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【安価コンマ】能力者を集めて物語を創る
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51 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 21:41:54.07 ID:FTqARUxc0
―― 紅音の部屋 ――
……。
紅音「あれ、戻った」
いきなり目の前が白く、というより蛍光灯が眩しく光ったと思ったらよく知ってる部屋にいた。
さっきのは夢? にしてはかなりリアルだったような。
白昼夢的なやつか? まあ何でもいいや。
帰りに痴漢を撃退して交番に届けて、その後すぐに寝たから腹空いたな。
適当に食べて時間つぶすとしますか。
―― 数十分後 ――
紅音「カップ焼きそばはやっぱ美味いな。女学院にいたらこの味を知らずに生きてたのか」
『あの騒動』のおかげで得られた中にはこういうものもある。
失ったものも少なくはないが、知らないものを知れた良い機会と割り切っている。
割り切って、いるのに、まゆりに会うのが、怖い。
52 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 21:47:22.37 ID:FTqARUxc0
『とにかく、少しでいいので連絡ください』
安価↓1〜3 コンマがこのレスに近いやつ
1.携帯を手に取る
2.何もしない
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 21:48:44.34 ID:78HD0yBW0
1
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 21:48:51.19 ID:PwQ07VUXo
2
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 21:49:02.03 ID:u0a1Bw7K0
1
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 21:51:05.08 ID:5zC6egPB0
1
57 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 22:09:08.25 ID:FTqARUxc0
あいつは、まゆりは友達だ。お互いそう思っている。
でも傷つけてしまった。
気にしてないと言ってたが、その事実は消えない。
紅音「……友達なら、心配させちゃダメだよな」
携帯を取り、メール画面を開く。
紅音「しかし痴漢を撃退したって言ったらそれはそれで心配されそうだな」
紅音「無難に学校での出来事を軽くまとめて送るか」
進級できたこと、女学院にいたら面白そうな男子のこと、後ろの席の人のこと。
夢での出来事は……、どうすっかな。
安価↓1
1.送る
2.送らない
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 22:09:59.95 ID:UKDNqHXDO
1
59 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 22:22:29.50 ID:FTqARUxc0
紅音「ま、いい話題提供になるな」
モニターとスピーカー以外何もない部屋のこと。
電源を入れてみたけど特に意味のなかったこと。
紅音「こうして文字にしてみると意味不明だよな。しなくても夢はそういうもんか」
メールの文面を見直すと内容はどうでもいいことしかない。
それでも、これで安心するという。中々に変な奴が友達だ。
……その原因は自分にあるというのを忘れちゃいけない。
送信ボタンを押す。
思えば風邪でない時にメールするなんていつぶりだろうか。
だからすっかり忘れていた。
60 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 22:34:04.60 ID:FTqARUxc0
返信がくるということを。
普段ならまっすぐ家にきて看病してくれるまゆりだ。返信などこない。
風邪を引いてるからか、その時ならまゆりへの罪悪感はなく普通に話せる。
でも今は?
我に返った瞬間自分のしたことに激しく後悔した。
何のためにまゆりと距離を置いてたんだ。本当に今日の自分は調子が狂っている。
携帯が鳴る。まゆりだ。
いやまだ決まってない。画面を見るまでは決まってない。
もしかしたらニュースの速報かもしれない。
……落ち着け。
ゆっくりと通知を確認するんだ。
『百合咲まゆり から メールが届きました』
61 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 22:37:54.57 ID:FTqARUxc0
安価↓1〜3 コンマ高い奴
1.開かない
2.電源を切る
3.何も見てない
4.目の錯覚だ
5.逃げない
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 22:39:38.14 ID:7B8wu8Cb0
5
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 22:40:09.04 ID:RmLXWGpKO
5
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/19(日) 22:40:30.19 ID:sIohppQro
5
65 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 23:03:14.94 ID:FTqARUxc0
調子が狂ってるならそのままの勢いでいけばいい!
