レイ「ハズレね」【エヴァ】

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1 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 12:29:12.60 ID:rlOJtJ5/0
シンジ「やっぱりかぁ…」シャクシャク

トウジ「やっぱな、そんな簡単には当たれへんわ」

ケンスケ「いいや、ここの駄菓子屋は当たりやすいんだ!俺の小学生の頃からの経験がそう言ってる!!」

トウジ「そうは言うてもさぁ、ワシはもう4本、センセは3本、綾波は6本食っとんのやぞ?」

レイ「私は問題ない」ケプッ

シンジ「あんまり食べすぎると…お腹壊すよ…って、もう遅いかな……」

ケンスケ「いいや、俺は諦めない!この目で、当たりアイスの棒を見るまでは諦められない!!」

ヒカリ「諦めも肝心よー」

シンジ「ねぇケンスケー、そろそろ別のところに行こうよー、そうじゃないと……」

アスカ「…………」ジーッ

シンジ「………炎天下の中、アスカ何し出すか分かんないよ…」ボソボソ

ケンスケ「ぐぐぅ……仕方がない、今日は出直すか…?」ボソボソ

アスカ「何か言った!?」

シンジ/ケンスケ「「いいえ何も!!」」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1590722952
2 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 12:31:11.31 ID:rlOJtJ5/0
アスカ「全く…どうせならハーゲンダッツの蓋裏とかに当たり外れ作ればいいのに!」

シンジ「そんなの中学生には高すぎるよ…ハーゲンなんて…」

ケンスケ「そうそう。庶民は庶民らしく、ガリガリ君を食べてればいいんだよ」ムシャムシャ

トウジ「ガツンとみかんにも当たり外れありゃあなぁ」ムシャムシャ

シンジ「僕はジャンボかモナ王がいいなぁ」

ヒカリ「待って待って好きなアイス大会に話がズレてる」

シンジ「委員長は、何のアイス好きなの?」

ヒカリ「え、私は…パルムかなぁ」

アスカ「前、お徳用みたいなたくさん入ってる箱買ってたもんね」

ヒカリ「あ、アレは妹達も食べるから…!」
3 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 12:31:45.55 ID:rlOJtJ5/0
ヒカリ「す、鈴原は何が好きなの?」

トウジ「ワシか?ワシは…棒ならやっぱガツンとみかんやなぁ」

トウジ「カップなら…しろくまとか好きやねん」

ケンスケ「アレって、80年近く昔に存在していた熊に見た目が似てるからそう名付けられたらしいよ」

シンジ「熊が…白いんだ…」

アスカ「想像つかないわねー」

トウジ「ケンスケは何が好きなんや?」

ケンスケ「僕はやっぱり、パピコだね」

アスカ「あー、アレ美味しいわよね。特にコーヒーのやつが好きね」

ケンスケ「いつか彼女とデートに行って、パピコを買って半分こするのが夢なんだぁ…」

シンジ「そういうことね……」
4 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 12:33:30.96 ID:rlOJtJ5/0
>>3
×ケンスケ「僕はやっぱり、パピコだね」
○ケンスケ「俺はやっぱり、パピコだね」
5 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 12:34:00.31 ID:rlOJtJ5/0
アスカ「シンジは何が好きなのよ」

シンジ「僕は…さっきも言ったけど、ジャンボとかモナ王とか、iceboxとかクーリッシュとか好きだよ」

ケンスケ「異端児だな…」

トウジ「異端児やな…」

アスカ「異端児ね…」

レイ「異端児よ」ムシャムシャ

ヒカリ「わ、私は好みって人それぞれだと思うの」

シンジ「何でここまでボロクソに言われなきゃいけないんだろ…」

アスカ「あの辺はアイスと言うより、最中だとか氷とか、特殊な部類じゃない」
6 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 12:34:36.32 ID:rlOJtJ5/0
シンジ「じゃあアスカは何が好きだって言うんだよ」

