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シンゲキロンパ CHAPTER 04
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430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/29(火) 05:10:20.23 ID:PqMMy5b30
エレンを早々に殺したのは大失敗だったな
まあ序盤のエレン見てたらまさか黒幕だとは思わないからしょうがない気もするが
今からでも実は生きてましたって展開に出来ないんだろうかこれ
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/10(金) 01:47:43.88 ID:WuH3HhMJ0
もう1年以上か
原作の新情報うまく取り入れたりしていて凄かった
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 14:21:45.09 ID:14GZanXk0
― 書庫(奥の部屋) ―
ジャン「痛っ……」
アルミン「ジャン!? 大丈夫!?」
ジャン「あ、ああ… 床につっかかっちまってよ…
その時に、積んでた本にぶつかっちまって…」
ミカサ「…とりあえず、何事もなさそうで良かった」
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 14:27:09.28 ID:14GZanXk0
アルミン「ジャンはここの捜索をしていたんだね」
ジャン「ああ、書庫にも鍵のかかった扉があったのは覚えてたからな…
前々から気になってたから来てみたんだ」
ミカサ「…それで、何か見つかった?」
ジャン「ああ、色々と気になるもんが見つかったぜ。
まずはこれを見てみろよ」
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 14:35:18.60 ID:14GZanXk0
アルミン(そう言ってジャンが差し出したのは、一冊の冊子だった)
アルミン(表紙には知らない言葉で何かが書かれている)
アルミン「変わった文字だね… どこの言葉だろう?」
ジャン「気になるだろ? ちなみに、この部屋にある本や資料は全部そんな感じだぜ」
ミカサ「全部読めないの?」
ジャン「ああ、何が書いてあるのか全然わからん。
でもよ、その冊子は中を見ると… 驚くぞ」
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 14:42:22.46 ID:14GZanXk0
アルミン(ジャンに促されて、冊子の適当なページを開いた)
アルミン(そこには…)
アルミン「…!! こ、これ…!」
ミカサ「…!? これは… ジャン?」
ジャン「ああ、どう見たってオレだよな。間抜けな顔してやがる」
ミカサ「一体どういうこと…? これは似顔絵?」
アルミン「いや、似顔絵にしては精巧すぎる…
表面もなんだかツルツルしてるし…」
436 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 14:52:41.93 ID:14GZanXk0
アルミン(そこにあったのは、ジャンの似顔絵のような“何か”だった)
アルミン(ジャンは『間抜け顔』と言ったが、冊子のジャンは
あんぐりと口を開けて眠っているように見える)
ジャン「他のページも見てみろよ」
アルミン(ジャンに言われるがまま、僕はそのまま次のページを開いた)
アルミン「コニー…!!」
ジャン「こいつはオレ以上に間抜け顔だよな…
とにかく、そのまま全部のページ見てみろよ」
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 15:18:27.98 ID:14GZanXk0
アルミン(僕はそのままページをめくり続けた)
アルミン(どのページにも見知った顔の“何か”があり、
どの顔も例外なく『間抜け顔』をしていた)
アルミン「これ、僕たち… だよね?」
ジャン「ああ… どういうわけか、この冊子には
この施設にいるオレ達全員の顔が載ってる」
ジャン「生きてる5人だけじゃなく、殺された奴らの顔もな…」
ミカサ「…エレンの顔も、あった」
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 15:51:25.84 ID:14GZanXk0
アルミン(冊子には全部で12人の顔があった)
アルミン(この施設に閉じ込められた12人の顔だ)
ユミル『わからないのか?今来た2人を含めてもたったの12人なんだぞ?
他の連中はどこに行ったんだよ』
アルミン(生きている5人と死んでしまった7人…
そこには明確な違いがあった)
アルミン(死んだ7人の顔には、大きなバッテン印が描かれていたのだ)
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 15:57:48.81 ID:14GZanXk0
ライナー『議論の前に聞いておきたいんだが…あれってどういう意味だ?』
アルミン?ライナーの指差した先には、空いた席に立てられた顔写真があった?
アルミン?エレンの写真だ。大きなバッテン印が描かれている?
