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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」【安価】

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731 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 00:29:49.69 ID:79b8uyYv0
下ネタに頼ってしまう


コメントなどあればお願いします
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 00:31:08.60 ID:fAnRfpRFO
乙です
まあ振り切った回があるのは別にいいんじゃないかな
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 00:41:35.45 ID:mAVCV2Zxo
おつでした
W朝ちゃんず中々いい動き好き
さみだれの現在地を島風提督らが知ったら……怖い
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 15:21:25.52 ID:SKe4HsWBO
海防艦に行くのはロリコンどころかペドの域に入ると思うんだ…
735 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 19:32:16.62 ID:79b8uyYv0
ーー


提督「どういうことなんですか幹部さん!?」


幹部「すまない…」


提督「演習を見てもらう見学会が開催できないだなんて…」


幹部「苦渋の決断なんだ。我々もなんとかしようとしたが無理だったんだよ」


提督「……何が原因なんですか」


幹部「一つだけじゃない。色々な要因が重なって見学会は不可能という結論になった」


提督「その色々を教えて下さい」


幹部「勿論だ」
736 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 19:37:13.69 ID:79b8uyYv0
幹部「まず一つ目は陸との調整だ。提督君は我が国の自衛軍が年に一度、大規模な演習をしているのを知っているね?」


提督「私がやろうとしているのはそこまで大規模のものではありません!」


幹部「陸の連中はそれを分かってくれない。海の我々だけが『演習』を月に一度レベルでやることは不可能だ」


提督「そんな…」


幹部「そして次だ。世論が我々に味方していないのも大きい」


幹部「旧大本営がしようとしたことはテロでは済まない。それこそ世界大戦を引き起こそうかという最悪の集団だ」


幹部「我々は奴らとは違う。だがこの国の住民全てがそれを分かってくれると思うかい?」


提督「……」
737 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 19:41:05.46 ID:79b8uyYv0
幹部「どうしてもというなら艤装解説やその他レプリカを使用した、資料館のようなものなら許可できるが…」


提督「それは私の求めていたものではありません…」


幹部「そうだね、提督君がやろうとしていたのはそういうことじゃないのはよくわかっている」


提督「……」


幹部「多目的ルームの建設は許可が出たが、見学会回りの事は全て却下された。私の力足らずで申し訳ない」


提督「いえ……幹部さんが力を尽くしてくれたことが…嬉しいです」


幹部「本当に申し訳なかった、提督君」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 19:51:09.52 ID:znFTmPRto
演習でなくても地域交流を目的として、鎮守府の一部だけを公開したお祭りだけでも開催できないかと説得する
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 19:51:11.95 ID:8Gnb2vvDO
今の大本営そのものにも風当たりが強い
幹部さんも悩む
陸からも嫌味言われたり艦娘を否定されるような事を言われたりと
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 19:52:04.00 ID:O9lqV3dTO
地方では島風提督の草の根活動がいい方向に効いてきてる
741 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:03:47.35 ID:79b8uyYv0
ーー某所


「あんちゃん達は鎮守府?ってやつに所属してないんだよな」


島風提督「そうだ」


「ならこの記事は興味無いか?」ピラッ


『狂った大本営からの決別宣言。しかし信憑性は無いに等しく…』


島風提督「…無いな」


「ん〜そうかい」


「確かに前の大本営ってヤツらは頭がおかしいってのは俺達でも分かる。でもよ、今のヤツらはそうじゃねぇんだろ?」


「バーカ、守ってもらうのが当たり前だと思ってる連中が騒いでんだよ」


「なるほどな…」
742 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:09:34.58 ID:79b8uyYv0
島風提督「お前達は艦娘をどう思う」


「そりゃー俺達は感謝してるよ。野良の艦娘…」


島風提督「『海賊』」


「おっと、『海賊』を捕まえてくれてるし、あんちゃんが更生させた艦娘は漁港で働く」


「今までよく知らなかったけどよ、艦娘には感謝だよな」


島風提督「…そうか」


「都会の奴らは勝手だよな。我儘ばっか言いやがって」


「ガキの方がまだ可愛げがある分マシだよな」


島風提督「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:14:47.26 ID:X5fQ7tneO
ネジ外れ艦達が「海賊」の更生をしているのを横目に、娘が心配になってきた事を相談してくる五月雨
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:17:49.86 ID:8Gnb2vvDO
艦娘にはまだ希望がある
しかし大本営という組織そのものには信用は無い
ならば…と考え込む島風提督
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:19:41.89 ID:P4FqWPROo
娘のように接したり新しい恋が芽生えたりと後継ぎ問題が解決して嬉しいと漁業組合から声が
ローカルニュースにはなったりも
746 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:30:01.96 ID:79b8uyYv0
「ぃんや〜参った参った」


「遅かったじゃねぇか。何してたんだ?」


「実はよぉ、テレビの取材受けたんだわ」


島風提督「テレビ?」


「テレビつってもこの辺りでしかやってねぇ地方局だけどな」


「なんでお前なんかを取材すんだ?」


「それがよぉ、大将の息子さんとこに跡継ぎができてさ」


「あんのデクの棒に嫁さんが!?」


「あいつは愛想も無いし女っけもねぇからあの代で終わりだって言ってたんだけどなぁ」


「それで大将も大喜び。たまたま近くに居たおいらも呼ばれて一緒にテレビに出たんだわ」


「つまり棚ぼたでテレビに出たってことだな」
747 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:34:31.17 ID:79b8uyYv0
「あんちゃ〜ん、あんたには感謝してるぜ」


島風提督「俺は自分の仕事をしてるだけだ」


「とぼけんなって、あそこまでするのが仕事なわけねぇだろ」


島風提督「何の話か分からない」


「元海賊を漁港で雇う話。あんちゃんが頭下げて回ったらしいな」


「ほんとかよぉ!?」


「大将から聞いた。黙ってろって言われてたらしいけど、有頂天でどうでも良くなったんだな」


島風提督「あのジジイ……」


「ま、あんちゃん達は少なくともここでは受け入れられてるから安心しな」


「いまの仕事が無くなっても、こっちで雇ってやるからな」


島風提督「…言ってろ」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:39:14.50 ID:J1cDBAzV0
自衛軍の広報がやってくる
「われわれの組織も一枚岩ではないので…あなた方と良好な関係を築きたい派閥もいるんです」
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:41:17.58 ID:8Gnb2vvDO
ここで信頼を得て艦娘に偏見の無い組織を立ち上げるのも悪くないか?と考える島風提督
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:44:52.02 ID:77ErbhYPo
艦娘が嫁じゃん裏山ってニュースがバズる
751 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:51:27.25 ID:79b8uyYv0
ーー


五月雨「おいクズ、なに考えてんだ」


島風提督「……」


五月雨「おい」


島風提督「お前は鎮守府に戻れるならどうする」


五月雨「はぁ、何言ってんだ。あんなとこに戻るくらいなら死んだ方がマシだ」


島風提督「俺だってそうだ」


五月雨「分かり切ったこと言ってねぇでさっさと働け」


島風提督「だが」


五月雨「なんだよ」


島風提督「艦娘を辞めたいとは思わないだろう」


五月雨「……」


島風提督「やはりそうだ、そうなんだ」


五月雨「何が言いてぇんだよ」
752 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 20:58:42.59 ID:79b8uyYv0
島風提督「大本営や幹部達は艦娘の社会進出を目指すと言っている。だがそれは最善の策じゃない」


島風提督「艦娘に生まれたからには艦娘として生きる権利があるはずだ」


五月雨「深海棲艦はもう殆ど居ねぇ。艦娘は誰と戦うってんだよ」


島風提督「それはそうだが、受け皿はあっても良い」


五月雨「…艦娘が艦娘であり続ける為の集団」


島風提督「艦娘に偏見も無く役割を果たすことを目的とした組織」


五月雨「俺達は大本営に雇われた下っ端だ。それを真似するってか」


島風提督「需要はある。必ずある。今のこの状況をぬるいと思っている艦娘は絶対に居る」


五月雨「…否定はできねぇな」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:59:36.85 ID:J1cDBAzV0
>>748
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:03:05.30 ID:znFTmPRto
ただ売っぱらった奴らがお前の立てた組織だと聞いたらどう思うか、問題になるんじゃねーの?と五月雨さん
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:03:58.02 ID:aLt3ERknO
艦娘は戦うもの、なら競技団体なんてどうでしょうかと大淀が
当然安全対策は必要ですが艦娘同士が戦う競技なんて世界初で面白そうじゃないですか?リーグ戦も開いちゃったりなんてして
756 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:08:27.05 ID:79b8uyYv0
大淀「失礼します、提督にお客様です」


