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【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」

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473 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:51:54.03 ID:MU2C+8le0

< 相対的に選んでみてどうぞ >







雲龍「まぁ、ほら、ね? 」

天城「何が、ね? なんです頭修理に出します? 」

雲龍「ほら私たぶん大体一般人から見ればサイコだから」

天城「姉様って限り無く馬鹿で狂っているだけでサイコではないような」

雲龍「限り無く馬鹿で狂っている存在は十分サイコって呼ぶと思うけれど」

天城「はぁ」

雲龍「ようは社会性動物として落第ってことでしょう? 」

天城「まぁ、それは……でもそれだと天城たちの中には誰一人として社会性動物がいないような」
474 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:52:51.69 ID:MU2C+8le0

< キャスリング・アフター >







あきつ丸「二枚舌の紳士殿が抜けた時点でこうなることは分かり切っていたのかもしれないな」

GZ「あぁ、EUとウイルスの話か? 」

あきつ丸「素晴らしいタイミングでありましょう?
なんだかんだとブレグジット関係の国内世論も鎮静化して誤魔化されてき始めたようでもある」

GZ「確かに、な」

WS「何故こちらを睨むのか分かりませんね。それなら私たちも過度な粘膜接触はやめます? 」

GZ「ご冗談を。欲しがるのは貴様の方だろう」

WS「私は無くても発狂しそうにはなりませんから」

GZ「昨日の貴様を見せてやりたい気分だな、まったく」

WS「何を言っているのやらーーーー






あきつ丸「……まともに三、四分だけでも雑談ができる者はいないのでありますか」

時雨「いるとは思うけど……君が言えた義理は無いよね」
475 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:53:48.01 ID:MU2C+8le0

< まぁ、片手で終わるとも言っていないけれど >







雲龍「私って一人でスるときは左手なのだけれど」

阿賀野「阿賀野は基本右。雲龍さん左利きだっけ? 」

雲龍「いいえ? 利き手ではない方でするタイプなの」

阿賀野「なんで? や、別にどうでもいいことだけどやりにくくない? 」

雲龍「特に困ったことはないわ。寧ろ色々使うときに道具が利き手の方が細かく動かせるでしょう? 」

阿賀野「……なるほど」

明石「本ッ気でどうでもいいですねその情報」

雲龍「ちょっと便利な豆知識その百八でした」

阿賀野「でしたー」

能代「ばっかじゃないの……」
476 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:54:46.07 ID:MU2C+8le0

< 知ってたとして楽しいものなのかどうかは分かりませんが >







雲龍「ちなみに能代は? 右利きだったわよね? 」

能代「そんなのお酒も入ってないのに言うわけな

阿賀野「能代も利き手タイプだよね? 」

能代「あーがーのーねーえー? 」

雲龍「能代は右、と。全員分調べたら需要ある? 」

明石「それ何に使うっていうんです」

雲龍「握手した後の妄想用? 」

明石「んなアイドル相手じゃないんだから……」
477 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:56:25.26 ID:MU2C+8le0

< 居心地の好い魔窟 >







叢雲「そういえばこの前抱き枕買ったみたいだけどあれどうなの? 」

漣「結構いいよ? なんとなく寝付き良いし」

叢雲「ふーん……私も買おうかしら。別に寝付き悪くはないけど」

漣「まぁ、漣としては抱き付かれ枕が欲しいところではあるかな」

叢雲「それはもう既に人よね、人。それか腕回せるペット」

漣「ご主人様は硬そうだし愛宕さんとか雲龍さんは何されるか分からないし」

叢雲「姉妹でも呼んでもらえば? 」

漣「枕とか寝付きとか関係無く頼みたいところではあるけどね、
姉妹呼んで誰かに食われた日には他の姉妹に顔向けできないよ漣」

叢雲「あー……」
478 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:57:35.17 ID:MU2C+8le0

< 身も蓋も謙虚さも見栄も無い >







漣「できれば意志とか思考無いやつで」

叢雲「はぁん? 」

漣「気持ちとか面倒なの要らないから漣の身体だけあっためてほしい」

叢雲「あなた割りかしクズよね」

漣「んなわけ。漣と会った九割五分くらいは変なスラング言う可愛い子って思ってるよ」

叢雲「そうでしょうけどね……」
479 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:59:54.82 ID:MU2C+8le0

< 愛さえあればその他全ての間違いなんて気にしない >








愛宕「こうね、開き直ってくるとその他の皆さんはどうでもよくなってくるのよ。実際どうでもよくはないんだけど」

山城「ふぅん? でも高雄は別なの? 」

愛宕「ええ。普通正妻は一人だけど愛人とか情婦に人数制限なんて無いわけでしょう? 」

山城「まぁ……そうね。そのこと自体なら間違ってはいない、かも」
480 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:08:12.85 ID:MU2C+8le0

< ………… >







鹿島「あー……どうもお久し振りです? 」

あきつ丸「あぁ……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………あの」

あきつ丸「おかえり、であります。貴様がいなくて寂しくなかったと言えば、嘘になろうよ」
481 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:10:29.79 ID:MU2C+8le0

< 失って初めてなんて、許さない >







鹿島「私も……ええ、私の方こそ、寂しかったです」

あきつ丸「ふん……自分から頭を西瓜にされにいった女の言葉とは思えないな」

鹿島「これでもあきつ丸さんを助けようとしたんですよ? 」

あきつ丸「結局自分がヤツを処理してお前を運んだわけでありますがね」

鹿島「それは言わない約束です」

時雨「そもそも二日半修理されていただけだよね」

鹿島「……」

あきつ丸「……時雨殿」

時雨「はいはい僕が悪かったよ。…………まぁ、特に大規模作戦でもないところで弾け飛んだときは思ったより怖かったけどね、僕も」
482 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:16:38.08 ID:MU2C+8le0

< 間違った技術でシュートをする名人に云々 >






鹿島「あら嬉しい。時雨さんも悲しんでくれるんですね」

時雨「冷血とか人非人とか言われることもあるけどね、
僕はこれでもそこそこ真っ当な部分持ってるんだよ」

あきつ丸「悪人にも情はあろうよ。自分もそうだ」

鹿島「ん……でも、よかったです」

あきつ丸「あん? 」

鹿島「さすがにあきつ丸さんを庇おうとして沈んだ、なんてことになったら」

時雨「なったら? 」

鹿島「回り回って満潮さんが消えて無くなっていたかもしれないでしょう? 」

時雨「まぁ……」

あきつ丸「…………何か嫌な成長をしていないか、鹿島」
483 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:22:21.84 ID:MU2C+8le0

