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ボーンゴーレム娘「人間の子供拾ったっす」ドラゴン「お前ざっけんなよマジで」
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306 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:11:22.80 ID:oKX5jfbt0
ミノ娘「なあ、おれは……?」
赤子「おっぱ!」ニパー
ミノ娘「……チクショー今日中に呼び方『ミノタウロスのお姉ちゃん』に変えてやる」
ボンゴレ「長すぎますよ……無理ですって」
ドラゴン「いやしかし、めでたい事だな……今日は豪勢にいくか!?」
ボンゴレ「そうですねー!じゃあ取っておいた世界樹の実でも出しますか!?」
ドラゴン「おーう出せ出せ!何でも出しちまえー!」
307 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:15:24.13 ID:oKX5jfbt0
赤子「まーま、まんまー?」
ボンゴレ「そうでしゅよー、今日のまんまは豪華でしゅからねー?」ニコッ
赤子「あぱー!」
ボンゴレ「あぱー!」ニココーッ
ドラゴン「!…………」
ミノ娘「ん?どうしたドラゴン、なんかいきなり暗い顔してるけど……」
ドラゴン「いや……喋れるようになった事で、心配になってな……」
ミノ娘「心配?」
308 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:19:40.01 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「このまま変な言葉使いとか覚えたらどうしよう……」ガタガタ
ミノ娘「お前、結構子煩悩だよな……」
309 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:24:24.74 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「だってよ、俺もお前もボンゴレも、正しく綺麗な言葉使ってるかっていうと、微妙だろ?」
ボンゴレ「んまっ!なんですかそれー!アタシはめちゃんこ綺麗な言葉使いっすよー!」
ドラゴン「すでに怪しいわお前」
310 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:28:42.32 ID:oKX5jfbt0
ミノ娘「まあ確かに、おれも結構男っぽい言葉使いとは言われるしなぁ……」
ドラゴン「だろ?」
赤子「おえー?」キョトン
ドラゴン「ほら!なんか『おれ』って言葉覚えようとしてんじゃん!駄目だろそれは!」
ミノ娘「いやまあ……なんかすまん」
311 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:37:36.55 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「お前ほら、この子を魔王にするっつってんだろ?」
ボンゴレ「まあ、そうっすけど」
ドラゴン「もしこの子が魔王になったとして、『おれが魔王っすよーあぱぱー!』とか言ったら、なんか凄い残念じゃね?」
ボンゴレ「なんかすっごい馬鹿にされたような気がするんすけど」
ミノ娘「奇遇だな、おれもだ」
312 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:42:57.05 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「学ぶって事に『早すぎる』ってもんはねえ……今すぐにでも、しっかりとした教育をすべきだ」
ボンゴレ「……と言っても……どうするんすか?オークさん所に行きます?」
ドラゴン「いや……実は俺に、心当たりがある」
ボンゴレ「ほえ?」
313 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 20:52:01.55 ID:oKX5jfbt0
ミノ娘「!!……も、もしかしてドラゴン、お前……『生命の湖』に行く気か?」
ドラゴン「知ってたか、ミノタウロスの」
ミノ娘「馬鹿、危険だ!やめとけって!何人も食われてんだぞ、あいつにっ!」
ボンゴレ「食……なんの話ですか、それ」
ドラゴン「話に尾ヒレがついただけだっつの。そんなビビるもんじゃねーよ」
ミノ娘「尾ヒレとかじゃねーよ!マジで危ないんだって!」
314 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:00:06.16 ID:oKX5jfbt0
ミノ娘「一見綺麗な湖で、あらゆるものに知識や生命を分け与えてくれるが……礼儀を知らない人間や魔物が近づくと何者かが襲いかかり、水中に引きずり込まれて死んでしまうという……!」
ボンゴレ「わーわーわーわー!聞きたくないっ!めちゃんこホラーじゃないっすか!!」
ミノ娘「なんでもあの湖には、水の精霊ウンディーネが住んでいて、湖を汚した人間や魔物を憎んでいるって……!」
ドラゴン「ウンディーネじゃねえよ、あそこに住んでるのは。……っていうか精霊とか実在しねえって」
315 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:04:58.80 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「あの湖に住んでるのは、俺の昔なじみだ。頭良いから子供の教育とか完璧にやってくれるだろ」
ミノ娘「人間や魔物を殺す奴だぞ!?赤ん坊の教育とか無理だろ!!っていうか昔なじみて、魔物か?……精霊ウンディーネが実在した方がマシだろ……」
ボンゴレ「まあその話が本当なら、アタシもこの子を危険にさらしたくないすよ。魔物って基本的に人間嫌いじゃないすかー」
ミノ娘「人間どころか魔物も嫌ってるんだぞ、あそこにいるヤツは!」
316 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:07:55.39 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「迷いの森に住んでる連中、たまにあそこに遊びに行くって言ってたぞ。木々に与える綺麗な水を汲みに行くって、エルフが……」
ミノ娘「あいつらは大丈夫なんだろ、無害そうだから!お前らすげえ有害そうだもん!!」
ドラゴン「有害って言葉を生き物に使う所、初めて聞いたわ」
317 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:12:34.10 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「何も問題ねえって。最低限死ぬ事ァねえよ」
ミノ娘「おれはお前らを心配して――……!!」
ドラゴン「ああ、ありがとうな。だけどまあ大丈夫だ。俺、元四天王だし」
ミノ娘「なんか腹立つなーその言葉ー」
318 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:19:20.96 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「おーい準備して行くぞーボンゴレ。食料やら雑貨やらありったけ持っていけよー。しばらくここには戻らんから」
