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【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」
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600 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:19:59.15 ID:s10PoP7/0
バチンキー「バチ!!」
ドンッ
バチンキー「バチィィ……!!」
ダァンッ
『なっ、跳ね返した!?』
ゴローニャ「ゴロッ」スタッ
李衣菜「やるね! でもこれで――」
601 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:20:44.46 ID:s10PoP7/0
藍子「バチンキー!」
李衣菜「えっ!?」
バチンキー「バチ」ダッ
李衣菜「そんな……今攻撃を受けたばかりなのに!?」
藍子「ダブルアタック――2発目です!!」
バチンキー「バチ!!」
ドゴオッ
602 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:21:11.39 ID:s10PoP7/0
ゴローニャ「ゴロッ……!」
ドドォン
李衣菜「ゴ、ゴローニャ!!」
ゴローニャ「〜〜」バタンキュー
ドローンロトム『ゴローニャ戦闘不能! ゴローニャ戦闘不能!』
『なっ、何だ今の!?』
『ダブルアタック……2回同時攻撃でやっとハードローラーを跳ね除けたはずじゃ……!』
603 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:21:40.62 ID:s10PoP7/0
李衣菜「……もしかして……」
藍子「はい、そうです」
李衣菜(!! 片方のバチだけ傷が深い……)
李衣菜「……まさか、さっきの時間差攻撃をもう自分達のものに……?」
藍子「はい。見よう見まねでしたけど……うまくいってよかったです!」
李衣菜「……すごい。すごいよ、藍子ちゃん!」
李衣菜「藍子ちゃん、最ッ高にロックだよっ!」
604 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:22:17.22 ID:s10PoP7/0
李衣菜「だから私も……最高にロックなポケモンで挑ませてもらうね!」
李衣菜「いっけー、ストリンダー!」ポン
ストリンダー「ストッ!!」
ストリンダー パンクポケモン でんき・どくタイプ
ハイなすがた
胸の突起を掻きむしり電気を起こすとき、あたりにギターのような音が響く
常にケンカ腰で気が短い
凛(最後の相手は……ストリンダー。でんき・どくタイプか)
605 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:22:44.25 ID:s10PoP7/0
凛(まずいな……藍子の手持ちはほとんど相性が悪い……)
凛(それに相手はまだダイマックスを使ってきていない。藍子……ミスは一度もできないよ)
李衣菜「ストリンダー……私のエース、バンドでいえばバンマスってところかな?」
李衣菜「今度は簡単には倒されないからね! ハイパーボイス!」
ストリンダー「スト!!」
ジャァァァァァン
バチンキー「バチッ……!」
藍子(うっ……! すごい音……!)
606 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:23:11.26 ID:s10PoP7/0
藍子「バチンキー、気をつけて!」
藍子「地面に向かってたたきつける!」
バチンキー「バチ!」ドゴォッ
『地面を叩きつけて飛び上がったぞ!』
『……そうか、ストリンダーの背後に回るつもりじゃな!』
藍子(後ろからなら、あの音の攻撃はあまり届かないはず……)
藍子「バチンキー、ダブルアタック!」
607 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:23:45.54 ID:s10PoP7/0
バチンキー「バチ!!」
李衣菜「……」
李衣菜「効かないよ」
パシッ
藍子「!? 片手で受け止めた……!?」
李衣菜「ダストシュート!」
ストリンダー「……」
ストリンダー「スト!!」グワッ
608 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:24:15.39 ID:s10PoP7/0
ドドドドドド
藍子「バ……バチンキー!!」
凛「バチンキーが……あんな高さまで打ち上げられた……!」
凛(威力が上がってるはずのバチンキーの攻撃を片手で受け止めたし……あのストリンダー、相当強い……!)
ドザァッ
バチンキー「バチ……」バタンキュー
ドローンロトム『バチンキー戦闘不能! バチンキー戦闘不能!』
李衣菜「いいね、ストリンダー! ロックだよ!」
ストリンダー「ストッ!」
609 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:24:54.22 ID:s10PoP7/0
藍子「バチンキー……ゆっくり休んでね」シュゥゥ
藍子「……」チャキッ
藍子「ストリンダー……とても強力なポケモンだ」
藍子「でもあれを越えないと、私はこの先に進めない……」
藍子「……初めてのジム戦が相性の悪い相手でごめんね。でも……きっと勝てる。私も頑張るから……
藍子「……頑張って、サニーゴ!」ポン
サニーゴ「サニ!」
610 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/20(月) 00:27:08.06 ID:s10PoP7/0
次回、VS李衣菜、決着っ
相性の悪いサニーゴはどこまでストリンダーと渡り合えるのか…?
ここまで読んでいただきありがとうございました
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/20(月) 00:38:38.70 ID:xZbB4u+A0
乙 今回の時間差や前回の『すりぬけ』といい藍子の戦い方どんどん洗練されてくな
612 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:40:21.11 ID:fG6jhgSr0
投下します
613 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:41:10.51 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「! みずタイプのサニーゴ……!」
李衣菜「苦手なタイプで挑みに来るなんて……いい度胸してるじゃない! ロックだね!」
藍子「あ、ありがとうございます」
李衣菜「でももっとロックなのは私の方! ストリンダー、オーバードライブで痺れさせちゃって!」
ストリンダー「ストッ!!」
ジャァァァァァン
藍子「っ……!」
サニーゴ「サニッ……!」バリリリリ
614 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:42:06.49 ID:fG6jhgSr0
『おいおい、こりゃ直撃だぜ!』
『あれは耐えられなさそうですわね』
李衣菜「どう!? これが私達のロックだよ!」
シュゥゥ……
サニーゴ「……サ、サニッ!」
李衣菜「……耐えてる!?」
李衣菜「す、すごい。ずいぶんタフなサニーゴなんだね!」
藍子「ええ、このためにサニーゴは特訓してきたんですから!」
615 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:42:59.20 ID:fG6jhgSr0
…………………………
ナックルシティ ポケモンセンター
『とくぼうゼミ開講中! あなたのポケモンの守りを固めます! 受講生募集中!