< 普段通りといえばまぁその通り >







あきつ丸「去年の四月頃に頭のおかしい上官と更に頭のおかしい新人が着任しただろう」

時雨「あぁ、女体盛りがどうので頭に蜜柑乗っけてた人たち」

あきつ丸「当然の様に新人は新人ではなかったぞ」

時雨「ふぅん? 」

あきつ丸「ついでに上官の方は何故か昨日死亡が確認された」

時雨「ありがちな結末。もしかして君が殺ったのかい? 」

あきつ丸「自分ではないな。……この話の面白いところは」

時雨「言い直しなよ。一番面白くないところ、はどこだって? 」

あきつ丸「書類上だとその上官は三年前にその新人を殺して軍法会議にかけられた末刑死しているらしい」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「それを笑いながら言ってきたときにはまったく……反吐が出る」

時雨「……僕も今同じ気分になったよ。君の所為で」

鹿島「あのー……あの、曲がりなりにも一応は私の快気祝いだった筈なのでは……? 」
484 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:28:54.28 ID:MU2C+8le0

< 聞きたいことかどうかはこの際置いておいて >






鹿島「というかそれ、私のいる前で話してもいいんですか? 特務のお話でしょう? 」

あきつ丸「……まぁな」

時雨「あきつ丸を破壊しようとして君を西瓜にしたやつさ、特務が見逃してたやつなんだ」

鹿島「はぁ」

時雨「いわばあきつ丸や上官の不手際だったわけ」

あきつ丸「時雨殿も含まれているでありますよ」

時雨「五月蝿い。……それでね、あきつ丸が君を仲間に引き込む体で接触するってことにして

あきつ丸「あの件は有耶無耶にした、それだけだ」

鹿島「? しかしそれだけでは私に特務でのお話を聞かせてもいい理由にはならないのでは? 」

時雨「ようは上官を色んな意味で安心させるために君は同士にさせられちゃったからね。
今更何を話したって問題は無いのさ」

鹿島「……なる、ほど? 」
485 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:32:54.62 ID:MU2C+8le0

< したくないとは言わないが >






あきつ丸「安心しろ。お前は何もしなくていいし、この先誰か刺客が来ることも無い」

時雨「ま、僕の知る限りでは本当のこと言ってるよ。信じてやってくれない方が僕は嬉しいけど」

鹿島「信じますよ、当然。私の為に色々としてくれたんでしょう? 」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………? 」

時雨「はぁ……僕に要らない借り沢山つくってまでね。……僕、そろそろ寝に帰るけど」

あきつ丸「…………なんだ」

時雨「その流れで鹿島さん襲ったりしないようにね? 」

あきつ丸「するか間抜け! 」
486 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:37:33.13 ID:MU2C+8le0

< 最近割にショックを受けたこと>







高雄「摩耶に“ そんなこと言うなんてロマンのカケラも無ぇな ”と言われたことね」

愛宕「えぇ……あなたあの子に何言ったのよ……」
487 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:39:39.61 ID:MU2C+8le0

< 乱心 >







涼月「実際内実は惨憺たるものですけど取り敢えず世間的には英雄視されますよねあなた」

提督「まぁ……だろうね」

涼月「まったく、世の中馬鹿と間抜けと節穴しかいないわけですね……はぁ」

提督「何なの君いきなり落胆してきて」

涼月「この際言っておきますけれどね、配属前は期待していたんです。
若き将校ながら政権や帝都に阿らない硬骨漢として」

提督「それは

龍田「それはあなたが馬鹿なだけね」

涼月「本当にもう……あぁもうっ…………もう、そこの菊理姫だしてください」

提督「お、おう……これ加賀が大事そうに出してきたやつだけどいいのかこ

涼月「いい! いいから! そんなのどうでもいい! 」

提督「…………当たられるの俺なんだが」
488 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:41:45.85 ID:MU2C+8le0

< これで平常心 >






加賀「……私あの菊理姫本当に気分いいとき飲もうと思っていたわけだけれど」

天城「いいじゃないですか。あの人お酒の価値分かりますからね。勝手に意味不明な程尽くしてくれますから」

雲龍「何やってるのよ……そんな世の中舐めた女の顔して。何で三周くらい人生逆戻りしたわけ? ねぇ? 」
489 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:43:31.05 ID:MU2C+8le0

< 諦めつつやっぱり家族としては >







提督「何か親父の会社今年度から会社関係の建物全面禁煙なんだってよ。さっき電話して初めて知ったわ」

愛宕「ふーん……お義父さん吸ってた? 」

提督「二十代まではね」

愛宕「結婚して止めたの? 」

提督「母親のこと好きになったから止めたって言ってたな。母上殿煙草嫌いだから」

愛宕「そう。…………是非そこを受け継いでもらいたかったものね。今更何にも言わないけど」
490 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:45:45.37 ID:MU2C+8le0

< 嫌いであるが故に目につくというか >







提督「あー……でさ、まぁ……別に親父の方の影響でもないんだけどな、
禁煙しようと思ったんだよ。取り敢えず一ヶ月くらい」

愛宕「あら、いいじゃない」

提督「本気で深刻な顔で心配されて挙句には断りも無しに変なこと言わないでくださいとか頼まれちゃったよ」

愛宕「分からなくもないけど……うん? 」
491 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:47:58.88 ID:MU2C+8le0

< 真実は(服の中の)闇の中 >






提督「それでも高雄にさ、冗談のつもりでじゃあ吸いたくなったときは高雄のどこか吸わせてくれるなら本気で禁煙するって言ったんだよ」

愛宕「ふーん……? 」

提督「無言で上半身脱ごうとする反応ってボケかな? 」

愛宕「ボケじゃない? 」

提督「高雄だぞ? 」

愛宕「そうだけどー……そうねぇ、高雄だものねぇ……」
492 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:49:01.49 ID:MU2C+8le0

< それでもまぁ続いて結末 >







提督「あの後の微笑みと舌のペロってやつ、アレはヤバかったね。その後そのまま俺が吸われちゃったよ」

愛宕「そう……」

提督「うん? 興味無い? 」

愛宕「禁煙はいいことだと思うわよ? 冗談も高雄も面白いと思うわよ? でもそうじゃなくて」

提督「? 」

愛宕「何でそれ、私に最初に言ってくれなかったわけ? うん? 」
493 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:53:08.35 ID:MU2C+8le0

< 宵闇深く酔いも深く >






鹿島「ん……」

あきつ丸「……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「……………………」

あきつ丸「……………………」

鹿島「……………………ね、あきつ丸さん」

あきつ丸「……うん? 」

鹿島「あなたが欲しいなら、いい、ですよ? 」

あきつ丸「…………………………………………莫迦女」
494 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:56:47.23 ID:MU2C+8le0