アルミン「…写真?」
ミカサ「えっ…?」
アルミン「これ… 写真じゃないかな」
ジャン「…? 何だよ、写真って」
440 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 16:01:53.20 ID:14GZanXk0
アルミン「何だよって…」
アルミン「…っ」
ミカサ「アルミン…? 大丈夫?」
アルミン「う、うん… ちょっと頭が…」
ジャン「無理しないで休んどけ。ここで見つけたものは
ミカサにあらかた説明しておくからよ」
アルミン「…ううん、大丈夫。それより…」
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 16:07:07.83 ID:14GZanXk0
アルミン「この冊子… もしかして、僕らが目覚める前の様子を
記録したものじゃないかな」
ミカサ「目覚める前の様子?」
アルミン「ここでの生活が始まった一番最初の日…
僕たちは全員、気を失った状態から目覚めたんだよね?」
エレン『気絶?お前らもか?』
アルミン『えっ,じゃあエレンも…!?』
ライナー『エレンだけじゃないぜ。ここにいる全員がそうだ』
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 16:12:45.78 ID:14GZanXk0
ミカサ「…つまりこれは、私達が気を失ってる間に
モノクマが描いたものということ?」
アルミン「描いたか… あるいは、何らかの手段を使って
その瞬間の様子を切り取ったのかも」
ジャン「とんだ悪趣味野郎だな… なんでそんな事を?」
アルミン「わからないけど… モノクマはこうも言っていたよね」
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 16:17:39.78 ID:14GZanXk0
モノクマ『オマエラは元々、全ての記憶が無い状態だったんだよ?』
モノクマ『それを心優しいボクが保護して、
なんとか訓練兵団入団直前の記憶まで戻してあげたってわけ』
モノクマ『つまり、オマエラの記憶を奪ったのは【別の誰か】で、
ボクはそんなオマエラを助けてあげたの。アンダスタン?』
モノクマ『なにしろ発見当時のオマエラは、
記憶どころか人格すら無い存在だったんだから』
モノクマ『それを普通の人間に戻してあげたんだから、
ボクにちゃんと感謝したまえよ?』
モノクマ『見て見て、その時のオマエラの真似』
モノクマ『あー…うあー…』
444 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 16:23:21.47 ID:14GZanXk0
アルミン「僕たちは元々、【別の誰か】に記憶を奪われて
廃人同然の状態だった…」
アルミン「その話を踏まえてこの冊子を見ると…
まさにそんな感じに見えない?」
ジャン「…確かに、みんなしてこれ以上ない間抜け面だもんな。
そう見えないこともないが…」
ミカサ「………………」
445 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/15(月) 16:25:28.60 ID:14GZanXk0
今日はここまで
大変間が空いてしまって申し訳ありません
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/15(月) 17:56:30.32 ID:/gJwoJnVo
おー!お帰りなさい。待ってたよ!
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 09:24:03.66 ID:YtZXqPXj0
アルミン「ジャン、他には何を見つけたの?」
ジャン「ああ… 次に見てほしいのはこれだ」
アルミン(ジャンがそう言って差し出したのは、また別の冊子だった)
アルミン(ただ、その冊子は…)
アルミン「ずいぶん古いものみたいだね… かなり色あせてる」
ジャン「違いはそれだけじゃないぜ。表紙をよく見てみろ」
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 09:27:20.17 ID:YtZXqPXj0
第104期 訓練兵団卒業生 一覧
449 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 09:42:45.70 ID:YtZXqPXj0
アルミン「第104期… 訓練兵団卒業生…!?」
ジャン「ああ… そいつだけ何故か“読める”んだ」
ミカサ「…? さっき、この部屋の本や資料は全部読めないって…」
ジャン「そいつだけは例外なんだよ。この部屋の中で唯一のな」
ジャン「状態だってそいつだけが異様にボロボロだし、気になるだろ?」
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 09:51:38.79 ID:YtZXqPXj0
アルミン「さっきの冊子に比べると、この冊子はかなり分厚いね…」
ジャン「その理由は読めばわかるさ。見てみろよ」
アルミン(ジャンに促され、冊子を開く)
アルミン(そこにあったのは…)
アルミン「…! これは……」
アルミン(そこにあったのは… 大量の顔とバッテン印だった)
451 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/16(火) 09:52:50.48 ID:YtZXqPXj0
今日はここまで
452 :
以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします
[sage]:2022/08/17(水) 03:08:38.70 ID:CTExJ3+f0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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453 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/19(金) 19:47:23.58 ID:/dyxNUdD0
復活して貰えるとはホントありがとう
写真設定も出てきてまた楽しみができた
454 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/20(土) 17:19:56.51 ID:AWGBor1a0
物体xとか気になってた
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/20(土) 18:46:15.07 ID:d0a1ileq0
ミカサ「これは一体…!?」
ジャン「『第104期 訓練兵団卒業生』ってやつじゃねえか?
