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【安価】オルランドゥ大武術会12【コンマ】

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779 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 09:44:04.71 ID:HyzQCOznO
「ただ、誰が素体になったかは知っています。魔術学院のサイレスという者です」

「……それは確か」

アミールさんにヘカーテが頷く。

「音魔法の研究で知られた人物ですね。本人も素晴らしい音楽家でした。私も何回か演奏を聴かせて頂きましたが……」

「はい。私がオルランドゥに来てしばらくしてから、新たな生命の創成を行うとサンタクルス副院長に命じられました。
あの時の私は愚かでした。それが何を意味するかも知らずに……」

「……そこで身を捧げたのがサイレス氏だったわけだね。彼の名を聞かなくなったのは1年ほど前だから、当時は確か准教授か」

小さくジャボンが頷いた。

「私がズマのエリコグラード魔術学院から引き抜かれてすぐだったと思います。彼は教授になりたがっていた。
身の安全は確保された上での実験でした。しかし……」

「失敗したわけだ。そして、粛清が始まったと」

「……はい。私は従順なふりをするしかなかった。そのせいで……うぐっ、多くの人々をっ……!!」

嗚咽にむせぶジャボンを見て、アミールさんが溜め息をつく。

「君は罪を自覚してる分いい。粛清への恐怖が、未知の生命を生み出すことへの快楽にすり変わってしまったのも多いからね。しかし、サイレス氏か……」

アミールさんが腕を組んだ。

「何か心当たりが?」

※80以上である
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 09:55:47.43 ID:TQp2Ecay0
はい
781 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 12:49:24.87 ID:HyzQCOznO
「いや、僕も知り合いって程度だからね。彼について詳しいとすれば……年が近かったはずのGGかサンタクルスか」

「サンタクルス副院長の処刑は」

「そろそろかもしれない。口を簡単には割らないだろうし、無駄足になるかもしれないけど」

1 サンタクルス副院長の所に行く
2 ガーネットの所に行く
3 その他自由安価

※3票先取

※情報の有益性は1>2、手に入れやすさは2>1です。
※ブレイズを連れていくのは手ですが、サンタクルスは処刑済みの可能性があります。
※ローマンに訊くの手ですが、情報の有益性ではガーネットに劣ります。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 12:57:09.81 ID:t7rDK9S0O
2
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 13:14:51.71 ID:fSP5nXyDO
2
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 15:58:30.32 ID:rHAoIzfh0
2
785 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 18:22:31.55 ID:AHr1Ddq+O
#

「……あ」

「やあ」

ガーネットさんの部屋をアミールさんと訪ねると、微妙な反応が返ってきた。

「まさかあんたが来るとは思ってなかったわ。何の用なの」

「……2人はお知り合いなんですか?」

「腐れ縁よ。ウィンドグレイス卿と並ぶ、ね」

僕らはソファーに座るよう促される。

「宝石の子、クラン君だったかしら?彼について?」

「いや、『コンダクター』の素体、サイレス准教授について。僕よりも君の方がずっと彼については知ってると思うけど」

01〜25 実はそんなに知らないのよ
26〜65 まあ、多少はね……
66〜89 ガーネットさんの表情があからさまに曇った
90〜00 彼を討つのね、その子と
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 18:26:25.79 ID:pLUBcd7PO
はい
787 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 18:50:06.02 ID:AHr1Ddq+O
ガーネットさんの表情があからさまに曇った。

「……それを訊くのね」

「やっぱり、色々知ってるわけか」

「彼とは……そこそこ親しい仲だったのよ。あなたよりもね。
彼がああなってしまったのは、私のせいかもしれない」

「どういうことだ?」

ガーネットさんは机の上にあったパイプを手に取った。そしてふうと、煙草みたいなものを吸う。

「……彼とは同期でね。一緒に競い合い、学び合った仲間だった。……仲間以上だったかもしれない。
ただ、私の方がたまたま出世が少しだけ早かった。それで、焦ってたのかもしれない」

「……君に並ぼうと、素体に立候補したと」

「ええ。そんなことをしなくても、彼は教授になれたはず。でも、彼は手を挙げてしまった」

「その結果か」

「……彼が何人も殺したと聞いたとき、これは報いだと思った。……絶対に、止めるべきだったのよ!
ネーロ院長が狂い、サンタクルス副院長の独裁が始まる中、止めに入ったらどうなるか……薄々は見当がついてた。
でも、それでも私はサイレスを止めるべきだった!!」

アミールさんは首を振った。

「……サンタクルス以外、彼が怪物になるという結果は予期できなかっただろうさ。
君も、嫌な予感はしたかもしれないが、破滅的な結果までは考えもしなかったはずだ。君は自分を責めるべきじゃない」