< 誰も彼も自分すらそんなことに興味は無くて >







時雨「やーれやれ、あれであきつ丸って鹿島さんのこと甘く見てるからなぁ」

鈴谷「うん? あきつちゃんがなんだって? 」

時雨「おっとこれはこれは本命さん」

鈴谷「うん? 本命? 」

時雨「なんでも。……鈴谷さんって女相手は駄目なんだっけ? 」

鈴谷「分かんない。実際迫られたら流されるかも、お酒入ってるし」

時雨「……そっか」

鈴谷「うん? 」

時雨「別に。…………僕だけなのかなぁ、妙に達観した気になってずっと一人なのって」
495 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:58:41.99 ID:MU2C+8le0

どれだけまた進むかは全く不明です申し訳無い

ありがとうございました
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/09(金) 23:04:09.84 ID:QEzo5k+x0
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 00:46:13.06 ID:/lhlWB800
>>1乙 待ってたぞ
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 01:29:29.89 ID:LuUsKvqD0
乙 更新あるだけ嬉しいです
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 02:27:09.71 ID:2E797I7qo
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 15:20:15.14 ID:EvlHH94Go
更新がある喜び
501 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:31:26.33 ID:iMCABlzh0

< 穿ち過ぎ >







雲龍「男っていうのはスッピンが好きなんじゃなくてスッピンでも綺麗な女が好きなのよ」

初月「そりゃあそうだろうな」

雲龍「まぁ、私は大丈夫だしあの人は私のスッピンでも綺麗って言うけれど」

初月「そりゃあそ……好きなだけで真に愛されてはいないとか、そういう意味か? 」
502 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:32:21.90 ID:iMCABlzh0

< だから穿ち過ぎですってば >







雲龍「まぁ、でもナチュラルの方がいいとは聞くわね」

提督「大体はまぁ。でも俺は真っ赤なルージュとかシャドーとかも好きだぞ」

雲龍「そう……でも、そういうのが似合う女が好きなんでしょう? 」

提督「そうかもしれないけどさ……」
503 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:40:12.03 ID:iMCABlzh0

< 何気無く言ってみるのにも勇気がいるんですよ? >







提督「あー……年始行きたいところとかある? 時流的に人多いとこは厳しいかもしれないけど」

雲龍「アダルトグッズの福袋でも買いに行きましょうか? 」

提督「……………………」

雲龍「対して欲しくもないけれど。……? …………ごめんなさい」
504 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:41:38.03 ID:iMCABlzh0

< 歪んでるとかなんとか言われても、困る >







山城「拗らせ過ぎといえばまぁそうよね」

雲龍「性的嗜好拗らせているのと蜘蛛の巣張った処女拗らせているのとどちらがより酷いのかしら」

龍田「あらもしかしてそれ私? 」

山城「あなた以外いないでしょうが。……それでなお言うけれど、純潔保っている方がまだマシではなくて? 」

雲龍「龍田より、なお? 」

山城「龍田より、なお」

雲龍「……………………へこむ」

山城「反省しなさいな」

龍田「あのねぇ……」
505 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:43:05.45 ID:iMCABlzh0

< 仕方無いね >








龍田「今の話で私に悪いところあった? 」

山城「滲み出る生き方」

雲龍「存在」

龍田「私相手だと思って好き勝手……これでも傷付くことあるのよ? 」

506 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:44:54.62 ID:iMCABlzh0

< ひととせにありふれた、そんな、ひととき >








愛宕「ふぁ……眠いわねぇ」

高雄「寝てしまえばいいでしょう。喫緊の問題も無いわけだし」

愛宕「うーん……私も本持ってこようかしら」

高雄「そうね。こんなにもゆったりと読書に没頭できることもいつかはできなくなるかもしれないし」

愛宕「ん……でも面倒ね。何読んでるの? 」

高雄「『オイディプス王』」

愛宕「つまらなさそうね。やっぱ、いい。マニキュアもまだ乾いてないし」

高雄「そう……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……君らさ、他人の膝一つずつ占領して満足?
手下げたらぶつかるから本も読みにくいし音楽聴こうとしたら立ち上がらせてもくれねぇし、何なの? 」
507 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:45:45.17 ID:iMCABlzh0

< 悪くはないという至高 >








愛宕「膝貸すだけで視覚的に姉妹丼できてるんだからいいでしょう? 」

高雄「品が無いのは兎も角として……甘えさせてくださいな。これくらい、いいでしょう? 」

提督「悪くはないけどな……悪くは」
508 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:47:10.60 ID:iMCABlzh0

< 否定できない無力に嘆くよりも、先を >







愛宕「ま、読書中の高雄はあれだけど私は暇よ? 」

提督「お話でもするって? 」

愛宕「ええ。……気付けば忠犬すっ飛ばして狂犬ばかりになってる部下について、とか」

提督「耳に痛い話をする気分ではないな」

愛宕「喜んでいればいいじゃない。今なら絶賛肉の壁だらけよ? 」

提督「痛みを遮断し壁となり長くても数日で復帰する化け物ならば俺の為に身命を賭すことが寧ろ快感だと? 」

愛宕「違う? 」

提督「違わない、違わないだろうな、お前たちにとっては何らの疑問も無く、真実だ」

愛宕「あなたが悲しむことまで含めて私たちの快楽なのよ? 」

提督「…………」

高雄「本来ならば己が死んで悲しむ想い人の姿など見れませんし、その先の安堵した顔も同じこと」

愛宕「化生の者の快楽くらい認めてよ」

提督「…………」

高雄「まぁ、それが無理で苦しみ続けるあなたをこそ……結局は、こういう終端であるからこそ輝く、私たちなのです」

愛宕「毎日が特別、なんてよく言ったものよねぇ〜……」
509 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:48:41.36 ID:iMCABlzh0

< ちなみにまだお昼寝タイムな時間です >







愛宕「月が綺麗ですね」

高雄「私、死んでもいいわ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………身籠った後の月夜に言ってたりしたらストレート辞世じゃない? 」

高雄「そうね。…………本当に身籠もれば、の話ではあるけれど」

提督「…………」
510 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:50:47.02 ID:iMCABlzh0