タイトルを額面通りに受け取るならだが」
アルミン「訓練兵団卒業生…」
ライナー『モノクマの話によると、俺たちは数年間の記憶を失っている』
ライナー『その“数年間”がどれくらいのものかはわからないが…』
ライナー『もし3年以上経っているなら、
俺たちは訓練兵団を卒業していることになるよな』
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/20(土) 19:02:19.49 ID:d0a1ileq0
アルミン「これ… 僕たちの事だよね?」
ミカサ「えっ…」
アルミン「ほら、見てよ」
アルミン(僕は開いていたページのある人物の顔を指さす)
アルミン(そこにいたのは、僕のよく見知った人だった)
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/20(土) 19:29:54.60 ID:d0a1ileq0
ミカサ「私…!?」
ジャン「…どう見てもそうだよな。顔の下に名前もあるぜ」
アルミン「でも、このミカサには頬の傷がないね」
エレン『それにその頬の傷…怪我してんのはお前じゃねえか』
ミカサ『さっきから何言ってるの。私は髪なんか切って…』
458 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/20(土) 19:48:54.68 ID:d0a1ileq0
ミカサ「じゃあ、この傷は本物の訓練兵団を
卒業してから出来たもの…?」
アルミン「そういう事になるんだろうね。それに…」
アルミン(僕は、1つ前の冊子とは
明らかに異なる点に気づいていた)
アルミン「ここにある顔は全部似顔絵だ…
さっきの冊子とは違う」
ジャン「でも、かなり上手いよな。どれも特徴をよく捉えてる」
459 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/20(土) 19:51:20.69 ID:d0a1ileq0
今日はここまで
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/22(月) 10:31:54.14 ID:s9RNAhH80
ペース早い
残っているキャラは原作でも生き残り組にいるのが面白い
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/22(月) 17:11:40.37 ID:KXGMrwtx0
アルミンの夢の彼女とは
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/22(月) 19:51:54.93 ID:uEnJluZu0
アルミン(ジャンの言う通り、この冊子にある無数の似顔絵は
相当な絵心のある人間が描いたもののようだった)
アルミン(そして、その似顔絵を否定するかのように、
大量のバッテン印が描かれている)
アルミン「ミカサの顔にはバッテン印がないけど、
他の人達にはみんなバッテン印があるね」
ジャン「いや、ミカサだけじゃねえ。オレも全部見たわけじゃねえが、
アルミンの顔にもバッテン印はなかったぜ」
アルミン「そっか、やっぱり僕もいたんだね…」
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/22(月) 20:44:22.91 ID:uEnJluZu0
ミカサ「…ねえ、この人」
アルミン(一緒に冊子を覗き込んでいたミカサが息を呑むのがわかった)
アルミン(震える指先が示す似顔絵に、僕も思わず目を見張る)
アルミン「…! この人…」
ジャン「…ああ」
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/22(月) 20:49:50.18 ID:uEnJluZu0
マルコ・ボット(席次7位)
465 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/22(月) 20:51:10.78 ID:uEnJluZu0
今日はここまで
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/25(木) 18:35:48.29 ID:0RTou0LR0
ジャン「…マルコだ」
ミカサ「…!!」
アルミン「同じ顔だね…」
アルミン「やっぱり、アニのおしおきの時にいたのは…」
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/25(木) 18:38:03.99 ID:0RTou0LR0
マルコ『まだ…』
マルコ『ちゃんと…』
マルコ『話し合ってないじゃないかぁあああ』
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/25(木) 18:49:32.48 ID:0RTou0LR0
ジャン「…マルコだったよな。どう見ても」
アルミン「………………」
ミカサ「ちょ、ちょっと待って…」
ミカサ「それなら、マルコは私たちとは別に捕らえられていたということ?」
ミカサ「元々モノクマに監禁されていて、アニの処刑のときに一緒に殺された…?」
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/25(木) 18:55:40.67 ID:0RTou0LR0
ジャン「それはねえよ」
ミカサ「えっ…?」
ジャン「今朝言ったろ。オレはマルコの死体を見たことがあるって」
ジャン『まだ詳しくは思い出せねえが…
オレはマルコの死体を見たんだ』
