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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 69 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/01/03(金) 21:52:47.10 ID:LwXD1POj0
- 「たまたまお忍びで市場に来ていたらたまたま居合わせた張紘と私に出会ってその場で口説き落とした。
たまたまふらりとこれまた街中を歩いていたら李典、楽進、于禁という俊才に出会い、登用した。
たまたま立ち寄った料理屋で知り合った典韋殿を、たまたま立ち寄った町で見かけ、そのまま登用した。
武者修行と称して出奔したら旅先で皇族に連なる劉璋殿を助け、誼(よしみ)を結んだ。
更にその道中で程立、趙雲、郭嘉なぞという傑物が野盗に襲われている現場に巡りあって、なんだかんだで全員登用した。
――こんなに天に愛されている御仁がこんなことで果てるわけがないだろう」
文句あるか?とばかりに、どちらかと言えば薄い胸を張る赤楽に張紘は苦笑する。
「いや、すまねえ。確かに二郎は生き汚いからな。こんなことで死ぬはずはないや。
おいらとしたことがどうにもいけねえや。随分弱気になってたみたいだ」
「そうですね。二郎君ならばそれこそ何をしてでも同行されている方々を無事に送り届けるでしょう。
いや、女は強しと言うべきですかね?いや、これは妬いてしまいそうですよ、張紘君」
言いながらも沮授は舌を巻く。時折見せていた明敏さに加えてこの事態においても全く揺るがない。
彼女であれば袁家内部においても柱石となれるであろう。間違いなく。
「クク、沮授殿。
よしてくれよな。これは岡目八目という奴さ。私にとっては結構他人事だからな?
おのずと見える景色も違うというだけさ。
ウン、そうだな。もっと言えば一度死んだような身さ。だからあれこれ好き勝手に言えるってだけ。そしてね」
――身一つで惚れた男一人ならばいかようにも養ってみせるさ。
そんな、無言の悪戯っぽい目線を受けて沮授は苦笑する。
「そうですね。僕らの動揺。それはたちまちに波及してしまうでしょう。そうですよね。
いや、今日はご馳走様でした。色んな意味でね。
二郎君が帰ってきたときに余計な気苦労を背負わせないようにするとしましょうか。
ええ、本当にご馳走様でした」
訪れた時と同様に、にこやかに。しかし含んだ表情は変わって明るく、沮授は席を立つ。
「なに、漢朝全てを敵に回してもお釣りがくるほどですよ。気楽にいくとしましょう」
それも全てはあの男が無事であったならば、である。
言外のそれを理解して張紘も笑う。
「二郎は楽をしたがるからなあ。だったら先回りして徹底的に楽をさせてやるってのもいいな」
「それはいいですね。
いつも二郎君には驚かされてばっかりですから、たまには僕らが驚かせてやるのもいいかもしれません」
「その時の二郎の顔、見てみたいもんだな。
いやあ、楽しみが増えたな」
軽口を叩く二人を見て赤楽は暢気にむしゃり、と茶菓子を頬張るのであった。
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