※ただし人気ゼミにつき、お一人様一匹のみの参加とさせていただきます。』
凛「へえ、ポケモンの能力を強化するゼミ……か」
凛「で、このゼミに誰を参加させようか相談したいってわけだね」
616 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:43:54.46 ID:fG6jhgSr0
藍子「はい、そうなんです。一匹しか参加させられないみたいなので」
凛「うーん……」
凛「……ポケモンを強化する方向性としては、得意な能力をさらに伸ばしていく方法もあれば、苦手な能力を補わせていく方法もあるんだけど」
凛「たとえば私の手持ち……ドリュウズだったら、得意なスピードとパワーを上げていくか、はがねタイプということを活かして守りを固めるか、って感じだね」
藍子「ふんふん」メモメモ
凛「ただ、方向性を決める上で気を付けなきゃいけないのは、何か捨てる部分を作らないといけないって所かな」
凛「スピードとパワーを上げるなら守りを捨てないといけないし、守りを固めるならスピードやパワーは据え置きになっちゃうし」
617 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:44:45.58 ID:fG6jhgSr0
藍子「ふんふん」
凛「それにトレーナーやポケモンそれぞれのバトルスタイルもあるし……まずは藍子がどんな方向性で手持ちを組み立てたいか決めていかないとね」
凛「さっきの話に戻るけど、藍子は得意な所を伸ばしたい? それとも苦手を克服したい?」
藍子「そうですね……得意な能力を伸ばしていきたいです!」
凛「じゃあ、スピードもパワーもあるバチンキーは今回のゼミは見送りだね」
凛「マホミルは特防がかなり高いけど、長く逃げ回れるスピードや体力もある。候補としては有りだと思うな」
凛「ドラメシヤはどんな風に進化していくのか想像がつかないから……考えるのはもう少ししてからでもいいと思う」
618 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:45:31.33 ID:fG6jhgSr0
藍子「じゃあ候補としては……マホミルかサニーゴですかね」
凛「そうなるね。それで、サニーゴについてなんだけど」
凛「私も特訓の相手をしていて感じたんだけど、やっぱりサニーゴは岩タイプだからスピードはあまりないんだ。それはつまり、相手の攻撃を躱すことも上手くないっていうこと」
凛「だから実際のバトルでは、まず相手から一発喰らうのが前提の戦いになると思う」
凛「相手の攻撃を受ける必要がある……ということは、守りを固めておくことに越したことはないと思うんだ」
619 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:46:38.70 ID:fG6jhgSr0
藍子「……なるほど。つまり凛さんはサニーゴに参加してもらうのがいいと考えているんですね」
藍子「相手から攻撃を受けてからの戦い……なんだか難しそうです」
凛「うん。藍子にとってもサニーゴにとっても、慣れが必要になる戦法じゃないかな」
凛「けど、こういう戦法もあるんだって知っていること、そして使いこなせることは、他のトレーナーを一歩リードできる力になると私は思うな」
藍子「……わかりました。じゃあこのゼミにはサニーゴに参加してきてもらいます!」
……………………………………
620 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:47:10.03 ID:fG6jhgSr0
藍子「私のサニーゴ……出会った時も、大勢の攻撃をたった一匹で受け止めていたんです」
藍子「打たれ強さには自信がありますよ!」
藍子「……反撃です! サニーゴ、アクアブレイク!」
サニーゴ「サニッ!」バシュゥ
李衣菜「ストリンダー!」
ストリンダー「ストッ……」グググ
ドゴオッ
621 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:47:49.02 ID:fG6jhgSr0
ストリンダー「ストッ……!」
李衣菜「……ひゅーっ、すごいパワーだ!」
李衣菜「藍子ちゃんのサニーゴ、かなりはりきってるね!」
はりきり
攻撃力が上がるが命中率は下がる
李衣菜「負けてられないね! ストリンダー、オーバードライブ!!」
ストリンダー「スト!!」ジャァァァァァン
サニーゴ「サニッ……!」バリリリリ
622 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:48:20.55 ID:fG6jhgSr0
藍子「サニーゴ!」
サニーゴ「サニッ!」バシィ
藍子「よし……アクアブレイク!」
サニーゴ「サニ!」バシュゥ
ストリンダー「ストッ……」
ドゴオッ
李衣菜「まだまだ! オーバードライブ!!」
ストリンダー「ス……ストッ!!」ジャァァァァァン
623 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:49:10.94 ID:fG6jhgSr0
藍子「アクアブレイク!」
サニーゴ「サニッ!」
バシュゥ
ズバァァァン
『……あのストリンダーに真正面から挑むなんて、あのチャレンジャー、命知らずすぎる……』
『しかもサニーゴ、まだまだ戦えそうじゃねえか……水タイプだぜ? とっくに倒れててもおかしくねえのに』
624 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:49:55.55 ID:fG6jhgSr0
『……いいぞー!』
『!』
『なかなかガッツのあるチャレンジャーじゃねえか! いけいけー!』
『サニーゴがんばれー! ストリンダーもがんばれー!』
ワァァァァァァ
藍子「……!」
藍子(少しずつだけど……私を応援してくれる声が大きくなってきた……!)
625 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:50:35.78 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「スタジアムの皆も盛り上がってきたみたいだね!」
李衣菜「それじゃあ……藍子ちゃん」
藍子「は、はい」
李衣菜「ここからは……私、もっとド派手に、ロックに攻めさせてもらうよ!」
李衣菜「ストリンダー!」シュゥゥ
藍子(! これは……ダイマックス!)