「……相変わらず、妙な所で冷静なのね」

「引いて考えるのに慣れてしまっただけさ」

「……彼を討つの?」

「これからね。強力な助っ人もいる。心配は要らない」

※70以上でガーネットが提案
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 18:51:40.16 ID:aC8QbKsQ0
おりゃ
789 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 20:56:28.99 ID:buu0byGtO
「……そう」

ガーネットさんが窓の外を見て、またパイプを吸った。

「……ちゃんと殺してあげて。私じゃ、何もできないから……」

「分かった」

アミールさんが腰を上げた。

「行こうか」

「えっ、いいんですか!?」

「十分だ。……じゃあね」

「ええ……因果なものね」

ドアを閉め、僕らは廊下を歩く。

「あの、お二人の関係って」

「『腐れ縁』さ。僕が君くらいの子供の頃、2つ上の彼女が『色々』教えてくれてね。
ただ、もう数年会ってなかった。お互い、進む道が違ったということだよ」

アミールさんが苦笑した。……僕は何となく察したけど、これ以上は追求しないことにした。

※60以上でローマン&ウィルと会う
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 20:59:36.03 ID:9J9rE0HRO
791 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 21:08:25.97 ID:buu0byGtO
#

「……というわけだ」

「それが収穫、ですか」

ラーナが不満そうに言う。確かに、その気持ちは分かる。

アミールさんは目を閉じた。

「ああ。……GGを巻き込めば、『コンダクター』の征伐確率は上がるかもしれない」

「……え?」

師匠がアミールさんを見た。

「……『コンダクター』には知能がある。そして、僅かでも『生前』の記憶が残っていれば……ということですか?」

「……そうなるね。攻撃の手は弱まるだろう。そしてそこを突けば……」

「容易に鎮圧できる、ということですか」

階段を下りてきたブレイズさんが言う。

「もういいのですか」

「ええ。確かにその考えは合理的帰結です。確実、ではないですが」

「……ガーネットさんを、囮に??」

「囮とまでは言わない。だが、彼女を同行させれば……元恋人を、『コンダクター』は攻撃できない、かもしれない」

しん……と部屋が静まり返った。これは、ある意味非情な選択だ。

1 やりましょう、それ
2 それはやめましょう

※3票先取
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 21:17:58.40 ID:9J9rE0HRO
1
きっちり別れさせてあげる方がGGとしては踏ん切りがつくのでは
操られたり利用されて怪物化しても最期の最期に理性を取り戻すケースも今作中いくつかあったし今回も可能性はある、と思いたい
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 21:50:05.54 ID:9kFn9wf40
1
フルート持ちブレイズが居るからコンダクターの精神波も問題ないし、囮ではなくアミールに守られながら声かけ担当してもらうだけでも十分だろう
せめてその最期を看取ることぐらいはね
794 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 22:44:39.76 ID:q5Kgci+zO
上げます。
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 23:13:14.23 ID:3MvwDLODo
2
796 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 23:27:36.48 ID:qej6CUB+O
もう一度上げます。0000までに決まらない場合リセットです。
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 23:30:43.91 ID:+y1hDGGK0
1
798 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 23:44:46.42 ID:qej6CUB+O
「……やりましょう、それ」

「クランっ!?」

「ラーナ、分かってる。これは一種の賭けだって。でも、サイレスさんってガーネットさんの恋人だったんでしょ?
なら、その最期ぐらいは看取らせてあげたいんだ。どんな形であっても」

師匠が苦笑する。

「貴方らしいわね」

「そうかな……でも、ガーネットさんは極力守らないと」

「そうだね。僕の知る限り、彼女には奴と戦う力はない。そこは僕が責任を持つ」

「……了解です。じゃあ、行きましょう」

#

「来たね」

魔術学院では既にウィルさんとローマンさんが待っていた。

「『コンダクター』は」

「ここの地下にいる。ちょうど『スマイル』と戦った下の階、といっても随分下らしい」

ローマンさんは険しい表情だ。

「『魔道箱』で行くんだが、定員があってな。行ける人数は決まっている」

「『魔道箱』?」

「ほう」とブレイズさんが感嘆した。

「エレベーターですか。この世界にも一応あったのですね」

「……?それが何だかは存じませんが」

「まあいいでしょう。定員は?」

01〜30 4人
31〜70 5人
71〜89 6人
90〜00 再判定
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 23:48:15.18 ID:+y1hDGGK0
800 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 23:52:54.51 ID:qej6CUB+O
「定員は4人です」

「……となると、実質的に決まったようなものですか。私とクラン君、アミール君、そしてガーネットさん。まあ、私が何とかしましょう」

僕はアミールさんに向けて頷いた。

「じゃあ、ガーネットさんを呼びましょう」

※80以上で?
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/17(火) 23:54:08.87 ID:9J9rE0HRO
802 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/17(火) 23:56:59.63 ID:qej6CUB+O
※???を持参