五月雨「無視しとけクソメガネ!」


大淀「相手が相手ですので。どうぞこちらです」


五月雨「テメェ…!」


「……」


島風提督「お前は誰だ?」


「私は自衛軍の者です」


五月雨「あぁ!?陸が何の用だってんだよ!」


「私の話を聞いてもらえませんか?」


島風提督「…わざわざここまで来たんだ。追い返すのは失礼だろう」


「ありがとうございます」
757 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:14:04.28 ID:79b8uyYv0
島風提督「まず、お前達は艦娘の事を良く思っていないはずだが?」


「我々も一枚岩ではありません。貴方達と良好な関係を築きたい派閥もいるんです」


島風提督「関係を築いてどうする?」


「我々と協力できないかと思いまして」


五月雨「どういうことだよ」


「自衛軍は陸、空で戦力を持っています。海は深海棲艦の影響でどこもまともな戦力を保持できていません」


「しかしここ最近深海棲艦の活動が鈍くなってきました。それを機に新型の軍艦や潜水艦…各国で秘密裏に開発が進んでいます」


「我々もそれに遅れるわけにはいきません。しかし条約がある以上今すぐに海の戦力は待てません」


五月雨「そりゃそうだ、敗戦国が自由に軍艦なんか作れねぇもんな」
758 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:17:54.08 ID:79b8uyYv0
「ですが軍艦にも匹敵する力をこの国は持っています」


五月雨「……テメェ!!艦娘に戦争させる気か!」


「戦争をしない為です。艦娘は自衛軍の海の戦力…いえ、抑止力として働きます」


「誰も戦争なんてしたくないんです。ですが海の戦力が我々に無いと分かれば、それを突いてくる連中は居ます」


島風提督「……」


「艦娘の社会進出は完全に成功はしないでしょう。引き金を引くことを生きがいとしている艦娘も居るはずです」


「貴方なら…我々の思想を理解してもらえるのでは無いですか?」


島風提督「安価」



下1〜3高コンマ 島風提督の台詞やその他起こったことなど
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:21:35.44 ID:znFTmPRto
自分の略歴を伝え、艦娘人身売買に関わっていた自分を迎えると更に陸と艦娘の間に亀裂が生じる事になることと、
艦娘が軍事職専門のイメージが固まる事は避けたい事を伝える島風提督
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:24:48.63 ID:P4FqWPROo
>>759+
大本営の上層部は掃除されたが陸の内情はわからないので力の一極集中はまずいと考える島風提督
本当に国の為を考えるなら大本営のイメージ回復に協力して欲しいと回答
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:26:24.08 ID:mAVCV2Zxo
>>759
今は戦いしか知らない艦娘達の拠り所を用意してやらないと行けないだろう
だが、将来的にはそれだけではだめだと
762 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:33:13.13 ID:79b8uyYv0
島風提督「俺のことはどこまで知っている?」


「貴方は旧大本営派では無かったが鎮守府を解雇されて…」


島風提督「そうだ、俺は艦娘の人身売買に関わっていた」


「売買…?」


島風提督「俺は最低な奴だ。そんな俺を迎えると更に陸と艦娘の間に亀裂が生じる事になる」



島風提督「それに旧大本営の上層部は掃除されたが、陸の内情は分からない。そんな連中に力が集まるのは避けたい」


島風提督「お前達が本当に国の為を考えるなら、まずは大本営のイメージ回復に協力するんだな」


「……」


五月雨「残念だったな、コイツは金で艦娘を売る最低なクズなんだよ!」
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:37:28.20 ID:aLt3ERknO
あれ?解雇されたんだっけ?
幹部さんから海賊行為を取り締まれって指示を受けてたんじゃ?
764 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:37:28.32 ID:79b8uyYv0
「…もう大本営には協力しています」


島風提督「なんだと?」


「横須賀の鎮守府が演習の見学会を開きたいと言っていたのを、『陸』がいちゃもんを付けて無くしました」


「しかし、我々は見学会に協力したいと横須賀に打診しました」


五月雨「おい、横須賀って言ったらアイツの……」


島風提督「……」


「貴方が過去に何をしていようが関係ありません。我々は本気でこの国を守ろうとしているんです」


「…また後日改めてお返事をいただきに来ます。とりあえず今日はこれで帰らせてもらいます」


島風提督「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:43:58.23 ID:mAVCV2Zxo
島風提督と配下の娘達の会議(とも言いづらい意見の投げ合い)
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:44:32.80 ID:aLt3ERknO
大淀が使えるものは巻き込んで競技団体の立ち上げをしましょうと提案
戦いたい艦娘同士が演習形式で戦う競技を作れば、戦いたい艦むすを受け入れて訓練もできてイメージアップもできる一石三鳥
横須賀の演習が止められるなら演習じゃなくて団体のお披露目会にしちゃいましょう
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:46:38.43 ID:77ErbhYPo
>>765
>>766
768 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 21:58:18.54 ID:79b8uyYv0
ーー

大淀「提督、私が思っていることを言ってもいいですか?」


島風提督「ああ」


大淀「使えるものは使ってしまえばいいと思うんです」


島風提督「陸を使う、どうやって使う?」


大淀「提督が言っていた受け皿。あれを作ってもらえば良いんですよ」


島風提督「お前も艦娘に戦争をさせたいのか」


大淀「違います。でも提督の思想に近いことはできると思うんです」


島風提督「どういうことだ」


大淀「艦娘は戦う為の存在。それにしがみ付いてしまっている艦娘もまだ多く残っています」


大淀「ならば戦うことを競技のようにしてしまえば良いんですよ」


島風提督「お遊びか」


大淀「遊びじゃありません。かつて大本営で開かれていた大演習のようなものだと言えばイメージできますか?」


島風提督「…あれか」


大淀「スコアや大破判定を数値化して順位を出す。あれはいいシステムだったと思います」
769 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 22:05:25.58 ID:79b8uyYv0
大淀「競技という響きが嫌なら特殊演習とか色々な方法があります。これなら戦いたい艦娘の不満を晴らせますよ」


島風提督「…演習だけで満足できるのか?」


大淀「そこで陸を使うんですよ。陸や空との合同演習、その為の訓練……ヨダレが出るくらい厳しい訓練になること間違いありません」


大淀「そして所属する艦娘は抑止力として働く。陸に協力する以上は有事の場合に戦争をしなければならないという問題は残りますが…」


島風提督「そうだな」


大淀「提督、彼らは横須賀に協力すると言っていました。こちらから言えば向こうと演習ができると思いませんか?」


島風提督「だがそうなると奴らと協力することが確定する」


大淀「お試しだって言えばいいんですよ。こっちが用意した艦娘と横須賀の艦娘で演習をと」


島風提督「……」


大淀「最終的に決めるのは提督です。どうかよく考えて下さいね」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:14:58.47 ID:mAVCV2Zxo
むこう(横須賀)がこちらと協力などしてくれるだろうか…と島風提督
幹部さんを通じて印象を聞いてくれないかと
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:18:59.94 ID:P4FqWPROo
大淀の提案に乗って陸は監視役という体で大本営と共同出資でKAN-1ってのを設立
メディアも一枚噛ませて演習はテレビ放送もしようとしたりする
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:21:24.08 ID:X5fQ7tneO
>>770
ひいてはさみだれのためになるなら、いくらでも頭を下げ非難も受け入れると
773 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 22:31:04.74 ID:79b8uyYv0
ーー


「おいあんちゃん!!」


島風提督「どうした」


「これ見たぜ、新聞!」


「このKAN-1って組織、あんちゃんが絡んでんだろ!?」


島風提督「そうだな」


「自衛軍が艦娘を監視する…本当か!?」


島風提督「それは建前だがな。大本営と陸の一部の奴らが作った団体なのには変わりない」


「なんてこった…あんちゃんはとんでもない人だったんだな…」


「只者じゃねえとは思ってたけどよ…」
774 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 22:35:56.95 ID:79b8uyYv0
「この新聞に書いてあることはどこまで本当なんだ!?」


島風提督「記事を見てないから分からない」


「そんな政治家みたいなこと言うなって!ほら新聞!!」


島風提督「……そこまで間違ってはいないな」


「マジか…」


「そうか、あんちゃんもここを離れてこの組織を…」


島風提督「何を言ってる、俺はここに残る」


「なんでだよ!?出世できんだぞ!?」


島風提督「興味が無い」


「でもよ、あんちゃんの嫁はこの組織に参加するんだろ!?名前書いてあったぞ!」


島風提督「あいつはアイツだ」


「そうは言ってもよぉ…」
775 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 22:38:54.42 ID:79b8uyYv0
島風提督「『海賊』はまだまだ残っている。それを見つけて回収するのが俺の仕事だ」