アスカ「ふふん!!ドイツ人はかのジェラート発祥の地イタリアにも引けを取らないほどにアイス好きなのよ!」

アスカ「ズバリ!モーベンピックね!!」

シンジ「もーべん…?何それ」

アスカ「立ち位置で言ったら…日本のハーゲンダッツね」

トウジ「なんや!金持ちのボンボンめ!!」

アスカ「オホホホホ。ドイツに来たら、スパゲティアイスとアイスカフェーも試してみることね。日本のアイスが可愛く思えてくるわ!」

シンジ「ははは……綾波は、何のアイスが好き?」

レイ「好き嫌いは…ない。ただ……」ムシャムシャ

シンジ「ただ…?」

レイ「ガリガリ君は、当分食べたくないわ」ケプッ

シンジ「ケンスケ……」

ケンスケ「結局全員合わせて15本。当たりなし…か」ズーン…

シンジ「今晩お腹壊したら、ケンスケ恨むからな……」
7 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 12:36:03.93 ID:rlOJtJ5/0
とりあえずこれだけ。
今晩は予定あるから更新は夕方超えたら明日になるかも。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 13:24:35.30 ID:v9CuNVcG0

これ、学園エヴァあたりの設定でも行けそうだな
レイのキャラが強いからタイトルの台詞みたいな言い方にならないのが問題か
9 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 16:47:47.70 ID:rlOJtJ5/0
少しだけ落とします
10 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 16:48:46.95 ID:rlOJtJ5/0
………in新箱根湯本駅前

ケンスケ「……ここも随分と賑やかになったよなぁ」

トウジ「なんや、おっさんくさいこと言いおって」

ケンスケ「セカンドインパクト前はこの辺は観光地として有名だったらしいけど」

ケンスケ「ここよりも旧小田原の方が全然発展してたんだってさ」

トウジ「はえー、想像つかんなぁ」

ヒカリ「観光地だった頃の第三新東京、どんな風だったんだろ」

アスカ「旧小田原って、小田原城があるんでしょ?」

ケンスケ「そうだけど…まさか、今から行くとか言うなよな?」

アスカ「え、ダメなの?」

シンジ「流石にそんな時間はないかなぁ…」
11 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:49:19.30 ID:rlOJtJ5/0
レイ「………碇君」

シンジ「どうしたの、綾波」

レイ「あれ、飲みたい」

シンジ「……あれは」

ケンスケ「陽キャの聖地……」

トウジ「スターバのフラペティーノやないかい…」

レイ「いいえ、今日はフラペティーノじゃない」

シンジ「え?」

レイ「カフェモカが飲みたい…少し寒い…」ブルッ

シンジ「ああもう!アイス8本なんて食べるから!!」
12 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:49:58.78 ID:rlOJtJ5/0
………inスターバ

女性店員A「いらっしゃいませーこんにちはー!」

アスカ「こんなところにスターバあったのね」

シンジ「最近出来たんだよ。この辺、人多いしさ」

アスカ「ふーん。じゃあ私きーめた」

女性店員A「ご注文をお伺いしますー」

アスカ「トールチェンジホワイトモカエクストラソースアドチョコレートチップエクストラコーヒーエクストラホイップキャラメルフラペチーノ」

シンジ「!?」

ケンスケ「!?」

トウジ「!?」

ヒカリ「!?」

レイ「……」
13 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:50:30.29 ID:rlOJtJ5/0
女性店員A「はい、トールチェンジホワイトモカエクストラソースアドチョコレートチップエクストラコーヒーエクストラホイップキャラメルフラペチーノですね」カキカキ

女性店員A「松本さーん、トールチェンジホワイトモカエクストラソースアドチョコレートチップエクストラコーヒーエクストラホイップキャラメルフラペチーノお願いしまーす」

