P「夏葉に犬耳と尻尾が生えてる…」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:21:56.81 ID:8Ap7wD9Y0


P(……えぇ?)




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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:22:52.62 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「……」フリフリ

P「動いてる…」

夏葉「…? プロデューサー?」

P「え?」
夏葉「どうしたの? さっきからずっと私を見ているけど。何かついてるかしら?」

P「あ、ああごめん。なんでもないんだ」

夏葉「なんでもないのにジッと人の顔を見るなんてことあるかしら。言いたいことがあるなら正直に言ってちょうだい」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:23:29.26 ID:8Ap7wD9Y0

P(うっ…困ったな…)

P「えっと……今日も、綺麗だなって思ってさ」

P(会話としては少し唐突だけど、それは事実だしな)

夏葉「…そ、そう。ありがとう……嬉しいわ」ピコピコ

P(…尻尾が動いてるってことは、喜んでくれてるのかな?)ジー

夏葉「ぷ、プロデューサー? そんなに見つめられると、恥ずかしいわ…」フリフリ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:24:00.62 ID:8Ap7wD9Y0

P「え。あ、すまん」

夏葉「あ…イヤじゃないのよ? ただ、その…」

P「う、うん」

夏葉「……恥ずかしくて」ブンブン

P(…か、可愛い…。ただでさえ可愛いのに犬耳と尻尾が動いていてさらに可愛い…)

P(…というか、夏葉はもしかして気づいてないのか…?)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:25:12.11 ID:8Ap7wD9Y0

P「……なあ、夏葉」

夏葉「な、何かしら?」ブンブン

P「えっと……み、耳……」

夏葉「耳?」ピクッ

P「うん。それ…」

夏葉「あ……気づいてくれたの?」

P「! それはそうだろう。すぐわかるよ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:25:49.24 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「プロデューサー……嬉しいわ。気付いてくれたの、アナタがはじめてよ」
P「えぇ…そんなにわかりやすいのに?」

夏葉「……私のこと、よく見てくれているのね」フリフリ

P「それは、まあ…」

夏葉「これ、先週ショッピングをしていたら見つけたの。衝動買いしてしまったわ。とっても素敵じゃない?」

P「夏葉もそういうの買うんだな。うん、可愛いとは思うけど…」

夏葉「……そうね。少し子どもっぽいデザインかもしれないわね、このイヤリング」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:26:22.18 ID:8Ap7wD9Y0

P「え?」

夏葉「でもね? これを見た時になんというか、ビビッときたのよ。そういう直感というか感覚って、大事にしたいでしょう?」

P「ああ、うん。そうだな。似合ってると思うよ。夏葉は可愛いのもとっても似合うから」

夏葉「…可愛い、ね。ふふ、ありがとう」フリフリ

P「…うん。ところで、そっちの耳は…」

夏葉「こっち? 付けてるわよもちろん。髪の毛で見えないだけで」

P「ああ、うん。そうだな…」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:27:01.33 ID:8Ap7wD9Y0

P(…これ、夏葉は気づいてないのか…?)

P「…あのさ夏葉」

夏葉「何かしら?」

P「……尻尾」

夏葉「尻尾?」ピクッ

P「…尻尾って聞いてさ、何かこう、思い当たることはないか…?」

夏葉「尻尾……そうね……」

P「…うん」

夏葉「……あ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:27:41.88 ID:8Ap7wD9Y0

P「お?」

夏葉「やっぱり尻尾といえば、犬の尻尾よね!」

P「ああ…」

夏葉「カトレアも、私が帰ってくると尻尾をフリフリさせて寄ってきてくれるの! とっても可愛いのよ! それとそうね、マメ丸みたいにクルンと巻いてる尻尾も可愛いわ! フリフリ振るのよ! こう、フリフリ〜って!」フリフリ

P(手のジェスチャーと一緒に尻尾も振ってる…可愛い)

P「…そっか」

夏葉「ええ!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:28:39.25 ID:8Ap7wD9Y0

P(…俺の幻覚? 疲れてるのかな…)

夏葉「…プロデューサー?」

P(休みだってとってるし、精神的にも特に不安とかはないはずなんだけど…潜在的なストレスとかかな…?)

夏葉「プロデューサー!」ズイッ

P「わっ!」

夏葉「もう、聞いてるの? ボーッとして。どうしたの?」

P「ご、ごめんごめん。少し、考え事してて」

夏葉「そう……。ねえ、プロデューサー」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:29:17.60 ID:8Ap7wD9Y0

P「ん?」

夏葉「疲れたりしていない? アナタ、少しさっきから様子が変よ…?」シュン

P「あ、えっと、大丈夫だよ。それは本当に、うん」

夏葉「そう、ならいいけど…」

P「うん」

夏葉「……そういえば、久しぶりね」

P「え?」

夏葉「アナタとこうしてふたりでゆっくり話すの」

P「…ああ。言われてみれば」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:29:53.24 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「…最近は放クラも私も、たくさんのお仕事をいただけて、本当にありがたいわ」

P「…ああ。本当に、大人気だな。放クラも、夏葉も」

夏葉「ふふ、まだまだよ。目指すはトップアイドルなんだから!」フリフリ

P「夏葉のそういう姿を見てると、こっちも勇気づけられるよ」ナデナデ

夏葉「え?」

P「あっ…! すまん、つい…!」

P(夏葉が犬みたいで可愛くて…)