ボンゴレ「へ?……へ??し、しばらくって……どのくらい?」
ドラゴン「この子がしっかりした言葉覚えるまで」
ボンゴレ「それ年単位じゃないっすかー!?どういう事っすかそれ!?」
ドラゴン「心配すんな、俺がいない間はオークのおやっさん達がなんとかしてくれるだろ」
ボンゴレ「そういう心配はしてないっす!!」
赤子「あぱー!」
ボンゴレ「そうです!あぱーですよあぱー!」
ドラゴン「それどういう意味なの?」
319 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/10(水) 21:28:28.87 ID:oKX5jfbt0
ドラゴン「んじゃ、ちょっくら行ってくるから。何かあったら頼むなーミノタウロス」
ミノ娘「ドラゴン、ボーンゴーレム!……頼むから、生きて帰ってこいよ……」グスッ
ボンゴレ「え、マジで死ぬんですか私!?」
ドラゴン「大丈夫だって……なあ?」
赤子「ううー?」キョトン
…………
320 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/10(水) 21:29:08.55 ID:oKX5jfbt0
今回はここまでです
321 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 19:53:29.55 ID:j3/fYsJu0
…………
ガサガサ……
ボンゴレ「……魔物どころか、ケモノすらいない所を歩いてもう二時間……どこまで行くんですか、ドラゴンさん」
ドラゴン「おっかしいな……この辺りなんだが」
赤子「うー」
ボンゴレ「確認しますけど、本っ当に大丈夫なんでしょうね!?」
ドラゴン「大丈夫大丈夫、問題ないって……」
ガサッ
アルラウネA「あれー?ドラゴンさんだー」
ヒョコッ
322 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:01:53.12 ID:j3/fYsJu0
アルラウネB「あれあれー?ボーンゴーレムちゃんもいるよー?」
アルラウネC「赤ちゃんもいるー。うぷぷー、みんな勢ぞろいだねー」
ウププププ……
ボンゴレ「あれ?アルラウネさん達……?」
赤子「あらーらねー!」キャッキャッ
ドラゴン「お前ら何でここにいるんだ……迷いの森に住んでるはずだろ」
323 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:05:53.98 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ボク達がどこにいようが、ボク達の勝手でしょー?」
アルラウネB「人権無視だよ、人権無視ー」
アルラウネC「ボク達、人じゃないけどね……うぷぷっ」
ウププププ……
ドラゴン「……嫌いなんだよなぁ、こいつら……」ボソッ
ボンゴレ「どーどー、抑えて下さいドラゴンさん」
赤子「どー!どー!」
324 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:11:33.31 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ボク達、『生命の湖』のほとりまでピクニックに来ているのー」
アルラウネB「アラクネお姉様と一緒にね……だけど、うぷぷっ」
アルラウネC「はぐれちゃったんだ。アラクネお姉様、どこ行ったのかしら。ボク達迷子になっちゃったぁ……」
アルラウネs「「「うぷぷぷぷー……」」」
ボンゴレ「……アラクネさんを撒きましたね、この子達……」
赤子「あいー……」
ボンゴレ「っていうか、『生命の湖』にピクニックって……大丈夫なんすか?」
ドラゴン「大丈夫だって言ってるだろ……あー、アルラウネよ。その『生命の湖』っていうのは、どこにあるかわかるか?俺達も行きたいんだが」
325 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:16:54.92 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「こっちかな?」
アルラウネB「そっちかも?」
アルラウネC「あっちでしょ?」
アルラウネs「「「どっちだろうね〜〜?」」」
ウププププ……
ドラゴン「火ィ吐いていいか?」
ボンゴレ「駄目です。我慢して下さい」
326 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:20:56.26 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「そんな事よりドラゴンさん。ボク達ともっと楽しい事しようよぉ」
アルラウネB「そうそう。楽しくって、気持ちいい事しましょう」
アルラウネC「きっとドラゴンさんも気に入るよ……うぷっ!」
ドラゴン「……一応聞いてやろうか。……何するつもりだ」
327 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:26:35.10 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ええっとねぇ。始めの文字が『え』でぇ……」
アルラウネB「最後が『ち』で終わってぇ……」
アルラウネC「真ん中の文字が、小さな『つ』なの」
ドラゴン「答え一つしかねぇなー。死ね」
ボンゴレ「怖いっすよドラゴンさん」
328 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:30:01.73 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ねえお願いー。受粉したいんだよぉーボク達ー」
ドラゴン「同じ植物系の魔物探せよ」
アルラウネB「アルラウネはメスしかいない種族なんだよ?それにぃ……」
アルラウネC「ボク達は、どの種族のオスとも受粉して子孫を残す事が出来るんだぁ……うぷぷーロマンあるでしょー?」
ドラゴン「知らんがな」
ボンゴレ「あの、ウチの子の教育に悪いからやめてもらえません?」
赤子「あう?」
329 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:34:40.29 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ねぇ、お願いードラゴンさぁん」サラサラ
アルラウネB「ちょっと天井のシミ数えているだけでいいからぁ」サラサラ
ドラゴン「天井とか無いんですけども」
アルラウネC「ボク達やさしくするよー?何も怖くないよぉ?」サラサラ
ドラゴン「お前らホントに焼いて食うz……ん?何だ?ちょっと待て……なんか、すげえ、眠い……」ウトウト
アルラウネs「「「うぷぷぷぷ……」」」サラサラ……
ボンゴレ「ちょーちょーちょー!!何アンタたち眠りの花粉出してんすか!?」
330 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:39:41.45 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「わあ、バレちゃった」
アルラウネB「残念むねーん」
アルラウネC「また来週……うぷっ!」
ボンゴレ「しっかりして下さい、ドラゴンさん!」ペチペチペチペチ!