今日はここまで。
803 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 13:23:14.25 ID:LqMf9pCBO
#

「……そう、分かった」

ガーネットさんはあっさり同行に了承した。

「意外だね、もっと抵抗するかと」

「現実主義のあなたの性格は知ってるから、そう来るだろうとは思ってた。
それに、彼を看取るのは私の役目だから」

「……すまないね」

「いいのよ。その代わり、彼の最期まで私を守って。それだけ」

アミールさんが何かに気付いた。

「その髪飾りは」

「……サイレスがくれたものよ。結局、指輪はくれなかったけど……ある意味の『形見』ね」

「……そうか。じゃあ、行こうか」

#


ズォンズォン……


重たい音と共に、鋼鉄の箱が降りていく。「過去の世界」の、マエザキさんの研究所にあったものに近いけど、こっちの方がずっとゆっくりで重々しい。

「どうやるんですか」

「まずは様子見、ですね。ただ、いつでも逃げられるように『ゲート』を入口に開いておきます」

「……え?」

「私が本気になったら、今着けている『ジャマー』は無意味です。だから、私が笛を抜いたら即逃げてください。
メドが立ったら、私の方から呼びます。精神波だけの相手なら、それで終わるでしょうが……」

ガーネットさんが頷く。

「サイレスが得意としていた音魔法は、音そのものを武器としていたわ。
『コンダクター』になってどう変わったかは知らないけど、多分そんなに簡単じゃない」

「僕の魔法障壁の出番、というわけか。打撃はクラン君に任せるしかないね」

緊張が高まる。そして、ガタンと音がして、扉がゆっくり開いた。

「……あれ、ですか」

15メド近く離れた場所に、鋼鉄の箱が見えた。……あの中?
そして、その周りには……白骨が幾つも見えた。

アミールさんが冷や汗を流す。

「そのまま封じてりゃいい……ってわけでもないんだっけね」

「ええ。あれの維持はかなり大変。サンタクルスは、数ヶ月に一度、数人がかりであの箱に掛かっている封印の術式をかけ直させてた。
でも、その度に……精神波による犠牲が」

「それがあれってわけか。で、術式の効果が切れたら……」

「あれは地上にやって来るわ。そうなったら、どうなるか見当も付かない」

「……なるほど。では、私が行きましょうか」

コツ、コツ、コツとブレイズさんが一人近付く。表情は険しい。既に攻撃は始まっているのかもしれない。

そして、鋼鉄の箱の前に立つと……右手で円を描いた。パカッ、と箱に穴が開く。


「……あれが……『コンダクター』」


その中にいたのは、異形の男だった。全身に音符が張り付き、服も色彩鮮やかな楽譜で埋め尽くされている。

「……会話は、できますか」

01〜70 すかさずブレイズさんがフルートを抜いた
71〜89 …………
90〜00 あ……う……
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 13:24:44.85 ID:vEi4+3OsO
はい
805 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 13:49:03.03 ID:08cA0e8Uo
「…………」

「コンダクター」に動きはない。どういうことだろう?

「音魔法を使ってる、とか?」

「いや、それはないな。音が聞こえるはずだし、第一ブレイズさんに張った対魔防壁が作動している」

01〜50 ブレイズさんがフルートを抜いた
51〜89 ブレイズさんがこちらを向いた
90〜00 ……頭の中に声が?
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 13:54:38.83 ID:ZKBBOgHuO
807 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 16:17:21.76 ID:SRC1cL00O
その時、ブレイズさんがこちらを向いた。

「……妙ですね。攻撃の意図がない」

「え?」

「こちらから接触してるのですが、何の反応もありません。ひょっとすると、貴女に用があるのかもしれない」

「……私?」

ガーネットさんにブレイズさんが頷く。僕らは「コンダクター」に近付いた。

「来たけど、どうすれば」

「私に触れてください。上手くすれば、会話ができるかもしれない」

ガーネットさんがブレイズさんの背中に手をやった。

…………

……

01〜20 返事がない
21〜50 コロ……シテ……
51〜75 ガーネット、今のうちに僕を殺してくれ
76〜89 ……ガーネットか
90〜00 上+?????
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 16:18:28.77 ID:DdW6qb7b0
えい
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 16:19:51.22 ID:6cLi9JE20
すげぇ
810 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 16:29:58.04 ID:SRC1cL00O
※クリティカル

中断します。?????が介入します。
811 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 23:10:23.04 ID:QkEuU7ImO
しばらくして、ガーネットさんが叫んだ。