626 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:51:26.93 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「ほらほら、藍子ちゃんも!」
藍子「は、はい! サニーゴ、戻って!」シュゥゥ
コォォォォォ……
李衣菜「……へへっ、藍子ちゃんとのバトル、すごく楽しい! どんどん情熱が沸き上がってくるよ!」
グンッ
李衣菜「だから私はその情熱を……勝利へ向かって解き放つよ! ストリンダーと一緒に!」
李衣菜「いくぜっ、キョダイマックス!!」ブゥンッ
627 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:52:27.67 ID:fG6jhgSr0
藍子「サニーゴ、ダイマックス……で……すっ!」ブゥンッ
カッ
ズドォォォォォン
ストリンダー「ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙」ドォォォォン
サニーゴ「サニィィィィ!!」ドォォォォン
藍子「……!」
藍子「これが……ダイマックス……!」
『出たー!! だりーなの本気のキョダイマックスだー!!』
ドワァァァァァァァ
628 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:53:40.00 ID:fG6jhgSr0
凛(ここからダイマックスバトルか……)
凛(……李衣菜のストリンダー、やっぱりサニーゴより一回り大きいし、四足歩行になっている。あれもキョダイマックスなのか)
凛(ダイマックスとキョダイマックス……違いは何なんだろうか)
李衣菜「ストリンダー、ド派手にいくよ!」
ストリンダー「ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙」ググッ
藍子「させません! ええっと……ダイロック!」
サニーゴ「サニィィィ」グワッ
ゴゴゴゴゴ
629 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:54:16.91 ID:fG6jhgSr0
ストリンダー「ズド!!」カッ
凛(あれは……電気で作られたギター……!?)
ブゥンッ
ドゴォォォォ
藍子「そんな、ダイロックが粉々に……!」
李衣菜「これで終わりだァ! ストリンダー……キョダイカンデン!!」
ストリンダー「ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!」ブゥンッ
630 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:55:08.27 ID:fG6jhgSr0
サニーゴ「!!」
ドゴォォォォォォォン
藍子「サ、サニーゴっ……!」
藍子「――うあっ」
藍子(スタジアムが眩しくて見えない……サニーゴは……!?)
シュゥゥゥ……
サニーゴ「……サ……」
サニーゴ「サ……ニ……」ググッ
藍子「サニーゴっ!」
631 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:55:48.17 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「……! 倒しきれなかった……か」
『お、おお……あんな攻撃を受けても倒れないなんて』
『なんだあのサニーゴ、不死身か?』
『だがもうフラフラだ。次で終いでしょうな』
凛(……今の攻撃……)
凛(とんでもない威力だった。地面をへこませるぐらいの電気エネルギーによる攻撃……)
凛(普通なら水タイプのポケモンは一撃で倒されるだろうね……でも藍子のサニーゴは)
632 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:56:31.63 ID:fG6jhgSr0
サニーゴ「サ……ニッ……」
李衣菜「! そうか……きあいのハチマキ!」
きあいのハチマキ
持たせるとひんしになりそうな技を受けてもHPを残して耐えることがある
藍子「……サニーゴ。苦しい思いをさせてごめんね。でももう少し、踏ん張って……!」
藍子「ダイストリーム!」
サニーゴ「サニィィィィ!」グワッ
ドォォォォン
633 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:57:12.62 ID:fG6jhgSr0
ストリンダー「ズド……」
李衣菜「ス、ストリンダー!」
ストリンダー「……ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!」グググッ
李衣菜「……よし、まだまだいけるね!」
李衣菜(とは言っても、ストリンダーも次の一撃で終わり……かな)
李衣菜「なら最後にもう一発、最高にロックな技をお見舞いしてあげる!」
藍子「!」
634 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:58:14.65 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「ストリンダー……キョダイカンデン!!」
ストリンダー「ズド」ブゥンッ
李衣菜「うらぁああああ!!!」
ストリンダー「ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!!」
ドゴォォォォォォォン
藍子「……うっ……」
サニーゴ「サニッッ――」
オオオオオオンン
635 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:59:13.63 ID:fG6jhgSr0
『……これは決まったな』
『さすがに耐えられないわな。しかしあのサニーゴ……よく踏ん張ったよ』
『トレーナーがもっと対策でもしてたらねえ。さて、帰りますか』
凛「待って」
『……? なに、アンタ』
凛「勝負は……まだ終わっていないよ」
636 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 22:59:48.59 ID:fG6jhgSr0
『はあ? あれだけの攻撃を受けきれる体力はもうサニーゴには残ってなかっただろ――』
『……!? ちょ、ちょっと、アレ……!』
『……なにぃ!?』
サニーゴ「サニッ……」グググ
『こ、こらえてやがる……!?』
637 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:00:48.39 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「はあ……はあ……そんな……! 全身全霊の攻撃だったのに……!?」
藍子「……ありがとう、サニーゴ。最後にあと少し、力を貸して……!」
藍子「サニーゴ……ダイストリーム!!」
サニーゴ「サニ……」グワッ
サニーゴ「サニィィィィィ!!」
ストリンダー「……!」
ズバァァァン
638 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:01:28.34 ID:fG6jhgSr0
李衣菜「うわあっ!?」
ストリンダー「ズドッ……」
ストリンダー「ズドォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!」
ドゴォォォォォン
李衣菜「……!!」
バシュウッ
ドサッ
ストリンダー「スト……」バタンキュー
李衣菜「そ、そんな……」
639 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:02:13.08 ID:fG6jhgSr0
ドローンロトム『ストリンダー戦闘不能! ストリンダー戦闘不能!』
ドローンロトム『勝者……チャレンジャー・藍子!!』
ワアアアアァァァァ
藍子「っ……か、勝った……!」
バシュウゥ
サニーゴ「サニ……」
藍子「サニーゴ!」
ガバッ
640 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:03:12.05 ID:fG6jhgSr0
藍子「サニーゴ……よく頑張ったね、ありがとう……!」
李衣菜「……お疲れ様、ストリンダー」
李衣菜「……どうやら私の魂より、藍子ちゃんの魂の方がロックに輝いたみたいだね」
李衣菜「うん、すごくいいバトルだった! 私もたくさん刺激をもらえたよ」
藍子「いえ……頑張ったのは私のポケモン達です」
李衣菜「そんなに縮こまらなくていいんだよ。サニーゴがあんなにでんき技を受けても倒れなかったのは、藍子ちゃんを信じていたからなんだから!」
李衣菜「ポケモンにここまで信じてもらえるトレーナーって、すごくロックだと思うな、私」
641 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:05:11.47 ID:fG6jhgSr0
藍子「……!」
李衣菜「そんな藍子ちゃんには、ハイ、これ!」
藍子はエレキバッジを手に入れた!