ドラゴン「あ痛たたたたた、ビンタはやめろお前」
赤子「いあい?」ナデナデ
ドラゴン「何この子、すごい優しい」トゥンク……
331 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:43:36.39 ID:j3/fYsJu0
ガサガサ……
ボンゴレ「?……誰か近付いてくる……?」
ガサッ!
アラクネ「……アッ!こんな所にいたのネ、アナタ達!」
バーン!
ボンゴレ「ああ、誰かと思えばアラクネさん」
赤子「ああうねー」
アラクネ「ハァ、ハァ……もう!森の中散々探したから、髪に小枝や葉っぱが絡みついちゃったワ……!」プリプリ
332 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:48:18.61 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「わあっ、お姉様だー」
アルラウネB「見つかっちゃったー」
アルラウネC「きゃー逃げろー」
サササッ!
アラクネ「逃がさないワヨ、アナタ達ッ!!」シュバッ!!
333 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:54:38.21 ID:j3/fYsJu0
グルグルグルッ!!
アルラウネA「わあっ、いつの間にか糸が巻きついて……」
アルラウネB「これじゃあボク達動けないよー」
アルラウネC「捕まっちゃったー。うぷぷーっ」
バーン!
アラクネ「捕獲、完了」フーッ
ドラゴン「随分とあっけないな……」
ボンゴレ「手慣れてますねえ……」
赤子「おおー……」パチパチ
334 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:59:53.46 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「迷惑かけたワネェ、ドラゴンちゃんにボンゴレちゃん」ペコペコ
ボンゴレ「いえいえ、問題無いですよー」
ドラゴン「もうリード離すんじゃねえぞ」
ボンゴレ「犬じゃないんですから……」
アルラウネA「ペットみたいに扱われるのも、ちょっぴり興奮するよねー」
アルラウネB「お姉様みたいな美人になら、ボク扱われたいなぁー」
アルラウネC「けどドラゴンさんは嫌だね。ブおとこだしぃーちょっとここでは言えないような命令してきそうだしぃー。うぷぷー」
ドラゴン「うるせーんだよお前ら」
335 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:05:04.30 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「あまり悪く思わないでネ。この子達も悪気があった訳じゃないノ」
ドラゴン「まあ、別にいいけどさ……」
アラクネ「ただ、ドラゴンちゃんがアンマリにも童貞クサくて、からかい甲斐があるから、ついネ」ニッコリ
ドラゴン「俺に味方はいねえのか」
336 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:16:46.62 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「じゃあ、ワタクシ達は帰るワ。お元気でネー」カサカサ
アルラウネA「ねぇー、糸外してよぉーお姉様ぁー」
アルラウネB「反省してるってばー。ボク達良い子にするよー?」
アルラウネC「けどもうちょっとだけ遊びたいなー」
アラクネ「良い子にしないと……アナタ達の頭に咲いてるお花、いじくり倒して舐め回すワヨ?」ニコリ
アラクネs「「「ごめんなさいお姉様。ボク達良い子にします」」」ピシッ
アラクネ「よろしい」ニコッ
337 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:21:08.43 ID:j3/fYsJu0
ドラゴン「……あいつも子育て大変だなぁ……」シミジミ
ボンゴレ「子育てじゃないっすけどね……あ、ちょっと待って下さいアラクネさん」
アラクネ「なあに?美しさの秘訣かしラ!?」キラーン
ボンゴレ「いやあっ……それはぶっちゃけどうでもいいです……」
338 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:26:03.14 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「女はいつでもどんな時でも美しくあろうとしなくっちゃ、駄目ヨ?フケるワヨ?」
ボンゴレ「アタシ死んでるからフケないんで良いんですっ。それよりー、『生命の湖』って、どっちに行けばいいのかわかりますか?」
アラクネ「それなら、ワタクシが来た方向に行けばいいワ。そこから来たからネ」
ボンゴレ「ありがとうございますー」
赤子「あいあとー」
アラクネ「フフッ、じゃあネ。ドラゴンちゃんにボンゴレちゃんに、可愛い赤ちゃん」ニコッ
カサカサ……
339 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/12(金) 21:26:39.56 ID:j3/fYsJu0
今回はここまでです
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/14(日) 08:48:43.93 ID:2/FWsA8Go
乙
ドラゴンから兄を感じる
341 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 20:49:03.78 ID:GlUMcLlq0
……ガサガサ……
ボンゴレ「……で、どこまで行けばいいんですかね?行けども行けども森・森・森……」
赤子「ふぃー……」クタッ
ドラゴン「んー、たぶん方向はあってるんだが……あの野郎、水魔法か何かで妨害してやがんのか?霧濃いし……」
ボンゴレ「あー、こんな事ならもうちょい詳しい話聞いとけばよかったっす……あの人達、嵐のように現れては嵐のように消えるんすから……」ハァ
ガサッ
342 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:02:15.08 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「ん?……あ、ここだ」
ボンゴレ「え?」
赤子「……おー……」
サァァァ……
343 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:06:53.42 ID:GlUMcLlq0
……キラキラ……
ボンゴレ「うわっ、綺麗な湖……すごい……」
赤子「ぴーちゃ!ぴーちゃ!」
ボンゴレ「そうでしゅよー、ぴちゃぴちゃでしゅねー。ふぃー……ごめんなさい、ちょっと休憩」トサッ
ドラゴン「おい、俺たちはピクニックに来たんじゃねえんだぞ」
ボンゴレ「いやけど足がクタクタで……棒のようなんですよ!骨だけに!!」ボーン!
