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ジャスティスマン「南条光と」シングマン「小関麗奈」
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1 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:32:05.98 ID:fHjA1YDx0
モバマス×キン肉マンのクロス
以下の点だけ理解すれば読める内容です
1. 完璧超人始祖がプロデューサーをやっている
2. この世界でのライブバトル(ダンス、歌、ビジュアル)はアイドルレスリングで“表現”される
3. ゆで理論&オモシロ起源説
4. それぞれの担当
ガンマン ⇨ 渋谷凛P
サイコマン ⇨ 堀裕子P
ペインマン ⇨ 海老原菜帆P
ジャスティスマン ⇨ 南条光P
ミラージュマン ⇨ 市原仁奈P
カラスマン ⇨ 神崎蘭子 & 二宮飛鳥P
シングマン ⇨
5. 以下の過去作からの続き
過去作
【モバ肉m@n】
ガンマン「シャバババーーッ!!」渋谷凛「ゲーーッ!1つ目の超人ッ!!」
ガンマン「シュ、シュガァ〜〜!!」はぁと「3000万スウィートパワー☆」
堀裕子「これが…さいきっくパワー……!!」サイコマン「マグネットパワーです」
堀裕子「これぞさいきっくマグネットパワー!!」サイコマン「もうそれでいいです」
ペインマン「お前は柔らかすぎる!!」海老原菜帆「プニョフワです〜」
ジャスティスマン「行くぞ」南條光「正義のヒーローただいま参上!!」
ミラージュマン「ようこそ」市原仁奈 「4߂プロダクション!」
カラスマン「タッグを組ませたぞ」蘭子・飛鳥「ダークイルミネイトッ!」
シングマン「我らは」高森藍子「復讐の天使ッ!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1582983125
2 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:35:08.63 ID:fHjA1YDx0
注意)
オリジナルのモブが少しだけ登場します
3 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:38:15.10 ID:fHjA1YDx0
ー東京某所 ライブバトル会場 控え室ー
ジャスティスマン「ヒカルよ、直に堀裕子と村上巴のライブバトルが終了するだろう。そうなったらいよいよお前のライブバトルの時だ。準備は良いか」
光「うん、大丈夫だ! アタシは必ず勝つ!!」
ジャスティスマン「ああ」
光「麗奈のこと、シングマンに任されたんだからな。絶対に期待に応えてみせる、ヒーローとしてッ!!」
ジャスティスマン「ああ、では―――」
光「あっ、待って! 一つだけ頼みがあるんだけど、衣装を変えたいんだ」
ジャスティスマン「ジャスティスブレイズ+ ではないものを身につけたいということか?」
光「うん。もしかしたら不利になるかもしれないけれど、特訓前の“この衣装”で!」
ジャスティスマン「………ヒカルがそう思うのならばそれも良い。いや、おそらく最善の衣装なのだろうな」
光「おお! よし、行くぞーーッ!!」ダッ!
光(待っていろ、小関麗奈ッ!! 必ず君を………!!)
4 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:41:07.16 ID:fHjA1YDx0
ー10日前ー
ジャスティスマン「………………」
シングマン「………………」グルングルン
光「………………」
シングマン「………………」グルングルン
ジャスティスマン「………………」
光「………………」
シングマン「さぁ、スムージーが出来た」
光「………………ど、どうも」
光(肩がぐるぐる回ってたと思ったらスムージーが出てきた………)
ジャスティスマン「久しぶりだな、シングマン。センカワがお前を探していたが」
シングマン「理由あって出てくるのが遅れた。主にガンマンのせいでな」
ジャスティスマン「復讐すると言っていたと聞いたが」
シングマン「ああ。だがその前に、南条光よ。お前に頼みがある」
光「アタシに?」
シングマン「ああ。それが今日、お前達を呼んだ理由だ」
ジャスティスマン「………………」
光「な、なんですか?」
シングマン「うむ。あの娘を………小関麗奈をライブバトルで倒して欲しい!」
光「なんだって!?」
5 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:46:48.51 ID:fHjA1YDx0
ジャスティスマン「どういう事だ、シングマン」
シングマン「先のライブバトル、恐らくお前達は麗奈に対して良い印象を持っていないだろう」
光「そりゃそうだよ! 戦い方も卑怯だしいくら勝ったからって大切なものを奪うだなんて!」
シングマン「それは間違っていない。麗奈はあの様な勝ち方、そして在り方を美学としている娘だ。お前達がそう思うのならば、それはあの娘にとって喜ばしいことだろう」
光「そんなっ!!」
シングマン「だが勘違いして欲しくないのは………あの娘は本当は非常に心優しい人間であるということだ」
光「どういうこと?」
シングマン「百聞は一見に如かず。これを見て欲しい。ギラッ!!」ブツン!
