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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 516 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/09/28(月) 21:30:06.00 ID:vEi9QzYn0
- 「曹操殿がおいでとのことです」
げえ!華琳!
ジャーンジャーンと響き渡る銅鑼の音は幻聴である。多分。
「お忙しいようなら結構とのことですが……」
わざわざ出向いてきた華琳を追い返すとかどんな死亡フラグだよ!
「構わんさ。通してくれ」
気は進まないんだけどね。進まないんだけどね。ほんと。ほんと。ほんとに。
いや、ほんとに。
◆◆◆
「あら、二郎。私と会うのがそんなに嫌だったのかしら。ひどい顔をしてるわよ?」
「うっせえ、地顔だよ。ほっとけ」
け、と吐き捨てる俺にくすり、と華琳が笑う。
「珍しく荒れてるみたいね。ほんと珍しい。
でもね。私も荒れてるのよ?
二郎。
二郎、やってくれたわね」
にこり、と笑うその華琳が纏うオーラに俺のやさぐれてた気分は一気に霧消する。いっそ可視化したらいいのに。覇王ビームみたいな。
そう思うほどに何か禍々しいほどに練り上げられた覇気を背負い、華琳はその艶やかな唇を再び開く。
「やってくれたわね。何を、なんて言わないわよ。
ええ、今更何のことだなんて言わないわよね?」
ゴゴゴ、と背に太字の効果音を背負いながらの華琳のお言葉に思わず俺はへへー、となりそうになる。流石のカリスマである。威圧感半端ないね。
あれですよね。あれです。うん。宦官誅滅したことだよね。華琳の地盤となるはずだった宦官をぶち殺したことだよね。いや、怒るだろうなあとは思っていたけれどもいざ華琳を目の前にすると逃げ出したくなるなあ。
とはいえ、だ。
「分かってるさ。分かってるとも。
華琳」
はあ、とため息を一つ。
「だが、宦官については謝らんぜ」
何度同じ状況があっても俺は同じことを繰り返すだろう。宦官を決して許すことはないだろう。
「そのことを以って、不満はあるだろうさ。だがな」
それによって袁家に仇なすならば。全身全霊で叩き潰す。そう、今ならば圧倒的な力でもって叩き潰すことが出来る。例え華琳と言えども、だ。戦いは数なのだよ。
尚も言い募ろうとする俺の機先を制して華琳は鋭く切り込む。
「そういうことじゃないのよ。分かってないの?それとも分かってて、それで言ってるのかしら」
おファッ?
「……何がだ」
「一方的に私の権力の、飛躍の基盤になるはずだった宦官勢力を誅滅したわね?つまりそれは私と敵対するということでしょう?少なくとも世間はそう思うわね」
それで、と。言うが俺は割と混乱している。
効果が抜群だと思ったのは後日のこと。
「本気で私と敵対しようというのかしら?」
まさかね、とあくまで上から目線の華琳。どうやら宦官誅滅そのものについては不問にするということのようで。
まあ、あれだ。懐柔するなら受けてやらんこともない、ということだろう。実利を重視する華琳らしいことである。手土産次第ではあるのだろうけども。
やれやれ、困ったものだ。などと親友兼義兄弟の口癖を思い浮かべながら口を開く。
はいはい、そりゃもう準備してますよっと。
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