ドラゴン「そこまでうまくない」
344 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:10:51.11 ID:GlUMcLlq0
ボンゴレ「ちぇー、ちょっとくらい笑ってくれてもいいじゃないすか……で?ドラゴンさん、ここに来たのって……?」
ドラゴン「ここにいるはずなんだが、まだいるのかなアイツ……おーい、俺だー。いるかー?」
……ボコッ
345 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:17:45.38 ID:GlUMcLlq0
ボコボコボコ……
ボンゴレ「!!(水面が泡立って……!!)」
『『『……去りなさい、愚かな人間よ……ここは聖域。貴方達が立ち入れる領域では無いわ……』』』
ボコボコボコ……
ドラゴン「俺だよ、俺」
『『『……?……貴方……』』』
ドラゴン「十年ぶりくらいか?とりあえず、姿見せてくれると嬉しいんだが……」
『『『…………』』』
ボコボコボコ……!
346 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:22:47.24 ID:GlUMcLlq0
ザパアッ!
クイーンスライム「……久しぶりね、ドラゴン君。まさか貴方の方から姿を現すなんて……」
ドン
ボンゴレ(……なんか、めっちゃ強そうで綺麗な方が湖から出て来たんすけど……)
ドラゴン「ようクイーンスライム。元気だったか?」
クイスラ「元気じゃあないわね。ここは水が汚れているから……」
ドラゴン「……十分綺麗に見えるんだが?」
クイスラ「昔はもっと綺麗だったのよ。全く……」ハァ
347 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:31:23.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「それにしても、ドラゴン君……貴方が誰かを連れて来るなんて、初めての事ね。……誰?その人達は」
ドラゴン「ああ、紹介が遅れたな。こいつらは今一緒に暮らしている、ボーンゴーレムと……人間の赤ん坊だ」
ボンゴレ「ど、どうも初めまして……」ペコリ
赤子「あい」コクリ
348 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:37:03.37 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「……ドラゴン君、貴方ともあろう者が……訳のわからない魔導物に、人間の赤ん坊なんかと一緒になって暮らしているの?」
ドラゴン「まあ……そういう事だ」
クイスラ「……成長したというか、退化したというか……間を取って、馬鹿になったという事かしら」
ボンゴレ「それ間取れてないっすよね?」
赤子「あいー」コクリ
クイスラ「……何?私に歯向かうというのかしら?」ギロリ
ボンゴレ「めめめ、滅相もない!っていうか……ど、ドラゴンさん?彼女は、あのー……?」
349 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:40:57.76 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「ああ、言ってなかったな……このプルプルしてんのはクイーンスライム。元・水の四天王だ」
ボンゴレ「し……!!」ガビーン
クイスラ「懐かしいわね、四天王っていうのは」
ボンゴレ「ちょーちょーちょー……ドラゴンさん、ちょっと待って下さい……なんでそんな方と知り合いなんですか?」
ドラゴン「俺が四天王だった時、こいつも四天王だったんだよ」
クイスラ「まあ、そういう事ね。『冥界』なんて呼ばれてたかしら……懐かしい」
350 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:45:57.57 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「俺が四天王辞めるって時に、こいつがお目付け役として付いてきたんだが……」
クイスラ「元四天王が各地で傍若無人に振る舞うと、魔王軍のパワーバランスが崩れるから。仕方なく、ね……」
ボンゴレ「あぱー……そういう事ですか……」
ドラゴン「俺が別に悪さする訳じゃないってわかったら、なんかコイツもついでに四天王辞めてちゃってさ。んで、今はこの湖に引きこもってんだよ」
ボンゴレ「ついでで辞めたんですか!?」
クイスラ「簡単に言うとそうだけど……ついでで辞めた訳じゃないし、引きこもった訳でもないわよ」
351 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:50:34.35 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「ドラゴン君についていた時に、生まれ故郷が人間に汚されているのを知っちゃってね……守るためこの土地に留まったのよ」
ドラゴン「ああ、確かそんな理由だったな……」
クイスラ「あれから約100年……やっと水の汚染を食い止める事が出来るようにはなったけど、まだまだ全盛期よりは汚れているままよ……先が長い話だわ」フゥ
ドラゴン「だからってお前、この湖に来る奴を手当り次第に襲うのやめろよ……変な噂立ってるぞ」
352 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:54:41.81 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「あら、私は何もしてないわよ。ただ……冒険者や木こりや獣人なんかが、ここで立ち小便したり昼食の残飯捨てたりしたら、ちょっとだけ足つかんで引きずり回すくらいで」
ドラゴン「それをやめろっつってんの」
クイスラ「全盛期の私だったら、肛門から侵入して『スライム☆ビックバン』をやる所なのに、我慢してるのよ?」
ボンゴレ「技名からなんとなーくヤバいってのが想像出来ますね……」
353 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:57:59.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「毎日掃除しているのに、ゴミは多いしどこからか汚水は流れてくるし……隠居生活も大変よ」ハァー
ドラゴン「そりゃあご苦労さん……」
クイスラ「……それで?ドラゴン君。貴方は何の用があってここに来たの?」
ドラゴン「ん?ああ……えっと……あー……(いざ言うとなると、なんか口にしづらいな……)」ゴニョゴニョ
クイスラ「?なあに?」
ドラゴン「いや……何から言ったもんかな……」
354 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:03:19.15 ID:GlUMcLlq0
ボンゴレ「……ドラゴンさん、なんか話を聞く限り、この人あまり人間に良い印象持ってない感じですけど……大丈夫なんですか?」ヒソヒソ
ドラゴン「んー……けどコイツ一時期、幼い現魔王の教育係やってたくらいだからさぁ」ヒソヒソ
ボンゴレ「……マジですか」ヒソッ
