【艦隊これくしょん】提督「皐月と喧嘩してしまった」【安価】

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19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 00:55:41.61 ID:Ais8hsT+0
昨日

提督「いいか。皐月は明石に……普段はロクに運動もしていない、部屋に引きこもって機械いじりしか能がない艦娘である明石に並ばれたなら、ムキになって張り合おうとするはずだ」

明石「今、なぜ明石をディスりましたか」

提督「とにかく互角の勝負に持ち込んで、皐月を疲労させるんだ。最終的にはどちらが先にゴールをしてもいい」

明石「明石を無視ですね?」

提督「そして、皐月が止まったところで……。明石は水筒を差し出す」

明石「水筒?」

提督「そうだ。水分を消費した皐月は、素直にその水筒を受け取ってしまうだろう」

明石「え、でも私は嫌われてるから……」

提督「心配するな。ここで明石が喰らいつけていれば、皐月も、少しはほだされているだろう。長い付き合いだ、私にはわかる」

明石「うーん……」

提督「さて、渡す水筒は特別なものを使う」

明石「特別な水筒……?」

提督「そう。中におしゃぶりを仕込み、皐月が飲もうとしたところで飛び出す水筒だ」

明石「そんなのがあるんですか!?」

提督「明日までに用意しておいてくれ。使用した資材は後で申請してくれれば構わない」

明石「……この作戦で働いてるの、明石だけじゃない!?」

提督「心配はいらない。俺の出番はこの後だ」

明石「何をするんですか?」

提督「うむ、それはな……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 00:57:07.19 ID:Ais8hsT+0
現在

提督(そう……ここだっ!)

提督「これを見てくれ、皐月!(看板を隠していた布を外す)」

明石「えいっ!(ヒモを引っ張る)」

皐月「!?」


−皐月ちゃん、ごめんなさいパーティ−


パーン! パパーン!(クラッカー音)



皐月「…………!?」

提督「皐月。あの時は本当にすまなかった」

提督「私があの好感度測定機を用意したのは、もちろん皐月を驚かせるドッキリ企画だった。それもある」

提督「しかし、本当は、皐月がどれだけ愛されているのかを実感させたかったんだ」

提督「だからこそ最初に最低値を出す仕掛けをしておき、その後に本当の数値を見せて皐月を喜ばせたかった」

皐月「…………」

明石(そうだったんだ……)

提督「だが、それは結局、私の独善だった……。結果として皐月を傷つけてしまったのだから」

提督「恨まれても仕方がない。……それ以上に、皐月が私を信じられなくなってしまったのも、わかる」

提督「……だから、これも私のわがままだ。せめてあの時のパーティをやり直したい。今度は本当に、皐月に喜んでもらえるように」

皐月「…………」

明石「……皐月ちゃん。提督は前々から準備をしていたの」

明石「この日のために、一人でパーティに使う道具を改めて用意して、自分で料理もした」

明石「私も、ちょっとだけ手伝ったけどね」

皐月「…………」

皐月「…………(おしゃぶりを外す)」

提督「皐月……」

明石「…………」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 00:57:56.10 ID:Ais8hsT+0
皐月「……はあ」

皐月「もう……しょうがないなあ、二人とも」

皐月「あんなことして、それで、また、こんな急にさ……」

皐月「ほ、ほんと、もう……もう……うっ……」



皐月「うわーーーーーーん! しれいかーーーーーん!!」ガバッ

提督「皐月ッ!」ガババッ

明石「皐月ちゃんッ!」ガバババッ



窓から見ていた長月「……ふっ」

長月「クラッカー音で起こされたと思ったら、まったく。何をやっているんだか、あいつらは」

長月「よし! 総員起こしをかける! パーティーのやり直しだ!」



その日は、鎮守府始まって以来の大騒ぎとなったという……。


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 00:58:37.59 ID:Ais8hsT+0


皐月「……ところで司令官。このおしゃぶりって一体何だったの?」

提督「えっ!? あー、それは……>>23


23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 01:03:46.79 ID:v/x64Dkxo
正直に話す
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 01:16:21.12 ID:Ais8hsT+0
明石「さっ、皐月ちゃん、それはちょっとしたびっくり箱みたいなものでね、だからその気にしないで」

提督「いいんだ、明石。これ以上、偽りを重ねる必要はない」

明石「提督……!」

提督「皐月、実は……それは感無量おしゃぶりと言って……カクカクシカジカ……という道具なんだ」

皐月「……そっか、そうだったんだ」

提督「申し訳ない、皐月。私は……」

皐月「でも、ボクはよくわからなかったよ。普通のおしゃぶりみたいだったし」

明石「え、そんなはずは! ……あっ」

提督「どうした?」

明石「これ、水筒の動作確認テスト用の普通のおしゃぶり……です、ね。……あ、あははっ。間違えちゃいました☆」

提督「…………」

皐月「…………」

明石「…………」

提督「…………」

皐月「…………」

明石「…………」

提督「まあ……うん」

皐月「……ふふっ」

明石「えへへ……」

提督「よーし皐月。久しぶりに一緒に走るか!」

皐月「うん!」

明石「あっ、ちょっ、待ってくださーい!」

長月「なんだ? あいつらはどこへ行くんだ! 私たちも追いかけるぞ!」



全員「「「「「おー!」」」」」



こうして鎮守府最大のパーティーは、鎮守府大マラソン大会へと変わったという……。



25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/17(日) 01:18:52.24 ID:Ais8hsT+0
ここまでお付き合いいただいた上、安価や感想もいただき、本当にありがとうございました

今読み返すと>>19で安価とってもよかったな、と思いますね まあいいか

楽しんでいただけたなら幸いです
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 01:35:21.78 ID:v/x64Dkxo
おつでした
提督明石皐月それぞれが上手く描けていて楽しかった
またなにか書いていただけると嬉しいです
ありがとうございました!
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 02:20:43.08 ID:mLc9w0n4o
おつ
よくあの安価を捌いたもんだ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 11:58:27.74 ID:7CX91gWyO
乙。
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