光「モニターが生えてきたぞ!?」
『クックック、なかなかいい出来じゃない! 流石はこのアタシ、レイナサマね! アーッハッハッハ…ガホゲホッ!!』
光「あれは、凛さん!? いや、でも……ここにいるわけがないし」
シングマン「渋谷凛の外見をしているが麗奈だ。いま数部屋隣にいる。実況中継だ」
光「一体なにをやっているんだ?」
『ふふふ、なかなか綺麗になったわね。それにしても、こんなに沢山種類があるなんて……作った人大変だったでしょうに』
光「あれって、仁奈ちゃんのキグルミじゃないか!」
シングマン「帰ってきて真っ先に洗濯をし始めた」
光「洗濯?」
シングマン「あの仁奈というアイドルの技を封じるために、キグルミをかなり汚していたからな。その汚れを綺麗にしているのだ」
6 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:51:02.47 ID:fHjA1YDx0
『ふっふふふ、でもこれだけじゃつまらないわね。クッククク……袖の所にこのレイナサマ印の刺繍をしてやるわ! アイツの慌てふためく姿が眼に浮かぶわね!』
『ええっと、裁縫セットどこやったかしら?』キョロキョロ
キャンキャン!
『ん、なにどうしたのよ? お腹でも減った? 散歩はさっきしたでしょ!』
キャンキャン!
『へ、遊べって? しょうがないわねぇ……』
光「ハナコちゃんがドームの外にいる!」
シングマン「うむ。帰ってすぐにドームから出してやった」
光「じゃあ麗奈が凛さんの格好をしてるのは?」
シングマン「あの犬にストレスを溜めないようにという麗奈の計らいだ」
『あーよしよし! うふふ、可愛い奴め! アタシも犬飼おうかしらね。でもいまデカイの飼ってる様なものだし………』
光「シングマン、飼われてるのか!?」
シングマン「見解の相違だ」
ジャスティスマン(愛玩動物には成り得ないだろうな)
『……大丈夫よ、すぐにアンタの本当のご主人様の所に返してあげるからね』ナデナデ
キャン!
『はっ、そうだった! 裁縫セットどこにやったんだっけ!! ねぇカタブツーーッ!! ちょっと来なさいッ!! この前の罠は外してあるからッ!!』
カタブツ---!
シングマン「呼ばれたようだ。少々行ってくる」コツコツ
7 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:54:22.75 ID:fHjA1YDx0
光「………ジャスティス、どう思う?」
ジャスティスマン「ヒカルよ、それはお前が決めることだ」
光「う、うん……… なんか毒気を抜かれてしまった。でもなんで麗奈はあんなに悪役を演じてるんだろう」
ジャスティマン「そこはヒカルと同じ理由だ。ヒカルはヒーローに憧れ、小関麗奈はヒールに憧れているからだろう」
光「でも! ライブバトル以外ではあんな気配りができるのに、ヒールじゃない方がアイドルとして人気が出るんじゃ………」
ジャスティスマン「仮に私が、ヒカルが今以上に人気アイドルになるためヒーローアイドルをやめろと言ったらどうする」
光「そ、それはもちろん嫌だけど……」
ジャスティスマン「………人間達の間で言われていることだが、悪役というのは善人でなければ務まらない。悪人が悪役をやろうとすればそれは悪役でなく悪になってしまう」
光「た、確かに!」
ジャスティスマン「ヒカルよ、お前はヒーローアイドル。そして次の相手はヒールアイドル。これ以上におあつらえな相手はいないだろう」
光「そ、そうだな確かに!」
ジャスティスマン「相手がヒールに徹するならヒカルもヒーローに徹するべきだ。それがヒーローアイドルというものだろう」
どんがらがっしゃーーんっ!!!
ギラ---!?
ア-ッハッハッハ!! ヒッカカッタワネコノカタブツ--!! ゲホガホッ!