ジャン『顔の半分を喰い千切られたマルコの死体を…』
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/25(木) 19:03:06.75 ID:0RTou0LR0
ジャン「マルコはもっと前に死んでる。あれはマルコじゃねえ」
ミカサ「じゃあ… あれは誰だっていうの?」
ジャン「…さあな」
ミカサ「声もマルコのものに聞こえた」
ジャン「そうだな。でも、あれはマルコじゃねえ」
ジャン「あり得ないんだよ、そんな事…」
471 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/25(木) 19:04:17.42 ID:0RTou0LR0
今日はここまで
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/26(金) 00:39:40.78 ID:IY7pT5yd0
謎も今後の展開もまだまだ闇の中
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/26(金) 19:33:36.61 ID:wGoHdaeF0
アルミン「ミカサはマルコの死については
あまり思い出せてないのかな?」
ミカサ「マルコについては思い出したけど、死んだことまでは…」
アルミン「そっか。どうやら、記憶の取り戻し方に
個人差があるみたいだね…」
アルミン「僕はマルコが死んだことまでは思い出してるんだけど、
どうやって死んだのかはまだ思い出せてないんだ」
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/26(金) 19:41:26.24 ID:wGoHdaeF0
アルミン「他にも、例えばこの人…」
アルミン(僕は冊子に描かれた1つの似顔絵を示した)
アルミン(短髪の男性で、名前は“フランツ・ケフカ”とある)
アルミン「2人は彼のことは思い出してる?」
ジャン「フランツ・ケフカ… 見たことあるような、ないような…」
ミカサ「…私は全く思い出せてない」
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/26(金) 19:42:34.32 ID:wGoHdaeF0
ミカサ「アルミンは思い出したの? その人のこと」
アルミン「うん… サシャのパーティーのときにね」
???『ジャン これ以上騒いだら教官が来ちゃうよ!』
ジャン『オイ… フランツ…!!』
ジャン『これは送別会の出し物だろ? 止めんなよ!!』
フランツ『イ…イヤぁ… もう十分堪能したよ』
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/26(金) 19:43:31.87 ID:wGoHdaeF0
アルミン「あの記憶の中にはジャンもいた」
アルミン「だから、この冊子にある似顔絵は…
僕たちがかつて所属していた本物の訓練兵団の同期なんだと思う」
ジャン「マジかよ… じゃあ、オレはこいつら全員と
顔見知りだったってことか」
ミカサ「でも、ほとんどの似顔絵にバッテン印がある…
みんな死んだということ?」
アルミン「兵団裁判で見たときと同じように、バッテン印を“死”と捉えるなら、
そういうことになるだろうね…」
477 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/26(金) 19:44:31.15 ID:wGoHdaeF0
今日はここまで
478 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/28(日) 10:19:49.02 ID:PwPwMgSN0
ジャン「もし、バッテン印のある奴らが全員死んでいるとして…」
ジャン「そいつらはなんで死んだんだろうな? こんなに大量に…」
アルミン「わからないけど… 多分、モノクマの言う
“失われた数年間”に何かがあったんだろうね」
ミカサ「何かって…」
ミカサ「もしかして、ミーナが言ってた…」
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/28(日) 10:21:20.58 ID:PwPwMgSN0
モノクマ『順を追って説明するとね、こういう事なんだ』
モノクマ『845年、突如として現れた超大型巨人と鎧の巨人により、
人類はウォール・マリアを失いました』
モノクマ『その後しばらくは何事もなく平和でしたが…』
モノクマ『ある日再び、超大型巨人と鎧の巨人が出現し、
今度はウォール・ローゼとウォール・シーナも破られました』
モノクマ『その結果、人類のほとんどが巨人に喰い殺されましたとさ』
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/28(日) 10:26:53.01 ID:PwPwMgSN0
ジャン「けどよ… もしそうなら、どうしてオレ達だけ無事なんだろうな?」
ミカサ「それは、モノクマが私達を保護したから…」
モノクマ『オマエラは元々、全ての記憶が無い状態だったんだよ?』
モノクマ『それを心優しいボクが保護して、
なんとか訓練兵団入団直前の記憶まで戻してあげたってわけ』
モノクマ『つまり、オマエラの記憶を奪ったのは【別の誰か】で、
ボクはそんなオマエラを助けてあげたの。アンダスタン?』
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/28(日) 10:37:19.97 ID:PwPwMgSN0
ジャン「なんでモノクマはオレ達を保護したんだ?
