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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 715 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/04/17(土) 21:31:05.74 ID:ovSjB6Co0
- 「たはは、その台詞はお姉さまに聞かせないでね。お姉さまってば本当にお仕事しようとしないんだもの」
「む?俺も本気で仕事しないぞ?」
「それは袁家の官僚組織が整備されてるからでしょ?うちはそうじゃないんだよ……」
たはーと言った風にがっくしと。
「ん。じゃあ翠は今も書類に追われているのか?」
だったら俺とのアポを放り出しても仕方ない。いやさ。それならば天晴れ天下御免である。
「えーと」
対する蒲公英の表情は冴えない。
「なんだ男か」
「え?なんで分かるの?」
マジか。いやいやいや、あの翠が男とって、ありえんだろう。
しかしこれは大問題ですよ?あの翠が逢引とか、私、気になります!
「ええと、蒲公英の推測だから、ね?」
「よいではないか、よいではないか。あの翠が一体どんな男に引っ掛かったんだね?」
我ながらうさんくさい口上なんだが、蒲公英の答えに俺は凍りつく。
「多分、なんだけどね?一刀さん、と思うんだよ」
「なん……、だと……」
マジか、マジなのか。
そんな俺の表情を見たのか、蒲公英がフォローしてくる。
「いやでもね?ほら、一刀さんも桃香さまもいい人たちじゃない!
うん、たんぽぽ、二郎様がそんな顔することないと思うんだけどなー!
いや、そりゃあ二郎様とのお約束をすっぽかしたのはアレだけど、ほら、そこは若気の至りってことでひとつ!」
「蒲公英よ、一体何をそんなに慌ててるのかな?」
「いやいやいやいや。だって二郎様目が笑ってないもの。やだなー蒲公英もっとこう、にこやかな二郎様が好きだなーって思うんだよ。
ほんと二郎様のその、無表情な顔とか見てたら辛いって言うか!」
ん。少し頭を冷やそう。確かにここで蒲公英に当たっても意味はない。八つ当たりにしかならん。
なにより、メンタルのタフさ加減では定評のある蒲公英がマジ泣き寸前ってのがなんかこう、後ろめたい。
「怒ってないよ?別に怒ってないよ!俺を怒らせたら大したもんだよ!
ほら、蒲公英!怒ってないから!」
「ほんとに……?」
「あー、怒ってないとも。平常心!平常心そのものさ!」
「……。
そっかー、よかったー。よかったよ」
「少なくとも俺個人の感傷、感情で馬家の当主に対して何か思うことはない。ありえない。
馬騰さんにはお世話になったし、な」
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