「サイレス!?」

『……ガーネット、やはり君だったか』

頭の中に低い男性の声が響いた。

「……え?」

『君以外にも、3人いるな。……君がいるなら、声を出してもいいだろう』

アミールさんもブレイズさんの背中に手を当てる。

「サイラスさん、アミール・スナイダです。分かりますか」

『……貴方ですか、上にいた『スマイル』――マイル・デイライトを殺したのは』

「僕とそこにいる少年だ。仕方がなかった」

『……サンタクルスの差し金ですか』

「いや、彼女は処刑予定だ。地上の状況までは知らなかったみたいだね。
ネーロ院長も正気に戻した。全ては元に戻りつつある」

『そして、僕も殺しに来たわけですね。僕はただの『怪物』でしかないですから』

「……率直に言えばその通りだ。君の存在は危険だ……と思っていた。
ただ、正直に言って、ちゃんと話ができる自我が残っているなんて思いもしなかったけど」

「ふふっ」という笑いが僕の頭に響いた。目の前の「コンダクター」は表情一つ変えていないのに。

『それは正しいですよ。ガーネットが来て、僕に対する気持ちが残っているのを知って正気を取り戻した。
多分、これはつかの間のものですけど。別れが終わったら、殺してください。貴方たちなら簡単でしょう』

「……分かった」

アミールさんがガーネットさんに向けて首を振った。

「……ごめんなさい。あなたを止められなくて」

『いや、いいんだ。これは僕が望んだことだ』

「……え?」

『君には叛意ありとサンタクルスは思っていた。そして、そうではないと僕は証明したかった。
もちろん、君があの女を嫌っていたのは知っている。だからこそ、君は実験体に選ばれる予定だった。
そこで僕は君の代わりに身を差し出した。……これが真実だ』

「そんなっ!!じゃあ、教授にしてやるとかそういうのは……」

『嘘だろうね。でも、僕は君に疑いが向けられないよう、それを信じたふりをした。
君にはつらい思いをさせたと思っている。許してくれ』

ガーネットさんの目から涙が一気に溢れた。

「ちょっと待ってよ!!ずるいわよそんなの!!何で……何で自分を犠牲にしたのよぉ……!!
一緒に逃げればよかったじゃないっ!!2人なら、きっと……」

『それができないのは、君も知ってたはずだ。闇ギルドの連中を向こうに回して、勝てるわけがない。……今は、連中は」

「もう壊滅状態だ。ここにいる彼、クラン・オーディナル君を中心に大体事は済んだ」

『……そうか。なら、思い残すことはない』

目の前にいる「コンダクター」の口が、僅かに上がったように見えた。

『ガーネット。君ならいい研究者になれる。とうは立ってしまったけど、いい男も見つかるだろう。幸せになってくれ』

「嫌よっ!!あなたを、私が……殺せるはずなんて」

『やるならすぐやれっ!!!僕の自我は、もうそんなにもたないっ!!!アミールさん、頼みます』

「分かった」

すっと剣が抜かれる。アミールさんは大きく振りかぶった。

「ありがとうございます、サイラスさん」
812 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 23:13:53.26 ID:QkEuU7ImO


その時、僕の宝石が光った。


『その決断はまだ早い』


「え?」

「何っ??」

「……貴方はっ!!?」


『久しいな、ブレイズ。違う世界のブレイズだが、私の知るお前とはさほど違いはないようだ』


僕の口が勝手に喋る。これは……


「コーウィン兄様……!!?」


813 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 23:28:46.73 ID:QkEuU7ImO
なぜ、この時に僕の身体を乗っ取った?疑問をよそに、コーウィンさんは話し始める。

『魔力を探らさせてもらった。確かに、その男はオルディニウムに深く汚染されて人外へと成り果てた。
ただ、かつて……『ニャルラ』がそうであったように、人としての心の欠片は残っている。
あの男にはそういう機会は与えられなかったが、あるいは元に引き戻すことができるかもしれん』

「……!!そんなことが、本当に?」

『できる方法を知っているだろう?500年前には、その可能性など思いもしなかったが』

「そういうことですか……!!それでも問題は」

『ああ。この男の無害化。そして、数日間の拘束の維持。両立せねばならん』

アミールさんたちは呆気に取られている。

「何を喋ってるんだクラン君!??」

『今の私はクラン・オーディナルではない。その行使者だ。
……ブレイズ、無害化できるか?』

「ロビントンのフルートを持ってきてますから、抵抗さえなければあるいは。
500年前、ブランドを正気に戻した手法を使えということですか」

『この世界では正気を取り戻すことはなかったが……そちらの世界ではそうだったようだな。
記憶消去と自我の忠実な改竄、そして数日間の機能停止。やれるか』

「……やりましょう」

ブレイズさんが、汗を流しながらニィと笑った。

#

※作業結果
01〜50 サイレス暴走、鎮圧のための戦闘へ
51〜89 サイレス沈黙、多数決へ
90〜00 サイレス沈黙(過去世界にクランが行く必要はなくなります)
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 23:29:52.91 ID:6cLi9JE20
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 23:29:55.02 ID:5pljwoEr0
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 23:30:12.79 ID:gwR34S/HO
817 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 23:36:19.37 ID:YQQ2BdBbO
※以下、85日目はクリティカル範囲95以上に変更