< 夕方頃なんとはなしにストリーミング >







提督「ある意味二刀流って合理的じゃねぇのか、ロボモノだと」

明石「はぁ」

提督「生身の人間なら身体の負担もスタミナもあるしそもそも圧倒的に筋力が足りねぇだろうけどな」

明石「どうせ機械だし部品交換で済むなら出力さえ上げれば問題無いと? 」

提督「あぁ。だからお前らがこうこの先白兵戦メインの世界に降り立ったとすれば、って話をな」

漣「元が化け物体質なキャラが転生ってあんまり見ないと思うんすよね」

明石「なるほど……なるほど」

能代「でも体質引き継げるなら艤装なんて無くても石ころ全力投擲で覇権取れますよね」

提督「…………」

漣「…………」

明石「…………ロマンが無いとかよく言われません? 」

能代「はい? 」
511 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:54:48.55 ID:iMCABlzh0

< 保護者属性とかなんかその辺的に >







涼風「チンチロリンでさりげなく〜 ♪ 」

江風「さりげなくねーぞこれ」

旗風「これはまた……ごっそり持っていかれましたね」

伊13「酷い……話」






山城「負け込んだのから周りと変わっているわけだけれどね、あれ」

龍田「? 」

山城「こう外から見ると実に不健全で嘆かわしい絵面よね」

龍田「まぁ……あれで真ん中にあの人がいると不思議なことにそうでもないんだけど」
512 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:56:51.74 ID:iMCABlzh0

< all for one, one for someone >







赤城「皆はあなたの為に、あなたは誰かの為に」

提督「恣意的過ぎるだろうが。……なんというか否定は、できねぇけど」
513 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:58:56.11 ID:iMCABlzh0

< 絡め取って好き勝手 >







雲龍「……蜘蛛」

天城「蜘蛛ですね」

雲龍「立派な巣を巡らせて、誰かを捕まえて、こうやって寒さに堕ちてしまうの」

天城「まぁ、急に寒くなったりすれば」

雲龍「はぁ……」

天城「ぁ、息、白いですね」

雲龍「…………絡新婦になりたいわ」

天城「……は? 」
514 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:00:31.42 ID:JtA5M5fp0

< 身体跳ねて、嘆息ひとつ >







提督「ふぅ……」

雲龍「っ……腹筋、お、さえてないと、まだ跳ねそう」

提督「派手にイったもんな。結構重かったんじゃない」

雲龍「ん…………っ……ぅん…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………そんなデカいタトゥーシールってあるんだな」
515 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:02:21.50 ID:JtA5M5fp0

< ワンポイントって割にキたよね >







雲龍「たまには愉しいでしょう? 」

提督「そりゃこんだけ盛ったら否定はできねぇけど……うぅん」

雲龍「シャネルの五番が許されるならタトゥーシールも着る、と言えるでしょう? 」

提督「衣装だと思えと? 」

雲龍「女の嘘は宝石なのよ? 」

提督「せめて涙が、って言ってほしいな。……ってもさ」

雲龍「……ん」

提督「なんか、エロいなそれ」

雲龍「でしょう? 」
516 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:05:17.17 ID:JtA5M5fp0

< それで相手違ったらいっそ笑っちゃうかもしれない >








雲龍「…………ん……Zzz」

提督「相変わらずの寝付き……待てよ? こいつ肩胛骨とかウエストの後ろとかにもあるよなタトゥー」

雲龍「…………Zzz」

提督「器用通り越したようなやつではあるけども……」

雲龍「Zzz……」

提督「…………天城にもお仕置きというか落とし前付けさせてやらねぇと」
517 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:05:59.64 ID:JtA5M5fp0

ありがとうございました
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 00:07:09.40 ID:gU4l0nLo0
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 09:38:58.73 ID:I52PYptEo
お疲れ様です
520 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:06:34.52 ID:z6x3sKEJ0

< 時と場合は選べない >






雲龍「まぁ、でもね? 」

天城「ええ」

雲龍「これで時々弱い男を徹底的に管理して呼吸にも許可を求めさせるくらい染め上げたいときもあるのよ、妄想では」

天城「はぁ……いえ、姉様ってそういうの上手そうではありますけれどね。
満足のMとかそういう話ではなくて単純に思考と発想が」

雲龍「あの人時々でいいからいきなりドMでひ弱な低身長とかに変化してくれないものかしら」

天城「姉様って身長高いですしね。……それで」

雲龍「? 」

天城「何故、天城との枕会話でこんな話を? 」
521 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:08:01.02 ID:z6x3sKEJ0

< 莫迦女と馬鹿な女と >







雲龍「他に話すことが無かったから? 」

天城「さすがに傷付くのですけれど……姉様の好きそうな話であれば」

雲龍「ええ」

天城「どこが良かっただとか次はこういう触り方にしてほしいだとかあるのでは? 」

雲龍「構わないけれど……どちらかというと相手の反応を見ながら手探りでいく方が好みなの。
それか頭ごなしに指図されたり無理矢理されるのが」

天城「それはあの人に頼んでくださいね。……雲龍姉様」

雲龍「うん? 」

天城「…………」

雲龍「…………? 」

天城「…………ん……やっぱり、傷付きました。大切に想ってくださるなら……抱き締めて寝てください」

雲龍「はいはい。…………ぁ、そういえばさっき投げたショーツが箪笥に引っかかっ痛いっ! 」
522 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:08:48.54 ID:z6x3sKEJ0

< さりとて自らが拒めるとは言えなくて >








龍田「フゥ-……姉妹で絡まるって楽しいのかしらねぇ〜……」

提督「愉しいんじゃねぇの。俺が見てる限りは普通に愉しんで悦んで堕ちていくよ」

龍田「今度会ったら天龍ちゃんに頼んでみようかしら」

提督「すんなりいけそうだな」

龍田「そこが怖いのよねぇ……天龍ちゃんって何でも許してくれちゃうからぁ」

提督「半分くらいお前の所為だろう」

龍田「そうだけど、ね。…………フ-……やってらんないわ」
523 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:09:16.80 ID:z6x3sKEJ0

ありがとうございました
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 23:23:09.18 ID:gU4l0nLo0
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 09:04:12.28 ID:PDuJgCaxo
お疲れ様です
526 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:17:26.12 ID:F6ovCAlG0

< 平日朝の方が安いんです許してください >







提督「じゃあ行ってくるわ。夕方過ぎには帰る」

愛宕「はいはーい。いってらー」

高雄「怪我は無いようにしてくださいね。いい年齢なんですから」

提督「はいよ。…………それとな」

愛宕「うん? 」

高雄「はい」

提督「格闘訓練なんてやってもまぁいいけどな、俺に暴露ないように隠蔽しておけよ? や、本当はよくもねぇけど」

高雄「はいはい。……遅れますよ? 」

提督「ん……」

愛宕「よくこんな早朝から行くわねぇ……しっかりメイクして見送る私も私だけど」
527 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:18:07.27 ID:F6ovCAlG0