ジャスティスマン「…………」
光「な、なんだ!?」
コツコツ………
シングマン「ギ、ギラ〜〜〜」ビッチャ-
光「うわ、真っ黒………ペンキ臭いし」
シングマン「………………」
光「…………………………」
シングマン「……とにかく、麗奈は、良い子、なのだ」プルプル
光「…………そ、そうなのか」
ジャスティスマン「他者へイタズラをしたがる者とすぐに騙されるお人好し。なるほど、相性は良いのかもしれないな」
シングマン「麗奈があの様に心を閉ざしたのは理由がある」ポタポタ...
光「あっそのまま続けるんだ。ペンキが滴り落ちてるけど」
シングマン「もともと麗奈はアイドル養成所に通っていたのだ。そこで麗奈はある酷い仕打ちを受けたのだ」
光「それって一体?」
シングマン「うむ……… お前達には話しておく。我らの出会いをな」
8 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 22:59:51.93 ID:fHjA1YDx0
ーとあるアイドル養成所ー
「はい、今日のレッスンはここまで! 各自ストレッチしてから帰っていいわよ!」
「「「ありがとうございました!」」」
「さてと、それじゃあこのホワイトボードを綺麗にして私も帰り支度を…………あら?」
「な、なんで? 消えないわね」ゴシゴシ
麗奈「クックック…………アーッハッハッハ!!」
「ま、まさか麗奈ちゃん!?」
麗奈「まだ気付かないなんてマヌケね! そのペンをよく見てみなさい!」
「こ、これは……油性!?」
麗奈「アンタがここにくる前にすり替えておいたのよ! アーッハッハッ……ゲホッゴホッ!!」
「ま、またあなた………!!」
麗奈「ストレッチも終わったし帰るわね、それじゃあねおマヌケさん♪」タタタタタッ
「こ、こら待ちなさいッ!! ………まったく、困った子ね麗奈ちゃんは」
「ま、このくらいなら可愛いものかな」クスッ
「チッ、あのデコ女。ちょっと成績いいからって好き放題しちゃって」
「ほんとほんと、ウザいよね〜」
「はぁ〜 とっととここ辞めてくんないかな〜」
9 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:03:28.18 ID:fHjA1YDx0
麗奈「いや〜傑作だったわねあのトレーナの顔! こんなにイタズラが上手くいくと本当に気持ちいいわね」
「待ってよ〜麗奈ちゃん!」
麗奈「お、来たわね功労者!」
「はぁはぁ、もう! 逃げ足が早すぎだよ!」
麗奈「いやはやあのトレーナーの顔を見た? あんな焦った顔しちゃってねぇ! 本当に面白かったわ!」
「あはは、麗奈ちゃんわざわざ30分も早く養成所に行ったんだもんね」
麗奈「アンタのおかげよ。今まで失敗続きだった私のイタズラだけど、アンタというブレインのおかげでこのところ成功続き!」
「えへへ、麗奈ちゃんのお役に立てたのなら嬉しいな」
麗奈「アンタは一生アタシの下僕としてこき使ってやるわ! 精々働きなさい!!」
「ふふ、ありがとう麗奈ちゃん♪ 麗奈ちゃんも私にとって大切なお友達だよ♪」
麗奈「アーハッハッハッ……ゲホゴホッ!!」
麗奈「ただいま〜」
「………麗奈、ちょっとこっちに来なさい」
麗奈「なによ?」
「あなたまた養成所でイタズラしたんですって?」
麗奈「別にいいじゃないの、ちょっとしたイタズラじゃない」
「麗奈ッ!!」
麗奈「なっ、なによ!」
「あなたはね、養成所ではかなりよい評価をされてるの。それは知ってるわよね?」
麗奈「当たり前じゃない。このレイナサマがあんな養成所に収まる器なわけないじゃない」
「そんな麗奈がこんな風にイタズラをするとね、トレーナーさん達からの評判が悪くなるの。するとスカウトをしに来てくれる人からもそう言う風にみられちゃうのよ?」
麗奈「だからイタズラするのを止めろって言うの?」