今日はここまで。戦闘なしはさすがに予想外でした。
なお、経験点は入りませんが後々色々な特典があります。
(ex:サイレスからの礼の品、音魔法の習得(ラーナ)、精神感応の習得など)
818 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/18(水) 23:38:18.08 ID:YQQ2BdBbO
余談ですが、通常だと>>811の後にサイレスの正気判定が入るはずでした。
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 23:42:27.36 ID:6cLi9JE20

フローラとデアドラの低コンマ祭はこのための調整だったのか
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/18(水) 23:47:24.72 ID:gwR34S/HO

ヘカーテといい天使樹(2回とも)といい利用されて化け物になったキャラを見るや救済しまくるコンマ神のお戯れすごいわ
821 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 08:35:55.40 ID:uob3PxARO
#

『お待たせしました、もう来ても大丈夫です。それと、布かケープか、身体を隠すものを』

15分後ほどして、ブレイズさんから連絡が入った。プレーンウォークで飛ぶと、横たわるサイレスさんの姿が見える。

「上手く行ったんですか?」

「ええ。彼の理性が強かったらしく、オルディニウム感染に伴う獣性を押さえ付けてくれたので助かりました。後は、浄化装置にかけるだけです」

「浄化装置って……」

「貴方も聞いているでしょう。『過去の世界』にある、オルディニウム汚染者からその影響を取り除くというものです。
このまま目覚めさせても、身体がオルディニウムに冒されている状態は変わらない。遅かれ早かれ、彼は本物の怪物へと変わり果てる。
しかし、あれにかければ普通の人間には戻れます。今の力は失うかもしれませんが、それでも現状よりずっといい」

ガーネットさんが前に出た。

「助かるんですかっ!!?」

「ええ。後は、彼を連れていくだけです。とはいえ、多少時間は頂きますが。
同行を希望するなら受けますよ。ただの付き添い以上ではあり得ませんが」

「行きます。行かせて下さい」

「貴女はそういうと思いました。クラン、貴方はどうしますか」

1 こちらでやるべきことは多いので、別の機会に
2 行きます(戻りは87日目か88日目)

※3票先取
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 08:48:52.86 ID:jpr8H7j50
クランは覚醒レベル5になって常時宝石解放ですけど、過去世界に行くのにまだ維持装置必要ですかね?
823 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 08:54:51.45 ID:uob3PxARO
>>822
ないです。
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 09:21:20.31 ID:jpr8H7j50
2
ラーナ、ミーシャに維持装置つけて、ミラも加えて過去世界でやれることやっちゃおう
ラーナに封印術覚えさせて、ミラをエメリア化させて、滝のところで修行して、可能ならオルディニウム照射で覚醒レベル上げ
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 09:28:55.77 ID:IQ8MwQpx0
2
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 10:19:34.11 ID:Y7ZutRIWO
1
滝の体調が戻りきっていない可能性がまだあるかもしれないし、ここで強くなりすぎても穴の低階層で経験点入りにくくなると困らね?
低階層でクリスとバッタリ出くわすなんてファンブル級だろうし
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 10:22:52.85 ID:GK3FldNAO
2
828 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 10:23:45.60 ID:uob3PxARO
>>826
もう低階層にはいないでしょう。
ただ、10階層までショートカットしているとはいえ、時間的猶予が物凄くあるわけではありません。
829 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 12:29:42.94 ID:uob3PxARO
「行きます。向こうに用もありますし」

「そうですか。恐らく『過去の世界』に着くのは明日になるでしょうが。
貴方以外にもどなたか行かれますか?」

ミラは維持装置が要らないはずだ。とすると、あと一人だけど。

※同行させる人物を選んで下さい。3票先取
※ガーネットに1個使わせるため、維持装置の余りは1個のみです
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 12:39:27.89 ID:GK3FldNAO
ミーシャ
ミラのエメリア化フラグの関係で必要不可欠だし

あと維持装置の増産ができてないか第二世界に問い合わせたいけど結界の補強優先してただろうから望み薄いかな
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 12:46:34.53 ID:jpr8H7j50
ああそうか、ならしゃーない
マナキャンセラーの増産はこの世界のアリスが着手してたからもういくつか出きてるはずだし、次に過去世界に行くまではそれで間に合わせるか
ミーシャで