「あんちゃんは…」


「いや、何も言うな。あんちゃんが決めたことなんだ」


「…そうだな」


島風提督(…俺は表に出ることができない人間だ)


島風提督(五月雨達は何もやましいことは無い。あの組織に参加しても文句は言われないだろう)


島風提督(これで良い…俺は俺にできることをしていればいいんだ)


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:42:25.77 ID:znFTmPRto
テスト試合の打ち合わせに幹部を交えて対面する島風提督配下組と提督達
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:44:51.66 ID:77ErbhYPo
>>776
まさかこんな離れ業があったなんて自分では思いつかないと感心してる提督
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:46:36.13 ID:mAVCV2Zxo
>>776
さみだれの事は本人の意を汲んで伝えない事に
779 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 22:59:55.69 ID:79b8uyYv0
ーー横須賀鎮守府


幹部「と、いう訳で今日はKAN-1と横須賀鎮守府とのテスト試合についての打ち合わせだ。進行は私が行うが宜しいかい?」


提督「…はい」


五月雨「こちらも問題ありません」


幹部「そうか、なら初めよう。まず形式は6対6か7対7のどちらが良い?」


提督「自分はどちらでも構いません」


五月雨「こちらは多くの艦娘を知ってもらう必要があります。人数は多ければ多い程好ましいです」


幹部「そうか、ならテストでは7対7でいこう」


五月雨「お願いします」
780 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:04:38.58 ID:79b8uyYv0
幹部「………他に何かあるかい?」


提督「今の所思い付きません」


五月雨「こちらもです」


幹部「なら第一回の会議はこれくらいにしておこう。近日中に第二回を開いて、そこで細かいことを詰めていこう」


提督「分かりました」


五月雨「…本日はお誘い頂きありがとうございました」


幹部「…君はあの五月雨君で間違い無いんだよね?」


五月雨「はい」


幹部「いや、それなら良いんだが…」


五月雨「私も立場と状況は読めますから……どこでも素でいるだなんて思ってんじゃねぇぞクソが」


幹部「ある意味…安心したよ」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:10:39.41 ID:mAVCV2Zxo
居心地悪いので早々に帰ろうとする五月雨を呼び止めてさみだれの事を質問する提督
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:12:25.77 ID:aLt3ERknO
提督から島風提督はどこにと聞かれて
「海賊退治」だ、自分達なりの償いはしなきゃさみだれにあわす顔もないしな
って答える五月雨
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:17:22.55 ID:J1cDBAzV0
>>781
784 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:25:44.57 ID:79b8uyYv0
提督「…待ってくれ」


五月雨「なんだよ」


提督「島風提督はどこに居る?新しい団体には名前が無かった」


五月雨「アイツは『海賊』退治だ。俺達とは来ねぇよ」


提督「なに…?」


五月雨「アイツは罪を償ったことになったけどよ、許されるもんじゃねぇ。自分達なりにでも償いはしなきゃさみだれに会わす顔が無ぇんだよ」


提督「……」


五月雨「おいオッサン、さみだれは元気なんだろうな」


幹部「…そうだね」
785 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:28:55.69 ID:79b8uyYv0
提督「アイツは一人で…」


五月雨「バーカ一人じゃねぇよ」


提督「だが奴の所に居た艦娘は全員…」


五月雨「生きてちゃマズイ艦娘が一人居るだろ」


提督「……島風」


幹部「島風君は書類的にも死んでしまっている。傀儡艦娘を団体に加えるのは気が引けてしまう」


五月雨「今頃よろしくやってんじゃねぇのか?ま、俺には関係ないけどな」


提督「アイツは来ないのか……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:34:25.48 ID:mAVCV2Zxo
島風と島風提督パート
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:34:59.24 ID:rN2a0iLkO
アイツが朝潮の墓参りがしたいと言ってきても相手するなよと五月雨
存外に自分のやった事に対して罪悪感を覚える性質で、おかしくなった大鳳が奴を刺した時でさえ自分がそうしてしまったからと解体しなかった
自分が悪いことを自覚していて、それが一番堪えてるのさと
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:38:39.52 ID:77ErbhYPo
大将さんのとこの仲人をあんちゃんが拾ってきた娘なんだから頼むよって言われてる島風提督
艦娘の社会進出はあまり進まないと思ったが案外早そうだなって独りごちる
側のの島風が提督だって誰かを幸せにできるんだよって励ましてる
789 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:46:24.69 ID:79b8uyYv0
ーー


島風提督「……どうだ」


島風「全然似合ってなーーーい!」


島風提督「そうだよな…」


島風「提督の礼服ってどうしてそんなに似合わないの?」


島風提督「俺に言うなよ」


島風「遅いのが原因だと思います!」


島風提督「意味が分からない」


島風「そんなんじゃ大将さんの息子の結婚式の仲人なんかできないよ!」


島風提督「俺はやる気は無かったんだ。それなのにあのジジイが…」


島風「提督が見つけた子なんだから当然です!」
790 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:50:36.32 ID:79b8uyYv0
島風提督「やっぱり俺は欠席だ」


島風「仲人が行かないなんて許されないよ!」


島風提督「……」


島風「提督!」


島風提督「分かったよ…」


島風「偉い!それでこそ提督です!」


島風提督「艦娘の結婚式……そんなものに参加するなんて思いもしなかった。艦娘の社会進出は進まないと思ったが、案外…」


島風「ねえ提督」


島風提督「なんだ」


島風「結婚する艦娘の子って、幸せだよね」


島風提督「そうだろうな」


島風「提督」


島風提督「なんだ」


島風「私もね、凄く幸せだよ」


島風提督「……」
791 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:55:20.96 ID:79b8uyYv0
島風「提督は私のせいで道を踏み外した。私が居なかった提督はちゃんと提督のままだったんだよ」


島風提督「違う」


島風「違わないよ!私が全部悪いの!」


島風提督「違う俺だ」


島風「怪我をしたのも私!生きることにしがみ付いて提督を苦しめたのも私!」


島風提督「やめろ」


島風「一度死んじゃったから分かるの。提督は私の為にあそこまでしてくれたんだって」


島風「私くらい幸せな艦娘は他に居ないよ。願わくば本当の私がそれを言いたかった…」


島風「でも傀儡の私も島風。記憶は全部残ってるし、私は島風なの」


島風提督「……」
792 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/07(日) 23:58:19.27 ID:79b8uyYv0
島風「提督は五月雨との子どもがいるから私とは結婚できない。けど、隣に居るくらいはいいよね?」


島風提督「…好きにしろ」


島風「うん、好きにするもん!」


島風提督「……」


島風「提督、今度は置いていかないで。あんな所で一人にしないで」


島風「私に脚がなくなっても這ってでもついていく。腕が無くなっても転がって着いていく!」


島風「提督、分かった!?」


島風提督「…ああ」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 00:13:47.48 ID:yf5btYmio
とりあえず目先の障害物がなくなって一息つく提督
次は大本営として演習では負けられないと気合を入れる
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 00:18:06.29 ID:iTltzDjXo
仲人努め終わって式も終わり、艦娘ほか親族からとても感謝される島風提督
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 00:18:32.70 ID:SxX56LIuo
>>794
796 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 00:25:22.66 ID:ExKnsntQ0
ーー


島風「いい式だったなぁ…」


島風提督「……」


島風「提督が皆んなにお礼を言われてる。そんなのに慣れてないから困ってるのが見え見えだよ」


島風「これからはお礼を言われることが多くなるんだから慣れないといけないよ提督」


「……」


島風「あ、貴女は結婚した艦娘さん」


「……」


島風「私達もパーティーに?勿論参加する、提督に知らせてくるね!」


島風(ほら提督。皆んな感謝してるんだよ。だからこれからもずっと私と…)


「……」


島風「おう!?も、勿論私は服を……分かってるよぉ、いつもの制服じゃ変な目で見られるのは痛い程知ってるから…」


ーー
797 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 00:26:01.80 ID:ExKnsntQ0
ちょっと駆け足だったかもしれません


コメントなどあればお願いします
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 00:51:59.23 ID:iTltzDjXo
おつ
港の人から絶大な支持得てそうね島風提督
さみだれちゃんは両親を見て何を思うか…
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 01:00:40.42 ID:hbbr1KqGO
乙でした
KAN-1は戦車道みたいな感じになるのかな
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 01:03:06.36 ID:0WyobREGO
WoSかな?
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 01:14:49.77 ID:Bi81w2XDO
お疲れ様でした
戦う事しか知らないというのはそういう事でもない気がするけど発散にはなるのかな?
これで勝つのがとても名誉な事だという認識を作れば納得してくれるか
それでも見世物になるのは拒否するか
802 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 19:25:09.90 ID:ExKnsntQ0
ーー


