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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 467 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/09/06(日) 21:55:54.93 ID:PuubI+Mi0
- ざわめきが徐々に、だが確実に広がっていく。
日輪が昇り切り、前夜の狂騒の残滓を振り払ってのそりと起き出した諸侯軍は端的に言って戸惑っていた。
これよりは洛陽に進軍するのみ。もはや抵抗勢力はなく、進軍するのみ。だのに。
なぜ洛陽への道は既に陣構えを終えた軍勢によって塞がれているのであろうか、と。
「物流に難がある洛陽では反董卓連合の大軍を受け容れる余地がない」
袁家からはそのような事情を説明する書状が回されてくるが、それで納得する諸侯軍ではない。
「なるほど、確かに凄い人数だもんな。そりゃあ混乱するか。でもそれにしたらものものしくないか?」
北郷一刀は浮かんだ疑問を口にする。
「はい。確かにそうです。あれは、断固として通さないという袁家の意思表示がうかがえます」
「でも、何で袁家軍だけじゃなく諸侯軍も殺気立ってるんだ?」
膠着した状況が暫し続き、諸侯軍からは不穏な気配が立ち上る。そう、諸侯軍としてみたら上前をはねられたようなものである。たまったものではない。
そう、たまったものではないのだ。
「それは……」
そして諸葛亮は口ごもる。果たしてそれを聞かせていいものか。
「朱里、分かっているなら教えてくれないか」
そう、言われてしまえば否やはない。
「……諸侯軍は常備軍ではありません。それが最大の理由です」
「どういうことだい?」
首を傾げる北郷一刀と劉備に鳳統が言葉を続ける。
「諸侯軍の兵力。それは正規の兵ではありません。極端な話、そこいらの農民、流民に武器をもたせただけというのが実態です」
まあ、それは自分たち義勇軍も変わらないのではあるが。
「戸籍のしっかりした民を動員すればするほど手元の領内の収入は減ります。そしてそれは動員された兵も同じく、です」
武具、糧食に費やされた軍費。それは諸侯の財政を圧迫する。誰がこのように大規模な出兵――それも長期間の、だ――を想定なぞしていようか。
「ですから、いえ、だからこそ諸侯軍は洛陽への進軍を待ち構えていたのでしょう」
この時代、進軍に伴う略奪は黙認されている。そして貧しい寒村ならばともかく、これから進軍するのは肥え太った洛陽である。どれだけの富が蓄えられていることか。そしてその富を分捕った後は領地に帰るだけなのだ。
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