意を決して、まゆりからのメールを見る。
『嬉しい。ホントに嬉しくて泣きそう。
紅音さんは何も話さないから心配だけど、これからはどんどん話してください。
私の知らないそちらのこと、些細なこと、そのふたつが聞けて幸せです。』
紅音「いちいち大げさなんだよ」
『私の今日の出来事は……』
と、いつも通りのメールがやってきた。
毎日とはいかないが、何かあったらそれを逐一報告メールしてくる。
正直読んでないのが多い。
でも、今日のは最後まで読もう。
なんだか気分が良いんだ。
66 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/19(日) 23:44:14.29 ID:FTqARUxc0
幸福の時間はあっと言う間と聞くが、その通りのようだ。
気付けば今日が昨日になりそうな時間だ。
お風呂は……朝にしよう。とやかく言う人はいないし。
就寝準備を済ませ、再びベッドへ。
……。
67 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 00:13:03.34 ID:NOYXNXnm0
―― ??? ――
紅音「またここか」
モニターとスピーカーの部屋に来てしまった。
紅音「連続で同じ夢ってつまんないだろ」
自分の夢に文句を言いつつモニターの前にいく。
紅音「電源を入れ直すとかメンド……いや、これついてるな」
わずかだが熱を感じる。
つまりこのモニターはしばらく作動してたことになる。
ただのつけっぱなしで近づいただけで熱は感じないと思うし。
紅音「なにがどうなってんだ?」
なんで自分の夢で謎解きみたいなことをしなくちゃいけない。
68 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 00:14:26.80 ID:NOYXNXnm0
《ウィルス検知! ウィルス検知!》
《ウィルスバスターを転送します》
69 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 00:33:09.98 ID:NOYXNXnm0
紅音「!?」
スピーカーから意味の分からない放送が流れた瞬間、この部屋に少女が現れた。
少女「人間じゃないですか!」
少女「でも納得です。確かに同じ人間なら攻撃しづらい……」
紅音「ちょっと、何のこと?」
少女「でも、もう覚悟は出来てます!」
そう言い放ち少女はズボンのポケットに手を入れる。
安価↓1〜3 コンマがこのレスに近いやつ
(選択肢を間違えるとあらすじに辿り着かなくなるかも)
1.待って!と叫ぶ
2.攻撃する意志はないことを示す
3.少女を取り押さえる
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 00:36:38.59 ID:U3syCwZ/0
3
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 00:40:13.96 ID:r72nbcQDO
2
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 00:41:40.05 ID:9/Sm9FkwO
1
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 00:48:31.14 ID:U3syCwZ/0
先が気になる
74 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 01:00:10.21 ID:NOYXNXnm0
さっぱり意味の分からない状況だ。
でもここで交戦することは何か違う気がする。
両手を上げて降参の意を示す。
少女「…………」
相変わらずポケットに手を突っ込んだまま動かない。
それならこちらも両手を上げたままだ。
少女「なんで、何もしないの……?」
どうやら取り押さえに動いたら危なかったらしい。
なんで何もしないのか、か。簡単だ。
紅音「ウィルスじゃないから」
少女「……? ごめん。もう一回言ってくれる?」
紅音「ウィルスじゃないから。意味を教えてほしい」
きっとこの少女はスピーカーの音声で自分を何かの敵だと思い込んでいる。
誤解を解かないといけない。
75 :
あらすじに向かいます
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 01:20:45.96 ID:NOYXNXnm0
少女とは座ったまま離れた距離で会話をすることになった。
紅音「名前は上月紅音。れっきとした人間だよ」
少女「わたしは……。本当に人間?」
紅音「疑り深いの大歓迎。その方が違うと分かったら思い切り殴れる」
少女「いや殴らないけど、それ以上の痛みは保証できるから安心して」
紅音「……。なんでもいいけど名前を教えてよ」
少女「まだ完全に信じてない」
紅音「分かった。ウィルス云々の話をしよう」
少女「何もモニターで見てないの?」
少女「……どういうこと!?」
モニターに向かって急に大声をだした。
同時にポケットの中から何かを取り出し、投げる。
76 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 16:35:43.06 ID:NOYXNXnm0
勢いよくモニターに当たったそれは反射して少女の手元に戻る。
投げたものをよく見ると、その正体はスーパーボールだ。
動体視力には自信ないので、はっきりと言えないが多分水色のそれ。
少女「やっぱり傷つかないよね」
紅音「あれでヒビ割れしたら苦情どころじゃないって」
少女「自信はあった。ほら」
さっきと変わってゆっくりと上に投げてボールを渡してきた。
二、三度バウンドしてやってきたのを右手でキャッチ。
紅音「いっった!!!」
瞬間、大声で叫んだ。
まるでボクシング選手のパンチを不意打ちでもらったような痛さが襲ってきた。
実際にあったことないけど、それほど痛い。
手が、ものすごく痺れる……。
いったい何を渡されたんだ……。
というかニヤりと笑うな。そこ。
77 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 16:42:13.65 ID:NOYXNXnm0
恐る恐る右手で掴んだ物体を見てみると、何の変哲もないスーパーボールに見える。
確認したら不思議と手の痺れが瞬く間に消えていく。
紅音「ただのスーパーボールだよな? さっきの激痛は何だったんだ?」
少女「これが私の能力。の一部。そっちは?」
紅音「の、能力? 待った。また意味不明単語が出たな」
少女「……。シードマスター? どうせ見てるなら早く説明して」
紅音「またしても意味不明単語が出た。ウィルス、能力、シードマスター」
少女「この人は敵じゃないなら説明して。敵なら敵って証明してよ。混乱してきた」
こっちとしては最初から混乱してるが、それ言ったらもっと紛らわしくなりそうだから黙ろう。
少女「ウィルスウィルスって意味不明なのは同じなんだよ!」
少女「あと武器返して!!」
自分で渡したくせに逆ギレしてきた。
よーし分かった。思い切り投げてやる。
上月選手、ここまでの混乱をボールに込めて、いざ! くらえ!!
