐息に僕の吐息が混ざりあい、感じる彼女の匂いが甘く柔らかい。
……情けなく目尻に涙を浮かべている僕の瞳を、ジーっと彼女は見つめている。
ユウナ「だったら、だったらさぁ……!」
――――ぼくが、一番なのを証明してよぉ……。
そして、彼女は、とっても小さな声で、そう言って。
ワイズ「んんぅ…………っ!?」
僕の顎に手を添えて、僕の唇を奪った。
- 315 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/11(土) 23:53:36.76 ID:S/7hr8cD0
- ワイズ「んっ、ぅ……ぁ……!」
突然の口づけに反応する事が出来ず、彼女が与えてくるモノを全て受け入れるしかなかった。
口を閉じることなんてできなかったから、問答無用で彼女の舌が僕の口内を侵略していく。
静かにそして激しく舌と舌を絡ませ、ゴンドラの中にお互いの唾液が混ざり合う水音が響き渡る。
ぬちゅぬちゅと、水音が響きあう。
ワイズ「んーっ! んーっ! ひょ……ゆう、にゃぁ……っ」
舌の裏まで見事なまでに侵略され、終わったと一瞬安心した瞬間。次にユウナの舌が侵略を進めたのは頬の裏側だった。
右の頬の裏、左の頬の裏、下の歯茎、上の歯茎。四方八方を縦横無尽にしつこく念入りに責められて、僕はもうどうしようも出来なかった。
文化祭最後の日の初めてのキス、それと全く真逆の状況を再現されて……僕は彼女に完敗したのだった。
ユウナ「――――ぷはぁっ」
僕の唇からユウナの唇が離れ、僕とユウナの口に唾液で造られた銀色のアーチが出来上がっている。
……はぁ、はぁ。と僕の口から息が漏れる。
彼女とのキスに蕩かされて上手く鼻で呼吸が出来なかったからだ。
ユウナ「……駄目、もっと、もっと……!」
ワイズ「ぁ…………!?」
解放され、もう終わったと思った瞬間の二回目の口づけ。
水音を立てるように激しく舌を絡ませられ、ちゅうちゅうと僕の舌を吸い、呼吸なんてさせてあげないといわんばかりに責めて責めて責められる。
身体中がユウナの責めに喘いでしまっている。身体中が溶けてしまうくらいに火照りに火照りまくってしまう。
ぅ、ぁ、ぁ……………………
- 316 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:07:10.39 ID:1EtYs3xo0
- ユウナ「――ぷ、はぁ」
二度目の口づけが終わり、ユウナはべとべとになった自分の口の周りを手の甲で拭うと。僕の顔を見つめた。
ユウナ「…………凄い。ワイズ、すっごい気持ちよさそう……」
ワイズ「んぇ…………?」
そう感想を漏らすが、自分がどんな顔になっているのかが分からない。
なんか、熱くて、口の周りがべたべたで、はぁはぁと息をしていて…………。
ユウナ「……ワイズ」
するといきなり。そんな僕の顔を優しく持って、彼女は自分の胸で僕の顔をぎゅっと抱きしめた。
大きくて魅力的な彼女の二つの胸に僕の耳が埋まり、蕩けた僕にこれでもかと女の子の柔らかさと温かさを実感させられる。
――――が、それ以上に。彼女の心臓の鼓動が耳に届く。
どくんどくんどくんどくん……と。激しく高鳴っている心音を、理解してしまう。それがどういう行動なのか、それがどういう意味なのかを。
ユウナ「ぼく、ぼく…………あんなに、こんなに勇気を出したんだよ?」
勇気を出してステージに上がって、勇気を出してこっちからキスをして、こんなふうに抱きしめて……ぼくの恥ずかしさを、理解してもらいたくて。
ユウナ「ワイズだってステージで僕の思いにはっきり答えてくれて、嬉しかった! 嬉しかったよ! だけど、だけど…………」
まだ、足りないよぉ…………。
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:09:32.46 ID:E1HJIUjtO
- ユウナちゃんがんばれ!
- 318 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:19:30.32 ID:1EtYs3xo0
- ユウナ「もっともっともっともっと。ぼくは嫉妬深いから、嫉妬深いから……! ワイズにぼくが一番なんだって、はっきり思ってもらいたいし。安心させてほしいんだよぉ……!」
僕の頭を強く強く抱きしめながら、彼女は涙のように言葉を溢れさせる。
ユウナ「我儘かもしれないけど、どうしようもなく嫌な女の子なのかもしれないけど! もしかしたらこんなことをしてぼく、嫌われちゃうのかもしれないけど……けど、けどぉ!」
…………もっと、はっきり。僕に刻み付けて欲しいんだよぉ……。
心音を感じながら、彼女の思いを受け止める。
ユウナ「だから、だからワイズ――――」
今日は…………忘れない、忘れられない夜に、して欲しい……んだ。
ワイズ「――――――――」
その一言にどれほどの意味が籠められているのかは、痛いほど理解している。
心臓の音、彼女の思い、身体の熱、揺れるゴンドラ。
その思いに僕は、答えないといけない……いけないはずなのに……。
僕は…………僕は……………………。
- 319 : ◆Nq0wl2Ysns [saga]:2020/07/12(日) 00:22:27.69 ID:1EtYs3xo0
- どうする?
1 彼女の思いに答えよう。
2 彼女の思いに答えられなかった。
先に三つ取ったものを採用します。はい
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