こんな一般兵士の卵でしかないオレ達を…」
ミカサ「モノクマが言うには、記憶を奪った
【別の誰か】から助けたという話だった」
ジャン「オレ達が元は廃人状態だったっていうあれだよな。
でもよ、その話にしたって妙じゃねえか?」
ジャン「ミーナの話通り、巨人が壁内に押し寄せてきたとして…
どうしてその【別の誰か】とやらはオレ達の記憶を奪う必要があったんだ?」
ミカサ「…そんなの、私に聞かれてもわからない」
482 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/08/28(日) 10:41:43.90 ID:PwPwMgSN0
今日はここまで
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/28(日) 14:29:51.04 ID:2It13ydz0
どこまで原作通り進んだ世界なんだろう
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/03(土) 14:30:13.65 ID:TNOfIXbq0
アルミン(それきり2人は押し黙る)
アルミン(なぜ【別の誰か】は僕たちの記憶を奪ったのか、
なぜモノクマは記憶を奪われて廃人状態だった僕たちを保護したのか…)
アルミン(それは、今回解かなければならない大きな謎の1つだった)
アルミン「………………」
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/03(土) 14:39:45.46 ID:TNOfIXbq0
アルミン(【別の誰か】が僕たちの記憶を奪って、
モノクマがそんな僕たちを“保護”した…?)
アルミン(あの言い方からすると… もしかして、
【別の誰か】とモノクマは敵対関係にあるってことか…?)
アルミン「………………」
アルミン(モノクマと敵対関係……それって…)
486 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/03(土) 14:41:35.32 ID:TNOfIXbq0
ライナー『おい… 何をする気だ!?』
ベルトルト『やめろ!!』
???『ごめん… でも…』
???『もう耐えられない…』
487 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/03(土) 14:42:33.82 ID:TNOfIXbq0
今日はここまで
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/05(月) 19:10:15.01 ID:whqnYA7+0
アルミン「…ん?」
アルミン(物思いに耽っていた僕は、視界の端に何かをとらえた)
アルミン(ジャンが崩した無数の本の中に、ページが開いた本が2つある)
アルミン「これは…」
アルミン(僕はそのうちの1つを手に取った)
アルミン(それは本というには薄く、一番最初に見た
僕たちの“間抜け顔リスト”の冊子に似ていた)
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/05(月) 19:25:38.73 ID:whqnYA7+0
アルミン「これ、ジャンが一番最初に見せてくれた冊子に似てる…」
ジャン「ん? これは初めて見たな…」
ジャン「確かに、オレたちの間抜け面が載ってたやつに似てるが…
こいつらは誰だ?」
アルミン(その冊子には“間抜け顔リスト”の冊子と同じように、
似顔絵にしては精巧な人の顔があった)
アルミン(ただ、そこに載っていた人達は見たことのない顔ばかりで、
いずれも妙な恰好をしている)
アルミン(それだけではない…)
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/05(月) 19:36:40.75 ID:whqnYA7+0
アルミン「みんな“普通の顔”をしてる…
僕たちみたいな“間抜け顔”じゃない」
ジャン「こいつらにも何人かバッテン印が付いてるな…
死んでるってことか?」
ミカサ「ちょっと待って」
アルミン(ミカサが僕とジャンの会話を遮る)
アルミン(その声は心なしか恐怖の色を帯びているように聞こえた)
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/05(月) 19:43:10.72 ID:whqnYA7+0
ジャン「…何だよ」
ミカサ「これ… 一体どういうこと…?」
アルミン(ミカサは震える声で、冊子の中にいる1人の人物を指さした)
アルミン(その人物を見た僕とジャンは、思わず声を失う)
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/05(月) 19:44:39.48 ID:whqnYA7+0
アルミン「この人……!!」
493 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/05(月) 19:45:12.22 ID:whqnYA7+0
今日はここまで
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/06(火) 10:02:11.96 ID:ID1tFM7K0