……。
涼しい顔して受け止めやがった。なんでだ。
だからニヤりすんな。
78 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 16:59:50.72 ID:NOYXNXnm0
《……ぁ、あ、よし、聞こえるね?》
突如スピーカーから謎の声が響いた。
ボイチェンでも使っているのか、機械音声で性別の判断がしづらい。
モニターは、真っ暗のままだ。
《上月紅音。キミの数時間のログを消去した》
《これでシステムは大人しくなる。迷惑をかけた》
《四宮弥生。キミにも迷惑をかけてしまった》
紅音「四宮(しのみや)、弥生(やよい)?」
少女「わたしの名前。あっさりとバラすじゃん、シードマスター」
《ふたりは敵じゃない。仲間だ。それに説明させるために呼んだのはキミだ》
79 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 17:01:16.95 ID:NOYXNXnm0
《あとモニターに能力を使っても意味ないと何度教えたか》
弥生「レベルアップしたかもしれないじゃん」
《……キミの能力はあくまでも『感覚操作』。機械に感覚はない》
弥生「だからバラすのあっさりすぎ!!」
感覚、操作? バラされてもさっぱりだから安心しろ。
紅音「二人で盛り上がってるとこ悪いけど、こっちにも説明ぷりーず」
《そうだね。朝がくる前に手早く教えよう》
《といっても、一方的に喋るのは性にあわないんだ》
80 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 17:02:10.47 ID:NOYXNXnm0
《何から聞きたい?》
安価↓1
1.ウィルス
2.能力
3.シードマスター
4.四宮弥生
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 17:04:22.29 ID:3RTo+LlS0
4
82 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 17:08:57.66 ID:NOYXNXnm0
紅音「決まってるだろ。全部だよ」
《せっかく選択肢をあげたのに意味がないじゃないか》
紅音「うるせー。最終的に全部聞くんだ。手早くさっさと教えろ」
弥生「うわぁ……」
83 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 17:23:46.63 ID:NOYXNXnm0
《しかしせっかく選んでくれたんだ。それを最初にしよう》
紅音「何言ってんだ?」
《いや、こっちの話。気にしないでほしい》
《四宮弥生くんについてか》
弥生「わたしのこと知ってどうするの?」
紅音「何も知らないやつが仲間とか信じられない」
嘘だ。
仲間なんて、そんなの、必要ない。
《ふむ。一理ある》
《ここにいる弥生くんは一見おてんばだが、現実は違う》
弥生「ちょっとシードマスター、プライベートに干渉しすぎ」
だからこんな会話、聞き流すのがちょうどいい。
弥生「それに無意味だよ。緊張感がこの人からなくなった。話聞いてないよ」
84 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 17:24:55.95 ID:NOYXNXnm0
安価↓1〜3 コンマがこのレスに近いやつ
1.そんなことない
2.よく分かったね
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 17:38:32.24 ID:Iv+Jxgs90
1
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 17:46:40.06 ID:sZGySvcz0
2
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 17:53:25.23 ID:r72nbcQDO
2
88 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:10:41.84 ID:NOYXNXnm0
弥生「うん、正直でよろしい」
弥生「実はね、会話をし始めた時から聴覚を最大限まで強化してるの」
弥生「だからあなたの鼓動はずっと聞こえてた。今もね」
弥生「両手をあげてる緊張の音、座って話している時の安堵の音」
弥生「あなたの触覚を少しいじって痛覚を強化したあと、ボールを渡した」
弥生「その時の激痛に耐えた必死の音、仕返ししようと意気込んだ決意の音」
弥生「でもわたしの痛覚は最大限まで弱体化させてたの。痛みはゼロ」
弥生「それが失敗した絶望の音。今の音は、無気力。何も感じない」
紅音「……お見通しなんだ。すごいな。興味でてきたかも」
感覚操作、そういうことだったのか。
にしても人間かどうか疑わしいのはお前じゃないのか?