一族同士で殺し合えないというのはトドメがさせないということでいいんですよね?
832 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 13:49:00.34 ID:JFBZYWwDO
>>831
そういう解釈で構いません。
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 16:42:48.72 ID:DgbvtQXI0
ミーシャ
834 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 18:31:39.57 ID:RY0/nB9SO
#

「私?」

執務室にいるミーシャは不思議そうな顔をした。

「うん。例の宝石にも絡むことなんだけど、いいかな」

「『過去の世界』……どんな感じなのかしら。アナ、予定はどうなってる?」

「そうですね……一応、後ろ倒しはできるものばかりですね」

「そう。戻るのは明後日だったかしら」

「明後日か明明後日だって。今日は『第二世界』に行くだけになると思う。
もし向こうの準備ができてたら、今日のうちに『過去の世界』に行くみたいだけど」

「そう。……久々に公務以外ね」

うーんとミーシャが伸びをした。

「色々こっちとは違うけど、驚かないでね。ミラはもう慣れてるけど」

「あの子も行くの?」

「うん。『エメリア』化の制御可能性について調べるみたい。で、そのためにミーシャの力も借りたいってわけ」

「そういうことね、分かった。ブレイズさんは」

「下で準備してるよ」

彼女を連れて王宮のホールに行くと、既に皆揃っていた。

「じゃあクラン。気を付けてね」

「うん、じゃあ行ってくる」

ラーナたちに手を振り、僕らは「ゲート」の向こうに消えた。

※「過去の世界」移動の有無(コンマ下)
95以上で当日移動
※イベント発生判定(コンマ下2)
85以上で発生
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 18:39:47.50 ID:jpr8H7j50
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 18:40:59.81 ID:GK3FldNAO
はい
837 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 18:51:22.16 ID:RY0/nB9SO
【86日目】

「どうぞ」

4人で朝食を食べていると、ノックの音がした。サイファーさんだ。

「昨日は色々あったようだな。気分は?」

「あ、大丈夫です。夏なのに、部屋が涼しかったので助かりました」

「ここも色々技術を『過去の世界』から取り入れてるからな。劇的な変化に戸惑う声もあるが……」

※50以下で相談事あり
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 18:56:26.74 ID:GK3FldNAO
839 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 19:02:02.46 ID:RY0/nB9SO
※相談事なし

「こっちの結界の件はいいんですか?」

「一応何とかな。ただ揺さぶりはかけてきてる。君らの所にも『壊れた世界』と繋がるゲートがあったはずだが、最大限の警戒はしておいた方がいいな」

背中に軽く寒気が走った。確かそれは、モリブスの鉱山にあったはずだ。
トンプソン司教のことだから厳重に警戒はしてるだろうし、何かあったらこっちに連絡が来るように整えてはいる。
それでも、やはり向こうから僕らの世界に来る可能性は……ゼロじゃない。

「で、例の船って」

※30以上で来ている
(30未満の場合帰りが88日目確定)
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 19:05:09.22 ID:SEKxli7Ho
841 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 20:03:03.16 ID:RY0/nB9SO
※ファンブル回避権利残り4回、再判定
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 20:10:13.91 ID:WGKRL4dj0
843 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 20:24:51.44 ID:RY0/nB9SO
※以下86日目終了までクリティカル範囲95以上に
※自由行動+1、87日目での帰還が可能

「もう準備はできているが、少しなら時間は取れるな。何か用があるなら聞くが」

1 「封印の間」を見ておきたい
2 ○○に会いたい(○○は要指定、あまり複雑な依頼はできません)
3 いえ、もう行きましょう(自由行動は向こうに繰り越し)

※2票先取
※○○は大体の人物で可能です。
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 20:29:46.89 ID:GK3FldNAO
1
結界の補強に少し力を注いでシデの延命なり観察して何か見つけるなりできれば
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 20:52:39.67 ID:WGKRL4dj0
1
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 20:53:03.28 ID:jpr8H7j50
3
結界とシデを見るのは帰ってきてからでも出来るから、念のために過去世界での自由行動に余裕を持たせておきたい
早く用事が終われば87日目の朝一でも帰ればいいのだから
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 20:53:57.92 ID:jpr8H7j50
出遅れたか・・・
3票先取であれば・・・
848 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 21:30:58.31 ID:RY0/nB9SO
「『封印の間』を、もう一度見せて下さい」

「了解だ。俺も見てもらいたいと思っていた」

そう言うと、サイファーさんは「ゲート」を開いた。

「『封印の間』?」

「ああ、君らは初めてだったか。要はこの世界と『壊れた世界』とを繋ぐ境目だな。
多分、向こうにジェラードさんかコーウィンさんがいるだろう。詳しい説明は彼らがすると思う」

