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【タイムパラドクスゴーストライター】アイノイツキ「消えたキリスト」
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1 :
◆K1k1KYRick
[saga]:2020/06/28(日) 17:40:48.52 ID:rwxHLxm40
簡単なキャラ紹介
佐々木哲平:
パクッた方。「八丸の後継者」「転生した半天狗」「可愛くないパワーちゃん」「頭漫画村」と異名が多い。
藍野伊月(アイノイツキ):
パクられた方。尊厳破壊の化身にして女神。
学校でイジメに遭う・ヒット作を剽窃される・その剽窃作家にアシ入り・中卒確定・盗作の評価を求められる
・それを褒めさせられる・眼の前でそれを破かれる・手垢付き中古のスケブを渡され家宝に
・三連続巻頭カラーをさせられた末死ぬ(予定)……というジャンプ一不憫なヒロイン。
※話題沸騰中のジャンプ作品「タイムパラドクスゴーストライター」のSSです。
イツキちゃんの尊厳破壊エロSS書いて心が病んだので、彼女を救うルートも考えてみました。
「凄腕のアシスタント……ですか」
一見冴えない人畜無害に思える彼は我々アシスタント四人を見比べている。
挨拶を終えた後、編集者である宗岡氏が最後の一人を紹介した。
「藍野伊月です! 私も描いていた『ホワイトナイト』を少しでも良くできるよう頑張ります!」
宗岡氏は彼女の描いた原稿を我々に見せた。
他の二人はそのクオリティに驚愕していたが
私は彼女本人がここにいる事自体に驚いていた。
さて、この職場に果たして特異点が見つかるのだろうか……。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1593333648
2 :
◆K1k1KYRick
[sage]:2020/06/28(日) 17:42:00.55 ID:rwxHLxm40
# # #
「今回の捜査は旧暦の2020年ですか」
「剽窃だ」警部は抑揚の無い電子合成音で言った「タイムマシンが使われている可能性がある」
時空警察の本部に配属された私の初仕事がこれだった。
「本来過去と未来を繋ぐはずの座標が、何故か過去の一点しか観測出来ていない。
しかし、確かにアイノイツキの作品『ホワイトナイト』が
過去の全くの別人によって連載開始になっている。
事実そのようにこの時代の事象が書き換えられつつある……」
アイノイツキと言えば記念館が出来るほどに著名な二十一世紀の漫画家だ。
被害者の訴えに関する資料が眼前のスクリーンに次々と映し出されていく。
一流漫画家の親族の悲痛な叫びが今にも聞こえてきそうだ。
「犯人がこの世界から盗んだ痕跡は今の所発見できていない。
当面は過去からアプローチをして容疑者を搾っていく方針だ。
配属されて早々済まないが、向こうで至急調査を進めてほしい」
警視庁がマザーコンピューター管制下に据えられてから
もうずいぶんになるが、彼が故障した事は一度もない。
とはいえ時空警察も存在しない大昔に送り出されるのは若干不安だった。
件の座標と思しき年代を三ヶ月単位で虱潰しに捜査していくのは骨が折れる。
とっくの昔に知性を機械体に移した現代人の私にとって
この支給された有機体のボディはすぐ疲労する不便極まりない代物だ。
ああ、将来もっと精密に座標が特定されれば
このような苦労など無くなるというのに……。
「……! これは……!」
捜査を始めて三年目。体感としては三ヶ月目になる。
たまたま本屋で手にしていた紙媒体の雑誌に「ホワイトナイト」の新連載予告が載っていた。
間違いない、正史よりも十年早いタイミングだ。
名前もアイノイツキではなく「佐々木哲平」と別人の名が使われている。
ペンネームか本名かはともかく、私はこのササキ氏を被疑者としてマークした。
3 :
◆K1k1KYRick
[sage]:2020/06/28(日) 17:42:44.00 ID:rwxHLxm40
# # #
こうして私は何やかんやでアシスタントとしてササキ宅へと侵入した。
デジタル作画に関する技術は、脳内のチップにダウンロード済みだ。
だがササキ氏は時代を感じさせるアナログ一辺倒であり
非効率的なまでに作画に時間を取られていた。
そうして苦労してできた原稿なのだが、彼は何を思ったのか
それを我々の前でビリビリと破り捨てた。
流石の私も彼の行動原理を理解できなかった。
作品締切までの時間はない、という理由は勿論ある。
だが彼は「盗作している可能性」があるのだ。
それならば原始的なアナログでトレースするだけでいいではないか。
なぜわざわざ手間をかけて盗作に苦悩しているのか。
4 :
◆K1k1KYRick
[sage]:2020/06/28(日) 17:43:11.37 ID:rwxHLxm40
ともあれ彼の理解不能の行動により、我々は無意味な労働を強いられた。
問題はアイノ氏だ。
彼女が何から何まで自分と同じ発想の作品を発表されている事に、違和感を持たないはずがない。
名前と最序盤のストーリー展開はともかく、そんな偶然が何話も続く訳がない。
しかし未来の自分の作品を、ササキ氏のものとして彼女は賞賛していた。
私はあの時、周囲に時流の歪みが生じているのを観測した。
本来それはタイムパラドクスが起きないようにする
言わば時空の補正なのだが、どうもそれがこの周囲で誤作動を起こしているようだ。
「あの、用って何ですか?」
人目に付かない場所に彼女を呼んだ後
私は時空警察の備品を用いて時空補正を一時的に遮断した。
「あれっ、いつものが……?」
「……。アイノイツキさん、お気づきですか。
貴女の知的財産であるホワイトナイトが剽窃されています」
我に返ってそれを聞いた彼女は目を見開いた。
「……! どうしてそれを!?」
# # #
5 :
◆K1k1KYRick
[sage]:2020/06/28(日) 17:43:39.00 ID:rwxHLxm40
この度の災難に遭った当時のアイノ氏の話は誠に悲惨だった。
自身のものと余りにも似通った作品「ホワイトナイト」の連載を知った彼女は
真相を探るべくササキ氏に接触を試みる。
時空の干渉は人の精神にまで影響を及ぼす。
これにより「ササキ氏がホワイトナイトを連載する」時間軸を守ろうと働いた補正により
彼女は心理的コントロールを受けた。
そのため彼女は被疑者であるササキ氏に都合の良い言葉しか話す事が出来なかったようだ。
真相に辿り着くために、苦痛を承知で彼女はササキ氏のアシスタントに応募した。
学校を退学してまでの決断だった。
「……では、ここで貴女が見た原稿は」
「間違いありません。自分が一からネームから描き起こしたものでした」
彼女は肩を震わせてうなづいた。
あの原稿が破られた時、彼女は心の中で何度も泣いていたという。
学校でいじめっ子が原稿を破り捨てた過去を思い出し、声にならない声を叫んだというのだ。
至極もっともであり、同情にたえない。
事情を聞いている間、彼女はシクシクと泣き崩れていた。
不真面目で申し訳ないが、そんな憐れな彼女の姿を見て
私は彼女を救いたいという使命感が熱を帯びていく。それだけ彼女は可憐だった。
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