パラディ島外のキャラかな
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/06(火) 20:46:35.76 ID:KUBSC+Qq0
乙です
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/07(水) 14:22:28.82 ID:c15+LJDk0
― 訓練所 ―
アルミン(追加で調査するというジャンを残して、僕とミカサは書庫を出た)
アルミン「………………」
ミカサ「………………」
アルミン(さっきからずっとこの調子だ)
アルミン(重苦しい沈黙を抱えて、僕とミカサは歩を進ませる)
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/07(水) 14:23:06.73 ID:c15+LJDk0
アルミン(書庫の一番奥の部屋で見つかった3冊の冊子…)
アルミン(最後の冊子に載っていたとある人物の顔…)
アルミン(僕はそれらを見て、ミカサとジャンに“ある仮説”を話した)
ジャン『なっ…!?』
ミカサ『そんなことって…!!』
アルミン(2人が驚くのも無理はない)
アルミン(何しろ、その仮説を話した僕でさえ
頭の整理が追い付いていないのだから…)
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/07(水) 14:23:46.63 ID:c15+LJDk0
ミカサ「…ねえ、アルミン」
アルミン「うん?」
ミカサ「さっきの話だけど… やっぱり私は信じられない」
アルミン(ミカサが沈痛な面持ちで僕を見る)
アルミン(ミカサにとって、僕の仮説を支持することは
とても都合の悪いことだった)
499 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/07(水) 14:25:18.66 ID:c15+LJDk0
アルミン「何回も言うけど、さっきの話は単なる仮説だよ。
僕だって確証があるわけじゃない」
ミカサ「…そうだけど、モノクマはこう言ってた」
モノクマ『また、繰り返しになりますが…』
モノクマ『施設内に存在する手がかりには【嘘偽りは一切ございません】』
ミカサ「つまり、あの冊子に載っていたことは事実ということになる」
ミカサ「それに…」
ミカサ「アルミンの話には説得力があった。だから…」
500 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/07(水) 14:26:58.34 ID:c15+LJDk0
今日はここまで
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 15:20:25.62 ID:UOgLeRKX0
アルミン「そもそも、あれらの冊子から読み取れたのは
顔と一部の人の名前だけなんだ」
アルミン「3冊のうち2冊は書いてある言葉がわからないから、
何の名簿なのかははっきりしてない」
ミカサ「そうだけど…」
アルミン(僕の仮説を信じられないと言いつつ、
説得力があるとも言っている…)
アルミン(どうやら、彼女の中の混乱は相当なもののようだ)
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 15:40:36.92 ID:UOgLeRKX0
ミカサ「もし、アルミンの仮説が正しいなら…」
ミカサ「“12人の生きた人間”というのは…」
アルミン「まだそうだと決まったわけじゃないよ」
ミカサ「………………」
アルミン(そうだ… まだそうだと決まったわけじゃない)
アルミン(わからない謎はまだあるんだ。それを解く手がかりを見つけなければ…)
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 15:50:42.99 ID:UOgLeRKX0
アルミン(僕は手にしていた本のとあるページを見た)
アルミン(書庫から持ち出した、“例の2冊”のうちの1冊…)
アルミン⦅物思いに耽っていた僕は、視界の端に何かをとらえた⦆
アルミン⦅ジャンが崩した無数の本の中に、ページが開いた本が2つある⦆
アルミン(2冊のうちの1冊が“あの人物”の顔が載っていた冊子…)
アルミン(そして、もう片方の本がこれだ)
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 15:58:10.75 ID:UOgLeRKX0
アルミン(この本も知らない言語で書かれているため、書いてある内容はわからない)
アルミン(それでも僕が気になったのは、このページに描かれた絵のせいだった)
アルミン「………………」
アルミン(それは、箱を被せられた猫の絵だった)
アルミン(一見何の変哲もない絵だが、僕はこの絵に見覚えがある)
アルミン(いや、聞き覚えと言った方が正しいのかもしれない…)
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 16:00:20.66 ID:UOgLeRKX0
アニ『結局、私たちは箱の中の猫なのさ』