まるゆ「遅くなりましたが、横須賀への栄転おめでとうございます」


提督「…まるゆ警部補もこちらに?」


まるゆ「いえ、私は相変わらずです。捜査であちこちを飛び回ってはいますけどね」


提督「そうですか…」


まるゆ「陸が色々と迷惑をかけているようで、本当に申し訳ないです」


提督「いえ…まるゆさんは関係ありませんから」


まるゆ「同じ陸として恥ずかしいです。相変わらず他人の足を引っ張ることしか頭に無いんですよ」


提督「……」


まるゆ「陸にも提督さんのような人が居ればいいんですけどね。いや本当に大本営が羨ましいですよ」
803 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 19:29:33.52 ID:ExKnsntQ0
まるゆ「…さて、世間話はこれくらいにして。提督さん、この写真の男性を知っていますか?」スッ


提督「どこかで…見た覚えがあります」


まるゆ「この男性は元提督なんです。この鎮守府に居る…響さんの」


提督「……殺された提督」


まるゆ「彼は地元のカルト教団によって殺され、死体も確認されています」


まるゆ「続いて…この写真を見てもらえますか?」スッ


提督「これは…!?」


まるゆ「殺された提督さんにそっくりですよね」


提督「……彼には兄弟が?」


まるゆ「居ません。彼の親戚含め調査をしましたが、それらしい人物は存在しませんでした」


提督「しかし、これは……」
804 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 19:33:42.61 ID:ExKnsntQ0
まるゆ「これが撮影されたのはとある村のとある集落です。海とは全く関係ない場所なんです」


提督「……」


まるゆ「提督さんはどう思いますか?」


提督「……分かりません。本人で無いとすれば、どうしてこの容姿を…」


まるゆ「提督さん。これは個人的なお願いなんですが力を貸してもらえませんか?」


提督「力を?」


まるゆ「その写真を撮ったのは私の同僚で、この写真と引き換えに……行方が分からなくなりました」


提督「……」


まるゆ「艦娘さんを危険に晒してしまうのは承知です。ですが私はどうしても真実が知りたいんです!!」


まるゆ「お願いします!どうか私に協力して下さい!!」


提督「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 19:39:26.81 ID:doEtsE3MO
その捜査は単独で行うのでしょうか
同僚さんのことも考えると複数人で動いたほうが安全です
もし一人でというのなら由良や早霜クラスであれば安心でしょうが
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 19:40:04.42 ID:Ht8Ft75FO
警察の方は動いてないのですか?
警察官が行方不明になったら大掛かりになるはずでは?
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 19:41:09.14 ID:yf5btYmio
>>806
>>805
808 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 19:47:37.93 ID:ExKnsntQ0
提督「その捜査は単独で行うんですか?」


まるゆ「いえ…」


提督「同僚さんのことも考えると複数人で動いたほうが安全だと思います」


まるゆ「何人も…協力して貰えれば嬉しいですが……」


由良「まるゆ」シュバッ


まるゆ「…由良さん」


由良「話は聞いてた」


由良「警察は動かないの」


まるゆ「この集落が関係しているか…証拠が無いんです…」


由良「そう」
809 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 19:50:49.01 ID:ExKnsntQ0
由良「提督」


由良「名取を連れて行く」


提督「…分かった」


まるゆ「協力してくれるんですか…?」


由良「貴女が頭を下げるのは余程の事」


由良「その同僚は、大切な人」


まるゆ「……はい」


由良「そう」


由良「急いで支度して」


由良「すぐに向かうわよ」


まるゆ「…はい!!」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 19:59:06.51 ID:yf5btYmio
こういう場合悪いパターンでは相手が洗脳された一般人、場合によっては同僚もということもあるからしっかり想定しておいてと由良
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:00:24.07 ID:Ht8Ft75FO
集落について情報が欲しいと由良
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:03:50.21 ID:iTltzDjXo
道すがら集落の情報を話すまるゆ警部補
813 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:11:50.16 ID:ExKnsntQ0
ーー

由良「まるゆ、覚悟しておいて」


由良「相手は洗脳された一般人かもしれない」


由良「場合によっては同僚も洗脳されている」


まるゆ「はい…」


名取「その集落について他に情報は無いの?」


まるゆ「ありません…」


由良「大丈夫」


由良「情報が無いという情報がある」


名取「そうだね、それである程度は予測できる」
814 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:15:21.18 ID:ExKnsntQ0
由良「その集落はよそ者を嫌う」


名取「情報が全く出ないくらい徹底してる」


由良「私達の対策もしてるはず」


名取「由良は並の忍びじゃないけど、私じゃ…」


由良「私が居る」


由良「まるゆ、先に行って見てくる」


まるゆ「どうかお気をつけて…」


名取「危険だと思ったら引き返してくるから」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:23:41.45 ID:Bi81w2XDO
村人の様子に変わった所は見られない
しかし何人かの人間の顔に見覚えがある
生きているはずの無い人間の
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:24:33.76 ID:doEtsE3MO
由良がみたところ一見普通の集落
農作業をしてる人もいれば最低限の個人商店もある
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:28:44.99 ID:SxX56LIuo
>>815
818 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:33:30.47 ID:ExKnsntQ0
ーー

名取(どう?)


由良(変わった所は無い)


名取(でも何か違和感が…)


由良(死んだはずの人間がいる)


名取(どういうこと?)


由良(そのままの意味)


名取(死人が生き返ってるっていうの?)


由良(それとは違う)


名取(……?)


由良(写真の男と同じような事よ)
819 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:36:10.85 ID:ExKnsntQ0
「おい…」


「そうか侵入者が…」


名取(気付かれた!?)


由良(私達じゃない)


名取(じゃあまるゆ?)


由良(それも違う)


名取(じゃあ誰が…)


「これが監査カメラの映像…」


「女か…」


由良(見てくる)シュバッ


名取(気を付けて)
820 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:39:13.44 ID:ExKnsntQ0
「小さい女か」


「だが迷子じゃないだろう」


由良(……)


由良(……しまったわね)シュバッ


名取(どうだった?)


由良(見つかったのは響)


名取(響が!?)


由良(多分話を聞いてたのね。私達が出た後に追いかけた)


名取(なんとかして助けないと…)


由良(ここの住民より先に保護するわよ)


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:41:50.10 ID:Ht8Ft75FO
麻酔薬を塗った吹き矢で村人を制圧した後響に事情を聞く
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:47:27.29 ID:Yhcgeux0O
一方追いかけてきた響
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:48:30.88 ID:iTltzDjXo
>>822
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:48:47.78 ID:doEtsE3MO
司令官が死んだのはわかっている、でもこの目で見て確かめたい響
825 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 20:55:45.86 ID:ExKnsntQ0
ーー


響「はぁ、はぁ、はぁ……」ダダダッ


「居たか?」


「いや、こっちじゃないみたいだ」


「そうか、なら次は…」


響「ふぅ…なんとか凌げたようだね」


響「私の司令官は死んだ。それを確認したけどまるゆさんの話は気になる」


響「司令官は死んだ。なら答えは一つ、誰かが司令官のフリをしているんだ」


響「そんなのは許せない。司令官を冒涜することは絶対に許せない!」
826 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 21:00:42.30 ID:ExKnsntQ0
響「でもここから動きようが無い。捕まってしまったら…」


響「いや、あえて捕まるのも手かもしれない」


響「遭難してここに迷い込んだ通行人としてなら…」


響「…よし、これでいこう。適当に怪我をしてそれっぽく見せかけよう」


響「腕を折るくらいなら全く痛くない。殺された司令官に比べたら全然だ」


響「……」


響「……ぃぎっ…!!」ベキッ


響「う…うぅ……ぐぅぅ……!」


響「はぁ…はぁ……よし…これで…」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:08:47.97 ID:Bi81w2XDO
痛みを堪えて歩く響
周囲の物も妙に古く存在に気付いた監視カメラも年代物で今にも故障しそう
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:09:09.78 ID:QV3HWgPpo
村に連行される響を尾行する忍二人
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:09:43.11 ID:yf5btYmio
響を見つけた村人達がひどい怪我をしてるじゃないかととても心配そうにしてる
830 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 21:15:49.22 ID:ExKnsntQ0
響「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」


響(この村はおかしい…監査カメラはあるけど、どれも全部年代物だ…それなのに…村人達はタブレットを持ってた…)


響(ということは…最近…何かがこの村に起こったんだ…)


響(お金が絡んでると思ったけど…違う…?いや、カメラはあえて壊れかけを使ってる…?)


響(う……ダメだ…痛みで頭がよく…回らない……)


「おい、あそこ…!」


響「あ……見つかっ…た………」
831 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 21:17:54.61 ID:ExKnsntQ0
由良(…遅かった)


名取(響が村人達に連れられて…)


由良(腕を怪我してる)


名取(ここの人達にやられた?)