※「封印の間」にいるのは……
奇数 ジェラード
偶数 コーウィン
4の倍数 2人とも
ゾロ目、95〜00 コーウィンとジェラード、ナガト
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:32:56.08 ID:SEKxli7Ho
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:33:21.34 ID:jpr8H7j50
851 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 21:53:25.24 ID:RY0/nB9SO
#

「ご覧の通りだ」

ジェラードさんが溜め息をついた。シデさんの前にある「門」はほとんど破壊されかかっている。

「臨時で『一族』と準『一族』……そしてサイファー君たちも召集し、何とか押し返したってところだ。次来たら、跳ね返せる自信はないな」

「……そこまで!?」

「コーウィン」さんが険しい目で「門」を見る。

「聞いているだろうが、ベネディクトは別格だ。お前たちが倒した『ブレイズ』や『ランダム』とは比にならない。
あれは所詮クローンによる劣化体。オリジナルのベネディクトは、俺たちが束になってやっと戦える程度だ。
そこに終末兵士と化した『ダナ』、そして『エチゴ』が加われば……現有戦力での勝算は、正直に言って乏しい」

「……サイファーさんをもってしても、ですか」

「俺では壁役が精々だな。だからこそ、君らの世界に助けを求めた。情けない話だが。
向こうの世界に乗り込もうとしたこともあったが、あっちは魔素が濃過ぎて話にならなかった。だから、完全に封じ込めるか……」

「コーウィン」さんが僕らの方を向いた。

「魔素の薄いお前たちの世界で迎え撃つか、だ。ただ、向こうもお前たちの土俵で戦うのは慎重なようだが」

「実際、クローンとはいえ『ブレイズ』、『ランダム』とやられてるわけだしね。まあ、君らの存在は警戒されてるとは思う」

ジェラードさんがふうと息をついた。

シデさんは、まだ固まったままそこに立っている。……マナが減っている?

「ああ、やはり気付いたね。そう、シデも限界に来つつある。明日とかそういう感じじゃないけど。
ナガトの力を借りればもう少しもつだろう。ただ、それをやったら今度こそ彼は死ぬ」

「……せっかく生き延びたんですからね。彼に犠牲になってほしくはない」

僕は宝石を見た。……何かできるだろうか。

※クラン
80以上で反応(コンマ下)

※ミーシャ(コンマ下2)
90以上で反応

※ミラ(コンマ下3)
85以上で反応

※ガーネット(コンマ下4)
98以上で反応

※コンマ下2〜4には95以上のクリティカルは適用されません
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:53:57.94 ID:GK3FldNAO
はい
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:54:50.13 ID:jpr8H7j50
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:56:58.28 ID:BlXTSmnN0
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 21:57:15.08 ID:rF1VggtDO
はい
856 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:11:43.59 ID:9Ar9qt86O


キィィィィ…………


その時、宝石が光り始めた。……これは。

「共鳴?」

「いや、小僧自身が俺たちに近付いているからか……?」

「コーウィン」さんとジェラードさんが驚いた様子を見せる。宝石から放たれた光は……

01〜30 やがて消えた
31〜70 やがて大きくなり……「あれ?」
71〜94 上+α
95〜00 バシュン
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:13:51.55 ID:BlXTSmnN0
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:13:52.44 ID:/aSXJ7e3O
859 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:15:58.30 ID:9Ar9qt86O
※クリティカル、再判定

01〜80 昇格
81〜00 2段階昇格
(95〜00の場合、超低確率で……?)
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:16:44.79 ID:rF1VggtDO
はい
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:16:47.80 ID:/aSXJ7e3O
はい
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:19:04.80 ID:jpr8H7j50
おしい
863 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:31:51.33 ID:9Ar9qt86O
宝石から放たれた光はやがて大きくなり……

…………


……


あれ?


ここはどこだろう。「封印の間」にいたはずなのに……
辺りは全て白の空間だ。これはまるで……夢の中で、コーウィンさんと会う時のような。


「君が『蛇』の依り代か」


急に背後から声をかけられた。いつの間に?

思わず飛び退いて構える。……殺気はない。しかし、姿もない。これは……


「私はこっちだ」


再び背後から声がした。ゆっくりと振り向くと、そこには。

「……あなたは?」

長い白髪と、少し伸びた顎髭の男性が微笑んだ。

「試すようなことをしてすまない。いい反応だった」

この顔には、見覚えがある。いや、さっきまで見ていた。
あれよりずっと若々しく、ずっと精悍そうだけど……この人は、多分。

「シデさん、ですか?」

「ああ。君の名は」

「クラン・オーディナルです。……これは、一体」

「君の力が一時的に増幅されたのだろう。それが、私の精神を目覚めさせた。
ただ、身体までは自由ではない。あの『壊れた世界』を抑えるため、全精力を投入しなければならないからだ」

「あなたを、解き放つには?」

01〜50 それが分からない
51〜85 私の半身が要る
85〜94 私の半身が要る。それは……
95〜00 俺が力を貸す
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:33:12.85 ID:/aSXJ7e3O
865 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:46:07.64 ID:9Ar9qt86O
「私の半身が要る」

「……半身?」

「ああ。私は……元は『壊れた世界』から来た。この世界の存在では、ない。
実は、私はもはや人間ではない。『一族』そのものに成り果てた。
その『縁』が、私をここに縛り付けている。『壊れた世界』と繋がりを持たずして、私は存在し得ないのだ」

……何を言っているかよく分からない。繋がり?

