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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 9 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2019/11/20(水) 21:17:28.31 ID:trIZpCq90
- むむむ。そこいらへんどうなのよ、七乃ってば。
「そうですねえ。正直洛陽に於いてはまだまだ情報網は整備できてないのが現状です。
……ただでさえ黄巾の乱と袁胤様の乱で腕利きの細作がいなくなりましたからねえ。
ですから、私からはなんとも」
……多分それは七乃にとっては屈辱だろう。諜報がための張家であるのだから。
それでも、張り付いた笑みでこう言ってくる。
張家の面目なんて、勝ってからいくらでも立てますから、と。
つまり、それほどの窮地なのだ。今は。
だったら、逃げるにしても全力を尽くさんと不味いな。
「屋敷にある甕、壺、そして匣(はこ)を馬車で連ねて北面へ。
風、頼んだ」
「囮ですね、任されました〜」
だが、それだけでは時間をそんなに稼げないだろう。あっちには地の利がある。
「時間稼ぎは任せてもらいやしょう」
うっそりと、それでも確たる意思を込めて雷薄が口を開く。
「皆々様、ごゆるりと。きっちり時間を稼いでみまさあ!」
呵呵大笑。
体中に走る傷跡。兵卒から紀家軍の副将まで登り詰めた運も実力もある古強者(ベテラン)が、ぶ厚い胸を叩く。
「なーに。董家軍とは知らぬ仲でもないですからねえ。
いよいよとなったら降りますよ。
……ようやくにも授かった初孫の顔を拝むまでは死んでも死にきれないですから!」
「ああ、そうか。だったら任せる」
迷う暇なぞない。
俺の言葉に、いかつい顔を綻ばせて、どすどすと足音も勇壮に室を去る。戦の準備なのだろう。
いくら降ることが前提とは言え、時を稼ぐには武威が必要だからして。
「それでは、華麗に遁走するとしましょう。でも、その前に……」
麗羽様、そして美羽様に相対する。
「ええと、流石にそのままでは無理があるのです」
きょとんとしたお二人になんと切り出したものか。
いや、なんだ。
貴女達、煌びやかすぎて悪目立ちするから遁走とか無理っぽいんですよとか――!
◆◆◆
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