由良(自分でやったかもしれない)


名取(響…忍びみたいなことしないで)


由良(…後をつけましょう)


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:20:02.81 ID:yf5btYmio
ベッドで目覚めた響に大丈夫かって心配する村人
また追いかけ回して怪我させちまったよ済まねえなと
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:29:31.88 ID:Ht8Ft75FO
大きな屋敷に連れてこられた響
部屋の外で始末するかだのかわいそうだだの会話が聞こえてくる
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:30:23.31 ID:iTltzDjXo
藁敷きのベッド?寝かされた響、腕に銀のスライムっぽいのを巻かれるとすっと痛みが無くなる
テクノロジーごった混ぜに理解が追いつかない
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:31:03.89 ID:doEtsE3MO
怪我をして寝かされてる男性のとなりに連れてこられた響
836 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 21:38:40.42 ID:ExKnsntQ0
ーー


響「ぅぐ……」


「どうする」


「始末するのは可哀想だけどな」


「だがやるしか無いだろ」


響「はぁ…はぁ……」


響(私をどうするか…話し声が……)


響(話し合うということは……マニュアルか何かがあるということ…?)


響(それにしても…この屋敷は大きいな……)
837 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 21:44:39.48 ID:ExKnsntQ0
響(この構造は……お寺…?教会……?)


響(見た目と…中は違う……)


響「う、ぐっ……」


響(しまったな…下手に……折って…痛みが……)


響(このままじゃ…腕が……いや、でも…司令官のフリをする輩を…)


響(やるしかない……片腕くらい…無くなっても……)


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:53:12.77 ID:yf5btYmio
部屋に人が入ってきて来たかと身構える響だけど腕の手当が始まる
始末は…と呟くと集落の畑を荒らす子熊を捕まえて可哀想だが熊汁にすることになったんだと話す村人
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:01:11.86 ID:2p6yC5v8o
>>838
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:01:45.18 ID:iTltzDjXo
響の司令官が部屋に入ってきた
飛びかかる響だがから負傷を差し引いても明らかに力の差がある動きで抑えられる
841 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:07:57.08 ID:ExKnsntQ0
「……」ガラッ


響「うっ……!!」


「ほら、動きなさんな」


響「腕を……?」


「あんたは大事な客人なんだと」


響「始末…は……?」


「それは小熊じゃ。畑を荒らして困るんでな」


響「……」
842 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:12:28.58 ID:ExKnsntQ0
響「……どういうことなんだろう」


響「腕を治療してくれたと思ったら…また一人に…」


響「私は大事な客人だと言ってた。ということは私を知っている?」


響「まさか…司令官は……」


響「違う!本物の司令官は死んだ…殺されたんだ!」


響「……」


「……」ガラッ


響「あ……司令官…じゃない!お前は誰だ!!」


「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:23:58.59 ID:doEtsE3MO
僕は君の知る司令官ではない
だけどこの身体は君の司令官に限りなく近い
ここはそういうところなんだ
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:30:33.40 ID:iTltzDjXo
響の司令官?「やっと…やっとこの体を知る人に会えた……」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:31:06.77 ID:yf5btYmio
>>844
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:31:08.70 ID:Yhcgeux0O
>>843
君が何者かは分からない
だが、私にとって大切な人らしい、と聞いている
847 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:38:18.26 ID:ExKnsntQ0
「やっと、この体を知る人に会えた……いや…出会ってしまったというべきか……」


響「どういうことだ!?」


「どうもこうも……君とは初対面では無いよ」


響「訳の分からないことを言うな!司令官の体でそれ以上喋るな…」


「そうだ…この男は司令官……それ以上でも以下でも無い……そうなんだね?」


響「私はお前を…知ってる…………!」


「良かった……この体で問題は無いようだ……」


響「なぜ、何故なんだ……どうして…!」
848 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:42:43.19 ID:ExKnsntQ0
「私は教祖……あの鎮守府には色々と世話になった…」


響「お前は死んだはずだ!あのカルト教団の奴らは全滅した!」


「そうだ、私は……死んだ…」


響「なのに何故お前は生きている!」


「その前に一つ…訂正させて欲しい……」


響「そんなの聞くわけない!」


「あれはカルトでは無い……私の力を崇拝してくれていた……信者達の慣れ果てなのだ……」


響「信者…!?お前は神様でも何でもないただの人間だ!」
849 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:46:17.95 ID:ExKnsntQ0
「私の力を……見せよう……」スッ


響「何をするつも……り…」


「……」


「腕の具合は……どうかな……」


響「そんな…嘘だ……」にぎにぎ


「私は……神などでは無い……ただ……転生を繰り返す……救世主…」


「私は……数千年の時を生き……全てを見てきた……」


「時には時代に干渉し……その行方を……見守った……」


響「……」
850 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 22:49:37.47 ID:ExKnsntQ0
響「……なんで司令官の姿をしてるんだ」


「理由は……ある……」


「私がこの力を使うには……代償が必要……」


「今までは人間で良かったが……もっと強い力を……」


「そう……艦娘が……必要……」


響「私を代償にする為だけに…?」


「君の命は……数百…数千の命を救う……」


「君も……救世主となるのだ……」


響「安価」


下1〜3高コンマ 響の台詞やその他起こったことなど
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:53:51.26 ID:Yhcgeux0O
神は死んだ

瞬間、由良が教祖の背後を取る
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:55:44.75 ID:doEtsE3MO
こういう力は知り合いが持ってる
お前は特別じゃない、ただ自分が生き続けたいだけよ
と由良と長良がエントリー
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:06:11.80 ID:iTltzDjXo
>>852
854 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 23:19:51.75 ID:ExKnsntQ0
由良「そうはさせない」シュバッ


響「由良さん…」


名取「私も居るわよ!」


響「名取さんまで…」


「これは……」


由良「貴方のは所詮瞞し」


由良「そんなトリック、忍なら見抜ける」


「そうか……君は中に四人……そして血が……毒されている……」


名取「なんでそれを…」
855 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 23:22:39.09 ID:ExKnsntQ0
「待っていなさい……すぐ……戻してあげよう……」スッ


由良「ぅぐ!?」


名取「由良!?」


響「由良さんがやられるなんて…」


「大丈夫だ……すぐに済む……」


由良「ガ……ぁ…!」


名取「か、体が!?」


響「元の艦娘の姿に……戻っていく……」


由良「ギ……いぃ…」


「終わった……これで彼女は……救われた……」


由良「……」ガクッ


名取「由良、しっかり!」
856 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 23:27:25.08 ID:ExKnsntQ0
響「こいつは…まさか本物……」


「私は生きたいのでは無い……生かされているのだよ……」


由良「何を…戯言……を…」


「私を待ち望む民は……いくらでも居る……医者が匙を投げた病人……腕を無くした人間……」


「これでもまだ……私を疑うか……?」


名取「由良、逃げよう!!相手は人間じゃない!」


由良「何を……」


名取「忘れたの由良!忍者の掟!!」


由良「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:31:32.24 ID:Ht8Ft75FO
救えるなら何故司令官を助けてくれなかったと叫ぶ響を抱え脱出する名取と由良
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:32:31.64 ID:UJ3QFBy0O
望む人間がいるならなぜ外に出ないのか
目の前にお前が原因で悲しみを背負った女の子がいるというのに
今度は人生を寄越せとは虫がよすぎないか
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:32:33.24 ID:Bi81w2XDO
響を連れて逃げる二人
追っては来なかったが再びこの集落に潜入するのは難しいかもしれないと話す
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:33:38.29 ID:6esLfCaZ0
由良「生かされてる?貴方のバックにいる組織はなに?」
と誘導尋問
861 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 23:38:13.51 ID:ExKnsntQ0
由良「望む人間が居るなら…なぜ外に出ない…」


「私が表に出れば……またあのような教団ができてしまう……」


由良「お前が原因で…悲しみを背負った子が…居るというのに…」


響「そうだ…その力があるならなぜ司令官を助けなかった!?」


「私は死人を……完全に蘇らせることは……できない……」


「あの男を殺せと……私は言ってない……全て……勘違いした人間だ……」



響「ふざけるな!!」
862 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/08(月) 23:42:42.38 ID:ExKnsntQ0
名取「由良、もう……!」