李衣菜「それからこの技マシンを見たら……今日のバトルのことを思い出してほしいな」
藍子は技マシン「10まんボルト」を手に入れた!
藍子「李衣菜さん……ありがとうございました!」
李衣菜「へへ、敬語はもういいよ。これからもジムチャレンジ、頑張ってね!」
李衣菜「それと……またバトルしようね!!」
グッ
642 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:06:44.61 ID:fG6jhgSr0
…………………………
凛「お疲れ様、藍子。……いいバトルだったよ」
藍子「ありがとうございます! でも今日、一番頑張ってくれたのは……」
サニーゴ「サニ」
藍子「サニーゴですね!」
凛「……ふふ、そうだね」
むつみ「……あっ、凛さん! 藍子さん!」
凛「あ、むつみ」
藍子「ここで会ったってことは……も、もしかして、さっきのバトル、見ていたんですか!?」
643 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:07:45.09 ID:fG6jhgSr0
むつみ「はい、バッチリ見させていただきました!」
むつみ「いやあ……まさに手に汗握るバトル! 素晴らしかったです! まるで化石を傷つけず掘り出す時のような緊張感があって――」
むつみ「いや、私の例えはいいんでした……それよりも、少し気になることがあったんですが」
藍子「?」
むつみ「あの強力なストリンダーの攻撃を、一度ならず二度も受けきるなんて……サニーゴにいったい何があったのでしょう?」
凛「ああ。藍子はサニーゴにきあいのハチマキを持たせていたんだ。きっとそのおかげだろうね」
644 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:08:36.59 ID:fG6jhgSr0
藍子「はい! でもまさか二回もハチマキに助けられるなんて……正直、私もドキドキしてました」
むつみ「へえ……きあいのハチマキってすごいアイテムなんですね! 私も今度使ってみようかな!」
藍子「あ、あはは……」
藍子(……う、うーん、まさかほりだしもの市でむつみさんから譲ってもらった化石と交換した、なんて言えないなあ……)
チラッ
645 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:09:33.56 ID:fG6jhgSr0
藍子(……い、言わない方がいいですよね?)
凛(……うん……別にいいんじゃないかな)
むつみ「どうかしました?」
凛「あ、いや、なんでも。それじゃ私は今からジムに挑んでくるから……」
藍子「あ、そうでしたね! 私もポケモン達を回復させたらすぐ応援に向かいます!」
むつみ「そうでしたか。では私はこれにて。またどこかでお会いしたら、よろしくお願いします!」
藍子「はい! むつみさん、お元気で!」
凛「元気でね」
646 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:12:51.04 ID:fG6jhgSr0
※きあいのハチマキが二回連続で発動したのは主の実体験です。たまにはこんな主人公補正があってもいいよね
今回は以上です。読んでいただきありがとうございました
647 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/25(土) 23:13:41.28 ID:fG6jhgSr0
ラテラルタウン編はもちっとだけ続くんじゃよ
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/25(土) 23:15:01.60 ID:qEWWFK4Q0
乙 むつみちゃんがほりだしもの市できあいのハチマキ手に入れようとしたら
化石と交換って言われて察しちゃう可能性が...
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/26(日) 14:43:33.75 ID:KfNRnv8w0
乙
>>646
自分はゴルゴ所長のオクタンがきあいのハチマキで数々の逆転劇起こしてたの思い出したな
650 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:30:11.29 ID:yQgjJmTf0
>>649
ポケモンサンデー懐かしい…主もリアタイで見てました
あのオクタンは印象深いですよねー
投下します。
651 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:30:51.33 ID:yQgjJmTf0
その後――
凛「ふうっ……」
藍子「凛さん、お疲れ様です! きょうもすごいバトルでしたね!」
凛「藍子もお疲れ様。これでお互いに4つ目のバッジだね」
藍子「はい! ここまで順調にバッジを集められているのも凛さんのおかげです。ありがとうございます」ペコリ
藍子「次のジムは……ここから北にあるアラベスクタウンですね」
652 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:31:25.69 ID:yQgjJmTf0
凛「この町……もしかして森の中にあるのかな」
藍子「そうみたいでね。……なるほど、この先のルミナスメイズの森を通って町に向かうみたいです」
藍子「森の中にある町……どんな雰囲気の町なんでしょう」
??「あっ、凛さん! 藍子さん!」
凛「!」
藍子「あっ、都さん!」
都「お久しぶりです!」ペコリ
藍子「こちらこそ、お久しぶりですっ」
653 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:32:13.05 ID:yQgjJmTf0
都「お二人は……そうか、ジムチャレンジでこの町に来ていたんですね」
凛「そうだよ。都はどうしてこの町に?」
都「ええ。実は5番道路でポケモンが暴れているっていう情報を聞き受けたもので……今ちょうど、ラテラルの人たちから聞き込みを行っていたところなんです」
藍子「5番道路に……?」
都「といっても、すぐにその場にいたトレーナーの皆さんが抑えてくれたそうなので、大事にはならなさそうです。ただ念のために、怪しい噂がなかったか調べておかねば、と思いまして」
都「……最近は物騒な事件が多くて気が休まりません。この間の涼さんの一件もですし――」
凛「……涼?」
凛「涼がどうかしたの?」
654 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:32:50.56 ID:yQgjJmTf0
都「……あれ? ご存じありませんでしたか?」
都「4日ほど前ですかね。エンジンシティジムリーダーの涼さんが何者かに襲われ、負傷した事件があったんです」
凛・藍子「!?」
都「夜だったのでジムにいた人は少なかったのですが、幸いすぐに清掃員の方が気づき、病院へ運び込まれました。今はまだ大事をとって入院していますが、近々ジムにも復帰するとのことです」
凛「……そんなことが……」
凛(4日前……ちょうどワイルドエリアにいた頃だ。野外にいたから、情報が入ってこなかったんだ)