弥生「疑惑の音。何に対してかは追及しないでおく」
弥生「わたしとしてはウィルスが一番気になってるんだけど」
《では、次はウィルスにいこう》
89 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:35:53.56 ID:NOYXNXnm0
《ウィルスについて》
《これは準備が整う前に紅音くんがさっさと電源を押したことによるバグだ》
紅音「は?」
《まだ最後の編集作業が残ってたのに、その映像を再生しろとリクエストがきた》
《当然無理。エラーだ》
《そのエラーの原因は何なのか、システムは必死に探した》
《辿り着いた結果が電源エラー。誰かがスイッチを入れた》
《その場にいたのは紅音くんのみ。よってキミをウィルスと認定》
紅音「ちょ、ちょっと待て。何となく理屈は分かるが理解できねぇ」
紅音「そもそもここはなんなんだ。夢じゃないのか? さっきの激痛忘れてねーからな!?」
90 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:39:07.84 ID:NOYXNXnm0
《ここはどこなのか、それにも答えよう》
《夢であり、夢でない》
紅音「手早く教えるっつったろ。意味の分かる言葉で言えよ……」
《そうピリピリするな。簡単に言えば精神世界のひとつ》
紅音「全然簡単じゃねーよ」
《ふーむ。眠ってるときにこれる家と思え》
《必ずしも我が家に帰れると限らないがな》
弥生「あー、わたしがそれだ」
紅音「どういうことなんだよ、ほんと分からん」
弥生「ここさ、まるで密閉空間じゃん。わたしのとこもそう変わんないけど」
弥生「エアコンあるんだよね」
91 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:50:00.87 ID:NOYXNXnm0
弥生「でも今日はなかったから没収されたのかなって思ってて」
弥生「暇つぶしにモニターの電源いれて映像みてた」
紅音「は? 編集が終わってねーって言ってたよな?」
《いや、その後終わってセッティングも終わらせました》
《こう考えてほしい。先に弥生くんが紅音くんの部屋にきた》
《これを『部屋A』とする。次に紅音くんがやってきた》
《しかしシステムはキミをまだウィルスと認定しているため、弥生くんと同じ空間にいれさせないようにする》
《その結果、『部屋A』と同じ構造の別空間にある『部屋B』に紅音くんが通されたわけだ》
92 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:50:57.14 ID:NOYXNXnm0
弥生「……つまり隔離部屋というわけね」
《弥生くんは幸いにも能力の使い方を分かっていた》
《だから同じ時間、同じ部屋にいた弥生くんが別空間にあるこの部屋にすぐ駆けつけられたわけさ》
《目的はウィルス退治。今はもうその必要はない》
紅音「意味が! 分からん!!」
弥生「『部屋A』があんたの本当の部屋だけど、手違いでわたしが行った」
弥生「そのせいであんたは『部屋B』、つなりここに行くことになった。こんな感じ」
93 :
……つなり?
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 18:51:38.89 ID:NOYXNXnm0
《さて、そろそろ能力にも触れようか》
《正直さっきまでの話は理解できなくても問題ないが、これは別だよ》
《準備はいい?》
安価↓1〜3 コンマがこのレスに近いやつ
1.分かりやすく
2.その調子で続けて
3.聞いてもどうせ分からん
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 18:52:11.62 ID:m2kH5crv0
1
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 18:54:22.62 ID:bL3ty33h0
1
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 18:57:29.40 ID:U3syCwZ/0
1
97 :
閲覧注意?
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 19:20:12.73 ID:NOYXNXnm0
紅音「おい、なら理解できるよう分かりやすく説明しろ」
《まあその義務はある。やれるだけやってみよう》
弥生「ついでだし復習していこ」
《約二十年前、ある科学者はひとつの細菌をみつけた》
《それはあまりにも弱く、管理するのも一苦労だった》
《実験の一環で細菌を……動物、そうだな、ネズミにしよう》
《細菌をネズミに投与し、結果を待った》
《すると不思議なことにネズミが二足歩行で走り出した!》
紅音「ストップ!! なんでそんなキモチワリィもんを想像しなきゃならねぇ!!」
《……分かりやすいと思って。摩訶不思議な出来事として》
紅音「極端すぎる!!!」
98 :
閲覧注意?