「わかってるでしょ? スカウトしに来てくれた人も、そんな麗奈のことを選ばないって」
麗奈「はんっ! このレイナサマの魅力がわからないヤツなんかこっちから願い下げよ!」
「麗奈!」
麗奈「アタシの魅力は悪のカリスマ性なの! それなのにイタズラを止めろだなんて、アタシのアタシらしさが無くなっちゃうわ!」スタスタ
「待ちなさい!」
麗奈「疲れてるからシャワー浴びて寝るわ。なにを言われてもイタズラはやめないから!」
「麗奈っ………まったく、困った娘ね」
10 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:07:37.41 ID:fHjA1YDx0
麗奈「ふふふ、最近のアタシ絶好調ね。それもこれもあの娘のおかげ。こんなアタシと仲良くしてくれるなんてモノ好きだと思ったけど………」
麗奈「イタズラの計画を立てて貰ってそれをアタシが実行する。クククッ完璧な作戦ね! まさに悪の秘密結社!」
麗奈「これでアタシが……いや、アタシ達が世界を征服する日も近いわ!」
麗奈「ククククッ、アーッハッハッハ! よし、むせなかった!!」
麗奈「笑い方も様になって来たわよ!! うふふ!」ニコッ
麗奈「おっといけない、早く明日のためのびっくり箱を作らないと……!」ゴソゴソ
数日後
麗奈「え〜っと、ペンキペンキ……… あ、これでいいかしら」
「麗奈ちゃん、あった?」
麗奈「ええ、これでいいかしらね。赤いペンキよ!」
「うん、きっと大丈夫だよ!」
麗奈「にしても本当に大丈夫かしらね、これで養成所に落書きしようだなんて…………」
「うん、きっと大丈夫だよ! だって落書きする壁は明後日に業者さんが赤いペンキを塗る予定があるところだもん」
麗奈「塗装前にアタシの芸術をみんなに見せるチャンスね! ふっふふふ!」
「えへへ、頑張ってね」
麗奈「ええ!」
「それじゃ私は先に外に出てるから。外で待ってるね」
麗奈「クククッ、流石ね。こんな大きなイタズラができるなんて本当に楽しい! あの子って本当に頭がいいのね〜」
麗奈「…………たまには褒美でも上げたほうがいいかしら。えっと……裁縫道具はどこかしらね」
11 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:10:53.36 ID:fHjA1YDx0
麗奈「待たせたわね」
「あ、麗奈ちゃん。ちゃんと買って来た?」
麗奈「バッチリよ!」
「……? ペンキ以外になに買ったの?」
麗奈「別に大したものじゃないわ。ちょっと文房具を買うの忘れててね」
「そうなんだ」
麗奈「今日はよく付き合ってくれたわね、褒めてあげるわ」
「ううん、私だっていつも麗奈ちゃんに自主練を手伝って貰ってるんだもん。おあいこだよ」
麗奈「ま、それもそうね。このレイナサマが直々にレクチャーして上げてるんだから感謝しなさい!」
「うん、ありがとう麗奈ちゃん! 麗奈ちゃんのおかげで私、最近トレーナーさんにもたくさん褒められてるんだよ」
麗奈「調子にのんじゃないわよ、アタシの下僕がそんな事で喜んでちゃ示しがつかないの! 目指すはこのまま2人でトップアイドルよ!」
「頑張ろうね麗奈ちゃん!」
麗奈「アーッハッハッハ……ゲホッ!」
「ふふふふ…………」
その夜
麗奈「痛っ! くそ、なんでこの糸針に通らないのよ!! ああもうイライラするわね!!」
麗奈「えっと、布を縫って……わたを詰めてっと………あと服には太陽をつけとこうかしらね」
麗奈「顔って難しいわね……ああもう! レイナサマにはこんなチマチマした作業は似合わないわ!!」
麗奈「…………………でも、頑張らないと」チクチクチクチク
12 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:15:08.33 ID:fHjA1YDx0
翌日
麗奈「ふっ! はっ!」キュ! タンッ!