男性店員松本「かしこまりましたー」ガサゴソ

シンジ「………今、何が起きたのかな…」

トウジ「………分からへん、何も分からへん……」

ケンスケ「…………呪文だ」

シンジ「じゅ、呪文?」

ケンスケ「あぁ……限られた陽キャにしか扱うことが許されない、ここスターバでのみ通用する我々の扱う言語とはまた別次元の言語…」

ケンスケ「通称『呪文』だ……」

ケンスケ「都市伝説だと思ってた……まさか使い手が存在するとは……」ガクブル
14 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:50:56.66 ID:rlOJtJ5/0
シンジ「呪文って………いったい何でアスカが……」

ヒカリ「アスカが…私の知らない世界に…」

アスカ「まあ、私クラスになるとこの程度の言語もお茶の子さいさいってことよ」フフン

アスカ(いつかここに来る日の為に今まで隠れて練習しておいて良かったぁ!)

レイ「……私も、決めた」

女性店員B「ご注文をお伺い…って、あれ、レイちゃん!!」

シンジ「!?」

トウジ「!?」

ケンスケ「!?」

ヒカリ「!?」

アスカ「!?」

レイ「……こんにちは」
15 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:51:39.92 ID:rlOJtJ5/0
女性店員B「相変わらずクールビューティーねー!あれ、後ろの方々は、お友達?」

レイ「うん」

女性店員B「そっかー、じゃ、レイちゃんは今日もいつもの?」

シンジ「!?!?」

トウジ「!?!?」

ヒカリ「!?!?」

ケンスケ「!?!?」

アスカ「」
16 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:52:09.19 ID:rlOJtJ5/0
レイ「いいえ…今日は、リストレットトールヘーゼルナッツソイエクストラソースアドホイップモカを」

女性店員B「お、今日はカフェモカなんだね。ソイミルクもスッキリしていいよ!松本さーん、リストレットトールヘーゼルナッツソイエクストラソースアドホイップモカお願いしまーす」

男性店員松本「かしこまりましたー」ガサゴソ

シンジ「」

トウジ「」

ケンスケ「」

ヒカリ「」

アスカ「……まさか、レイが常連客…あのスターバの……?」
17 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:52:36.97 ID:rlOJtJ5/0
説明しよう!!

現代を生きる子供達において、何か他の人から秀でている事はステータス以外の何者でもない!!

そして子供達はそのステータスを日々求めている!!

その中でもポイントが高いステータスの一つが、『スターバで注文ができる』!!

しかし!!その高いステータスにもさらに上がある!!

それが『スターバで常連になり、いつもの、と頼んで通じる事』である!!

お洒落な建物、綺麗な店員、知的でクールなミュージック、大人の雰囲気の象徴であるコーヒー。

並の中学生なら、その場に佇むことさえままならない芸当を、お世辞にもコミュニケーションが上手いとは言えないレイが、なんと常連にまで成り上がっている!!!

その事実は、少年少女に深い衝撃を与えた!!!
18 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:53:05.54 ID:rlOJtJ5/0
女性店員B「……はい、お釣りね。黄色のランプの下で渡すからねー。お次のお客様ー」

シンジ「え、ちょ、ま、誰が行く?」

トウジ「何言うとんのや!センセが先頭やろ!?」

シンジ「そんなこと言ったってぇ……」

ヒカリ「早く行かないと、迷惑になっちゃうよ!」

ケンスケ「……ここは、俺に任せて」スッ

シンジ「け、ケンスケ……」

トウジ「ケンスケ……オノレ、やるんやな…今ここで…」

ケンスケ「あぁ…勝負は今、ここで決める!!」

女性店員C「ご注文をお伺いしまーす!」キラキラ

ケンスケ「ぐぅぅぅっ!?」
19 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:53:34.60 ID:rlOJtJ5/0
シンジ「まずい!!かなり可愛い顔立ちの店員だ!!あんなタイプの顔をケンスケが持っていた雑誌で見たことあるよ!!」

トウジ「最強の…小動物タイプっちゅうわけやな……」

ケンスケ(逃げちゃダメだ…)

ケンスケ(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ!!!)