< 思ってしまった時点でそれは >







愛宕「あれを譲歩っていうの? 格闘したら隠せって」

高雄「まぁ……暴露ないように騙してくれるなら、というのは妥協なのじゃない? 」

愛宕「浮気は暴露ないようにしてくれ、ってやつね」

高雄「そうかしら」

愛宕「違う? 別に違うなら違うでいいけど……企画してもいないわよね」

高雄「そういう裏切りはよくないものだものね」

愛宕「ええ。…………やっぱり、浮気と同じじゃない? 」
528 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:19:20.73 ID:F6ovCAlG0

< 実際普通にやっても接待になるのは少し悲しいけれど >







叢雲「ゴルフねぇ……」

漣「時々嬉々として行ったりつまんなそうに行くけど楽しいのかなあれ」

叢雲「競技自体に思い入れは無さそうよね。友達と行くか付き合いで行くかの違いみたいな」

漣「ん……接待ゴルフ得意でしょあんたー、だからつまんないんでしょ? とか言ったら」

叢雲「ええ」



『接待ゴルフをできる程上手くないから好きじゃないんだ』



漣「とか言ってたよ」

叢雲「んんっ……あいつらしいわねそれ」
529 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:20:34.37 ID:F6ovCAlG0

< で、その後 >






江風「玉入れってこういう競技だったか? ゴルフってこういう競技だったか? 」

涼月「どう考えても違いま……そっち行ったよー! 」





愛宕「はい、じゃあ次加賀さーん」

加賀「ゴルフボールというのはどうも小さくて……クラブも折っちゃいそうだし」

明石「海上に向けて打ってドラム缶に入れさせるってねぇ……駆逐の皆さんもよくあれちゃんとゲットできるなぁ」
530 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:23:39.25 ID:F6ovCAlG0

< 力だけでは無いと思いつつも >







雲龍「ようはこう体幹を意識してヘッドを真っ直ぐ当てつつ振り抜けばいいわけでしょう? 」

涼風「なんだこいつ」

明石「知ってた」

瑞穂「何故こうも易々と早々に美しいスイングができるのか」

山城「最近気持ち悪いをまた一周回って凄いと思えるような位置にきたわ」

龍田「んー? 450yd? それって凄いの? ふぅん? 」

愛宕「これはこれであの人に見せたら機嫌悪くしそうよね」

高雄「まぁ、私たちでもこと力と体感の微調整は化け物だけれど……格闘訓練よりはマシじゃない? 」
531 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:25:14.58 ID:F6ovCAlG0

< 試しに力任せ >







雲龍「でもほら、プロのドラコン選手は500yd越すらしいわよ? 」

天城「ドラコン? 」

阿賀野「ドラコンっていうのはアテナイの立法者で不文ほ

江風「ドライビングコンテストの略。どンだけ遠くまで飛ばせるかって競技」

阿賀野「むー……」

能代「それちゃんと分かってくれるの司令だけでしょ」

高雄「ぁ……」

Littorio「……何故、こう、折れてしまったのでしょう? 」

Roma「そもそも地面が抉れかかっているのだけれど、姉さん」

明石「着火しなかっただけ幸運でしたねぇ……」
532 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:29:09.36 ID:F6ovCAlG0

< 単純な程に、怖い >







提督「ふぃー疲れた疲れた。たでーま」

愛宕「おかえりー。お風呂? 」

提督「や、終わった後近くの温泉行ってきたからいいや。テキトーに飲ませて」

愛宕「はいはーい」

高雄「おかえりなさい。一応真実ですが格闘訓練なんてしていませんよ」

提督「知ってる。……さすがに折れたドライバー持って謝ろうとしてるLittorio見て遊びの殺し合いしたとか思いたくねぇわ」
533 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:32:57.35 ID:F6ovCAlG0

< 捧げ持ってこられた物を見つつ >






提督「え? いいよ別にそんなの。かなり前に上官から貰ったけど持て余してたやつだし」

Littorio「それでも、です。勝手に持ち出して圧し折ってしまったわけですから」

提督「まぁ、そう、かな? 取り敢えず、赤いの飲ませてよ」

Littorio「ええ、こちらに」






江風「圧し折る……? 」

海風「殆ど消し飛んだみたいなものだよね」

Roma「……あの男がドン引きするって久々に見た気がするわ」
534 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/13(火) 23:36:08.21 ID:F6ovCAlG0

ありがとうございました
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 23:36:42.93 ID:2Ich0Q4T0
536 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:47:44.52 ID:FbObf6Yi0

< 当然のように回答はございませんが >







漣「明石さんって最高レベルのセキュリティにアクセスできる権限持ってるから戯言に聞こえるでしょーけど」

明石「持ってませんよ。信じなくても構いませんが」

漣「漣たちってギアス的な変な嚮団とか島とかが始まりだったら面白そうっすよね」

明石「あー……いいとこ突いてる」

漣「は? マジ? え、まじ? うっそおっ? 」

明石「冗談です。……そんな感じならこんな酷いことになってねぇんですよねぇ……」
537 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:49:21.12 ID:FbObf6Yi0

< じわり…… >







漣「この前さ、酔った勢いとゲームな気分なのに一人でやる気しない面倒くさい気分の所為で頭おかしくなってて」

叢雲「ええ」

漣「たまたまご主人様引っ掛け終えてお風呂入って着替えようとしてた雲龍さんいたから」

叢雲「え、ええ」

漣「冗談で着替えてるの見させてくださいよー、とか言っちゃったのね」

叢雲「あなたね……着替えって女は見られたくないもの上位に入ると思うけど」

漣「雲龍さんならイケるとか思ってたんだよねー」

叢雲「はぁ。……でもまぁこういうなら見させてくれたわけでしょ? そもそも雲龍だし」

漣「うん。エロかったなぁ……」

叢雲「そりゃあ素材だけは極上なわけだから」

漣「ガーターベルトの正しい吊り方とか初めて知ったよ漣。今着けてるのも雲龍さんと選んだやつだし」

叢雲「……うん? 」
538 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:50:36.78 ID:FbObf6Yi0

< 太腿辺りに着けるアレ >







漣「お手洗い考えないならいいけど」

叢雲「ええ」

漣「普段使いで合わせるならショーツが最後なんだってさ」

叢雲「まぁ……そうでしょ。モデルは基本ガーター見せなきゃいけないんだから」

漣「言われればそうなんだけどねー。……あとその次のときも見せてくれたんだけど」

叢雲「あなたそれあいつや雲龍本人とは違う変態に陥り始めてるって理解してる? 」

漣「知らない知らない。……ガーターリングってヤバくね? 」

叢雲「何がどうヤバいのよ」

漣「なんてーかこうさ、取り敢えずご主人様の反応が一段階上がるっていうの分かった」

叢雲「あ、そう……まぁ、それがヤバいに入るかどうかは謎だけど。どうせ盛るのは変わらないんだし」
539 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:51:56.99 ID:FbObf6Yi0