「あ、麗奈ちゃんおはよう! なんかいつもよりダンスのキレがいいね!」
麗奈「アーッハッハッハ!! 昨日の手筈通り壁に思いっきり落書きしてやったわ!! そりゃ自主練も捗るわよ!」
「………良かったね!」
麗奈「ふぅ、さってと……レッスン始まるまで少し休もうかしらね。ほら、アンタもちょっとこっち来なさい」
「ん、なに?」
麗奈「ほら」ポイッ
「え、なにこれ?」
麗奈「アタシの下僕の証よ。とっときなさい」
「え? うわぁ凄い! ハートとドクロの首飾りだ!」
麗奈「今日の準備の片手間に作っただけだから。ま、そんなチンケなゴミがアンタにゃお似合いよ」
「ゴミなんかじゃないよ!」
麗奈「うわっ!?」
「ありがとう、大切にするね……!」
麗奈「ふ、ふん! 精々アタシのために働きなさい!」
「えへへ、鞄につけとくね」
麗奈「ふんっ! てか首に付けなさいよ!! せっかくの首飾りなのに!」
ガチャ
「…………チッ」
麗奈「あら、早いじゃない? 感心ね」
「気持ち悪いやつ見ちゃった、あー吐きそう……………」
麗奈「はんっ! それならトイレにでも行けば? アンタみたいな汚物にはお似合いじゃない?」
「あーキモいキモい、それにこの部屋なんか臭いわね。生ゴミでもあるのかしら?」
麗奈「ふん、格下に言われた所で別に何も感じないわね。今日だって自主練しに来たみたいだけどアタシより遅い到着だし、意識足りてないんじゃないの?」クスクス
「………………チッ」ドサッ
麗奈「はんっ、雑魚が! レイナサマに勝とうなんざ100年早いのよ!」
「れ、麗奈ちゃん………!」
麗奈「あーはいはい、レッスン始まるまで外に出てようかしらね。下手なダンス見て感染っちゃったりしたら嫌だしね」
ガチャ
「………………デコ女が、今に見てなさい」
13 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:20:20.34 ID:fHjA1YDx0
レッスン後
麗奈「はぁ〜今日もいい汗かいたわね。あの子は今日はボーカルレッスンだったかしら? 着替えたら一緒に帰ってやろうかしらね」
ドタドタドタドタ!
麗奈「あら……クックック、もうあのイタズラに気づいたのね。思ったよりも早かったじゃないのトレーナーさん?」ニヤリ
「………………」
麗奈「…………なによ、黙っちゃって」
「来なさい!」グイッ!
麗奈「ちょっ!? 何すんのよ!」
「座りなさい」
麗奈「な、なによ……そんな怖い顔して。ちょっとしたイタズラでしょ!」
「それじゃあやっぱり麗奈ちゃんがやったのね?」
麗奈「そ、そうだけど! どうせ明日塗装するんでしょあの壁! だったらいいじゃないの色もおんなじ赤にしたんだし!!」
「そうじゃないでしょうっ!!」
麗奈「………ひッ!!」
「これを見なさい」スッ
麗奈「え………?」
麗奈(これ、バッグ……? それもあの子が大事にしてた…………お母さんから貰ったものって)
「これもあなたがやったんでしょう?」
麗奈(ただいつもと違うのは…………)
バカ
死ね
裏切り者
消えろ
麗奈(赤い文字…………これは、ペンキ…?)
麗奈(……………って!)
麗奈「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! アタシこんなの知らないわよ!!」
「でも壁は麗奈ちゃんがやったんでしょう?」
14 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/02/29(土) 23:22:53.09 ID:fHjA1YDx0
麗奈「そ、そうだけど…………」
「麗奈ちゃんが持って来たペンキはどこにある?」
麗奈「そ、それは………アタシのロッカーの中に………」
「それなら他に誰がこんな事をできるの!」
麗奈「し、知らないわよ! 誰かがあたしのロッカーからペンキを盗んだのかもしれないじゃない!」
「麗奈ちゃん、その腕のバンドは何? ロッカーの鍵でしょ? だったらロッカーにはキチンと鍵がかけてあるってこと。誰も取れないでしょ!」
麗奈「ち、違う………! だってアタシ、そんなことする理由がないじゃない! アタシとあの子は友達よ!なのにどうしてこんな事をするってのよ!」
「麗奈ちゃん、あの子が見学にいらした方からスカウトされかけていたって事知ってたんでしょう? それで悔しくてやったんじゃない?」
麗奈「は……はぁ!? なによそれ初耳よ!」
「麗奈ちゃん、嘘はやめなさい。あの子も麗奈ちゃんにしかそのことは言ってないって話してくれたわよ」
麗奈「し、知らないわよ! そんなの聞いてない! あの子の勘違いよそれは!」
麗奈「あの子と直接話をさせなさい! 直に会って話すわ!!」
「さっきお母様に引き取りに来ていただいたからもうここにはいないわ。本当に可哀想に………ぐしゃぐしゃに泣き崩れちゃって、歩くことすらできなかったのよ。麗奈ちゃんにこんな事されて、本当にショックだったのね」
麗奈「だ、だから……ッ!!」
「いい? 麗奈ちゃんのそのイタズラ好きなのを治そうとは私は思わない。でもね、今回のこれはさすがに度が過ぎてる。わかるわよね?」
麗奈(な、なんで………)
「確かに仲の良かったお友達に先を越されて悔しかったのかもしれない。その気持ちは私にもよ〜く分かる」
麗奈(なんでこの人は……………)
「でもね、大切なお友達でしょう? だったらその子の成功を喜んであげるのもあなたの務めだったんじゃないかしら?」
麗奈(なんでアタシがこれをやったって前提で話を進めているの………?)