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 19:35:12.91 ID:NOYXNXnm0
弥生「……こんなの復習じゃない」
《そう言わず付き合いたまえよ》
《そしてそのネズミは》
紅音「まだ続くのかよ……」
《やがて近くにいた同種、同じく細菌を投与されたネズミを喰い殺し始めた》
紅音「は? なんで?」
《同種が気に食わなかったのだろう。だから喰った》
《ネズミはもうただのネズミではない。進化したネズミだ》
《だが進化したネズミは有限だ。もともと細菌を投与されたネズミだから》
《餌がなくなって最後の一匹になった進化ネズミはどうしたと思う?》
安価↓1〜21:00頃目安
《考えを聞かせてほしい》
《もし正解者、もしくは近い答えが出たらすごい》
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 19:38:43.42 ID:U3syCwZ/0
進化ネズミを増やしていった
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 19:40:41.90 ID:bL3ty33h0
普通のネズミと交尾して子孫を増やしていった
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 19:42:54.01 ID:BEboZ9sL0
自分が餌になった
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 19:45:07.09 ID:9/Sm9FkwO
ウォルト・ディ◯ニー氏に自分を売り込んだ
のちのミッ◯ーマウスである
103 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 19:49:50.78 ID:NOYXNXnm0
>>99
《その方法、および目的は?》
>>100
《子孫を増やした目的とは?》
>>101
《何の? その目的とは?》
>>102
《草。やめたまえ。消されてしまう》
《一回更新しただけで意外とくるもんだ。とても嬉しい》
《もしかしたらまだくるかもという期待がでてしまう》
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 19:57:06.17 ID:m2kH5crv0
1人でつまらないと思ったそのネズミは他の同種のメスと交尾して子孫を増やしていった
目的は自分と対等になれる相手が現れてつまらない現状を壊してくれるという希望を抱いたから
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 20:02:08.02 ID:U3syCwZ/0
>>103
ネズミに菌を投与し進化ネズミを増やす
自らの餌を増やすために
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 20:04:00.28 ID:eQPyZvBvo
そのネズミは電気ネズミへと進化し国民的な大人気モンスターとなった
一時期妖怪な地縛霊ネコがライバルになりそうだったがそいつは勝手に自滅した
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 20:38:16.48 ID:QFWlnwdQ0
餌が不要になるようさらに進化した
108 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:00:28.75 ID:NOYXNXnm0
>>105
《概ね正解。どうやって投与したのかという方法があれば完璧だ》
――――
《ひとつひとつにコメントする時間、もったいないな。さっさと答え合わせだ》
紅音「また意味のわからんことを」
《進化ネズミは細菌に飢えている。管理が難しいと言っただろう》
《ネズミの体内に入ったからといってその弱点は消えなかった》
《細菌が死滅すれば自分は劣化したもとのネズミになってしまう》
《故に進化ネズミは同種を喰らうんだ。細菌を得るために》
紅音「さっきと言ってることが違うぞ」
《気に食わないで殺すバカがいるか? 理由があるの。順序立てて説明してんの》
紅音「納得いかねぇな」
109 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:03:24.62 ID:NOYXNXnm0
《進化ネズミは、自身の血液を、細菌に侵された血液をネズミに飲ませた》
《そのネズミに細菌が全身に巡り進化ネズミになる。そしたら再び殺し合い》
《進化ネズミは食欲を満たすためだけに仲間を増やしてる》
紅音「……待て。いや待ってくれ。そしたらなんだ?」
紅音「こいつは、四宮はどういうやつなんだ?」
弥生「ま、そうなるよね」
紅音「進化したネズミ、能力、感覚操作っていったか?」
《まあ慌てないで。続きはまだまだあるんだから》
110 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:33:21.03 ID:NOYXNXnm0
《生きるには食べることが必要、そのために仲間を増やす》
《非常に効率の悪い食事だよね。しかも自分の死と隣り合わせの食事だ》
《繰り返してるうちにオリジナルの細菌を持ったネズミは食べられた》
《絶滅に近い種族なんだよ、進化ネズミは》
《科学者はそれに悩んでいた。どうしたらこの種族を安定して増やせるのか》
《結論。『一人で無理なら二人で考えよう』》
紅音「……続けて」
《科学者は仲間の科学者に相談した》
《ちょうど仲間を増やしていたからそのうちの一体を仲間に渡した》
《全てここから始まった》
111 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:36:09.41 ID:NOYXNXnm0
《仲間に渡った進化ネズミのもとには同種がいなければもとになる劣化種もいない》