「これは……君を救う為だ……」


「君の魂は……間違い無くあの男の所に……向かう……」


響「な…」


「話して分かった……君はあの男を……愛していた……」


「君を代償とすることで……魂を自由にする……それが私なりの償い……」


「今目の前に……あの男の魂が……」


響「司令官……?」


由良「耳を貸さないで響…」


「響……俺だ……」


響「あ、あ、あ……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:47:52.11 ID:iTltzDjXo
「ひ、びき……にげろ…!」
司令官の体に突き飛ばされる響
これ幸いと煙玉はって響を抱えて逃げる二人
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:49:58.19 ID:Bi81w2XDO
逃げろ響
こいつは本気で案じてる訳じゃない
こいつは…甘言で惑わす悪魔だ
その後>>863
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:54:04.58 ID:u3pfdUkAO
名取が二人を引っ張って逃げるが、再び響の腕は痛くなり、由良も元の姿に戻り、あれは一種の催眠術だったのかと疑う
866 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 00:00:01.76 ID:xyG4H+ug0
名取「……もうダメ!逃げるよ二人とも!」ガシッ


由良「……」


響「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ…」


「……」


「無駄な……ことを……」


「私は……救世主だと……言っているんです……」


「…………」スッ
867 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 00:03:09.89 ID:xyG4H+ug0
ーー

名取「ひとまずここまで来れば…」


響「痛い…痛いぃ……」


名取「響の腕が…!?」


由良「あぁぁぁ……!!」


名取「由良の姿が深海棲艦に戻った…」


響「腕が…痛い…痛いよ……」


名取「あれは催眠術だった…?いやでも響の腕は完璧に治ってた」


名取「それに由良の姿だって……」


由良「う、ぐ、ぅ……」


名取「……戻るしかないっていうの?」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:03:49.39 ID:Xo6aVoVDO
帰りが遅いのを心配したまるゆが単独潜入しようかという所で合流
一筋縄ではいきそうにないと得た情報を吟味する為に一旦帰還
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:05:44.22 ID:qvqCb21rO
>>868
由良の中で何が起きたのか緊急会議
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:22:03.73 ID:xwQTHyAUO
>>868
一方で救世主はまた祭るだけの人々に囲まれながらいつか苦難を超えて来る待ち人を待つ
871 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 00:25:41.61 ID:xyG4H+ug0
まるゆ「二人共!ここに居たんですね!」


名取「まるゆさん…」


まるゆ「あまりにも遅かったので単独で潜入しようとしていたんですが…」


響「う、うぅぅ……」


まるゆ「え、響さん!?」


名取「詳しい事はあとで話すから、今は一旦撤退!」


まるゆ「…はい、その方が良さそうですね」


由良「ぐ……」


まるゆ「待っていて下さい…必ず助け出しますからね」
872 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 00:31:32.77 ID:xyG4H+ug0
ーー


「ありがたやありがたや…」


「こんな所に神様が降りてきてくれるなんてなぁ」


「あの言い伝えは本当だったんじゃ、神木には神がついとる」


「「……」」


「またこうなってしまうのでは……意味がありませんね……」


「数千年生きて……やはり時代に干渉した時が一番良かった……」


「彼のように……苦難を乗り越え……私と共に歩もうと……言ってくれる……そんな人を私は……待つ……」


「彼とは……また……彼のような……時代人を……」


「ハイル……ヒト……」


「……」


ーー


873 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 00:31:58.98 ID:xyG4H+ug0
続く


コメントなどあればお願いします
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:33:57.43 ID:qvqCb21rO
おつ

>>1から出してきた設定だからマジの神である可能性はあるなぁ
でもこんなトンデモ能力をこちら側のカミサマやアイツが知らない、狙わないはずがないのが気になる……
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:36:51.13 ID:oLQ/kN6lo
おつ
チョビヒゲかよ!
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/06/09(火) 00:39:44.93 ID:mUgwKxSto
おつでした
扉が何回か開いてる事を考えると世界五分前仮説式か…?

…司令官の皮被ってる(物理)奴や巻戻る時間の中で自殺繰り返す司令官、拍手のかわりに手をひらひらさせる司令官などが出て来なくて良かった…
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:40:12.80 ID:Xo6aVoVDO
お疲れ様でした
詐欺師か本物かはこれからの安価で別れるかな
集落と聞いて某ホラーを連想
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:41:17.95 ID:kkvoAT/L0
総統閣下は「奴」と呼ぶ存在の声が自分にだけ聞こえたらしい
彼の行動にも影響したとも言われてその「声」で死の窮地を脱したこともあるとか
もしかしてその正体がこの男だったりして
879 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 19:24:24.44 ID:xyG4H+ug0
ーー


提督「響の様子はどうだ?」


由良『良くない』


由良『最悪腕を切断』


提督「……そうか」


龍驤「ごめんな、気付いた時にはもう鎮守府を飛び出した後やったんよ…」


由良『それはこっちも悪い』


由良『名取を置いていかなかった私の判断ミス』


龍驤「そうは言うても…ウチらは気付かなあかんかったんや…」


由良『起こってしまったことは仕方ない』
880 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 19:27:20.03 ID:xyG4H+ug0
まるゆ『提督さん、私は一度戻って応援を頼めないか相談してみます』


龍驤「無線か何かで呼ばれへんの?」


まるゆ『あの男が直接何かしない限りは難しいです…』


名取『響は自分で腕を折ったしね…』


由良『私達も少し考える』


由良『誰も失わないのを最優先にする』


龍驤「もちろんや頼むで…!」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 19:33:52.73 ID:YjMFF4Sro
まずは救世主とやらについて考察
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 19:39:09.81 ID:G9tHUIDgO
霞が精一杯もたせてるけど腕についてはやはりグラーフを頼るしかないのではと
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 19:53:45.12 ID:Xo6aVoVDO
>>882
884 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 19:59:09.35 ID:xyG4H+ug0
ーー

由良「ダメね」


由良「霞の薬で持たせているけど、限界」


名取「このまま病院に連れて行っても、意味は無いんだよね…」


由良「腕を切られてお終い」


由良「それくらい状態が悪い」


響「……」


名取「けど顔色も悪いし…ここにいつまでも居られないよ!」


由良「分かってる」
885 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 20:01:20.39 ID:xyG4H+ug0
由良「グラーフを頼る」


名取「菊月提督の所に居る、超能力艦娘…」


由良「彼女なら治せる」


名取「本当に?」


由良「治せない傷は無いはず」


由良「死体の傷も治せる」


名取「じゃあ響はそのグラーフさんに任せて、私達は…」


由良「もう一度。真実を確かめに行く」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:06:16.96 ID:lln0CSloo
人員を増やした方が安全だ、俺から由良の所の提督に手を貸して貰えないか依頼すると提督
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:08:01.36 ID:kkvoAT/L0
「私を理解してほしいとは言わない、しかし伝えることはできる」と
響の司令官の死の詳細を語り始める
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:23:27.18 ID:mUgwKxSto
>>886
889 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 20:27:23.22 ID:xyG4H+ug0
ーー


提督『菊月提督と連絡が取れた。そちらの住所を教えてくれればグラーフは向かえる』


由良「ありがとう」


提督『それと余計なお世話かもしれないが、増援を頼んだんだ』


由良「無理」


由良「ただの艦娘が来ても足手まとい」


提督『それは分かっている。だが忍びの艦娘ならどうだ?』


由良「練度が低いなら同じこと」


提督『なら大丈夫だ、あいつは強いからな』
890 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 20:31:05.04 ID:xyG4H+ug0
由良「提督の知り合いに、忍びは居ない」


提督『一人居るじゃないか。今は忍者提督の所で修行をしている彼女が』


由良「…川内」


提督『忍者提督に知らせたら川内が行きたいと。忍者提督も了承してくれた』


由良「…分かった」


提督『それと忍者提督からの伝言だ。三人で無理なら絶対に撤退だと』


由良「了解した」


由良「……」


名取「川内が来るの?」


由良「そう」


由良「川内と三人なら、なんとかなる」


由良「…かも」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:38:56.92 ID:kkvoAT/L0
例の男が「私を理解してほしいとは言わない、しかし伝えることはできる」と
響の司令官の死の詳細を語り始める
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:42:50.74 ID:G9tHUIDgO
川内が合流して作戦会議
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 20:46:40.85 ID:mUgwKxSto
会ってはっきりと川内の成長を感じる由良
894 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 20:58:45.05 ID:xyG4H+ug0
ーーーー


響『ここは…』


「君の……夢の中だ……」


響『お前……は…』


「そうだ……私だ……」


響『顔が………無い…』


「これが私の……本来の姿……顔や形は……飾りでしか無い……」


響『……』


「私を理解するつもりは……無いようだな……」


響『…当たり前だ』


「ならば……君には真実を……教えよう……あの男の……最後を……」


響『司令官……』
895 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 21:03:34.67 ID:xyG4H+ug0
「あの男は勇敢だった……私の信者が……不正を働いているのを……見抜いた……」