15 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/03/01(日) 10:19:46.13 ID:BCRzzZQq0
麗奈(それから家に電話されて親が迎えに来て…………そこから更に怒られた)
麗奈(何度も何度も身の潔白を訴えたけれども、結局誰にも信じてもらえなかった)
麗奈(両親はそんなアタシを見て、自分たちの教育の不甲斐なさに涙を流していた………………)
麗奈(でも、そんな事よりも、あの子にも信じてもらえなかったことの方が、私のショックは大きかった)
麗奈(そして翌日……………)
麗奈「な、なんで………なんであの子の家が更地になってるのよ!!」
麗奈(昨日の今日で引っ越すなんて…………カーメンの試合並みに展開が早すぎるわよ!)
「あら、デコ女。こんなところでなにしてるの?」ニヤニヤ
麗奈「なっ………! なんであんたここにいんのよ!!」
「たまたま通りかかっただけよ。そんな事よりも、聞いたわよ。アンタ唯一のお友達に酷いことしたんだってねぇ? あ、友達と思ってたのは向こうだけだったのかしら? アンタにとっちゃ邪魔者だったってわけね」
麗奈「……………ッ!」
「ふふふふ、誰からも信じられず一人ぼっちのでこっぱち。無様この上ないわね、ざまぁみろ!」
麗奈「ま、まさか……アンタの仕業!?」
「はぁ? 何言ってんのよ、あれをやったのはあんたでしょ? なんで私がやったことになるのよ」
麗奈「煩い!」グイッ!
「きゃっ! 何すんのよ触んな!!」
麗奈「アタシの事が嫌いならアタシに直接やってくればいいじゃないッ! この卑怯者ッ!!」
「はぁ!? 訳のわからないこと言ってんじゃないわよッ!!」ドンッ
麗奈「きゃっ!?」
「とっとと消えちまえ、このクズ女ッ!」タタタタッ!
麗奈「このっ……!」
麗奈(…………話さなきゃ! そして誤解をとかなくちゃ!!)
16 :
◆A87DI5RwaU
[saga]:2020/03/01(日) 10:27:03.82 ID:BCRzzZQq0
ー東京 某アイドルプロダクションビルー
麗奈「あの子の所属しているアイドル事務所ってここね………」キョロキョロ
麗奈「流石に忍び込むわけにはいかないしここで出待ちするしかないかしら……… そして、キチンと説明しなきゃ……… 誤解だってことを」
「はぁ〜疲れたね」
「そうね。結構頑張ってたじゃないの」
麗奈「っ! いた! で、でも誰か他の人と一緒にいる……流石にこのまま突撃はレイナサマでも………」コソッ
「こっちはどう、もう慣れた?」
「う、うん。もう大丈夫だよ」
「出身は山形県だっけ? こっちの方ってゴミゴミしてるじゃない。向こうは静かなんでしょ?」
「そうだね。養成所のあったところは結構賑やかだったけど、家の周りは自然が多かったかなぁ」
「ふーん」
麗奈(くっ、全然別れる気配がない。こ、こうなったらこのまま突撃を………!)ガサッ
「でも向こうに友達もいたんでしょう? 養成所とかに」
「え、ああうん。学校には友達がたくさんいたよ。でも……」
「養成所に友達なんか1人もいないよ。向こうは友達と思ってたかもしれないけれどね」
麗奈(………………え?)
「どういうこと?」
「実はね、私よりももっと実力のある子がいたんだ。麗奈ちゃんっていうんだけどね。ふふふ、イタズラ好きで私に利用されたバカな子が」
麗奈(ど、どういう……!? 利用って…!)
「利用?」
「うん。その子友達がいなかったからさ、少し優しくしただけで私のことを友達だって言ってきてね。私はただ自分のレッスンを見てもらうためにその子を利用したかっただけなのに」
「だからそのお礼ってことでイタズラの内容を考えたりしてね。トレーナーさんに怒られない程度の奴を沢山。それが罠ってことに気づかないなんて……ふふふふ」
「罠って、どういうこと?」
「こっちに来る1日前にね、上手いこと言いくるめて養成所に赤いペンキを持って来させたの。でね、その時に私もこっそり赤いペンキを買っておいてね」クスクス
麗奈(ま、まさか…………!!)
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