《細菌という餌がなくなった進化ネズミは驚くべき進化を遂げた》
《細菌を体内で仮死状態にさせたんだよ》
《もちろん仲間科学者がそれを知ったのは随分後のことだった》
《なんせ見た目は普通のネズミになっていたんだから》
《新たな力を得たネズミは何も知らない人が見たらただのネズミだ》
《食事も普通に戻っていたんだ》
《このネズミを科学者のもとへ連れていった》
《そこには進化ネズミが個別のケースに収容されていた》
《その後は地獄だ。おそらく想像通りの出来事が起こると思うけど、一応言うよ》
112 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:37:40.16 ID:NOYXNXnm0
《仮死状態の細菌が復活し、進化ネズミを全て喰らったんだ》
113 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:51:57.87 ID:NOYXNXnm0
紅音「…………」
《便宜上そのネズミを超進化ネズミとしよう》
《超進化ネズミを喰らおうと進化ネズミは食事に向かったけど返り討ち》
《これを見た二人の科学者は言葉を失った》
《食事が終わると超進化ネズミの見た目は普通のネズミに逆戻り》
《彼らは決めた》
《このネズミは始末しないといけないと》
114 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 21:53:29.78 ID:NOYXNXnm0
弥生「それに立ち向かうため、生まれたのがわたしたち第二世代ってわけ」
《ちょっと、省略しすぎですよ》
弥生「ながい。つらい。キモイ」
紅音「第二世代? わたしたち?」
弥生「仲間ってことは、こうづき、だっけ? も第二世代なんでしょ?」
《まぁ、そうですね》
第二世代とやらは置いといて、内容は
安価↓1〜3
1.分かった
2.なんとなく
3.分からん
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 21:55:39.68 ID:U3syCwZ/0
1
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 21:56:25.21 ID:JbDtlZgVo
3
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 21:57:36.21 ID:tHdPl5fo0
1
118 :
しばし休憩
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/20(月) 22:19:06.22 ID:NOYXNXnm0
紅音「だいたいは理解したよ。部屋AとかBとかより」
《あ、ちなみにとっくにAに戻ってますよ。Bの部屋は必要なくなったので》
紅音「そういうのはもういい」
弥生「シードマスターの言葉を借りるなら、そうだなぁ」
弥生「超進化ネズミの仮死状態の細菌を採取して、うーん」
《ネズミの赤ん坊に注射したんです》
《もちろん『普通のネズミ同士』『普通のネズミの赤ん坊』です》
《免疫も抗体も少ない個体に凶悪な細菌を投与したらどうなるのか》
《そういう実験をしたんです》
紅音「…………え? 待って。今までのことからしたら」
弥生「そ。仮死状態の細菌を持った赤ん坊が成長した姿が……」
弥生「わたしたち、第二世代ってわけ」
119 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:01:24.03 ID:HSqlAOqa0
紅音「えっと、えっと?」
弥生「落ち着いて。仮死状態って言ったでしょ。これはそのままの意味」
弥生「わたしの場合は覚醒して『感覚操作』が使えるようになっただけ」
《そう! 第二世代は比較的安全に細菌を扱えています》
《嬉しい結果です》
《第一世代、つまりは超進化ネズミですが、あれは非常に危ない》
《現在は仮死状態のまま普通のネズミとして生きています》
《が、第二世代とぶつかったらどうなるか、まだ未知数です》
紅音「そうじゃなくて!!!」
120 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:03:04.30 ID:HSqlAOqa0
紅音「え、ありえないよ」
《ありえない? とは》
紅音「だって、上月グループが所有する病院で生まれたんだよ?」
紅音「外部の人間がそんな怪しげな細菌を持ったまま……」
《はい、外部の人間ではありません》
紅音「!?」
《これがご都合主義》
《それも結構昔ですのでその人物を探るのは不可能でしょう》
121 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:05:09.79 ID:HSqlAOqa0
《この流れでシードマスターについて話しましょう》
《もうお気付きかもしれませんが、私が注射した本人です》
《シードマスター『種の主人』という意味で名付けましたが後になってから恥ずかしくなりますね》
紅音「……四宮と殺しあわなくちゃいけないのか?」
《いいえ。殺しあうのは第一世代のみです》
《紅音くんが覚醒しても弥生くんとバトる必要はありません》
《それにもしそうなってたら、対峙した瞬間、紅音くんの細菌は覚醒しているはずです》
弥生「あ、そっか。わたしの細菌に反応してなきゃおかしいや」
《つまり紅音くんも立派な第二世代の仲間入りです》
122 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:07:14.76 ID:HSqlAOqa0
《その前にまず、覚醒をしないといけないですね》
《次はどんどん仲間を増やして》
《最後に超進化ネズミを退治しましょう!》
123 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:13:09.15 ID:HSqlAOqa0
ふ ざ っ っ け ン な ! ! !