P「セットも崩れちゃうし、嫌だったよな。ごめん!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:30:37.21 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「…………じゃないわ」

P「えっ」

夏葉「い、イヤじゃ……ないわ。突然だからびっくりしただけよ…ええ」

P「そ、そっか…」

夏葉「……ねえ」

P「うん?」

夏葉「もしアナタがよければ……。もう少し、撫でてくれないかしら」ピコピコ

P「え…」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:31:58.83 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「あ、いえ、無理にとは言わないわよ!?」

P「いや、全然いいよ。俺の手でよければ…」ナデナデ

夏葉「ふぁ……」フリフリ

P(うっとりしてる……リラックスしてくれる、のかな)ナデナデ

夏葉「……ねえ、プロデューサー」フリフリ

P「…どうした?」ナデナデ

夏葉「…………」ピタッ

P(止まった…?)

P「……夏葉、どうしたんだ?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:32:32.67 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「私……」

P「うん」

夏葉「……」

P「……」

夏葉「…や、やっぱりなんでもないわ! あ、ありがとうプロデューサー。それより、なんだか変なお願いをしてしまったわね」

P「いや、こちらこそ。子ども扱いしてるみたいになっちゃったな」

夏葉「そんなことないわ。嬉しかったわよ……………とても」フリフリ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:33:03.69 ID:8Ap7wD9Y0

P「夏葉……ありがとう」

夏葉「……ええ。そ、それじゃあそろそろレッスンだから! 行くわね!」ダッ

P「あ、ああ。……夏葉!」

夏葉「……何かしら?」ピクッ

P「……レッスン、『頑張れ』!」

夏葉「! ……ええ、もちろんよ! 私、頑張るわ!」フリフリ
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:33:37.23 ID:8Ap7wD9Y0


バタン


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:34:16.96 ID:8Ap7wD9Y0

P(……今のは、なんだったんだろうな。やっぱり俺の幻覚か…?)

P(……でも、頭を撫でた時、確かにふさふさした感触があったような……ううむ)

P(………そういえば確かに、夏葉とこんなにゆっくり話したの、久しぶりだったな。…楽しかった。それに犬耳と尻尾の生えた夏葉、大型犬みたいで可愛かったな…)

P(……とりあえず、明日また夏葉の様子を見てから考えよう)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:37:16.69 ID:8Ap7wD9Y0


------------


20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:37:49.53 ID:8Ap7wD9Y0


ガチャ


夏葉「おはよう! プロデューサー!」

P「おはよう、夏葉!」

夏葉「ふふ、いい挨拶ね!」フリフリ
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:39:45.90 ID:8Ap7wD9Y0

P(ーあれから数日。夏葉には未だに犬耳と尻尾が生えている。ただ、それはどうやら俺にしか見えていないらしいということがわかった)

P(事務所のみんなや仕事先、果てはSNSまで誰ひとり夏葉の犬耳と尻尾の存在に気付いていない。「夏葉 犬耳」でヒットしたのは「夏葉は犬っぽいから犬耳付けて欲しい」というツイスタの呟きくらいだった)

P(…でも、やっぱり、俺の幻覚…というわけでもない気がするんだよなあ)
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:40:43.18 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「……あの、プロデューサー?」

P「ん? どうした?」

夏葉「あのね。昨日、出演させていただいた番組の司会の方にとっても褒められたわ」

P「へえ、すごいじゃないか!」

夏葉「ええ。私だけのお仕事だったけど…「姉ちゃんおもろいやないか! 今度はユニット全員で来てや」ですって。嬉しいわね…」

P「ああ! よかったな夏葉」

夏葉「ええ……ありがとう」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:41:24.92 ID:8Ap7wD9Y0

P「うん…」

夏葉「……」ジー

P「……?」

夏葉「あ、あの……もしアナタが嫌じゃなかったら、この前みたいに、頭を…」

P「えっと…こう、かな…?」ナデナデ

夏葉「あ…! ふふ、ありがとう…♪」フリフリ

P「夏葉…」

夏葉「プロデューサー……♪」ブンブン
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:42:09.78 ID:8Ap7wD9Y0


P(数日前と同じ。尻尾はわからないけど、夏葉の犬耳はこうして頭を撫でるとちゃんと触れるし、ふさふさした心地いい感触がある)

P(それに…幻覚にしてはあまりに夏葉の表情と犬耳と尻尾の動きがリンクしすぎている気がして…)


夏葉「……♪」フリフリ


P(…うっとりしてる夏葉の顔、やっぱり可愛いな…)

P(いつも凛々しくて堂々としてるから、そのギャップが…)ナデナデ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 00:43:34.78 ID:8Ap7wD9Y0

夏葉「……ふぅ。ありがとう、プロデューサー」フリフリ

P「…ん。こんなことで喜んでもらえるなら嬉しいよ」

夏葉「ふふ。アナタにしてもらえるから、私は嬉しいのよ」

P「……ありがとう」

夏葉「こちらこそ、よ。プロデューサー。……ねえ」

P「どうした?」
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