響『司令官が…』


「私を信じなかった連中が……私を使い不正な金を稼ぎ……それを街ぐるみで……行った……」


響『……』


「彼らは……あの男を殺してしまった……」


響『だから自分は悪くないって言うのか』


「そうだ……だから彼には天罰を下した……これで……」


響『終わりなもんか!!私の司令官は殺されたんだ!もう二度と会えない!!』


響『返せ!私の司令官を返せ!!』


「安価」


下1〜3高コンマ ????の台詞やその他起こったことなど
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/06/09(火) 21:08:56.96 ID:Xo6aVoVDO
一人の人間に固執していたら世界は救えない
私はそれを知っている
常に人は個人的感情から救済の機会を逃してきたのだ
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:16:39.31 ID:G9tHUIDgO
できるならやっていただろう
だが私にそこまでの力はない
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:20:01.37 ID:Lo0GTpsqo
私は彼を聖別し、私の右の座に座らせた
彼は残された者たちを思い苦しんでいた
私が君に話すのも彼のたっての願いだったからだ
899 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 21:24:57.60 ID:xyG4H+ug0
「たった一人の人間に……固執していたら世界は救えない……私はそれを知っている……」


「人は個人的感情から……救済の機会を逃してきている……」


響『何が救済だ!私にとって司令官はこの世界そのものだ!』


「その感情が……人を破滅に導く……」


響『うるさいうるさい!他の誰かなんか関係ない!私は司令官を殺されたんだ!』


「そうか……君は救済は必要無いと……」


「ならやはり……君は……代償になるべきだ……」スッ


響『!!』
900 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 21:27:56.01 ID:xyG4H+ug0
ーー

グラーフ「響はどこ…?」


川内「お待たせしました師匠!お久しぶりです!」


由良「鍛錬は怠っていなかったようね」


川内「もちろんです!」


名取「……」


由良「名取、響は」


名取「消えた…」


グラーフ「逃げちゃった…?」


名取「違う……ずっと様子を見てたのに…瞬間移動したみたいに消えたの…」


由良「貴女達がやった?」


グラーフ「違う!この場所しか知らないから他の場所でどうにかなんかできない!」


川内「敵も超能力者ってこと?」
901 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 21:30:08.45 ID:xyG4H+ug0
名取「違う…あの男は本物だ……」


由良「あれは術か何か」


名取「タネがあるなら私にやってみせてよ!」


川内「まぁまぁ落ち着いて…」


グラーフ「超能力なら…こっちにも居る…」


由良「行くしかない」


名取「無理だよ……相手は…」


川内「とにかく響を回収しないと、逃げる云々はそれからです!」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:37:51.48 ID:Lo0GTpsqo
司令官のいた時の鎮守府の夢に取り込まれている響
施設も同僚もそして司令官も全てが記憶のまま蘇っている
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/06/09(火) 21:51:29.76 ID:G9tHUIDgO
個人に固執しないという救世主に対して響は個人の感情があるから人なんだと主張の問答が始まる

私が司令官を想わない世界や誰かが誰かを想わない世界はただの停滞しているだけ
そんなの全員が死んでるのと変わらない、お前はみんな殺そうとしているって
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:53:52.38 ID:TRVhU8w0O
>>902
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:00:13.96 ID:TRVhU8w0O
我こそが正義タイプに論戦は通じにくいと思うがどうだろうか
906 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:01:24.39 ID:xyG4H+ug0
ーー


響「ぅぐ…ううう……」


「……」


響「お前は…」


「私は……救世主……」


響「違う…お前は人を殺そうとしてる…」


「何を……」


響「 個人の感情があるから人なんだ…誰かが誰かを想わない世界は…死んだ世界だ…」


「死を……語るか……」


響「そんなの皆が死んでるのと変わらない…お前は皆を…世界を殺そうとしている……!」


「世界を殺す……言い得て妙だ……」
907 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:08:15.47 ID:xyG4H+ug0
「君は……正しいのだろう……」


響「そうだ、私は…!」


「だが……論理的に正しいに……過ぎない……」


響「なに…」


「生理的……刹那的……自然的……超越的……哲学的……強者的……」


「この世に……正しいはいくつある……?」


響「……」


「私は救世主……その意味が分かるだろう……」


響「…黙れ!お前はただの人殺しだ!」


「君が……君こそ……多くを殺した……」


響「そんな事していない!」


「深海棲艦も……生物だ……」


響「それは…」
908 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:10:08.48 ID:xyG4H+ug0
「君を……救う為に……代償とする……」


「さあ……こちらに……」


響「…」ジャキッ


「私に武器を……向けた所で……」


響「…司令官を返せ!この人殺し!」


「……」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:13:37.40 ID:Lo0GTpsqo
響を何も知らない哀れな者と考えた救世主は代償とはせず>>902
一方集落へは由良達が戻ってきた
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:14:38.38 ID:Xo6aVoVDO
私が憎いか
人の憎悪は感染しいずれ世界を終わらせるだろう
人らしくとはそういう事だ
いつか解る時が来る
その時に改めて代償を
その言葉を最後に響は元の場所へと戻っていた
腕も完治している
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:21:58.74 ID:mUgwKxSto
>>909
912 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:35:43.69 ID:xyG4H+ug0
響「司令官の仇…!」


「……」スッ


響「ぁ」シュンッ


「知らぬは……罪ではない……あの地で……全てを……」


シュバババッ


由良「居た」


名取「響は!?」


川内「こいつが…!」


「……」


名取「響が居ない!?」


川内「師匠、どうしますか?」


由良「…」


川内「師匠!!」


由良「……」
913 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:39:14.37 ID:xyG4H+ug0
ーーーー


響「ぁ……」


響「ここは……?」


響「私の腕が…治っている……」


響「…ここは鎮守府。私が居た…司令官と一緒に……」


「響」


響「司令官……?」


「響」


響「本物の…司令官……なのかい…?」


「ああ」


響「なら何か…証拠を……」


「改装する前の帽子、あそこに俺のメッセージを書いた」


「その帽子を…俺は持っている」


響「あ、あ、ぁ、ぁ……司令官…司令官!!」ダキッ


「…響」


響「うぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:42:42.14 ID:Xo6aVoVDO
司令官は響のよく知る司令官そのもの
しかしそれ以外の全てが微妙に違う
大本営はあの旧大本営のままで戦いも激化しているらしい
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:42:57.80 ID:YjMFF4Sro
過去に浸る響、ゆったりとした時間が流れていくけれど段々と違和感や居心地の悪さを感じる
寸分違わず本物と同じだけどこれは嘘、今を覆い隠す嘘なんだと
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:52:08.58 ID:TRVhU8w0O
>>915
917 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 22:57:37.45 ID:xyG4H+ug0
ーー


響「暖かい…」


「そうかそうか」


響「もう一度司令官に抱き締めてもらう…それをどれだけ夢見たことか…」


「こんな事くらい、これからいくらでもやってやる」


響「うん…私はずっとここに居るよ…」


「そうだ、お前はここに居ていいんだぞ」


「響」


響「…………違う」


「どうしたんだ響?」


響「お前は……司令官じゃない」


「何を言うんだ響、俺は…」


響「司令官は私の事を響と呼ぶのは人前だけだ。二人だけの時は…ちゃんと名前を呼んでくれていた」


「何を言ってるんだ、響?」


響「……違う」
918 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:01:22.61 ID:xyG4H+ug0
響「違うことが違う。この違和感はなんなんだ」


響「確かに司令官は二人だけの時でも私を響と呼ぶことはあった」


響「でも違う……これは違うんだ…」


「一体どうしたっていうんだ?」


響「やっぱり目の前に居るのは司令官だ。でも何かがおかしい…」


響「……」


響「これは…記憶……私の中にある……もの…?」


響「そうだ、それを確かめる方法がある……!」ダダダッ


「おいどこに行くんだ響…」
919 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:04:27.06 ID:xyG4H+ug0
ダダダダダッ


響「はぁ…はぁ……やっぱり…そうだ……!」


響「ここには…何も無い……!」


ズォォォォォ……


響「この工廠裏は…私は来たことも見た事も無い。だから真っ暗の闇がある!」


響「ここは私の記憶が再生された鎮守府だ」


響「あの男の仕業……なんでこんな事を」


響「こんな今を塗り潰すようなことをしても意味は無い!私には帰る場所があるんだ!」


下1〜3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:06:31.03 ID:kkvoAT/L0
響の強固な意志に次第に男も自分の行いに迷いが生じる
過去の行動が走馬灯のように流れ葛藤
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:09:00.32 ID:Xo6aVoVDO
響の記憶
そして司令官が殺された場面へとシフトしていく
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:10:36.29 ID:mUgwKxSto
なおも甘言を囁く偽司令官と振り払おうとする響
二人の前に人型の闇が現れる
923 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:19:01.65 ID:xyG4H+ug0
ーーーー