ドラゴン「勉強に関してはコイツに任せるのが一番なんだよなぁ。しかしどう言ったもんか……」ヒソヒソ
クイスラ「……大方、私に頼み事があって来たんでしょ?」フンッ
ドラゴン「……は?」
ボンゴレ「あぱー?」
赤子「あぱー……」
355 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:08:04.33 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「…………よくわかったな」
クイスラ「貴方がここに来る理由なんて、そのくらいだものね。八十年前に来た時も、同じようにモジモジして頼み事するのをためらってたわよ」
ドラゴン「……モジモジなんかした覚えは無いが」ムスッ
クイスラ「してたわよ。八十年前……狂乱の魔女と戦って大怪我を負った時も、死にそうなのにいつまで経っても頭下げようとしないで……」
ドラゴン「あーあーあーあーやめようその話は。あの時は悪かったですーごめんなさいー」ペコリッ!
ボンゴレ「何があったんですか、何が」
356 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:12:39.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「だいたい予想は出来るわ……その赤ん坊でしょう?」
ドラゴン「!……」
ボンゴレ「ほえー……すごい考察力……」
赤子「あいー……」
クイスラ「わかるわよ、そのくらい……どう見てもイレギュラーだもの」
ドラゴン「じゃあ……!」
クイスラ「ええ、私に任せなさい……」
357 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:16:15.01 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「邪魔だから湖に沈めてこの世から消し去りたいのよね?苦しまないよう殺してあげるわ」ニコリ
ドラゴン「違っげええええええええええ!!!!」
358 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:20:19.55 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「逆だ逆!全てが真逆だ!!」
クイスラ「えっ……という事は、貴方達が入水自殺……」
ボンゴレ「違います違います!なんで死ぬ事前提なんすか!?」
クイスラ「もう、じゃあ何をして欲しいのよ?訳がわからないわ」
ドラゴン「単刀直入に言おう……この子を教育してほしいんだ」
赤子「あいっ」
359 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:24:51.47 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「…………えっ、バカじゃないの?」
ドラゴン「ストレートに言われると傷付くなぁ……」
360 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/18(木) 22:26:23.39 ID:GlUMcLlq0
今回はここまでです
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/20(土) 21:33:07.50 ID:a0VG4hVCo
モンスター娘好きな俺歓喜
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/21(日) 04:01:56.21 ID:29mamSncO
>>361
君にはボーンゴーレム娘が「あぱー」と言う度に春日が脳内に浮かぶ祝福を与えよう
363 :
>>362春日のネタって知らんかったわ……
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:32:15.67 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「えっ……えっ?貴方本当に……人間の子供なんか育ててるの?」
ドラゴン「そうだよ。文句あるか」
クイスラ「噂には聞いてたけど……嘘だと思ってたわ」
ボンゴレ「あの、アタシ達この子を未来の魔王にしたいんです!そのためにしっかりした教育を……」
クイスラ「は?……人間を、魔王に?……えっ、ギャグ?」
ドラゴン「悲しいけれど本気だよ……」
364 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:39:33.64 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ええー……いやいや人間が魔王になるとか無理だし……っていうか人間なんか殺した方がいいんじゃないの?」
ドラゴン「お前は何だかんだで人間と争うの反対派だったじゃねえか」
クイスラ「昔はそうだったけど……今は、湖を汚す愚かな生物なんて死んだ方がいいと思っているわ」
ボンゴレ「ええー……」
365 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:51:31.97 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「それに、教育って……言葉も喋れない赤ん坊に何をしろっていうの?」
ボンゴレ「あ、言葉は喋れますよー!ほーら、アタシはー?」
赤子「まーま!」
ボンゴレ「こっちはー?」
赤子「ぱーぱ!」
ボンゴレ「じゃあ、あの人はー?」
赤子「……ぷゆぷゆー?」
クイスラ「いい度胸してるわね、この子」
ドラゴン「待ってくれ喧嘩売ってる訳じゃないんだ」
366 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:57:18.45 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「言葉を喋れるようにはなったが、これから先、俺達じゃあきちんとした教育を施せる自信が無い……だから、しっかりした言葉遣いから魔王としての教養まで、教えてやってほしいんだ」
クイスラ「……その間、貴方達はどうする気?まさか、私にこの子押し付けて消えるつもり?」
ドラゴン「心配するな、ここに住んでこの子の衣食住の世話はするから」
ボンゴレ「あ、やっぱりそういう感じなんですね……」
クイスラ「それは果てしなく邪魔だから、帰って」キッパリ
ドラゴン「やっべー墓穴掘ったか」
367 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:07:45.62 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「わかった。何でもお前の言うこと聞いてやるから。それでウィンウィンって感じにしないか?」
クイスラ「全然Win-Winじゃないわよ。そもそもねぇ、この子言葉喋れると言っても一言二言しか喋れないじゃない。そんな子に勉強なんて早いわよ」
ドラゴン「遅いよりかはいいだろ。気付いたら『あぱー!アタシは魔王っすよー!へらへらぷー!』とかいう言葉遣いになってたら嫌じゃん」
