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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 726 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/04/27(火) 19:33:55.06 ID:YZSQvDDu0
- 「いや、正直すまんかった」
「いえ、公道を走っていたのは私の方ですから。ならば激突の件については私に非があるかと」
神妙ながらも微妙に含むところのあるような表情でそんな口上を述べるのは関羽だ。
うん、そうなんだ。洛陽の十字路を曲がったとこで、全力疾走してきた関羽と正面衝突して、だ。なぜか俺の両手は関羽の双丘に。それなんてエロゲ?な展開に頭が沸騰しそうだった俺である。
ただ、その相手が関羽という武の巨人――別に巨乳の人という意味ではない――である以上、六文銭を意識するのは致し方ない。いや、それすらも現実逃避であったのだが。
幸いにも、不幸な事故ということで関羽も納得してくれた。いや、やばかった。あそこで揉みしだいていたら、いかなる言い訳も通用しなかったであろうからに。
頑張ったな、俺。誰か褒めて。
「しかし、なんであんなに走ってたの?」
なんでも、老婆から荷物をかっぱらったごろつきを追っていたらしい。なんとも義侠心のあることである。ご丁寧にと言うか流石と言うか、そのごろつきの特徴まで観察していたのは流石である。
「まあ、しかしだ。そこまでその犯人の人相風体を把握しているならば後は官憲の仕事だろうよ」
「む、ですが……」
「なに、餅は餅屋、さ。どうせ初犯じゃないだろうしな」
微妙に納得していない風であるが。
「何だ、そんなに信用ならんかね、官が」
「はい。はっきり言って、ここのところの世の乱れ。それは官の不徳故でしょう。例え犯人の特徴を伝えても、検挙に至らない。そう、思ったのは事実です」
政治不信。ここに極まれりだね。
「だったら、犯人を捕縛して官吏に突き出してもまともな処罰は望めないなあ。
それとも、私刑(リンチ)でもするかい?」
「む……。それは……。
いえ、正直そこまで考えてませんでした」
「まあまあ、義を見てせざるは勇無きなり、だそうですし〜」
それまで黙っていた風が口を挟んでくる。ほんとはメイン軍師たる風と二人での会食の予定だったのだ。
「そろそろお料理も来ると思いますし、あまりここで深刻になる必要もないかと〜」
そう、ここは超のつく高級料亭。
あれだ、翠と蒲公英の接待に押さえてた枠を消化しに来る途中で至福のおっぱいを堪能したというわけだ。ほいで、事故(セクハラ)のお礼――お詫びと人数合わせを兼ねてご招待したわけだ。
「いや、私はこれで失礼しようかと。
このような歓待を受けるいわれもないと思いますし」
戸惑う関羽である。キョドり具合が割と可愛い。
ちなみにここまで関羽を誘導というか、連行したのも風である。言葉巧みに誘い込むその手練手管に全俺が戦慄した。ほんま、風を敵にしたらあかんでぇ……。
「おやおや。本気ですか〜?このような機会、望んで得られるものではないですよ?
三公の筆頭たる方と、このような場で会える。
そのことの意味、軽く考えすぎではないですか〜?」
「紀霊殿の地位は、認識しています。だが、その地位におもねると思われるのは不本意ですね。
あくまで私の主君は桃香様でありますし」
それを聞いた風がくすくす、と風が笑う。
「本気でそうおっしゃいますか?いや、正気ですか、とお聞きするべきでしたかね〜」
ころころと鈴を転がすような声で……それ、挑発だよね。
ほら。ほらほらー。
怖い人が、視線だけで人が死ぬようなそんな目つきになりそうですよ。
「何が、言いたいのですか……?」
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