124 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:13:39.76 ID:HSqlAOqa0
紅音「要はてめぇの尻拭いをしろってことだろ?」
紅音「冗談じゃねえぞ!!!」
紅音「第二世代だが何だか知らねぇけど」
紅音「普通のネズミのときに殺しゃいいだろぅが!!!」
125 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:17:12.72 ID:HSqlAOqa0
弥生「……。試したんだって」
紅音「あ?」
弥生「でも駄目だった。細菌、能力に侵されたものは能力による攻撃しか致命傷を負わない」
弥生「超進化してもそういう弱点は変わらないというのがシードマスターの見解なの」
弥生「だから、わたしたちがやるしかない」
弥生「超進化ネズミ、通称『災厄』。倒すべき存在」
弥生「放っておくと、また面倒な進化をするかもしれない」
弥生「……すでにしてるかも。早く倒さないと」
弥生「そいつはきっと会えば分かるはず。能力が教えてくれるよ」
126 :
次回は本日夕方か明日のそれくらい
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 00:23:08.46 ID:HSqlAOqa0
紅音「……」
『まゆりをまもれるちからがあったら……』
『きにしないで。じゅうぶんつよいよ』
『ごめん、ごめん、まゆり。ごめん』
紅音「…………くそ」
安価↓1〜3 コンマがこのレスのに近いやつ
1.納得はしない。やるだけだ
2.友達を守るためだ
3.誰の手も借りない
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 00:29:08.20 ID:zrAYageu0
2
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 00:30:10.62 ID:Yl7pVCMN0
1
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 00:30:23.70 ID:/qEDvsiDO
2
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 00:31:00.79 ID:C3pG5R3o0
2
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 00:35:46.89 ID:Kcqpy/X60
悲しいけり……
132 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 18:50:33.68 ID:HSqlAOqa0
紅音「納得はしない。やるだけだ」
あの時もそうだった。
あの時から何も変わってない。
言われたことをやるだけ。
嫌だったのに。
『やって、あかねさん』
そんなこと言わないでくれ。
133 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 18:54:52.32 ID:HSqlAOqa0
―― 紅音の部屋 ――
紅音「変な夢だったな」
さっきまでの夢の感想はこの一言に尽きる。
夢ならもっといいもんが見たかった。
紅音「感覚操作。そんな超能力染みたこと、人間に出来るわけねーだろ」
ところどころの内容は忘れてしまったが、印象深いのは覚えてた。
数日経てば全部忘れるだろう。夢とはそういうもんだ。
紅音「さっさと朝風呂終わらせて、学校行くか」
……。
134 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 18:55:50.05 ID:HSqlAOqa0
風呂から出て、身体を拭いて制服を着る。
廊下に出ると食卓に向かう途中の母様と父様に会った。
紅音「おはようございます。母様、父様」
母様は私に目をくれずそそくさと立ち去り、父様はおはようと言って母様の後を追う。
そう思っていた。
母様は想像通りの動きをしたけど父様は違った。
135 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 18:58:02.61 ID:HSqlAOqa0
上月父「ママは素直になれないだけなんだ。ホントはもう許している。気を病むほど」
上月父「ただ、意固地になっていてね。言葉が見つからないんだよ」
嫌いにならないでほしい。と父様は静かに言った。
紅音「分かってます。じゃなきゃ、まゆりを家にいれたりしないでしょう」
紅音「許せないのは娘の言葉を信じなかったあの人です」
上月父「……似た者同士だね。さすがママの血を引いてる」
紅音「血を、引いてる」
136 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 19:01:51.89 ID:HSqlAOqa0
《免疫も抗体も少ない個体に凶悪な細菌を投与したらどうなるのか》
『わたしの場合は覚醒して『感覚操作』が使えるようになっただけ』
《そう! 第二世代は比較的安全に細菌を扱えています》
《最後に超進化ネズミを退治しましょう!》
紅音「ねぇ父様。もし、もしですよ?」
紅音「不思議な力が自分にあると分かって、悪者を退治しないといけなかったらどうしますか?」
上月父「? 変なことを聞くね。ゲームのやりすぎじゃないのか?」
137 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 19:04:04.01 ID:HSqlAOqa0
上月父「でもそうだな。もし紅音ぐらいの年頃だったら心が躍るね」
上月父「まるでヒーローみたいでカッコいいじゃないか」
上月父「おっと、そろそろご飯食べないと遅刻しちゃうんじゃないか?」
紅音「は、はい……」