ボンゴレ「ちょ、アタシそんなアホな喋り方してないっすよ!?」
クイスラ「いえ……今のは似てたわね」ウン
ドラゴン「だろ?」ナー?
ボンゴレ「味方がいないっ!」ガビーン!
368 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:14:15.14 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「あとね、さっきも言ったけど……どんなに鍛えようが勉強しようが、人間が魔王になるなんか、無理よ。四天王の配下にも勝てるかどうか……」
ボンゴレ「それはやってみないとわからないじゃないすか!」
赤子「あいっ!」
クイスラ「そんな博打に労力使うほど、私は暇じゃないの。何しろ私はこの湖の浄化を――……ちょっと待って」ピタッ
ボンゴレ「はい?」
クイスラ「……その子、よく見せなさい」
ボンゴレ「え?あ、はいどうぞ」ズイッ
369 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:22:22.11 ID:NDnpFkdk0
赤子「あうー?」キョトン
クイスラ「…………この手……それに、魔力の量……この子まさか……それに魔法の素質が……?」ブツブツ
赤子「あぱー?」
ボンゴレ「な、何でしょうか?一体……」
370 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:26:34.15 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「……ドラゴン君、貴方……気付いてるの?」クルリ
ドラゴン「は?……すまん、何が?」
クイスラ「……えーっと、細かい事は省くけど……この子、魔力の量が異常よ」
ドラゴン「……人間の赤ん坊ってみんなこんなんじゃないのか?」
クイスラ「そんな訳ないでしょ。バカなの?貴方バカなの?」
ドラゴン「二回も言うな」
クイスラ「いえ、ごめんなさい。強いて言うなら……うん、バカね貴方」
ドラゴン「三回も言いやがったぞコイツ」
371 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:33:17.46 ID:NDnpFkdk0
クイスラ(この子なら、もしかしたら……)ジッ
赤子「う?」
ボンゴレ「あのー……クイーンスライムさん?」オズオズ
クイスラ「フーッ……わかったわ。ドラゴン君、時期が来たら貴方が魔法を教えなさい。私は文字の読み書きや計算、礼儀作法等をこの子に教えてあげる」
ドラゴン「!……」
ボンゴレ「……じゃあ……!」
372 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:38:17.84 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ただし、私が教えるのは知識だけ。強くするのは貴方達が勝手にやりなさい。頑張れば、まあ……今の四天王に勝てるくらいは、なるかもしれないわね。……素質、あるわ。この子」
ドラゴン「……そりゃあ楽しみだ」
クイスラ「私やドラゴン君に勝てるレベルだとか、魔王に勝てるレベルにはならないと思うわよ……」
ボンゴレ「ふふーん、未来なんか誰にもわかりっこないですよ!」
クイスラ「…………勝手にしなさい」
373 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:42:47.84 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「とりあえず、五年……ここで色々と教えてあげるわ。その間、貴方達は私の代わりにこの湖を死ぬ気で綺麗にしなさい」
ボンゴレ「……えー……」
ドラゴン「……あー……」
クイスラ「何?その顔は」ギロリ
ドラ・ボン「「何でもないです」」
374 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:48:07.66 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「何でもするって言ったのは貴方でしょう?全く……この湖のほとりで暮らすのは、しょうがないから認めてあげるわ。……湖汚したら殺すけど」
ドラゴン「うぇーい……ありがとうございまーす……」
クイスラ「ほら、わかったらさっさとゴミ拾いでも何でもしてきなさい。私は今からこの子の教育方針について考えるから」
ドラゴン「うーっす……ボンゴレ、お前はどっか俺らが住めそうな場所探せ」
ボンゴレ「あ、はーい」
375 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:53:56.62 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「……向こうの方に、昔コボルトが住んでいたほら穴があるわ。小さいけれど、掃除したら使えるはずよ……」
ボンゴレ「ありがとうございます!じゃあちょっと見てきまーす」テコテコ
クイスラ「…………ハァー……」ガックリ
ドラゴン「……何だよ、溜め息ついて……」
クイスラ「いえ……私も甘くなったものだと思ってね……この私が人間の教育、かぁ……」
赤子「あうー……」
ドラゴン「……俺も前までそう思ってたよ」
376 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:00:30.97 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「けど、その、なんだ……あー……」
クイスラ「……何?」
ドラゴン「いや、な。……ずっと一緒にいて、あやしたり飯食わせたりしてると……こう……」
クイスラ「……」
ドラゴン「……愛着が湧くというか……意外と、可愛いっつーか……」ゴニョゴニョ
クイスラ「……バカなの?」
ドラゴン「いや、ハイ。なんかもうバカでいいわ……」
377 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:03:33.74 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ハァ……」チラッ
赤子「あうー?」キョトン
クイスラ「……無いわね、無い……絶対、無い……」
ドラゴン「俺もそう思ってたよ。うん」
クイスラ「……バーカ」
378 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:06:57.17 ID:NDnpFkdk0
……………………
…………
……
…
379 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/23(火) 21:08:35.31 ID:NDnpFkdk0
今回はここまでです
次回から少し作中の時が飛びます。書き溜めが尽きたので遅れるかもですが……
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 01:05:22.75 ID:YQm5qYs60
どれくらい時間飛ぶんだろ??