アニ『猫が生きているのか死んでいるのか…
それは箱を開けてみなければわからない』
アニ『逆に猫にとっては、箱を出なければ外の世界を知ることはできない』
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/08(木) 16:04:24.38 ID:UOgLeRKX0
ヒストリア「アルミン!」
アルミン(唐突に名前を呼ばれて、僕は我に返った)
ミカサ「ヒストリア…?」
ヒストリア「ミカサも! よかった…!」
アルミン「どうかしたの?」
ヒストリア「2人に見てもらいたいものがあるの! すぐに来て!」
507 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/08(木) 16:05:02.63 ID:UOgLeRKX0
今日はここまで
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/08(木) 17:25:12.17 ID:D6Iz6uBa0
乙
パズルが多すぎて全体像もまだみえない
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/11(日) 10:04:22.00 ID:hHcUzeie0
― 林(深部) ―
ミカサ「ヒストリア、どこまで行くの?」
ヒストリア「もう少しだよ」
アルミン「この先にあるのって… 例の石碑?」
ヒストリア「う、うん… あそこで大変なことが起こってて」
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/11(日) 12:14:50.91 ID:hHcUzeie0
アルミン「大変なこと?」
ヒストリア「あの石碑って、裁判が終わるたびに
死んだ人の名前が刻まれてたじゃない?」
ヒストリア「それで、今回も変化があったんじゃないかと思って、
一応確認しに行ったの」
ヒストリア「そうしたら…」
ミカサ「…?」
ヒストリア「…ううん、やっぱり見てもらった方が早いと思う」
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/11(日) 12:27:25.26 ID:hHcUzeie0
アルミン(ヒストリアはそう言うなり、先へ足を進めていく)
アルミン(僕とミカサは顔を見合わせた後、黙ってその後に従った)
アルミン(そして…)
ヒストリア「着いた… ほら、あれだよ」
アルミン「えっ…」
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/11(日) 12:32:45.06 ID:hHcUzeie0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
栄誉ある戦士 ここに眠る
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
席次5位 エレン・イェーガー
席次不明 ミーナ・カロライナ
席次不明 ユミル
席次9位 サシャ・ブラウス
席次2位 ライナー・ブラウン
席次3位 ベルトルト・フーバー
席次4位 アニ・レオンハート
7人の贄により、冥界への扉開かれん
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/11(日) 12:42:38.41 ID:hHcUzeie0
アルミン(その石碑には、新たに3人の名前が刻まれていた)
アルミン(ライナー、ベルトルト、そしてアニ…)
アルミン(それだけではない…)
ミカサ「何、あれ…」
アルミン(“7人の贄により、冥界への扉開かれん”…)
アルミン(そう記された石碑の下の地面に、ぽっかりと黒い穴があいていたのだ)
514 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/11(日) 12:44:03.79 ID:hHcUzeie0
今日はここまで
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:50:38.43 ID:GFTaEccE0
ミカサ「“冥界への扉”…?」
ヒストリア「うん… 多分、あの穴のことだと思う」
アルミン(僕たちは恐る恐る黒い穴に近付く)
アルミン(その穴は人1人が通れるほどの幅で、深淵に向かって梯子がおりていた)
アルミン「中から冷たい空気が流れてくる… 暗くて底が見えないね」
ミカサ「ヒストリア、下には降りてみた?」
ヒストリア「う、ううん… まだ… ちょっと怖くて…」
516 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:51:28.34 ID:GFTaEccE0
ミカサ「どうする? アルミン」
アルミン「…行くしかないよ。このタイミングで現れたってことは、
きっとこの中も捜査対象なんだ」
ヒストリア「や、やっぱり、確かめなきゃダメだよね…?」
ミカサ「怖いなら待っていればいい。私とアルミンで行ってくる」
ヒストリア「う、ううん! 私も行く!」
517 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:52:19.58 ID:GFTaEccE0