655 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:33:41.76 ID:yQgjJmTf0
都「現場の状況から推測するに、涼さんはねんりきかサイコキネシスのような技で吹き飛ばされ、壁に強く叩きつけられていたそうです。これは確実にポケモンの仕業です」
都「なので各地でポケモン達が暴れている事件との関連を疑う余地があります。しかしジムの中に、ジムリーダーをも倒すほど凶暴なポケモンが現れるとは……あり得なくはないですが、そんなことがあるのでしょうか?」
都「だとすれば、悪意あるトレーナーがポケモンを利用したのか――しかしジム内に荒らされた形跡はなかったそうです」
都「犯人がポケモンだったにせよトレーナーだったにせよ、目的は何だったのか……たった一つの真実を知るのは涼さんのみ、です」
都「しかし涼さんは人々の混乱を避けるため、という名目で、あの日何があったのかは各地のジムリーダーにしか説明していないそうです」
656 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:34:22.30 ID:yQgjJmTf0
藍子「そんな……私も凛さんもあんなに苦戦した涼さんが倒されるなんて。いったい誰がそんなこと……?」
都「ううむ……どうかお二人も気を付けてください。今、ガラルは見えない恐怖に包まれつつあります」
都「どうにかしてこの事件の真相を解き明かしたいのですが――」
ウワーッ!
凛・藍子・都「!!」
657 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:34:58.02 ID:yQgjJmTf0
ホープトレーナー「ひ、ひいっ!!」
ドテッ
凛(トレーナーだ。かなり怯えている……?)
凛「……どうしたの?」
ホープトレーナー「ル、ルミナスメイズの森でポケモンを捕まえていたら……急にポケモンに襲われて……」
ホープトレーナー「それで慌てて逃げてきたんだ……い、今も追いかけてきてるかも――」
バッ
658 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:35:37.13 ID:yQgjJmTf0
ホープトレーナー「うわあっ!!」
ベロバー「ベロー!」
ベロバー いじわるポケモン あく・フェアリータイプ
人やポケモンが嫌がるときに発するマイナスエネルギーが好物
それを鼻から吸いこみ元気になる
藍子「!!」
都「ひえっ!?」
凛「あのポケモンか……!」
凛「ドリュウズ!」ポン
ドリュウズ「ドリュ」
ホープトレーナー「ア、アンタ……何とかしてくれるのか!?」
659 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:36:09.05 ID:yQgjJmTf0
ホープトレーナー「ってアンタ、なんで自分の後ろにポケモンを――」
凛「藍子、ベロバーを撃退して!」
藍子「は、はい! バチンキー!」ポン
藍子「ダブルアタック!」
バチンキー「バチ!」ドンッ
ベロバー「ベロッッ!?」ドゴォ
凛「よし……ドリュウズ、ストーンエッジ!」
660 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:36:44.40 ID:yQgjJmTf0
ドリュウズ「ドリュ!!」ゴゴゴゴゴ
ゴォォォン
ホープトレーナー「い、岩の壁が……!?」
凛「ドリュウズ、すぐ戻るよ! その場所を守っていて!」
ドリュウズ「ドリュ!」
凛「これで町にポケモンが侵入することはないはず……藍子、行こう!」
藍子「はいっ!」
都「私も行きます! 足手まといにはならないんで!」ザッ
都(あのポケモンの様子……今までと確実に何かが違う。ルミナスメイズの森に、何かがある!)
661 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:37:20.90 ID:yQgjJmTf0
ルミナスメイズの森
ベロバーB「ベローッ!」
ベロバーC「ベロババー!」
ベロバーD「ベロベロッッ」
藍子「! ベロバーがこんなに……」
凛「……やっぱり行き止まりを作って正解だったね」
662 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:38:22.45 ID:yQgjJmTf0
凛「サンダース!」ポン
サンダース「ダース!」
都「いきますよ、ヤングース!」ポン
ヤングース「ヤーン!」
ヤングース うろつきポケモン ノーマルタイプ
餌を探してうろつき続け、鋭いキバでなんにでも噛みつく
長い胴体の中身はほとんど胃袋だ
凛「かみなり!」
藍子「ダブルアタック!」
都「とっしん!」
663 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:39:09.93 ID:yQgjJmTf0
ズドォォォン
ベロバーD「ベロッ……」
ベロバーC「ベロババー!」
ザッ ザッ ザッ
凛「! また仲間が……」
藍子「でもどこに……? 暗くてよく見えません……」
都「ルミナスメイズの森は木が生い茂りすぎて太陽の光を遮ってしまっているんです……!」
バッ
664 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:39:40.27 ID:yQgjJmTf0
藍子「!!」
ベロバーE「ベロバ!」ズドン
バチンキー「バチッ……!」ドンッ
藍子「バチンキー!」
ヤングース「ヤング……!」ズザァ
都「しまった……ヤングースッ!」
665 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:40:13.99 ID:yQgjJmTf0
凛「くっ、サンダース! かみなり!」
サンダース「ダース!!」ゴロゴロ
ズドォォン
ベロバーE「ベロバ!!」
ヒュン
藍子「! 凛さん、上です!」
凛「!」
666 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:40:52.29 ID:yQgjJmTf0
ベロバーF「ベーロバ!」バシィ
サンダース「ダース……!」
凛「! 樹の上からも……!」
ザッ ザッ ザッ ザッ
ベロバーH「ロバー!」
ベロバーI「べべ!」
凛「っ……数が多すぎる……」
凛「それに視界も悪い……まだどれだけの数が潜んでいるかもわからない」
凛「……どうする……!?」
667 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:41:21.75 ID:yQgjJmTf0
??「こうすればいいんじゃないかなあ!」
バリリリリリ
凛・藍子・都「!」
パァァァ
藍子「キノコが光った……!?」
凛「……! 李衣菜!」
都「李衣菜さん!?」
李衣菜「こうすれば明るくなるでしょ? みんな暗い中でよく戦ってくれてたね! ありがとう!」
668 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:42:12.22 ID:yQgjJmTf0
李衣菜「あっちの樹の上にも何匹かいるね……ストリンダー!」
ストリンダー「スト」ザッ
藍子(……? 前に見たときと姿が違う……?)