「何で半身が要るんですか」

「私を、『壊れた世界』から断ち切るためだ。人としての私の要素がどこかにあれば、それと接することで『縁』は弱まる。
それが何かは分からないが……可能性としては、それしかない」

「人としての要素……」

どうにもピンと来ない。一体それは何なのだろう。

シデさんは真剣な表情だ。

「私の力は、このままではじき尽きる。ベネディクトの攻勢も激しくなった。もはや、『縁』を切ることがないと、ここはもたない。
そして、それは君にしかできないことだ。……よろしく頼む」

01〜85 そのまま消える
84〜94 それと、一つ試したいことがある
95〜00 ?????(再判定)
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:48:22.00 ID:tWbvfFff0
867 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:54:11.25 ID:9Ar9qt86O
※偶奇判定です。

奇数……ファンブル回避権全消費
偶数……???????

コンマ下3です。
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:55:12.77 ID:jpr8H7j50
ここでファンブルはこの後の予定的にキツい
ksk
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:57:42.86 ID:iU27RglJ0
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/19(木) 23:57:43.22 ID:rF1VggtDO
はい
871 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/19(木) 23:58:38.86 ID:9Ar9qt86O
※特殊イベント発生

今日はここまで。
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/20(金) 00:01:17.01 ID:NkY+X1bd0
重要シーンでの00偶数クリティカル・・・
懐かしいシデ味だぁ
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/20(金) 00:11:43.04 ID:x8yIiEzAO
本家本元はやっぱ持ってるわ
大事な所しっかり決めるの見せられると前々作当時見落として参加できなかったの悔やむ
874 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/20(金) 15:49:03.01 ID:h9strGBvO
シデさんは振り返り、立ち去ろうとする。……何かを思い出したかのように振り向いた。

「一つ、試したいことがある」

「え」

「私から伝えられるものがあるかもしれない。試しに構えてみてくれ」

……こうかな。

シデさんも相対して構える。……この構えは。

「いい構えだ。……私のそれに似ているな」

「あなたの拳術を受け継いだ一族の末裔が、僕の師匠です。多分、それで」

「そうか。私の子孫か」

「いえ、そういうわけではないのですが。これからどうすれば」

「一度、本気で撃ち込んできて欲しい。見せたい技がある」

本気で、か。なら、遠慮なく……


ブォン


「…………!」


僕は奇門を解放する。そして、一気に踏み込んだ。

シデさんはその場を動かない。これは……


ゆらっ……


彼の姿が霞のように揺れた。……やはり!

僕は振りかぶった右拳を途中で無理矢理止める。シデさんはわずかに身体の位置をずらしていた。
そこから無挙動で放たれる一撃。そう、これには見覚えがある。


確か、「無想転生」……


拳が高速で交差する。互いの拳は、顔面に直撃する手前で止まった。


「…………!!驚いたな。既に見たことが」

「ええ。あなたの魂の一部が宿った人形が使った技です。対応できるとは思いませんでしたが」

「……人形、か。恐らく、それがあれば……」

「あなたの『半身』だと?」

シデさんは微笑んだ。

「君と会えて良かった。彼女を救えるかもしれない」

「彼女?」

「そうだ。終末兵士の……」


ボワッ


再び、宝石が光った。光が一気に満ちて……
875 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/20(金) 15:49:48.00 ID:h9strGBvO




バシュンッ!!!




876 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/03/20(金) 15:56:31.35 ID:h9strGBvO


……ここは。


気が付くと、そこは「封印の間」だった。皆が呆気に取られている。
あれは、夢みたいなものだったのかな。


「クラン君……君は、何をした?」


ジェラードさんが唖然としながら言う。

「え、何って」

シデさんは相変わらずそこにいる。部屋の様子も大きく変わらない。


……いや、2つだけ違うところがあった。


「門」の封印が、さっきまでとは比較にならないほど強化されていたこと。

そして、もう一つは……

※ゾロ目、95〜00で特殊展開(大差はありませんが???は確定します)
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/20(金) 15:57:04.11 ID:+dE/cSKp0
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/20(金) 16:00:16.32 ID:NkY+X1bd0
そしてこのゾロ目である
にしてもかっけえなぁシデもクランも
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