会話できるくらい大きくなるなら、やっぱ名前欲しいな
381 :
◆eUwxvhsdPM
[saga sage]:2020/06/25(木) 07:14:38.71 ID:CWKOYeeLO
んじゃあ名前募集します
名前欲しい派の人は候補いくつか下さい。由来とかもあれば
良さそうなの選びます
名前いらない派の人も言ってくれればその数見て決めます
今のところ『娘』にする感じです
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 12:01:38.67 ID:ThEv81vGO
多分 90歳くらいになって曾孫とかに昔話として聞かせてる所までカットだろうなぁ
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 12:02:06.75 ID:ThEv81vGO
娘でいいかな
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/27(土) 11:57:43.32 ID:/Fd1+y9m0
赤子(アカコ)とか?
世界観的に無しかな
385 :
◆eUwxvhsdPM
[saga sage]:2020/06/27(土) 19:50:18.22 ID:dXX8Pb+so
>>384
話が赤ん坊時代から少し飛びますので、名前が赤子だと読んでる方が混乱するかと思いますので……
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/28(日) 16:13:25.56 ID:HLFi1nu90
ますは名前からってことでマオーとかどう?
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/28(日) 20:22:47.40 ID:D2OlSQVWO
>>386
だったらマオとかのが良さそう
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/30(火) 02:40:32.19 ID:s0NB/naD0
>>387
マオイイじゃん!
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/30(火) 08:56:34.00 ID:tDN8+yh/O
娘で私はいいかな
ありがちな名前つけるより
390 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:03:45.92 ID:dDKgJ/YH0
>>386
>>387
ボンゴレとドラゴンがそんな会話してそうで面白いのでマオ採用します
>>383
>>389
ご意見ありがとうございます。まあボンゴレももうオリジナルの名前みたいなもんなので、ご理解いただければと
391 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:25:18.98 ID:dDKgJ/YH0
……………………
…………
……
…
392 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:26:42.57 ID:dDKgJ/YH0
……それから、七年の月日が流れました。
赤ちゃんが二本足で立ったり、色々な言葉を喋れるようになるたびに。
ドラゴンとボーンゴーレムは喜び。
元気に走り回って怪我をしたり、ちょっとしたワガママを言うたびに。
ドラゴンとボーンゴーレムは悲しみ、怒って、心配なんかをしました。
393 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:32:12.07 ID:dDKgJ/YH0
そうやって、うだるように暑い夏を越えて。
凍えるような冬を越えて。
赤ちゃんはすくすく大きくなり、もう赤ちゃんとは言えないくらいになり。
クイーンスライムの所から離れて、元々住んでいた洞窟に戻り。
三人で……ドラゴン一頭とボーンゴーレム一体、人間一人で仲良く暮らして。
……七年という月日が流れました。
…………
394 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:35:32.28 ID:dDKgJ/YH0
…………
とある森の中――……
少女「――……ハァ、ハァ……!!」ガサガサッ!
「ブヒー!待てー!」
「ついに追い詰めたぞー!」
「プギプギー!」ドドドドッ!
大変です!
女の子が、オークに追い回されています!
395 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:39:55.16 ID:dDKgJ/YH0
少女「くっ……ハァ、ハァ……!」ザッ!
「逃げ回るのも終わりだブヒー!」
「これで終わりだ!プギー!」
「終わらせて飯にすんぞー!!」
グ オ ッ ・ ・ ・
少女「――……い……い――……!!」
396 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:44:19.91 ID:dDKgJ/YH0
少女「ィヤア――ッ!!!」ヒュン!
ドバキイッ!!
「ブヒー!?」ドサッ!
「ああっ!おにーやーん!」
少女「たぁ――っ!!」
ドカアッ!
「プギャー!?」
少女「とぉ――っ!!」
ドッカァン!