感覚操作がヒーロー。
相手のダメージを数倍にさせて、自分はノーダメージ。
ずるいヒーローもいるなぁ。使いこなせてるけども。
先に食卓に着いていた母様は、未だ何も口にしていなかった。
と思うとゆっくりと箸に手を伸ばし、白米を食べる。
昨日の夜、寂しがってたよ。と耳打ちをする父様。
138 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 19:05:39.47 ID:HSqlAOqa0
……ご飯は全員分用意してある。
あの時もこれくらい優しかったら。
虚勢を張る自分はいなかったのに。
139 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 19:07:36.53 ID:HSqlAOqa0
静かな食事が終わり、時間はまあまあだ。
急いで出れば、まゆりと会えるかもしれない。
遅れて出れば、誰かしらに会うだろう。通学路なんだし。
安価↓1〜3 コンマがこのレスに近いやつ
1.急いで出発
2.少し遅れて出発
3.遅れて出発
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 19:08:34.44 ID:/qEDvsiDO
3
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 19:09:41.99 ID:7MEokcfdo
2
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 19:36:36.34 ID:jT8Ni2110
2
143 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 21:17:32.16 ID:HSqlAOqa0
今日はちゃんと時間をズラして登校しよう。
――――
やばい。ズラしすぎた。
と言っても普段出てる時間から少し遅れた程度。
それでもまゆりを避けてるため、かなりギリギリの時間に出ている。
そこから更に遅れているから……。
紅音「行ってきます」
気持ち早歩きで、いや走ろう。
女学院の制服でこんなことしてたらいろんな人に怒られる。
でもそれがないからセーフだと思う。
144 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 21:19:28.54 ID:HSqlAOqa0
ちらほらと制服の人たちが見え始めたあたりで速度を落とす。
ここまでくれば遅刻で怒られることはないだろう。
弦「あ、上月さん。おはよう」
紅音「ん?」
弦「あれ、挨拶が返ってこない」
紅音「……」
一瞬、男に声を賭けられたと思ったが女だ。
と思ったけど、制服が男物……。
紅音「あぁ、一番手」
思い出した思い出した。
名前が出てこないだけで思い出した。
145 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 21:20:28.53 ID:HSqlAOqa0
安価↓1
1.流れで一緒に登校
2.無視する
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/21(火) 21:22:36.52 ID:eVvy2doCo
1
147 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 21:47:34.92 ID:HSqlAOqa0
×賭けられた
○掛けられた
―――――――
弦「一番手? 出席番号?」
紅音「悪いな。名前覚えてない」
弦「ではもう一度、有明弦です。クラスメイトってことは覚えてたんですね」
紅音「アリア、か」
うーんと。
待て待て待て待て。
何でこいつ話しかけてきた?
弦「えっと……今日、変な夢見て。聞いてくれますか?」
そしていきなりなんだ!?
消極的に見えてこの積極性は!?
148 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 21:50:33.44 ID:HSqlAOqa0
紅音「ゆ、夢、ね。それなら、こっちも、変、だったぞ」
同い年の男子と話したことなんてねーよ!
向こうのペースで話させてたまるか!
……。
紅音「って、感じだ」
なんとかアリアを黙らせ、夢の話を語ってやった。
にしても途中から黙ってるというか、聞き漏らさないようにしてた気がする。
弦「すごい」
紅音「だ、だろ? そっちの夢よりすごいだろ?」
149 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 22:06:47.58 ID:HSqlAOqa0
弦「そうじゃなくて、その」
弦「僕の夢とほぼ同じなんです」
紅音「はは、そっかー。同じかー、同じ、おなじ?」
弦「はい。シードマスターとか災厄とか」
弦「第二世代、とか」
紅音「……おいおい、冗談だろ? 気をひこうとしてんのか?」
弦「やめてくださいよ、真剣なんです」
なんだろう。隠れ潜む乙女心にダメージが……。
そんな話をしているうちに学校に着いた。
なんとか遅刻は免れた。一安心だ。
150 :
◆ak8RAT8nZ62z
[saga]:2020/01/21(火) 22:38:59.52 ID:HSqlAOqa0
―― 学校:2-2 ――
朝のHR前の時間、アリアがこっちの席まできた。
「おい、有明が上月に近づいてるぞ」
「マジ? アイツの噂知らないのか?」
「誰か教えなよ」
紅音「悪いこと言わないから近づかない方がいいぞ」
弦「だって、気になって気になって」
「気になる? 上月に惚れたか?」
「元女学院だからってアイツはないわ」
弦「あんなの初めてだったんです!!」
教室が大パニックになった瞬間である。
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