― 林(穴の底) ―
アルミン(梯子を降り始めてそれほど経たないうちに、僕たちは穴の底に着いた)
アルミン(暗闇に目が慣れてくると、僕たちの視界にある物が捉えられる)
アルミン「これは…」
アルミン(扉だ。真っ暗な空間にぼんやりと両開きの扉が浮かんでいる)
アルミン(漆黒の闇と冷気を身にまとったそれは、
まさに“冥界への扉”にふさわしい佇まいだった)
518 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:53:35.62 ID:GFTaEccE0
ミカサ「こんなところに扉があったなんて… どこに通じているの?」
ヒストリア「そもそも開くのかな、これ…」
アルミン「開きはすると思うよ。施設内のドアロックは解除したって、
モノクマが今朝言ってたからね」
モノクマ『なお、このゲームでは公平を期すために
施設内のドアのロックを全て解除いたしました』
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:54:27.97 ID:GFTaEccE0
ヒストリア「…やっぱり、中に入るよね?」
ミカサ「当然。引き返す理由がない」
ヒストリア「だよね… あはは…」
アルミン「…確かに怖いけど、覚悟を決めよう」
アルミン「準備はいい? 開けるよ」
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:55:39.67 ID:GFTaEccE0
― ??? ―
アルミン(扉の内部は、さっきいた場所よりも真っ暗で何も見えなかった)
アルミン(それだけではない…)
ヒストリア「さ、寒い…!!」
アルミン「これは… 長居できる場所ではなさそうだね…」
521 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:57:13.99 ID:GFTaEccE0
アルミン(そこはとてつもなく寒い空間だった)
アルミン(暗くてよく見えないが、きっと吐く息は真っ白になっているだろう)
ミカサ「何なの、ここは…?」
アルミン「せめて明かりがあれば…」
アルミン(僕が周りを手で探り始めたときだった)
522 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/12(月) 07:58:09.31 ID:GFTaEccE0
ボウッ
アルミン(突然周囲が明るくなった)
ヒストリア「な、なに…!?」
アルミン「どうやら、壁の松明に火がともったみたいだね…」
アルミン(どんな仕組みなのかはわからないが、そういうことらしい)
アルミン(松明の炎によって、僕たちのいる空間の全貌が露わになった)
523 :
◆qbWu2o7Q.Y
[saga]:2022/09/12(月) 07:59:36.88 ID:GFTaEccE0
今日はここまで
524 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/12(月) 12:05:17.10 ID:EBMxzrdm0
乙です
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/13(火) 14:52:01.15 ID:hr8gZkeq0
道と関係あるのか違う異空間なのか
526 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/15(木) 18:54:40.70 ID:IB3gQT+M0
ヒストリア「何、この箱…?」
アルミン(まず目に入ったのは、床に置かれた複数の大きな箱だった)
アルミン(細長い六角形をした黒い箱に、大きな十字架模様が描かれている)
アルミン「9、10、11、12… 全部で12個あるね。
時計みたいに並んでる」
ミカサ「…一応、開けられるようにはなってる。開けてみる?」
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/15(木) 18:58:19.32 ID:IB3gQT+M0
アルミン(僕がうなずくと、ミカサは箱の1つに手をかけた)
ガタガタガタ
ミカサ「…ダメ、開かない」
ヒストリア「凍りついてるのかな…」
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/15(木) 19:04:47.30 ID:IB3gQT+M0
アルミン「…他の箱も試してみよう」
アルミン(僕はそう言って、2つ目の箱に手をかけた)
ガコッ
アルミン「…! 開いた…!」
ヒストリア「よかった、中には何が…」
529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/15(木) 19:09:12.19 ID:IB3gQT+M0
アルミン(ヒストリアが箱の中を覗き込んだ瞬間…)
ヒストリア「きゃああああああああああああ!!」
アルミン「…っ!?」
ミカサ「…!!」
アルミン(ヒストリアは絶叫し、僕とミカサは息を呑んだ)
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