< 新郎主体のイベントっていうのがまた…… >







漣「あとさ、世界にはガーター・トスっていうエロいイベントがあるみたいだよ」

叢雲「変態レベルが上がったのは兎も角あなたと雲龍は何の話をしているのよ」

漣「まぁまぁ。……新郎が新婦のドレスに潜ってガーターリング取るとかやべぇ」

叢雲「それはまぁ、ヤバいわね」

漣「何をとち狂ったのか酔ってフラッフラのご主人様にやらせた雲龍さんがやべぇ。結婚式のイベントだよあれ」

叢雲「…………きも。不憫でもあるけど」






提督「! ……? 」

愛宕「? 何? 」

提督「や、なんてーか本能的に不味いというか不義理を働いた気がしたというか……うぅん? 」
540 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:52:48.44 ID:FbObf6Yi0

< 脳が(変な方向に)壊れる >







愛宕「高雄に資料整理押し付けて逃げてきたからじゃない? 」

提督「まぁ……うん、ぅぅん? 」

愛宕「いいからいいから。……浮気と純愛を同時に楽しめるって、お得よねぇ〜」

提督「んー……? 」
541 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:57:34.55 ID:FbObf6Yi0

< 心に積もる雪はきっと真っさらでは無くて >







漣「や、てーかもう最近本気で雲龍さんに堕ちかかってる自分を恐れてるんだよね」

叢雲「……救えないわよ」

漣「いいよ別に。……なんか最近さ、すっごい寂しいの。幸せなのに」

叢雲「それは一過性の

漣「一過性の、中二病か何かだって? 本気で言ってる? 」

叢雲「……いいえ」

漣「別に叢雲とか__さんに恨みなんて無いけど、でも、辛いの」

叢雲「…………」

漣「雲龍さんでも誰でも抱かれたからってたぶん何も変わらないけど。
…………お酒じゃ忘れられないこと、積もってきちゃったのかもね」
542 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:02:40.97 ID:FbObf6Yi0

< 咲くことを諦める花なんてきっと無い >






漣「恋に恋する乙女、なんて代物に今からなれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「せめて、一緒に笑いながら堕ちていける誰かがいてくれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「そうやって思うんだけどさ、駄目なんだ、わたしには」

叢雲「…………」

漣「俯瞰して、見下ろして、常に冷静に周りを見る自分がいる。
それは間違ったことだって、つまらないことだって、自分を不幸にするって思おうとしても、できないの」

叢雲「…………」

漣「それならさ、いっ時でもわたしを壊してくれるヒトが、関係があったって良いと

叢雲「ねぇ」

漣「……何? 」

叢雲「だから、私もあいつもあんたのこと、好きなのよ。……それしか、言えないけれど」

漣「…………………………………………」
543 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:05:26.91 ID:FbObf6Yi0

< 時雨というのは晴れ間があってこそ >







時雨「ふぅ……ところであきつ」

あきつ丸「何だ」

時雨「鹿島さんとはどこまでいったわけ? 」

あきつ丸「何も。あれを受け入れていれば多少浮かばれるとして、許された気になって踏み躙るに等しいからな」

時雨「相変わらず強情なこと言うね君。……彼女の気持ちはどうなるのさ」

あきつ丸「どうにも。……どうにも、ならんさ」

時雨「満潮に呪い殺されてしまえばいいのに」

あきつ丸「満潮が時雨殿に迫られて股を開く女ならばそうかもしれんな。
自分は鈴谷に嘘を吐きたくないし、そんな女として鹿島に顔を合わせることはできない」

時雨「そうかい。…………ふふ、今の君になら開くかもしれないよ? 僕ですら」
544 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:07:09.66 ID:FbObf6Yi0

< 何もしなかった、のです >







あきつ丸「まぁ、心を開かれるよりは股の方が余程高い可能性ではあるだろうな」

時雨「また君はそういうこと言う」

あきつ丸「一応これくらいは許される仲で……隠れさせてほしいであります。鹿島がいる」

時雨「いいけど……本当に君何もしてないんだよね? 冗談の類いでいいんだよね? さっきの僕を信じていいんだよね? 」
545 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:13:12.52 ID:FbObf6Yi0

< ” 漣 ”っていうのは涙を流す様でもあるんだよ? 知ってた? >






漣「うん、それは素直に嬉しいよ。わたしもそれでいいと思う」

叢雲「…………」

漣「でもさ、やっぱり、きついとき、あるよね」

叢雲「…………」

漣「はぁ……やっぱ雲龍さんより__さんの方がいいのかなぁ……」

叢雲「…………あいつは、あんたのこと、拒まない」

漣「それがまた嫌なんだよね。決して使ってはいけない最高の親愛って感じで」

叢雲「…………」

漣「なーんか裏切ってる感じしてさ。……ただの我儘なんだけど」

叢雲「…………」

漣「走り出して、その先に光があって、なーんて分かりやすいご都合主義の世界に行けないかなぁ……」
546 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:14:04.87 ID:FbObf6Yi0

< 耳を擽る甘く噎せ返るような毒液滴る愛の声 >






雲龍「試してみたいなら……いいわよ」

漣「ひゃっ……」

叢雲「……突然現れた驚きは兎も角嫌悪感ではない何かに襲われたって顔を理解したわ。
細か過ぎて伝えようも再現のしようも無いけど」
547 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:15:27.44 ID:FbObf6Yi0

< ハリと柔らかさと薄い肉の絶妙な >







漣「て、てーか何を試せってんです。漣はこれでも乙女で初心な美少女なんすけど? 」

雲龍「うん? この前言ってたガーターリングのことだったんだけど……何か大事な話してたわけ? 」

漣「……はぁ」

叢雲「まぁ、こっちから誘わない限り漣の嫌がることなんてするわけな……何故、私の太腿を眺めているわけ? 」
548 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:19:13.80 ID:FbObf6Yi0

< 背後や足元果ては天井まで気になる >







大井「これでいい? 」

鈴谷「ん、いいよーありがと」

大井「私もカレーは好きだし。北上さんも待ってるから」

鈴谷「や、でもまさか大井が一緒にカレーつくってくれると思わなかったからさ」

大井「これでもそれなりにお料理は好きなのよ。別にあなたに変な気持ちも無いし」

鈴谷「そっかそっか。まっ、ありがとねー」

大井「いいえ。こちらこそいいリフレッシュになりました。最近戦闘続きだったから」

鈴谷「うん」

大井「……? 」

鈴谷「…………? 」

大井「…………? 」

鈴谷「や…………平和過ぎて困ることってあるんだなぁ。これでいいんだけど」
549 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:20:31.46 ID:FbObf6Yi0