「「「やられたブヒー!」」」ドサアッ!
…………
397 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:48:55.12 ID:dDKgJ/YH0
…………
姉オーク「……はーい、今日もマオちゃんの勝ちー」
マオ「えへへ……」テレテレ
妹オーク「マオちゃん、すごい……!」キラキラ
姉オーク「……っていうか、アンタ達弱すぎでしょ……三人がかりで何で負けてるの?」
少年オーク1「違ぇーってねーちゃん!マオが強すぎるんだよ!」
少年オーク2「剣術じゃ勝てなくなったなー……昔は圧勝だったのにー」
少年オーク3「もう半年くらい負けまくってるよね……腹減ったぁ」
398 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:52:33.41 ID:dDKgJ/YH0
マオ「ミノタウロスさんに色々教えてもらってるからねー。剣術の他にも斧とか槍の使い方とか」
少年オーク2「うーん、今日は追い詰めたと思ったんだけどなー……」
マオ「あ、ゴメンね。追い詰めたように思わせたら、隙が出来ると思ってー」
少年オーク1「演技かよチクショー。なんだよこいつー」
399 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:55:56.44 ID:dDKgJ/YH0
姉オーク「ねえ、マオちゃん。今日はもう乱暴なことやめて、妹と一緒におままごとでもしない?」
妹オーク「うん……」モジモジ
マオ「あ、ごめん姉オークちゃん……あたし今からお野菜もらいに行かないといけなくて」
少年オーク1「えー!勝ち逃げかよー!?」
少年オーク2「おにーやん、最近ずっとそうだよ」
少年オーク1「うるさいんだよお前はっ!」グリグリ
少年オーク2「うわー!おねーやーんおにーやんがイジメるよー!!」バタバタ
少年オーク3「もういいからご飯食べに帰らない?」
400 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:59:26.39 ID:dDKgJ/YH0
姉オーク「妹ちゃん、下のお兄ちゃん三人見て育ったらダメだからね」
少年オーク1「ねーちゃんヒドくね?」
妹オーク「あたし、おにーちゃん達好きだよ?」
少年オーク2「妹ぉ……」キュン
妹オーク「ちょっぴり弱い所とか、ぼせーほんのーがくすぐられるよね!」ニパッ
少年オーク1「妹が一番ひどい気がする」
マオ「ねー妹オークちゃん、ぼせーほんのーって?」
妹オーク「なんかね、アルラウネさん達が言ってた」
姉オーク「今度あいつら叱っとかないとなー……」
401 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:03:54.75 ID:dDKgJ/YH0
マオ「じゃ、そろそろ行ってくるねーみんなー」
姉オーク「気をつけてねー」
少年オーク1「帰ったらもう一回戦えよ、マオっ!」
少年オーク2「そんな時間ないと思うよ、おにーやん」
少年オーク3「お土産は食べ物でよろしくー」
妹オーク「ばいばい、いってらっしゃーい」フリフリ
マオ「うん!いってきまーす!明日はいっしょに遊ぼーね!姉オークちゃん、妹オークちゃん!」
タタタッ……
…………
402 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:06:32.82 ID:dDKgJ/YH0
…………
テコテコ……
マオ「ふー、ちょっと走り疲れたなー」テコテコ
ガサガサッ!
エルフ「止まれ!何者だ!?」ガサッ!
マオ「あたしだよっ」ブイッ
エルフ「む?……何だ、マオか。よく来たな。歓迎する……野菜か?」
マオ「うん。キャベツが欲しいっておかーさん言ってたー」
エルフ「すぐ用意しよう。その間、主様の所にいると良い」
マオ「はーい。お邪魔しまーす」ペコリ
403 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:09:44.77 ID:dDKgJ/YH0
ガサガサガサ……
ドライアド「ふぁー……」ゴロゴロ
エルフ「失礼します、主様」ガサッ
ドライアド「ふえっ!?えっ、あっ、なんでしょうか!?」ワタワタ
エルフ「マオが来ましたので、野菜を用意する間ご一緒に、と思いまして」
マオ「こんにちは、ドライアドさん」ペコリ
ドライアド「わあぁ……!よく来ましたね、マオさん!お久しぶりですっ!」パァァッ
マオ「あぱー、先週も来たと思いますけどー」
404 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:14:44.12 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「さあさあさあさあそんな所に立ってないで、ここに入って下さい」
マオ「なんですかこれ?机に葉っぱがかかってますけど……」
ドライアド「東の小国に伝わる家具で、『コタツ』というものがあるのですが、それを真似て作ってみました」
マオ「ここに足を入れるんですか?」
ドライアド「はい!どうぞ!」
マオ「よいしょっ……おお?なんかひんやりしてるー」
405 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:18:50.47 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「この家具は厳しい冬の寒さを超すためのものらしいのですが、それを夏用にアレンジしてみまして。……こうして氷で中を冷やすのも中々良いものでしょう?」ニコニコ
マオ「わー、なんか良いですねこれー」キャッキャッ
ドライアド「最近はこれに入って一人チェスをするのがマイブームなのです」
マオ「ドライアドさん、外出しないと身体にわるいよー?」
ドライアド「大丈夫ですよぉ。私植物ですしぃ」ゴロゴロ
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