ローなすがた
15000ボルトもの電気を発生させることができる
電気がつくられるとき、ベースのような音が響く
李衣菜「よくも私の町の近くで暴れてくれたね……オーバードライブ!!」
ストリンダー「スト」
バリリリリリ
669 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:42:39.22 ID:yQgjJmTf0
ベロバーJ「ベッ……」ビリビリ
ベロバーK「ベーロ……」ドサッ
李衣菜「よし、あとは地上の相手だけ……みんな、もうひと踏ん張りだよ!」
藍子「はい! バチンキー!」
バチンキー「バチィ!!」ドドン
ベロバーF「ベロ……!」
バチンキー「バチ――」
670 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:43:14.64 ID:yQgjJmTf0
カッ
藍子「!? バチンキー……!」
李衣菜「いいタイミングだね……ジムでの経験が活きたのかな!」
ゴゴゴゴゴゴ
ゴリランダー「ゴリィィ!!」
ゴリランダー ドラマーポケモン くさタイプ
特別な切り株のパワーをドラミングでコントロールし、草木の根っこを操る
ドラムテクニックに優れたものが群れのボスになる
671 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:43:47.75 ID:yQgjJmTf0
藍子「ゴリランダー……!」
藍子「……よし、頑張って、ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリ!」スッ
ダンッ
藍子「……? ゴリランダー、それは――」
ゴリランダー「ゴリ!!」ドンドコドンッ
グワッ
672 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:44:27.35 ID:yQgjJmTf0
ベロバーF「ベロ……!」
ドゴォッ
藍子「! すごい……地面から根っこが生えてきた……!」
藍子「それにあれは……ドラム?」
凛「……なるほど、あのドラムで草木を操ることができるんだね」
都「す、すごいです藍子さん! よーし、こっちも頑張りますよ!」
凛「サンダース!」
ズドォォォン
ベロバー達「ベロォォ……!」
スタコラサッサー
673 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:44:56.89 ID:yQgjJmTf0
李衣菜「……これでもう懲りたかな」
李衣菜「3人ともありがとう!」ペコリ
凛「ううん、こちらこそ。助けてくれてありがとう」
藍子「ありがとうございます!」
都「李衣菜さんが来ていなかったらどうなっていたことか……!」
李衣菜「そうだ、凛ちゃん。この子、ちゃんと連れてきたよ」
ドリュウズ「ドリュ」
李衣菜「おかげで町にベロバーが入ってくることはなかったよ。ホントにありがとね!」
674 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:45:48.85 ID:yQgjJmTf0
藍子「……でもあのベロバー達、どうしてあんなに暴れていたんでしょう」
都「もともとイタズラ心の強いポケモンですけど、ここまで群れで誰かを襲うなんて……」
李衣菜「……たしかにおかしい。今までこんな暴れ方をしているポケモンは見たことがない」
李衣菜「だから何者かがベロバー達を扇動したんだと、私は思う」
藍子「……何者かが?」
凛「だとしたら――」
李衣菜「うん。犯人は……」
675 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:46:22.82 ID:yQgjJmTf0
バッ
李衣菜「すぐ近くにいる!」
ストリンダー「スト」
バリリリリリ
凛「!」
シュゥゥ……
??「……ったく、もう! 危ないじゃない! 焼け焦げちゃうわよ!」
676 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:46:56.11 ID:yQgjJmTf0
凛(……あれ? この声、どこかで聞き覚えが……)
??「ベロバーもみんなどっか行っちゃったし……踏んだり蹴ったりだわ!」
??「まあバレたなら仕方ないわね……そうよ、ベロバー達を動かしていたのはア・タ・シ!」
麗奈「このレイナサマよ!」
バッ
レイナ「ボスから借りたギルガルド……さすがの霊力だったわね」
677 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:47:46.62 ID:yQgjJmTf0
凛「アンタは……麗奈!?」
麗奈「なっ!? アンタは……」
凛「麗奈……どうしてここにいるの? この森で何をしていたの!?」
麗奈「どうしてここにいるかはアタシも聞きたいとこだけど……いいわ! 特別に教えてあげる!」
麗奈「あれから――シンデレラ団が解散してから、アタシは新しいボスと一緒に遊ぶことにしたの。あの方よりもっと面白くて、もっとワルいことを企んでる人とね!」
麗奈「そんなボスからギルガルドの力を試したいって言われてね……ほら、ギルガルドって人やポケモンを操る能力があるでしょ?」
678 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:48:48.11 ID:yQgjJmTf0
麗奈「それでわざわざひとけのない森でベロバー達相手に実験してたってわけ。ま、ちょっと度が過ぎちゃってみんな機嫌が悪くなっちゃったけど!」
麗奈「だからアタシは悪くないわ! ベロバー達が勝手に暴れてただけ!」
麗奈「むしろひとけがないこんな場所を選んでくれたアタシに感謝してほしいわ! アーッハッハッハ…ゲホゲホ」
都「ひとけがないって……それでも町に近い森ですよ!?」
麗奈「あら、そうなの? アタシガラルにはそんなに詳しくないから知らなかったのよね。だからー、今回は無実ってことにしてくれない?」
李衣菜「……!」ギリギリ
679 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:49:39.58 ID:yQgjJmTf0
藍子「……凛さん、この人っ……」
凛「私が黙らせる」ザッ
藍子「凛さん!?」
凛「チャーレム!」ポン
チャーレム「チャー」