ケンスケ「あ、アイスの…抹茶クリーム…フラペティーノを…と、トールで……チョコチップは…いいかな、うん」財布チラッ

女性店員C「クスッ、はーい。抹茶フラペティーノトール入りましたー」カキカキ

男性店員松本「か、かしこまりましたー」ガサゴソ

ケンスケ(や、やり切った……)チラッ

シンジ「……」プルプル

トウジ「………」プルプル

ヒカリ「……」メソラシ
20 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/29(金) 16:54:04.01 ID:rlOJtJ5/0
アスカ「アンタばかぁ?フラペティーノは、ホットもアイスもないわよ」

ケンスケ「っ!!!」カァァァッ

女性店員C「はい、抹茶クリームフラペティーノトールですね。キンキンに冷やしておきましたよ!」

ケンスケ「あ…」

女性店員C「今日も暑いですもんねー!」

女性店員C「……特別に、チョコチップ入れときました。また、来てくださいね」コソコソ

ケンスケ「っ!!は、はい!!」

女性店員C「ありがとうございましたー、良い1日をー!」
21 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [sage saga]:2020/05/29(金) 16:56:29.45 ID:rlOJtJ5/0
とりあえず今日はここまで。
終始このテンションで進むから、「俺はもっとドロドロしたエヴァが見たいんだ!!!」って人は旧劇見て精神落ち着かせてください。
今回は戦闘もエヴァのドロドロさも皆無なんで。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 16:57:36.87 ID:4eKzNh48o
二次創作くらいポカポカしてていいじゃないか
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 17:07:00.35 ID:v9CuNVcG0
>>8だけど、>>8のレスは「学園エヴァや碇シンジ育成計画(漫画版)の世界でも違和感な違和感な話だな」と純粋に思って言っただけだから気にしないでください
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 18:58:07.99 ID:ZeEXRlAoO
常夏の日本でもさすがにアイス8本は冷えるか
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 20:24:08.59 ID:v3kxRQMOo
おつ
きたい
26 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/30(土) 14:43:45.57 ID:QOHSLmBj0
やあ。
投下してくよ。
27 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/30(土) 14:44:49.03 ID:QOHSLmBj0
トウジ「つ、次はワシが行く」

シンジ「だ、大丈夫?足が生まれたての小鹿みたいだけど…」

トウジ「かめへん、いけるで」ガガガガ

ヒカリ「これは…速すぎて遅く見える現象…!?」

トウジ「す、すんまへん…」

男性店員A「はい、ご注文をお伺いします」

トウジ(お、女やない。かっこいいけど、男や。これなら緊張せえへん!)

トウジ「ど、ドリップの…ホット…トールで…しょ、ショット追加で…」

レイ「!?」

アスカ「…?レイ、どうしたのよ」

レイ「…今、鈴原君は凄いことをした」

アスカ「…何よ?」
28 :おすしぴらふ ◆tr.t4dJfuU [saga]:2020/05/30(土) 14:45:29.54 ID:QOHSLmBj0
レイ「ただでさえ苦いドリップコーヒーに…ショット、要するにエスプレッソを追加…」

レイ「並の覚悟で飲んだら…味覚がバグるわ……」

アスカ「な、何ですってぇ!?」

トウジ「ま、まぁワシはもう大人やからな、この程度の苦味ならわけへんわ!」

レイ「そう言って…私はここで、何人もの中学生が…味覚をバグらせて出ていくのを見た…」

トウジ「……」ダラダラ

男性店員A「……鈴原君、と言ったね?」

トウジ「え、あ、はい」

男性店員A「コーヒーを飲む時、舌の端っこじゃなくて、中央にだけ乗せて、すするようにして飲んでみて。苦味が感じづらくなるから」

トウジ「あ、ありがとうございます…」

男性店員A「どうしてもダメだったら、この砂糖使ってみて。僕も高校生まで、ブラックは飲めなかったから。松本くーん、ドリップトールホットショットねー」ニコッ

男性店員松本「か…かしこ、まりました…」

トウジ「……かっこええ………」キラキラ
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