響「!景色が変わった…」


響「ここは……あの街だ、思い出したくもない…」


「……」


響「あそこに歩いてるのは司令官…」


響「……まさか!?」


「ふんふふ〜ん」


響「待ってくれ司令官!今すぐ引き返して鎮守府に戻ってくれ!」


「ん〜んん〜〜」


ブゥゥゥン…


響「司令官を狙った車が来てるんだ!司令官ーーーーー!!」


ドガッグチャッ
924 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:23:07.75 ID:xyG4H+ug0
「やったか」


「間違い無く轢き殺した」


「警察には金を渡してある」


「これで問題無しだ」


響「う……うぁぁ…………」


響「どうして……なんで……」


響「司令官…司令官…………」


響「司令官は何も悪く無かった……」


響「悪いのはアイツらなんだ…」


響「どうして…こんな事が……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:23:40.35 ID:kkvoAT/L0
>>920
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:24:49.21 ID:qvqCb21rO
さらに場面は進んでいく
狂信者一派の街が深海勢に壊滅させられるシーン
そして響が1人墓前に立ったところまで


何か飛ばしてたら補完してください
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:25:31.14 ID:CGbxbFDb0
>>926
928 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:32:46.15 ID:xyG4H+ug0
ーーーー


響「また……景色が…」


「助けてくれ!」


「深海棲艦はもう来ないんじゃなかったのか!?」


「奴らには金を渡した!」


「最初から守る気なんて無かったんだ!」


「あのフツセイキとかいう奴…!」


「もうダメだ!わぁぁぁぁーーーー!」


響「……アイツらが殺されていく…」
929 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:35:13.74 ID:xyG4H+ug0
響「……」


「……」


響「あそこに居るのは…私……」


「……」


響「そうだ…私は慰霊碑を撃って……自分も死のうとした…」


「……」


ガシャーン…


響「……」


響「死ねば…司令官に会える……」


「……」ジャキッ


響「そうだね…私に殺されるなら…文句は無い…」


「……」


響「やっぱり私は…司令官と……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:38:43.64 ID:Lo0GTpsqo
銃を自分に突きつけてる過去の響にむかって、半透明な姿をした司令官が必死に銃を取り上げようとしてすり抜けている光景が見える
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:38:59.41 ID:YjMFF4Sro
確かにそう思った…そう思っていたけれど
足元にせんせいとうすしおが
左右には暁型が
後ろにはガンちゃんが
更にその後ろ提督と続々とみんなが現れる

[ピーーー]のは簡単だけど皆と生きて行くって決めたんだ
932 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:47:16.43 ID:xyG4H+ug0
「にゃあ〜」


響「……」


「うにゃあ?」


響「……」


「響ちゃん」


「響!」


「何してるの響、全部お姉ちゃんに任せなさい!」


響「……」


「何をしているちっこいの」


響「……」


「響」


「どないしたんや響?」


「響」
「響……」


響「……」
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:47:26.50 ID:mUgwKxSto
>>931
934 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:50:23.55 ID:xyG4H+ug0
響「死ぬ事は簡単で、いつでもできる」


響「例え死んだとしても、一瞬苦しみから解放されるだけ」


「そうです、後に残るのは後悔しかありませんからね」


響「…私はそれを教えてもらった」


響「私は生きる必要は無い」


響「だけど」


響「生きると決めたんだ」


響「司令官も龍驤さんも、私の事を思ってくれてる」


響「ガングートや暁、雷、電」


響「うすしおに先生…」


響「私を待ってくれてる人が居る」
935 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/09(火) 23:52:43.33 ID:xyG4H+ug0
響「もう死にたいだなんて思わない」


響「…私は生きるんだ!」


響「例えそれがどんなに辛いことでも、私はそうして生きていく!」


響「そうすれば、きっと……司令官が褒めてくれる」


響「ありがとう司令官…」


響「私は……大切なものに気付くことができた」


響「司令官は…私の心の中に居てくれていたんだ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:53:21.10 ID:Xo6aVoVDO
君のように乗り越えていく人間は今までにも居た
しかしそれでも世界は変わらなかった
何故だか解るか?という声
問いかけというよりは詰問、まるで助けを求めるような
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:53:55.39 ID:Xi348od8O
ハレルヤ!彼の心残りはここで解消された!
あの時アレに抗えなかった私の役目はここで終わりだ!
938 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:08:32.28 ID:3CxFOTun0
ーー


響「……はっ!」


「己を知り……知を得ること……即ち……」


響「…もういい。お前の戯言は聞き飽きた」


「君を……代償とするのは……止めておこう……」


響「なぜ?」


「彼の姿を借りる……それと交換だ……」


響「……」


「それだけでは無い……彼の無念も……晴らした……」


響「デタラメを言うな!司令官は…」


「彼は……君が心残りで……彷徨っていたのだ……」


響「……」
939 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:14:53.26 ID:3CxFOTun0
「君への私の役目は……終わりだ……」スッ


響「あ、待て…!」


「私は……待つ……こんな村では無く……終わりの地で……」


「いや……終わりでは無い……」


「墓場であって……神聖でもある……」


「そう……懐かしの……」


「ゴ○○ダ……」


響「……!!」
940 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:17:10.41 ID:3CxFOTun0
ーー

響「う、ぅぅ……」


名取「……」


川内「……」


由良「…」


響「皆…寝てる……」


由良「私は起きている」


響「由良…さん……」


由良「…何が起こったのか私にも分からない」


由良「突然光に包まれて、ここに居た」


響「ここは…?」


由良「村の外」


響「……」


由良「あの男は…本物だというの」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:19:12.94 ID:o/9IS3T10
提督に報告をするがモヤモヤしたものだけが残る
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:19:49.02 ID:yYvi4g9po
まるゆの同僚が松葉杖を付きながら村を出ようとしてる
話を聞くとひどい怪我で動くことができなかったらしくこれでも奇跡的に回復したほうだと
>>941
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:20:46.74 ID:GTWFMK5CO
男はいなくなったが謎はまだ多い
結局消された男はどうなったのか
ボロい村に最新のタブレットがあったのはなぜか
男を利用した誰かが背後にいるのか
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:20:56.81 ID:r2qsWjtGo
謎は残るがひとまず帰投
945 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:32:22.00 ID:3CxFOTun0
ーー


龍驤(響らは全員無事、まるゆの同僚は脚を怪我して動けやんかっただけで、命に別状は無かった)


龍驤(これで万事解決や…とは言い切られへん)


龍驤(あの村はなんやったのか、響の司令官に似た男はどこに消えたのか)


龍驤(後からまるゆが村の人達に聞いた話やと、タブレットやパソコンやらは買った覚えが無かったし、使ったことも無かった。せやけどちゃんと使いこなせてた)


龍驤(でもあの男が消えてから使い方も分からんようになってしもたらしい)


龍驤(謎を多く残したまま、この事件は終わりそうや。ウチと司令官の心にはモヤモヤしたものが残る結果になった)


龍驤(それを裏付けるかのように、由良と響がこの事についてもう金輪際喋りたくないと言うてきた)


龍驤(あの二人は……一体何を見たんやろうか…)


ーー
946 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:37:47.33 ID:3CxFOTun0
ーー

Y子「ねぇお姉ちゃん…」


富士「貴女の言いたいことは分かる。けどこれだけは言わせて」


Y子「…なに?」


富士「触らぬ神に祟りなし」


Y子「……」


富士「あの男は自分が何者で、どういう存在なのかを自覚していた」


Y子「神様…?」


富士「そんなものじゃない。それよりもっと……ぐ…ううぅぅぅ……!」プルプル


Y子「怖いの…?」


富士「彼は……神からは遠い……けど……それ以上の……」


Y子「お姉ちゃん…」


富士「彼は…数千年生きている……言い換えれば……数千年前に…何かがあった……」


Y子「あ、あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


富士「私みたいな存在じゃ…語ることも許されない…」


ーー
947 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/06/10(水) 00:38:34.95 ID:3CxFOTun0
このスレはここまでです


また次スレで宜しくお願いします
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:39:42.92 ID:FMJe/khRO
乙です
彼の隣にブ○ダがいればまた違う道もあったのだろうか
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:40:55.36 ID:ImffuCiDO
お疲れ様でした
ええと…なんか元ネタが…?
どういう流れにしたらいいのか正直解らなかった
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:44:27.31 ID:4mCJmc2jo
自分を代償に人類の原罪を背負ったあのお方の模倣かな?
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:45:30.36 ID:r2qsWjtGo

この人とあの人を結びつけるとはまたロックな…
響が段階上がった…?事を良しとしたい
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 19:44:31.80 ID:OKtsrGuzO
次スレ

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1591870259/
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 19:50:36.11 ID:oEIblufvo
Thanks
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