高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「再認識するカフェで」

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33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:27:47.03 ID:hDB5WS2C0
藍子「昔撮った写真や、使っていた道具を取り出して、その時に思いを馳せたりしながら……」

藍子「あっ。でも、その後になったら、これからはこういうことをしたいな、って思ったりもするから……そこは、加蓮ちゃんとおんなじかもしれませんね♪」

加蓮「確かめ直す……再認識、かぁ」

藍子「ねえ、加蓮ちゃんっ」

加蓮「なにー? 藍子」

藍子「加蓮ちゃんにとって、私って、どんな人に見えていますか?」

加蓮「……?」

藍子「再認識ですよ。分かっていることだって、たまには言葉にしてみましょ?」

藍子「ひょっとしたら、新しいものが見つかるかもしれませんし――見つからなくても、それはそれでいいじゃないですか♪」

加蓮「たまには言葉に、かぁ。藍子のこと……。藍子のこと」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:28:17.14 ID:hDB5WS2C0
藍子「あまり考えないで、思いついたことを、ぱっ、と言ってくださいっ」

加蓮「じゃあ……ゆるふわ?」

藍子「……も、もうちょっとだけ、他にも」

加蓮「はぁ? パッと言えって言ったからパッと言ったんだけど。結局それって、考えて言えって要求してるようなもんじゃない!?」

藍子「だって、いざ言ってもらえるって思ったら、やっぱり、他のことも言ってほしいなって……思っちゃって」

加蓮「ワガママっ。ああ分かった今浮かんだ! 藍子はワガママな子!」

藍子「そっ、それを言うなら、加蓮ちゃんだってそうとうわがままな女の子ですよね!」

加蓮「そうだけどそれが何よ!」

藍子「ひらきなおってるっ」

加蓮「藍子こそ、私がわがままなんてそれこそ分かりきってることじゃないの。他には何かないの?」

藍子「う〜ん……そうですね。私が見ている、加蓮ちゃん」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:28:47.02 ID:hDB5WS2C0
藍子「やっぱり、アイドルとしてすっごくキラキラしています! あと、意地悪なところはあるけれどすっごく優しくて。助けて、って言わなくても、困っているのを見つけたらすぐに手を差し伸べてくれて――」

藍子「そうそう。いろんなことに挑戦するのが好きですよね。できないことでも、努力して、できるようになって……しかも努力しているところを誰にも見せないでいられるのって、すごいことだと思いますよ」

藍子「あとは……辛いことにも、正面から向かい合えること。私は、そういうのは避けちゃうこともあるから――」

藍子「って、加蓮ちゃん……? あの、どうして机に突っ伏せて?」

<じー
<じー
<じー

藍子「わっ。おふたりとも、いつの間に? あっ、店員さんまで!」

<はっ。つい聞き入っちゃってた……!
<はっ。……な、何話してるんだろうって言うから!
<はっ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:29:17.33 ID:hDB5WS2C0
加蓮「アンタねぇ……!」

藍子「? えっと、あの……?」

加蓮「ハァ……。はいはい、そこの野次馬共はあっち行けっ。……もー。そんなに真面目に言われたら恥ずかしいよ。さすがに」

藍子「つい、楽しくなっちゃって」

加蓮「私のことを話すことが?」

藍子「加蓮ちゃんのことをお話することが」

加蓮「……」ジー

藍子「?」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:29:47.27 ID:hDB5WS2C0
加蓮「……じゃあ私も言ってやるっ。藍子って言ったらやっぱり優しさだよね。想いを受け止めてくれる優しさ。それから悪い時にはちゃんと悪いって言ってくれて、いいことだったら自分のことのように喜んでくれるよね」

藍子「そ、そうでしょうか。それは大げさに言っているような……? 悪い時っていうのなら、加蓮ちゃんこそ、ちょっぴりうまくいかなかったり機嫌が悪い時に、言ってほしいことをビシッと言ってくれるところがありますっ」

加蓮「まだあるよ。努力の話だっけ? 藍子って一歩一歩の努力がいつまでも続いてて、見てたら一緒に頑張ろうって思わせる気持ちになるよねー」

藍子「加蓮ちゃんだって。できないって言うことが絶対ないくらいの頑張り屋さんですっ」

加蓮「あと話。ただのお喋りなのに聞いててすごく気持ちよくて、それってたぶん藍子が相手に楽しんでもらおうって気持ちをいっぱい持ってるからだと思うんだ」

藍子「加蓮ちゃんは、お話している間にときどき、お話を聞くよ? って顔になって、それでもっと会話を弾ませるのが得意です!」

加蓮「あとは――」

藍子「それから――」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:30:17.50 ID:hDB5WS2C0
――しばらくが経過して――

加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「…………うん」カオマッカ

藍子「…………その」カオマッカ

加蓮「こういうのは、相手に直接じゃなくて、誰か他の人に教えてあげる方がいいよね……きっと……」

藍子「あ、あはははは……あはは……」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:31:43.78 ID:hDB5WS2C0

【おしまい】


最近の供給量があまりに多すぎて、嬉しいですけれど、お腹いっぱいになりそうです。ごちそうさまです。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/04/12(日) 18:34:00.49 ID:hDB5WS2C0

>>32 申し訳ございません。最後の藍子のセリフを修正させてください。

<誤>
藍子「思い出話をしたから、ってだけではないんですけれど……ときどきでいいから、そこにあるものを、一つ一つ、たまには確かめ直したいな、って」

<正>
藍子「思い出話をしたから、ってだけではないんですけれど……ときどきでいいから、そこにあるものを、ひとつひとつ、確かめ直してみたいな、って」
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