< 気の緩みと言ってくれるな >







大井「? 偶然じゃない? 私普通にあのクソ男とか龍田とも仲良い方だし。
たぶん全体的にクズ側にいると思うけど」

鈴谷「それを本音っぽくストレートに言えるっていうのは素晴らしい女の子なんだよ……だよ……」

大井「……その疲れた顔が本音っぽく見えるのが本気で私の素晴らしさを表しているみたいで怖いわ」
550 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:24:51.45 ID:FbObf6Yi0

< 平和というものの尊さを知ったのです >







那珂「おっ、なーんか良い匂いしてると思ったら超平和で常識人しかいない空間じゃーん」

大井「あなたが来た所為で三割強常識人枠が削られたわ」

那珂「ひっどーい! 北上さんがカレーまだーって言いながら阿武隈弄ってたよ? 」

大井「はっ。私としたことが。サッと盛って一緒に食べる重要な使命が」

那珂「それ那珂ちゃんにもくれるんだよね? 」

大井「まぁ、かなり多めにはあるし。北上さんの余りでいいなら」

那珂「いいけど言い方。……ねぇ」

大井「うん? 」

那珂「なんで鈴谷さん、遂には顔押さえて崩れかけてるの? 」

大井「……? ……うん? 」
551 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:26:49.67 ID:FbObf6Yi0

< それから暫くしてカレーを食べつつ >







あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………まさか大井に本気で鈴谷をどう思っているか訊かれるとは思わなかったであります」

時雨「たぶん微妙に意味とかすれ違ってると思うけど、そうだね」
552 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:31:55.77 ID:FbObf6Yi0

< 一方その頃残念で愉快な人たち >







提督「あぁ^〜……血管透けてるおっぱいをただ眺める仕事したい」

明石「そんなんでお金貰えるのヒモくらいでしょう」

愛宕「ヒモですら寧ろ触れなきゃいけないんじゃない? 」

提督「何もやりたくないけど目だけ幸せにしたい」

愛宕「それなら私の目でも見てたら? 」

提督「それでもいいな」

愛宕「でしょ? 」

明石「何言ってんのこの人たち……」
553 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:34:15.30 ID:FbObf6Yi0

< たまには真面目な話でも >







加賀「私たちの戦いは正しいものなのでしょうか」

赤城「正しい戦いなどありませんよ、とはまぁ綺麗事ですね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「傷付きますね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「本当に傷付きますね。……私たちの戦いは、正しいでしょう」

加賀「……」

赤城「私と加賀さんの戦いが同じだとは言いません。
けれど、私は私の決断と判断にある種誇りを持っていますし、
加賀さんのそれは人間らしくもある素晴らしい生の尊さです」

加賀「…………」

赤城「どの道、もう戻れはしないし、逃げることさえできないんですよ、私たち」

加賀「そう……ですね、ええ、とてもとても、幸福なことに」
554 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:35:48.67 ID:FbObf6Yi0

< と、いうのは半分くらい冗談 >







赤城「ま、取り敢えずあの少将閣下ではありませんが」

加賀「え、ええ」

赤城「さすがに山と積まれたおでんを前に訊かなきゃいけないことでした? 」

加賀「…………いえ」
555 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:41:14.61 ID:FbObf6Yi0

< 大喜利じゃねぇんだからさ…… >







龍田「死んだ敵は幾らでも持ち上げていいのよねぇ〜……寧ろ持ち上げるべき」

伊14「分かった」

龍田「うん? 分かった? 」

伊14「この後山城さんが“ それならあの哀れにも龍田なんかに懸想して死んだ男も持ち上げてやりなさいよ ”と言うので」

山城「言うので? 」

伊14「” あら〜、敵じゃなくて蛆虫の間違いでしょ〜? ”とか宣うんでしょう? 違います? 」

山城「たぶん大体合ってるわね。寧ろ簡潔に纏めてあって素晴らしいわ」

龍田「あのねぇ……」
556 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:42:58.36 ID:FbObf6Yi0

< あとまぁそこそこすんなり一人になれることかな >







提督「フゥ-……煙草吸ってて良いこと、ねぇ……」

龍田「無いでしょうそんなの」

提督「訊いてきたやつがいうことじゃねぇだろうそれ。……強いて言えば」

龍田「ん」

提督「喫煙者の上官と二人きりになれること。その上官が時々本音っぽいことを言うこと」

龍田「くっだらな」

提督「そうだな。……それでもさ、くっだらない軍人はそれに縋ってみたりもするものなんだよ、マジで」
557 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:44:54.63 ID:FbObf6Yi0

< 成長と老化の境目って何処だったのかな >







龍田「そんな世知辛いサラリーマンみたいな」

提督「やってることは変わらねぇと思うけどな。官僚主義の民主主義なんてどこもこんなものだろう」

龍田「夢の無いお仕事ですこと」

提督「次世代の夢をつくる仕事だからな。今は無くてもいいんだ」

龍田「理想ねぇ……よくそんな綺麗事をすぐ吐けるわ」

提督「三十年くらい前の気持ちだけ浚って持ってくればいい」

龍田「残骸が海の底にあるくらいね」

提督「お前にやれとは言ってない。……それが自然にできるようになんてなったら、枯れ始めだしな」
558 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:46:23.34 ID:FbObf6Yi0

< それはそれで結構嬉しい >







明石「や、確かに運転は好きですけど雲龍さんたちが運転したいなら別にいいですよ。ふっつーに友達とドライブでしょ? 」

雲龍「乗るのも好きだけど私は乗られる方が好きだから任せるわ」

天城「……色のボケた旧車でも載せて差し上げましょうか? 」
559 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:53:19.55 ID:FbObf6Yi0

< 寒々とした廊下、部屋のドアを開けて >






雲龍「あ、そうそう」

漣「はい? 」

雲龍「あなたが本当に寂しくなっても私じゃなくて叢雲にしておきなさいな。じゃないと後悔するわよ」

漣「は? 」

雲龍「じゃ、また明日」

漣「や、ちょっ、何言っ……」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………何、言ってんのあのヒト」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………そんなの、分かってるし」

漣「…………」

漣「…………」

漣「……………………寝よ、叢雲ちゃんが戻ってくる前に」
560 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:55:16.13 ID:FbObf6Yi0

