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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 335 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/06/23(火) 21:16:39.40 ID:tvO3hrbd0
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「却下」
関羽と張飛を恋に対して使ってくれという北郷一刀の申し出に対して俺は即座に返答した。
「な、なんでだ!鈴々と愛紗の武をもってすれば恋を止められるんだ。
無駄な人死にを減らせるんだぞ」
言い募る少年の熱意やよし。でも駄目。
「総大将の守りをどうして他家に任せられるか、という話さ。
袁家は武家よ。そこを察してくれたら嬉しいな」
稟ちゃんさん、穏、ネコミミも董家軍が摂る戦術の予想は一致している。
即ち乾坤一擲。麗羽様を討ち取り刻を稼ぐというもの。流石に公言なんてできないけどね。
そしてその要は恋であろうというのも一致している。
どうしてそれを、内通の噂さえある義勇軍なぞという有象無象にゆだねられようか。
いや、義勇軍の風評は八割くらい俺のせいだけどね!
「なるほど君が言う関羽と張飛の武勇を認めるにやぶさかではないがね。
だがまあ、これでも俺は恋と矛を交えたこともあるのさ。
そして、だ。そこのお嬢ちゃん。張飛か。
彼女が産まれる前から俺たちは武を磨いてきたのさ。
その子がおねしょをしているより前から俺たちが磨いてきた武というもの。馬鹿にできないと思うがね」
まあ、恋を力づくで、本気で押し返そうと思ったら、信頼する人財しか当てにできやしない。
だから。猪々子、斗詩。すまんが付き合ってくれ。
ちら、と視線をやると二人ともにこり、と満面の笑みで頷いてくれる。
これは俺もみなぎってくるね。
などと気合い充実な俺に北郷君が食い下がってくる。いや、頑張るねえ。だが無意味だ。
「で、でも俺たちは、俺は恋や月と親しかったんだ。だから、こんなのは何かの間違いかもしれないって説得できるかもしれない。
無駄な血は流すべきじゃないだろう?
話して分かるならば、それにこしたことはないはずだ!」
いやいや。話せばわかるとかそんな段階は終えているんだがね。
まあ、いい。俺たちのスタンスを示そう。
「猪々子!」
「あいよ!」
最も信頼するおにゃのこの一人に呼びかける。暇そうにしていたのが俺の呼びかけにたちまち全身に覇気を巡らせる。
「袁家、鉄の掟その壱!」
にまり、と猪々子は俺の呼びかけに応える。そして高らかに謳う。
「とりあえず、ぶっ飛ばす!話はそれから聞いてやる!」
「その弐!」
「戦いは数だよアニキ!」
「結論!」
「勝てばよかろうなのだぁ!」
いやっほうとばかりにハイタッチする俺と猪々子である。斗詩がぱちぱちと拍手しながら囃したててくれる。
なお稟ちゃんさんはため息、北郷君たちはあっけにとられてるね。フフン。
「ま、そういうわけだ。お帰りはあちら、ってな」
まともに議論する気はないのさ。一応面通しもしたから白蓮への筋も通したし、これでよかんべ。
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