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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 505 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/09/23(水) 22:12:43.22 ID:zQGkHpbR0
- 「ふ、それは認識が大いに誤っているね。
聞こえているかな。いや、流石にこれは失礼かな。
聞こえるだろう、あの阿鼻叫喚が、煉獄が。
それをもたらしている袁家は、残念なことにね。漢朝の権力に興味がない、ときたものだ。そして、袁家の描いた絵図は天下三分。
即ち陳留王たる劉協、曹操率いる宦官。そして僕が率いる清流派。
だがね、既に前者二つは亡き者となっているのさ」
つまり。
「僕が、僕こそが新生漢王朝の、担い手となる!
まあ、董卓が畏れ多くも相国なんて地位だったからね。
そうだね。丞相くらいは、妥当だろう」
だから、と囁く。
「光栄に思っていいんだよ?この僕が直々に声をかけているんだからね」
華雄は暫し考え込む。
さて、なんと答えたものか、と。
そして口を開く。
「なるほど、これよりの漢朝は貴様が動かす。私にはその軍事顧問となれ、と言うのだな」
そうだ、と皇甫嵩は厚遇を約束する。
「残念なことにね、僕の手元に武張った人材がいないのが実際でね。
まあ、主戦場は宮中さ。君には手間はかけさせないとも。
むしろ君がいることで旧何進派閥を糾合しやすくなることは明らかだからね。
軍権を預けよう。面倒だったら、好きなだけ棒を振っていてくれていいよ」
その言葉に華雄は苦笑する。そして答える。
「そうだな、貴殿の誘いはありがたいものだろう。武人としても、それ以外でも死んでいたような私にとっては救いの手だ。それは間違いない。
だが。いや、だからこそ断る。断らせてもらおうとも。
……ほお、そんな顔もできるのか。
なに、貴様のような小才子に付き合ってられんというだけのことさ」
ばっさりと華雄はその誘いを断る。
「なん、だって……?」
理解できぬと言わんばかりの皇甫嵩に苦笑し、続ける。
「一つ、言っておこう。貴様はな。貴様が謗(そし)る何進に遠く及ばんよ」
くつくつ、と艶(あで)やかに笑う。
その意味に気付かぬ皇甫嵩ではない。低い言葉で。
「……聞き捨てならないね」
その表情は憮然。そして瞳に宿るのは炎。
だが、華雄はそんなことでは揺らがない。
「ああ、分からないだろうな。きっとそれだけ格が違ったのだろうさ。
皇甫嵩、貴様はな。背伸びしようが、逆立ちしようが何進には及ばんよ」
なんとなれば、地位や名声なぞあの男は歯牙にもかけていなかった。
いや、この上なく利用していたのだが。
いや、なるほど。
華雄は、至った。
「皇甫嵩よ、貴様は本当に、小賢しいだけさ。
国というものを背負う覚悟も気概もない小物だ」
思えば、何進はその権力を目的にしたことはなかった。
それは、あくまでも手段であった。そのためであった。
「だから、私は皇甫嵩、貴様に従わん。まあ、分かり易く言うとだ。
貴様は私の主となるに、不足、というやつだ。
何より品性が下劣極まる。もっと言うと、生理的に無理だ」
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