< まるで薄月に吸い寄せられるように >








雲龍「……………………」

加賀「……………………隣、良い? 」

雲龍「静かに飲んでいてくれるのなら」

加賀「一応は先輩相手でしょうが。……飲む? 」

雲龍「グラスがありません」

加賀「あなたの分もあるわ、何故か」

雲龍「何故か、ね……どうも」

加賀「……………………」

雲龍「……………………」

加賀「……………………」

雲龍「……………………風の音、綺麗ですね」

加賀「そうね。…………ええ、生き方が詩的なあなたといるからこそ」
561 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:58:03.68 ID:FbObf6Yi0

< 吹けていった先に更けていく >






雲龍「…………ん、からい」

加賀「多少喉を灼いておかないと、寒くなってきたから」

雲龍「…………」

加賀「…………ん」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………賢しらなこと宣って、とか反省しようと思っていたんですけど」

加賀「ええ」

雲龍「どうでもよくなりました。……ありがとうございます、先輩」

加賀「どういたしまして。…………グラス、空いてる」
562 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/14(水) 23:58:33.07 ID:FbObf6Yi0

ありがとうございました
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 00:00:46.15 ID:QOGNgv0Q0
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 07:31:49.65 ID:iXiJDenjo
おつ
565 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:22:26.16 ID:WtUU9toJ0

< 悪意があるわけではないのだろうが >






時雨『……雨はまた降るさ』






春雨「あれってたぶん“ 陽はまた昇る ”って感覚で言うんだろうけど」

浜風「ええ」

春雨「次の日長距離の輸送任務で雨に降られたときちょっと恨んだよねさすがに」

浜風「……まぁ、そうでしょうね」
566 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:24:09.20 ID:WtUU9toJ0

< ジョークの意味を訊かれるアレにも似た >






春雨「や、本当別に珍しく悪意とか無くてあぁいうとこ時雨ちゃんにしか出せないカッコ良さだとは思うよ? 」

浜風「それくらいは分かります」

春雨「でもさ、大規模な戦闘でちょっとヤバいな帰還できるかな? ってくらいの危機的状況だと」

浜風「それがちょっとヤバい、なのかは置いておいて、何? 」

春雨「止まない雨は無いさ、って言うんだよね。どういう使い分けなんだろう」

浜風「ん……」

春雨「ちょっと謎なとこだよね」






時雨「……だからって本人に訊きに来るかな普通。恥ずかしいんだけど」
567 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:25:31.20 ID:WtUU9toJ0

< 撃てば(心に)響くように >








浜風「後学の為にお聞かせくださいませ。佐世保の時雨様」

春雨「幸運艦たる姉上様の武勇伝として語り継ぎますね、はい」

時雨「坊ノ岬組かつ救助のプロとソロモンの悪夢その二かつ護衛のプロに言われるとか嫌味かな? 」

春雨「結局沈んじゃったからね」

浜風「次は沈まずにいたいものです」

時雨「あ、そう……何で君たち早朝からやたら強烈に陰湿なこと言ってくるの? いじめ? 」
568 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:26:52.29 ID:WtUU9toJ0

< マッチポンプの押し付けと言えないことも無い >







春雨「まぁ、挨拶みたいなものだよね」

浜風「そうね」

若葉「そうだな」

時雨「何か増えたし」

若葉「うん? 若葉がいては嫌か? 」

時雨「違うけど…………ん、僕は基本的に雨が好きだよ、全て優しく流してくれそうな雨が」

春雨「うん」

時雨「でも雨って色んな雨があるよね。強く荒々しく時に生命を根刮ぎ刈り取るような雨だってある」

浜風「ええ」

時雨「だから、そのまま。心の傷を癒すなら優しい雨が欲しくなるし、
敵に絶望的な蹂躙を与える為なら嵐にだってなるさ」

若葉「なるほどさすがだな。…………そこで頬を染めるのは情緒不安定が過ぎるんじゃないか、春雨」
569 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:27:44.87 ID:WtUU9toJ0

< 丁度テレビで >







山城「場末の店で貝焼き味噌なんて食べていたら笑うわね」

扶桑「まぁ……でもこれ美味しそうね」

加賀「美味しいわよ。ご飯が必須なのもよく分かる」

扶桑「? どこかで食べてきたんですか? 」

山城「どうせあの男と遊びに行った帰りにで

加賀「飲み落ちて人数が二、三人になったらあの人や愛宕って材料さえあるなら大概のものつくってくれるのよ。諦めの顔で」

山城「……」

扶桑「……まさか嬉々として材料だけ用意していませんよね加賀さん」
570 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:29:45.32 ID:WtUU9toJ0

< 家庭内とか小規模ならまだ分からなくもないけれど >







加賀「まさか。あっちから頼んでくることもあるわけだし」

扶桑「比率は怪しいところですけれど……」

山城「んん……でも私たちも割と青森のものってかなり口にしましたよね。異動してきて暫く経ちますし」

扶桑「まぁ……私もじゃっぱだとか品川汁は勝手につくり方覚えているわ」

加賀「誰におしえられたわけでもないのに不思議なことね」

山城「誰かしらと厨房に立てば見て覚え……ん? 」

加賀「そう、そこなのよ、分からないのは」

扶桑「そういえば最初に幅広げていくのって誰なのかしら……」
571 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:09.22 ID:WtUU9toJ0

< 何か文句がありまして? >






加賀「とも和えが食べたいわ」

山城「知りませんよそんなの」

加賀「でも、食べたいの。ちょっと良いお酒下ろすから用意してくれない? 」

扶桑「そんな駄々っ子みたいな酔い方……それこそ材料があるなら構いませんけれど」






高雄「冷凍で良いなら鮟鱇もカスベもありますよ。丁度解凍していたところです」

加賀「やりました」

赤城「上々ね」

扶桑「まぁ、加賀さんが白雲去来なんて持ち出してきてる所為なのは分かりますけれどね……」

山城「どこから湧いて出てきたんです赤城さんは。……あと何故当然のようにあるのよ鮟鱇」
572 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:54.42 ID:WtUU9toJ0

< ここまでいつものこのあともいつもの >







高雄「? ここ、青森ですよ? 」

加賀「うん? 」

扶桑「また変なボケ……もしかしてボケではない? 」

山城「ボケでしょう。それに大湊であろうが前のあそこであろうが食材くらいありそうだし」

加賀「ボスがあれだものね。……誰がつくってくれるの? 」

赤城「加賀さんも十四代好きですねぇ……」

高雄「? とも和えで良いんですか? 」

山城「任せたわ」

扶桑「そうね。……ボケで流されかけたけれどそれ何人分つくるつもりなの? 」
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