麗奈「……あら、やるっての? ちょうどいいわ。アタシもアンタに恨みがあったし」
麗奈「容赦しないわよ! いっておいで、ギモー!」ポン
ギモー「ギモ!」
ギモー しょうわるポケモン あく・フェアリータイプ
土下座して謝る振りをして尖った後ろ髪で突き刺してくる戦法を使う
農作物を育てる力をもつらしい
680 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:50:13.94 ID:yQgjJmTf0
麗奈「ギモー、いばる!」
ギモー「ギモ〜」ドヤァ
チャーレム「!」
麗奈「アーハッハッハ! 混乱しちゃいなさい!」
凛「チャーレム、とびひざげり」
チャーレム「チャー」
ドゴォッ
681 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:50:48.19 ID:yQgjJmTf0
ギモー「ギモォ!?」
麗奈「うそ!? もう混乱が解けたの!?」
麗奈「……いや、そもそも攻撃が外れていたのかも」
麗奈「ならこれはどう!? ギモー、おだてる!」
ギモー「ギモォ」スリスリ
凛「チャーレム」
ギモー「!!」
ドゴォッ
682 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:52:01.72 ID:yQgjJmTf0
ギモー「ギモ……」バタッ
麗奈「んなっ……」
凛「そんな小細工は通用しないよ。チャーレムはヨガパワーを最大まで高め上げているんだから」
ギモー「……」グググ
麗奈「くっ……」
麗奈「……まだよ! どげざつk」
パァン
チャーレム「……」
683 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:52:29.27 ID:yQgjJmTf0
ギモー「ギモォ」バタンキュー
麗奈「ひっ……な、何なのアンタ……!?」
凛「麗奈……誰とつるんでいるの。何を企んでいるの!?」
麗奈「……」
麗奈「そんなの……教えるもんですか!」
バッ
都「! これはけむりだま……!」
シュゥゥ……
684 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:53:04.44 ID:yQgjJmTf0
李衣菜「……逃げられちゃったね」
凛「……」ギリ
都(い、いつもは優しい凛さんが鬼の形相になってる……)
藍子「凛さん……」
藍子「さっきの人のこと、知っていたみたいでしたけど……」
凛「……うん」
凛「……ちょっと待ってね。頭冷やすから」
藍子「……いいですよ。ゆっくり話してください」
685 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:54:35.79 ID:yQgjJmTf0
………………………………
都「……話を整理させてください。凛さんはかつて、アイマス地方で悪さを企んでいたシンデレラ団という組織と交戦していた」
都「そしてさっきのトレーナー……麗奈という人もその組織の一員だった」
凛「うん」
都「そして新しいボスというその人の発言から……ガラルにも、シンデレラ団のような犯罪集団が潜んでいる可能性が高い、と思われているんですね?」
都「そしてその集団は、各地のポケモン暴走事件と関わっている……」
686 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:55:17.34 ID:yQgjJmTf0
凛「うん。可能性が高い、というよりも、確実に関わっているって私は考えてる」
藍子「……実際に目の前でベロバー達が操られていたのが何よりの証拠ですもんね」
藍子「ガラルにそんな人たちがいるなんて、想像したくないですけど……」
都「ということは……涼さんを襲った事件にもその集団が関係している……?」
凛「かもしれないね。誰かがポケモンを使って襲わせたのか、ポケモンと一緒に襲ったのか……」
李衣菜「……」
藍子「……李衣菜さん?」
687 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:56:33.92 ID:yQgjJmTf0
都「李衣菜さん、ポケモン暴走事件に関して、ジムリーダーの間だけで共有されていた情報もあるんですよね? たとえば涼さんの事件とか」
李衣菜「!」
都「なにか思い当たる所があれば教えて下さい。これはガラル全土の問題です」
李衣菜「いや……でもこの話は……」
都「今は出し渋っている状況じゃないです!」
凛「うん。李衣菜。私達もこの状況を放っておけないんだ。どんな情報でもいい。……教えてくれないかな」
李衣菜「う、うーん……」
李衣菜「本当は他のトレーナー……ましてやジムチャレンジャーには話したくなかったんだけど……」
688 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:57:32.29 ID:yQgjJmTf0
李衣菜「……わかった。凛ちゃん達には言うよ」
凛「ありがとう、李衣菜」
李衣菜「――涼ちゃんが襲われた事件のこと。あの事件の詳細はジムリーダー達だけの秘密だったんだけど……」
李衣菜「実は涼ちゃん、エスパーポケモン使いのトレーナーに襲われたって話していたんだ」
凛「!!」
李衣菜「あの日……ジムを閉めてから見回りをしていた涼ちゃんは、ジムの中で不審な動きをしていたトレーナーと会ったんだって」
李衣菜「それでその人を問い詰めようとしたら、抵抗してきて……涼ちゃんは手も足も出せなかった、って言ってた」
689 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/07/31(金) 23:59:19.15 ID:yQgjJmTf0
都「でも、ジムの中は荒らされてなかったんですよね……?」
李衣菜「うん。犯人の目的は何だったのか、涼ちゃんもわからなかったみたいなんだけど……」
李衣菜「もしかしたらそのトレーナー、凛ちゃんが話してくれた集団の一員だったかもしれないって、そう思えるようになってきた」
藍子「そんなことが……」
凛(……そうか。たしかにこの事実を公表したら、ガラルはジムチャレンジどころじゃなくなる……)
凛「……李衣菜、話してくれてありがとう。このことは口外しないって約束する」
李衣菜「言わなくてもわかってるよ。大丈夫」
藍子「でも結局、涼さんを襲った犯人は何が目的だったんでしょう……」
都「……ちょっと待ってください」
690 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:00:13.26 ID:Z4Re5Sg10
都「……これまで暴走したポケモンが現れた場所は……キルクスタウン、シュートシティ、ターフタウン、そしてナックルシティやラテラルタウンが近い5番道路……」
都「ほとんど全て、ジムの近くに出現しているということになります!」
藍子「ジムの近く……それって……」
凛「うん。集団の狙いはジムリーダーともいえるし……パワースポットともいえる」
李衣菜「パワースポット……ねがいぼしの力……?」
李衣菜「そんなのを利用して何が起きるっていうの……? 涼ちゃんのことを傷つけてまで……!」
凛「わからない……でも連中は闇雲じゃなくて、計画性のある行動をしているのは確実……だと思うんだ」
691 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:02:13.90 ID:Z4Re5Sg10
藍子「……」
都「……」
李衣菜「……」
凛(……ダメだ。今のままじゃ思う、思うの状態から話が進まない)
凛(とにかく、今できることは……)
凛「李衣菜。涼が襲われた情報……あえてみんなに公表しなかったんだね。私たちには気にすることなくジムチャレンジを続けてほしかったから」
李衣菜「……うん、そうだよ」
凛「その気持ちはよくわかる。でも……麗奈と会ってしまった以上、もう放っておけないんだ」
692 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:02:55.64 ID:Z4Re5Sg10
凛「私も、この件に関わってもいいかな」
李衣菜「……もちろん。凛ちゃんがいれば百人力だよ」
李衣菜「むしろお願いしたいな。私……許せないんだ。涼ちゃんを傷つけた奴らのことが……!」
凛「ありがとう。……とにかく、李衣菜は今はジムに戻って、町を守り続けていてほしい。いつラテラルタウンが被害に遭うかわからないから」
李衣菜「……そうだね。何かあったら私がみんなを守らなきゃいけないもんね」
凛「それからジムリーダー達にも警戒心を持っておくよう 、伝えておいてほしい」
李衣菜「もちろん。ちゃんと伝えておくよ」
693 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:03:32.66 ID:Z4Re5Sg10
都「私も凛さんに助太刀します! 情報ならたくさん集めてきたんです。今こそガラルに巣食う闇を退ける時です!」
凛「都……ありがとう」
藍子「……あ、あの」
李衣菜「藍子ちゃん。こんな事になっちゃったけど、気にせずジムチャレンジを続けてくれて――」
藍子「い、いえ、違うんです! その、あの……」
藍子「ずっと過ごしてきたガラル地方に悪い人がいるなんて、想像したくないんですけど……でも」
藍子「……私も、見て見ぬふりなんてできません。正直、怖いですけど……」
694 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:04:15.41 ID:Z4Re5Sg10
藍子「私の力で誰かを守れるなら……私も、手伝わせてください」
凛「藍子……」
凛「……わかった。藍子もそう言ってくれて嬉しいよ」
李衣菜「うん! 藍子ちゃんも充分強いトレーナーだもんね! 頼もしいよ!」
藍子「た、頼もしいなんてそんな……」
都「藍子さん、ともに頑張りましょう!」
藍子「み、みんな……」
695 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:05:01.74 ID:Z4Re5Sg10
凛「……とはいえ、今のままじゃ情報が少なすぎる」
凛「藍子。まずこの森を抜けてアラベスクタウンに向かおう。何か情報がつかめるかもしれない」
藍子「はい、わかりました!」
都「……あの、もしよければ、私も同行してよろしいでしょうか?」
凛「都も……?」
都「ちょうど私もアラベスクで情報収集をしようと思っていたんです。それに一緒に行動していれば、何か情報を得たときに私の捜査ファイリングと掛け合わせて新たな事実が見つかるかもしれません」
都「この事件の鍵を握るのは凛さんと藍子さん……と私は踏んでいます」
696 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:05:40.63 ID:Z4Re5Sg10
都「どうでしょうか?」
藍子「歓迎ですよ! ね、凛さん!」
凛「うん、心強いよ。都、よろしくね」
都「はい、こちらこそ!」
李衣菜「アラベスクタウンは森を北に抜けた場所だよ。道は暗いけど、触ると光るキノコがあるからそれを頼りに進めば迷うことはないと思う!」
李衣菜「みんな……気をつけてね!」
凛「うん。李衣菜も……気をつけて」
697 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/08/01(土) 00:09:03.01 ID:Z4Re5Sg10
ラテラルタウン編 終幕
次回>>>アラベスクタウン編
麗奈とギモーの組み合わせは相性いいなあ
今回は以上です。読んでいただきありがとうございました
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/01(土) 02:29:39.95 ID:VdH6LtI20
乙 チッヒ越えの邪悪とか想像できんがね...
たしかシンデレラ団ってヘレンはちゃんみおのとこでまゆ・時子はその後の足どりは不明だっけ?
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/02(日) 14:28:45.45 ID:G7Qs0oiD0
乙
>>698
ヘレンさんは「バカンスよ」と言いながらいきなりガラルに来てても納得できるし
なんならガラルの犯罪集団との戦いで共闘してもくれそうなキャラでもあるし色々ズルい
まゆは捕まってなければモバP追ってアローラじゃないかなと思うが時子様はわからんな...
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荒巻@中の人 ★
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